JPH10138646A - 着色画像形成方法 - Google Patents

着色画像形成方法

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JPH10138646A
JPH10138646A JP8296336A JP29633696A JPH10138646A JP H10138646 A JPH10138646 A JP H10138646A JP 8296336 A JP8296336 A JP 8296336A JP 29633696 A JP29633696 A JP 29633696A JP H10138646 A JPH10138646 A JP H10138646A
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JP
Japan
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group
image
dye
coloring matter
area
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Application number
JP8296336A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Ozawa
鉄男 尾澤
Junji Mizukami
潤二 水上
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写記録された画像が、色移りせず、安定で
ある着色画像の形成方法を提供する。 【解決手段】 反応基を有する熱移行性色素を、受像材
料に熱転写後、形成された着色画像を加熱処理する着色
画像の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱転写による着色
画像の形成方法に関する。より詳しくは、感熱転写シー
トと受像シートを使用する転写方法及び加熱液化された
色素又は色素自体を加熱液化して受像紙に転写させる方
式により転写記録された画像が、色移りせず、安定な画
像を保持することができる画像形成方法及びその材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリ、複写機あるいはプ
リンターなどには電子写真方式、インクジェット方式、
感熱転写方式などによるカラー記録技術が検討されてい
る。感熱転写記録方式は、装置の保守や、操作が容易
で、装置や消耗品が安価であるため、他の方式に比べ有
利な点が多い。
【0003】感熱転写方式には、ベースフィルム上に熱
溶融性インキ層を形成させた転写シートを、熱ヘッドに
より加熱して、該インキを溶融し、受像層上に転写記録
する溶融方式と、ベースフィルム上に熱移行性色素を含
有する色材層を形成させた転写シートを熱ヘッドにより
加熱して色素を受像シート上に熱移行転写させる方式が
ある。熱移行転写方式は熱ヘッドに与えるエネルギーを
変えることにより色素の移行量を制御することができる
ので、階調記録が容易になり、高精細、高画質のフルカ
ラー記録には特に好適である。
【0004】熱移行転写方式で使用する色素は加える熱
エネルギーを小さくするため、また、転写記録速度を上
げるため、できるだけ熱移行しやすい色素が望ましい
が、熱移行しやすい色素は熱転写後、受像層中で移動し
て、画像の先鋭度が低下したり、接触物に移行して、汚
染したりすることから、熱転写後の記録安定性に問題が
あり、これらを満足する方法が望まれていた。これらの
問題を解決するため種々の材料や方法が検討されてい
る。例えば、特開昭63−31736は、受像層上に転
写記録した画像を熱処理する方法を提案している。ま
た、特開平5−221151等には特定構造の色素を活
性水素化合物と組み合わせて使用する方法が提案されて
いるが、受像紙中での色素の保存安定性、インキ中での
色素の保存安定性、転写感度等において更に改善が望ま
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を克服し、色移りせず、安定な画像を形成する着色画像
形成方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々検討の
結果、特定の色素を用いて形成された画像を加熱処理す
ることにより上記目的を達成した。即ち、本発明は、反
応基を有する色素を受像材料に熱転写後、形成された着
色画像を加熱処理することを特徴とする着色画像形成方
法をその要旨とする。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明に使用される反応基を有する色素と
しては、活性水素化合物と反応する基を有する熱移行性
色素であれば、特に限定されるものではないが、好まし
くは、下記一般式(I)〜(VI)で示される染料であ
る。 一般式(I)
【0008】
【化7】
【0009】{式中、D1 は色素母体残基を表し、A1
は単結合又は2価の連結基を表し、X 1 は塩素原子又
は、フッ素原子を表し、Rは、−O(Cm 2mO)n
1 、−S−R1 、−NHR1 又は−NR1 2 (m
は、2又は3の整数を表し、nは0又は1を表し、
1 、R2 は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基
を表す。)で示される基を表わす。} 一般式(II)
【0010】
【化8】
【0011】(式中、D2 は色素母体残基を表し、A2
は、単結合又は2価の連結基を表し、R3 及びR4 は炭
素数1〜8のアルキル基を表し、kは、0又は1〜2の
整数を表し、lは、1〜3の整数を表す。) 一般式(III)
【0012】
【化9】D3 −A3 −NCS …(III)
【0013】(式中、D3 は色素母体残基を表し、A3
は、単結合又は2価の連結基を表す。) 一般式(IV)
【0014】
【化10】
【0015】(式中、D4 は色素母体残基を表し、A4
は、単結合又は2価の連結基を表し、YはCR7 又はN
を表し、R5 、R6 、R7 は、非イオン性置換基を表
す。) 一般式(V)
【0016】
【化11】 D5 −A5 −SO2 CH=CH2 …(V)
【0017】(式中、D5 は色素母体残基を表し、A5
は2価の連結基を表す。) 一般式(VI)
【0018】
【化12】 D6 −A6 −CO(CR8 9 p CHq Zr …(VI)
【0019】(式中、D6 は色素母体残基を表し、A6
は2価の連結基を表し、R8 、R9 は同じまたは異なっ
て水素原子又はアルキル基を表し、Zは、塩素原子又は
臭素原子を表し、pは0〜4の整数を表し、qは0〜2
の整数を表し、rは1〜3、好ましくは1〜2の整数を
表す。)で示される反応基を有する色素が挙げられる。
【0020】一般式(I)〜(VI)における色素母体残
基D1 〜D6 は、特に限定されるものではないが、例え
ば、アゾ系、アゾメチン系、メチン系、アントラキノン
系、ナフトキノン系、キノフタロン系色素残基等が挙げ
られる。色素母体となるアゾ系色素としては、例えば、
下記の(VIIA)で示される化合物が挙げられる。
【0021】
【化13】
【0022】(式中、環Aはベンゼン環、チアゾール
環、ベンゾチアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール
環、チアジアゾール環、ピラゾール環を示し、置換基を
有していても良い。環Bは、ベンゼン環、ナフタレン環
又はピリドン環を示し、置換基を有していても良い。環
A、環B、それらの置換基のいずれかが、前記一般式
(I)〜(VI)における連結基A1 〜A6 に結合してい
る。)
【0023】環Aの置換基としては、アミノ基、シアノ
基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、トリフル
オロメチル基、置換基を有していても良いアルキル基、
アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキル
オキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、ジ
アルキルアミノカルボニル基、アルキルスルホニル基等
が挙げられ、環Bの置換基としては、アミノ基、アルキ
ル基、ヒドロキシ基、シアノ基、それぞれ置換基を有し
ていても良いアシルアミノ基、アシルオキシ基、アルキ
ルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基等が挙
げられる。これらのアルキル基、アルコキシ基、アシル
基等の炭素数は1〜8程度である。
【0024】更に、好ましくは、環Aが置換基を有して
いても良いベンゼン環、チアゾール環、イミダゾール
環、あるいはチアジアゾール環で環Bが置換基を有して
いても良いジアルキルアミノ基で置換されたベンゼン環
の組み合わせの化合物、環Aが置換基を有していても良
いベンゼン環で、環Bが置換基を有していても良いピリ
ドン環の組み合わせの化合物が挙げられる。色素母体と
なるアゾメチン系色素としては、例えば、下記の(VII
B)の化合物が挙げられる。
【0025】
【化14】
【0026】(式中、環Cは、置換基を有していても良
い窒素原子を1〜3個有する5〜6員のヘテロ環と縮合
していても良い窒素原子を1〜3個有する5〜6員のヘ
テロ環、イオウ原子を1個有する5〜6員のヘテロ環、
置換基を有していても良いインダン環、置換基を有して
いても良いベンゾキノン環又は、ナフトキノン環を示
し、環Dは置換基を有していても良いベンゼン環を示
し、環C、環D、それらの置換基のいずれかが、前記一
般式(I)〜(VI)における連結基A1 〜A6 に結合し
ている。)
【0027】具体的には、環Cの置換基としては、ハロ
ゲン原子、置換基を有していても良いアルキル基、アシ
ルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アルケニル
スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニ
ル基、アリールアミノカルボニル基、ジアルキルアミノ
カルボニル基が好ましく、環Dの置換基としては、アル
キル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基の
テトラアルキルアンモニウム塩、置換基を有していても
よいジアルキルアミノ基が好ましい。これらのアルキル
基、アルケニル基、アシル基、アルコキシ基の炭素数は
1〜8程度である。環Cと環Dの組み合わせとしては、
環Cが置換基を有していても良いアシルアミノ基、アル
キルスルホニルアミノ基、ビニルスルホニル基又はアル
コキシカルボニルアミノ基を有するベンゾキノン環、又
は、置換基を有していても良いアルキルアミノカルボニ
ル基又はジアルキルアミノカルボニル基で置換されたナ
フトキノン環で、環Dがヒドロキシ基、炭素数1〜8程
度のアルキル基、塩素原子、フッ素原子等のハロゲン原
子、ヒドロキシ基のテトラアルキルアンモニウム塩、置
換基を有していてもよいジアルキルアミノ基を有するベ
ンゼン環の組み合わせが好ましい。色素母体となるアン
トラキノン系色素としては、例えば下記の一般式 VIIC
1〜 VIIC2 で示される化合物が挙げられる。
【0028】
【化15】
【0029】(式中、環E1 及びE2 並びにF1 及びF
2 は、アミノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルキ
ルアミノ基、ジアルキルアミノ基、フェノキシ基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
ルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニ
ル基、アリールアミノカルボニル基、アリールチオ基、
アリールアミノ基、アリール基等の置換基で置換されて
いても良く、これらの置換基は更に置換基を有していて
もよい。R10はアルキル基を示すか、アルキル基または
アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を示
す。これらのアルキル基、アルコキシ基は炭素数1〜8
程度である。環E1 、E2 、F1 、F2 、それらの置換
基又は置換基R10のいずれかが、前記一般式(I)〜
(VI)における連結基A1 〜A6 に結合している。) 色素母体となるナフトキノン系色素としては、例えば下
記の(VIID)の化合物が挙げられる。
【0030】
【化16】
【0031】(式中、環G及び環Hは、この他にアミノ
基、炭素数1〜8程度のアルキルアミノ基又はアリール
アミノ基で置換されていても良く、これらの置換基は、
更に置換基を有していても良く、環G、環H、それらの
置換基のいずれかが、前記一般式(I)〜(VI)におけ
る連結基A1 〜A6 に結合している。) 色素母体となるキノフタロン系色素としては、例えば下
記の(VIIE)の化合物が挙げられる。
【0032】
【化17】
【0033】(式中、環I、環J又は環Kは、アミノ
基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコ
キシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシ
ルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノカル
ボニル基等で置換されていても良い。これらのアルキル
基、アルコキシ基、アシル基等は夫々炭素数1〜8程度
である。これらの置換基は更に置換基を有していても良
く、環I、環J、環K、それらの置換基のいずれかが、
前記一般式(I)〜(VI)における連結基A1 〜A6
結合している。) 色素母体となるメチン系色素としては、例えば下記の(V
IIF1 )〜(VIIF3 )の化合物が挙げられる。
【0034】
【化18】
【0035】(式中、環Nは、アミノ基、ヒドロキシ
基、ジアルキルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、
アシルアミノ基等で置換されていても良い。これらのア
ルキル基、アルコキシ基、アシル基の炭素数は1〜8程
度である。これらの置換基は更に置換基を有していても
良く、X2 は、C=O、C=C(CN)2 、SまたはS
2 を示し、環N又はその置換基は、前記一般式(I)
〜(VI)における連結基A 1 〜A6 に結合している。)
【0036】一般式(I)において、A1 は単結合又は
2価の連結基を表すが、2価の連結基の具体例として
は、−NR11−、−O−、−S−、−NR112 4
−、−NR112 4 NH−、−NR113 6 O−、
−NR113 6 NH−、−NR11COCH2 NH−、
−NR11COCH2 O−、−NHC6 4 NH−、−O
6 4 O−、−SC6 4 O−、−SC6 4 NH
−、−OC6 4 S−、−NHC6 4 S−、−NHC
6 4 O−、−OC6 4 NH−、−C6 4 NH−、
−C6 4 O−、−CONHC6 4 O−、−CONH
6 4 NH−、−COOC6 4 O−、−COOC6
4 NH−、−CONHC2 4 O−、−CONHC2
4 NH−、−COOC2 4 O−、−COOC2 4
NH−、−NHCOC6 4 O−、−NHCOC6 4
NH−、−C2 4 O−、−C3 6O−、−C2 4
NH−、−C3 6 NH−、−SO2 NHC2 4
−、−SO2 NHC2 4 NH−、−OCO2 2 4
NH−、−OCO2 2 4 O−、−NHCO2 2
4 O−、−NHCO2 2 4 NH−、−OCONHC
24 NH−、−OCONHC2 4 O−、−NHCO
NHC2 4 O−、−NHCONHC2 4 NH−、−
NHCONH−(R11は、水素原子又は、炭素数1〜8
のアルキル基を示す。)等を挙げることが出来る。
【0037】一般式(II)において、A2 は単結合又は
2価の連結基を表すが、2価の連結基の具体例として
は、−NR11−、−O−、−S−、−OCO−、−CO
O−、−NHCO−、−CONH−、−SO2 NH−、
−SO3 −、−OCO2 −、−OCONH−、−NHC
2 −、−NR11CONH−、−NR11CH2 CH(O
H)CH2 O−、−OCH2 CH(OH)CH2 O−、
−NR112 4 OCONH−、−NR112 4 NH
CONH−、−OC2 4 OCONH−、−OC 2 4
NHCONH−、−NHC6 4 NH−、−OC6 4
O−、−SC6 4 O−、−SC6 4 NH−、−OC
6 4 S−、−NHC6 4 S−、−NHC6 4
−、−OC6 4 NH−、−C6 4 NH−、−C6
4 O−、−C 6 4 CONH−等を挙げることが出来
る。(R11は前記に同じ)
【0038】一般式(III)において、A3 は単結合又は
2価の連結基を表すが、2価の連結基の具体例として
は、−NHC6 4 −、−OC6 4 −、−SC6 4
−、−CONHC6 4 −、−COOC6 4 −、−N
HCOC6 4 −、−OCOC 6 4 −、−CO−、−
6 4 −等を挙げることが出来る。一般式(IV)にお
いて、A4 は2価の連結基を表すが、2価の連結基の具
体例としては、−CO−、−CS−、−C6 4 CO
−、−OCO−、−OCOC64 CO−、−COC6
4 −、−CH2 CO−、−NR11CH2 CO−、−N
11COC6 4 CO−、−NR112 4 OCOC6
4 CO−、−OC6 4 CO−、−OCH2 CO−等
を挙げることが出来る。(R11は前記に同じ)
【0039】一般式(V)、(VI)において、A5 、A
6 は2価の連結基を表すが、2価の連結基の具体例とし
ては、−O−、−S−、−NH−等を挙げることが出
来、特に−NH−が好ましい。本発明で使用される色素
の具体例としては、例えば下記の表−1〜表−6のもの
を挙げることが出来るが、本発明に係る色素は特にこれ
らに限定されるものではない。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】
【表8】
【0048】
【表9】
【0049】
【表10】
【0050】
【表11】
【0051】
【表12】
【0052】
【表13】
【0053】
【表14】
【0054】
【表15】
【0055】
【表16】
【0056】
【表17】
【0057】
【表18】
【0058】
【表19】
【0059】
【表20】
【0060】
【表21】
【0061】
【表22】
【0062】
【表23】
【0063】
【表24】
【0064】
【表25】
【0065】
【表26】
【0066】
【表27】
【0067】
【表28】
【0068】
【表29】
【0069】
【表30】
【0070】
【表31】
【0071】
【表32】
【0072】
【表33】
【0073】
【表34】
【0074】
【表35】
【0075】
【表36】
【0076】
【表37】
【0077】
【表38】
【0078】
【表39】
【0079】
【表40】
【0080】
【表41】
【0081】
【表42】
【0082】
【表43】
【0083】
【表44】
【0084】
【表45】
【0085】
【表46】
【0086】
【表47】
【0087】
【表48】
【0088】本発明の画像形成方法は、先ず、上述の如
き反応基を有する色素を、受像材料に熱転写して着色画
像を形成する。熱転写画像を形成する方法は特に限定さ
れないが、通常、反応基を有する色素をバインダー樹脂
と共に媒体中に溶解或いは微粒子状に分散させることに
より調製したインキを、支持体上に塗布、乾燥して、支
持体上に色素供与層を形成した感熱転写シートと、受像
材料である受像シートを用いる。即ち、受像シートと感
熱転写シートを重ね合わせ、好ましくは感熱転写シート
の裏面から、加熱手段により、画像材料に応じた熱エネ
ルギーを与えることにより、色素供与層の色素を受像シ
ートの受像層に転写し、画像を形成する。加熱手段は、
サーマルヘッドのみならず、レーザー光、赤外線、熱ペ
ン等公知のものを使用できる。更に本発明は、上記の感
熱転写シートと受像シートを使用する転写方法の他に、
例えば特開平5−221155、特開平7−10871
1に記載されているような、加熱液化された色素又は色
素自体を加熱液化して受像紙に転写させる加熱気化転写
方式も利用できる。
【0089】次いで、受像材料上に転写された着色画像
は加熱処理される。加熱処理する方法としては、形成さ
れた着色画像をサーマルヘッド、熱ロール、ホットスタ
ンパー、アイロン、赤外線照射、熱風吹き付け等により
加熱処理する方法がある。これらの場合、直接画像を加
熱しても良いが、薄膜フィルムを介して加熱処理する方
が、加熱手段の色素による汚染を避ける為にも好まし
い。薄膜フィルムとしては、塩化ビニル、ABS、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
アクリル樹脂等のフィルムを用いることが出来る。薄膜
フィルムは、熱処理後、そのまま画像上に残し、画像保
護層として使用することが好ましい。
【0090】サーマルヘッドで加熱処理する場合、着色
画像形成用のサーマルヘッドと同じサーマルヘッドで着
色画像を形成することが好ましい。感熱転写シートの支
持体としては、コンデンサー紙、グラシン紙のごとき薄
葉紙、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリイミド、ポリアラミドのような耐熱性の良好なプラ
スチックフィルムが適している。それらの厚さとしては
3〜50μmの範囲を挙げることが出来る。これらのう
ち、ポリエステル特にポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが機械的強度、耐溶剤性、経済性等を考慮すると特
に有利である。しかしながら、場合によっては、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムは、必ずしも耐熱性が充
分ではなく、サーマルヘッドの走行性が不充分であるの
で、色素供与層の反対面に界面活性剤、活性の高い耐熱
性高分子等を含む耐熱性樹脂の層を設けることにより、
サーマルヘッドの走行性を改良して使用することが出来
る。
【0091】支持体に塗布するインキ調製の為のバイン
ダー樹脂としては、感熱転写記録時に受像層との熱融着
を防ぐ為、耐熱性の良好なものを用いるが、特に軟化点
及び/又は熱変形温度が10℃以上のものが好ましい。
具体的には、セルロース系、アクリル酸系、デンプン系
等の水溶性樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、AS樹
脂、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラール、ポ
リエステル、エチルセルロース、アセチルセルロース、
ポリアミド、尿素樹脂等の有機溶剤あるいは水に可溶の
樹脂等を挙げることが出来る。これらの樹脂は色素10
0重量部に対して、20〜500重量部の割合で使用す
るのが好ましい。
【0092】インキ調製の為の溶媒としては、水、メチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルア
ルコール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ等のセロソルブ類、トルエン、キシレン、ク
ロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、塩化メチレ
ン、クロロホルム、トリクロルエチレン等の塩素系溶
剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
等のアミド類等の有機溶剤を挙げることが出来る。これ
らは、単独又は混合して使用する。
【0093】インキを支持体上に塗布する方法として
は、リバースロールコーター、グラビアコーター、ロッ
ドコーター、エアドクターコーター等を使用して実施出
来、インキを塗布乾燥して形成される色素供与層の厚さ
は、0.1〜5μmの範囲が好ましい。上記のインキ中
には、上記の成分の他に、感熱転写シートと受像シート
との離型性を向上させる為に離型剤を含有させることが
出来る。離型性を向上させるには、色素層上に離型層を
塗布するなどして形成させる方法もあるが、色移り特性
等、本発明の効果をより有効に達成する為には、インキ
中に含有させることがより好ましい。
【0094】離型剤としては、ポリエチレンワックス、
フッ素系化合物、シリコーン系化合物等いずれの離型剤
でも使用出来るが、このうちシリコーン系化合物が好ま
しい。シリコーン系化合物としては、カルボキシ変性、
アミノ変性又は、エポキシ変性シリコーンオイル又は樹
脂を挙げることが出来る。例えば、信越化学工業(株)
製のX−22−3710、KF−393、KF−105
等が有効である。
【0095】また、フェノール系、ハイドロキノン系、
ヒンダードアミン系等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾー
ル系、ベンゾフェノン系、チアゾリドン系等の紫外線吸
収剤を添加して使用しても良い。また、塗布性改良、剥
離性改良、帯電防止改良の目的で公知の界面活性剤、特
に好ましくは、フッ素系界面活性剤を添加して使用出来
る。
【0096】感熱転写シートと組み合わせて使用する受
像シートは、支持体上に色素受像層を有する。該色素受
像層はバインダー樹脂、該樹脂に色素を受容しうる化合
物を添加したものである。受像層に使用するバインダー
樹脂としては、前記のインキ調製に使用するバインダー
樹脂が挙げられ、該樹脂に添加する色素を受容しうる物
質としては、特開昭62−174754等に記載されて
いる高沸点有機溶剤を挙げることが出来る。受像層の厚
さは0.2〜40μmが好ましく、特に、1〜15μm
が好ましい。
【0097】支持体としては、合成紙(ポリオレフィ
ン、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙
や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(ポ
リエチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポ
リアミド製のフィルム等や、これらの積層体を使用出来
る。本発明の画像形成方法に用いられる色素は活性水素
化合物と反応する基を有しているから、受像シートは、
受像層中に活性水素化合物を含有することが好ましい。
活性水素化合物としては、水、或いはヒドロキシ基、メ
ルカプト基、カルボキシル基、スルホン酸基、スルフィ
ン酸基、アミノ基、アミド基、ヒドラジノ基、ヒドラジ
ド基等の官能基を有する化合物が挙げられ、これらを添
加することにより、接触物への色移り性、画像の先鋭度
等の特性がより良好な感熱転写画像が得られる。
【0098】即ち、受像層中の活性水素化合物、例えば
12−X3 H(R12は例えば、アルキル基、アリール
基、複素環基を示し、X3 Hは活性水素を発生する基、
例えばXは、−O−、−S−、−NH−、−SO3 −、
−SO2 −、−CONH−、−COO−、−NHNH
−、−CONHNH−等を示す)が、本発明の色素の反
応基と反応して、受像層中に固定化されるものと推定さ
れる。
【0099】例えば前記一般式(I)〜(VI)の色素と
活性水素化合物の反応では、それぞれ下記の如き反応物
を形成すると考えられる。
【0100】
【化19】
【0101】受像層中に含有される前記の官能基を有す
る活性水素化合物としては、以下の様な公知の低分子又
は、高分子の化合物が挙げられ、これらは塗布量が0.
01〜30g/m2 さらに好ましくは0.1〜5g/
2 となる量使用される。
【0102】4−ヒドロキシアセトアニリド、4′−ヒ
ドロキシアセトフェノン、4−ヒドロキシベンズアミ
ド、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4−ヒ
ドロキシベンゾフェノン、4−オクチルオキシフェノー
ル、2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、
2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキ
シ−2−フェニルベンゾフェノン、4′−ヒドロキシプ
ロピオフェノン、2′,4′−ジヒドロキシアセトフェ
ノン、2′,4′−ジヒドロキシベンズアルデヒド、
3,4−ジヒドロキシ安息香酸エチルエステル、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,3,
4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,
4′−テトラヒドロベンゾフェノン、N−ヒドロキシフ
タルイミド、N−ヒドロキシスクシンイミド、3−ヒド
ロキシピリジン等の一個あるいは複数個のヒドロキシ基
を有する化合物、4−アミノ−1−ベンジルピペリジ
ン、アミノカプロラクタム、1−アミノドデカン、
4′,4′−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、
ピペラジン、ステアリルアミン、3−ラウリルオキシプ
ロピルアミン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)−プロ
パン、ジエチレントリアミン、1,10−ジアミノデカ
ン、3,3′−ジアミノジプロピルアミン、2,4,6
−トリアミノ−1,3,5−トリアジン等の一個あるい
は、複数のアミノ基を有する化合物、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、
2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトピ
リジン、2−メルカプトチアゾリン等のメルカプト基を
有する化合物、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸等のスルホン酸基を有する化合物、ベンゼンスル
フィン酸、トルエンスルフィン酸等のスルフィン酸基を
有する化合物、n−カプロナミド、n−デカナミド、ス
テアラミド、エルカミド、p−トルエンスルホナミド、
シス−1,3−ドコセナミド、ベンズアミド、アジパミ
ド、スクシナミド等のアミド基を有する化合物、2,
4,6−トリクロロフェニルヒドラジン、フェニルヒド
ラジン等のヒドラジノ基を有する化合物、ステアリック
ヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ベン
ゾイックヒドラジド等のヒドラジド基を有する化合物等
又は上述の活性水素基を有するポリ(p−ヒドロキシス
チレン)、ポリ(p−アミノスチレン)、ポリエチレン
イミン等の高分子化合物が挙げられ、商品としては、日
本触媒化学工業(株)製のエポミン、三共(株)製のA
EA等が挙げられる。あるいは上述のスルホン酸、スル
フィン酸のナトリウム塩、カリウム塩等も活性水素化合
物と同様の効果を有する。
【0103】受像シートは、支持体と受像層の間にクッ
ション層、接着層、色素の拡散防止層の機能を有する中
間層を形成しても良い。中間層は、ゼラチン等の水溶性
バインダーまたは、有機可溶性バインダーが使用され、
シリカ、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミ
ナ等の微粒子を含有しても良い。また、受像層には、白
色度を向上する機能等を付与する為に、蛍光増白剤を添
加しても良い。蛍光増白剤としては、スチルベン系、ク
マリン系、ベンゾオキサゾリル系等を挙げることが出来
る。
【0104】感熱転写シートと受像シートとの離型性を
向上させる為に、色素受像層の表面又は、層中に離型剤
を含有させることが好ましい。また、イソシアネート
系、アルデヒド系、エポキシ系、ビニルスルホン系、N
−メチロール系等の硬膜剤、上記の酸化防止剤、紫外線
吸収剤、界面活性剤を添加することが出来る。この場
合、滑り性、剥離性等の改良、帯電防止の目的には、フ
ッ素系界面活性剤を添加して使用するのが好ましい。
【0105】本発明の感熱転写方式による画像形成方法
でフルカラーの画像を形成するには、イエロー、マゼン
タ、シアンの3色の色素を使用する。各々の色素は前記
一般式(I)〜(VI)の色素を単独または2種以上混合
して、或いはこれらの色素と他の市販の色素を混合して
使用してもよい。3種の色素はシート状またはロール状
の支持体上に各々独立の領域を形成する様に配置され
る。各色素は夫々、別々の支持体上に設けても良く、或
いはイエロー領域、マゼンタ領域、シアン領域を面順次
で同一の支持体上に配置してもよい。例えばこのような
感熱転写シートの1例を図1に示す。図1において、支
持体1上の色素層領域2にY(イエロー)、M(マゼン
タ)、C(シアン)を繰り返して形成し、更にこの色素
層に隣接して色素層を有さない無色領域3を形成する。
無色領域3はY、M、Cの何れの間に形成してもよい。
無色領域3の面積は特に限定されないが、色素層の面積
と同等以上が好ましい。この様な感熱転写シートの色素
層面側を受像シートに重ね合わせ、好ましくは、感熱転
写シートの裏面からY、M、Cの順に加熱して受像シー
トの受像層に色素を転写して画像を形成する。形成され
た着色画像の加熱処理は、例えば、無色領域の裏面から
サーマルヘッドで加熱することにより行われる。
【0106】熱処理後の着色画像表面と無色領域の粘着
を防止するため、無色領域3の表面にシリコーンオイ
ル、シリコーン樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂、シ
リコーン変性アクリル樹脂、リン酸エステル、フッ素系
界面活性剤、フッ素樹脂等からなる離型層を設けてもよ
い。離型剤或いは離型組成物の塗布量は、0.0005
〜7g/m2 、好ましくは、0.001〜0.7g/m
2 である。
【0107】
【実施例】以下、実施例により本願発明を更に具体的に
説明するが、本願発明はその要旨を越えない限り以下の
実施例により何等限定されるものではない。 実施例1〜37 a)インキの調製 表−1のNo.1の色素8g、フェノキシ樹脂(製品
名:PKHJ、UCC製)10g、トルエン−メチルエ
チルケトン(トルエン:メチルエチルケトン=1:1)
90gをペイントコンディショナーで10分間処理し、
インキの調製を行った。
【0108】b)感熱転写シートの調製 上記のインキをワイヤーバーを用いて背面が耐熱滑性処
理のされた6μm厚のポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に乾燥後の膜厚が1.0μmになる様に塗布し、
乾燥して熱転写シートを得た。なお、耐熱滑性処理はポ
リエチレンテレフタレートフィルムにポリカーボネート
樹脂8g、リン酸エステル系界面活性剤1g(商品名:
プライサーフA−208B:第一工業製薬株式会社
製)、トルエン91gの割合からなる液を乾燥後の膜厚
が0.5μmになる様に塗布し、乾燥することにより行
った。
【0109】c)受像シートの作成 受像シートAの作成:塩酢ビ樹脂(塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、ビニルアルコールの共重合体でビニルアルコール
の含有量が5重量%の樹脂)10g、シリコーン樹脂
(製品名:L−7002、日本ユニカー(株)製)0.
6g、トルエン40ml、メチルエチルケトン40ml
の割合からなる液を合成紙(製品名:ユポFPG15
0、王子油化(株)製)にワイヤーバーで、乾燥後の膜
厚が5μmになるように塗布、オーブンで100℃で3
0分間加熱処理して乾燥して受像層を形成し、受像シー
トを作成した。
【0110】受像シートBの作成:塩酢ビ樹脂(塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、ビニルアルコールの共重合体でビニ
ルアルコールの含有量が5重量%の樹脂)10g、エル
カミド2g、シリコーン樹脂(製品名:L−7002、
日本ユニカー(株)製)0.6g、トルエン40ml、
メチルエチルケトン40mlの割合からなる液を合成紙
(製品名:ユポFPG150、王子油化(株)製)にワ
イヤーバーで、乾燥後の膜厚が5μmになるように塗
布、オーブンで100℃で30分間加熱処理して乾燥し
て受像層を形成し、受像シートを作成した。
【0111】d)熱転写 上記のようにして得られた感熱転写シートと受像シート
を色素供与層と受像層が接する様に重ね合わせ、熱転写
シートの支持体側からサーマルヘッドでサーマルヘッド
の出力0.12W/ドットの記録電力、12ドット/m
mのドット密度、10msecのヘッド加熱のパルス巾
の条件で熱印加を行い、受像層に色素を熱転写した。
【0112】e)着色画像の加熱処理 上記の熱転写により得られた着色画像を以下の2つの方
法で加熱処理した。 加熱処理法A(熱ロールによる加熱) 熱ローラーとしては、MS POUCH H−320Z
((株)明光商会社製)を使用し、Speed 7の条
件で6μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを
介して着色画像を加熱処理した。
【0113】加熱処理法B(サーマルヘッドによる加
熱) 上記の熱転写におけるサーマルヘッドの加熱条件と同条
件で、6μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム
を介して加熱処理した。 f)色移り試験 1.00付近の濃度(色移り試験前の濃度)の画像を受
像シートの受像層のない支持体面に密着させ、40℃、
湿度80%の恒温、恒湿槽中に5日間保存した後、色素
の受像シートの支持体面への色移り濃度を測定した。色
移りの程度を〔色移りした濃度(OD2 )/色移り試験
前の画像濃度(OD1 )〕で表わし評価した。色移りの
判定は、OD2 /OD1 が0.02未満○、0.02以
上0.05未満△、0.05以上×とした。記録濃度は
米国マクベス社製、デンシトメーターTR−927で測
定した。
【0114】これらの結果を表−7に示す。
【0115】実施例38〜42 図1に示すごとく、支持体1上に、イエロー色素層領域
Y、マゼンタ色素層領域M、シアン色素層領域Cを実施
例1の感熱転写シートと同条件にて繰り返し同面積に形
成し、更に、シアンの色素層領域Cに隣接して無色領域
3を色素層と同面積に形成した。無色領域の表面には、
シリコーン変性アクリル樹脂のメチルエチルケトン溶液
を固形分で0.3g/m2 となる様に塗布した。
【0116】前記3色の色素層領域と無色領域を有する
感熱転写シートのイエロー色素層領域と実施例1で作成
した受像シートの受像層面とを対向させて重ね合わせ、
感熱転写シートの背面から実施例1の熱転写におけるサ
ーマルヘッドの加熱条件で転写を行い、イエローの画像
を得た。次いで、イエローの画像の上に感熱転写シート
のマゼンタ色素領域を重ねサーマルヘッドで加熱し、イ
エロー画像の形成されてない部分にマゼンタ画像を形成
した。更に、その上に感熱転写シートのシアン色素領域
を重ねサーマルヘッドで加熱し、イエロー及びマゼンタ
画像の形成されてない部分にシアン画像を形成した。更
にその上に上記感熱転写シートの無色領域を重ねて全面
を色素層の熱転写条件と同条件で加熱処理した。
【0117】このようにして形成した、画像のイエロー
部、マゼンタ部、シアン部の色移りの評価を実施例1と
同様にして実施した。その結果を下記の表−7に示す。
【0118】比較例1〜11 実施例1と同様にして熱転写を行い、着色画像は加熱処
理を行わなかった。その結果を表−8に示す。 比較例12〜17 下記に示す様な反応基を有さない公知の色素を使用し
て、実施例1と同様にして着色画像を形成した。また、
その場合、着色画像の加熱処理を行わない検討も実施し
た。その結果を表−8に示す。
【0119】
【化20】
【0120】
【表49】
【0121】
【表50】
【0122】
【表51】
【0123】
【表52】
【0124】
【発明の効果】本発明の着色画像形成方法で感熱転写記
録を行った場合、安定で接触物への色移りがなく、画像
の先鋭度が良好である等の良好な性能の感熱転写画像を
得ることが出来る。熱転写後の加熱処理による効果は反
応性基を持たない染料の場合に比し著しく優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】フルカラーの感熱転写シートの1例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 色素層領域 3 無色領域 Y イエロー M マゼンタ C シアン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応基を有する熱移行性色素を、受像材
    料に熱転写後、形成された着色画像を加熱処理すること
    を特徴とする着色画像形成方法。
  2. 【請求項2】 受像材料が、受像層に活性水素化合物を
    含有する受像シートであることを特徴とする請求項1記
    載の着色画像形成方法。
  3. 【請求項3】 反応基を有する熱移行性色素が、下記一
    般式(I)から(VI)で示される色素から選ばれること
    を特徴とする請求項1または2記載の着色画像形成方
    法。 一般式(I) 【化1】 {式中、D1 は色素母体残基を表し、A1 は単結合又は
    2価の連結基を表し、X 1 は塩素原子又は、フッ素原子
    を表し、Rは、−O(Cm 2mO)n −R1 、−S−R
    1 、−NHR1 又は−NR1 2 (mは、2又は3の整
    数を表し、nは0又は1を表し、R1 、R2 は、水素原
    子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)で示される
    基を表わす。} 一般式(II) 【化2】 (式中、D2 は色素母体残基を表し、A2 は、単結合又
    は2価の連結基を表し、R3 及びR4 は炭素数1〜8の
    アルキル基を表し、kは、0又は1〜2の整数を表し、
    lは、1〜3の整数を表す。) 一般式(III) 【化3】D3 −A3 −NCS …(III) (式中、D3 は色素母体残基を表し、A3 は、単結合又
    は2価の連結基を表す。) 一般式(IV) 【化4】 (式中、D4 は色素母体残基を表し、A4 は、単結合又
    は2価の連結基を表し、YはCR7 又はNを表し、
    5 、R6 、R7 は、非イオン性置換基を表す。) 一般式(V) 【化5】 D5 −A5 −SO2 CH=CH2 …(V) (式中、D5 は色素母体残基を表し、A5 は2価の連結
    基を表す。) 一般式(VI) 【化6】 D6 −A6 −CO(CR8 9 p CHq Zr …(VI) (式中、D6 は色素母体残基を表し、A6 は2価の連結
    基を表し、R8 、R9 は水素原子、又はアルキル基を表
    し、Zは、塩素原子又は臭素原子を表し、pは0〜4の
    整数を、qは0〜2の整数を、rは1〜3の整数を表
    す。)
  4. 【請求項4】 基材フィルム上に色素層領域を繰り返し
    形成してなり、色素層形成領域に隣接して色素層を有さ
    ない領域が形成されてなり、かつ色素層領域に、請求項
    3記載の少なくとも1の色素を有する感熱転写シート。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の感熱転写シートを使用す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の着色画像形
    成方法。
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