JPH10100825A - 車両の衝突安全装置 - Google Patents

車両の衝突安全装置

Info

Publication number
JPH10100825A
JPH10100825A JP8275242A JP27524296A JPH10100825A JP H10100825 A JPH10100825 A JP H10100825A JP 8275242 A JP8275242 A JP 8275242A JP 27524296 A JP27524296 A JP 27524296A JP H10100825 A JPH10100825 A JP H10100825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collision
impact receiving
master cylinder
core member
panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8275242A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Takeshima
潤 竹島
Michio Yugawa
美知夫 湯川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP8275242A priority Critical patent/JPH10100825A/ja
Publication of JPH10100825A publication Critical patent/JPH10100825A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の衝突時における衝突エネルギを吸収
し、ドライバの特に膝の保護をはかり、かつ膝とブレー
キマスタシリンダ等の車両の固形部との干渉を防止して
安全性の向上を図る車両の衝突安全装置を提供する。 【解決手段】 インストルメントパネルに装着されるメ
ータクラスタパネル10の左側舌状部12および右側舌
状部13には着脱式,固定式の衝突エネルギ吸収体1
a,1が装備される。衝突エネルギ吸収体1a(1)は
膝が当る弧状の衝撃受面体2a(2)と、これと一体的
に成形される芯部材3a(3)とからなり、芯部材3a
(3)の柱部7a(7)により衝突エネルギを吸収す
る。また、基板6a(6)は固形部(クラッチマスタシ
リンダ,ブレーキマスタシリンダ)の受け面となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突時にお
けるドライバの安全装置に係り、特に、ドライバの膝ま
わりのクラッチマスタシリンダやブレーキマスタシリン
ダのような車両の固形部とドライバの膝等との衝突によ
るドライバの膝等の損傷を防止する簡便構造の車両の衝
突安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衝突時等においてドライバを保護する手
段としてシートベルトやエアバッグが使用されている。
勿論、これ等の保護具は衝突時においてドライバを有効
に保護するものではあるが、生命に影響を与えないよう
な比較的衝撃力の小さい場合においても特にドライバの
膝まわりが車両の固形部に当り損傷を受けるという問題
点がある。図8乃至図10はその状況を示すものであ
る。
【0003】車両のキャブの運転席の前方側には図2に
示すようなインストルメントパネル14が装着されてい
る。このインストルメントパネル14は同図に示すレイ
ンフォース15により補強されている。インストルメン
トパネル14は図示のように各種の機器類が取り付けら
れるよう複雑な形状をしたものからなるが、図の右方に
は開口部16が形成され、開口部16にはメータクラス
タパネル10が着脱可能に連結される。
【0004】メータクラスタパネル10は、図示のよう
にメータ(図略)の装着される上方側の開放部17とそ
の下方に形成される舌状部18とからなり、舌状部18
には空間部11とこれを挟んで左側舌状部12と右側舌
状部13が形成される。図8および図9に示すように、
左側舌状部12および右側舌状部13にはスイッチ取り
付けパネル19や化粧パネル20が取り付けられてい
る。また、スイッチ取り付けパネル19および化粧パネ
ル20により挟まれた空間部11にはステアリングカウ
ル21等が通過する。
【0005】一方、図8に示すように、レインフォース
15にはクラッチ用ブラケット22およびブレーキ用ブ
ラケット23を介してクラッチマスタバック24および
ブレーキマスタバック25が固持される。クラッチマス
タバック24およびブレーキマスタバック25にはその
後方側にクラッチマスタシリンダ26およびブレーキマ
スタシリンダ27が突出して設けられると共に、前方側
にクラッチペダルサポートブラケット28およびブレー
キペダルサポートブラケット29がフロントパネル30
側に向かって突出して配置される。
【0006】図8に示すように、クラッチマスタシリン
ダ26はその後端面26aが前記のスイッチ取り付けパ
ネル19と適宜間隔を介して相対向するように配置さ
れ、ブレーキマスタシリンダ27はその後端面27aが
前記の化粧パネル20と適宜間隔を介して相対向するよ
うに配置される。また、図8および図10に示すよう
に、運転席に着座したドライバ31の大腿部32の膝3
3はスイッチ取り付けパネル19および化粧パネル20
と相対向する位置に配置される。なお、図8および図1
0には明確に示されていないがステアリングカウル21
と相対向する位置に両膝の中心を合わせた場合、スイッ
チ取り付けパネル19の方が化粧パネル20よりも車幅
方向において膝33から離れた位置に配置されるのが普
通であり、また、膝33はスイッチ取り付けパネル19
や化粧パネル20に当接し得る位置に配置されるのが普
通である。また、図8に示すように、ステアリングカウ
ル21等はステアリングサポートブラケット34,ブラ
ケット支持部材35を介してクラッチ用ブラケット22
およびブレーキ用ブラケット23と連結する。
【0007】以上の従来技術のメータクラスタパネル1
0まわりの構造においては車両の衝突時において次のよ
うな問題点がある。衝突によりフロントパネル30が押
圧され、それに伴ってクラッチマスタバック24やブレ
ーキマスタバック25等が後退する。一方、ドライバ3
1は慣性力により前進する。この前進により、図8およ
び図10に示すように、ドライバ31の膝33が前進
し、両膝33がそれぞれスイッチ取り付けパネル19お
よび化粧パネル20に当る。一方、前記したようにスイ
ッチ取り付けパネル19および化粧パネル20と対峙す
る位置にクラッチマスタシリンダ26およびブレーキマ
スタシリンダ27の後端面26a,27aがあり、これ
等がスイッチ取り付けパネル19および化粧パネル20
に当る。その結果、膝33はクラッチマスタシリンダ2
6およびブレーキマスタシリンダ27のような硬い固形
部に衝突し、強い衝撃力をうける恐れがある。勿論、シ
ートベルトの着用によりその衝撃力は緩和されるが、衝
突の度合により保護が不十分となる。
【0008】一方、以上の問題点を解決する公知技術の
1つとして、実開平7−31516号公報が挙げられ
る。この「自動車のニープロテクター」はクラッチマス
タシリンダやブレーキマスタシリンダのような硬い干渉
部材(2)とドライバの脚部(K)との間の空間内に、
弧状のガイドパネル部(6)の内側にこれより変形強度
の弱い変形パネル部(10)を配置したニープロテクタ
ー(4)を配置し、衝突時に干渉部材(2)の衝撃力を
変形パネル部(10)で吸収すると共に、脚部(K)を
弧状のガイドパネル部(6)のカーブに沿って車幅方向
の外方に移動させて脚部(K)と干渉部材(2)との衝
突を防止するようにしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、メー
タクラスタパネル10とドライバ31の膝33との間に
何等のニープロテクタが介在されない場合には、衝突の
強度により、メータクラスタパネル10側と膝33との
衝突が生ずる問題点がある。また、前記の実開平7−3
1516号公報の公知技術の場合には、ニープロテクタ
ー(4)により脚部(K)と干渉部材(2)との衝突は
緩和されるが、次のような問題点がある。まず、このニ
ープロテクター(4)のガイドパネル部(6)と脚部
(K)との間には図面内に記載されていないが前記した
ようなメータクラスタパネルが介在する。そのため、脚
部(K)は直接ガイドパネル部(6)に当接せずにメー
タクラスタパネルに当接する。すなわち、脚部(K)と
メータクラスタパネルとの衝突が避けられない。また、
この公知技術の説明では、脚部(K)とガイドパネル部
(6)との接触によって脚部(K)が車幅方向に逃げる
としているが、前記のようにメータクラスタパネルがそ
の間に介在するため脚部(K)が車幅方向に円滑に逃げ
ることは実際上不可能である。また、前記のように脚部
(K)側に当接可能な固形部(干渉物)はクラッチマス
タシリンダやブレーキマスタシリンダだけに限らず、イ
ンストルメントパネルのレインフォースも含まれる。し
かしながら、この公知技術のニープロテクター(4)は
レインフォースとの干渉を考慮していない。
【0010】本発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
であり、衝突力を十分に吸収して緩和すると共に、ドラ
イバの膝と固形部との衝突を防止して膝の保護を図る車
両の衝突安全装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、レインフォースにより支持されるイン
ストルメントパネルに設けられるメータクラスタパネル
のステアリングカウル等の通過する空間部を挟む両端部
のクラッチマスタシリンダ又はブレーキマスタシリンダ
と相対向する位置の双方又はいずれか一方側に装備され
ドライバの膝等を保護する衝突安全装置であって、該衝
突安全装置は、前記メータクラスタパネルと連なり、一
体的及び/又は着脱可能に装着される衝突エネルギ吸収
体からなり、該衝突エネルギ吸収体は、前記膝等と相対
向する側に衝撃受面を形成し内部に空洞を有する衝撃受
面体と、該衝撃受面体の前記空洞内に収納される芯部材
とからなり、該芯部材が前記クラッチマスタシリンダ又
はブレーキマスタシリンダと相対向する側に配置される
基板と、該基板から前記衝撃受面の裏面に向かって伸延
し、立脚して形成される柱部とを有する車両の衝突安全
装置を構成するものである。更に具体的に、前記衝撃受
面体と前記芯部材とが一体に成形され、該芯部材は前記
衝撃受面体にヒンジ部を介して回動自在に支持され、前
記芯部材が前記衝撃受面体の裏に収納されて衝突エネル
ギ吸収体が形成されることを特徴とする。また、前記衝
撃受面体が、前記メータクラスタパネルと一体成形さ
れ、前記衝撃受面が、前記膝側に向かって突出する弧状
面からなることを特徴とするものである。
【0012】車両の衝突時には前記したようにクラッチ
マスタシリンダやブレーキマスタシリンダが後退すると
共に、ドライバは慣性力により前進する。ドライバの前
進によりその膝が衝突エネルギ吸収体の衝撃受面体に当
るが、衝撃受面体は芯部材の柱部がその裏面に接触又は
近接して配置されるため、この柱部が大きく座屈変形し
て膝と衝撃受面体との衝突エネルギを吸収する。そのた
め膝の損傷は防止される。一方、クラッチマスタシリン
ダやブレーキマスタシリンダの後端面は衝突エネルギ吸
収体の芯部材の基板に当り、膝との直接の接触は防止さ
れる。以上によりドライバの安全が確保される。一方、
衝突エネルギ吸収体は衝撃受面体と芯部材を一体成形し
た比較的簡単な構造のものからなり、特に、クラスタパ
ネルを一体的に形成する場合には成形コストが軽減さ
れ、安価に実施することができる。また、衝撃受面を弧
状に形成することにより、膝との衝突時における衝撃力
が低減する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両の衝突安全装
置の実施の形態を図面を参照して詳述する。図1に示す
ように本発明の車両の衝突安全装置はメータクラスタパ
ネル10に装備される衝突エネルギ吸収体1,1aから
なる。なお、前記したように、メータクラスタパネル1
0は図2に示すようにレインフォース15により補強保
持されたインストルメントパネル14に装着されるもの
であり、衝突エネルギ吸収体1はメータクラスタパネル
10の右側舌状部13に設けられ、衝突エネルギ吸収体
1aは左側舌状部12に装備される。なお、左側舌状部
12と右側舌状部13との間の空間部11にはステアリ
ングカウル21(図8)等が通過して配置される。
【0014】本例では、図1に示すように、衝突エネル
ギ吸収体1,1aの双方をメータクラスタパネル10に
装備した場合について以下に説明するが、本発明は衝突
エネルギ吸収体1,1aのいずれか1つだけを選択的に
使用する場合も含まれる。これは、車両の構造とインス
トルメントパネル14の構造や配置により、双方の衝突
エネルギ吸収体1,1aを必ずしも必要としない場合も
あることを想定したためである。但し、一般的な車両構
造では双方の衝突エネルギ吸収体1,1aがメータクラ
スタパネル10に装備される。また、本例では右側舌状
部13に固定式の衝突エネルギ吸収体1を装備し、左側
舌状部12に着脱式の衝突エネルギ吸収体1aを装備し
ているが、これはメータクラスタパネル10の構造とし
て図1,図2に示すものを採用した場合に限定されるも
ので逆の場合も当然考えられ、更には両方を着脱式又は
固定式にしてもよい。
【0015】図1に示すように、メータクラスタパネル
10の右側舌状部13は固定式の衝突エネルギ吸収体1
の装備し易いフラット状のものからなり、左側舌状部1
2は着脱式の衝突エネルギ吸収体1aの装備し易い枠体
状の構造からなる。なお、左側舌状部12は図8に示し
たクラッチマスタシリンダ26と相対向する位置に配置
され、右側舌状部13はブレーキマスタシリンダ27と
相対向する位置に配置される。
【0016】まず、比較的構造の複雑な着脱式の衝突エ
ネルギ吸収体1aおよびその取り付け部まわりの概要構
造を説明する。図1に示すように、衝突エネルギ吸収体
1aは、大別して衝撃受面体2aと、その内部に収納さ
れる芯部材3aとからなる。また、衝突エネルギ吸収体
1aには係止片36,係止具37,位置決めピン38お
よび取り付け孔39が形成される。これ等は左側舌状部
12に形成される係止穴40,41、位置決め孔42,
取り付け孔43にそれぞれ係合し、衝突エネルギ吸収体
1aを左側舌状部12に着脱可能に固定する。
【0017】図4および図5は衝突エネルギ吸収体1a
の詳細構造を示す。衝撃受面体2aは弧状の衝撃受面4
aとその内部に形成される空洞5aとからなり、前記し
た取り付け孔39が下方に形成される。また、衝撃受面
4aの裏面には突起部44が空洞5a内に突出して一体
的に形成される。また、係止具37(図1)が一体的に
突出形成される。
【0018】一方、芯部材3aはほぼ平板状の基板6a
と、基板6aの面上からほぼ垂直に伸延する複数本の柱
部7aとからなる。なお、図4,図5に示すように芯部
材3aの基板6aの下端側はヒンジ8aを介して衝撃受
面体2aの衝撃受面4aの下端に連結し一体的構造に形
成される。また、基板6aには取り付け座45が一体的
に形成される。取り付け座45は芯部材3aの閉止時に
衝撃受面体2aの突起部44に当接係合する位置および
形状に形成される。また、本例では基板6aの柱部7a
と逆面側に補強板9がビス46により固定される。な
お、係止片36および位置決めピン38は補強板9に固
定される。
【0019】図5は本例の衝突エネルギ吸収体1aの芯
部材3aを空洞5a内から開放した状態を示すものであ
り、図4は図5の芯部材3aをヒンジ8aを中心として
矢印A方向に回動し、空洞5a内に収納し、かつ左側舌
状部12に固定した状態を示すものである。本例におけ
る芯部材3aの柱部7aは、図示のように衝撃受面体2
a内に収納された状態でその伸延端が衝撃受面4aの裏
面に接触又は近接する長さ寸法からなる。
【0020】衝撃受面体2aと芯部材3aとは芯部材3
aを空洞5a内に収納し、突起部44に取り付け座45
を当接し、ねじ部材47で連結することにより固定され
る。芯部材3aを左側舌状部12と連結するには、前記
したように係止片36と係止穴40との係合,係止具3
7と係止穴41との係合,位置決めピン38と位置決め
孔42との位置合わせによると共に、取り付け孔39に
挿入されたボルト48を左側舌状部12の取り付け孔4
3に連結し、クリップ49等により固定することにより
行なわれる。なお、これ等の固定方法は勿論前記のもの
に限定するものではない。
【0021】次に、右側舌状部13に装備される衝突エ
ネルギ吸収体1を説明する。衝突エネルギ吸収体1はメ
ータクラスタパネル10と別体のものでもよいが、本例
では衝突エネルギ吸収体1は図6に示すようにメータク
ラスタパネル10と連なり一体的構造に形成されたもの
からなる。図6に示すように、衝突エネルギ吸収体1は
衝撃受面体2と、ヒンジ8を介してこれに回動自在に一
体形成される芯部材3とからなる。
【0022】衝撃受面体2は図6に示すようにメータク
ラスタパネル10と連なり一体的に形成され、表面側に
突出する弧状面の衝撃受面4とその内部に形成される空
洞5からなる。なお、衝撃受面体2の最突出面50は、
図に明示されていないがドライバ31(図10)の膝3
3とほぼ相対向する位置に形成される。
【0023】一方、芯部材3は、基板6とそれからほぼ
垂直に伸延する複数本の柱部7からなり、柱部7は芯部
材3を衝撃受面体2の空洞5内に収納した際にその伸延
端が衝撃受面4の裏面に接触又は近接する長さ寸法に形
成される。また、図6では図4に示した突起部44や取
り付け座45が示されていないが、勿論、一体的にそれ
ぞれ形成されている。また、本例では基板6の裏面に補
強板9のような部材が示されていないが、勿論配置して
もよい。なお、図6の2点鎖線は芯部材3を衝撃受面体
2内に収納した実際の使用時の状態を示すものである。
【0024】次に、本例の作用を図7により説明する。
なお、図7は衝突エネルギ吸収体1側のみしか示してい
ないが、衝突エネルギ吸収体1aについても同様の作用
を呈する。図示のように、本例の衝突エネルギ吸収体1
はメータクラスタパネル10に連なり一体的に形成さ
れ、ドライバ31の膝33とほぼ相対向する位置に適宜
間隔を介して配置される。衝突エネルギ吸収体1の芯部
材3の基板6の前方にはブレーキマスタシリンダ27の
後端面27aが適宜間隔を介して配置される。
【0025】車両の衝突時には、ブレーキマスタシリン
ダ27は後退すると共に、ドライバ31は衝突時の慣性
力により前進する。そのため、ブレーキマスタシリンダ
27の後端面27aは芯部材3の基板6に当り、膝33
は衝撃受面体2の衝撃受面4に当る(具体的には最突出
面50に当る)。なお、衝撃受面4は弧状面からなり、
膝33と衝撃受面4との接触はソフトに行われ、衝撃力
が緩和される。しかしながら、最突出面50と膝33と
の衝突により芯部材3の柱部7が座屈し、ドライバ31
側からの衝突エネルギはほぼ柱部7の座屈により吸収さ
れる。一方、ブレーキマスタシリンダ27側からの衝撃
力は同じく基板6を介して柱部7に伝わり、柱部7はブ
レーキマスタシリンダ27の後端面27aと膝33とに
挾まれて座屈変形する。そのため、ブレーキマスタシリ
ンダ27側からの衝突エネルギも吸収される。また、ブ
レーキマスタシリンダ27の後端面27aは基板6に当
接するため、膝33と後端面27aとの接触は生じな
い。以上により、衝突時のエネルギは衝突エネルギ吸収
体1(1a)によりすべて吸収され、膝33とブレーキ
マスタシリンダ27等の固形部との衝突による損傷は確
実に防止され、安全性が確保される。なお、衝突エネル
ギ吸収体1aのように補強板9を用いることにより芯部
材3の剛性強度が向上し、ブレーキマスタシリンダ27
による押圧力に十分耐えることが可能になる。
【0026】また、本例の衝突エネルギ吸収体1,1a
は衝撃受面体2,2aと芯部材3,3aとが一体構造か
らなり、両者の係合は単に芯部材3,3aをヒンジ8,
8aを介して折り曲げればよく、組み立てが極めて容易
である。また、衝突エネルギ吸収体1aのメータクラス
タパネル10側への固定も極めて簡単である。更に、本
例の衝突エネルギ吸収体1はメータクラスタパネル10
に連なり一体構造のため、メータクラスタパネル10の
成形と同時に行なって製作コストの低減を図ることがで
きる。
【0027】本例の衝突エネルギ吸収体は前記のような
構造のものからなるが、その外観形状や芯部材の特にそ
の柱部の形状,本数等も図示のものに限定するものでは
ない。また、前記したように、衝突エネルギ吸収体のメ
ータクラスタパネル側への取り付け構造についても図示
のものに限定するものではない。
【0028】
【発明の効果】
1)本発明の請求項1に記載の車両の衝突安全装置によ
れば、クラッチマスタシリンダやブレーキマスタシリン
ダのような車両の固形部と膝との間に衝突エネルギ吸収
体を介設させることにより直接干渉が防止され、膝の損
傷が防止されると共に衝突エネルギが十分に吸収され、
安全性が確保される。また、エネルギ吸収は柱部の座屈
によるため、比較的柔軟性のあるエネルギ吸収が可能に
なる。 2)本発明の請求項2に記載の車両の衝突安全装置によ
れば、衝撃受面体と芯部材とが一体的に形成されるた
め、製作コストが安く、かつ組み付けも容易である。ま
た、本発明の着脱可能式の衝突エネルギ吸収体は衝突に
より破損されても簡単に交換することができる。そのた
め、従来のメータクラスタパネル自体又はインストルメ
ントパネル全体を交換するものに較べて低コストで交換
が行われる。 3)本発明の請求項3に記載の車両の衝突安全装置によ
れば、衝撃受面体がメータクラスタパネルに連なり一体
成形され、ヒンジを介して芯部材を回動させることによ
り、芯部材は衝撃受面の裏に収納され、衝突エネルギ吸
収体が形成されることにより、二つの部材を組み付ける
必要がなくなり、従来に較べて組み付け工数および作業
性が格段に向上するものである。更に安価に実施され、
かつ組み付け性も向上する。 4)本発明の請求項4に記載の車両の衝突安全装置によ
れば、衝撃受面が膝に向かって突出した弧状面からな
り、衝突時の膝との接触時における衝撃力が緩和され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の衝突安全装置の装備されるメー
タクラスタパネルの形状と着脱式の衝突エネルギ吸収体
の概要構造を示す斜視図。
【図2】本発明の車両の衝突安全装置が装着されるメー
タクラスタパネルとこれを支持するインストルメントパ
ネルおよびレインフォースを示す斜視図。
【図3】着脱式の衝突エネルギ吸収体の外観とその取り
付け構造を説明するための斜視図。
【図4】着脱式の衝突エネルギ吸収体の取り付け時にお
ける断面図。
【図5】着脱式の衝突エネルギ吸収体の芯部材を衝撃受
面体から開放した状態を示す断面図。
【図6】メータクラスタパネルと一体型で固定式の衝突
エネルギ吸収体の構造を示す断面図。
【図7】本発明の衝突時の作用を説明するための模式
図。
【図8】従来の膝まわりの衝突時におけるキャブ側との
係合状態を示す模式図。
【図9】従来のメータクラスタパネルとステアリングカ
ウルとの係合状態を示す斜視図。
【図10】従来のメータクラスタパネルとドライバの膝
との衝突時の係合状態を示す模式図。
【符号の説明】
1 衝突エネルギ吸収体 1a 衝突エネルギ吸収体 2 衝撃受面体 2a 衝撃受面体 3 芯部材 3a 芯部材 4 衝撃受面 4a 衝撃受面 5 空洞 5a 空洞 6 基板 6a 基板 7 柱部 7a 柱部 8 ヒンジ 8a ヒンジ 9 補強板 10 メータクラスタパネル 11 空間部 12 左側舌状部 13 右側舌状部 14 インストルメントパネル 15 レインフォース 16 開口部 17 開放部 18 舌状部 19 スイッチ取り付けパネル 20 化粧パネル 21 ステアリングカウル 22 クラッチ用ブラケット 23 ブレーキ用ブラケット 24 クラッチマスタバック 25 ブレーキマスタバック 26 クラッチマスタシリンダ 26a 後端面 27 ブレーキマスタシリンダ 27a 後端面 28 クラッチペダルサポートブラケット 29 ブレーキペダルサポートブラケット 30 フロントパネル 31 ドライバ 32 大腿部 33 膝 34 ステアリングサポートブラケット 35 ブラケット支持部材 36 係止片 37 係止具 38 位置決めピン 39 取り付け孔 40 係止穴 41 係止穴 42 位置決め孔 43 取り付け孔 44 突起部 45 取り付け座 46 ビス 47 ねじ部材 48 ボルト 49 クリップ 50 最突出面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レインフォースにより支持されるインス
    トルメントパネルに設けられるメータクラスタパネルの
    ステアリングカウル等の通過する空間部を挟む両端部の
    クラッチマスタシリンダ又はブレーキマスタシリンダと
    相対向する位置の双方又はいずれか一方側に装備されド
    ライバの膝等を保護する衝突安全装置であって、該衝突
    安全装置は、前記メータクラスタパネルと連なり、一体
    的及び/又は着脱可能に装着される衝突エネルギ吸収体
    からなり、該衝突エネルギ吸収体は、前記膝等と相対向
    する側に衝撃受面を形成し内部に空洞を有する衝撃受面
    体と、該衝撃受面体の前記空洞内に収納される芯部材と
    からなり、該芯部材が前記クラッチマスタシリンダ又は
    ブレーキマスタシリンダと相対向する側に配置される基
    板と、該基板から前記衝撃受面の裏面に向かって伸延し
    て立脚形成される柱部とを有することを特徴とする車両
    の衝突安全装置。
  2. 【請求項2】 前記衝撃受面体と前記芯部材とが一体に
    成形され、該芯部材は前記衝撃受面体にヒンジ部を介し
    て回動自在に支持され、前記芯部材が前記衝撃受面体の
    裏に収納されて衝突エネルギ吸収体が形成される請求項
    1に記載の車両の衝突安全装置。
  3. 【請求項3】 前記衝撃受面体が、前記メータクラスタ
    パネルと一体成形される請求項1又は2のいずれかに記
    載の車両の衝突安全装置。
  4. 【請求項4】 前記衝撃受面が、前記膝側に向かって突
    出する弧状面からなる請求項1乃至3のいずれかに記載
    の車両の衝突安全装置。
JP8275242A 1996-09-27 1996-09-27 車両の衝突安全装置 Pending JPH10100825A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8275242A JPH10100825A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 車両の衝突安全装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8275242A JPH10100825A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 車両の衝突安全装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10100825A true JPH10100825A (ja) 1998-04-21

Family

ID=17552684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8275242A Pending JPH10100825A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 車両の衝突安全装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10100825A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008501562A (ja) * 2004-06-03 2008-01-24 ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド 自動車の内部用の安全装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008501562A (ja) * 2004-06-03 2008-01-24 ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド 自動車の内部用の安全装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100480005B1 (ko) 자동차용 브레이크 페달 장치
JP5444256B2 (ja) 乗用車ドア用2点保護パッド
KR19990036026A (ko) 자동차 시트의 에어백 장치
US7344158B2 (en) Mounting structure of steering column for vehicles
JPH10100825A (ja) 車両の衝突安全装置
JP4433587B2 (ja) フェエルフィラーチューブの保護構造
JPH10100824A (ja) 車両の衝突安全装置
JPH10100823A (ja) 車両の衝突安全装置
JP3799805B2 (ja) 車両の乗員保護装置
JP3480326B2 (ja) 車両のニープロテクタ構造
JPH02200570A (ja) 自動車のコラムカバー構造
JP3799806B2 (ja) 車両の乗員保護装置
JPH04159156A (ja) 車両用バンパー構造
JPH1029484A (ja) 車両の乗員保護装置
JP3663809B2 (ja) 衝突時の膝保護装置
JP3195127B2 (ja) 自動車の乗員保護装置
JP3814829B2 (ja) 自動車のインストルメントパネル構造
JP2599828Y2 (ja) 自動車の膝衝突保護装置
JP2006206015A (ja) 車両用ニープロテクタ装置
JP3964956B2 (ja) 車両用バンパ装置
JPH06234343A (ja) 自動車の乗員保護装置
JPH07172255A (ja) 自動車のニーボルスター装置
KR100492404B1 (ko) 니 볼스터 일체형 글로브 박스
JP2919020B2 (ja) 車室前部のエネルギ吸収装置
JP2518528Y2 (ja) 自動車のニープロテクター構造