JPH1014695A - 座席調節装置 - Google Patents

座席調節装置

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JPH1014695A JP8173868A JP17386896A JPH1014695A JP H1014695 A JPH1014695 A JP H1014695A JP 8173868 A JP8173868 A JP 8173868A JP 17386896 A JP17386896 A JP 17386896A JP H1014695 A JPH1014695 A JP H1014695A
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東 定 夫 伊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アッパアームのロアアームに対する回動が停
止させられた時に発生する、くさび状部材の磨耗を低減
する。 【解決手段】 シートクッション(3)に連結されたロ
アアーム(9)と、シートバック(5)に連結したアッ
パアーム(21)と、該ロアアームに設けたヒンジ孔
(9c)に回転可能に係合すると共に該ロアアームのヒ
ンジ孔に対して偏心した該アッパアームの偏心孔(21
c)に挿通されたヒンジシャフト(15)を備え、該ロ
アアームと該アッパアームの一側に内歯(21b)を設
けると共に該ロアアームと該アッパアームの他側に該内
歯と噛合する該内歯より歯数の少ない外歯(9d)を設
け、該アッパアームの偏心孔と該ヒンジシャフトとの間
に介在し弾性体(25)によって一方向に付勢されたく
さび状部材(23,24)とを備え、該ヒンジシャフト
を回転させることによって該アッパアームの該ロアアー
ムに対する傾きを調節する座席調節装置(7)におい
て、該ヒンジシャフトに該偏心孔に当接可能な凸部(1
5c)を設けたことを特徴とする座席調節装置

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主に車輌に搭載され
る座席のシートクッションに対するシートバックの傾き
を調節する座席調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の座席調節装置としては、特公平2
−24523号、あるいは特公昭63−47443号に
その記載がある。
【0003】これらには、ロアアームの外歯と噛合する
内歯を備えると共に回動シャフトを介して回動可能に取
り付けられたアッパアームと、該アッパアームと回動シ
ャフトとの間に2つのくさび状の押圧部材が配設され、
該押圧部材をスプリングによって一方向に付勢して、該
内歯と外歯との噛み合いがたを消滅させる座席調節装置
が開示されている。
【0004】上記従来技術においては、アッパアームが
その回動範囲の終端においてストッパ部材に当接するこ
とによって停止させられると、アッパアームから該押圧
部材が押圧され、該押圧部材がアッパアームとヒンジシ
ャフトとの間において強く挟持され、該押圧部材の磨耗
が引き起こされる。この磨耗の進行は、アッパアームの
ロアアームに対するがたの増加につながる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来技術の不具合を解消させることを解決すべき課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、前
述の課題を解決するために、シートクッションに連結さ
れたロアアームと、シートバックに連結したアッパアー
ムと、該ロアアームに設けたヒンジ孔に回転可能に係合
すると共に該ロアアームのヒンジ孔に対して偏心した該
アッパアームの偏心孔に挿通されたヒンジシャフトを備
え、該ロアアームと該アッパアームの一側に内歯を設け
ると共に該ロアアームと該アッパアームの他側に該内歯
と噛合する該内歯より歯数の少ない外歯を設け、該アッ
パアームの偏心孔と該ヒンジシャフトとの間に介在し弾
性体によって一方向に付勢されたくさび状部材とを備
え、該ヒンジシャフトを回転させることによって該アッ
パアームの該ロアアームに対する傾きを調節する座席調
節装置において、該ヒンジシャフトに該偏心孔に当接可
能な凸部を設けたことを特徴とする座席調節装置とし
た。
【0007】上記請求項1に記載した手段による座席調
整装置によれば、アッパアームがストッパ部材に当接す
ることによってその回動が停止させられても、アッパア
ームからの押圧力をヒンジシャフトに設けた凸部にても
受け止めるため、該くさび状部材がアッパアームから受
ける押圧力によって発生する面圧が低下し、該くさび状
部材が磨耗することがない。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の特徴
を示す部分のみについて説明する。
【0009】図6は、本発明による座席調整装置を取り
付けた車輌用いすの全体図である。図6において、車輌
用いす1はシートクッション3、シートバック5及び該
シートバック5をシートクッション3に回動可能に支持
する座席調節装置7とから構成される。
【0010】本発明の座席調節装置7は図1乃至図3に
あるように、シートクッション3の図示しないシートク
ッションフレームに取付孔9aによって固定されるロア
アーム9を備えている。
【0011】該ロアアーム9には2個の嵌合孔9bが設
けられ、各嵌合孔9bにはストッパピン11が嵌入さ
れ、該ストッパピン11が更にベースプレート13の嵌
合孔13aに嵌入されることによって、該ロアアーム9
に該ベースプレート13が固定されている。該ロアアー
ム9は図3にあるように、略蓋形状をしており、その段
付部外周には外歯9dが設けられている。
【0012】該ロアアーム9のヒンジ孔9cにはヒンジ
シャフト15が回転可能に挿入されている。該ヒンジシ
ャフト15の図3における左端にはスプライン15aが
形成され、該スプライン15aによってモータ装置17
に連結した減速機19に接続されている。該ヒンジシャ
フト15は図3にあるようにベースプレート13をも貫
通している。
【0013】アッパアーム21は、前記シートバック5
の図示しないシートバックフレームに取付孔21aによ
って固定されている。該アッパアーム21は略蓋形状を
しており、その段付部内周には該ロアアーム9の外歯9
dとその円周上1箇所にて噛合するように内歯21bが
設置されている。ここで、外歯9dの歯数は内歯21b
の歯数より1つ少なく設定されている。
【0014】更に、アッパアーム21には偏心孔21c
が設置されており、図3にあるとおり前記ヒンジシャフ
ト15が挿通されている。該アッパアーム21の偏心孔
21cとヒンジシャフト15との間には2つのくさび状
部材23,24が介在しているため該偏心孔21cの中
心軸Bはヒンジシャフト15(ロアアーム9のヒンジ孔
9c)の回転軸Aに対して偏心している。
【0015】又、該くさび状部材23,24は図1にあ
るように、外周部23a,24a及び内周部23b,2
4bがそれぞれアッパアーム21の偏心孔21c及びヒ
ンジシャフト15の外周と係合できるような周形状をし
ていると共に、その一端部から他端部に向かって徐々に
細くなるいわゆるくさび形状をしており、互いに一端部
同士、他端部同士が対向するように偏心孔21cとヒン
ジシャフト15との間に配置されている。
【0016】該くさび状部材23,24は各々段部23
c,24cを備えており、それぞれスプリング25の端
部25aが係合している。該スプリング25はその付勢
力により、前記くさび状部材23,24をそれぞれ図1
における下方へと押圧している。
【0017】前記ヒンジシャフト15は前記くさび状部
材23,24の他端部間に配置されるように係止部15
bを備えている。更に、前記ヒンジシャフト15は前記
くさび状部材23,24の一端部間に配置されるように
凸部15cを備えている。該係止部15b及び凸部15
cは通常時は偏心孔21cには当接しないように設定さ
れている。
【0018】前記アッパレール21には三日月状の長穴
21dが2箇所に設置されており、該長穴21dは前記
ロアアーム9に挿入されたストッパピン11が挿通され
ており、該アッパレール21のロアアーム9に対する回
動範囲を規制している。
【0019】図4及び図5によって本発明による座席調
節装置の作動について説明する。シートクッション3に
対するシートバック5の傾きを変えるべく、操作者が図
示しない車輌の操作部材を操作すると、前記電動モータ
17が作動し、減速機19を介してヒンジシャフト15
を駆動する。
【0020】図4において、例えばヒンジシャフト15
が時計方向に駆動されると、凸部15cが一側のくさび
状部材23を押動すると共に、係止部15bが他側のく
さび状部材24を押動する。従って、くさび状部材2
3,24及びスプリング25はヒンジシャフト15と共
に図4において時計方向に回転する。
【0021】図から明らかなように、くさび状部材2
3,24の形状によってアッパアーム21の偏心孔21
cのロアアーム9のヒンジ孔9cに対する偏心状態が維
持され、ロアアーム9に対してアッパアーム21が絶え
ず偏心方向を変えながら揺動する。従って、ロアアーム
9の外歯9dに対するアッパアーム21の内歯21bの
噛合箇所が円周上を移動する。この時、前述したように
アッパアーム21の内歯21bの歯数に対して、ロアア
ーム9の外歯9dの歯数が1つ少ないため、ロアアーム
9に対してアッパアーム21がゆっくりと一方向に回動
する。
【0022】この時、アッパアーム21の偏心孔21c
のロアアーム9のヒンジ孔9cに対する偏心量は図4に
示すようにaで表されるが、前記凸部15cは偏心孔2
1cの内周面には当接しておらず、くさび状部材23,
24がスプリング25から付勢力を受けることによって
アッパアーム21がロアアーム9に対して一方向に偏心
させられ、ロアアーム9の外歯9dとアッパアーム21
の内歯21bとの噛み合い部において、がたが消去され
ている。
【0023】図2にあるように、アッパアーム21がそ
のロアアーム9に対する回動範囲の終了端に達すると、
前記ストッパピン11がアッパアーム21の長穴21d
の端部に当接し、アッパアーム21のそれ以上の回動が
規制される。アッパアーム21の回動が停止されるとア
ッパアーム21の内歯21bとロアアーム9の外歯9d
との噛合面に応力が発生し、これが内歯21bに対する
反力Fとなって、アッパアーム21を内歯21bが外歯
9dから離れる方向へと付勢する。これによって図5に
あるように、アッパアーム21の偏心孔21cのヒンジ
シャフト15に対する偏心量が減少してbとなり、該偏
心孔21cの内周面がヒンジシャフト15の凸部15c
に当接し、アッパアーム9からの反力Fの一部を凸部1
5cが受け持つことになる。従って、くさび状部材2
3,24に加わる面圧が低下する。これによって、アッ
パアーム21の停止によるくさび状部材23,24の磨
耗が低減される。
【0024】尚、電動モータ17の停止は、アッパアー
ム21のロアアーム9に対する回動が停止することによ
って電動モータ17に発生する負荷電流を図示しない制
御回路が検知して電動モータ17を停止させてもよい
し、又、制御回路を備えずに、操作者が作動スイッチを
非操作とすることによって停止させてもよい。
【0025】
【発明の効果】上記したように本発明によれば、ヒンジ
シャフトに凸部を設けたため、万が一何等かの理由でく
さび状部材等が不足しても、外歯と内歯との噛み合いが
外れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座席調節装置の側面図
【図2】アッパアームをロアアームに対して回動させた
時を表す図1に対応する図
【図3】図1のA−A断面図
【図4】本発明の座席調節装置の要部詳細図
【図5】アッパアームの回動が停止させられた時を示す
図4に対応する図
【図6】本発明の座席調節装置を設けた車輌用シートの
全体図
【符号の説明】
3 シートクッション 5 シートバック 7 座
席調節装置 9 ロアアーム 9cヒンジ孔 9d外歯 15
ヒンジシャフト 15c 凸部 21 アッパアーム 21b 内歯
21c 偏心孔 23,24 くさび状部材 25 スプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッションに連結されたロアアー
    ムと、シートバックに連結したアッパアームと、該ロア
    アームに設けたヒンジ孔に回転可能に係合すると共に該
    ロアアームのヒンジ孔に対して偏心した該アッパアーム
    の偏心孔に挿通されたヒンジシャフトを備え、該ロアア
    ームと該アッパアームの一側に内歯を設けると共に該ロ
    アアームと該アッパアームの他側に該内歯と噛合する該
    内歯より歯数の少ない外歯を設け、該アッパアームの偏
    心孔と該ヒンジシャフトとの間に介在し弾性体によって
    一方向に付勢されたくさび状部材とを備え、該ヒンジシ
    ャフトを回転させることによって該アッパアームの該ロ
    アアームに対する傾きを調節する座席調節装置におい
    て、該ヒンジシャフトに該偏心孔に当接可能な凸部を設
    けたことを特徴とする座席調節装置。
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