JPH08239379A - 新規物質kr2827誘導体、その製造法および使用 - Google Patents

新規物質kr2827誘導体、その製造法および使用

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JPH08239379A
JPH08239379A JP4456695A JP4456695A JPH08239379A JP H08239379 A JPH08239379 A JP H08239379A JP 4456695 A JP4456695 A JP 4456695A JP 4456695 A JP4456695 A JP 4456695A JP H08239379 A JPH08239379 A JP H08239379A
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JP4456695A
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Haruo Seto
戸 治 男 瀬
Yoichi Hayakawa
川 洋 一 早
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Kirin Brewery Co Ltd
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Kirin Brewery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗腫瘍作用を有する新規な化合物、その製造
法およびその用途を提供する。 【構成】 次式(I)で示される、KR2827誘導体
(KR2827CおよびKR2827D)。 【化1】 (式中、Rはメチル基またはエチル基を表す) ストレプトミセス属に属しKR2827誘導体の生産能
を有する菌株を培養して該誘導体を産生させ、その培養
物よりKR2827誘導体を採取することを特徴とす
る、上記式(I)で示される化合物の製造法。上記式
(I)で示される化合物を有効成分として含んでなる抗
腫瘍剤。上記のKR2827誘導体は強い抗腫瘍作用を
有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は新規物質に、更に詳しく
はストレプトミセスに属する菌株R2827−2株によ
って生産されうる抗腫瘍性を有する新規物質KR282
7誘導体、その製造法および使用に関する。
【0002】
【従来の技術】抗腫瘍物質に関してはすでに多数のもの
が医薬として実用化されている。また、本発明化合物に
関連する物質として特開昭63−203676号公報
に、レプトマイシンBの類似体であるKR2827(A
およびB)が開示されている。一般に化学物質の生理活
性はその化学構造に依存するところが大きいため、抗腫
瘍性を有する新規な化合物に関しては不断の希求がある
といえよう。
【0003】〔発明の概要〕
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗腫瘍作用
を有する新規な化合物を提供することを目的とするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、土壌から
分離したストレプトミセス・エスピーR2827−2株
の培養物から、抗腫瘍作用を有する新規物質KR282
7誘導体を見出し、この知見をもとに本発明を完成させ
るに至った。すなわち、本発明による新規化合物KR2
827誘導体は次式(I)で示されるものである。
【化2】 (式中、Rはメチル基またはエチル基を表わす) また、本発明による上記化合物の製造法は、ストレプト
ミセス属に属しKR2827誘導体の生産能を有する菌
株を培養して該誘導体を産生させ、その培養物よりKR
2827誘導体を採取することを特徴とするものであ
る。本発明はまた、この化合物の使用(抗腫瘍剤)にも
関する。すなわち、本発明による抗腫瘍剤は、上記化合
物を有効成分として含んでなるものである。
【0005】〔発明の具体的説明〕KR2827誘導体 1)定義 本発明による新規物質KR2827誘導体は、前記の式
(I)で表される。Rの種類によって本発明は2種類存
在する。本明細書では、Rがメチル基であるものをKR
2827C、またRがエチル基であるものをKR282
7Dと呼ぶものとする。 2)化学構造 本発明による新規物質KR2827誘導体(KR282
7CおよびKR2827D)は、式(I)で示される化
学構造を有するが、これらの化学構造は、各種機器分析
スペクトルにより決定されたものである。 3)物理化学的性状 第1表は、本発明KR2827誘導体である化合物KR
2827CおよびKR2827Dの物理化学的性状を示
すものである。
【表1】 第2表は、本発明化合物の構造決定の根拠となったKR
2827CおよびKR2827Dの炭素13核磁気共鳴
スペクトルのシグナルの帰属を示すものである。 第2表 KR2827CとKR2827Dの炭素13核シグナルの帰属 炭素核 KR2827C KR2827D (ppm) (ppm) 1 163.9 164.0 2 121.5 121.6 3 144.7 144.7 4 29.9 30.0 5 78.5 78.8 6 125.3 124.7 7 130.6 129.9 8 129.3 135.4 9 138.9 137.1 10 32.1 32.1 11 40.6 40.7 12 127.5 127.6 13 135.3 135.4 14 136.1 136.1 15 128.3 128.3 16 45.5 45.6 17 215.5 215.6 18 46.5 46.5 19 74.2 74.3 20 33.1 33.1 21 44.0 44.1 22 133.9 133.9 23 120.3 120.4 24 13.2 13.4 8-メチル 20.2 − 8-エチル − 26.3、13.4 10-メチル 20.6 20.7 14-メチル 12.9 13.0 16-メチル 16.1 16.2 18-メチル 12.2 12.2 20-メチル 13.9 14.0 22-メチル 15.2 15.2
【0006】KR2827誘導体の製造 概要 本発明によるKR2827誘導体(KR2827Cおよ
びKR2827D)は現在のところ微生物の培養によっ
てのみ得られているが、類似化合物の合成化学的修飾ま
たは微生物学的修飾によって製造することも、あるいは
全合成化学的に製造するものできよう。微生物の培養に
よる場合の菌株としてはストレプトミセス属に属するK
R2827C、あるいはKR2827D生産能を有する
ものが使用される。具体的には、本発明者らの分離した
ストレプトミセス・エスピーR2827−2株(Strept
omyces sp. KR2827-2)が、KR2827CおよびKR
2827Dを生産することが本発明者らによって明らか
にされている。その他の菌株については、抗生物質生産
菌単離の常法によって適当なものを自然界より分離する
ことが可能である。また、ストレプトミセス・エスピー
R2827−2株を含めてKR2827CあるいはKR
2827Dの生産菌を放射線照射その他の変異処理に付
して、KR2827CあるいはKR2827Dの生産能
を高める余地も残されている。更にまた、遺伝子工学の
発達した現在、このR2827−2株のKR2827誘
導体の合成に関与する遺伝子を導入した他の微生物によ
るKR2827誘導体の生産も可能である。
【0007】KR2827−2株 KR2827CおよびKR2827D生産能を有するス
トレプトミセス属の菌株として、本発明者らの見出して
いるR2827−2株は、下記の内容のものである。 1)由来及び寄託番号 R2827−2株は群馬県高崎市宮原町で採取した土壌
より分離されたものであり、平成7年2月24日に工業
技術院生命工学工業技術研究所に寄託されてFERM
BP−5018の番号を得ている。 2)菌学的性状 KR2827−2株の菌学的性状は、以下の通りであ
る。 (1)形態 よく分枝した基生菌糸から気菌糸は単純分枝する。その
先端は波状、かぎ状、あるいは不完全ならせん状を呈す
るが、シュクロース/硝酸塩寒天培地上ではらせん状の
ものも多く観察される。電子顕微鏡下では胞子鎖は10
〜15個の連鎖をなし、胞子表面は平滑で、形は円筒形
または楕円形、大きさは0.7〜0.9×0.9〜1.
3μmである。胞子のう、鞭毛胞子、菌核などの特殊形
態は認められない。 (2)各種培地の生育状態 KR2827−2株を各種培地に摂氏27度、3週間培
養した結果は、第3表に示す通りである。 (3)生理的性質 R2827−2株の生理的性質は、第4表に示す通りで
ある。
【表2】 第4表 生育温度範囲 摂氏20〜37度 メラニン様色素 チロシン寒天培地 陰性 ペプトン/イースト/鉄寒天培地 陰性 トリプトン/イースト液体培地 陰性 スターチの加水分解 陽性 ゼラチンの液化 弱い陽性 脱脂乳の凝固 陰性 脱脂乳のペプトン化 陽性 硝酸塩の還元能 陰性 (4)炭素源の利用性 R2827−2株の炭素源の利用能(プリドハム/ゴト
リーブ寒天培地上)は、第5表に示す通りである。 第5表 D−グルコース + L−アラビノース + シュクロース ± D−キシロース ± i−イノシトール − D−マンニトール − D−フラクトース + ラムノース − ラフィノース − セルロース − D−マンノース + トレハロース + メリビオース − D−リボース + サリシン − +:利用する、±:利用が疑わしい、−:利用しない (5)ジアミノピメリン酸の分析 細胞壁構成アミノ酸の一つであるジアミノピメリン酸を
分析した結果、LL−ジアミノピメリン酸が検出され
た。以上の菌学的性状から、R2827−2株はストレ
プトミセス属に属すると判断され、以下のような特徴を
有する。 (イ)気菌糸は波状、かぎ状、あるいは不完全ならせん
状ないしらせん状を呈し、胞子は円筒形あるいは楕円形
でその表面は平滑である。 (ロ)種々の培地で、ピンク味白〜茶味灰の気菌糸を形
成する。 (ハ)裏面の色は、茶紫〜黄味茶〜赤味茶〜暗い赤味橙
である。 (ニ)可溶性色素およびメラニン様色素を生成しない。 以上の結果から、本発明者らはKR2827−2株をス
トレプトミセス・エスピーR2827−2(Streptomyc
es sp. R2827−2)と命名する。
【0008】培養/KR2827誘導体の生産 本発明によるKR2827誘導体(KR2827Cおよ
びKR2827D)は、ストレプトミセス属に属するK
R2827誘導体生産菌を適当な培地で好気的に培養
し、培養物から目的物を採取することによって製造する
ことができる。培地は、KR2827誘導体生産菌が利
用しうる任意の栄養源を含有するものでありうる。具体
的には例えば、炭素源としてグルコース、シュクロー
ス、マルトース、スターチおよび油脂類などが使用で
き、窒素源として大豆粉、綿実粕、乾燥酵母、酵母エキ
スおよびコーンスティープリカーなどの有機物ならびに
アンモニウム塩または硝酸塩、たとえば硫酸アンモニウ
ム、硝酸ナトリウムおよび塩化アンモニウムなどの無機
物が利用できる。また必要に応じて、塩化ナトリウム、
塩化カリウム、燐酸塩、重金属塩など無機塩類を添加す
ることができる。発酵中の発泡を抑制するために、常法
に従って適当な消泡剤、たとえばシリコーン油を添加す
ることもできる。培養方法は、一般に行われている抗生
物質の生産方法と同じく、好気的液体培養法が最も適し
ている。培養温度は、摂氏20〜37度が最も適当であ
るが、摂氏25〜30度が好ましい。この方法でKR2
827CおよびKR2827Dの生産量は、振盪培養、
通気攪拌培養共に培養5日間で最高に達する。このよう
にしてKR2827誘導体(KR2827CおよびD)
の蓄積された培養物が得られる。培養物中では、KR2
827誘導体はその一部は培養濾液中に存在するが、そ
の大部分は菌体中に存在する。このような培養物からK
R2827誘導体を採取するには、合目的的な任意の方
法が利用可能である。その一つの方法は抽出の原理に基
づくものであって、具体的には、たとえば培養ろ液中の
KR2827誘導体については、これをKR2827誘
導体用溶媒(前記参照)、例えば酢酸エチルなどで抽出
する方法、あるいは菌体内のKR2827誘導体につい
ては濾過、遠心分離などで得た菌体集体をメタノール、
エタノール、アセトンで処理して回収する方法などがあ
る。菌体を分離せずに培養物そのままを上記抽出操作に
付すこともできる。適当な溶媒を用いた向流分配法も抽
出の範疇に入れることができる。培養物からKR282
7誘導体を採取する他の一つの方法は、吸着の原理に基
づくものであって、すでに液状になっているKR282
7誘導体含有物、例えば培養濾液、あるいは上記のよう
にして抽出操作を行うことによって得られる抽出液を対
象として、適当な吸着剤、例えばシリカゲル、活性炭、
ダイヤイオンHP20(三菱化学社製)などを用いて目
的のKR2827誘導体を吸着させ、その後、適当な溶
媒にて溶離させることによりKR2827誘導体溶液
(KR2827CおよびD)を得ることができる。この
様にして得られたKR2827誘導体溶液を減圧濃縮し
乾固すれば、KR2827CおよびDの粗標品が得られ
る。このようにして得られるKR2827誘導体粗標品
をさらに精製するためには、上記の抽出法および吸着法
にゲル濾過法、高速液体クロマトグラフィーなどを必要
に応じて組み合わせて必要回数行えば良い。たとえば、
シリカゲルなどの吸着剤、セファデックスLH20(フ
ァルマシア社製)などのゲル濾過剤を用いたカラムクロ
マトグラフィー、YMCパック(山村化学社製)などを
用いた高速液体クロマトグラフィーを適宜組み合わせて
実施することができる。具体的には、例えば、KR28
27誘導体粗標品を少量のメタノールに溶解し、セミ分
取用高速液体クロマトグラフィー(山村化学社製「YM
CパックD−ODS−7」)に付し、メタノール−水
(4:1)で展開する。各ピークを分取し、それぞれを
凍結乾燥するとKR2827CおよびKR2827Dの
純品が得られる。
【0009】KR2827誘導体の用途 本発明による化合物KR2827CおよびKR2827
Dは、抗腫瘍活性を有するという点で有用である。 (1)生物活性 KR2827CおよびKR2827Dは、腫瘍細胞に対
して増殖抑制活性を示した。例えばラット正常線維芽細
胞3Y1を各種癌遺伝子で形質転換させた細胞を、10
%熱非働仔牛血清および0.1%グルコースを含むダル
ベッコ変法イーグル培地中において、種々の濃度のKR
2827CおよびKR2827Dとともに、摂氏37度
で3日間培養した後のIC50値(ng/ml)は、第6表に
示す通りであった。
【表3】 (2)抗腫瘍剤 このように本発明のKR2827誘導体は、動物の腫
瘍、特に悪性腫瘍(癌化した線維芽細胞など)に対して
抗腫瘍性を示す事が明らかにされた。したがって、本発
明化合物は、抗腫瘍剤ないし腫瘍治療剤として用いるこ
とができる。抗腫瘍剤としての本発明化合物は合目的的
な任意の投与経路で、または採用投与経路によって決ま
る剤型で、投与することができる。薬剤としては、製薬
上許容される担体ないし希釈剤で希釈された形態が普通
である。薬剤の形態としては、具体的には、注射剤、懸
濁剤、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、軟膏剤、クリ
ーム剤等がありうる。また、担体あるいは希釈剤の具体
例としては通常用いられる溶剤(生理食塩水など)、可
溶化剤(ポリソルベートなど)、等張化剤(果糖な
ど)、保存剤(安息香酸など)、抗酸化剤(トコフェロ
ールなど)、賦形剤(アラニンなど)、結合剤(ヒドロ
キシプロピルセルロースなど)、滑沢剤(ステアリン酸
マグネシウムなど)、安定剤(デキストランなど)があ
げられる。抗腫瘍剤として本発明化合物を実際に投与す
る場合には、これを注射用蒸留水または生理食塩水など
に溶解して注射する方法が代表的なものの一つとして挙
げられる。具体的には、動物の場合は、腹腔内注射、皮
下注射、静脈または動脈への血管内注射および局所投与
などの注射による方法が、ヒトの場合は、静脈または動
脈への血管内注射および局所投与などの注射による方法
がある。また動物の場合もヒトの場合も経口での投与
(上記錠剤、顆粒剤、カプセル剤など)も可能である。
本発明の化合物の投与量は、動物試験の結果および種々
の情況を勘案して、連続的または間欠的に投与したとき
に総投与量が一定量を越えないように定められる。具体
的な投与量は、投与方法、患者または被処理動物の情
況、例えば年齢、体重、性別、感受性、食餌、投与時
間、併用する薬剤、患者またはその病気の程度に応じて
変化することは言うまでもなく、また一定条件のもとに
おける適量と投与回数は、上記指針を基として専門医の
適量決定試験によって決定されねばならない。具体的に
は、成人1日あたり2〜100mg程度、好ましくは10
〜50mg程度を1〜10回程度分割して投与することが
望ましい。
【0010】
【実施例】
(1)種母の調製 使用した培地は、下記の組成の成分を1リットルの水に
溶解してpH7.2に調整したものである。 可溶性デンプン 10g 廃糖蜜 10g ポリペプトン 10g 肉エキス 10g 上記培地100mlを500mlのイボ付三角フラスコへ分
注し、殺菌後、ストレプトミセス・エスピーR2827
−2株をスラントより1白金耳接種し、摂氏27度にて
3日間振盪培養したものを種母とした。 (2)培養 使用した培地は、下記の組成の成分1リットルの水に溶
解して、pH7.2に調整したものである。 グリセロール 25g 廃糖蜜 10g カゼイン 5g ポリペプトン 1g 炭酸カルシウム 4g 上記培地を30リットルずつ50リットル容ジャーファ
ーメンターに分注殺菌したものへ、上記種母600mlを
添加し、摂氏27度にて4日間、200rpm 、30リッ
トル/分の通気攪拌培養を行った。 (3)KR2827誘導体の採取 上記条件での培養後、培養液(60リットル)を濾過
し、菌体を20リットルのアセトンで抽出した。抽出液
を濃縮後(1リットル)、1リットルの酢酸エチルで2
回抽出し、濃縮乾固した。これを100mlのクロロホル
ムに溶解し不溶物を除いた後、シリカゲル(和光純薬製
「ワコーゲルC200」)のカラム(直径6cm×長さ5
0cm)に吸着させ、ヘキサン−酢酸エチル(2:1)で
溶出させた。活性フラクションを濃縮し、セファデック
スLH−20(ファルマシア社製)のカラム(直径2cm
×長さ50cm)に付し、メタノールで展開した。得られ
た活性フラクションを濃縮後、セミ分取用高速液体クロ
マトグラフィー(山村化学社「YMCパックD−ODS
−7」、直径2cm×30cm)に付し、メタノール−水
(4:1)、流速19.8ml/min で展開した。保持時
間24.4分および32.9分のピークを分取し、濃縮
乾固すると無色油状のKR2827C(80mg)および
KR2827D(56mg)を得た。
【0011】
【発明の効果】本発明によるKR2827誘導体(すな
わち、KR2827CおよびKR2827D)は強い抗
腫瘍作用を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】KR2827Cのメタノール中(20μg/m
l)での紫外部吸収スペクトルを模写したもの。
【図2】KR2827Dのメタノール中(20μg/m
l)での紫外部吸収スペクトルを模写したもの。
【図3】KR2827CのKBrディスク法による赤外
吸収スペクトルを模写したもの。
【図4】KR2827DのKBrディスク法による赤外
吸収スペクトルを模写したもの。
【図5】KR2827Cの重クロロホルム中における5
00メガヘルツプロトン核磁気共鳴スペクトルを模写し
たもの。
【図6】KR2827Dの重クロロホルム中における5
00メガヘルツプロトン核磁気共鳴スペクトルを模写し
たもの。
【図7】KR2827Cの重クロロホルム中における1
25メガヘルツ炭素13核磁気共鳴スペクトルを模写し
たもの。
【図8】KR2827Dの重クロロホルム中における1
25メガヘルツ炭素13核磁気共鳴スペクトルを模写し
たもの。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I)で示される新規物質KR282
    7誘導体。 【化1】 (式中、Rはメチル基またはエチル基を表す)
  2. 【請求項2】ストレプトミセス属に属しKR2827誘
    導体の生産能を有する菌株を培養して該誘導体を産生さ
    せ、その培養物よりKR2827誘導体を採取すること
    を特徴とする、請求項1記載の化合物の製造法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の化合物を有効成分として含
    んでなる抗腫瘍剤。
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