JPH0987185A - 新規生理活性物質nf03110、その製造法およびその用途 - Google Patents

新規生理活性物質nf03110、その製造法およびその用途

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JPH0987185A
JPH0987185A JP7266190A JP26619095A JPH0987185A JP H0987185 A JPH0987185 A JP H0987185A JP 7266190 A JP7266190 A JP 7266190A JP 26619095 A JP26619095 A JP 26619095A JP H0987185 A JPH0987185 A JP H0987185A
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JP
Japan
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physiologically active
novel physiologically
spectrum
substance
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JP7266190A
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Katsuhiro Suzuki
勝広 鈴木
Shinji Fujita
真司 藤田
Takaaki Nishigori
隆昭 錦織
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】癌細胞に対して強い増殖抑制活性を有する新規
生理活性物質NF03110 を提供する。 【解決手段】新規生理活性物質NF03110はアクレモニウ
ム エスピー(Acremonium sp.)NF03110 株(FERM P-14
936)の培養によって得られる。NF03110は分子量1423を
持つ化合物である。この新規生理活性物質は癌細胞に対
して強い制癌作用を有し、制癌剤などの医薬として有用
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規生理活性物質NF
03110 及びそれらの塩、その製造法、それを有効成分と
する医薬並びに制癌剤、およびその生産菌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制癌剤としては、アドリアマイシ
ン、アクチノマイシン等が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、使用されている
制癌剤は効力、毒性などの点で不十分であり、また耐性
などの問題もあり、新しい制癌剤が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで発明者らは微生物
の代謝産物について種々検索した結果、アクレモニウム
属に属する一菌株が新規生理活性物質NF03110 を産生す
ること及び該生理活性物質が優れた制癌活性を有するこ
とを見出した。本発明は上記知見に基づいて完成された
ものである。即ち本発明は新規生理活性物質NF03110 及
びそれらの塩に関するものである。更に、本発明は、ア
クレモニウム属に属し新規生理活性物質NF03110 を生産
する能力を有する微生物を培養し、培養物中に新規生理
活性物質NF03110 を生産、蓄積せしめ、次いでこれを採
取する事を特徴とする新規生理活性物質NF03110 及びそ
れらの塩の製造法に関するものである。更に、本発明
は、新規生理活性物質NF03110 又はそれらの塩を有効成
分として含有する医薬に関するものである。更に、本発
明は、新規生理活性物質NF03110 又はそれらの塩を有効
成分として含有する制癌剤に関するものである。更に、
本発明は、アクレモニウム属に属し新規生理活性物質NF
03110 を生産する能力を有する「NF03110 」株(生命工
学工業技術研究所寄託番号FERM P-14936) 又はその変異
株に関するものである。
【0005】以下に新規生理活性物質NF03110の理化学
的性質を示す。 1)外観:無色粉末 2)融点:136-139 ℃ 3)分子量:1423 4)FAB-MS:1424[M+H] + 、1422[M-H] - 5)溶解性: 易溶:クロロホルム、ジメチルスルホキシド、メタノー
ル 可溶:酢酸エチル、アセトン 不溶:水、ヘキサン 6)シリカゲル薄層クロマトグラフィーによるRf値:ク
ロロホルム−メタノール(20:3、ギ酸1%)の展開溶媒
で0.45を示す。 7)紫外部吸収スペクトル:メタノール中末端吸収を示
す。 8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム錠剤で測定し
たスペクトルを図1に示す。 10)水素核磁気共鳴スペクトル(300MHz):重水素化
クロロホルム中で測定したスペクトルを図2に示す。 11)炭素核磁気共鳴スペクトル(75MHz ):重水素化
クロロホルム中で測定したスペクトルを図3に示す。 12)アミノ酸分析:アミノ酸分析の結果、分子内にグ
リシン、プロリンが1:1の比率で存在する。 13)呈色反応: 陽性:ヨウ素、ライドン−スミス試薬 陰性:バニリン−硫酸、リンモリブデン酸、ニンヒドリ
ン、エーリッヒ試薬 14)塩基性、酸性、中性の区別:酸性物質 本発明の新規生理活性物質NF03110 はアルカリと塩を形
成していてもよく、かかる塩としては、ナトリウム、カ
リウムなどのアルカリ金属;カルシウムなどのアルカリ
土類金属等との塩があげられる。
【0006】
【発明の実施の形態】上記新規生理活性物質NF03110 は
アクレモニウム属に属するNF03110 生産菌を培養し、新
規生理活性物質NF03110 を生成蓄積せしめ、この培養物
より新規生理活性物質NF03110 を採取することにより得
られる。新規生理活性物質NF03110 の生産菌の代表的な
一例であるアクレモニウム エスピー(Acremonium s
p.)NF03110は次の菌学的性質を有する。
【0007】1.形態的性質 コーンミール寒天培地上で生育した本菌株の光学顕微鏡
下での形態的特徴を以下に記述する。菌糸は、無色、滑
面、隔壁を有する。分生子柄は、無色、長さは15.0〜2
8.8μm 、気生菌糸から単生状に形成され、細長い円柱
形となり直立、または湾曲する。分生子柄基部の径は
1.8〜2.8 μm 、表面は滑面を呈し、隔壁は無いか、も
しくは1個有する。分生子柄頂部は先細りとなり、径は
0.7〜1.3 μm、表面は滑面、先端は不明瞭なカラーを有
する。分生子は、無色、フィアロ型分生子。大きさは3.
1 〜4.7 μm 。形は倒卵形、だ円形、球形、単細胞であ
る。表面は滑面。分生子柄先端で形成された分生子は、
たいてい長く連鎖する。
【0008】2.各種培地での生育 各種培地上で25℃、7日間培養したときの生育状態を
表1に示す。本菌株は、ポテト・デキストロース寒天培
地、麦芽エキス寒天培地、オートミール寒天培地上での
生育は良好で、ビロード状、羊毛状、フェルト状の集落
となり、時に気生菌糸は菌糸束を形成してなわ状を呈す
る。分生子形成は良好である。集落の表面は白色を呈
し、成熟するにつれて淡褐色を帯びる。また、寒天培地
中に褐色の可溶性色素を産生する。コーンミール寒天培
地上での生育は気生菌糸が薄く広がりビロード状の集落
となるが分生子形成は良好である。各種培地上、27℃、
二週間後の生育状態を下記表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】3.生理学的性質 本菌株は、好気性であり、麦芽エキス寒天培地において
生育pH範囲は4 〜13で、至適pHは8 〜10である。生育至
適温度は30℃付近で、37℃での生育は非常に悪い。
【0011】以上の菌学的および生理学的性状より本菌
株は、ホークスワース(D.L.Hawksworth)、サットン(B.
C.Sutton)、エーンズワース(G.C.Ainsworth) 編、「エ
ーンズワース・アンド・ビスビーズ・ディクショナリー
・オブ・ザ・ファンジャイ第7版(Ainsworth and Bisb
y's Dictinary of the Fungi, 7th ed.(1983))」に従
い、真菌門、不完全菌亜門、不完全糸状菌綱のアクレモ
ニウム(Acremonium)属に属する一菌株であることが明
らかになり本菌株をアクレモニウム エスピー(Acremo
nium sp.) NF03110株と命名した。なお、該菌株は、工
業技術院生命工学工業技術研究所よって平成7年5月2
3日付で受託され、受託番号FERM P-14936 が付与され
ている。
【0012】本発明に用いるアクレモニウム属に属する
菌株は他のアクレモニウム属の菌株と同様、その性状が
変化しやすく、例えば、紫外線、エックス線および薬品
などを用いる人工的な変異手段で容易に変異しうるもの
であり、どの様な変異株であっても本発明の対象とする
生理活性物質NF03110の生産能を有するものは、すべて
本発明に使用する事ができる。
【0013】本発明によりNF03110を製造するには、ま
ず前記菌株を糸状菌が利用し得る栄養物を含有する培地
で好気的に培養する。栄養源としては、従来から糸状菌
の培養に利用されている公知のものが使用でき、例えば
炭素源としてはグルコース、フラクトース、グリセリ
ン、シュークロース、デキストリン、ガラクトース、有
機酸などを単独かまたは組み合わせて用いることができ
る。
【0014】無機および有機窒素源としては塩化アンモ
ニウム、硫酸アンモニウム、尿素、硝酸アンモニウム、
硝酸ナトリウム、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾
燥酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、綿実油カ
ス、カザミノ酸、バクトソイトン、ソリュブル・ベジタ
ブル・プロテイン、オートミールなどを単独または組み
合わせて用いることができる。
【0015】その他必要に応じて食塩、炭酸カルシウ
ム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸亜鉛、塩
化マンガン、燐酸塩などの無機塩類を加えることができ
るほか有機物、例えばアミノ酸類、ビタミン類、核酸類
や無機物を適当に添加することができる。培養法として
は液体培養法、特に深部攪拌培養法が最も適している。
培養温度は通常15℃〜37℃、好ましくは20℃〜33℃、pH
は弱酸性ないし微アルカリ性で培養を行うことが望まし
い。
【0016】液体培養では通常3〜7日間培養を行うと
NF03110 物質が培養液中に生成蓄積される。培養液中の
生成量が最大に達したときに培養を停止し、ろ液と菌体
とに分離し、ろ液及び菌体より目的物を精製単離する。
ろ液及び菌体からの本物質の精製単離には一般に微生物
代謝産物をその培養ろ液または菌体から単離するため
に、用いられる分離精製の方法が利用される。
【0017】培養ろ液からの分離精製の方法を例に挙げ
ると培養物をろ過法によりろ液と菌体とに分離する。ろ
液を適当な吸着剤、例えば活性炭、DIAION HP-20(Mits
ubishi Chemical Industries)への直接吸着によって本
物質を培養ろ液から分離できる。NF03110 は、これらの
吸着剤から、水、メタノール、アセトン、またはこれら
の適当な混合液あるいは、酸性ないしアルカリ性溶液の
ような移動相を用いて溶出させることができる。
【0018】上記の活性溶出液を濃縮し、NF03110を含
む油状物質を得る。この粗物質はさらに脂溶性物質の精
製に通常用いられる公知の方法、例えば、1)吸着剤と
してSephadex LH-20(Pharmacia Fine Chemicals AB )
またはToyopearl HW-40C(東ソー)を用い、溶出液とし
て水、メタノールまたはこれらの適当な混合液あるい
は、酸性ないしアルカリ性溶液を用いたゲルろ過クロマ
トグラフィー; 2)吸着剤としてDIAION CHP-20 ( Mitsubishi Chemica
l Industries)を用い、含水メタノールまたは含水アセ
トンの単一溶媒溶出、または濃度勾配溶出を用いた分配
クロマトグラフィー; 3)吸着剤としてシリカゲルを用い各種有機溶媒の単独
またはこれらの適当な混合溶媒、さらに酢酸ないしギ酸
等の有機酸やトリエチルアミン等の有機アミンの添加さ
れた溶出溶媒を用いた吸着クロマトグラフィーによる精
製法;を単独あるいは組み合わせることにより精製す
る。精製に好適な例としてSephadex LH-20を用いメタノ
ールを溶出溶媒としてゲルろ過クロマトグラフィーを行
う。得られた活性画分をDIAION CHP-20 を用い、水−メ
タノール(ギ酸0.01% 添加)の直線濃度勾配溶出(20-9
0%)によるクロマトグラフィーを行う。得られた活性画
分をToyopearl HW-40Cを用いてクロマトグラフィーを行
い活性画分を濃縮乾固してNF03110 を無色粉末として得
ることができる
【0019】本発明の新規生理活性物質NF03110 及びそ
れらの塩は、制癌作用を有するので、制癌剤などの医薬
として使用できる。医薬品として使用する場合の製剤化
のよび投与方法は従来公知の種々の方法が適用できる。
すなわち、投与方法として注射、経口、直腸投与などが
可能である。製剤形態としては注射剤、粉末剤、顆粒
剤、錠剤、座剤などの形態がとり得る。
【0020】製剤化の際に新規生理活性物質NF03110 及
びそれらの塩に悪影響を与えない限り、医薬用に用いら
れる種々の補助剤、すなわち、担体やその他の助剤、例
えば安定剤、防腐剤、無痛化剤、乳化剤が必要に応じて
使用されうる。製剤に於いて、新規生理活性物質NF0311
0 及びそれらの塩の含量は製剤形態等により広範囲にか
えることが可能であり、一般には新規生理活性物質NF03
110 を0.01〜100%(重量)、好ましくは、0.10〜70%
(重量)含有し、残りは通常医薬用に使用される担体そ
の他補助剤からなる。
【0021】新規生理活性物質NF03110 及びそれらの塩
の投与量は症状等により異なるが、成人1人1日当たり
0.01〜800mg 程度である。連投を必要とする場合には1
日当たり使用量を抑えることが望ましい。
【0022】
【実施例】以下本発明の実施例及び試験例を示すが、こ
れは単なる一例示であって何等本発明を限定するもので
はなく、種々の変法が可能である。
【0023】(1)発酵 ロータリー型振盪機用500ml 容三角フラスコに可溶性澱
粉(関東化学社製)2.0 %、グルコース2.0 %、コーン
スチィープリカー1.5 %、ペプトン(極東社製)0.3
%、イーストエキストラクト0.2 %、炭酸カルシウム0.
2 %、リン酸二水素ナトリウム0.1 %、硫酸マグネシウ
ム・7 水和物0.05%、塩化コバルト・6 水和物0.0001
%、プロナールST-1(東邦社製)0.01%の培地(pH6.5
)100ml を分注し、120 ℃、20分間オートクレーブ滅
菌した。これに新規生理活性物質生産菌NF03110 株(FE
RM P-14936)の1 白金耳を接種し、25℃、220 回転/
分、2 日間振盪し、種培養とした。
【0024】本培養はロータリー型振盪機用500ml 容三
角フラスコ本培養はロータリー型振盪機用500ml 容三角
フラスコに可溶性澱粉(関東化学社製)2.0 %、グルコ
ース2.0 %、コーンスチィープリカー1.5 %、ペプトン
(極東社製)0.3 %、イーストエキストラクト0.2 %、
炭酸カルシウム0.2 %、リン酸二水素ナトリウム0.1
%、硫酸マグネシウム・7 水和物0.05%、塩化コバルト
・6 水和物0.0001%、プロナールST-1(東邦社製)0.01
%の培地(pH6.5 )100ml を分注し、120 ℃、20分間オ
ートクレーブ滅菌したフラスコに前記種培養液1ml を移
植し、25℃、220回転/分の条件下で5 日振盪培養を行
った。培養液を吸引ろ過し、ろ液と菌体とに分別した。
【0025】(2)精製 新規生理活性物質 F03110 の活性画分の溶出及び精製は
抗腫瘍活性を指標に次の通り行った。得られたろ液(5
L)をDAIAION HP-20(500ml)に吸着させ、アセトン水で
溶出した。これを濃縮後、Sephadex LH-20、メタノール
を溶出液としゲルろ過クロマトグラフィーを行った。こ
れを濃縮後、CHP-20(20%MeOH) に吸着し20〜80% の含水
メタノール溶液(0.01% ギ酸添加) のグラジエント溶出
を行い、活性画分を得た。活性画分をToyopearl HW-40C
で精製を行い新規千里活性物をNF03110 (41mg)の無色
粉末を得た。この新規生理活性物質NF03110 について、
赤外部吸収スペクトル、水素核磁気共鳴スペクトル及び
炭素核磁気共鳴スペクトルを測定し、図1〜図3に示す
スペクトルを得た。また、この新規生理活性物質は、前
記した通りの理化学的性質を示した。
【0026】試験例1細胞増殖抑制活性の測定(ヒト卵巣癌細胞) 新規生理活性物質NF03110 のヒト卵巣癌細胞(A2780 )
に対する増殖抑制活性を検討した。ヒト卵巣癌細胞を 2
×104 個/ml の割合で96穴テストプレートに 200μl 接
種し、37℃、5% CO 2 インキュベーター内で24時間培養
した後、新規生理活性物質NF03110 を種々の濃度で培養
液に添加した。添加72時間後、生細胞数をMTT 法により
測定し、新規生理活性物質NF03110 の種々の濃度におけ
るヒト卵巣癌細胞の増殖抑制率を求めた。結果を表2に
示した。
【0027】
【表2】
【0028】試験例2細胞増殖抑制活性の測定(ヒト大腸癌細胞) 新規生理活性物質NF03110 のヒト大腸癌細胞(SW480 )
に対する増殖抑制活性を検討した。ヒト大腸癌細胞を 1
0.0 ×104 個/ml の割合で96穴テストプレートに 200μ
l接種し、37℃、5% CO2 インキュベーター内で24時間
培養した後、新規生理活性物質NF03110 を種々の濃度で
培養液に添加した。添加72時間後、生細胞数をMTT法に
より測定し、新規生理活性物質NF03110 の種々の濃度に
おけるヒト大腸癌細胞の増殖抑制率を求めた。結果を表
3に示した。
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】これらの表2および表3に示した様に、
新規生理活性物質NF03110 はヒト卵巣癌細胞(A2780 )
およびヒト大腸癌細胞(SW480 )に対して強い増殖抑制
活性を有し、制癌効果を示す。上記のように新規生理活
性物質NF03110 は、制癌作用を有するので、制癌剤など
の医薬として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】NF03110 の臭化カリウム錠剤で測定した赤外部
吸収スペクトル
【図2】NF03110 の重水素化クロロホルム中(300MHz)
で測定した水素核磁気 共鳴スペクトル
【図3】NF03110 の重水素化クロロホルム中(75MHz )
で測定した炭素核磁気 共鳴スペクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:645) (C12P 1/02 C12R 1:645)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の理化学的性質を示す新規生理活性物
    質NF03110 1)外観:無色粉末 2)融点:136-139 ℃ 3)分子量:1423 4)FAB-MS:1424[M+H] + 、1422[M-H] - 5)溶解性: 易溶:クロロホルム、ジメチルスルホキシド、メタノー
    ル 可溶:酢酸エチル、アセトン 不溶:水、ヘキサン 6)シリカゲル薄層クロマトグラフィーによるRf値:ノ
    ルマルブタノール−酢酸−水(4:1:2 )の展開溶媒で0.
    14を示す。 7)紫外部吸収スペクトル:メタノール中末端吸収を示
    す。 8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム錠剤で測定し
    たスペクトルを図1に示す。 10)水素核磁気共鳴スペクトル(300MHz):重水素化
    クロロホルム中で測定したスペクトルを図2に示す。 11)炭素核磁気共鳴スペクトル(75MHz ):重水素化
    クロロホルム中で測定したスペクトルを図3に示す。 12)アミノ酸分析:アミノ酸分析の結果、グリシン、
    プロリン(1:1 )が存在する。 13)呈色反応: 陽性:ヨウ素、ライドン−スミス試薬 陰性:バニリン−硫酸、リンモリブデン酸、ニンヒドリ
    ン、エーリッヒ試薬 14)塩基性、酸性、中性の区別:酸性物質
  2. 【請求項2】アクレモニウム(Acremonium) 属に属し、
    新規生理活性物質NF03110 を生産する能力を有する微生
    物を培養し、培養物中に新規生理活性物質NF03110 を生
    産、蓄積せしめ、次いでこれを採取する事を特徴とする
    新規生理活性物質NF03110 及びその塩の製造法。
  3. 【請求項3】新規生理活性物質NF03110 又はその塩を有
    効成分として含有する医薬。
  4. 【請求項4】新規生理活性物質NF03110 又はその塩を有
    効成分として含有する制癌剤。
  5. 【請求項5】アクレモニウム(Acremonium) 属に属し新
    規生理活性物質NF03110を生産する能力を有する「NF031
    10 」株(生命工学工業技術研究所受託番号FERMP-1493
    6)又はその変異株。
JP7266190A 1995-09-21 1995-09-21 新規生理活性物質nf03110、その製造法およびその用途 Pending JPH0987185A (ja)

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