JPH0997557A - スローブローヒューズのヒューズエレメント - Google Patents
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Abstract
ズのヒューズエレメントの提供。 【解決手段】 一対のメス端子1A、1Bの上端部間を
つなぐ細幅状エレメント部2の中央溶断部3を挟んで、
その両側に、幅狭の短い渡し4、4を介してウイング
5、5を一枚の導電板10の打抜きにより形成したスロ
ーブローヒューズのヒューズエレメント。
Description
用いられ負荷回路を過電流から保護するスローブローヒ
ューズのヒューズエレメントに関するものである。
的なものとして、図8に示すような、薄板状エレメント
部2の溶断部3を残して他の部分を無機質材料からなる
吸熱体15にて封入固定すると共に該エレメント部2の
両端部にメス端子1A、1Bを連接し、ケーシング内に
前記吸熱体15を一定空間を設けて収納すると共に、メ
ス端子1A、1Bをケーシングに内包させてなるスロー
ブローヒューズがある。
開発したもので現在実用されており、登録実用新案第1
601984号(実公昭59−41563号)として権
利化されたものである。
な、ヒューズエレメント9の溶断部3と蓄熱体16とが
銅等の導電金属体によって一体に形成され、溶断部3を
挟んで両側に熱容量の大きい蓄熱体16、16と導電回
路の接続部となる導電端部17、17とを連接して有す
る遅動ヒューズがある。
な厚さを有する銅平板をプレス加工したものであって、
打ち抜きのまま平板状の形で蓄熱体16を張り出させた
例であり、一方、図9(B)に示すものは、前記(A)
の形態の張り出し部分を巻き込みによってコンパクトな
立方体状の蓄熱体16を形成したものであり、これらの
形態は実開昭61−11258号公報に開示されてい
る。
とを一枚の導電金属板から打ち抜き成形する形態のヒュ
ーズ用接続端子において、材料取りの効率を高めたもの
として、図10に示すように、底板18とその左右両側
に連なる両側板19、20および天板21とによって囲
まれ、その内部に天板21に連なるバネ板22’を備え
たバネ部22を前方から折り返し、バネ部22と底板1
8との間に相手側の挿入接続端子を挟み込むようにした
接続部1A及び1Bの一対を、溶断部3を介して連成す
ると共に該溶断部3を挟んで両側に放熱突出部26、2
6を配置し、これらを導電金属板から打ち抜き成形する
場合、天板21から延設した折り返し前のバネ部22
を、溶断部3に沿い、これに略隣接して打ち抜く技術が
特開平7−6686号公報に開示されている。
の可溶体2に包着部23を設けて、低融点金属にて成る
チップ24を包着せしめ、さらにこの可溶体2に断面積
の小さい狭あい部25を設け、この狭あい部25の近傍
に放熱板26を配設したヒューズも特開平7−1449
4号公報に開示されている。
ーヒューズは、エレメント部2と無機質材料からなる吸
熱体15とが別部品にて構成されており、また、両者を
精密に結合し接着するという工程を要するため、吸熱体
の溝形状及びエレメント形状の加工精度を高くする必要
があり、また、エレメント部2と吸熱体15を組み付け
る際にも、非常に高い機械精度が必要なため、非常に高
度な製造技術が要求される。そして、万が一、吸熱体と
エレメント部2との固着が不完全な場合には目標とする
性能が得られない。従って、材料面と作業工程面におい
てコスト的に高いものとなっていた。
は、蓄熱体16の部分を含めて1枚の銅平板にて打ち抜
いたもので、蓄熱体16が溶断部の直近に位置し、溶断
部の両側に担当大きな幅で直接張り出しているため、吸
熱作用が大きすぎて所定の条件で溶断部が溶断しないこ
とが多く、その溶断特性においても、所望の特性を十分
発揮し得えないもので、本発明者が知る限り実用化され
ていないものである。
16については、コンパクトにはなるものの、この巻き
込み作業は大変面倒なもので製作能率の悪いものであ
る。
は、溶断部3をはさんでその両側に放熱突出部26を形
成しているが、この放熱突出部26の一方は、図11に
示すように低融点金属にて成るチップ24を包着して包
着部23を形成するという面倒な工程を要するものであ
る。従って、前記(3) のヒューズはヒューズの材料取り
を考慮したものであり、前記(4) のヒューズは、過電流
が大電流域、中電流域、低電流域のいずれの領域で発生
しても、それぞれに設定した所望の時間内に溶断可能な
ヒューズを提供することを目的とするものである。
おける問題点を解決したもので、前記(3) の有効な材料
取りの利点を備えつつ、前記(2) の技術思想における多
くの問題点を逐一検討すると共に、種々の試作実験を繰
り返した結果完成させたものである。
は、一対のメス端子1A、1Bの上端部間をつなぐ細幅
状エレメント部2の中央溶断部3を挟んで、その両側
に、幅狭の短い渡し4、4を介してウイング5、5を一
枚の導電板10の打抜きにより形成したスローブローヒ
ューズのヒューズエレメントである。
メントにおいて、ウイング5、5に連接される幅狭の短
い渡し4、4が、細幅状エレメント部2に対して、該エ
レメント部2全長の1/6〜1/4の寸法範囲内にそれ
ぞれ接続されたスローブローヒューズのヒューズエレメ
ントである。
ズエレメントにおいて、細幅状エレメント部2から渡し
4を介して設けたウイング5が、体積約5mm3 以上を有
し、密着曲げにより立方体状に形成されたスローブロー
ヒューズのヒューズエレメントである。
ヒューズエレメントにおいて、細幅状エレメント部2の
中央溶断部3を挟んでその両側に設けられるウイング
5、5が、該エレメント部2の中心に対して対称位置に
配置されたスローブローヒューズのヒューズエレメント
である。
を図に基き説明する。図1は本発明に係るスローブロー
ヒューズのヒューズエレメント9の斜視図であり、この
ヒューズエレメント9は、図2に示すように、1枚のC
u−Fe系またはCu−Ni−Si系の銅合金製導電板
10の打ち抜きにより、メス端子1A、1Bを構成する
内側部11A、11B、ばね板部12A、12B、外側
部13A、13B、細幅状エレメント部2、渡し4及び
吸熱作用を果すウイング5等を連結状態にて設け、その
後、ウイング5を密着曲げすると共に内側部11A、1
1B、ばね板部12A、12B、外側部13A、13B
等を角筒状に巻き込むことによりメス端子1A、1Bを
形成し、最後に前記エレメント部2を折り曲げて形成し
たものである。
前の展開図で、図中11A、11Bはエレメント部2の
左右に位置するメス端子形成用の内側部、12A、12
Bは内側部11A、11Bの下方に連なるばね板部、1
3A、13Bはばね板部12A、12Bの内方に連なる
外側部である。
14A、14Bが切り起しにより形成できるようになっ
ている。
内面中央間に渡された細幅状エレメント部で、その中央
が溶断部3を形成しており、この溶断部3を挟んでその
左右両側に幅狭の短い渡し4、4を介して該エレメント
部2の上下両側に幅広のウイング5、5が配置されてい
る。
比較的大きな過電流にて溶断する場合には渡し4の有無
によっても溶断時間は変わらないが、比較的小さな過電
流にて溶断する場合には、渡し4の無いヒューズエレメ
ントの場合に比べて渡し4を有するヒューズエレメント
の方が溶断時間を早める効果がある。
おいては、渡しを有する曲線と渡しの無い曲線との不溶
断位置を二点鎖線にて示すように一致させると、渡しの
無いヒューズエレメントの場合に比べて渡しを有するヒ
ューズエレメントの方がスローブロー特性が確保できる
ことがわかる。そして、この渡し4の幅と長さは、スロ
ーブロー特性を得たい電流域と、その溶断時間により適
宜選択することができる。本発明者の試験によれば、渡
しの幅、長さ共、細幅状エレメント部2の幅寸法とほぼ
同じか2倍以内程度が望ましい。
各部は、図2に示すように1枚の導電板10からプレス
による打ち抜きにより形成され、その後ウイング5、5
については点線に沿って図1のように密着曲げされると
共に、メス端子1A、1Bについても各点線に沿って角
筒状に巻き込まれ、最後に細幅状エレメント部2の中央
部が折り曲げられて、図1に示すようなヒューズエレメ
ント9が形成される。
定されるものではなく、三つ折りでも四つ折りでもよ
い。
エレメント部2の中心に近い程溶断時間が遅くなり、ス
ローブロー性が得られるが、あまり近いとエレメント部
2の中心の溶断部3にて溶断しないという問題が発生す
る。
ングの上面中心に透明窓が設けられており、エレメント
部の溶断の有無をこの透明窓から点検できるように構成
されているため、エレメント部中心の溶断部にて溶断し
ないと、この確認が目視にてできないことになる。
し4、4を介して細幅状エレメント部2の両側に蓄熱作
用を有する幅広のウイング5、5を配置したことを基本
とし、この渡し4の中心部までの位置を、細幅状エレメ
ント部2の中心から、該エレメント部2全長の1/6〜
1/4の寸法範囲内に設定し、また、ウイング5の体積
を5mm3 以上とすることによりスローブロー特性を得
て、過電流によるエレメント部の溶断位置が必ず前記エ
レメント部2の中心になるようにしたものである。
由に基づくものである。図4は、ウイング5の位置がヒ
ューズの性能に与える影響を示すグラフで、200%通
電時の溶断時間と、細幅状エレメント部2の全体長さに
対するエレメント部中心位置からウイング5の渡し4ま
での距離の関係を示すものである。
に定められたヒューズのスペック(5〜100秒)のう
ち最小の5秒における渡し4までの距離は0.26とな
っているため、これより近くである必要がある。そこで
ややゆとりをもたせて1/4(0.25)以下とした。
ではどの位置でもよいことになるが、実験の結果0.1
5の位置では中心の溶断部以外の個所で溶断するケース
がまれに出たため、ここでもややゆとりをもたせて1/
6(0.17)以上とした。
に与える影響を示すグラフで、200%通電時の溶断時
間とウイング1ヶ当りの体積の関係を示すものである。
に定められたスペックのうち最小の5秒におけるウイン
グ5の体積は4.5mm3 となっているため、ややゆとり
をもたせて5mm3 以上とした。
ラフ上では制限はないことになるが、図2に示す材料取
りの関係や、密着曲げした際のバランスの関係およびヒ
ューズの容量から自ずと定まるものであり、現実的には
10mm3 程度のものとなる。
定格30Aのヒューズエレメント、すなわち、導電板1
0の板厚0.5mm、エレメント部2の幅0.8mm、エレ
メント部2の全長40mm、渡し4の幅と長さ各1mmのも
のについて実験したデータであるが、これを定格10A
〜50A間において10A毎に測定した場合も、ほとん
ど同様のデータとなったため、この定格30Aのデータ
を基礎として上記各条件を定めたものである。
は各種の配置形態が考えられるので、以下に渡し4およ
びウイング5の配置形態を図に基き説明する。
細幅状エレメント部2に対する渡し4とウイング5の各
種配置形態を示すもので、各図における点線は折り曲げ
位置を示し、図中6は、ウイング5の折り曲げを容易に
するためと折り曲げた際の密着性をよくするために折り
曲げ線上に設けたスリットを示しているが、このスリッ
ト6は必ずしも必要とするものではない。
5は伝熱バランスの関係上、細幅状エレメント部2の中
心(溶断部)に対して左右対称位置に配置されることが
必要である。
って折り曲げて形成したヒューズエレメントの斜視図で
ある。
ては、上述のように構成したため、過電流の際、その初
期においてはウイングにより熱が吸収され蓄熱されるの
で、エレメント部中央の溶断部が直ちに溶断することは
なく、スローブロー特性を効果的に発揮する。また、ス
ローブロー特性の調整は、渡しの位置の変更あるいはウ
イングの体積の増減により容易に調整することができ
る。さらに、1枚の導電板のプレスによる打ち抜きと折
り曲げのみによりヒューズエレメントが形成できるた
め、材料のコストダウンが図れ、生産性も向上し、ヒュ
ーズのスローブロー特性も安定したものとなる。
図。
グラフ
すグラフ。
を示すグラフ。
ングの各種配置形態を示す部分平面図。
斜視図。
図。
図。
3 溶断部 4 渡し 5 ウイング 6
スリット 9 ヒューズエレメント 11A、11B 内側部 1
3A、13B 外側部
Claims (4)
- 【請求項1】 一対のメス端子1A、1Bの上端部間を
つなぐ細幅状エレメント部2の中央溶断部3を挟んで、
その両側に、幅狭の短い渡し4、4を介してウイング
5、5を一枚の導電板10の打抜きにより形成したスロ
ーブローヒューズのヒューズエレメント。 - 【請求項2】 ウイング5、5に連接される幅狭の短い
渡し4、4が、細幅状エレメント部2に対して、該エレ
メント部2全長の1/6〜1/4の寸法範囲内にそれぞ
れ接続されたものである請求項1記載のスローブローヒ
ューズのヒューズエレメント。 - 【請求項3】 細幅状エレメント部2から渡し4を介し
て設けたウイング5が、体積約5mm3 以上を有し、密着
曲げにより立方体状に形成されたものである請求項1ま
たは請求項2記載のスローブローヒューズのヒューズエ
レメント。 - 【請求項4】 細幅状エレメント部2の中央溶断部3を
挟んでその両側に設けられるウイング5、5が、該エレ
メント部2の中心に対して対称位置に配置されたもので
ある請求項1、請求項2または請求項3記載のスローブ
ローヒューズのヒューズエレメント。
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