JPH0974236A - 圧電トランス及びそれを用いた電力変換装置 - Google Patents

圧電トランス及びそれを用いた電力変換装置

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JPH0974236A
JPH0974236A JP7183896A JP7183896A JPH0974236A JP H0974236 A JPH0974236 A JP H0974236A JP 7183896 A JP7183896 A JP 7183896A JP 7183896 A JP7183896 A JP 7183896A JP H0974236 A JPH0974236 A JP H0974236A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇圧比、効率が高く、半波長モードで駆動さ
れ全波長モードが生じない構造の圧電トランス素子を安
価に提供する。 【解決手段】 長板状の圧電体の中央部に入力電極を設
けて厚み方向に分極した駆動部領域と、長手方向の端面
に出力電極を設けて長手方向に駆動部領域をはさんで逆
方向に分極した発電部領域を両端部に配置し、出力電極
と入力電極の間で出力を得る半波長モードで励振される
圧電トランスにおいて、長手方向の全長L1と駆動部の
長さL2の比L2/L1が0.3〜0.6であることを
特徴とする圧電トランスである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶ディス
プレイのバックライト用インバータやDC−DCコンバ
ータなどの電力変換装置に用いられる圧電トランス及び
それを用いた電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶ディスプレイにあっては液
晶自身が発光しないことから液晶表示体の背面や側面に
冷陰極管等の放電管を配置するバックライト方式が主流
となっている。
【0003】この放電管を駆動するためには、これ自体
の長さや直径にもよるが数100ボルト以上の交流高電
圧が要求される。この交流高電圧を発生させる方法とし
て圧電トランスを用いた放電管および作動装置が特開平
5−113578号公報に示されている。圧電トランス
は巻線型トランスに比較して構造が非常に簡素であるた
め小型・薄型化、低コスト化が可能である。この圧電ト
ランスの原理と特徴は学献社発行の専門誌「エレクトロ
ニク・セラミクス」1971年7月号の「圧電トランス
の特性とその応用」等に示されている。
【0004】圧電トランスの一例として1956年に米
国のC.A.Rosenが発表したローゼン型圧電トラ
ンスを図14に示す。図14を参照してこのローゼン型
圧電トランスの構成を説明すると、2は例えばチタン酸
ジルコン酸鉛系(PZT)よりなる板状の圧電セラミッ
クス素子であり、このセラミック素子2の図中左半分の
上下面に例えば銀焼付けなどにより設けられた入力電極
4、5の対を形成し、右側端面にも同様な方法で出力電
極6を形成する。そして、セラミック素子2の左半分の
駆動部は厚み方向に、右半分の発電部は長手方向に分極
処理を施す。
【0005】このように形成された圧電トランスにおい
て、入力電極4、5間に交流電圧源8よりセラミック素
子2の長さ方向の機械的な共振周波数とほぼ同じ周波数
の交流電圧を印加するとこのセラミック素子2は長手方
向に強い機械振動を生じ、これにより右半分の発電部で
は圧電効果により電荷が発生し、出力電極6と入力電極
の一方、例えば入力電極5との間に出力電圧Voが生ず
る。この振動モードには基本的には図15に示すよう
に、長手方向に半波長で共振する半波長モード(図中で
はλ/2モード)と、一波長で共振する全波長モード
(図中ではλモード)の2つがある。
【0006】OA機器の小型化に伴い、圧電トランスも
小型化、薄型化が進んでいる。圧電トランスの外形寸法
は励振周波数に反比例するため、小型化するためには励
振周波数をできるだけ高くする必要がある。しかし、周
波数が高すぎると例えば液晶表示体のバックライトで
は、放電管や配線などからの浮遊容量を介して機器本体
の金属部に高周波電流が流れてしまい、放電管には十分
な管電流が流れなくなる。このように、高周波高電圧で
駆動される放電管では浮遊容量の影響が大きいため、で
きるだけ励振周波数を低くする必要がある。圧電トラン
ス素子の長さが同じであれば、半波長モードの圧電トラ
ンス素子の共振周波数は全波長モードの半分となる。そ
のため、半波長モードで励振することによって周波数を
低減することが出来る。しかしながら、前述したローゼ
ン型圧電トランスでは、実際には半波長モードでは昇圧
比が低いことから、高い昇圧比が得られる全波長モード
が多用されている。
【0007】また、前記のローゼン型圧電トランスには
次のような問題点があった。図14に示すローゼン型の
圧電トランスを使った電力変換回路の例を図11に、こ
の回路の圧電トランス50の出力電圧VOと励振電圧V
3の波形を図12に示す。インダクタ30のインダクタ
ンスとMOSFET20の出力静電容量、圧電トランス
50の入力静電容量による共振により、圧電トランス5
0の励振電圧V3は図12のように半波正弦波状となる
ため、MOSFET21のスイッチング損失が少なくな
る。ここで、励振電圧V3のフーリエ解析の結果を図1
3に示すが、このように基本波に対して二次高調波が比
較的多く含まれているため、圧電トランス50は基本波
と二次高調波の2つの周波数成分で励振される。この場
合、励振周波数が圧電トランス50の半波長モード共振
周波数にほぼ等しければ、励振電圧V3の二次高調波は
全波長モード共振周波数にほぼ等しくなり、圧電トラン
ス50には2つの振動モードが混在する。このため圧電
トランス50の出力電圧VOは図12のように、2つの
振動モードが合成されて歪み波となる。
【0008】液晶表示体のバックライトに用いられる冷
陰極管は、日刊工業新聞社発行の専門誌「電子技術」1
994年6月号の49ページに述べられているように歪
みの大きい波形で駆動されると寿命が短くなることが知
られている。そのため上記のように出力電圧が歪み波の
場合には問題があった。また、ローゼン型の圧電トラン
スでは、中央部の振幅が最大となるために、中央部に残
留応力が発生するという問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】圧電トランス素子を小
型化するには前述したように半波長モードで駆動する必
要がある。しかし、半波長モードの歪み波で駆動した場
合、2次高調波が全波長モードに対応するため、2つの
振動モードが混在して出力が歪む問題があった。全波長
モードが生じない圧電トランスとして、中央駆動型の圧
電トランスが知られている。図19に中央駆動型の圧電
トランス素子の構造を示す。中央部に厚さ方向に分極さ
れた駆動部を有し、駆動部の両側に長手方向に一方向に
分極された発電部を有する構造である。この構造の圧電
トランス素子は、構造が単純で、出力インピーダンスも
高く、全波長モードが生じないことから歪波が生じにく
いという特徴がある。しかしながら、この構造の圧電ト
ランス素子は効率が低い場合があった。図19に示す構
造の圧電トランスの中央の入力電極をはさんでそれぞれ
の片側の静電容量をC2とすると、圧電トランスの出力
側からのインピーダンスは1/(2πf・(C2
2))となる。このことから、負荷インピーダンスが比
較的高い場合は効率は高いが、負荷インピーダンスが比
較的低い場合には効率が低いということが分かる。
【0010】さらに、特開平7−74405号公報に
は、半波長モード、全波長モード等のマルチモードで駆
動できる中央駆動型の圧電トランス素子が開示されてい
る。この圧電トランス素子を図20に示すが、中央部に
厚さ方向に逆方向に分極された二つの駆動部を有し、駆
動部の両側に端部に向かい長手方向に分極された発電部
を両側に有する構造である。この構造の中央駆動型圧電
トランスは昇圧比、適応インピーダンスは高くはない
が、効率が上記の中央駆動型の圧電トランスに比べて高
いという特徴がある。しかしながら、この構造の圧電ト
ランスは駆動部を逆方向に分極するなど構造が複雑で、
コストも高くつき、さらに中央部の駆動部の間の未分極
部が両側の駆動部が逆方向に分極されている関係から、
残留応力が大きくなり破壊しやすいといった問題があっ
た。また、前述したように従来の圧電トランスは2つの
実用的な振動モードを有しているため、半波長モードに
対応した周波数の励振電圧に二次高調波成分が多く含ま
れていた場合、圧電トランス内に半波長と全波長の2つ
の振動モードが混在し、出力電圧も両方の成分を含んだ
歪み波となって負荷を短寿命とする問題点があった。
【0011】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これらを有効に解決すべく創案されたものである。本発
明の目的は、昇圧比、効率が高く、半波長モードで駆動
され全波長モードが生じない構造の圧電トランス素子を
安価に提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、長板状の圧電体の中央部に入力電極を
設けて厚み方向に分極した駆動部領域と、長手方向の端
面に出力電極を設けて長手方向に駆動部領域をはさんで
逆方向に分極した発電部領域を両端部に配置し、出力電
極と入力電極の間で出力を得る圧電トランスにおいて、
半波長モードで励振されるとともに圧電トランスの全長
L1と駆動部の長さL2の比L2/L1が0.3〜0.
6であることを特徴とする圧電トランスである。
【0013】本発明の圧電トランスは、入力電極が半波
長モード時の応力の大きい中央部に全長の0.3〜0.
6の比率の長さで設けられているため、半波長モード時
の昇圧比が従来の圧電トランスの半波長モード時の昇圧
比より大きい。また、発電部の分極方向が駆動部をはさ
んで逆方向に分極されているため、中央から左右対称の
構造となり全波長モードに対しては電荷が相殺して振動
が生じない。このため、半波長モードに対応した周波数
の励振電圧に二次高調波成分が含まれていても圧電トラ
ンスには半波長モードのみの振動が生じ、出力電圧波形
は励振周波数の正弦波となる。また、駆動部をはさんで
それぞれの片側の静電容量をC2とすると、圧電トラン
スの出力側からのインピーダンスは1/(2πf・2C
2)となる。このことから、接続される負荷インピーダ
ンスが比較的低い場合には効率は高いことが分かる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施例1)以下、本発明の実施例について図面を参照
して説明する。本発明に係る圧電トランスの実施例の説
明図を図1に示す。従来の圧電トランスと異なっている
点は、入力電極51、52を設けた駆動部が圧電体長手
方向の中央に設けられ、出力電極55、56が両端面に
設けられている点である。さらに駆動部は厚さ方向に分
極され、発電部は長手方向に駆動部を挟んで逆方向に分
極されている点である。ここで、長手方向の全長をL
1、駆動部の長さをL2とした時の中央駆動型の圧電ト
ランスの半波長モード時の負荷時昇圧比Vo/ViのL
2/L1依存性を図2に、効率ηのL2/L1依存性を
図3に示す。この時の負荷条件は負荷抵抗100kΩ、
負荷電流5mAである。図14に示す従来例の圧電トラ
ンスの半波長モード時の負荷時昇圧比は4.4、効率は
92.1%であるから、負荷時昇圧比はL2/L1が
0.3以上の領域で従来の圧電トランスを上回ってお
り、効率はL2/L1が0.3〜0.6の領域で従来の
圧電トランスを上回っている。従って、本発明の圧電ト
ランスはL2/L1が0.3〜0.6の領域で効率と昇
圧比が、従来の圧電トランスを上回ることが分かる。さ
らにL2/L1が0.3〜0.45の範囲では95%以
上の高効率で出力が得られる。この様な効果は、発電部
が端部から中央部に向かって分極されていても全く同様
である。
【0015】図4は本発明の圧電トランスの入力電極側
から測定したインピーダンスの周波数特性である。ここ
で、半波長モードに相当する50kHz付近では共振が
生じているが、全波長モードに相当する100kHz付
近では共振が生じない。この理由を以下説明する。本発
明の圧電トランスを幅方向から見た場合、駆動部の中心
に対して左右対称の構造となっている。図15に示すよ
うに全波長モードでは応力の向きが中心の左側と右側で
正反対であるので、このモードの応力で発生する電荷
は、駆動部内、発電部内でそれぞれ相殺されてしまう。
このように圧電現象の一方を担う電荷が相殺して発生し
ないため、このモードの共振特性は現れず、トランス作
用も生じない。
【0016】(実施例2)電池などの低電圧入力源から
でも冷陰極管などの放電管60を点灯できる本発明の圧
電トランスの実施例を次に説明する。本実施例は駆動部
を積層構造とした積層型圧電トランスであり、説明図を
図5に、断面図を図6に示す。この積層型圧電トランス
の駆動部には積層された薄い各層に入力電圧Viが印加
されるため、単板型に比べ昇圧比がおよそ積層数倍に増
大する。この積層型圧電トランスの作製方法は、PZT
系セラミックスのグリーンシートをドクタブレード法に
より作製し、このグリーンシート上の一部にスクリーン
印刷法を用いて内部電極57、58を印刷し、このシー
トを積層圧着して焼結する。その後、切断、研磨を行
い、銀焼付けにより入力の外部電極51、52と出力電
極55、56を設け、内部電極57を外部電極51と接
続し、内部電極58を外部電極52と接続する。そし
て、駆動部の厚み方向と発電部の長手方向の分極処理を
行い完成する。半波長モード時は圧電体長手方向の中央
が最も振動振幅が小さくなるため、この位置に外部電極
51、52を設けることにより、外部電極に接続される
引き出し線の信頼性を向上させることができる。この場
合引出線の取り出しは圧電トランスの側面部から行う。
ここで、駆動部の上端と下端は分極されていないためダ
ミー層となっているが、駆動部の上下面に電極を設けて
それぞれを外部電極52、51と接続することにより、
ダミー層を無くすることもできる。
【0017】(実施例3)本発明の積層型圧電トランス
の別の実施例の説明図を図7に、外部電極51形成部の
断面図を図8に示す。前述の図5、図6に示した積層型
圧電トランスの駆動部は、内部電極57と外部電極5
2、または内部電極58と外部電極51の接触を防ぐた
め、内部電極57と内部電極58を幅方向に少しずらし
ているが、本実施例は特性を向上させるために内部電極
57、58をできるだけ大きくし、内部電極58は外部
電極51と接触しないように、外部電極51の近傍を避
けて設けられており、同じように内部電極57は外部電
極52の近傍を避けて設けられている。さらに出力電極
55、56は、端面から圧電トランスの上面まで延出さ
れている。このように出力電極を延出させた部分にリー
ド線を取り付けることにより、振動が最大となる端面
に、出力電極からのリード線を取り付ける必要がなく、
リード線を付けることによる圧電トランス自体の振動の
抑制及び振動によるリード線取り付け部の断線が起こり
にくいという、効果がある。
【0018】液晶バックライトでは放電管60に流れる
電流を制御してディスプレイ面の輝度を調整することが
要求される。圧電トランスの出力制御法として圧電トラ
ンスの周波数特性を利用した方法がある。図17は冷陰
極管負荷時の圧電トランス出力電流の周波数特性であ
る。このように圧電トランスは共振特性を持つため、共
振周波数fr近傍の周波数で出力を制御できる。冷陰極
管負荷時では共振周波数frの左側(低周波側)と右側
(高周波側)では非対称となるが、ここでは傾斜の緩や
かな高周波側を制御に用いた。図9は駆動周波数を可変
して圧電トランスの出力を制御する電力変換装置の実施
例を示す回路図である。出力電流検出部70により出力
電流IOを検出し、この検出電圧に基づき周波数可変部
80で駆動周波数を可変し、駆動部11を介して主スイ
ッチであるMOSFET20を駆動している。図示した
例では、インダクタ30と並列に圧電トランス50が設
けられているが、MOSFET20と並列に圧電トラン
ス50を設けても同様である。また、主スイッチには図
示したPチャンネルMOSFET以外にもNチャンネル
MOSFET、バイポーラトランジスタ等のスイッチデ
バイスを用いても同様である。
【0019】本実施例の圧電トランス50の出力電圧V
Oと励振電圧V3の波形図を図18に示す。励振電圧V
3は、図12と同様の圧電トランス50の半波長モード
に対応した励振周波数で、二次高調波を多く含んだ歪み
波であるが、出力電圧VOはほとんど歪みのない波形と
なっている。これは前述したように、圧電トランス50
は全波長モードを生じない構造であるため、励振電圧V
3に全波長モードに対応した二次高調波が多く含まれて
いても、圧電トランス50の振動は半波長モードのみと
なり、出力電圧VOは正弦波となる。厳密に言うと、励
振電圧V3には三次高調波が含まれており、圧電トラン
ス50も三次高調波に対応した3/2波長モードでのト
ランス作用があるため、出力電圧VOには三次高調波が
含まれている。しかし、励振電圧V3に含まれている三
次高調波は基本波の10%程度と小さく、しかも圧電ト
ランス50の3/2波長モードでのトランス作用は極め
て小さい。従って、出力電圧VOに含まれている三次高
調波成分は僅かであり、実用面での影響はほとんど無
い。
【0020】(実施例4)図10は入力電圧V1が大き
く変動する場合の電力変換装置の実施例を示す回路図で
ある。ここで前段電圧制御部90はインバータ部への供
給電圧V2を調整している。前段電圧制御部90は公知
技術である降圧型、昇圧型、反転型などのチョッパー制
御或いはドロッパー制御を用いて、供給電圧V2を所定
の電圧に制御する。出力電流制御は図9の実施例と同様
に周波数可変で行っている。
【0021】前述の出力制御方法は電子機器に直流電圧
を供給するDC−DCコンバータにも適用できる。図1
6は本発明に係るDC−DCコンバータの実施例を示す
回路図で、圧電トランスの交流出力を整流ダイオード1
11、112と平滑コンデンサ120で直流に変換して
いる。出力電圧検出部71により直流出力電圧VODを
検出し、この検出電圧に基ずき周波数可変部80で駆動
周波数を可変し、駆動部11を介して主スイッチである
MOSFET20を駆動している。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、半波長モードでの昇圧
比と効率が従来の圧電トランスよりも高くなる。また、
全波長モードが生じない構造の圧電トランスであるた
め、半波長モードに対応した周波数の励振電圧に二次高
調波が含まれていても、圧電トランスの出力電圧波形は
励振周波数の正弦波となり、歪みは生じない。圧電トラ
ンスの駆動部を積層とした構造とすれば、携帯型電子機
器で用いられる電池など低入力電圧源でも冷陰極管等の
放電管を高効率で駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電トランスの動作原理を示す説
明図である。
【図2】本発明に係る圧電トランスの負荷時昇圧比を示
す特性図である。
【図3】本発明に係る圧電トランスの効率を示す特性図
である。
【図4】本発明に係る圧電トランスの入力側から測定し
たインピーダンスの周波数特性図である。
【図5】本発明に係る圧電トランスの別の実施例を示す
図である。
【図6】本発明に係る圧電トランスの別の実施例の断面
図である。
【図7】本発明に係る圧電トランスのさらに別の実施例
を示す図である。
【図8】本発明に係る圧電トランスのさらに別の実施例
の断面図である。
【図9】本発明に係る駆動周波数を調整して出力制御を
行う電力変換回路の実施例を示す回路図である。
【図10】本発明に係る入力電圧が大きく変動する場合
の電力変換回路の実施例を示す回路図である。
【図11】圧電トランスを使った電力変換装置の従来例
を示す回路図である。
【図12】図11の回路における圧電トランスの出力電
圧VOと励振電圧V3を示す波形図である。
【図13】図11の回路の励振電圧V3のフーリエ解析
結果を示す図である。
【図14】従来の圧電トランスの動作原理を示す説明図
である。
【図15】圧電トランスの振動モードを示す説明図であ
る。
【図16】本発明に係る駆動周波数を調整して出力制御
を行う別の電力変換回路の実施例を示す回路図である。
【図17】冷陰極管負荷時の圧電トランス出力電流の周
波数特性図である。
【図18】図9の回路における圧電トランスの出力電圧
VOと励振電圧V3を示す波形図である。
【図19】従来の圧電トランスの構造を示す説明図であ
る。
【図20】従来の圧電トランスの構造を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
2 セラミック素子、10 駆動・発振部、11 駆動
部、20、21 MOSFET、30 インダクタ、5
0 圧電トランス、51 入力電極、52 入力電極
(共通電極)、55、出力電極、56 出力電極、5
7、58 内部電極 59 絶縁層、60 放電管、65 負荷、70 出力
電流検出部、80 周波数可変発振部、90 前段電圧
制御部、110 整流ダイオード、120 平滑コンデ
ンサ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長板状の圧電体の中央部に入力電極を設
    けて厚み方向に分極した駆動部領域と、長手方向の端面
    に出力電極を設けて長手方向に駆動部領域をはさんで逆
    方向に分極した発電部領域を両端部に配置し、出力電極
    と入力電極の間で出力を得る半波長モードで励振される
    圧電トランスにおいて、長手方向の全長L1と駆動部の
    長さL2の比L2/L1が0.3〜0.6であることを
    特徴とする圧電トランス。
  2. 【請求項2】 前記駆動部が圧電体と入力電極が交互に
    積層され、前記入力電極が外部電極と1層おきに接続さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載の圧電トランス。
  3. 【請求項3】 全長L1と駆動部の長さL2の比L2/
    L1が0.3〜0.45であることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の圧電トランス。
  4. 【請求項4】 駆動部及び発電部のリード線の接続を前
    記圧電トランスの側面部で行うことを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の圧電トランス。
  5. 【請求項5】 端面の出力電極を近接する他の面まで延
    出させたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れかに記載の圧電トランス。
  6. 【請求項6】 直流入力電源と、前記直流入力電源と一
    端が接続されるインダクタと、前記インダクタの他端と
    接続されるスイッチ手段と、前記インダクタに並列接続
    される請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の圧電ト
    ランスと、前記スイッチ手段の駆動・発振手段とを備え
    たことを特徴とする電力変換装置。
  7. 【請求項7】 直流入力電源と、前記直流入力電源と一
    端が接続されるインダクタと、前記インダクタの他端と
    接続されるスイッチ手段と、前記スイッチ手段に並列接
    続される請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の圧電
    トランスと、前記スイッチ手段の駆動・発振手段とを備
    えたことを特徴とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】 前記圧電トランスの出力に整流・平滑手
    段が接続される請求項6又は請求項7に記載の電力変換
    装置。
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