JP3726396B2 - 感熱転写用色素及びこれを使用した感熱転写シート - Google Patents

感熱転写用色素及びこれを使用した感熱転写シート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱転写用色素及びこれを用いた感熱転写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファクシミリ、複写機あるいはプリンタ−などに電子写真方式、インクジェット方式、感熱転写方式などによるカラ−記録技術が検討されている。感熱転写記録方式では、装置の保守や、操作が容易で、装置や消耗品が安価であるため、他の方式に比べ有利な点が多い。
【0003】
感熱転写方式には、ベ−スフィルム上に熱溶融性インキ層を形成させた転写シ−トを、熱ヘッドにより加熱して、該インキを溶融し、受像層上に転写記録する溶融方式と、ベ−スフィルム上に熱移行性色素を含有する色素層を形成させた感熱転写シートを熱ヘッドにより加熱して色素を受像シート上に熱移行転写させる方式があるが、熱移行転写方式は熱ヘッドに与えるエネルギ−を変えることにより色素の移行量を制御することができるので、階調記録が容易になり、高精細、高画質のフルカラ−記録には特に容易である。
【0004】
熱移行転写方式で均一な画像を得るためには、使用する感熱転写シートの色材層中で、色素が完全に均一に溶解していることが必要である。色素の溶解性が悪いと、色材層中で色素が結晶化して不均一となる。このような感熱転写シートを使用して、転写画像を作成した場合には、結晶化した部分の色素の受像層への移行が不充分となり、均一な画像は得られない。これらの問題を解決するため、種々の方法が検討されている。例えば、特開平6−99667等が提案されているが、転写感度、インキ化溶媒に対する溶解性、インキ中での色素の保存安定性、感熱転写シート上の色材層中での色素の保存安定性、受像紙上の受像層中での色素の保存安定性、画像の耐光性等において更に改善が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を克服した青色の感熱転写用色素及びこれを用いた感熱転写シートを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式(I)で示される感熱転写用色素、及び支持体上に色素層を有する感熱転写シートであって、該色素層が下記一般式(I)の色素を含有することを特徴とする感熱転写シートをその要旨とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】
【化2】
Figure 0003726396
【0008】
(式中、R1 、R2 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基を表し、R3 、R4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、−NHCOR7 (R7 は、水素原子、又は置換基を有していても良いアルキル基またはアリール基を表す。)、を表す。R5 、R6 は、置換基を有していても良いアルキル基、アリル基、アリール基を表す。)
前記一般式(I)で示される本発明のインドアニリン系色素は、下記一般式(II)
【0009】
【化3】
Figure 0003726396
【0010】
(式中、R、R1 、R2 は前記一般式(I)におけると同意義を表す。)で示されるフェノール系化合物と、下記一般式(III)
【0011】
【化4】
Figure 0003726396
【0012】
(式中、R3 〜R6 は前記一般式(I)におけると同意義を表す。)で表されるアニリン系化合物とを酸化剤の存在下、不活性溶媒中、中性〜アルカリ性で0〜25℃程度の温度条件下で反応させることにより製造することができる。この反応に使用される溶媒としては、水、水と混合可能なアセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフォキシド、ピリジン、アルコール類等が挙げられる。これらの溶媒は、単独、又は混合して使用される。又、この反応で使用される酸化剤としては、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ、過硫酸ソーダ等の過硫酸塩類、フェリシアン塩類、硝酸塩類等が挙げられる。
【0013】
前記一般式(I)においてR1 、R2 、R3 、R4 及びR7 がアルキル基を示す場合、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。アルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子が挙げられる。R1 、R2 、R3 、R4 がアルコキシ基を示す場合、具体的には上記アルキル基に対応する炭素数1〜8のアルコキシ基が挙げられ、又、ハロゲン原子を示す場合はフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
【0014】
5 、R6 がアルキル基を示す場合、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられ、その置換基としてはメタンスルフォニルアミド基、エタンスルフォニルアミド基等の炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキルスルフォニルアミド基;ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;フェニル基等のアリール基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;シアノ基;テトラヒドロフリル基等が挙げられる。R5 、R6 、R7 のアリール基を示す場合、具体的には、フェニル基、p−トリル基、p−フルオロフェニ基、p−エトキシフェニル基等のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等で置換されていても良いフェニル基が挙げられる。R5 、R6 のアリル基の置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、フェニル基等のアリール基等が挙げられる。
【0015】
一般式(I)で示される色素の内でも、好ましいものは、R1 、R2 が、水素原子、フッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子であり、R3 、R4 が水素原子、フッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数2〜5のアルキルカルボニルアミノ基、ホルミルアミノ基であり、R5 、R6 が置換基としてアルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルスルフォンアミド基、アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、テトラヒドロフリル基、シアノ基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基である。
【0016】
更に好ましいのは、R1 、R2 が水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R3 、R4 が水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子であり、R5 、R6 がアルコキシ基又はフェニル基で置換されていても良いアルキル基である色素が挙げられる。
本発明で使用される色素の具体例としては、例えば下記の表−1のものを挙げることが出来るがこれにより、本発明が特に限定されるものではない。
【0017】
【表1】
Figure 0003726396
【0018】
【表2】
Figure 0003726396
【0019】
【表3】
Figure 0003726396
【0020】
【表4】
Figure 0003726396
【0021】
本発明の感熱転写用色素は、通常、該色素をバインダ−樹脂と共に、媒体中に溶解あるいは微粒子状に分散させることによりインキを調製し、該インキを支持体上に塗布、乾燥することにより、支持体上に色素層(色素供与層)が形成された感熱転写シートを得、感熱転写方式の画像形成に使用する。
本発明の感熱転写方式による画像形成方法でフルカラ−の画像を形成するには、イエロ−、マゼンタ、シアンの3色の色素を使用する。各々の色素は、2種以上の本発明の色素又は、本発明の色素と公知の色素を混合して使用しても良い。3種の色素はシ−ト状又は、ロ−ル状の支持体上に各々独立な領域を形成する様に配置される。例えば、イエロ−領域、マゼンタ領域、シアン領域を面順次で配置する。
【0022】
支持体としては、コンデンサ−紙、グラシン紙のごとき薄葉紙、ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミドのような耐熱性の良好なプラスチックフィルムが適している。それらの厚さとしては3〜50μmの範囲を挙げることが出来る。
上記のベースフィルムのうち、ポリエチレンテレフタレートフィルムが機械的強度、耐溶剤性、経済性等を考慮すると特に有利である。しかしながら、場合によっては、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、必ずしも耐熱性が充分ではなく、サーマルヘッドの走行性が不充分であるので、色素層の反対面に界面活性剤、活性の高い耐熱性高分子等を含む耐熱性樹脂の層を設けることにより、サーマルヘッドの走行性を改良して使用することが出来る。
【0023】
上記のインキ調製の為のバインダ−樹脂としては、感熱転写記録時に受像層との熱融着を防ぐ為、耐熱性の良好なものを用いるが、特に軟化点又は熱変形温度が10℃以上のものが好ましい。具体的には、セルロ−ス系、アクリル酸系、デンプン系等の水溶性樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリスルホン、AS樹脂、ポリエ−テルスルフォン、ポリビニルブチラ−ル、ポリエステル、エチルセルロ−ス、アセチルセルロ−ス、ポリアミド、尿素樹脂等の有機溶剤あるいは水に可溶の樹脂等が挙げることが出来る。これらの樹脂は色素100重量部に対して、20〜500部の割合で使用するのが好ましい。
【0024】
インキ調製の為の溶媒としては、水、メチルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、イソブチルアルコ−ル等のアルコ−ル類、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のセルソルブ類、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロルエチレン等の塩素系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ−テル類、N,N−ジメチルホルアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等の有機溶剤を挙げることが出来る。これらは、単独又は混合して使用する。
【0025】
上記のインキ中には、上記の成分の他に、感熱転写シートと受像シートとの離型性を向上させる為に離型剤を含有させることが出来る。また、色素層上に離型層を塗布するなどして形成させることも出来るが、色移り特性等、本発明の効果をより有効に達成する為には、インキ中に含有させることがより好ましい。
離型剤としては、ポリエチレンワックス、フッ素系化合物、シリコ−ン系化合物等いずれの離型剤でも使用出来るが、このうちシリコ−ン系化合物が好ましい。シリコ−ン化合物としては、カルボキシ変性、アミノ変性又は、エポキシ変性シリコ−ンオイル又は樹脂を挙げることが出来る。例えば、信越化学工業(株)製のX−22−3710、KF−393、KF−105等が有効である。
【0026】
また、フェノ−ル系、ハイドロキノン系、ヒンダ−ドアミン系等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾ−ル系、ベンゾフェノン系、チアゾリドン系等の紫外線吸収剤を添加して使用しても良い。また、塗布性改良、剥離性改良、帯電防止改良の目的で公知の界面活性剤、特に好ましくは、フッ素系界面活性剤を添加しても良い。
【0027】
インキをベ−スフィルム上に塗布する方法としては、リバ−スロ−ルコ−タ−、グラビアコ−タ−、ロッドコ−タ−、エアドクタ−コ−タ−等を使用して実施出来、インキを塗布乾燥して形成される色素供与層の厚さは、0.1〜5μmの範囲が好ましい。
本発明の感熱転写シートと組み合わせて使用する受像シートは、支持体上に受像層を有する。該受像層はバインダ−樹脂、該樹脂に色素を受容しうる化合物を添加したものである。
【0028】
受像層に使用するバインダ−樹脂としては、前記のインキ調製に使用するバインダ−樹脂が挙げられ、該樹脂に添加する色素を受容しうる物質としては、特開昭62−174754等に記載されている高沸点有機溶剤を挙げることが出来る。受像層の厚さは0.2〜40μmが好ましく、特に、1〜15μmが好ましい。
支持体としては、合成紙(ポリオレフィン、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポリアミド製のフィルム等や、これらの積層体を使用出来る。
【0029】
受像シートは、支持体と受像層の間にクッション層、接着層、色素の拡散防止層のの機能を有する中間層を形成しても良い。中間層は、ゼラチン等の水溶性バインダ−または、有機可溶性バインダが使用され、シリカ、クレ−、炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ等の微粒子を含有しても良い。
さらに受像層には、白色度を向上する機能等を付与する為に、蛍光増白剤を添加しても良い。蛍光増白剤としては、スチルベン系、クマリン系、ベンゾオキサゾリル系等を挙げること出来る。
【0030】
また、感熱転写シートと受像シートとの離型性を向上させる為に、受像層の表面又は、層中に離型剤を含有させることが好ましい。
また、イソシアネ−ト系、アルデヒド系、エポキシ系、ビニルスルフォン系、N−メチロ−ル系等の硬膜剤、上記の酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤を添加して使用出来る。この場合、剥離性、滑り性、剥離性等の改良、帯電防止の目的には、フッ素系界面活性剤を添加して使用するのが好ましい。
【0031】
本発明においては、感熱転写シートを受像シートと重ね合わせ、好ましくは感熱転写シートの裏面から、加熱手段により、画像材料に応じた熱エネルギ−を与えることにより、色素供与層の色素を受像シートの受像層に画像安定性、鮮明性、解像性の優れた画像を転写することが出来る。加熱手段は、サ−マルヘッドのみならず、レ−ザ−光、赤外線、熱ペン等の公知のものを使用出来る。
【0032】
また、本発明の感熱転写用色素は、前記の感熱転写シートと受像シートを使用する転写方法の他、特開平5−221155、特開平7−108711に記載されているように、加熱液化された色素または、色素自体を加熱液化して受像紙に転写させる加熱気化転写方式にも利用し得る。
また、本発明の感熱転写用色素を使用した場合、特に、印刷の色調に合った青色が出し易く、印刷画像の色調を再現する為の感熱転写に利用し得る。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本願発明を更に具体的に説明するが、本願発明は以下の実施例により何等限定されるものではない。
(色素の合成)
a)NO.1の色素の合成
2−アミノ−5−メチルフェノール4.3g、トリエチルアミン6.2mlをテトラヒドロフラン200mlに添加し、5℃に冷却した。この中に、テトラヒドロ−2−フランカルボニルクロライド4.9gを添加し、5℃で1時間撹拌し、反応終了後、アセトン200ml、水200ml及び28%アンモニア水40mlを添加する。この溶液中を0〜5℃に保ち、撹拌しながら、更に、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミンの硫酸塩9.2g、次いで、過硫酸アンモニウム15.9gを添加し、0〜5℃で1時間反応させた。反応終了後、水を添加し、析出した結晶をろ過して、目的のNO.1の色素の粗結晶を得た。この粗結晶をクロロホルムを流下溶媒としてシリカゲルによるカラム精製を行い、目的のNO.1の色素を6.5g得た。この色素の極大吸収は、614nm(アセトン)であり、融点は、113〜114℃であった。
【0034】
b)NO.2の色素の合成
上記a)のNO.1の色素の合成例におけるN,N−ジエチル−p−フェニレンジアミンの硫酸塩9.2gの代わりに、同モル数の2−アミノ−5−(ジエチルアミノ)トルエンの塩酸塩を使用し、他は同様に処理して、目的NO.2の色素を合成した。この色素の極大吸収は、633nm(アセトン)であり、融点は、145〜146℃であった。
【0035】
(実施例1)
a)インキの調製
上記で合成したNO.1の色素8g、フェノキシ樹脂(製品名:PKHJ、UCC製)10g、テトラヒドロフラン90gをペイントコンディショナ−で10分間処理し、インキの調製を行った。
【0036】
b)感熱転写シートの調製
上記のインキをワイヤ−バ−を用いて背面が耐熱滑性処理のされた6μm厚のポリエチレンテレフタレ−トフィルム上に乾燥後の膜厚が1.0μmになる様に塗布し、乾燥して感熱転写シートを得た。なお、耐熱滑性処理はポリエチレンテレフタレ−トフィルムにポリカ−ボネ−ト樹脂8g、リン酸エステル系界面滑性剤1g(商品名:プライサ−フA−208B:第一工業製薬株式会社製)、トルエン91gからなる液を乾燥後の膜厚が0.5μmになる様に塗布し、乾燥することにより行った。
【0037】
c)受像シートの作成
塩酢ビ樹脂(塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコ−ルの共重合体でビニルアルコ−ルの含有量が5重量%の樹脂)10g、シリコ−ン樹脂(製品名:L−7002、日本ユニカ−(株)製)0.6g、トルエン40ml、メチルエチルケトン40mlからなる液を合成紙(製品名:ユポFPG150、王子油化(株)製)にワイヤ−バ−で、乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布、オ−ブンで100℃で30分間加熱処理して乾燥して受像シートを作成した。
【0038】
d)熱転写
上記のようにして得られた感熱転写シートと受像シートを色素供与層と受像層が接する様に重ね合わせ、感熱転写シートの支持体側からサ−マルヘッドでサ−マルヘッドの出力0.12W/ドットの記録電力、12ドット/mmのドット密度、10msecのヘッド加熱のパルス巾の条件で熱印加を行い、受像層に色素を熱転写した所、均一な転写画像が得られた。熱転写後の受像層上での記録濃度が米国マクベス社製、デンシトメ−タ−TR−927(シアン色用SPIフィルタ−使用)で測定した所、2.4であり、高濃度の転写記録が出来た。
【0039】
又、1.00付近の濃度(色移り試験前の濃度)の画像を受像シートの受像層のない支持体面に密着させ、40℃、湿度80%の恒温、恒湿槽中に5日間保存し後、色素の受像シートの支持体面への色移り試験を行った。本実施例の色移りした濃度(OD2 )/色移り試験前の画像濃度(OD1 )は、0.0であり、画像から、受像層の無い支持体面に青色色素の移行がわずかであった。これらの結果を以下の表−2に示す。
【0040】
(実施例2〜11)
実施例1と同様にして下記の表−2の色素を使用して感熱転写シートを作製した。これらの転写記録、及び色移り試験を実施した所、良好な結果を示した。結果を以下の表−2に示す。
【0041】
【表5】
Figure 0003726396
【0042】
(比較例1)
下記に示す特開平6−99667のNO.C−6に記載された色素を用いて、実施例1の方法で感熱転写シートを作成し、この感熱転写シートを使用して実施例1と同様に受像シート上に熱転写したが、熱転写後の受像層上での記録濃度は、2.0であり、本発明の色素に比し低く劣っていた。
【0043】
【化5】
Figure 0003726396
【0044】
【発明の効果】
本発明の感熱転写シートを使用した場合、均一、且つ、高濃度に感熱転写記録が出来、又、接触物への色移りがなく、画像の先鋭度が良好である等の良好な性能の感熱転写画像を得ることが出来る。

Claims (2)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 0003726396
    (式中、R1 、R2 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基を表し、R3 、R4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、−NHCOR7 (R7 は、水素原子、又は置換基を有していても良いアルキル基またはアリール基を表す。)を表す。R5 、R6 は、置換基を有していても良いアルキル基、アリル基、アリール基を表す。)で示される感熱転写用色素。
  2. 支持体上に色素層を有する感熱転写シートであって、該色素層が請求項1に記載の感熱転写用色素を含有することを特徴とする感熱転写シート。
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