JP2010079949A - 圧電アクチュエータ、ヘッドスライダ、磁気ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電体の分極量を増加させ、変位量を回復させることができる圧電アクチュエータを提供する。
【解決手段】圧電体と、前記圧電体を分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方は温度により抵抗値が変化する材料からなる第1電極及び第2電極と、前記圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加可能な第3電極及び第4電極とを備えることを特徴とする圧電アクチュエータ。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電アクチュエータ、及びその圧電アクチュエータを備えるヘッドスライダ、及びそのヘッドスライダを備える磁気ディスク装置に関する。
磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)においては、磁気ディスク、磁気ヘッドおよび信号処理等の技術改良によって、非常に高い伸び率で記録データの大容量化が進み、磁気ディスクのトラックが狭ピッチ化している。このような状況下において、ヘッドスライダと磁気ディスクの間隔、すなわち磁気ディスク表面に対する磁気ヘッドの浮上量が非常に小さくなってきている。そのため、当該浮上量の制御を高精度に且つ高速に制御することが要求される。
磁気ヘッドの浮上量を高精度に調節する手法として、ヘッドスライダに圧電体の分極を利用した圧電アクチュエータを搭載し、当該圧電アクチュエータの変位を利用して、磁気ヘッドと磁気ディスクとの間隔を制御する技術が知られている。
圧電体の分極方向と駆動させるための電圧の印加方向とが平行でない圧電アクチュエータにおいて、一旦低下した分極量を回復することは困難である。ヘッドスライダを製造する途中又はヘッドスライダの使用時などに、圧電体の分極量は低下する。圧電体の分極量が低下すると、圧電アクチュエータの変位量が低下するという問題がある。
特開2000−348321号公報
圧電体の分極量を増加させ、変位量を回復させることができる圧電アクチュエータを提供する。
本発明の一側面によると、
圧電体と、
前記圧電体を分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方は温度により抵抗値が変化する材料からなる第1電極及び第2電極と、
前記圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加可能な第3電極及び第4電極と
を備えることを特徴とする圧電アクチュエータが提供される。
本発明の圧電アクチュエータは、圧電体の分極量を増加させ、変位量を回復させることができる。
以下、図面を使用して本発明の実施形態を説明する。なお、図中、同一の符号は同一の要素を指す。
−圧電アクチュエータ−
図1は、本発明の一実施形態である圧電アクチュエータの断面図である。圧電アクチュエータ10は、圧電材料からなる圧電体11と、2つの分極用電極(第1電極、第2電極)12a、12bと、2つの駆動電極(第3電極、第4電極)13a、13bとを備える
圧電素子からなる。圧電体11は、2つの分極用電極12a、12bが電位差を与えられることにより、図1における矢印Pの方向、すなわち一方の分極用電極12aから他方の分極用電極12bへ向かう方向(第1方向)に沿って分極される。圧電アクチュエータを製造する途中又は圧電アクチュエータの使用時などに、圧電体11の分極量は低下する。分極用電極12a、12bは、圧電体の分極方向と駆動させるための電圧の印加方向とが平行でない圧電アクチュエータにおいて、一旦低下した圧電体分極量を回復する場合など、圧電体の分極量を増加させるために設けられる。
図2は、動作させて変形した圧電アクチュエータを示す断面図である。2つの駆動電極13a、13bは、圧電体に対して、圧電体11の分極の向きと交差する方向に電界を印加することができる。駆動電極13a、13bは、圧電体に対して、圧電体11の分極の方向に垂直な方向(図2における矢印Eの方向)に電界を印加することが、圧電アクチュエータ10の変形量を大きくする点から好ましい。2つの駆動電極13a、13bが電位差を与えられることにより、圧電体11はd15モードの変位(剪断変位)が発生する。
圧電体11に使用可能な圧電材料としては、圧電定数d15が大きい材料、例えばチタン酸ジルコン酸鉛PZT(Pb(Zr,Ti)O)、或いは、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛PLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、Nbを添加したPZTなどの強誘電体材料が挙げられる。
分極用電極12a、12bのうち、少なくとも一方、好ましくは両方が温度により抵抗値が変化する材料、いわゆるサーミスタ材料からなる。分極用電極12a,12bに使用されるサーミスタ材料は特に限定されない。サーミスタ材料には、温度の上昇に対して抵抗が減少するNTC(negative temperature coefficient)サーミスタ、温度の上昇に対して抵抗が増大するPTC(positive temperature coefficient)サーミスタ、ある温度をこえると急激に抵抗が減少するCTRサーミスタ(critical temperature resistor)などがある。分極用電極12a,12bに使用されるサーミスタ材料は、これらの中から適宜選択されうる。NTCサーミスタとしては、例えば、Mn、Co、Ni、Fe等の金属の酸化物、炭化珪素(SiC)、チタン酸バリウム(BaTiO)にY又はLaを添加したものなどが挙げられる。CTRサーミスタとしては例えば酸化バナジウムなどが挙げられる。
分極用電極12a,12bに使用されるサーミスタ材料は、駆動電極13a、13bに電圧を印加する温度で、抵抗値が高いことが好ましく、例えば、1MΩ以上であることが好ましい。図3は、分極用電極12a、12bがいずれも抵抗値1MΩ以上の材料からなり、圧電体11がPZTからなる圧電アクチュエータにおいて、駆動電極13a、13b間に30Vの電位差を生じさせたときの圧電体11の内部における等電位面のシミュレーション結果を示す図である。符号a〜jはそれぞれ等電位面を示す。aは15V、bは11.7V、cは8.3V、dは5.0V、eは1.7V、fは−1.7V、gは−5.0V、hは−8.3V、iは−11.7V、jは−15Vを示す。この符号の表記は後述の図4、図7、図8において同様である。図4は、分極用電極12a、12bがいずれも導電性の白金(Pt)からなり、圧電体11がPZTからなる圧電アクチュエータにおいて、駆動電極13a、13b間に30Vの電位差を生じさせたときの圧電体11の内部における等電位面のシミュレーション結果を示す図である。なお、圧電体11の、電極13aから電極13bへ向かう方向の幅は2μm、電極12aから電極12bへ向かう方向の幅は3μm、紙面奥行き方向は400μmである。分極用電極12a、12bの、電極13aから電極13bへ向かう方向の幅は1μmである。
図3に示されるように、分極用電極12a、12bが電気的な絶縁性を有するとき、駆
動電極13a、13bが圧電体11に印加する電界は、一方の電極13aから他方の電極13bへの直進性に優れている。すなわち、各等電位面に垂直な電気力線(図示せず)が電極13aから電極13bへ直進する。よって、駆動電極13a、13b間に生じさせた電位差に対する圧電アクチュエータ10の変位量の比は大きい。一方、図4に示されるように、分極用電極12a、12bが導電性を有するとき、駆動電極13a、13bが圧電体11に印加する電界は、一方の電極13aから他方の電極13bへの直進性に劣る。この電界の直進性の低下は電磁気の法則に由来する。導電性を有する分極用電極12a、12bが電界中に置かれることにより、分極用電極12a、12bの表面は等電位面を形成し、その周囲で電位の勾配である電界が小さくなる。この電界の直進性の低下のため、駆動電極13a、13b間に生じさせた電位差に対する圧電アクチュエータ10の変位量の比は、電気的な絶縁性を有する分極用電極を備える圧電アクチュエータと比べて小さい。
また、分極用電極12a,12bに使用されるサーミスタ材料は、駆動電極13a、13bに電圧を印加しない温度で、抵抗値が低いことが好ましく、例えば、1000Ω以下であることが好ましい。これは、圧電体11に対して分極を生じさせることが可能な電圧を印加することが容易だからである。
上記好ましい抵抗値を満たす材料の一つとして、炭化珪素(SiC)が挙げられる。図5は、CVDで作成した多結晶SiC膜の一例の温度−抵抗グラフである。サーミスタの温度−抵抗特性は一般的に以下の式(1)で表される
但し、Bはサーミスタ定数(B定数)(K)を、Rは抵抗値(Ω)を、Tは温度(K)を、T及びRはそれぞれ任意の基準温度(K)及びその基準温度における抵抗値(Ω)を意味する。
CVDで作成した多結晶SiC膜の一例のB定数は4845Kである。室温(20℃)での抵抗値が1MΩになるように設計すると、上記式(1)から、図5のような温度−抵抗グラフが得られる。上記SiC膜を昇温することにより、その抵抗値は低くなる。例えば220℃のとき上記SiC膜の抵抗値は1000Ω程度であり、導電性を示すことがわかる。
例えばPZTのキュリー温度は280〜300℃である。キュリー温度は、強誘電体材料の分極状態がランダム(常誘電体)になる温度である。圧電体11を構成する材料がPZTであり分極用電極12a、12bを構成する材料が上記SiCであるとき、圧電体11のキュリー温度より低く、且つ分極用電極12a、12bが導電性を示す昇温状態、例えば220〜250℃において、分極用電極12a、12b間に電位差を与えることにより、圧電体11に対して電界を印加し分極量を増加させることができる。圧電体のキュリー温度に近い温度では、例えば室温に比べて電子、及び電気双極子の熱的な揺らぎが増すため、より容易に圧電体を分極させることができる。
図6は、本発明の圧電アクチュエータの別の実施形態を示す断面図である。なお、上記実施形態の構成要素の説明と重複する説明は省略する。図6に示される圧電アクチュエータは、駆動用電極13a、13bと分極用電極12bとの間に絶縁層16を備える。この絶縁層16に用いられる材料は、電気的な絶縁性を備える限りにおいて特に限定されず、
例えば、上記圧電体11に用いられる材料同様の圧電材料や、アルミナなど圧電性や強誘電性を備えていない材料であってもよい。このように、駆動用電極13a、13bと分極用電極12bとが絶縁層16により隔てられ、離れているとき、分極用電極12bに用いられる材料は、通常電極に用いられる導電性の金属(例えばPt、Ir、Cu)、導電性酸化物(例えば酸化インジウム錫(ITO)、SrRuO、RuO)、及び導電性窒化物(例えばTiN、TiAlN)などの中から適宜選択できる。電極12bは圧電体11から離れているため、駆動用電極13a、13bを用いて圧電体11に対して電界を印加する際に分極用電極12bが導電性を備えていても、電極13aから他方の電極13bへ向かう電界の直進性は妨げられにくい。よって、電極12bは、圧電アクチュエータの作動に影響を及ぼしにくい。
図7及び図8は、分極用電極12a、12bがいずれも導電性の白金(Pt)からなり、圧電体11がPZTからなる圧電アクチュエータにおいて、駆動電極13a、13b間に30Vの電位差を生じさせたときの圧電体11の内部における等電位面のシミュレーション結果を示す図である。なお、上記実施形態の構成要素の説明と重複する説明は省略する。分極用電極12a及び12bの、電極13aから他方の電極13bへ向かう方向の幅は、図7に示される圧電アクチュエータにおいて0.4μmであり、図8に示される圧電アクチュエータにおいて1.6μmである。図3、図7、及び図8から、駆動電極13a、13bにより圧電体11に印加される電界は、分極用電極の幅が狭くなるほど直進性が増すことがわかる。本発明の圧電アクチュエータにおいて、分極用電極(第1電極及び第2電極)の駆動電極間(第3電極と第4電極の間)方向の幅は特に限定されないが、例えば、圧電アクチュエータを駆動する温度において、分極用電極が十分な絶縁性を持たない場合において、圧電体の駆動電極間方向の幅の50%以下であることが、駆動電極間に印加される電界の直進性を向上させる点から好ましい。一方、分極用電極間に、分極量を増加させるために必要な電界を印加するため、分極用電極の駆動電極間方向の幅は、圧電体の駆動電極間方向の幅の10%以上であることが好ましい。
図9は、本発明の圧電アクチュエータの別の実施形態を示す断面図である。圧電アクチュエータ10は、複数の圧電素子10a、10b、10c、10d、10eを含んでなり、基板14上に設けられている。
圧電素子10aは、圧電材料からなる圧電体11aと、2つの分極用電極12aa、12baと、2つの駆動電極13a、13bとを含む。圧電素子10bは、圧電材料からなる圧電体11bと、2つの分極用電極12ab、12bbと、2つの駆動電極13b、13cとを含む。圧電素子10cは、圧電材料からなる圧電体11cと、2つの分極用電極12ac、12bcと、2つの駆動電極13c、13dとを含む。圧電素子10dは、圧電材料からなる圧電体11dと、2つの分極用電極12ad、12bdと、2つの駆動電極13d、13eとを含む。圧電素子10eは、圧電材料からなる圧電体11eと、2つの分極用電極12ae、12beと、2つの駆動電極13e、13fとを含む。圧電素子10eを挟んで圧電素子10dの反対側には、更に図示されない別の圧電素子が設けられていてもよい。例えば、圧電アクチュエータ10は、駆動用電極13fを挟んで圧電体11eの反対側に設けられた別の圧電体と、その別の圧電素子を挟み、少なくとも一方が温度により抵抗値が変化する2つの分極用電極と、その別の圧電素子を挟んで前記駆動用電極13fの反対側に設けられた別の駆動用電極とを有していてもよい。圧電素子10a、10b、10c、10d、10eは、それぞれ分極用電極12ba、12bb、12bc、12bd、12beと基板14とが接するように一列に並んでいる。基板14の内部には、分極用電極12aa〜12ae、12ba〜12beの温度を変化させる手段として、ヒータ133が設けられている。ヒータ133の材料は例えばニッケルクロム(NiCr)やタングステン(W)の薄膜パターンからなる。ヒータ133に流す電流量を調整して、分極用電極12aa〜12ae、12ba〜12beの抵抗値を変化させることがで
きる。
分極用電極に電界を印加する際、必要に応じてヒータ133を用い、圧電素子10a〜10bを分極用電極が導電性となるように温度を調整した状態で、隣り合う圧電素子の分極方向が互いに逆向きになるように電圧を印加する。例えば、圧電素子10aにおいて電極12baから電極12aaに向かう電界を印加するとき、圧電素子10bにおいて電極12abから電極12bbに向かう電界、圧電素子10cにおいて電極12bcから電極12acに向かう電界、圧電素子10dにおいて電極12adから電極12bdに向かう電界、圧電素子10eにおいて電極12aeから電極12beに向かう電界を印加する。これらの電界により、圧電体11a〜11eは、それぞれ印加された電界と同じ方向に分極を生じる。
隣り合う圧電素子は駆動電極を共有している。例えば、圧電素子10aと10bとは駆動電極13bを共有し、圧電素子10bと10cとは駆動電極13cを共有し、圧電素子10cと10dとは駆動電極13dを共有し、圧電素子10dと10eとは駆動電極13eを共有している。圧電体11a〜11eにおいて、上記例示した向きの分極が生じているとき、必要に応じてヒータ133を用い、圧電素子10a〜10bを分極用電極が絶縁性となるように温度を調整した状態で、駆動電極13a、13c、13eの電位が駆動電極13b、13d、13fの電位よりも小さくなるように電位を与えると、各圧電素子10a〜10eは基板14の表面を支点として、d15モードの変位(剪断変位)Dを生じる。このように複数の圧電素子をそれぞれ分極用電極の一方と基板とが接するようにアレイ状に並べた圧電アクチュエータは、単独の圧電素子からなる圧電アクチュエータよりも仕事率が高い。
上記実施形態の圧電アクチュエータの製造方法は特に限定されるものではない。上記実施形態の圧電アクチュエータは、集積回路の製造に用いられるスパッタリングなどの成膜技術、フォトリソグラフィ法やエッチング法等を利用したパタニング技術、及び機械加工や研磨加工などの研磨技術を含む既存の薄膜製造プロセスを用いて作成できる。
上記圧電アクチュエータの用途は特に限定されないが、例えば磁気ディスク装置に設けられるヘッドスライダに備えられる。以下、上記圧電アクチュエータを備えるヘッドスライダ及びそのヘッドスライダを備える磁気ディスク装置について説明する。
−磁気ディスク装置−
図10に示した磁気ディスク装置101は、外装として図に示すようなハウジング102を有する。ハウジング102の内部には、回転軸103に装着されて矢印Cの方向に回転する磁気ディスク104と、磁気ディスク104への情報の書き込みと磁気ディスクの情報の読み出しを行う磁気ヘッド105bが搭載されたヘッドスライダ105とが設けられている。また、ハウジング102の内部には、ヘッドスライダ105を保持する106と、アーム軸107を中心に磁気ディスク104の表面に沿ってサスペンション106を移動させるキャリッジアーム108と、キャリッジアーム108を駆動する電磁アクチュエータ109等が設けられている。リード動作またはライト動作を行なう際に、電磁アクチュエータ109によってキャリッジアーム108が駆動され、磁気ヘッド105bを磁気ディスク(図示せず)上の所望のトラックに移動する。ハウジング102にはカバー(図示せず)が取り付けられ、ハウジング102とカバーで形成された内部空間に上述の構成部品が収容される。
磁気ディスク装置1は更に、図11に示すように、磁気ディスク装置101の動作を制御する制御回路部110を有する。制御回路部110は、例えばハウジング102内部に設けられたコントロールボード(不図示)上に搭載される。制御回路部110は、図2に
示すように、CPU(Central Processing Unit)112、CPU112が処理するデータ等を一時的に記憶させておくRAM(Random Access Memory)114、制御用のプログラム等を格納するROM(Read Only Memory)115、情報の記録(ライト動作)用の及び情報の再生(リード動作)用の信号を磁気ヘッド105bに対して入出力するための入出力回路119、ヘッドスライダ105に設けられた圧電アクチュエータ(図示せず)の制御を行うアクチュエータコントローラ(AC)116、これらの回路間で信号を伝送するバス117、アクチュエータコントローラ116からの制御信号に従って上記アクチュエータ(図示せず)に電圧を供給するためのアクチュエータドライバ(AD)118、上記圧電アクチュエータ(図示せず)に設けられた圧電体(図示せず)の静電容量を測定するための容量測定部(CMU)113などから構成される。また、上記圧電アクチュエータ(図示せず)を加熱するためのヒータ(図示せず)がヘッドスライダ105に設けられているとき、ヘッドスライダ105内のヒータ(図示せず)を駆動するヒータドライバ(HD)132と、ヒータドライバ132を制御するヒータコントローラ(HC)131が設けられていてもよい。
また、図11に示すように、制御回路部110内の入出力回路119は、磁気ヘッド105bと、配線111a,111bによって接続される。アクチュエータドライバ118は、上記圧電アクチュエータに設けられた駆動用電極(図示せず)及び分極用電極(図示せず)と配線111cによって接続される。アクチュエータコントローラ116は、アクチュエータドライバ118と配線111dによって接続される。容量測定部113は、上記圧電アクチュエータに設けられた駆動用電極(図示せず)及び分極用電極(図示せず)と配線111eによって接続される。ヒータコントローラ131は、ヒータドライバ132と配線111fによって接続される。ヒータドライバ132は、ヘッドスライダ105に設けられたヒータ(図示せず)に配線111gによって接続される。ヘッドスライダ105の詳細は後述する。
図12は、磁気ヘッド支持体を示した図である。図12に示すように、磁気ヘッド支持体120は、一般に、サスペンション106にベースプレート122及びヘッドスライダ105等を取り付けた構造体のことをいうが、ベースプレート122及びヘッドスライダ105を取り付ける前の状態、すなわち、サスペンション106のみを磁気ヘッド支持体という場合もある。また、サスペンション106にベースプレート122又はヘッドスライダ105のいずれか一方を取り付けた構造体のことを、磁気ヘッド支持体120という場合もある。ここで、サスペンション106は、例えば厚さ20μmのステンレス鋼からなる板状部材である。サスペンション106のキャリッジアーム108側の一端にはベースプレート122が接合され、他方の端(先端部106p)には、ヘッドスライダ105が取り付けられる。より具体的には、例えば、ヘッドスライダ105は、サスペンション106の先端部106pに設けられたジンバル(Gimbal)106gに固定される。
なお、ヘッドスライダ105は磁気ディスク表面104cと対向する位置に配置される。磁気ヘッド支持体はHGA(Head Gimbal Assembly)とも呼ばれる。
図12(a)が磁気ヘッド支持体の斜視図であり、図12(b)が磁気ヘッド支持体を横から(図12(a)に示すX方向から)見た図である。
また、図12(b)に示すように、磁気ディスクが矢印Cの方向に回転することによって、矢印Airの方向に空気流が生じ、ヘッドスライダの浮上面(磁気ディスクと対向する面)105fの下側へ空気が流入する。そして、この空気流によってヘッドスライダ105は浮力を受け、磁気ディスク104の表面104cから浮上する。
−ヘッドスライダ−
図13は、ヘッドスライダ105の概略構造を示した斜視図である。図13に示すように、圧電アクチュエータ10はスライダ基板105aの端部に配置される。また、圧電アクチュエータ10を挟んでスライダ基板105aの反対側には、磁気ヘッド105bが配置されている。磁気ヘッド105bは素子部105hを備える。素子部105hは、例えば、磁気ディスクに対して磁界を放出する書き込み用磁極や、磁気ディスクの磁気情報を読み取るセンサーを浮上面105f側に備える。素子部105hの構成は、本発明に直接関係せず、また、通常の構成であるため説明を省略する。磁気ヘッド105bには、例えば圧電アクチュエータ10に設けられた圧電体(図示せず)に対して電圧を印加するための外部端子41t、42t、43t、44tが設けられる。スライダ基板105aは、例えばアルチック(Al−TiC)などのセラミックスから構成される。アルチックはセラミックの一種であり、具体的には、アルミナ(Al)と炭化チタン(TiC)の焼成物である。
スライダ基板105aと圧電アクチュエータ10との間には、スライダ基板105aと圧電アクチュエータ10との間を電気的に絶縁するための絶縁層34が設けられている。絶縁層34は、例えば膜厚500nmの絶縁材料からなる膜であり、図13に示すように、スライダ基板105aの端部表面に形成される。絶縁層34に使用可能な材料としては、例えばアルミナ(Al)や酸化チタン(TiO)等が挙げられる。このような絶縁層34を設けることにより、スライダ基板105aを圧電アクチュエータ10の電極から完全に絶縁し、圧電アクチュエータ10側のノイズがスライダ基板105aに漏れることを防止することができる。
また、圧電アクチュエータ10と磁気ヘッド105bとの間には、圧電アクチュエータ10と磁気ヘッド105bとの間を電気的に絶縁するための絶縁層35が設けられている。絶縁層35は、例えば膜厚500nmの絶縁材料からなる膜である。絶縁層35に使用可能な材料としては、例えばアルミナ(Al)や酸化チタン(TiO)等が挙げられる。
図14は、図13のヘッドスライダの断面を磁気ディスクとともに示す模式図である。図14に示されるヘッドスライダの断面は、スライダ基板105a、圧電アクチュエータ10、磁気ヘッドの素子部105hを通る断面図である。
圧電アクチュエータ10は、複数の圧電素子10a、10b、10c、10d、10eを含んでなり、絶縁層34を介してスライダ基板105a上に設けられている。圧電アクチュエータ10を挟んで、スライダ基板105aの反対側には、絶縁層35を介して磁気ヘッド105が設けられている。磁気ヘッドの素子部105hは、通常、ヘッドスライダ105の浮上面105fに露出している。記憶装置内部において、圧電アクチュエータ10は、記憶媒体104の表面104cと磁気ヘッドの素子部105hとの間隔(いわゆる浮上量)Dを制御する働きを有する。圧電アクチュエータ10は、図9を用いて説明した圧電アクチュエータと同様の構成及び配置を有する。
圧電アクチュエータを製造する途中又は圧電アクチュエータの使用時などに、圧電体11a〜11eの分極量は低下する。分極用電極12aa〜12ae、12ba〜12beは、圧電体の分極方向と駆動させるための電圧の印加方向とが平行でない圧電アクチュエータにおいて、一旦低下した圧電体分極量を回復する場合など、圧電体の分極量を増加させるために設けられる。
図9を用いて説明した圧電アクチュエータと同様に、分極用電極12aa、12ab、12ac、12ad、12aeと、分極用電極12ba、12bb、12bc、12bd、12beとの間に電界を印加する際、分極用電極が導電性となる温度条件において隣り
合う圧電素子の分極方向が互いに逆向きになるように電圧を印加する。隣り合う圧電素子は、図9を用いて説明した圧電アクチュエータと同様に、駆動電極13a〜13fを共有している。
圧電体11a〜11eにおいて、図9の圧電アクチュエータの説明で例示した向きに分極が生じているとき、分極用電極が絶縁性となる温度条件において駆動電極13a、13c、13eの電位が駆動電極13b、13d、13fの電位よりも小さくなるように電位を与えると、各圧電素子10a〜10eはスライダ基板105aの端部に設けられた絶縁層34を支点として、d15モードの変位(剪断変位)を生じる。このとき、図3を用いて説明したように、各分極用電極は電気的な絶縁性を有するので、各駆動電極が各圧電体に印加する電界は直進性に優れている。よって、各圧電体を挟む各駆動電極間に生じさせた電位差に対する圧電アクチュエータ10の変位量の比は大きい。この各圧電素子10a〜10eの変位量の制御により、浮上量Dが制御される。
圧電体11a〜11eの、電極13aから電極13bへ向かう方向の長さは例えば2μm、電極12aaから電極12baへ向かう方向の長さは例えば3μmである。駆動用電極13a〜13fの、電極13aから電極13bへ向かう方向の長さはいずれも例えば1μm、電極12aaから電極12baへ向かう方向の長さはいずれも例えば3μmである。分極用電極12aa〜12ae、12ba〜12beの、電極13aから電極13bへ向かう方向の長さはいずれも例えば1μm、電極12aaから電極12baへ向かう方向の長さはいずれも例えば0.2μmである。圧電体11a〜11e、駆動用電極13a〜13f、及び分極用電極12aa〜12ae、12ba〜12beの、図14の紙面奥行き方向の長さは、例えばいずれも400μmである。
分極用電極の抵抗値を変化させるため、例えば、絶縁層34の内部にヒータ133が設けられている。ヒータ133は、図11におけるヒータドライバ132と配線111gで接続される。圧電体11a〜11eの分極量を増加したいとき、ヒータ133に流す電流量を調整して、分極用電極が導電性を有する温度に加熱できる。ヒータの材料は例えばニッケルクロム(NiCr)やタングステン(W)の薄膜パターンからなる。なお、絶縁層
35の内部に別のヒータ(図示しない)が設けられていても良い。また、分極用電極は、圧電体のキュリー温度に近い温度において導電性を有する材料からなることが好ましい。圧電体のキュリー温度に近い温度では、室温に比べて電子、及び電気双極子の熱的な揺らぎが増すためより容易に圧電体を分極させることができる。
本実施形態において圧電アクチュエータはアレイ状に複数配置された圧電素子を備えるが、本発明のヘッドスライダは少なくとも一つ圧電素子を含んでいればよい。本実施形態のように複数の圧電素子をそれぞれ分極用電極の一方と基板とが接するようにアレイ状に並べた圧電アクチュエータは、単独の圧電素子からなるものよりも仕事率が高い。このような圧電アクチュエータは、浮上量Dの高速制御に寄与する点から、複数の圧電素子を備える圧電素子を有する圧電アクチュエータが設けられたヘッドスライダが好ましい。
なお、ヘッドスライダ105は、上記磁気ヘッド支持体及び磁気ディスクに設けられるとき、通常、スライダ基板105aが空気の流入端側、磁気ヘッド105bが空気の流出端側に配置される。
図15は、上記ヘッドスライダのうち、圧電アクチュエータに含まれる電極のみを示した斜視図である。駆動用電極13a、13c、13eは、ベース電極53に接続されている。駆動用電極13b、13d、13fは、ベース電極54に接続されている。分極用電極12aa、12bb、12ac、12bd、12aeはベース電極51に接続されている。分極用電極12ab、12ba、12bc、12ad、12beはベース電極52に
接続されている。ベース電極51、52、53、54は、それぞれ電圧供給端子51v、52v、53v、54vに電気的に接続されている。電圧供給端子51v、52v、53v、54vは、それぞれ図13に示される外部端子41t、42t、43t、44tに接続されている。上記ベース電極及び電圧供給端子を構成する材料は、導電性を有する材料である限り特に限定されないが、例えば、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の導電材料が使用可能である。なお、これらの中で、特に、めっきが容易な銅(Cu)や金(Au)が望ましい。なお、図15における断面Aは、図14に示される断面に対応する。
制御回路部110からの電位が、これらの外部端子41t〜44t及び電圧供給端子51v〜54vを介して図示されない圧電素子に供給される。例えば、圧電体11a〜11eを図14に示されるように分極させたいときは、分極用電極12aa〜12ae、12ba〜12beが導電性となる温度条件において、ベース電極51の電位がベース電極52の電位よりも低くなるように、ベース電極51及びベース電極52にそれぞれ電位を印加する。また、例えば、図14に示されるように圧電体11a〜11eに駆動のための電界を印加するときは、分極用電極12aa〜12ae、12ba〜12beが絶縁性となる温度条件において、ベース電極53の電位がベース電極54の電位よりも低くなるように、ベース電極53及びベース電極54にそれぞれ電位を印加する。このような電界が印加されることにより、圧電素子10a〜10eが全て同じ方向に歪むことになる。圧電素子10a〜10eの変位はd15モードの変位(剪断変位)である。印加された電界を圧電体に対してより有効に作用させ、このような方向の歪み確実に得るためには、圧電体を挟む一方の分極用電極から他方の分極用電極へ向かう方向(第1方向)は、圧電体を挟む一方の駆動用電極から他方の駆動用電極へ向かう方向(第2方向)に対して垂直の方向であることが望ましい。また、前記第2の方向は、ヘッドスライダ105の浮上面105fの法線に対して平行の方向であることが望ましい。
なお、d15のせん断歪みは、d31やd33と比べて圧電定数が大きく、その歪み量が大きい。また、d15のせん断歪みは、アスペクト比依存性があるため、高アスペクト化することにより、磁気ヘッド105hの浮上量を変化させる方向に大きな変位量を得ることが可能となる。
図16は、上記実施形態の磁気ディスク装置において、圧電体の分極量を増加させることにより、圧電アクチュエータの変位量を回復させる制御手段を例示するフローチャートである。
まず、CPU12は、圧電体11a〜11eの静電容量の測定を行う(S1)。圧電体11a〜11eの分極の程度は、静電容量を測定することにより知ることができる。容量測定部113は、各圧電体11a〜11eの分極用電極間の静電容量及び駆動用電極間の静電容量を測定できるように、配線111eを介して分極用電極12aa〜12ae、12ba〜12be及び駆動用電極13a〜13fと接続されている。CPU12は容量測定部113を駆動し、各圧電体11a〜11eの分極用電極間の静電容量及び駆動用電極間の静電容量を測定する。測定された静電容量は一時的にRAM114に格納される。
次いで、CPU12は、測定した圧電体11a〜11eの静電容量と、ROM115に格納されている予め定めた基準値とを比較する(S2)。具体的には、CPU12は、ROM115に格納されている圧電体11a〜11eの分極用電極間方向の静電容量及び駆動用電極間方向の静電容量の基準値と、それらに対応する一時的にRAM114に格納された静電容量の測定結果とを比較する。静電容量の基準値は適宜決めることができるが、例えば、初期の静電容量の±10%以内と決めることができる。
圧電体11a〜11eの分極用電極間方向の静電容量又は駆動用電極間方向の静電容量のうち両方ともが、それぞれに定められた基準値の範囲内であるとき、圧電体11a〜11eの分極量を増加させる必要がないので、以降、通常動作が行われる(S6)。具体的には、例えば、CPU12がアクチュエータコントローラ116、アクチュエータドライバ118を駆動させて浮上量の制御を行いながら、記録及び再生動作を行う。
圧電体11a〜11eの分極用電極間方向の静電容量又は駆動用電極間方向の静電容量のうち一方が、それぞれに予め定められた基準値よりも低いとき、CPU12は、圧電体11a〜11eに対して分極処理を行う(S3)。具体的には、例えば、CPU12が、ヒータコントローラ131、ヒータドライバ132を駆動させてヒータ133に電流を流すことによりアクチュエータ10を加熱し、更にアクチュエータコントローラ116、アクチュエータドライバ118を駆動させて各分極用電極にそれぞれ所定の電位を印加する。例えば、分極用電極12aa、12bb、12ac、12bd、12aeに0V、分極用電極12ba、12ab、12bc、12ad、12beに100Vの電位を印加する。
次いで、CPU12は、圧電体11a〜11eの静電容量の測定を行う(S4)。この測定はS1と同様に行う。次いで、CPU12は、測定した圧電体11a〜11eの静電容量と、ROM115に格納されている予め定めた基準値とを比較する(S5)。この比較はS2と同様に行う。圧電体11a〜11eの分極用電極間方向の静電容量又は駆動用電極間方向の静電容量のうち両方ともが、それぞれに定められた基準値以上であるとき、圧電体11a〜11eの分極量を増加させる必要がないので、以降、通常動作が行われる(S6)。圧電体11a〜11eの分極用電極間方向の静電容量又は駆動用電極間方向の静電容量のうち一方が、それぞれに予め定められた基準値よりも低いとき、再びS3に戻り、CPU12が圧電体11a〜11eに対して分極処理を行う。
3回分極処理を行っても圧電体11a〜11eの分極用電極間方向の静電容量又は駆動用電極間方向の静電容量のうち一方が、それぞれに予め定められた基準値よりも低いとき、CPU12は、駆動用電極間により大きな電圧が印加されるようにアクチュエータコントローラ116、アクチュエータドライバ118を駆動させて浮上量の制御を行いながら、記録及び再生動作を行う(S7)。
−ヘッドスライダの製造工程−
次に、図13〜15に示されるヘッドスライダ105の製造工程を、図17A〜17Iを使用して説明する。なお、図17A〜17Iにおいて、複数の圧電素子10a〜10eのうち、10a〜10cのみが示されている。また、分極用電極12aa〜12aeは分極用電極12a、分極用電極12ba〜12beは分極用電極12b、駆動用電極13a〜13fは駆動用電極13とそれぞれ総称する。
まず、スライダ基板105aとして、例えばウェハ状のアルチック(Al−TiC)基板を準備する(図17A)。
次に、スパッタリング法により、スライダ基板105aの表面に、例えば、膜厚が約250nmのアルミナ(Al)、酸化チタン(TiO)等を堆積させる。次いでスパッタリング法或いは真空蒸着法によりニッケルクロム(NiCr)、タングステン(W)等からなる膜を200nm堆積させ、更に堆積した膜をフォトリソグラフィ法およびドライエッチング法によりパタニングし、ヒータ133を設ける。更に、ヒータ133を覆うように、例えば、膜厚が約250nmのアルミナ(Al)、酸化チタン(TiO)等を堆積させ、ヒータ133が埋設された絶縁層34を形成する(図17B)。
次に、絶縁層34上にパタニングされた分極用電極12bを形成する。具体的には、例えばCVD法により膜厚が約200nmのSiC膜を堆積させる。次に、所望の分極用電極12bの形状に対応するレジストパタンを形成し、更にドライエッチングによりSiC膜を所望の形状にパタニングする。次いで、レジストパタンを除去する。次に、パタニングされた分極用電極12bを覆うように、アルミナ(Al)、酸化チタン(TiO)等の絶縁層34aを堆積させ、更に上面をCMP法により研磨し、SiC膜の上面を露出させる(図17C)。
次に、図8に示すように、分極用電極12bを覆うように、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O:PZT)などの圧電材料を主材料として含む、或いは、圧電材料からなる圧電体11を形成する(図17D)。具体的には、スパッタリング法により、分極用電極12bを覆うようにPZTを堆積させ、膜厚が約5μmの圧電体11を形成する。この際、スパッタリング法の他に、例えばゾルゲル法、パルスレーザ蒸着法、MOCVD法、或いは、エアロゾルデポジション法なども使用可能である。
次に、圧電体11の上に、圧電体11の形状を加工するためのレジストパタン140を形成する(図17E)。具体的には、例えば、後工程における圧電体11に対するドライエッチングの工程において、幅(積層方向に垂直な方向)及び奥行き(紙面の垂直方向)が所望の形状になるように加工するために、対応するレジストパタンを形成する。
次に、形成したレジストパタン140をマスクとして、圧電体11に対してフッ素系または塩素系ガスを用いて誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)によるドライエッチングを行う。ドライエッチングで形成後、例えば600℃で、30分間、酸素雰囲気中でアニール処理を行う。このドライエッチングにより、高さ(積層方向の長さ)が3μm、幅(積層方向に垂直な方向)が2μm、奥行き(紙面の法線方向)が5μmの各圧電体11a〜11eが形成される(図17F)。
次に、レジストパタン140を除去する(図17G)。
次に圧電体11a〜11eの間の溝内部に、例えばCu/Cr層からなる鍍金シード膜をスパッタにより形成し、Cu鍍金により活性部間の溝をCuで充填する。Cu充填後、CMPによる表面研磨を行い、圧電体11a〜11eの頂部を露出させ、駆動電極を13を形成する(図17H)。駆動電極13の大きさは、例えば幅(積層方向に垂直な方向)が1μm、奥行き(紙面の法線方向)が5μm、高さ(積層方向の長さ)が3μmである。なお、この工程において図示されないベース電極51、52、53、54、電圧供給端子51v、52v、53v、54vも形成される。
次に、露出した圧電体11a〜11eの頂部に、分極用電極12aを形成する。分極用電極12aは、分極用電極12bと同様のプロセスにより形成される。分極用電極12a、12bは、後工程である磁気ヘッド105bの作成時に通常300℃程度まで加熱する工程を経るため、300℃程度では変形しにくい炭化珪素(SiC)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)等の金属酸化物、またはチタン酸バリウム(BaTiO)にイットリウムYまたはLaを添加したものなどから構成されることが好ましい。次に、分極用電極12aを覆うように、膜厚500nm程度の絶縁層35を形成する。絶縁層35は、絶縁層34と同様のプロセスにより形成される。最後に磁気ヘッド105bを形成する。磁気ヘッド105の作成方法は、本発明に直接関係せず、また、通常の手段で作成できるため説明を省略する。なお、絶縁層35及び磁気ヘッド105を形成する際、図示されない外部端子41t、42t、43t、44tも形成される。外部端子の形成プロセスは、例えば、絶縁層および磁気ヘッド105bの作成後にレジストパタンを形成し、次いでドライエッチにより外部端子を形成したい部分を除去し、次
いで鍍金により外部端子を形成する方法が挙げられる。
最後に、このように各層が積層された形成されたウェハ状のアルチック基板105aをダイシングソーで切断し、個片のヘッドスライダ105に分離する。以上のような製造方法によってヘッドスライダ105が完成する。なお、分離されたヘッドスライダ105は、例えば接着剤によりサスペンション106のジンバル106g部分に接合される。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。上記実施形態の圧電アクチュエータの使用態様として、ヘッドスライダ、磁気ディスク装置について説明したが、上記実施形態の圧電アクチュエータは他の用途にも使用でき、例えば、インクジェットプリンタのインクの吐出を制御するために用いることができる。
ここで再び、本発明の詳細な特徴を改めて説明する。
(付記1)
圧電体と、
前記圧電体を分極させる電界を前記圧電体に印加可能であり、少なくとも一方が温度により抵抗値が変化する材料からなる第1電極及び第2電極と、
前記圧電体の分極方向と交差する方向の電界を前記圧電体に印加可能な第3電極及び第4電極と
を備えることを特徴とする圧電アクチュエータ。
(付記2)
前記第3電極及び前記第4電極は、前記圧電体の分極方向と垂直な方向に電界を印加可能であることを特徴とする付記1に記載の圧電アクチュエータ。
(付記3)
前記第1電極及び前記第2電極のうち少なくとも一方は、温度により導電性から絶縁性に変化する材料からなることを特徴とする付記1に記載の圧電アクチュエータ。
(付記4)
前記第1電極及び前記第2電極のうち少なくとも一方が絶縁性であるとき、前記第3及び前記第4電極は圧電体に電界を印加することを特徴とする付記3に記載の圧電アクチュエータ。
(付記5)
更に、温度により抵抗値が変化する前記材料からなる前記第1電極及び前記第2電極を加熱する加熱手段を備える付記1に記載の圧電アクチュエータ。
(付記6)
前記圧電体は、前記第1電極及び前記第2電極に挟まれていることを特徴とする付記1に記載の圧電アクチュエータ。
(付記7)
前記第3電極及び前記第4電極による圧電体への電界の印加が、前記圧電アクチュエータの剪断変位を引き起こすことを特徴とする付記1に記載の圧電アクチュエータ。
(付記8)
更に、前記第4電極を挟んで前記圧電体の反対側に配置される別の圧電体と、
前記別の圧電体を前記圧電体の分極方向と反対向きに分極させる電界を前記別の圧電体に印加可能であり、少なくとも一方が温度により抵抗値が変化する材料からなる別の第1電極及び別の第2電極と、
前記別の圧電体の分極方向と交差する方向の電界を前記別の圧電体に印加するため、前記別の圧電体を挟んで前記第4電極の反対側に配置された第5電極と
を備えることを特徴とする付記1に記載の圧電アクチュエータ。
(付記9)
スライダ基板と、
圧電体と、前記圧電体を分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方が温度により抵抗値が変化する材料からなる第1電極及び第2電極と、前記圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加可能な第3電極及び第4電極とを有し、前記スライダ基板上に設けられた圧電アクチュエータと、
前記圧電アクチュエータの上に配置された磁気ヘッドと、
前記圧電アクチュエータを加熱する加熱手段と
を備えることを特徴とするヘッドスライダ。
(付記10)
前記圧電体の分極方向が、前記スライダ基板から前記磁気ヘッドへ向かう方向に平行であることを特徴とする付記9に記載のヘッドスライダ。
(付記11)
前記第3電極及び前記第4電極は、前記圧電体の分極方向と垂直な方向に電界を印加可能であることを特徴とする付記9に記載のヘッドスライダ。
(付記12)
前記第1電極は温度により導電性から絶縁性に変化する材料からなることを特徴とする付記9に記載のヘッドスライダ。
(付記13)
前記第1方向に沿った電界の印加が、前記圧電アクチュエータの剪断変位を引き起こし、前記剪断変位が前記第2方向の変位を引き起こすことを特徴とする付記9に記載のヘッドスライダ。
(付記14)
前記第3電極及び前記第4電極による圧電体への電界の印加が、前記圧電アクチュエータの剪断変位を引き起こし、該剪断変位が前記スライダ基板から前記磁気ヘッドへ向かう方向に垂直な方向に変位を引き起こすことを特徴とする付記9に記載のヘッドスライダ。(付記15)
前記圧電アクチュエータが、更に、前記第4電極を挟んで前記圧電体の反対側に配置される別の圧電体と、
前記別の圧電体を前記圧電体の分極方向と反対向きに分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方が温度により抵抗値が変化する材料からなる別の第1電極及び別の第2電極と、
前記別の圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加可能するため、前記別の圧電体を挟んで前記第4電極の反対側に配置された第5電極と
を備えることを特徴とする付記10に記載のヘッドスライダ。
(付記16)
前記第1電極、前記第2電極、前記別の第1電極、及び前記別の第2電極は、前記圧電体の分極方向及び前記別の圧電体の分極方向が互いに反対を向くように、それぞれ電位が印加されうることを特徴とする付記15に記載のヘッドスライダ。
(付記17)
スライダ基板と、
圧電体と、前記圧電体を分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方が温度により抵抗値が変化する材料からなる第1電極及び第2電極と、前記圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加可能な第3電極及び第4電極とを有し、前記スライダ基板上に設けられた圧電アクチュエータと、
前記圧電アクチュエータの上に配置された磁気ヘッドと、
前記圧電アクチュエータを加熱する加熱手段と
を有するヘッドスライダと、
磁気情報を記録するための磁気記憶媒体と
を備えることを特徴とする磁気ディスク装置。
(付記18)
更に、前記圧電体の静電容量を測定する容量測定部と、
前記圧電体の静電容量と前記圧電体の静電容量が予め定めた基準値とを比較し、該比較の結果に基づき前記複数の第1電極の間に電界を印加する制御部と、
を備えることを特徴とする付記17に記載の磁気ディスク装置。
(付記19)
前記容量測定部が、前記複数の第1電極に接続されたことを特徴とする付記18に記載の磁気ディスク装置。
(付記20)
前記容量測定部が、前記複数の第2電極に接続されたことを特徴とする付記18に記載の磁気ディスク装置。
本発明の一実施形態である圧電アクチュエータの断面図である。 動作させて変形した圧電アクチュエータを示す断面図である。 分極用電極12a、12bがいずれも抵抗値1MΩ以上の材料からなる圧電アクチュエータにおいて、駆動電極13a、13b間に30Vの電位差を生じさせたときの圧電体11の内部における等電位面のシミュレーション結果を示す図である。 分極用電極12a、12bがいずれも白金(Pt)からなる圧電アクチュエータにおいて、駆動電極13a、13b間に30Vの電位差を生じさせたときの圧電体11の内部における等電位面のシミュレーション結果を示す図である。 CVDで作成した多結晶SiC膜の温度−抵抗グラフである。 本発明の圧電アクチュエータの別の実施形態を示す断面図である。 分極用電極12a、12bがいずれも白金(Pt)からなる圧電アクチュエータにおいて、駆動電極13a、13b間に30Vの電位差を生じさせたときの圧電体11の内部における等電位面のシミュレーション結果を示す図である。 分極用電極12a、12bがいずれも白金(Pt)からなる圧電アクチュエータにおいて、駆動電極13a、13b間に30Vの電位差を生じさせたときの圧電体11の内部における等電位面のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の圧電アクチュエータの別の実施形態を示す断面図である。 本発明の磁気ディスク装置の一実施形態を示す断面図である。 本発明の磁気ディスク装置の一実施形態を示す断面図である。 磁気ヘッド支持体を示す図である。 本発明のヘッドスライダの一実施形態の概略構造を示す斜視図である。 図13のヘッドスライダの断面を磁気ディスクとともに示す模式図である。 一実施形態のヘッドスライダのうち、圧電アクチュエータに含まれる電極のみを示した斜視図である。 圧電体の分極量を増加させることにより、圧電アクチュエータの変位量を回復させる制御手段を例示するフローチャートである。 一実施形態のヘッドスライダの製造工程を示す図である。
符号の説明
10 圧電アクチュエータ
10a〜10e 圧電素子
11、11a〜11e 圧電体
12a、12aa〜12ae、12b、12ba〜12be 分極用電極
13a〜13f 駆動用電極
14 基板
16 絶縁層
34、34a、35 絶縁層
41t〜44t 外部端子
51〜54 ベース電極
51v〜54v 電圧供給端子
101 磁気ディスク装置
102 ハウジング
103 回転軸
104 磁気ディスク
104c 磁気ディスク表面
105 ヘッドスライダ
105a スライダ基板
105b 磁気ヘッド
105f 浮上面
105h 素子部
106 サスペンション
106g ジンバル
106p 先端部
107 アーム軸
108 キャリッジアーム
109 電磁アクチュエータ
110 制御回路部
111a〜111g 配線
112 CPU
113 容量測定部(CMU)
114 RAM
115 ROM
116 アクチュエータコントローラ
117 バス
118 アクチュエータドライバ
119 入出力回路
120 磁気ヘッド支持体
122 ベースプレート
131 ヒータコントローラ
132 ヒータドライバ
133 ヒータ
140 レジスト

Claims (10)

  1. 圧電体と、
    前記圧電体を分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方は温度により抵抗値が変化する材料からなる第1電極及び第2電極と、
    前記圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加可能な第3電極及び第4電極と
    を備えることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記第3電極及び前記第4電極は、前記圧電体の分極方向と垂直な方向に電界を印加可能であることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記第1電極及び前記第2電極のうち少なくとも一方は、温度により導電性から絶縁性に変化する材料からなることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 更に、温度により抵抗値が変化する前記材料からなる前記第1電極及び前記第2電極を加熱する加熱手段を備える請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 更に、前記第4電極を挟んで前記圧電体の反対側に配置される別の圧電体と、
    前記別の圧電体を前記圧電体の分極方向と反対向きに分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方は温度により抵抗値が変化する材料からなる別の第1電極及び別の第2電極と、
    前記別の圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加するため、前記別の圧電体を挟んで前記第4電極の反対側に配置された第5電極と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  6. スライダ基板と、
    圧電体と、前記圧電体を分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方は温度により抵抗値が変化する材料からなる第1電極及び第2電極と、前記圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加可能な第3電極及び第4電極とを有し、前記スライダ基板上に設けられた圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータの上に配置された磁気ヘッドと、
    前記圧電アクチュエータを加熱する加熱手段と
    を備えることを特徴とするヘッドスライダ。
  7. 前記圧電体の分極方向が、前記スライダ基板から前記磁気ヘッドへ向かう方向に平行であることを特徴とする請求項6に記載のヘッドスライダ。
  8. 前記圧電アクチュエータが、更に、前記第4電極を挟んで前記圧電体の反対側に配置される別の圧電体と、
    前記圧電体を前記圧電体の分極方向と反対向きに分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方は温度により抵抗値が変化する材料からなる別の第1電極及び別の第2電極と、
    前記別の圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加するため、前記別の圧電体を挟んで前記第4電極の反対側に配置された第5電極と
    を備えることを特徴とする請求項7に記載のヘッドスライダ。
  9. スライダ基板と、
    圧電体と、前記圧電体を分極させる電界を印加可能であり、少なくとも一方は温度により抵抗値が変化する材料からなる第1電極及び第2電極と、前記圧電体の分極方向と交差する方向に電界を印加可能な第3電極及び第4電極とを有し、前記スライダ基板上に設け
    られた圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータの上に配置された磁気ヘッドと、
    前記圧電アクチュエータを加熱する加熱手段と
    を有するヘッドスライダと、
    磁気情報を記録するための磁気記憶媒体と
    を備えることを特徴とする磁気ディスク装置。
  10. 更に、前記圧電体の静電容量を測定する容量測定部と、
    前記圧電体の静電容量と前記圧電体の静電容量が予め定めた基準値とを比較し、該比較の結果に基づき前記複数の第1電極の間に電界を印加する制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の磁気ディスク装置。
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