JPH10130591A - 粘着テープの製造方法 - Google Patents

粘着テープの製造方法

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JPH10130591A
JPH10130591A JP29025596A JP29025596A JPH10130591A JP H10130591 A JPH10130591 A JP H10130591A JP 29025596 A JP29025596 A JP 29025596A JP 29025596 A JP29025596 A JP 29025596A JP H10130591 A JPH10130591 A JP H10130591A
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JP
Japan
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weight
sensitive adhesive
pressure
adhesive tape
meth
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JP29025596A
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Inventor
Taihei Sugita
大平 杉田
Kenichi Azuma
賢一 東
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剪断接着力と粘着力とのバランスに優れ、か
つ黒や濃いグレー色に着色された粘着テープを製造する
方法を得る。 【解決手段】 アルキル(メタ)アクリレート、極性基
を有するビニルモノマー及び反応性二重結合を分子内に
2個以上有するモノマーからなるモノマー組成物100
重量部に、平均粒子径10〜500μmのカーボンブラ
ック1重量部以下と、400〜450nmに吸収を有す
るフォスフィンオキサイド化合物よりなる光重合開始剤
0.01〜5重量部とを配合してなる光重合性組成物に
400nm以上の波長の紫外線を照射して粘着剤層を形
成する粘着テープの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光重合により粘着
剤層が形成されており、かつ着色されている粘着テープ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡体を基材とした感圧粘着テープは自
動車などにおいて内装材等を貼り合わせるために汎用さ
れているが、その存在を隠蔽することが求めれている。
そこで、従来、発泡体よりなる基材を、主として、黒や
グレー系統の暗色に着色することが試みられており、こ
のような色に着色するためにカーボンブラックが基材中
に添加されていた。
【0003】他方、近年、発泡体よりなる基材を用いた
粘着テープに代えて、発泡体のような外観と特徴を有す
る感圧粘着テープとして耐候性に優れかつ接着強度の高
いアクリル系粘着テープが同様の用途に用いられてきて
いる。この種のアクリル系粘着テープは、アクリル系光
重合性組成物に紫外線を照射することにより製造されて
いる。
【0004】上記アクリル系粘着テープにおいても、自
動車などの分野に用いる場合には、着色によりその存在
を隠蔽し得ることが求められる。そこで、発泡体を基材
とした感圧粘着テープの場合と同様に、カーボンブラッ
クを用いて着色することが試みられている。しかしなが
ら、上記アクリル系粘着テープにおいて、テープの厚み
を1mm程度とした場合、カーボンブラックは約0.1
重量%程度しか含有させることができなかった。これ
は、カーボンブラックの含有量を0.1重量%より多く
すると、カーボンブラックにより紫外線が遮蔽され、重
合が不完全となり、所望の粘着性能を発揮させることが
できないからである。その結果、カーボンブラックの含
有量を高め得ないため、淡いグレーまでの色しか発現さ
せることができず、粘着テープを確実に隠蔽し得る程度
の濃いグレーや黒色に着色することはできなかった。
【0005】そこで、特公平6−13679号公報に
は、黒や濃いグレーに着色された粘着剤の製法として、
光重合性組成物中にカーボンブラック0.1重量%程度
と、着色マイクロガラスバブルとを添加し、光重合する
方法が開示されている。
【0006】しかしながら、上記先行技術に記載の方法
では、カーボンブラックと着色マイクロガラスバブルの
双方を用いて黒や濃いグレーの色を発現させており、マ
イクロガラスバブルを粘着剤中5〜65容量%とかなり
の量で添加する必要があった。従って、粘着テープとし
ての高い剪断力は得られるものの、高い粘着力を得るこ
とができず、剪断力と粘着力とのバランスを取ることが
非常に困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の欠点を解消し、黒色や濃いグレーに着色
されており、かつ剪断力と粘着力とのバランスに優れた
着色された粘着テープの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであり、光重合性モノマー100重量部に対
して、平均粒子径が10〜500μmのカーボンブラッ
ク1重量部以下と、400〜450nmに吸収を有する
光重合開始剤であり、下記の式(1)または(2)で示
される構造を有するフォスフィンオキサイド化合物0.
01〜5重量部とを配合してなる光重合性組成物に紫外
線を照射して粘着剤層を形成することを特徴とする粘着
テープの製造方法である。
【0009】
【化2】
【0010】以下、本発明の詳細を説明する。上記光重
合性モノマーとしては、400nm以上の紫外線により
上記フォスフィンオキサイド化合物からなる光重合開始
剤を活性化することにより光重合し得る適宜の光重合性
モノマーを用いることができるが、好ましくは、(メ
タ)アクリル酸エステルを主成分とし、極性基を有する
ビニルモノマー及び反応性二重結合を分子内に2個以上
有するモノマーを含むモノマー組成物が用いられる。
【0011】上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、炭素数1〜12、好ましくは4〜12のアルキル基
を有するアルキル(メタ)アクリレートが用いられる。
具体的には、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メ
タ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレー
ト、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレートなどを例示することができ、これら
は、単独で用いられてもよく、2種以上組み合わせて用
いられてもよい。
【0012】また、粘着性と凝集力とのバランス等を考
慮し、通常のホモポリマーのガラス転移温度Tgが10
℃以下である(メタ)アクリル酸エステルを主成分と
し、メチル(メタ)アクリレートまたはエチル(メタ)
アクリレートなどの低級アルコールの(メタ)アクリル
酸エステルを併用してもよい。
【0013】上記モノマー組成物100重量部における
アルキル(メタ)アクリレートの含有割合は、好ましく
は、50〜98重量%であり、より好ましくは、70〜
97.98重量%である。モノマー組成中、アルキル
(メタ)アクリレートの含有割合が50重量%未満の場
合には凝集力が高くなりすぎ、感圧接着性が低下するこ
とがある。また、98重量%を超えると、凝集力が低く
なりすぎ、高い剪断接着力が得られないことがある。
【0014】上記極性基を有するモノマーとしては、ア
クリル系粘着剤に用いられる極性モノマーであれば特に
限定されるものではないが、(メタ)アクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含
有モノマーもしくはその無水物;(メタ)アクリロニト
リル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタ
ム、アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノプロピルアクリルアミドなどの窒素含有モノマー;2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルア
クリレート、カプロラクトン変成(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオ
キシプロピレン(メタ)アクリレートなどの水酸基を有
するモノマーが好適に用いられる。
【0015】上記極性基を有するモノマーの上記モノマ
ー組成中の含有割合は、好ましくは、1〜49.99重
量%、より好ましくは、2〜30重量%である。含有割
合が49.99重量%を超えると凝集力が高くなりす
ぎ、感圧接着性が低くなることがあり、1重量%未満で
は凝集力が低くてりすぎ、高い剪断接着力が得られない
ことがある。
【0016】分子内に二重結合を2以上有するモノマー
としては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、(メタ)アク
リル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニルベ
ンゼン、その他エポキシアクリレート、ポリエステルア
クリレートまたはウレタンアクリレートなどを好適に用
いることができる。
【0017】分子内に二重結合を2以上有するモノマー
の上記モノマー組成中の含有割合は好ましくは0.01
〜1.0重量%、より好ましくは0.02〜0.8重量
%である。0.01重量%未満の場合には架橋度が不足
し、必要な凝集力を得られないことがあり、1.0重量
%を超えると架橋密度が高くなり、凝集力が高くなりす
ぎ、感圧接着力が損なわれることがある。
【0018】本発明において、上記カーボンブラック
は、粘着剤を目的とする黒やグレー系統の色に着色する
ために用いられており、このカーボンブラックの配合量
を増減することにより、色の濃淡を調整し得る。カーボ
ンブラックの添加量は、上記光重合性モノマー100重
量部に対し、1.0重量部以下であり、好ましくは0.
1〜1重量部、さらに好ましくは0.2〜1重量部であ
る。カーボンブラックの添加量が少ないと着色が薄くな
るが、1重量部を超えると、重合転化率が低下し、所望
の粘着物性を有する粘着テープを構成することが困難と
なる。
【0019】また、カーボンブラックの平均粒子径につ
いては、10〜500μmのものが用いられる。10μ
mより小さいと分散性が悪くなり、粘着力の著しい低下
を引き起こし、500μmを超えると、大量に配合しな
ければ十分な色に着色することができず、大量に配合す
ると粘着力の低下を引き起こす。
【0020】本発明にかかる粘着テープの製造方法で
は、上記のように400〜450nmに吸収を有する光
重合開始剤が用いられる。この光重合開始剤は、上述し
た式(1)または(2)で示される結合を有するフォス
フィンオキサイド系光重合開始剤である。この光重合開
始剤は、その光吸収波長領域が450nmまで存在す
る。従って、400nm以下の紫外線がカーボンブラッ
クにより吸収遮断されたとしても、400〜450nm
の紫外線の照射により活性となり、光重合を開始、完結
させ得る。
【0021】上記光重合開始剤の具体的な例としては、
ビス−2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−ト
リメチルペンチルフォスフィンオキサイド(BDTP
O)のようなビスアシルフォスフィンオキサイドや、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフ
ィンオキサイド(TPO)のようなモノアシルフォスフ
ィンオキサイドを挙げることができ、好ましくはBDT
POが用いられる。
【0022】上記光重合開始剤は、上記光重合性モノマ
ー100重量部に対し、0.01〜5重量部、好ましく
は0.05〜3重量部の割合で用いられる。光重合開始
剤の含有割合が0.01重量部未満の場合には、光重合
転化率が低下し、モノマー臭がきつい成形物しか得られ
ない。他方、5重量部を超えると、ラジカル発生量が多
くなり、分子量が低下し、必要な初期凝集力を得ること
ができなくなる。
【0023】その他の添加物 本発明の製造方法では、上記光重合性モノマー、カーボ
ンブラック及び光重合開始剤の他に、従来より粘着テー
プを製造するに際し用いられている適宜の添加物、例え
ば、粘着付与樹脂、連鎖移動剤などを本発明の目的を阻
害しない範囲で添加してもよい。
【0024】粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、変
性ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール
系樹脂またはこれらの水添物などを、単独で、もしくは
2種以上組み合わせて用い得る。また、分子量などを調
整するための連鎖移動剤としては、ドデカンチオールな
どを例示することができる。
【0025】光重合 本発明にかかる粘着テープの製造方法では、上記光重合
性モノマーにカーボンブラック及び光重合開始剤などを
添加してなる光重合性組成物に紫外線を照射することに
より粘着剤を形成する。この光照射に用いられるランプ
類としては、400nmよりも長波長側、すなわち45
0nm付近まで発光分布を有するものを用いることが必
要である。このようなランプ類の例としては、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトラ
ンプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドラ
ンプなどを挙げることができる。中でも、光重合開始剤
の活性波長領域の光を効率よく発光し得ると共に、光重
合開始剤以外での光吸収が少なく、内部まで光が透過
し、高膜厚の製品を製造し得るため、ケミカルランプを
用いることが好ましい。
【0026】上記ランプによる光重合性組成物への光照
射強度は、得られる粘着性ポリマーの重合度を作用する
因子であり、目的とする粘着テープの性能に応じて適宜
制御される。例えば、アシルフォスフィンオキサイド構
造を有する開裂型の光重合開始剤を用いた場合には、光
重合開始剤の光分解に有効な波長(400〜450n
m)の光強度を0.1〜100mW/cm2 の範囲とす
ることが好ましい。0.1mW/cm2 未満では、光重
合開始剤が十分に活性とならず、光重合転化率が低くな
ることがあり、100mW/cm2 を超えると、粘着性
が低下することがある。
【0027】本発明における上記光重合は、空気中の酸
素及び光重合性組成物に溶解している酸素によって阻害
されることがある。そのため、酸素の反応阻害を防止し
得るように光照射を行うことが好ましい。このような方
法としては、表面を離型処理したポリエチレンテレフタ
レートやフッ化エチレンなどからなるフィルムで光重合
性組成物を被覆し、このフィルムを介して光重合性組成
物に光を照射する方法を挙げることができる。また、光
透過性の窓を有し、窒素ガスや炭酸ガスのような不活性
ガスにより内部の酸素が置換された雰囲気とされている
イナートゾーンの中に光重合性組成物を配置し、光透過
性の窓から光を照射することにより行ってもよい。
【0028】後者の方法では、光重合性組成物の重合転
化率が99.7重量%以上となる程度まで十分に反応を
完結させるには、雰囲気の酸素濃度を5000ppm以
下とすることが好ましく、より好ましくは300ppm
である。
【0029】光重合反応が急激である場合には、重合熱
により光重合性組成物が塗工される離型処理フィルムや
カバー用離型処理フィルムが加熱伸縮し、得られるフィ
ルムやシートに縦縞などが発生することがある。この場
合には、光カットフィルムによりランプからの輻射熱を
抑制したり、照射側と反対側のシート背面を冷却板に接
触もしくは接触通過させることにより冷却すればよい。
【0030】粘着テープの製造 本発明の粘着テープの製造方法は、上述したように、上
記光重合性組成物に紫外線を照射して粘着剤層を形成す
ることを特徴とする。具体的に粘着テープとする工程に
ついては、表面が離型処理された合成樹脂フィルム上に
光重合性組成物を塗工し、さらにカバーフィルムとして
の離型フィルムを被覆して光を照射して両面粘着テープ
とする方法、支持材上に光重合性組成物を塗工し、必要
に応じてカバー用離型フィルムを被覆し、紫外線を照射
して粘着剤層を形成した後に、粘着テープの基材に粘着
剤層を転写する方法、あるいは離型フィルムまたは基材
の何れかの一方面に上記光重合性組成物を塗工した後、
紫外線を照射して粘着剤層を形成する方法など、光重合
性組成物への光照射の時期、テープ基材上への粘着剤及
び光重合性組成物の付与の方法については特に限定され
るものではない。また、基材を有しない両面粘着テープ
の形態、基材付きの粘着テープの何れの形態としてもよ
い。
【0031】作用 本発明に係る粘着テープの製造方法では、上記光重合性
組成物を光重合することにより粘着剤層が形成される
が、該光重合性組成物に上記特定の割合でカーボンブラ
ックが配合されているため、得られた粘着剤は黒色また
は十分に濃いグレーの色に着色されることになる。他
方、400〜450nmに吸収を有する上記特定の光重
合開始剤を用いて光重合を行うか、カーボンブラックが
上記特定の割合で配合されていたとしても、カーボンブ
ラックが400〜450nmの波長の光をほとんど吸収
しないので、光重合により所望の粘着物性を有する粘着
剤層が確実に形成され得る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明を明らかにする。なお、以下におい
て、「部」は、特に断らないかぎり「重量部」を意味す
る。
【0033】(実施例1)2−エチルヘキシルアクリレ
ート95部、極性モノマーとしてアクリル酸5部、連鎖
移動剤としてN−ドデカンチオール0.5部、平均粒子
径100μmのカーボンブラック(旭サーマル社製、旭
カーボン)0.3部、及びビス−2,6−ジメトキシベ
ンゾイル−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィ
ンオキサイド(チバガイギー社製、商品名:CGI17
00)1.0部を均一に分散するまでセパラブルフラス
コ中で攪拌混合した後、窒素ガスパージすることによ
り、溶存酸素を除去し、光重合性組成物を得た。
【0034】次に、ブラックライトランプを上記光重合
性組成物に紫外線を照射したところ、組成物の温度が上
昇すると同時に粘度が高くなった。組成物の温度が5℃
上昇した段階で光照射を停止した。
【0035】得られた光重合増粘組成物における重合転
化率は3.8重量%、粘度は2300cps(23℃、
B型粘度計)であった。上記光重合増粘組成物に、さら
に、ヘキサンジオールジアクリレート0.2部を配合
し、離型処理された38μmの厚みのポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に、重合終了時の厚みが0.7±
0.1mmとなるように光重合増粘組成物を塗工し、さ
らに、上記と同様のポリエチレンテレフタレートフィル
ムを用い、離型処理面が該塗工面に接するようにして塗
工面を被覆した。しかる後、ケミカルランプを用いて、
上記カバー側のポリエチレンテレフタレートフィルム上
において照射強度が2mW/cm2 となるようにランプ
の高さを調整して8分間光を照射し、両面粘着テープを
得た。
【0036】得られた粘着テープにおける粘着剤層中の
残存モノマー量は0.1重量%未満であり、粘着剤の重
量平均分子量をゲルパーミネーションクロマトグラフィ
で測定したところ、70万であり、ゲル分率は52重量
%であった。
【0037】(実施例2)カーボンブラックの配合割合
を0.3部から0.7部に変更したことを除いては、実
施例1と同様にして両面粘着テープを得た。
【0038】得られた両面粘着テープにおける粘着剤層
の残存モノマー量は0.1重量%未満であり、該粘着剤
の重量平均分子量は82万、ゲル分率は率は58重量%
であった。
【0039】(実施例3)カーボンブラックの配合割合
を0.1部に変更したことを除いては、実施例1と同様
にして両面粘着テープを得た。得られた両面粘着テープ
における粘着剤層の残存モノマー量は0.1重量%未満
であり、重量平均分子量は68万、ゲル分率は率は58
重量%であった。
【0040】(実施例4)カーボンブラックの配合割合
を0.3部から0.01部に変更したことを除いては、
実施例1と同様にして両面粘着テープを得た。得られた
両面粘着テープの粘着剤層の残存モノマー量は0.1重
量%未満であり、重量平均分子量は70万、ゲル分率は
58重量%であった。
【0041】(比較例1)カーボンブラックの配合割合
を0.3部から1.2部に、光重合開始剤としてのビス
−2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメ
チルペンチルフォスフィンオキサイドの配合割合を1.
0部から0.005部に変更したことを除いては、実施
例1と同様にして両面粘着テープを得た。得られた両面
粘着テープの粘着剤層中の残存モノマー量は22.3重
量%であり、該粘着剤の重量平均分子量は35万、ゲル
分率は28重量%であった。
【0042】(比較例2)カーボンブラックを平均粒子
径5μmのもの(旭サーマル社製、旭カーボン)とし、
その配合割合を0.7部に変更したことを除いては、実
施例1と同様にして両面粘着テープを得た。得られた両
面粘着テープの粘着剤層中の残存モノマー量は0.1重
量%未満であり、該粘着剤の重量平均分子量は82万、
ゲル分率は58重量%であった。
【0043】(比較例3)カーボンブラックとして、平
均粒子径800μmのもの(旭サーマル社製、旭カーボ
ン)を用い、その配合割合を0.7部としたことを除い
ては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製し
た。得られた両面粘着テープの粘着剤における残存モノ
マー量は0.1重量%未満であり、該粘着剤の重量平均
分子量は82万、ゲル分率は58重量%であった。
【0044】実施例及び比較例の評価 実施例及び比較例で得た各両面粘着テープにつき、以下
のようにして剪断接着力及び着色を評価した。
【0045】(1)剪断接着力試験…両面粘着テープか
ら平面形状が15×15mmの寸法のものを切り出し、
試験片とした。JIS B 7721に規定されている
引張試験機を用い、試験板としてJIS G 4305
に規定されているステンレスの表面仕上げBAの鋼板を
用意した。
【0046】図1に示すように、第1の試験板1に試験
片の両面粘着テープ2の一方の粘着面2aを貼り合わ
せ、両面粘着テープ2の反対面の剥離紙を剥離し、第2
の試験板3に他方の粘着面2bを貼り合わせる。
【0047】上記試験板1,3を両面粘着テープ2で貼
り合わせてなる試験体において、両面粘着テープ2で貼
り合わされる部分の上方から試験板1に5kgfのロー
ラーを300mm/分の速さで1往復させ、圧着させ
た。圧着後、72時間放置した後、引張試験機のチャッ
ク間を50〜100mmに調整し、試験体をセットし、
50mm/分の速さで引張り、試験体が破壊するまでの
最大荷重を測定した。
【0048】(2)着色の評価…実施例及び比較例で作
製された粘着テープを、分光光度計(マクベス社製、M
S−2020)を用いJIS Z 8722に規定され
ている試験方法に準じ、分光反射率により着色を評価し
た。評価に際しては、JISZ 8722に規定されて
いるように、分光反射率をXYZ法により積算した値を
求めた。X,Y,Zについての各積算値は、絶対値が小
さい方がより濃い色であることを示す。
【0049】上記のようにして測定された剪断接着力
と、着色の評価の結果を下記の表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明にかかる粘着テープの製造方法で
は、モノマー組成100重量部に対し、平均粒子径10
〜500μmのカーボンブラックを1重量部以下と、4
00〜450nmに吸収を有する光重合開始剤である上
記特定のフォスフィンオキサイド化合物を0.01〜5
重量部を配合してなる光重合性組成物を用いているの
で、400nm以上の光を照射する光源を用いて光重合
することにより、剪断接着力に優れ、しかも、上記カー
ボンブラックにより黒や十分濃いグレー系の色に着色さ
れた粘着テープを製造することができる。
【0052】よって、本発明によれば、剪断接着力及び
粘着力のバランスに優れており、かつ十分な濃い暗色に
着色された粘着テープを確実に提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、実施例及び比較例で得た
両面粘着テープの剪断接着力を評価する試験方法を説明
するための正面図及び平面図。
【符号の説明】
1…試験板 2…両面粘着テープ 3…試験板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光重合性モノマー100重量部に対し
    て、 平均粒子径が10〜500μmのカーボンブラック1重
    量部以下と、 400〜450nmに吸収を有する光重合開始剤であ
    り、下記の式(1)または(2)で示される構造を有す
    るフォスフィンオキサイド化合物0.01〜5重量部と
    を配合してなる光重合性組成物に紫外線を照射して粘着
    剤層を形成することを特徴とする粘着テープの製造方
    法。 【化1】
JP29025596A 1996-10-31 1996-10-31 粘着テープの製造方法 Pending JPH10130591A (ja)

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