JPH09263744A - アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ - Google Patents

アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ

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JPH09263744A
JPH09263744A JP8074135A JP7413596A JPH09263744A JP H09263744 A JPH09263744 A JP H09263744A JP 8074135 A JP8074135 A JP 8074135A JP 7413596 A JP7413596 A JP 7413596A JP H09263744 A JPH09263744 A JP H09263744A
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acrylate
meth
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adhesive tape
pressure
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JP8074135A
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Inventor
Taihei Sugita
大平 杉田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油性表面に対する接着性に優れ、油を速やか
に吸収するので、初期接着性が高められているだけでな
く、経時による接着力の低下も生じ難い、アクリル系粘
着剤及び粘着テープを得る。 【解決手段】 アルキル(メタ)アクリレート、反応性
二重結合を分子内に2個以上有するモノマー及び光重合
開始剤を含み、Fedorsの溶解度パラメーターsp
値が9.0(cal/cm3 1/2 以上である主組成物
100重量部に対し、リン酸基もしくはリン酸塩または
スルフォン酸基もしくはスルフォン酸塩含有(メタ)ア
クリレート10〜40重量部を配合してなる光重合性組
成物を光重合してなるアクリル系共重合体を主成分とす
るアクリル系粘着剤、並びに該光重合性組成物をテープ
状に賦形した後、光重合してなる粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル系粘着剤
及び粘着テープに関し、特に、防錆油などが付着した油
性の金属面に良好に接着し得るアクリル系粘着剤及び粘
着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着テープは、被着体本来の表面に対し
ては比較的強い接着力を発揮するものの、被着体表面に
油やほこりが付着している場合には十分な接着力を発現
することができない。従って、粘着テープ本来の接着力
を発現させるには、被着体表面を予め清浄化しておくこ
とが必要である。
【0003】従って、被着体表面の清浄化が必要な場合
には、接着に際して必要な設備、経費あるいは工程が多
くかかる。よって、このような洗浄化工程を施さずとも
十分な接着力を発現し得る粘着テープが求められてい
る。
【0004】特に、工業的に用いられる金属材などの被
着体では、切削油や防錆油などが付着していることが多
く、このような被着体に粘着テープを適用する場合には
煩雑な洗浄工程を実施せざるを得なかった。従って、こ
のような分野では、より一層清浄化のための工程を省略
し得る粘着テープが望まれている。
【0005】上記要望を満たすものとして、特開平2−
292379号公報には、油性表面に対する接着性に優
れた感圧性接着テープが開示されている。ここでは、ア
ルキル(メタ)アクリレートと、カルボキシル基含有モ
ノマーとを用いて得られるアクリル系共重合体を主成分
とする感圧性接着剤において、未反応モノマーの含有量
を30重量%以下とすることにより、油性表面に対する
接着性が高められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行技術に記載の構成では、未反応のモノマーが含有され
ているため、粘着剤層の凝集力が低下することがあり、
安定な粘着物性を発揮し得る粘着テープを供給すること
が困難であった。
【0007】また、未反応のモノマーが経時によりブリ
ードアウトするため、目的とする粘着物性を十分に発揮
できないことがあり、粘着テープ自身の経時安定性が十
分でなかったり、未反応のモノマーのブリードアウトに
より臭気が発生したりすることがあった。
【0008】本発明の目的は、被着体表面に存在してい
る油を比較的迅速に吸収することができ、かつ油性表面
に対する初期接着性が高く、油を吸収した後の粘着物性
の経時による劣化が生じ難い、アクリル系粘着剤及び粘
着テープを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、上記課題
を達成すべく鋭意検討した結果、金属面などに塗布され
ている防錆油などには、防錆剤として硫黄系化合物やリ
ン系化合物などが含まれていることが多いことに鑑み、
これらと相溶性に優れた粘着剤及び粘着テープを作製す
れば上記課題を達成し得るのではないかと考え、本発明
を成すに至った。すなわち、リン酸基やスルフォン酸基
を有するアクリレートを共重合させれば、アクリル系粘
着剤の油面に対する接着性が高められること、かつ、リ
ン酸基やスルフォン酸基の金属面に対する相互作用が強
いため金属表面に短時間で高い接着力を示すこと、さら
に凝集力を高めることにより粘着物性の経時的安定性も
確保されることを見い出した。
【0010】請求項1に記載の発明は、アルキル(メ
タ)アクリレートと、反応性二重結合を分子内に2個以
上有するモノマーと、光重合開始剤とを含み、Fedo
rsの理論溶解度パラメーター(sp値)が9.0(c
al/cm3 1/2 以上である主組成物100重量部
と、リン酸基もしくはその塩またはスルフォン酸基もし
くはその塩を有する(メタ)アクリレート10〜40重
量部とを含有する光重合性組成物を光重合してなる共重
合体を主成分とすることを特徴とするアクリル系粘着剤
である。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、上記請求
項1に記載の発明にかかる光重合性組成物をテープ状に
賦形した後、光重合してなる粘着テープである。以下、
本発明の詳細を説明する。
【0012】本発明において、上記アルキル(メタ)ア
クリレートとしては、特に限定されるものではないが、
例えば、炭素数1〜12のアルキル基を有するアルコー
ルの(メタ)アクリル酸エステル、好ましくは炭素数4
〜12のアルキル基を有するアルコールの(メタ)アク
リル酸エステルが用いられる。このようなアルキル(メ
タ)アクリレートの具体的な例としては、n−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−
オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどを挙げ
ることができる。これらのアルキル(メタ)アクリレー
トは、単独で用いられてもよく、あるいは2種以上組み
合わせて用いられてもよい。
【0013】また、粘着性と凝集力とのバランス等を考
慮すると、2種以上のアルキル(メタ)アクリレートを
組合わせて用いる場合、通常のホモポリマーのガラス転
移温度(Tg)が−50℃以下である(メタ)アクリル
酸エステルを主成分とするもの、すなわち、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートなどの
ような低級アルコールの(メタ)アクリル酸エステルを
主成分とするものを用いることができる。
【0014】また、請求項1に記載の発明のアクリル系
粘着剤では、上記溶解度パラメーターspを調整するた
めに、任意成分として極性基を有するモノマーを混合し
てもよい。このような極性基を有するモノマーとして
は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸などのカルボキシル基含有モノマー、またはこれ
らの無水物;(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモ
ルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルア
ミドなどの窒素含有モノマー;2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、カプロラクトン変成(メタ)アクリレート、
ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシ
プロピレン(メタ)アクリレートなどの水酸基含有モノ
マーを好適に用いることができる。
【0015】本発明において、上記分子内に二重結合を
2個以上有するモノマーとしては、ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アク
リル酸ビニル、ジビニルベンゼンあるいはその他のエポ
キシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタ
ンアクリレートなどを好適に用いることができる。
【0016】分子内に二重結合を2個以上有する上記モ
ノマーの配合割合は特に限定されるものではないが、好
ましくは、上記アルキル(メタ)アクリレート100重
量部に対して好ましくは0.01〜0.8重量部、さら
に好ましくは0.05〜0.5重量部の割合で用いら
れ、この分子内に二重結合を2個以上有するモノマーは
本発明のアクリル系粘着剤を架橋させるために配合され
ている。
【0017】上記光重合開始剤としては、例えば、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ケトン(チバガイギー社製、商品名:
ダロキュア−2959)、α−ヒドロキシ−α,α´−
ジメチルアセトフェノン(チバガイギー社製、商品名:
ダロキュア−1173)、メトキシアセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン(チバガイ
ギー社製、商品名:イルガキュア−651)、2−ヒド
ロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(チバガイ
ギー社製、商品名:イルガキュア−184)などのアセ
トフェノン系;ベンジルジメチルケタールなどのケター
ル系;その他ハロゲン化ケトン、アシルフォスフィノキ
シド、アシルフォスファナートなどを挙げることができ
る。
【0018】上記光重合開始剤の含有量が少なすぎると
重合転化率が低下し、モノマー臭の強い粘着剤しか得ら
れず、光重合開始剤の含有量が多すぎると、ラジカル発
生量が多くなり、分子量が低下し、必要な初期凝集力を
得ることができないことがある。従って、光重合開始剤
の含有量は、上記主組成物100重量部中、0.01〜
5重量部とすることが好ましく、より好ましくは、0.
05〜3重量部である。
【0019】請求項1に記載の発明において、上記リン
酸基もしくはスルフォン酸基またはこれらの塩を有する
(メタ)アクリレートとしては、下記のものが挙げられ
る。すなわち、リン酸基を有する(メタ)アクリレート
は、その末端に下記の式(1)〜(4)の構造を有する
ものである。なお、式(1)〜(4)において、R1,
R2は水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であ
る。
【0020】
【化1】
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】上記リン酸基を有する(メタ)アクリレー
トとしては、リン酸基が塩の形をとっていてもかまわ
ず、このような例としては、例えばユニケミカル社製ホ
スマーシリーズを挙げることができる。また、リン酸基
を有する(メタ)アクリレート化合物としては、例え
ば、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピル
(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0025】上記リン酸基含有モノマーは、リン酸基が
高い極性及び電子供与性を有するため、金属表面に対す
る強い相互作用を本発明の粘着剤にもたらす。また、ス
ルフォン酸基もしくはその塩を有する(メタ)アクリレ
ート、としては、例えば、アクリルアミド系スルフォン
酸モノマーが挙げられ、代表的なものとしては、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホニックアシッ
ド、2−メタクリルアミド−2−メチルスルホニックア
シッド、2−(メタ)アクリルアミドエタンスルホニッ
クアシッド、2−(メタ)アクリルアミドプロパンスル
ホニックアシッドなどを挙げることができる。また、こ
れらのモノマー類の部分アルカリ金属塩、アンモニウム
塩、アミン塩またはこれらの混合物であってもよい。例
えば、第一工業製薬社製の機能性モノマーであるニュー
フロンティアAGSを例示することができ、これはスル
フォン酸のNa塩を有する(メタ)アクリレート化合物
である。
【0026】上記スルフォン酸基またはスルフォン酸塩
を有する(メタ)アクリレートは、極性が高いため、金
属表面に対する強い相互作用を本発明の粘着剤にもたら
す。上述したリン酸基もしくはリン酸塩含有(メタ)ア
クリレートまたはスルフォン酸基もしくはスルフォン酸
塩含有(メタ)アクリレートの配合割合が少なすぎると
吸油性及び接着性の両面において目的とする性能を発揮
し難くなり、多くなりすぎると、光重合後の粘着剤の凝
集力が高くなりすぎ、十分な初期接着力を得ることがで
きなくなる。従って、リン酸基もしくはリン酸塩含有
(メタ)アクリレートまたはスルフォン酸基もしくはス
ルフォン酸塩含有(メタ)アクリレートは、主組成物1
00重量部に対し、10〜40重量部の割合で配合さ
れ、好ましくは、15〜30重量部の割合で配合され
る。
【0027】また、上記リン酸基もしくはリン酸塩また
はスルフォン酸基もしくはスルフォン酸塩含有(メタ)
アクリレートは極性が高いため、主組成物の溶解度パラ
メーター(sp値)が9.0(cal/cm3 1/2
上であることが必要である。主組成物の溶解度パラメー
ターが9.0(cal/cm3 1/2 未満の場合には、
スルフォン酸基もしくはスルフォン酸塩またはリン酸基
もしくはリン酸塩含有(メタ)アクリレートが、主組成
物に対して十分に溶解しなくなり、均一な光重合組成物
を得ることができない。
【0028】なお、溶解度パラメータ(sp値)の算出
には、さまざまな手法や計算方法が存在するが、本明細
書において用いられている理論溶解度パラメーターは、
Fedorsが考案した計算法に基づくものである(日
本接着協会誌、vol.22、no.10(1986)
(53)(566)など参照)。この計算法では、密度
の値を必要としないため、溶解度パラメーターを容易に
算出することができる。上記Fedorsの理論溶解度
パラメーター(sp値)は、以下の式で算出されるもの
である。
【0029】
【数1】
【0030】なお、上記溶解度パラメーター(sp値)
の例を挙げると、例えばエチルアクリレートではsp値
=10.2、ブチルアクリレートではsp値=9.7
6、2−エチルヘキシルアクリレートではsp値=8.
62、アクリル酸ではsp値=14.0、ヘキサンジオ
ールジアクリレートではsp値=9.56などのように
算出される。また、これらの混合組成物の全体としての
理論溶解度パラメーターsp値は、混合される成分のモ
ル分率の和に基づき算出することができる。従って、混
合組成物のsp値を9.0以上とするには、例えば、2
−エチルヘキシルアクリレートなどのsp値が9より小
さいモノマーを主成分とする場合には、該モノマーに対
し、アクリル酸などのsp値の高いモノマーを混合する
必要がある。
【0031】請求項1に記載の発明にかかるアクリル系
粘着剤は、上述したアルキル(メタ)アクリレート、分
子内に二重結合を2以上有するモノマー及び光重合開始
剤並びに必要に応じて加えられる極性基を有するモノマ
ーを含む主組成物100重量部に対し、上記リン酸基も
しくはリン酸塩またはスルフォン酸基もしくはスルフォ
ン酸塩含有(メタ)アタリレートを10〜40重量部配
合してなる組成物を光重合することにより得られた共重
合体を主成分とする。
【0032】上記光重合は、以下のプロセスにより行う
ことが望ましい。光重合に際して光を照射するのに用い
られるランプとしては、波長400nm以下に発光分布
を有するものが用いられ、例えば、低圧水銀灯、中圧水
銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブ
ラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メ
タルハライドランプなどが用いられる。中でも、光開始
剤の活性波長領域の光を効率よく発光し、かつ開始剤以
外の組成物による光吸収が少ないため内部まで光が透過
するので高膜厚のアクリル系重合体シートの製造が容易
であるという理由により、ケミカルランプを用いること
が好ましい。
【0033】上記ランプによる光重合組成物に対する光
の照射強度は、得られるポリマーの重合度を左右する因
子であり、目的とする製品の性能に応じて適宜選択され
る。例えば、通常のアセトフェノン基を有する開裂型の
光重合開始剤を用い、重合開始剤の光分解に有効な波長
領域(通常365〜420nm)の光を用いる場合、光
強度は0.1〜100mW/cm2 の範囲とされる。光
強度が低くなりすぎると、酸素による重合阻害のために
反応開始に至るまでの時間がばらつき、重合度が一定で
ある重合物を得ることが困難となり、また、光強度が高
くなりすぎると、分子量が大きく低下するため、凝集力
と応力緩和性とのバランスを維持することが困難とな
る。
【0034】上記光重合のようなラジカル重合において
は、一般に、酸素による重合阻害が生じる。特に、空気
中の酸素と光重合性組成物内の溶存酸素が、重合阻害原
因として挙げられる。従って、光重合に際しては、酸素
による重合阻害を除去し得るプロセスを採用することが
必要である。
【0035】空気中の酸素の侵入を抑制する方法として
は、表面を離型処理したポリエチレンテレフタレート
や、フッ化エチレン樹脂などからなるフィルムによって
光重合性組成物を被覆し、上記フィルムを介して光重合
性組成物に光を照射する方法を挙げることができる。ま
た、光透過性の窓を有し、かつ窒素ガスや炭酸ガス等の
不活性ガスにより内部の酸素を置換してなるイナートボ
ックス中において重合反応を行う方法も存在する。後者
の方法では、光重合性組成物の重合転化率が99.7%
以上となるまで重合が完結されるには、イナートボック
ス中の酸素濃度は5000ppm以下でなくてはなら
ず、好ましくは、1000ppm以下、より好ましく
は、300ppm以下とされる。
【0036】ランプからの輻射熱や急速に重合が起こっ
た場合の重合熱により、塗工されるフィルムやカバーフ
ィルムが加熱延伸されることがある。このような場合、
得られる粘着剤が例えばシート状の場合、縦縞などの形
状不良が生じることがある。このような問題を解決する
には、光フィルターにより輻射熱を抑制したり、被塗工
フィルム背面に冷却板を接触通過させることにより重合
熱を除去する方法などを用いればよい。
【0037】なお、請求項1に記載の発明にかかるアク
リル系粘着剤は、上記光重合性組成物を光重合してなる
アクリル系共重合体を主成分とするが、該アクリル系粘
着剤には上記アクリル系共重合体のほか、適宜、粘着付
与剤、ロジン樹脂、変成ロジン樹脂、テルペン系樹脂、
テルペンフェノール系樹脂、C5系及びC9系石油樹
脂、クマロン樹脂等、またはこれらの水素添加物の単独
もしくは組み合わせなどを本発明の目的を阻害しない範
囲で混合してもよい。
【0038】上記粘着付与剤をアクリル系粘着剤に添加
する方法として、上述した光重合性組成物に予め溶解し
ておき、基材等に塗布後光重合する方法があるが、この
場合、粘着付与剤の分子中にフェノール性水酸基、共役
二重結合等が存在すると、開始剤ラジカルが捕捉され、
重合度の低下や反応時間の遅延等を引き起こすことがあ
る。このため、好ましい粘着付与剤としては、水素添加
率の高いものが挙げられ、特に好ましくは水素添加率の
高いC5系もしくはC9系石油樹脂等である。
【0039】また、請求項2に記載の発明にかかる粘着
テープは、請求項1に記載の発明にかかる光重合性組成
物をテープ状に賦形し、光重合することにより得られる
ものであるが、この場合、テープ状とは、幅の細いもの
に限らず、シート状物をも含むものとする。なお、テー
プ状に賦形した後の光重合は前述した方法に従って行い
得る。
【0040】また、本発明の粘着テープは、上記のよう
に請求項1に記載の発明にかかるアクリル系粘着剤のみ
により構成され得るものであり、その場合、両面が粘着
力を発揮し、すなわち両面粘着テープとして用いること
ができる。両面粘着テープとして本発明の粘着テープを
構成する場合、通常は、アクリル系粘着剤の両面に、離
型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムなど
からなる離型紙が付与されて製品とされる。
【0041】また、請求項2に記載の発明にかかる粘着
テープは、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂
フィルムやその他の材料からなるフィルムもしくは膜ま
たは不織布等を基材として用い、該基材に上記アクリル
系粘着剤が支持された片面粘着型の粘着テープとして構
成されてもよい。
【0042】作用 請求項1に記載の発明にかかるアクリル系粘着剤では、
アルキル(メタ)アクリレートモノマーを含むアクリル
系粘着剤において、上記リン酸基もしくはリン酸塩また
はスルフォン酸基もしくはスルフォン酸塩含有(メタ)
アクリレートが上記特定の割合で配合されている。この
リン酸基もしくはリン酸塩またはスルフォン酸基もしく
はスルフォン酸塩含有(メタ)アクリレートは、防錆油
などに含まれている硫黄系やリン系などの化合物との相
溶性に優れているため、粘着剤の吸油性を高めて油性表
面に対する接着力を高めている。
【0043】また、上記リン酸基もしくはリン酸塩また
はスルフォン酸基もしくはスルフォン酸塩含有(メタ)
アタリレートは、金属表面に対して強い相互作用を有す
るため、本発明のアクリル系粘着剤は、金属表面に対し
短時間で強い接着力を発現するとともに、本発明のアク
リル系粘着剤における初期凝集力を高め得る。
【0044】また、本発明のアクリル系粘着剤では、上
記主組成物の溶解度パラメーターsp値が9.0以上と
されているため、上記リン酸基もしくはリン酸塩または
スルフォン酸基もしくはスルフォン酸塩含有(メタ)ア
クリレートが主組成物に対して十分に溶解し、それによ
って均一な光重合組成物が確実に得られ、目的とする粘
着物性を発現し得るアクリル系粘着剤が確実に得られ
る。
【0045】本発明のアクリル系粘着剤では、上記のよ
うに、リン酸基もしくはリン酸塩またはスルフォン酸基
もしくはスルフォン酸塩含有(メタ)アクリレート共重
合することにより油面に対する接着性を高めたものであ
り、未反応のモノマーを一定量残存させるものとは異な
り、経時により残存モノマーがブリードアウトするなど
の問題も生じ難い。
【0046】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例及び比較例
を説明することにより、本発明を明らかにする。なお、
以下において、部は特に断らない限り重量部を意味する
ものとする。
【0047】(実施例1)ブチルアクリレート100部
と、連鎖移動剤としてn−ドデカンチオール0.5部
と、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトン(チバガイギー社製、商品名:イルガキュ
ア−651)3.0部と、リン酸基含有(メタ)アクリ
レートとしてアシッドホスホオキシエチルアクリレート
10部とを均一に分散するまでセパラブルフラスコ中で
攪拌し、混合した後、窒素ガスパージすることにより溶
存酸素を除去した。
【0048】次に、ブラックライトランプを用い、上記
組成物に波長ピーク365nmの波長の紫外線を1mW
の強度で照射したところ、組成物の温度が上昇すると同
時に粘度が高くなった。組成物の温度が5℃上昇したと
ころで紫外線の照射を停止した。上記のようにして得ら
れた光重合性増粘組成物の重合転化率は3.8%、粘度
は2300cps(28℃)であった。
【0049】さらに、反応性二重結合を分子内に2個以
上有するモノマーとして、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート0.2部を上記光重合性増粘組成物に配合
した後、離型処理された38μmの厚みのPETフィル
ム上に、重合終了時の厚みが0.5±0.1mmとなる
ように上記組成物を塗工し、さらに塗工面に同じPET
フィルムを離型処理面が塗工面に接するように重ねた。
【0050】しかる後、ケミカルランプを用いて、波長
ピーク365nmの波長の光を2mWの強度で8分間照
射し、両面粘着テープを得た。得られた両面粘着テープ
中の粘着剤層の残存モノマー濃度を測定したところ0.
1重量%未満であり、ゲル分率は62重量%であった。
【0051】また、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レートを添加せずに同様の光重合操作を行い、分子量測
定用両面粘着テープを作製し、テトラヒドロフランを溶
離液として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフ
法により、ポリスチレン換算の重量平均分子量を測定し
た結果、68万であった。また、上記のFedorsの
溶解度パラメーターはsp値=9.78であった。
【0052】(実施例2)アシッドホスホオキシエチル
アクリレートの配合割合を38部に変更したことを除い
ては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製し
た。得られた両面粘着テープの粘着剤層中の残存モノマ
ー濃度は0.1重量%以下であり、ゲル分率は65重量
%であった。
【0053】(実施例3)ブチルアクリレート100部
と、連鎖移動剤としてn−ドデカンチオール0.5部
と、スルフォン酸基含有(メタ)アクリレートとしてニ
ューフロンティアAGS(第一工業製薬社製)10部
と、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン(チバガイギー社製、商品名:イル
ガキュア−651)3.0部とを均一に分散するまでセ
パラブルフラスコ中で攪拌し、混合した後、窒素ガスパ
ージすることにより溶存酸素を除去した。次に、ブラッ
クライトランプを用い、この組成物に波長ピーク365
nmの波長の紫外線を1mWの強度で照射したところ、
組成物の温度が上昇すると同時に粘度が高くなった。上
記組成物の温度が5℃上昇したところで紫外線の照射を
停止した。このようにして得られた光重合性増粘組成物
の重合転化率は3.8%、粘度は2300cps(28
℃)であった。
【0054】さらに、上記光重合性増粘組成物に反応性
二重結合を分子内に2個以上有するモノマーとして1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート0.2部を配合し
た後、表面が離型処理された38μmの厚みのPETフ
ィルム上に、重合終了時の厚みが0.5±0.1mmと
なるように塗工し、塗工面を上記と同じPETフィルム
の離型処理面が該塗工面と接するようにして該PETフ
ィルムで被覆した。しかる後、ケミカルランプを用い、
波長ピーク365nmの波長の紫外線を照射強度が2m
W/cm2 となるようにランプの高さを調整して8分間
照射し、両面粘着テープを得た。
【0055】このようにして得られた両面粘着テープ中
のアクリル系両面粘着テープ中のアクリル系粘着剤の残
存モノマー濃度は0.1重量%未満であり、ゲル分率は
62重量%であった。
【0056】また、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レートを添加せずに同様の光重合操作を行い、分子量測
定用両面粘着テープを作製し、テトラヒドロフランを溶
離液として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフ
法により、ポリスチレン換算の重量平均分子量を測定し
た結果、68万であった。また、上記のFedorsの
溶解度パラメーターはsp値=9.78であった。
【0057】(実施例4)スルフォン酸基含有(メタ)
アクリレートとしてのニューフロンティアAGSの配合
割合を35部に変更したことを除いては、実施例3と同
様にして両面粘着テープを作製した。得られた両面粘着
テープ中のアクリル系粘着剤の残存モノマー濃度は0.
1重量%未満であり、ゲル分率は65%であった。
【0058】(比較例1)ブチルアクリレート95部、
アクリル酸5部、n−ドデカンチオール0.5部、及び
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チ
バガイギー社製、商品名:イルガキュア651)3.0
部を均一に分散するまでセパラブルフラスコ中で攪拌
し、混合した後、実施例1と同様の方法に従って両面粘
着テープを作製した。
【0059】得られた両面粘着テープのアクリル系粘着
剤中の残存モノマー濃度は0.1重量%未満であり、ゲ
ル分率は64重量%であった。また、実施例1と同様に
してポリスチレン換算の重量平均分子量を測定したとこ
ろ、65万であった。なお、Fedorsの溶解度パラ
メーターsp値は9.99であった。
【0060】(比較例2)リン酸基含有(メタ)アクリ
レートとしてのアシッドホスホオキシエチルアクリレー
トの配合割合を55部に変更したことを除いては、実施
例1と同様にして両面粘着テープを作製した。得られた
両面粘着テープ中のアクリル系粘着剤の残存モノマー濃
度は0.1重量%未満であり、該アクリル系粘着剤の重
量平均分子量は68万、ゲル分率は70重量%であっ
た。
【0061】(比較例3)スルフォン酸基含有(メタ)
アクリレートとしてのニューフロンティアAGSの配合
割合を50部に変更したことを除いては、実施例3と同
様にして両面粘着テープを作製した。得られた両面粘着
テープのアクリル系粘着剤中の残存モノマー濃度は0.
1重量%未満であり、該アクリル系粘着剤の重量平均分
子量は68万、ゲル分率は70重量%であった。
【0062】(比較例4)2−エチルヘキシルアクリレ
ート100部、連鎖移動剤としてn−ドデカンチオール
0.5部、光開始剤として2,2−メトキシ−2−フェ
ニルアセトン(チバガイギー社製、商品名:イルガキュ
ア−651)3.0部、リン酸基含有(メタ)アクリレ
ートとしてアシッドホスホオキシエチルアクリレート5
部を均一になるまでセパラブルフラスコ中で攪拌し、混
合した後、窒素ガスパージすることにより溶存酸素を除
去した。
【0063】次に、ブラックライトランプを用い、上記
組成物に波長ピーク365nmの波長の紫外線を1mW
の強度で照射したところ、組成物の温度が上昇すると同
時に粘度が高くなった。組成物の温度が5℃上昇したと
ころで紫外線照射を停止した。上記のようにして得られ
た光重合性増粘組成物の重合転化率は3.8重量%、粘
度は2300cps(28℃)であった。
【0064】さらに、反応性二重結合を分子内に2個以
上有するモノマーとして、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート0.2部を配合した後、離型処理された3
8μmの厚みのPETフィルム上に、重合終了時の厚み
が0.5±0.1mmとなるように上記組成物を塗工
し、さらに塗工面に同じPETフィルムを離型処理面が
塗工面に接するように重ねた。
【0065】しかる後、ケミカルランプを用いて波長ピ
ーク365nmの波長の紫外線を2mWの強度で8分間
照射し、両面粘着テープを得た。得られた両面粘着テー
プ中の粘着剤層の残存モノマー濃度を測定したところ
0.1重量%未満であり、ゲル分率は62重量%であっ
た。
【0066】また、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レートを添加せずに同様の光重合操作を行い、分子量測
定用両面粘着テープを作製し、テトラヒドロフランを溶
離液として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフ
法により、ポリスチレン換算の重量平均分子量を測定し
た結果、68万であった。また、上記のFedorsの
溶解度パラメーターはSP値=8.62であった。
【0067】(比較例5)アシッドホスホオキシエチル
アクリレート7部を添加したこと以外は比較例4と同様
の操作を行ったが、未溶解物が残り、完全な重合ができ
なかった。
【0068】評価 JIS H4000に記載されているアルミ合金表面
に、防錆油を厚みが約5μmとなるようにアプリケータ
ーにより塗布した後、1日放置した。次に、両面粘着テ
ープの一方のPETフィルムを剥離して、1100Pの
20mm幅×100mm長さ×0.05厚のアルミニウ
ム箔を貼り合わせて上記両面粘着テープの一方を裏打ち
した試料を、他方のPETフィルムを剥離してアルミ合
金からなる上記被着体表面に粘着剤層側から重ね、23
℃の温度で2kgのローラーを背面上で往復させて粘着
テープを被着体表面に圧着し、23℃の温度で10分、
及び72時間放置した後、引っ張り速度300mm/分
で剥離試験を行った。剥離試験に際しては、図1に示す
ように、被着体1の表面に接着されている両面粘着テー
プ2aを裏打ちしているアルミニウム箔2bを、接着面
に対して90°の方向に引っ張り速度300mm/分の
速度で引っ張ることにより行った。上記剥離試験におけ
る剥離強度を測定した。結果を下記の表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1から明らかなように、リン酸基やスル
フォン酸基を含有した(メタ)アクリレートを用いてい
ない比較例1では、防錆油を塗布した被着体に対する接
着力が十分でないためか、剥離強度は10分間放置した
後及び72時間放置した後の何れにおいても0.9kg
f/20mmと低かった。また、比較例2,3では、リ
ン酸基含有(メタ)アクリレートやスルフォン酸基含有
(メタ)アクリレートの配合割合が多すぎたためか、1
0分間放置後では0.8kgf/20mmと剥離強度が
引く、従って初期接着力が低く、72時間放置した後で
も、2.5kgf/20mmまでしか高まらなかった。
【0071】これに対して、実施例1〜4では、10分
間放置後において2.5kgf/20mm以上の剥離強
度を示し、従って初期接着力が十分に高く、かつ72時
間放置した後においては、4.6kgf/20mm以上
と接着力が充分に高くなっていることがわかる。
【0072】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
かかるアクリル系粘着剤では、リン酸基もしくはリン酸
塩またはスルフォン酸基もしくはスルフォン酸塩含有
(メタ)アクリレートが共重合されているため、防錆油
のようにリン系や硫黄系の防錆剤を含んだ油を迅速に吸
収し、しかも金属からなる被着体に対し高い接着性を示
す。従って、油性金属表面に対する初期接着性及び一定
時間経過後の接着性の何れにおいても優れたアクリル系
粘着剤を提供することができる。
【0073】しかも、従来のモノマーを残存させること
により吸油性を高めたアクリル系粘着剤ではモノマーの
ブリードアウトにより、経時により接着性が低下した
り、臭気が発生したりするのに対し、本発明のアクリル
系粘着剤では残存モノマーにより吸油性を高めたもので
はないため、このような問題も発生し難い。すなわち、
油を吸い込んだ場合あっても、経時により接着性が低下
し難いアクリル系粘着剤を提供することができる。
【0074】よって、請求項1に記載のアクリル系粘着
剤を用いることにより、例えば請求項2に記載の発明の
ように、油性表面に対しての接着性に優れた粘着テープ
を提供することが可能となる。もっとも、請求項1に記
載の発明にかかるアクリル系粘着剤は、粘着テープ以外
の他の形態で用いることもでき、何れの場合においても
上述したように油性表面に対して優れた接着性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例の評価において行った剥離試
験を説明するための図解図。
【符号の説明】
1…被着体 2a…両面粘着テープ 2b…アルミニウム箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 133/14 C09J 133/14 143/02 JDF 143/02 JDF

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル(メタ)アクリレートと、反応
    性二重結合を分子内に2個以上有するモノマーと、光重
    合開始剤とを含み、Fedorsの理論溶解度パラメー
    ター(sp値)が9.0(cal/cm3 1/2 以上で
    ある主組成物100重量部と、リン酸基もしくはその塩
    またはスルフォン酸基もしくはその塩を有する(メタ)
    アクリレート10〜40重量部とを含有する光重合性組
    成物を光重合してなる共重合体を主成分とすることを特
    徴とするアクリル系粘着剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光重合性組成物をテー
    プ状に賦形した後、光重合してなることを特徴とする粘
    着テープ。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2012117046A (ja) * 2010-11-10 2012-06-21 Kohjin Co Ltd 帯電防止粘着剤組成物及びそれを用いて得られる帯電防止粘着剤、帯電防止粘着シート
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WO2024176739A1 (ja) * 2023-02-21 2024-08-29 富士フイルム株式会社 カバーフィルム

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