JPH11290087A - 新規生理活性物質nf07511、その製造法及びその用途 - Google Patents

新規生理活性物質nf07511、その製造法及びその用途

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JPH11290087A
JPH11290087A JP10112901A JP11290198A JPH11290087A JP H11290087 A JPH11290087 A JP H11290087A JP 10112901 A JP10112901 A JP 10112901A JP 11290198 A JP11290198 A JP 11290198A JP H11290087 A JPH11290087 A JP H11290087A
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Japan
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physiologically active
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JP10112901A
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Takaaki Nishigori
隆昭 錦織
Koichi Tsuchiya
耕一 土屋
Shinji Fujita
真司 藤田
Satomichi Sato
学道 佐藤
Takashi Aijima
貴 相島
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】癌細胞に対して強い増殖抑制活性を有する新規
生理活性物質を提供する。 【解決手段】不完全糸状菌類クラドリヌム NF 07
511株(FERM P−16682)を培養し、分子
式C19162 6 2 、分子量432を持つ化合物N
F07511を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規生理活性物質
NF07511及びその塩、その製造法、それを有効成
分とする医薬並びに制癌剤、及びその生産菌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制癌剤としてはアドリアマイシ
ン、シスプラチンなどが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、使用されている
制癌剤は効力、毒性などの点で不十分であり、また耐性
などの問題もあり、新しい制癌剤が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
微生物の代謝産物について、種々検索した結果、不完全
糸状菌類クラドリヌム(Cladorrhinum)属
に属する一菌株が制癌作用を有する新規生理活性物質N
F07511を産生する事を見い出した。すなわち、本
発明は次の(1)〜(7)に関する。
【0005】(1)下記の物理化学的性質を示す生理活
性物質NF07511またはその薬学的に許容しうる
塩。 1)外観;白色粉末 2)分子量;432 3)分子式;C19162 6 2 4)溶解性;低級アルコール、クロロホルム、ジメチル
スルホキシドに可溶、水に不溶。 5)シリカゲル薄層クロマトグラフィーによるRf値;
nーヘキサン:アセトン(2:1)の展開溶媒で0.2
5を示す。 6)紫外部吸収スペクトル;メタノール中で測定したス
ペクトルを図1に示す。 7)赤外部吸収スペクトル;臭化カリウム錠剤で測定し
たスペクトルを図2に示す。 8)水素核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中で測
定したスペクトル(300MHz)を図3に示す。 9)炭素核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中で測
定したスペクトル(75MHz)を図4に示す。そし
て、化学シフト値を以下に示した。 δ(多重度) 193.5(s)、164.9(s)、157.7
(s)、156.9(s)、152.1(d)、13
1.6(d)、129.2(d)、124.7(d)、
123.7(d)、121.0(s)、111.1
(d)、 96.0(s)、86.7(d)、 83.
8(s)、 71.6(s)、56.1(d)、 2
9.6(t)、 27.2(q)、23.2(t) 10)呈色反応;バニリン−硫酸、ヨウ素、塩化パラジ
ウムに陽性。
【0006】(2)不完全糸状菌類クラドリヌム(Cl
adorrhinum)属に属し、生理活性物質NF0
7511を生産する能力を有する微生物を培地に培養
し、培養物中に生理活性物質NF07511を生成蓄積
せしめ、これを採取する事を特徴とする生理活性物質N
F07511またはその薬学的に許容しうる塩の製造
法。 (3)生理活性物質NF07511またはその薬学的に
許容しうる塩を有効成分とする医薬。 (4)生理活性物質NF07511またはその薬学的に
許容しうる塩を有効成分として含有する制癌剤。
【0007】(5)不完全糸状菌類クラドリヌム(Cl
adorrhinum)属に属し、生理活性物質NF0
7511を生産する能力を有する微生物。 (6)不完全糸状菌類クラドリヌム NF 07511
(Cladorrhinum NF 07511)株
(工業技術院生命工学工業技術研究所 受託番号FER
M P−16682号)及びその変異株。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における制癌活性を有する
生理活性物質NF07511生産菌は不完全糸状菌類ク
ラドリヌム(Cladorrhinum)属に属し、例
えば本発明者らが分離した不完全糸状菌類クラドリヌム
NF 07511(Cladorrhinum NF
07511)株(工業技術院生命工学工業技術研究所
受託番号FERM P−16682号)は、本発明に最
も有効に使用される菌株の一例であり、次の菌学的及び
生理学的性質を有する。
【0009】
【菌学的性質】1.各種培地での生育 本菌株は、オートミール寒天培地上での生育は良好であ
り、25℃、3日間培養を行うと集落の径は42〜44
mmに達する。集落の形態は綿毛状となる。集落表面は
白色、灰色、灰褐色、灰黒色を呈する。裏面は灰褐色と
なる。ポテト・デキストロース寒天培地上での生育も良
好であり、25℃、3日間培養を行うと集落の径は41
〜48mmに達する。気生菌糸は薄く広がり、粗い綿毛
状となる。集落表面は白色、黄褐色、灰色を呈する。裏
面は黄白色、灰黄色、淡褐色を呈する。ときに培地中に
黄色素を産生する。麦芽エキス寒天培地上での生育も良
好であり、25℃、3日間培養を行うと集落の径は41
〜43mmに達する。気生菌糸は綿毛状に薄く広がる。
集落表面は白色、淡褐色、灰色を呈する。裏面は淡褐
色、淡黄褐色を呈する。
【0010】2.形態的特徴 オートミール寒天培地上で25℃、4週間培養した本菌
を光学顕微鏡下で観察したときの形態的特徴を以下に記
載する。菌糸は、無色または褐色を帯び、隔壁を有す
る。幅は1.6〜10.9μm。分生子柄は、菌糸より
単生し波状に湾曲する。そして、ほぼ垂直に分枝を繰り
返し、その分生子柄先端細胞および分生子柄の途中の細
胞が分生子形成細胞となり、そこから分生子を産生す
る。分生子柄は無色または褐色を帯び、隔壁を有する。
分生子柄先端細胞には、円筒形のフィアリド(phia
lide)が形成され、その先端部に分生子を生じる。
大きさは、長さ6.4〜15.4μm、幅2.6〜3.
8μm。分生子柄途中細胞には、側面に1ないし2個の
疣状の突起が形成され頸形となり、その先端部に分生子
を生じる。途中細胞の大きさは、長さ3.8〜12.2
μm、幅2.6〜3.8μm。頸形突起の大きさは、長
さ1.6〜5.8μm、幅1.0〜2.6μm。先端部
には両方とも明瞭なカラー(collarette)を
形成する。分生子形成様式は、両方ともフィアロ型で分
生子形成細胞の先端部より塊状に形成され淡褐色を帯び
る。分生子は、単細胞性、無色、平滑、球形または涙形
で基部は裁断状となる。大きさは1.9〜3.8μm。
培地中には菌核様構造が菌糸より形成し、大きさは35
0μmに達する。構成する単細胞は、黒褐色を帯び、球
形または楕円形、大きさは9.0〜30.0μm。有性
生殖形態は観察されない。
【0011】
【生理学的性質】本菌株は、好気性で、至適pHは6.
0前後である。生育至適温度は30℃付近で、37℃で
も生育は良好である。42℃では生育しない。
【0012】以上の菌学的および生理学的性質より本菌
株は、ホークスワース(D.L.Hawkswort
h)、サットン(B.C.Sutton)、エーンズワ
ース(G.C.Ainsworth)編、「エーンズワ
ース・アンド・ビスビーズ・ディクショナリー・オブ・
ザ・ファンジャイ第7版(Ainsworth and
Bisby’s Dictionary of the
Fungi, 7th ed.(1983))」に従
い、真菌門、不完全菌亜門、不完全糸状菌綱、クラドリ
ヌム属菌に分類されることが判明した。よって本菌株を
クラドリヌムエスピー.NF07511(Clador
rhinum sp. NF 07511)と同定し
た。なお、該菌株は、工業技術院生命工学工業技術研究
所に寄託番号FERM−16682として寄託されてい
る。
【0013】本発明に用いる不完全糸状菌類クラドリヌ
ム(Cladorrhinum)属に属する菌株は不完
全糸状菌類クラドリヌム(Cladorrhinum)
の他の菌株と同様、その性状が変化しやすく、例えば、
紫外線、エックス線および薬品などを用いる人工的な変
異手段で容易に変異しうるものであり、どの様な変異株
であっても本発明の対象とする生理活性物質NF075
11の生産能を有するものは、すべて本発明に使用する
事ができる。
【0014】本発明によりNF07511を製造するに
は、まず前記菌株を菌が利用し得る栄養物を含有する培
地で好気的に培養する。栄養源としては、従来から菌の
培養に利用されている公知のものが使用でき、例えば炭
素源としてはグルコース、フラクトース、グリセリン、
シュークロース、デキストリン、ガラクトース、有機酸
などを単独または組み合わせて用いることができる。
【0015】無機および有機窒素源としては塩化アンモ
ニウム、硫酸アンモニウム、尿素、硝酸アンモニウム、
硝酸ナトリウム、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾
燥酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、綿実粕、
カザミノ酸、バクトソイトン、オートミールなどを単独
または組み合わせて用いることができる。その他、必要
に応じて食塩、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫
酸銅、硫酸鉄、硫酸亜鉛、塩化マンガン、塩化コバル
ト、燐酸塩などの無機塩類を加えることができる。ま
た、有機物、例えばアミノ酸類、ビタミン類、核酸類
や、無機物を必要に応じて添加してもよい。培養法とし
ては液体培養法、特に深部攪拌培養法が最も適してい
る。培養温度は20℃〜45℃、pHは微酸性ないし微
アルカリ性で培養を行うことが望ましい。
【0016】液体培養では通常3〜5日間培養を行うと
NF07511物質が培養液中に生成蓄積される。培養
液中の生成量が最大に達したときに培養を停止し、菌体
と培養液をろ別し、菌体より目的物を精製単離する。菌
体から本物質の精製単離には、一般に微生物代謝生産物
をその培養菌体から単離するために用いられる分離精製
の方法が利用される。例えば、培養液を通常のろ過法で
ろ液と菌体部に分離する。得られた菌体部をアセトンに
懸濁し、ろ過後、アセトン抽出液を得る。そのろ液から
減圧下アセトンを留去し水と混ざらない一般的な有機溶
媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、クロロホルム等に
転溶し、減圧下有機溶媒をエバポレートし濃縮すること
によりNF07511物質を含む油状物質を得る。
【0017】その油状物質はさらに脂溶性物質の精製に
使用される一般的な方法、即ち、シリカゲルあるいはO
DS、分子篩を用いるカラムクロマトグラフィーあるい
は再結晶化法を単独に又は適時組み合わせることにより
精製する。精製に好適な例としては分子篩を用い、溶出
液としてメタノールを用いるカラムクロマトグラフィー
法があげられる。得られた活性画分についてさらに、O
DSカラムクロマトグラフィー(移動相:水−メタノー
ル)を行いNF07511を単離する。
【0018】上記のようにして得られた生理活性物質N
F07511の理化学的性質を下記に示す。 1)外観;白色粉末 2)分子量;432 3)分子式;C19162 6 2 4)溶解性;低級アルコール、クロロホルム、ジメチル
スルホキシドに可溶、水に不溶。 5)シリカゲル薄層クロマトグラフィーによるRf値;
nーヘキサン:アセトン(2:1)の展開溶媒で0.2
5を示す。 6)紫外部吸収スペクトル;メタノール中で測定したス
ペクトルを図1に示す。 7)赤外部吸収スペクトル;臭化カリウム錠剤で測定し
たスペクトルを図2に示す。 8)水素核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中で測
定したスペクトル(300MHz)を図3に示す。 9)炭素核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中で測
定したスペクトル(75MHz)を図4に示す。そし
て、化学シフト値を以下に示した。 δ(多重度) 193.5(s)、164.9(s)、157.7
(s)、156.9(s)、152.1(d)、13
1.6(d)、129.2(d)、124.7(d)、
123.7(d)、121.0(s)、111.1
(d)、 96.0(s)、86.7(d)、 83.
8(s)、 71.6(s)、56.1(d)、 2
9.6(t)、 27.2(q)、23.2(t) 10)呈色反応;バニリン−硫酸、ヨウ素、塩化パラジ
ウムに陽性。
【0019】NF07511及びその薬学的に許容し得
る塩は、公知の方法によって製造することができ、例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび塩酸、硫酸
などを含む溶液で処理することによって得ることができ
る。医薬品として使用する場合の製剤化および投与方法
は従来公知の種々の方法が適用できる。すなわち、投与
方法としては注射、経口、直腸投与などが可能である。
製剤形態としては注射剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤、坐剤
などの形態がとり得る。
【0020】製剤化の際にNF07511に悪影響を与
えない限り、医薬用に用いられる種々の補助剤、すなわ
ち、担体やその他の助剤、例えば安定剤、防腐剤、無痛
化剤、乳化剤等が必要に応じて使用されうる。製剤にお
いて、NF07511の含量は製剤形態等により広範囲
に変えることが可能であり、一般にはNF07511を
0.01〜100%(重量)、好ましくは0.1〜70
%(重量)含有し、残りは通常医薬用に使用される担体
その他の補助剤からなる。
【0021】NF07511の投与量は症状等により異
なるが、成人1人1日当り0.01〜800mg程度で
ある。連投を必要とする場合には1日当り使用量をおさ
えることが好ましい。
【0022】
【作用】以下に実験例を挙げて、NF07511の制癌
作用について述べる。実験例ヒト卵巣癌由来のA278
0細胞を2×104 個/mlに調整した細胞懸濁液を9
6穴プレートに200μlずつ接種した。24時間培養
後、メタノールに溶解したNF07511を生理食塩水
で希釈し種々の濃度で細胞に添加した。その後、37
℃、5%CO2存在下で72時間培養した後、生細胞数
をMTT法(Denizot, F. & Lang, R. , J. Immunol. M
ethod, 89, 271(1986))によって560nmの吸光度を
測定し、その吸光度からコントロールに対する増殖阻害
度を求めた。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 表1に示すように、本化合物はヒト卵巣癌細胞に対して
増殖抑制作用(IC500.10μg/ml)を示し
た。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、これは単な
る一例であって何等本発明を限定するものではなく、種
々の変法が可能である。
【0025】製造法 ロータリー型振とう機用500ml三角フラスコにグル
コース2.0%、シュークロース2.0%、大豆粉0.
5%、ファーマメディア1.0%、肉エキス0.3%、
燐酸1カリウム0.05%、硫酸マグネシウム0.05
%、硫酸鉄0.00011%、硫酸銅0.00064
%、硫酸亜鉛0.00015%、塩化マンガン0.00
079%、プロナール(ST−1)0.01%、炭酸カ
ルシウム0.2%の培地(pH6.5)100mlを分
注し、120℃、20分間オートクレーブ滅菌した。こ
れにNF 07511株(工業技術院生命工学工業技術
研究所 FERM P−16682)の1白金耳を接種
し、25℃、220回転/分、の条件で2日間振とう培
養し種培養とした。引き続きロータリー型振とう機用5
00ml三角フラスコにグルコース2.0%、可溶性で
んぷん3.0%、大豆粉1.0%、グルテンミール1.
0%、酵母エキス0.2%、燐酸1カリウム0.05
%、硫酸マグネシウム0.05%、塩化カリウム0.1
%、硫酸鉄0.00011%、硫酸銅0.00064
%、硫酸亜鉛0.00015%、塩化マンガン0.00
079%、塩化コバルト0.0001%の培地(pH
6.7)100mlを分注し、120℃、20分間オー
トクレーブ滅菌したフラスコに前記の種培養液1mlを
移植し、25℃、220回転/分、の条件で3日間振と
う培養した。
【0026】得られた培養液(5L)を通常のろ過方法
でろ液と菌体に分離した。得られた菌体にアセトン(3
L)を加えて攪拌し、その抽出液を濾過することにより
菌体のアセトン抽出液を得た。その抽出液のアセトン留
去後、6N塩酸を用いてpH4に調節し、酢酸エチル
(2×800ml)で抽出した。その酢酸エチル層の減
圧濃縮物(3.11g)について、n−ヘキサン−アセ
トン(2:1)で展開するシリカゲルBW700(富士
シリシア化学社製)カラムクロマトグラフィー(φ3.
0×12cm)を行い、活性画分(F.22〜33)を
濃縮し、濃縮乾固物(112mg)を得た。この濃縮乾
固物をセファデックスLH−20(ファルマシアバイオ
テク社製)カラムクロマトグラフィー(φ3.0×87
cm、移動相:メタノール)を行い活性画分(F.41
〜43、11.8mg )を得、さらにコスモシール4
0C18−PREP(ナカライテスク社製)カラムクロ
マトグラフィー(φ1×45cm、水−メタノール(6
0:40〜0:100))を行い精製することでNF0
7511(4.4mg)を得た。精製したNF0751
1を用いて、外観、分子量、溶解性、シリカゲル薄層ク
ロマトグラフィーによるRf値、紫外部吸収スペクト
ル、赤外吸収スペクトル、水素核磁気共鳴スペクトル、
炭素核磁気共鳴スペクトルを測定した。NF07511
の物理化学的性質は前記した通りの値を示した。
【0027】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の新規
生理活性物質NF07511またはその薬学的に許容で
きる塩はヒト卵巣癌細胞(A2780)に対して強い増
殖抑制活性を有し、制癌効果を示す。上記のように新規
生理活性物質NF07511またはその薬学的に許容で
きる塩は制癌作用を有しているので、制癌剤などの医薬
として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】NF07511のメタノール中で測定した紫外
部吸収スペクトル
【図2】NF07511の臭化カリウム錠剤で測定した
赤外吸収スペクトル
【図3】NF07511の重クロロホルム中で測定した
水素核磁気共鳴スペクトル
【図4】NF07511の重クロロホルム中で測定した
炭素核磁気共鳴スペクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12N 1/14 C12R 1:645) (C12P 13/00 C12R 1:645)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の理化学的性質を示す生理活性物質N
    F07511またはその薬学的に許容しうる塩。 1)外観;白色粉末 2)分子量;432 3)分子式;C19162 6 2 4)溶解性;低級アルコール、クロロホルム、ジメチル
    スルホキシドに可溶、水に不溶。 5)シリカゲル薄層クロマトグラフィーによるRf値;
    nーヘキサン:アセトン(2:1)の展開溶媒で0.2
    5を示す。 6)紫外部吸収スペクトル;メタノール中で測定したス
    ペクトルを図1に示す。 7)赤外部吸収スペクトル;臭化カリウム錠剤で測定し
    たスペクトルを図2に示す。 8)水素核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中で測
    定したスペクトル(300MHz)を図3に示す。 9)炭素核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中で測
    定したスペクトル(75MHz)を図4に示す。そし
    て、化学シフト値を以下に示した。 δ(多重度) 193.5(s)、164.9(s)、157.7
    (s)、 156.9(s)、152.1(d)、131.6
    (d)、 129.2(d)、124.7(d)、123.7
    (d)、 121.0(s)、111.1(d)、 96.0
    (s)、 86.7(d)、 83.8(s)、 71.6
    (s)、 56.1(d)、 29.6(t)、 27.2
    (q)、 23.2(t) 10)呈色反応;バニリン−硫酸、ヨウ素、塩化パラジ
    ウムに陽性。
  2. 【請求項2】不完全糸状菌類クラドリヌム(Clado
    rrhinum)属に属し、生理活性物質NF0751
    1を生産する能力を有する微生物を培地に培養し、培養
    物中に生理活性物質NF07511を生成蓄積せしめ、
    これを採取する事を特徴とする生理活性物質NF075
    11またはその薬学的に許容しうる塩の製造法。
  3. 【請求項3】生理活性物質NF07511またはその薬
    学的に許容しうる塩を有効成分とする医薬。
  4. 【請求項4】生理活性物質NF07511またはその薬
    学的に許容しうる塩を有効成分として含有する制癌剤。
  5. 【請求項5】不完全糸状菌類クラドリヌム(Clado
    rrhinum)属に属し、生理活性物質NF0751
    1を生産する能力を有する微生物。
  6. 【請求項6】不完全糸状菌類クラドリヌム NF 07
    511(Cladorrhinum NF 0751
    1)株(工業技術院生命工学工業技術研究所 受託番号
    FERM P−16682号)及びその変異株。
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JP (1) JPH11290087A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002026744A1 (fr) * 2000-09-27 2002-04-04 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Derives de mpc1001

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