JPH111067A - 感熱転写用色素及びそれを使用した熱転写シート - Google Patents

感熱転写用色素及びそれを使用した熱転写シート

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JPH111067A
JPH111067A JP9153418A JP15341897A JPH111067A JP H111067 A JPH111067 A JP H111067A JP 9153418 A JP9153418 A JP 9153418A JP 15341897 A JP15341897 A JP 15341897A JP H111067 A JPH111067 A JP H111067A
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JP
Japan
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group
substituent
thermal transfer
dye
alkyl group
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JP9153418A
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Tetsuo Ozawa
鉄男 尾澤
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一かつ高濃度な転写画像が得られ、かつ、
耐光性の良好な感熱転写用色素及びシートを提供する。 【解決手段】 下記、一般式(I) 【化1】 (式中、Rfは、フッ素原子で置換されたアルキル基を
表し、R2 は、置換基を有していても良いアルキル基、
置換基を有していても良いシクロアルキル基又は置換基
を有していても良いアリール基を表し、R3 、R4 は、
それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良
いアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は−NH
COR7 (R7 は、水素原子、置換基を有していても良
いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基
を表す。)を表す。R5 、R6 は、置換基を有していて
も良いアルキル基、置換基を有していても良いアリル基
又は置換基を有していても良いアリール基を表す。)で
示される感熱転写用色素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱転写用色素及び色
材層を有する感熱転写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリ、複写機あるいはプ
リンタ−などに電子写真方式、インクジェット方式、感
熱転写方式などによるカラ−記録技術が検討されてい
る。感熱転写記録方式では、装置の保守や、操作が容易
で、装置や消耗品が安価であるため、他の方式に比べ有
利な点が多い。
【0003】感熱転写方式には、ベ−スフィルム上に熱
溶融性インキ層を形成させた転写シ−トを、熱ヘッドに
より加熱して、該インキを溶融し、受像層上に転写記録
する溶融方式と、ベ−スフィルム上に熱移行性色素を含
有する色材層を形成させた感熱転写シートを熱ヘッドに
より加熱して色素を受像シート上に熱移行転写させる方
式があるが、熱移行転写方式は熱ヘッドに与えるエネル
ギ−を変えることにより色素の移行量を制御することが
できるので、階調記録が容易になり、高精細、高画質の
フルカラ−記録には特に容易である。
【0004】熱移行転写方式で均一な画像を得るために
は、使用する感熱転写シートの色材層中で、色素が完全
に均一に溶解していることが必要である。色素の溶解性
が悪いと、色材層中で色素が結晶化して不均一となる。
このような感熱転写シートを使用して、転写画像を作成
した場合には、結晶化した部分の色素の受像層への移行
が不充分となり、均一な画像は得られない。これらの問
題を解決するため、種々の方法が検討されている。例え
ば、特開昭63−205288、特開平3−14789
3等が提案されているが、転写感度、インキ化溶媒に対
する溶解性、インキ中での色素の保存安定性、感熱転写
シート上の色材層中での色素の保存安定性、受像紙上の
受像層中での色素の保存安定性、画像の耐光性等におい
て更に改善が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を克服した青色の感熱転写用色素及び感熱転写シートを
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)で示されるアゾメチン系感熱転写用色素及び支持
体上に色材層を有する感熱転写シートであって、該色材
層が下記一般式(I)の色素を含有することを特徴とす
る感熱転写シートをその要旨とする。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Rfは、フッ素原子で置換された
アルキル基を表し、R2 は、置換基を有していても良い
アルキル基、置換基を有していても良いシクロアルキル
基又は置換基を有していても良いアリール基を表し、R
3 、R4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有
していても良いアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子又は−NHCOR7 (R7 は、水素原子、置換基を有
していても良いアルキル基又は置換基を有していても良
いアリール基を表す。)を表す。R5 、R6 は、置換基
を有していても良いアルキル基、置換基を有していても
良いアリル基又は置換基を有していても良いアリール基
を表す。)で示される感熱転写用色素。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
前記一般式(I)で示される本発明のアゾメチン系色素
は、下記一般式(II)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、Rf、R2 は前記一般式(I)に
おけると同意義を表す。)で示されるフェノール系化合
物と、下記一般式(III)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R3 〜R6 は前記一般式(I)に
おけると同意義を表す。)で表されるアニリン系化合物
とを酸化剤の存在下、不活性溶媒中、中性〜アルカリ性
で0〜25℃程度の温度条件下で反応させることにより
製造することができる。この反応に使用される溶媒とし
ては、水、水と混合可能なアセトン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルス
ルフォキシド、ピリジン、アルコール類等が挙げられ
る。これらの溶媒は、単独、又は混合して使用される。
又、この反応で使用される酸化剤としては、過酸化水
素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ、過硫酸ソーダ等
の過硫酸塩類、フェリシアン塩類、硝酸塩類等が挙げら
れる。
【0014】前記一般式(I)においてRfとしては、
モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフル
オロメチル基、モノクロロジフルオロメチル基、ペンタ
フルオロエチル基、n−ヘプタフルオロプロル基、n−
オクタフルオロブチル基、n−ノナフルオロブチル基、
n−ドデカフルオロヘキシル基等のフッ素原子で置換さ
れた炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が
挙げられる。
【0015】R2 がアルキル基を示す場合、具体的に
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、
ネオペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル
基等の炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基
が挙げられる。アルキル基が置換基を有する場合、置換
基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;
フェニル基;p−フルオロフェニル基、p−クロロフェ
ニル基等のハロゲン原子で置換されたフェニル基;p−
トリル基、o−トリル基、m−トリル基、p−エチルフ
ェニル基、p−n−ブチルフェニル基等のアルキル基で
置換されたフェニル基;p−メトキシフェニル基、p−
エトキシフェニル基、p―n−ブトキシフェニル基等の
アルコキシ基で置換されたフェニル基;p−ニトロフェ
ニル基;p―シアノフェニル基等が挙げられる。
【0016】R2 が置換基を有していても良いシクロア
ルキル基を基を示す場合、シクロアルキル基としては、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、p―メチルシク
ロヘキシルキ基等が挙げられる。R2 が置換基を有して
いても良いアリール基示す場合、アリール基としては、
フェニル基;p−フルオロフェニル基、p−クロロフェ
ニル基等のハロゲン原子で置換されたフェニル基;p−
トリル基、o−トリル基、m−トリル基、p−エチルフ
ェニル基、p−n−ブチルフェニル基等のアルキル基で
置換されたフェニル基;p−メトキシフェニル基、p−
エトキシフェニル基、p―n−ブトキシフェニル基等の
アルコキシ基で置換されたフェニル基;p−ニトロフェ
ニル基;p―シアノフェニル基等が挙げられる。
【0017】R3 及びR4 がアルキル基を示す場合、具
体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチ
ル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘ
キシル基等の炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアル
キル基が挙げられる。アルキル基の置換基としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子が挙げ
られる。
【0018】R3 及びR4 がアルコキシ基を示す場合、
具体的には上記アルキル基に対応する炭素数1〜8のア
ルコキシ基が挙げられ、R3 、R4 がハロゲン原子を示
す場合はフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン
原子が挙げられる。R5 、R6 がアルキル基を示す場
合、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n
−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、2−
エチルヘキシル基等の炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖
状のアルキル基が挙げられ、その置換基としてはメタン
スルフォニルアミド基、エタンスルフォニルアミド基等
の炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキルス
ルフォニルアミド基;ヒドロキシ基;メトキシ基、エト
キシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜8、好ましくは炭素
数1〜4のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子等のハ
ロゲン原子;フェニル基等のアリール基;フェノキシ基
等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、プロピオニ
ルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の総炭
素数2〜8のアルコキシカルボニル基、フェノキシカル
ボニル基等のアリールオキシカルボニル基;シアノ基;
テトラヒドロフリル基等が挙げられる。
【0019】R5 、R6 がアリール基を示す場合、具体
的には、フェニル基、p−トリル基、p−フルオロフェ
ニル基、p−エトキシフェニル基等の炭素数1〜4アル
キル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等で置換されてい
ても良いフェニル基が挙げられる。R5 、R6 のアリル
基の置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル
基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子、フェニル基等のアリール基等が挙げられる。
【0020】R7 が、置換基を有していても良いアルキ
ル基又は置換基を有していても良いアリール基を示す場
合、前記、R2 で挙げたアルキル基又はアリール基が挙
げられる。一般式(I)で示される色素の内、好ましい
ものは、Rfとしては、フッ素原子で置換された炭素数
1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられ
る。
【0021】R2 が、フッ素原子で置換されていても良
い炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、トリル基又
はフッ素原子で置換されたフェニル基であり、R3 、R
4 が水素原子、フッ素原子で置換されていても良い炭素
数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、
ハロゲン原子、炭素数2〜5のアルキルカルボニルアミ
ノ基、ホルミルアミノ基であり、R5 、R6 が置換基と
してアルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルスルフォ
ンアミド基、アルコキシカルボニル基、フェノキシカル
ボニル基、テトラヒドロフリル基、シアノ基で置換され
ていても良い炭素数1〜4のアルキル基である。
【0022】更に好ましいのは、Rfが炭素数1又は2
のフッ素原子で置換されたアルキル基であり、R2 が炭
素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状アルキル基、フェニル基
又はo−、m−、p−トリル基であり、R3 、R4 が水
素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のア
ルコキシ基又はフッ素原子であり、R5 、R6 が炭素数
1〜4のアルコキシ基又はフェニル基で置換されていて
も良い炭素数1〜4のアルキル基である色素が挙げられ
る。本発明で使用される色素の具体例としては、例えば
下記の表−1のものを挙げることが出来るがこれによ
り、本発明が特に限定されるものではない。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】
【表9】
【0032】
【表10】
【0033】本発明の感熱転写用色素は、通常、該色素
をバインダ−樹脂と共に、媒体中に溶解あるいは微粒子
状に分散させることによりインキを調製し、該インキを
支持体上に塗布、乾燥することにより、支持体上に色材
層(色素供与層)が形成された感熱転写シートを得、感
熱転写方式の画像形成に使用する。本発明の感熱転写方
式による画像形成方法でフルカラ−の画像を形成するに
は、イエロ−、マゼンタ、シアンの3色の色素を使用す
る。各々の色素は、2種以上の本発明の色素又は、本発
明の色素と公知の色素を混合して使用しても良い。3種
の色素はシ−ト状又は、ロ−ル状の支持体上に各々独立
な領域を形成する様に配置される。例えば、イエロ−領
域、マゼンタ領域、シアン領域を面順次で配置する。
【0034】支持体としては、コンデンサ−紙、グラシ
ン紙のごとき薄葉紙、ポリエステル、ポリカ−ボネ−
ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミドのような耐
熱性の良好なプラスチックフィルムが適している。それ
らの厚さとしては3〜50μmの範囲を挙げることが出
来る。上記のベースフィルムのうち、ポリエチレンテレ
フタレートフィルムが機械的強度、耐溶剤性、経済性等
を考慮すると特に有利である。しかしながら、場合によ
っては、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、必ず
しも耐熱性が充分ではなく、サーマルヘッドの走行性が
不充分であるので、色素供与層の反対面に界面活性剤、
活性の高い耐熱性高分子等を含む耐熱性樹脂の層を設け
ることにより、サーマルヘッドの走行性を改良して使用
することが出来る。
【0035】上記のインキ調製の為のバインダ−樹脂と
しては、感熱転写記録時に受像層との熱融着を防ぐ為、
耐熱性の良好なものを用いるが、特に軟化点及び/又は
熱変形温度が10℃以上のものが好ましい。具体的に
は、セルロ−ス系、アクリル酸系、デンプン系等の水溶
性樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレ
ン、ポリカ−ボネ−ト、ポリスルホン、AS樹脂、ポリ
エ−テルスルフォン、ポリビニルブチラ−ル、ポリエス
テル、エチルセルロ−ス、アセチルセルロ−ス、ポリア
ミド、尿素樹脂等の有機溶剤あるいは水に可溶の樹脂等
が挙げることが出来る。これらの樹脂は色素100重量
部に対して、20〜500部の割合で使用するのが好ま
しい。
【0036】インキ調製の為の溶媒としては、水、メチ
ルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、イソブチルア
ルコ−ル等のアルコ−ル類、メチルセルソルブ、エチル
セルソルブ等のセルソルブ類、トルエン、キシレン、ク
ロルベンゼン等の芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル等
のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等のケトン類、塩化メチレン、クロロ
ホルム、トリクロルエチレン等の塩素系溶剤、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエ−テル類、N,N−ジメ
チルホルアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等
の有機溶剤を挙げることが出来る。これらは、単独又は
混合して使用する。
【0037】上記のインキ中には、上記の成分の他に、
感熱転写シートと受像シートとの離型性を向上させる為
に離型剤を含有させることが出来る。また、色素層上に
離型層を塗布するなどして形成させることも出来るが、
色移り特性等、本発明の効果をより有効に達成する為に
は、インキ中に含有させることがより好ましい。離型剤
としては、ポリエチレンワックス、フッ素系化合物、シ
リコ−ン系化合物等いずれの離型剤でも使用出来るが、
このうちシリコ−ン系化合物が好ましい。シリコ−ン化
合物としては、カルボキシ変性、アミノ変性又は、エポ
キシ変性シリコ−ンオイル又は樹脂を挙げることが出来
る。例えば、信越化学工業(株)製のX−22−371
0、KF−393、KF−105等が有効である。
【0038】また、フェノ−ル系、ハイドロキノン系、
ヒンダ−ドアミン系等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾ−
ル系、ベンゾフェノン系、チアゾリドン系等の紫外線吸
収剤を添加して使用しても良い。また、塗布性改良、剥
離性改良、帯電防止改良の目的で公知の界面活性剤、特
に好ましくは、フッ素系界面活性剤を添加しても良い。
【0039】インキをベ−スフィルム上に塗布する方法
としては、リバ−スロ−ルコ−タ−、グラビアコ−タ
−、ロッドコ−タ−、エアドクタ−コ−タ−等を使用し
て実施出来、インキを塗布乾燥して形成される色素供与
層の厚さは、0.1〜5μmの範囲が好ましい。本発明
の感熱転写シートと組み合わせて使用する受像シート
は、支持体上に色素受像層を有する。該色素受容層はバ
インダ−樹脂、該樹脂に色素を受容しうる化合物を添加
したものである。
【0040】受容層に使用するバインダ−樹脂として
は、前記のインキ調製に使用するバインダ−樹脂が挙げ
られ、該樹脂に添加する色素を受容しうる物質として
は、特開昭62−174754等に記載されている高沸
点有機溶剤を挙げることが出来る。受容層の厚さは0.
2〜40μmが好ましく、特に、1〜15μmが好まし
い。
【0041】支持体としては、合成紙、(ポリオレフィ
ン、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙
や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(ポ
リエチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポ
リアミド製のフィルム等や、これらの積層体を使用出来
る。受像シートは、支持体と受像層の間にクッション
層、接着層、色素の拡散防止層のの機能を有する中間層
を形成しても良い。中間層は、ゼラチン等の水溶性バイ
ンダ−または、有機可溶性バインダが使用され、シリ
カ、クレ−、炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ等
の微粒子を含有しても良い。
【0042】また、受像層には、白色度を向上する機能
等を付与する為に、蛍光増白剤を添加しても良い。蛍光
増白剤としては、スチルベン系、クマリン系、ベンゾオ
キサゾリル系等を挙げること出来る。また、感熱転写シ
ートと受像シートとの離型性を向上させる為に、色素受
容材料の色素受容層の表面又は、層中に離型剤を含有さ
せることが好ましい。
【0043】また、イソシアネ−ト系、アルデヒド系、
エポキシ系、ビニルスルフォン系、N−メチロ−ル系等
の硬膜剤、上記の酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性
剤を添加して使用出来る。この場合、剥離性、滑り性、
剥離性等の改良、帯電防止の目的には、フッ素系界面活
性剤を添加して使用するのが好ましい。本発明において
は、感熱転写シートを受像シートと重ね合わせ、好まし
くは感熱転写シートの裏面から、加熱手段により、画像
材料に応じた熱エネルギ−を与えることにより、色素供
与層の色素を受像シートの受像層に画像安定性、鮮明
性、解像性の優れた画像を転写することが出来る。加熱
手段は、サ−マルヘッドのみならず、レ−ザ−光、赤外
線、熱ペン等の公知のものを使用出来る。
【0044】また、本発明の感熱転写用色素は、前記の
感熱転写シートと受像シートを使用する転写方法の他、
特開平5−221155、特開平7−108711に記
載されているような、加熱液化された色素または、色素
自体を加熱液化して受像紙に転写させる加熱気化転写方
式にも利用し得る。また、本発明の感熱転写用色素は、
バイオレット系の色素であり、イエロー系の色素、マゼ
ンタ系の色素及びシアン系の色素と混合して、ブラック
の色調を出すのに特に有用である。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本願発明を更に具体的に
説明するが、本願発明は以下の実施例により何等限定さ
れるものではない。
【0046】色素の合成 a)N0.1の色素の合成 1−フェニル−3−トリフルオロメチル−5−ピラゾロ
ン8.0g、トリエチルアミン6.2mlをテトラヒド
ロフラン300mlに添加し、5℃に冷却した。この中
に、アセトン200ml、水200ml及び28%アン
モニア水40mlを添加する。この溶液中を0〜5℃に
保ち、攪拌しながら、更に、2−アミノ−5−(ジエチ
ルアミノ)トルエンの塩酸塩7.5g、次いで、過硫酸
アンモニウム15.9gを添加し、0〜5℃で1時間反
応させた。反応終了後、水を添加し、析出した結晶をろ
過して、目的のNO.1の色素の粗結晶を得た。この粗
結晶をクロロホルムを流下溶媒としてシリカゲルによる
カラム精製を行い、目的のNO.1の色素を3.0g得
た。この色素の極大吸収は、567nm(アセトン)で
あり、融点は、156.0〜156.5℃であった。
【0047】実施例1 a)インキの調製 上記で合成したNO.1の色素8g、フェノキシ樹脂
(製品名:PKHJ、UCC製)10g、テトラヒドロ
フラン90gをペイントコンディショナ−で10分間処
理し、インキの調製を行った。
【0048】b)感熱転写シートの調製 上記のインキをワイヤ−バ−を用いて背面が耐熱滑性処
理のされた6μm厚のポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルム上に乾燥後の膜厚が1.0μmになる様に塗布し、
乾燥して熱転写シートを得た。なお、耐熱滑性処理はポ
リエチレンテレフタレ−トフィルムにポリカ−ボネ−ト
樹脂8g、リン酸エステル系界面滑性剤1g(商品名:
プライサ−フA−208B:第一工業製薬株式会社
製)、トルエン91gからなる液を乾燥後の膜厚が0.
5μmになる様に塗布し、乾燥することにより行った。
【0049】c)受像シートの作成 塩酢ビ樹脂(塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコ−
ルの共重合体でビニルアルコ−ルの含有量が5重量%の
樹脂)10g、シリコ−ン樹脂(製品名:L−700
2、日本ユニカ−(株)製)0.6g、トルエン40m
l、メチルエチルケトン40mlからなる液を合成紙
(製品名:ユポFPG150、王子油化(株)製)にワ
イヤ−バ−で、乾燥後の膜厚が5μmになるように塗
布、オ−ブンで100℃で30分間加熱処理して乾燥し
て受像シートを作成した。
【0050】d)熱転写 上記のようにして得られた感熱転写シートと受像シート
を色素供与層と受像層が接する様に重ね合わせ、熱転写
シートの支持体側からサ−マルヘッドでサ−マルヘッド
の出力0.12W/ドットの記録電力、12ドット/m
mのドット密度、10msecのヘッド加熱のパルス巾
の条件で熱印加を行い、受像層に色素を熱転写した所、
均一な転写画像が得られた。熱転写後の受像層上での記
録濃度が米国マクベス社製、デンシトメ−タ−TR−9
27(黒色用SPIフィルタ−使用)で測定した所、
1.64であり、高濃度の転写記録が出来た。この様に
して得られた転写記録画像の耐光性をキセノンランプフ
ェードメーター(スガ試験機株式会社製造)を用いて実
施(ブラックパネル温度63±2℃)し、80時間照射
後の変退色の程度{△E*(L*a*b*)}を測定し
た所、3.8であった。
【0051】実施例2〜13 実施例1の条件で下記の表−2の色素を使用し、実施例
1同様にして処理して、転写記録、及び耐光性試験を実
施した所、良好な結果を示した。結果を以下の表−2に
示す。
【0052】比較例1〜3 下記に示す特開昭63−205288の実施例A−1
6、F−16及びA−17の色素(特開平3−1478
93の実施例1の色素と同一)を用い、実施例1の方法
で感熱転写シートを作成し、この感熱転写シートを使用
して実施例1と同様に評価したが、耐光性の試験結果が
不良であった。結果を以下の表−2に示す。
【0053】
【化5】
【0054】
【表11】
【0055】極大波長は、アセトン中で測定した。
【0056】
【発明の効果】本発明の感熱転写材料を使用した場合、
均一、且つ、高濃度に感熱転写記録が出来、又、耐光性
の良好な性能の感熱転写画像を得ることが出来る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記、一般式(I) 【化1】 (式中、Rfは、フッ素原子で置換されたアルキル基を
    表し、R2 は、置換基を有していても良いアルキル基、
    置換基を有していても良いシクロアルキル基又は置換基
    を有していても良いアリール基を表し、R3 、R4 は、
    それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良
    いアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は−NH
    COR7 (R7 は、水素原子、置換基を有していても良
    いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基
    を表す。)を表す。R5 、R6 は、置換基を有していて
    も良いアルキル基、置換基を有していても良いアリル基
    又は置換基を有していても良いアリール基を表す。)で
    示される感熱転写用色素。
  2. 【請求項2】 支持体上に色素層を有する熱転写シート
    であって、該色素層が請求項1に記載の色素を含有する
    ことを特徴とする熱転写シート。
JP9153418A 1997-06-11 1997-06-11 感熱転写用色素及びそれを使用した熱転写シート Pending JPH111067A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2337527A (en) * 1998-05-16 1999-11-24 Basf Ag Methine and azamethine dyes based on trifluoromethyl-substituted 5-membered heterocycles

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