JPH1023753A - 高圧発生回路 - Google Patents

高圧発生回路

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JPH1023753A
JPH1023753A JP8188641A JP18864196A JPH1023753A JP H1023753 A JPH1023753 A JP H1023753A JP 8188641 A JP8188641 A JP 8188641A JP 18864196 A JP18864196 A JP 18864196A JP H1023753 A JPH1023753 A JP H1023753A
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JP
Japan
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primary
region
electrode
main surface
piezoelectric transformer
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Withdrawn
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JP8188641A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Maruko
展弘 丸子
Koichi Kanayama
光一 金山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】力率が向上し、効率のよい高圧発生回路を提供
する。 【解決手段】圧電トランス100の一次側と電源80と
の間にコイル70を直列に接続する。圧電トランス10
0は圧電セラミックス基板210を備え、圧電セラミッ
クス基板210の上面212には一次側電極222、2
26、二次側電極242を設け、下面214には一次側
電極224、228、二次側電極244を設け、一次側
電極222、224間を上向きに分極し、一次側電極2
26、228間を下向きに分極する。二次側領域dを左
向きに分極する。一次側電極222、226をコイル7
0を介して電源80の一端に接続し、電源80の他端を
一次側電極224、228、CFL90の一端に接続
し、CFL90の他端を二次側電極242に接続する。
コイル70により入力側の位相が0に近づき、力率が改
善され、入力電圧も低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高圧発生回路に関
し、特に圧電トランスを使用した高圧発生回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ノート型パーソナルコンピュータなどの
液晶ディスプレー(LCD)パネルを搭載した携帯機器
では、小型化、省消費電力化が望まれている。このLC
Dパネルのバックライトとして広く用いられている冷陰
極管(CFL)は、点灯開始時には1kV以上の高電圧
を必要とし、また連続点灯している時には数百V程度の
高電圧を必要とする。そのためのトランスとして、高昇
圧巻線トランスが用いられてきたが、効率や大きさ等の
点で高性能化の限界に近づきつつある。
【0003】近年、このLCDパネル用として、より小
型で高効率を実現できる圧電トランスが注目されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように圧電トラ
ンスをLCDパネル用バックライト電源用として用いる
場合、例えばノートパソコンや携帯端末まで搭載用途を
広げるためには、圧電トランスは電池などの低い電圧で
駆動させる必要がある。圧電トランスを低電圧で駆動し
ようとする場合、その構造を工夫することで入力電圧を
低減することが考えられる。
【0005】しかしながら、圧電トランスを回路に組み
込むと位相が容量性となって負側にシフトし、その結
果、力率(電力×cos(位相))が低くなるため駆動
時の入力電圧を低減しようとする場合、回路上の限界が
ある。
【0006】従って、本発明の目的は、力率が向上し、
より低い入力電圧で高い出力を得る効率のよい高圧発生
回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、電源と
圧電トランスの一次側との間にインダクタンス素子を直
列に接続したことを特徴とする高圧発生回路が提供され
る。
【0008】このように、インダクタンス素子を圧電ト
ランスの一次側と電源との間に直列に接続することによ
り、入力側の位相を0にするかまたは0に近づけること
ができ、力率が改善される。その結果、入力電圧も低減
することができ、電源としての効率も向上することがで
きる。また、圧電トランスとして駆動できる帯域も拡大
することができる。
【0009】このことを、図3を参照してさらに説明す
る。圧電トランスは、駆動状態、特に共振点F付近では
位相は容量性であって、負にシフトしている(実線参
照)。いま、インダクタンス素子を圧電トランスの一次
側と電源との間に直列に接続すると、位相の周波数特性
においては、波線に示すように、共振周波数が低下し、
位相変化を生じる帯域が広がり、また位相も大きくなり
0に近づき、Lの値によっては0よりも大きくなる周波
数帯域が存在する。
【0010】圧電トランスを共振周波数Fに近い周波数
で駆動する場合には、インダクタンス素子を接続しない
場合に比べて位相が大きくなって0に近づくので、力率
が向上できる。そして、このように力率が向上できるの
で、必要な実効電力を得るために必要な入力電圧を低減
することができる。また、インダクタンス素子を接続す
れば、位相変化を生じる帯域が広がるので、圧電トラン
スとして駆動できる帯域を拡大することができる。ま
た、Lの値を選ぶことによって、位相0となる駆動周波
数を可変にすることができる。このように、位相が0で
あれば、力率100%で駆動することができる。
【0011】好ましくは、本発明の高圧発生回路で使用
される圧電トランスが、互いに対向する第1の主面と第
2の主面とを有する圧電基板を備え、前記第1の主面お
よび前記第2の主面が延在する方向のうちの所定の一方
向である第1の方向の縦振動共振モードを利用する圧電
トランスであって、前記共振モードが、前記第1の方向
に少なくとも1波長以上の応力分布が存在する共振モー
ドであり、前記第1の方向において互いに離間する第1
の一次側領域と第2の一次側領域と二次側領域とを少な
くとも有し、前記第1の一次側領域が前記第1の方向に
おいて前記共振時の前記応力分布のほぼ半波長の長さを
有し前記共振時に前記第1の方向において正または負の
うちいずれか一つの応力が生じる領域であり、前記第1
の一次側領域の前記第1の主面および第2の主面には第
1の一次側電極および第2の一次側電極がそれぞれ互い
に対向して設けられ、前記第1の一次側領域の前記第1
の一次側電極と前記第2の一次側電極間が前記第1の主
面と前記第2の主面間の第2の方向において第1の所定
の方向に分極され、前記第2の一次側領域が前記第1の
方向において前記共振時の前記応力分布の半波長以下の
長さを有し前記共振時に前記第1の方向において正また
は負のうちいずれか一つの応力が生じる領域であり、前
記第1の一次側領域の前記第1の主面および前記第2の
主面に第3の一次側電極および第4の一次側電極がそれ
ぞれ互いに対向して設けられ、前記第2の一次側領域の
前記第3の一次側電極と前記第4の一次側電極間が前記
第2の方向において第2の所定の方向に分極され、前記
第1の一次側領域および前記第2の一次側領域のいずれ
の一方も前記第1の一次側領域および前記第2の一次側
領域の他方の領域によって励振される共振を増大すべく
振動するように、前記共振時に前記第1の一次側領域と
前記第2の一次側領域とにそれぞれ生じる応力の方向に
応じて前記第1の一次側領域と前記第2の一次側領域と
が前記第2の方向の所定の方向にそれぞれ分極されてい
ると共に前記第3の一次側電極および前記第4の一次側
電極と前記第1の一次側電極および前記第2の一次側電
極とが所定の接続状態に電気的に接続可能とされている
かまたは接続されており、前記二次側領域に二次側電極
が設けられ、前記二次側領域が所定の方向に分極分極さ
れている第1の圧電トランスである。
【0012】この第1の圧電トランスにおいては、第1
の一次側電極と第2の一次側電極とに加えて第3の一次
側電極および第4の一次側電極を設けているから、一次
側の電極面積がより大きくなって、圧電トランスの入力
インピーダンスが小さくなる。その結果、圧電トランス
に電源から電気エネルギーが供給されやすくなる。
【0013】また、このように、入力インピーダンスが
小さくなるので、位相を大きくして0に近づけるのに必
要なLの値を小さくできる。その結果、接続されるイン
ダクタンス素子が小型化され、占有面積を小さくでき
る。
【0014】さらに、入力インピーダンスが小さくなる
ことと、位相が0に近づくことが相まって入力電圧をさ
らに下げることができる。
【0015】また、第1の一次側領域および第2の一次
側領域のいずれの一方も第1の一次側領域および第2の
一次側領域の他方の領域によって励振される共振を増大
すべく振動するように、共振時に第1の一次側領域と第
2の一次側領域とにそれぞれ生じる応力の方向に応じて
第1の一次側領域と第2の一次側領域とが第2の方向の
所定の方向にそれぞれ分極されていると共に第3の一次
側電極および第4の一次側電極と第1の一次側電極およ
び第2の一次側電極とが所定の接続状態に電気的に接続
可能とされているか接続されているから、この第1の一
次側領域および第2の一次側領域によって圧電基板の共
振がさらに増大され、一次側において入力の電気エネル
ギーをより効率よく機械的な弾性エネルギーに変換でき
る。
【0016】なお、第1の一次側領域および第2の一次
側領域のいずれの一方も、第1の一次側領域および第2
の一次側領域の他方の領域によって励振される共振を増
大すべく振動するようにするには、共振時に第1の一次
側領域に生じる応力の方向が共振時に第2の一次側領域
に生じる応力の方向と反対である場合には、好ましく
は、第2の一次側領域の第3の一次側電極と第4の一次
側電極間の分極方向を、第1の一次側領域の第1の一次
側電極と第2の一次側電極間の分極方向と同じとすると
共に、第3の一次側電極および第2の一次側電極を電気
的に接続し、第4の一次側電極および第1の一次側電極
を電気的に接続する。
【0017】また、第1の一次側領域および第2の一次
側領域のいずれの一方も、第1の一次側領域および第2
の一次側領域の他方の領域によって励振される共振を増
大すべく振動するようにするには、共振時に第1の一次
側領域に生じる応力の方向が共振時に第2の一次側領域
に生じる応力の方向と反対である場合には、第2の一次
側領域の第3の一次側電極と第4の一次側電極間の分極
方向を、第1の一次側領域の第1の一次側電極と第2の
一次側電極間の分極方向と反対とすると共に、第3の一
次側電極および第1の一次側電極を電気的に接続し、第
4の一次側電極および第2の一次側電極を電気的に接続
することも好ましい。
【0018】また、第1の一次側領域および第2の一次
側領域のいずれの一方も、第1の一次側領域および第2
の一次側領域の他方の領域によって励振される共振を増
大すべく振動するようにするには、共振時に第1の一次
側領域に生じる応力の方向が共振時に第2の一次側領域
に生じる応力の方向と同じ場合には、第2の一次側領域
の第3の一次側電極と第4の一次側電極間の分極方向
を、第1の一次側領域の第1の一次側電極と第2の一次
側電極間の分極方向と同じとすると共に、第3の一次側
電極および第1の一次側電極を電気的に接続し、第4の
一次側電極および第2の一次側電極を電気的に接続する
ことが好ましい。
【0019】また、好ましくは、本発明の高圧発生回路
で使用される圧電トランスが、互いに対向する第1の主
面と第2の主面とを有する圧電基板を備え、前記第1の
主面および前記第2の主面が延在する一方向を第1の方
向とし、前記圧電基板が、前記第1の方向を分割する第
1の一次側領域、第2の一次側領域および二次側領域を
少なくとも有し、前記圧電基板の前記第1の一次側領域
は前記圧電基板の前記第1の方向の長さのほぼ1/n
(nは2以上の整数である。)の長さを有し、前記第1
の一次側領域の前記第1の主面および第2の主面に第1
の一次側電極および第2の一次側電極がそれぞれ互いに
対向して設けられ、前記第1の一次側領域の前記第1の
一次側電極と前記第2の一次側電極間が前記第1の主面
と前記第2の主面間の第2の方向において第1の所定の
方向に分極され、前記圧電基板の前記第2の一次側領域
は、前記圧電基板の前記第1の方向の長さの1/n以下
の長さを有し、前記第2の一次側領域の前記第1の主面
および前記第2の主面に第3の一次側電極および第4の
一次側電極がそれぞれ互いに対向して設けられ、前記第
2の一次側領域の前記第3の一次側電極と前記第4の一
次側電極間が前記第2の方向において第2の所定の方向
に分極され、前記第3の一次側電極および前記第4の一
次側電極と前記第1の一次側電極および前記第2の一次
側電極とが所定の接続状態に電気的に接続可能とされて
いるかまたは接続されており、前記二次側領域に二次側
電極が設けられ、前記二次側領域が所定の方向に分極さ
れている第2の圧電トランスである。
【0020】一次側電極への入力周波数と圧電基板の物
性および振動方向の長さで共振モードが決まるが、ここ
で圧電基板の第1の方向の1/nの長さは共振モードの
半波長に相当する。したがって、例えば、共振モードが
1.5波長であればnは3、1波長であればnは2とな
る。圧電トランスでの共振モードはいくらでも大きな波
数をとれるため、nは2以上の整数をとり得る。
【0021】この第2の圧電トランスにおいては、第1
の一次側電極と第2の一次側電極とに加えて第3の一次
側電極および第4の一次側電極を設けているから、一次
側の電極面積がより大きくなって、圧電トランスの入力
インピーダンスが小さくなる。その結果、圧電トランス
に電源から電気エネルギーが供給されやすくなる。
【0022】また、このように、入力インピーダンスが
小さくなるので、位相を大きくして0に近づけるのに必
要なLの値を小さくできる。その結果、接続されるイン
ダクタンス素子が小型化され、占有面積を小さくでき
る。
【0023】さらに、入力インピーダンスが小さくなる
ことと、位相が0に近づくことが相まって入力電圧をさ
らに下げることができる。
【0024】また、第1の一次側領域が圧電基板の第1
の方向の長さのほぼ1/n(nは2以上の整数であ
る。)の長さを有しているから、第1の一次側領域は、
圧電基板の第1の方向において、共振時の応力分布の半
波長の長さを有し共振時に第1の方向において正または
負のうちいずれか一つの応力が生じる圧電基板の領域と
なる。また、第2の一次側領域は圧電基板の第1の方向
の長さの1/n以下の長さを有するから、第2の一次側
領域は圧電基板の第1の方向において、共振時の応力分
布の半波長以下の長さを有し、共振時に第1の方向にお
いて正または負のうちいずれか一つの応力が生じる領域
となる。そして、第1の一次側領域の第1の主面および
第2の主面に第1の一次側電極および第2の一次側電極
をそれぞれ互いに対向して設け、第1の一次側領域の第
1の一次側電極と第2の一次側電極間を第2の方向にお
いて第1の所定の方向に分極し、第2の一次側領域の第
1の主面および第2の主面に第3の一次側電極および第
4の一次側電極をそれぞれ互いに対向して設け、第2の
一次側領域の第3の一次側電極と第4の一次側電極間を
第2の方向において第2の所定の方向に分極していると
共に第3の一次側電極および第4の一次側電極と第1の
一次側電極および前記第2の一次側電極とを所定の接続
状態に電気的に接続可能であるとするか接続しているか
ら、共振時に第1の一次側領域および第2の一次側領域
にそれぞれ生じる応力の方向に応じて、第1の一次側領
域および第2の一次側領域のいずれの一方も、第1の一
次側領域および第2の一次側領域の他方の領域によって
励振される共振を増大すべく振動するようにすることが
でき、その結果、一次側において入力の電気エネルギー
をより効率よく機械的な弾性エネルギーに変換できるよ
うになる。
【0025】なお、第1の一次側領域および第2の一次
側領域のいずれの一方も、第1の一次側領域および第2
の一次側領域の他方の領域によって励振される共振を増
大すべく振動するようにするには、共振時に第1の一次
側領域に生じる応力の方向が共振時に第2の一次側領域
に生じる応力の方向と反対である場合には、好ましく
は、第2の一次側領域の第3の一次側電極と第4の一次
側電極間の分極方向を、第1の一次側領域の第1の一次
側電極と第2の一次側電極間の分極方向と同じとすると
共に、第3の一次側電極および第2の一次側電極を電気
的に接続し、第4の一次側電極および第1の一次側電極
を電気的に接続する。
【0026】また、第1の一次側領域および第2の一次
側領域のいずれの一方も、第1の一次側領域および第2
の一次側領域の他方の領域によって励振される共振を増
大すべく振動するようにするには、共振時に第1の一次
側領域に生じる応力の方向が共振時に第2の一次側領域
に生じる応力の方向と反対である場合には、第2の一次
側領域の第3の一次側電極と第4の一次側電極間の分極
方向を、第1の一次側領域の第1の一次側電極と第2の
一次側電極間の分極方向と反対とすると共に、第3の一
次側電極および第1の一次側電極を電気的に接続し、第
4の一次側電極および第2の一次側電極を電気的に接続
することも好ましい。
【0027】また、第1の一次側領域および第2の一次
側領域のいずれの一方も、第1の一次側領域および第2
の一次側領域の他方の領域によって励振される共振を増
大すべく振動するようにするには、第1の一次側領域と
第2の一次側領域との間の距離が圧電基板の第2の方向
の長さの1/n以上離れており共振時に第1の一次側領
域に生じる応力の方向が共振時に第2の一次側領域に生
じる応力の方向と同じ場合には、第2の一次側領域の第
3の一次側電極と第4の一次側電極間の分極方向を、第
1の一次側領域の第1の一次側電極と第2の一次側電極
間の分極方向と同じとすると共に、第3の一次側電極お
よび第1の一次側電極を電気的に接続し、第4の一次側
電極および第2の一次側電極を電気的に接続することが
好ましい。
【0028】また、好ましくは、前記第2の一次側領域
が前記第1の一次側領域と前記二次側領域との間に設け
られている。
【0029】このように、第2の一次側領域を第1の一
次側領域と二次側領域との間に設けることによって、二
次側領域を第1の方向において短くでき、その結果、二
次側を第1の方向において分極する場合には、出力イン
ピーダンスを小さくできる。圧電トランスの出力インピ
ーダンスが小さくなると、圧電トランスの二次側に接続
される負荷に印加できる電圧が大きくなる。
【0030】また、このように、第2の一次側領域を第
1の一次側領域と二次側領域間に設けることによって二
次側領域を第1の方向において短くでき、二次側領域を
第1の方向において分極する場合には、この第2の一次
側領域を設けない場合と比べて、分極の際に印加する絶
対電圧が小さくなる。その結果、高圧の対策が容易とな
り、分極用の電源もより低圧のものを使用できるように
なる。
【0031】さらに、圧電トランスの二次側に接続され
る負荷が冷陰極管(CFL)である場合には、より有効
に作用する。CFLは、放電開始時には1kV以上の高
電圧を必要とする。一方圧電トランスの昇圧比は共振子
の品質係数であるQmに比例する。放電開始前において
はCFLのインピーダンスは無限大に近いから、圧電ト
ランスそのもののQmに昇圧比が比例することになり、
昇圧比を大きくとれる。従って、このように第2の一次
側領域を設けることによって二次側領域が短くなって二
次側の形状から決まる昇圧比は小さくなっても、上述の
ように、放電開始時には共振子そのもののQmが昇圧比
に大きく寄与するから、放電を開始できる電圧までの昇
圧は容易にできる。そして放電が開始すると、CFLの
インピーダンスは下がるが、このような第2の一次側領
域を設けることによって上述のように圧電トランスの出
力インピーダンスは小さくなるから、その分CFLに印
加される電圧を大きくすることができる。
【0032】また、好ましくは、上記第1の圧電トラン
スまたは第2の圧電トランスの二次側領域は、第1の主
面および第2の主面と平行な前記第1の方向において分
極されている。また、上記第1の圧電トランスまたは第
2の圧電トランスの二次側領域を、第1の主面および第
2の主面と平行な方向であって、前記第1の方向とほぼ
直角な方向において分極してもよい。
【0033】さらに、好ましくは、本発明の高圧発生回
路で使用される圧電トランスが、上記第1の圧電トラン
スまたは第2の圧電トランスを複数前記第2の方向に積
層一体化した積層型圧電トランスである。
【0034】この積層型圧電トランスにおいては、一次
側の電極面積がより大きくなって、圧電トランスの入力
インピーダンスがさらに小さくなり、圧電トランスに電
源から電気エネルギーがさらに供給されやすくなる。
【0035】また、このように、入力インピーダンスが
さらに小さくなるので、位相を大きくして0に近づける
のに必要なLの値をさらに小さくできる。その結果、接
続されるインダクタンス素子がさらに小型化され、占有
面積をさらに小さくできる。
【0036】そして、入力インピーダンスが小さくなる
ことと、位相が0に近づくことが相まって入力電圧を下
げることができる効果もさらに大きくなる。
【0037】この積層型圧電トランスにおいては、各圧
電トランスの一次側領域には他の圧電トランスの一次側
領域を積層し、各圧電トランスの二次側領域には他の圧
電トランスの二次側領域を積層し、これら複数の圧電ト
ランスの一次側領域の分極方向および一次側電極の接続
状態をこれら複数の圧電トランスが互いの振動をさらに
増大すべく設定することが好ましい。この場合に、積層
される圧電トランスは同一構造のものとし、対応する電
極同士をそれぞれ電気的に並列に接続することがより好
ましい。
【0038】このようにすれば、入力電流は積層数倍流
れるから、入力電力が一定の場合は、入力電圧は積層数
分の1となり、入力電圧を低減することができる。ま
た、入力電流を積層数倍流すことができるから、入力電
力を増大させてハイパワー駆動することもできる。な
お、上記のように複数の圧電トランスを一体化すること
によって、複数の圧電トランスの振動モードを単一のも
のとすることができる。なお、複数の圧電トランスを一
体化するには、複数の圧電トランス同士を接着剤等で貼
りあわせてもよく、一体焼結してもよい。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0040】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態の高圧発生回路を説明するための図であ
り、図1(A)は斜視図、図1(B)は断面図、図1
(C)は応力分布を示す図、図1(D)は振幅分布を示
す図である。
【0041】本実施の形態の高圧発生回路10において
は、圧電トランス100の一次側と電源80との間にコ
イル70が直列に接続されている。
【0042】このように、コイル70を圧電トランス1
00の一次側と電源80との間に直列に接続することに
より、入力側の位相を0にするかまたは0に近づけるこ
とができ、力率が改善される。その結果、入力電圧も低
減することができ、電源としての効率も向上することが
できる。また、圧電トランスとして駆動できる帯域も拡
大することができる。
【0043】圧電トランス100は圧電セラミックス基
板210を備え、圧電セラミックス基板210の上面2
12の左側1/3には一次側電極222が設けられ、一
次側電極222と対向して圧電セラミックス基板210
の下面214にも一次側電極224が設けられている。
圧電セラミックス基板210の上面212には、一次側
端面216から圧電セラミックス基板210の長手方向
Lの長さの1/3の距離離間した位置から、一次側端面
216から圧電セラミックス基板210の長手方向Lの
長さの2/3の距離離間した位置まで、一次側電極22
6が設けられ、一次側電極226と対向して圧電セラミ
ックス基板210の下面214にも一次側電極228が
設けられている。一次側電極222は一次側電極226
と離間して設けられ、一次側電極224は一次側電極2
28と離間して設けられている。
【0044】一次側電極222と一次側電極224との
間の圧電セラミックス基板210は厚み方向Tにおいて
上向きに分極されている。一次側電極226と一次側電
極228との間の圧電セラミックス基板210は厚み方
向Tにおいて下向きに分極されている。
【0045】二次側端面217近傍の上面212には二
次側電極242が設けられ、二次側端面217近傍の下
面214には二次側電極244が設けられている。圧電
セラミックス基板210の二次側領域dは上面212お
よび下面214の延在方向である長手方向Lにおいて左
向きに分極されている。
【0046】なお、一次側電極222、224、22
6、228および二次側電極242、244は長手方向
端面218から長手方向端面219まで圧電基板210
の幅方向Wの全幅にわたって延在して設けられている。
【0047】一次側電極222、226はコイル70を
介して電源80の一端に接続され、電源80の他端は一
次側電極224および228ならびに負荷としてのCF
L90の一端に接続され、CFL90の他端は二次側電
極242に接続されている。なお、電源80の他端は接
地されている。
【0048】この圧電トランス100では一次側端面2
16と2次側端面217との間に、例えば1.5波長の
振動モードが立つように駆動することができる。この場
合には、一次側端面216から圧電セラミックス基板2
10の長手方向Lの長さの1/6、3/6および5/6
の箇所がそれぞれ長手方向の振動の節201、202、
203となる。なお、この圧電トランス100において
は、左側の2/3が一次側領域cであり、右側の1/3
が二次側領域dである。
【0049】この圧電トランス100においては、一次
側電極222、224間および一次側電極226、22
8間に電圧が印加されると、一次側領域cでは、厚み方
向Tに電界が加わり、分極方向とは垂直方向に変位する
圧電横効果で長手方向Lの縦振動が励振されて、圧電ト
ランス100全体が振動する。さらに二次側では、長手
方向Lに機械的歪みが生じ、分極方向に電位差が発生す
る圧電縦効果により、二次側電極242、244から一
次側電極222、224間および一次側電極226、2
28間に印加された一次電圧と同じ周波数の電圧が取り
出される。圧電トランス100の共振周波数に等しい周
波数の駆動電圧を一次側電極222、224間および一
次側電極226、228間に印加すると、非常に高い昇
圧比を得ることができる。
【0050】また、この圧電トランス100において
は、一次側電極222と一次側電極224に加えて、一
次側電極226と一次側電極228とを設けているか
ら、一次側の電極面積がより大きくなって、圧電トラン
ス100の入力インピーダンスが小さくなる。その結
果、圧電トランス100に電源80から電気エネルギー
が供給されやすくなる。
【0051】また、このように、入力インピーダンスが
小さくなるので、位相を大きくして0に近づけるのに必
要なLの値を小さくできる。その結果、接続されるコイ
ル70が小型化され、占有面積を小さくできる。
【0052】さらに、入力インピーダンスが小さくなる
ことと、位相が0に近づくことが相まって入力電圧をさ
らに下げることができる。
【0053】さらに、一次側電極222と一次側電極2
24との間の圧電セラミックス基板210は厚み方向T
において上向きに分極され、一次側電極226と一次側
電極228との間の圧電セラミックス基板210は厚み
方向Tにおいて下向きに分極され、一次側電極222と
226が共通に接続され、一次側電極224と228が
共通に接続されているから、一次側電極222と一次側
電極224との間の圧電セラミックス基板210によっ
て励振される圧電セラミックス基板210全体の共振
と、一次側電極226と一次側電極228との間の圧電
セラミックス基板210によって励振される圧電セラミ
ックス基板210全体の共振とが互いに他の共振を増大
する。従って、一次側において入力の電気エネルギーを
より効率よく機械的な弾性エネルギーに変換できる。
【0054】また、一次側電極226と228とが、一
次側電極222、224と二次側電極242、244と
の間に設けられている。
【0055】一次側電極226と228とをこのように
設けることによって、二次側領域dを長手方向Lにおい
て短くでき、その結果、圧電トランス100の出力イン
ピーダンスを小さくでき、ひいては圧電トランス100
の出力インピーダンスを小さくできる。圧電トランス1
00の出力インピーダンスが小さくなると、圧電トラン
ス100の二次側に接続される負荷(CFL)90に印
加できる電圧が大きくなる。
【0056】また、一次側電極226と228とをこの
ように設けることによって、二次側領域dを長手方向L
において短くでき、二次側領域dを長手方向Lにおいて
分極する場合には、この一次側電極226と228とを
設けない場合と比べて、分極の際に印加する絶対電圧が
小さくなる。その結果、高圧の対策が容易となり、分極
用の電源もより低圧のものを使用できるようになる。
【0057】さらに、圧電トランス100の二次側に接
続される負荷がCFL90である場合には、この圧電ト
ランス100はより有効に作用する。CFLは、放電開
始時には1kV以上の高電圧を必要とする。一方、圧電
トランス100の昇圧比は共振子の品質係数であるQm
に比例する。放電開始前においてはCFL90のインピ
ーダンスは無限大に近いから、圧電トランス100その
もののQmに昇圧比が比例することになり、昇圧比を大
きくとれる。従って、一次側電極226と228とをこ
のように設けることによって二次側領域dが短くなって
二次側の形状から決まる昇圧比は小さくなっても、放電
開始時には共振子そのもののQmが昇圧比に大きく寄与
するから、放電を開始できる電圧までの昇圧は容易にで
きる。そして放電が開始すると、CFL90のインピー
ダンスは下がるが、一次側電極226と228とをこの
ように設けることによって圧電トランス100の出力イ
ンピーダンスは小さくなるから、その分CFL90に印
加される電圧を大きくすることができる。
【0058】(第2の実施の形態)図2は、本発明の第
2の実施の形態の高圧発生回路を説明するための図であ
り、図2Aは斜視図、図2Bは平面図、図2Cは側面
図、図2Dは応力分布を示す図、図2Eは振幅分布を示
す図である。
【0059】本実施の形態の高圧発生回路20において
は、圧電トランス200の一次側と電源80との間にコ
イル70が直列に接続されている。
【0060】このように、コイル70を圧電トランス2
00の一次側と電源80との間に直列に接続することに
より、入力側の位相を0にするかまたは0に近づけるこ
とができ、力率が改善される。その結果、入力電圧も低
減することができ、電源としての効率も向上することが
できる。また、圧電トランスとして駆動できる帯域も拡
大することができる。
【0061】本実施の形態の圧電トランス200は、単
板の圧電トランス300と単板の圧電トランス400と
をこれらの間に設けられたエポキシ樹脂50で貼り合わ
せることによって構成されている。
【0062】単板の圧電トランス300(400)は直
方体状の圧電セラミックス基板310(410)を備え
ている。なお、本実施の形態においては、単板の圧電ト
ランス300と単板の圧電トランス400とは実質的に
同一構造なので、単板の圧電トランス300の構造のみ
を主として説明し、単板の圧電トランス400について
は、対応する構成要素を()内に記載してその説明は省
略する。
【0063】圧電セラミックス基板310(410)の
上面312(412)の左側1/3には一次側電極32
2が設けられ、一次側電極322と対向して圧電セラミ
ックス基板310(410)の下面314(414)に
も一次側電極324(424)が設けられている。
【0064】圧電セラミックス基板310(410)の
上面312(412)には、一次側端面316(41
6)から圧電セラミックス基板310(410)の長手
方向Lの長さの1/3の距離離間した位置から、一次側
端面316(416)から圧電セラミックス基板310
(410)の長手方向Lの長さの2/3の距離離間した
位置まで、一次電極326(426)が設けられ、一次
側電極326(426)と対向して圧電セラミックス基
板310(410)の下面314(414)にも一次側
電極328(428)が設けられている。一次側電極3
22(422)は一次側電極326(426)と離間し
て設けられ、一次側電極324(424)は一次側電極
328(428)と離間して設けられている。
【0065】一次側電極322と一次側電極324との
間の圧電セラミックス基板310は厚み方向Tにおいて
上向きに分極されている。一次側電極326と一次側電
極328との間の圧電セラミックス基板310は厚み方
向Tにおいて下向きに分極されている。一次側電極42
2と一次側電極424との間の圧電セラミックス基板4
10は厚み方向Tにおいて下向きに分極されている。一
次側電極426と一次側電極428との間の圧電セラミ
ックス基板410は厚み方向Tにおいて上向きに分極さ
れている。
【0066】二次側端面317(417)近傍の上面3
12(412)には二次側電極342(442)が設け
られ、二次側端面317(417)近傍の下面314
(414)には二次側電極344(444)が設けられ
ている。一次側電極326(426)、328(42
8)と二次側電極342(442)、344(444)
との間の圧電セラミックス基板310(410)の二次
側領域は上面312(412)および下面314(41
4)の延在方向である長手方向Lにおいて左向きに分極
されている。
【0067】なお、一次側電極322(422)、32
4(424)、326(426)、328(428)、
二次側電極342(442)、344(444)は長手
方向端面318(418)から長手方向端面319(4
19)まで圧電基板310(410)の幅wの全幅にわ
たって延在して設けられている。
【0068】圧電セラミックス基板310の下面314
と圧電セラミックス基板410の上面412とが向かい
合わせられ、一次側電極324と一次側電極422とが
向かい合わせられ、一次側電極328と一次側電極42
6とが向かい合わせられている。圧電セラミックス基板
310の下面314と圧電セラミックス基板410の上
面412との間、一次側電極324と一次側電極422
との間、一次側電極328と一次側電極426との間お
よび二次側電極344と二次側電極442との間にはエ
ポキシ樹脂50が全面にわたって設けられている。本実
施の形態ではエポキシ樹脂30としてビスフェノールF
型樹脂を使用した。
【0069】一次側電極324、328、422および
426は、一次側端面316(416)から圧電セラミ
ックス基板310(410)の長手方向Lの長さの約1
/3離間した位置を中心として長手方向端面318(4
18)に設けられた共通外部電極60によって接続され
ている。電源80の一端が、この共通外部電極60にコ
イル70を介して接続され、電源80の他端は一次側電
極322、326、424および428ならびに負荷と
してのCFL90の一端に接続され、CFL90の他端
は二次側電極342に接続されている。なお、電源80
の他端は接地されている。
【0070】本実施の形態の圧電トランス200は、2
つの単板の圧電トランス300、400を背中合わせに
して、対応する一次側電極同士を並列に接続した構成と
なっている。
【0071】従って、この圧電トランス200において
は、一次側の電極面積が単板の圧電トランス300(4
00)の約2倍と大きくなって、圧電トランス200の
入力インピーダンスが小さくなる。その結果、圧電トラ
ンス200に電源80から電気エネルギーが供給されや
すくなる。また、このように、入力インピーダンスが小
さくなるので、位相を大きくして0に近づけるのに必要
なLの値を小さくできる。その結果、接続されるコイル
70が小型化され、占有面積を小さくできる。そして、
この積層型の圧電トランス200においては、入力イン
ピーダンスがさらに小さくなるので、入力インピーダン
スが小さくなることと位相が0に近づくことが相まって
入力電圧を下げることができる効果がさらに大きくな
る。
【0072】本実施の形態の圧電トランス素子200で
は一次側端面316(416)と2次側端面317(4
17)との間に、例えば1.5波長の振動モードが立つ
ように駆動することができる。この場合には、一次側端
面316(416)から圧電セラミックス基板310
(410)の長手方向Lの長さの1/6、3/6および
5/6の箇所がそれぞれ長手方向の振動の節301、3
02および303となる。なお、この圧電トランス20
0においては、左側の2/3が一次側領域cであり、右
側の1/3が二次側領域dである。
【0073】個々の単板の圧電トランス300(40
0)の構造および作用は図1に示した圧電トランス10
0と同様である。
【0074】本実施の形態においては、圧電セラミック
ス基板310、410を積層しているから、個々の圧電
セラミックス基板310、410の幅wをそれぞれ狭く
して圧電トランス20の幅を狭くしても、圧電セラミッ
クス基板310と410との積層体の体積が小さくなら
ないようにすることができる。従って、圧電トランス2
0の幅を狭くしても、パワー密度の上昇がなく、かつ変
換効率を減少させずに所定の入力電力を供給できる。
【0075】また、2つの圧電セラミックス基板31
0、410を積層しているから、圧電セラミックス基板
310と410との積層体内のパワー密度が下がり、そ
の結果、効率低下を引き起こすことなく入力電流を積層
数分(本実施の形態では2倍)流すことができる。従っ
て、圧電基板の幅wを一定とすれば、入力電力をほぼ倍
増させてハイパワー駆動することができる。
【0076】また、このように入力電流を積層数倍(本
実施の形態では2倍)流すことができるから、入力電力
が一定の場合には、入力電圧は積層数分の1(本実施の
形態では1/2)となり、入力電圧を低減することがで
きる。
【0077】また、上記のように2つの圧電セラミック
ス基板310、410を積層し互いにエポキシ樹脂で接
着することによって、2つの圧電セラミックス基板31
0、410の振動モードを単一のものにすることができ
る。
【0078】そして、一次側電極322、326、42
4および428を共通に接続し、一次側電極324、3
28、422および426を共通に接続し、一次側電極
322と一次側電極324との間の圧電セラミックス基
板310を厚さ方向Tにおいて上向きに分極し、一次側
電極326と一次側電極328との間の圧電セラミック
ス基板310を厚さ方向Tにおいて下向きに分極し、一
次側電極422と一次側電極424との間の圧電セラミ
ックス基板410を厚さ方向Tにおいて下向きに分極
し、一次側電極426と一次側電極428との間の圧電
セラミックス基板410を厚さ方向Tにおいて上向きに
分極しているから、一次側電極322と一次側電極32
4との間の圧電セラミックス基板310が圧電セラミッ
クス基板410の共振を増大すべく振動し、一次側電極
326と一次側電極328との間の圧電セラミックス基
板310が圧電セラミックス基板410の共振を増大す
べく振動し、一次側電極422と一次側電極424との
間の圧電セラミックス基板410が圧電セラミックス基
板310の共振を増大すべく振動し、一次側電極426
と一次側電極428との間の圧電セラミックス基板41
0が圧電セラミックス基板310の共振を増大すべく振
動する。
【0079】
【実施例】
(実施例1)図1に示す1.5波長モードの圧電トラン
ス100の入力端子に160μHのコイル70を直列に
接続することで、負荷抵抗100kΩに2W出力するた
めに必要な入力電圧を22Vから18Vに低減できた。
【0080】(実施例2)図2に示す1.5波長モード
の積層型の圧電トランス200の入力端子に160μH
のコイル70を直列に接続することで、負荷抵抗100
kΩに2W出力するために必要な入力電圧を22Vから
12.5Vに低減できた。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、インダクタンス素子を
圧電トランスの一次側と電源との間に直列に接続するこ
とにより、入力側の位相を0にするかまたは0に近づけ
ることができ、力率が改善される。その結果、入力電圧
も低減することができ、電源としての効率も向上するこ
とができる。また、圧電トランスとして駆動できる帯域
も拡大することができる。このように力率が向上し、効
率がよく優れた特性の高圧発生回路が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の高圧発生回路を説
明するための図であり、図1(A)は斜視図、図1
(B)は断面図、図1(C)は応力分布を示す図、図1
(D)は振幅分布を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の高圧発生回路を説
明するための図であり、図2Aは斜視図、図2Bは平面
図、図2Cは側面図、図2Dは応力分布を示す図、図2
Eは振幅分布を示す図である。
【図3】圧電トランスの位相の周波数特性を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
10、20…高圧発生回路 50…エポキシ樹脂 60…共通外部電極 70…コイル 80…電源 90…負荷(冷陰極管:CFL) 100、200…圧電トランス 300、400…単板の圧電トランス 210、310、410…圧電セラミックス基板 212、312、412…上面 214、314、414…下面 216、316、416…一次側端面 217、317、417…二次側端面 218、219、318、319、418、419…長
手方向端面 222、224、226、228、322、324、3
26、328、422、424、426、428…一次
側電極 242、244、342、344、442、444…二
次側電極 c…一次側領域 d…二次側領域 W…幅方向 T…厚さ方向 L…長手方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源と圧電トランスの一次側との間にイン
    ダクタンス素子を直列に接続したことを特徴とする高圧
    発生回路。
  2. 【請求項2】前記圧電トランスが、 互いに対向する第1の主面と第2の主面とを有する圧電
    基板を備え、前記第1の主面および前記第2の主面が延
    在する方向のうちの所定の一方向である第1の方向の縦
    振動共振モードを利用する圧電トランスであって、 前記共振モードが、前記第1の方向に少なくとも1波長
    以上の応力分布が存在する共振モードであり、 前記第1の方向において互いに離間する第1の一次側領
    域と第2の一次側領域と二次側領域とを少なくとも有
    し、 前記第1の一次側領域が前記第1の方向において前記共
    振時の前記応力分布のほぼ半波長の長さを有し前記共振
    時に前記第1の方向において正または負のうちいずれか
    一つの応力が生じる領域であり、前記第1の一次側領域
    の前記第1の主面および第2の主面には第1の一次側電
    極および第2の一次側電極がそれぞれ互いに対向して設
    けられ、前記第1の一次側領域の前記第1の一次側電極
    と前記第2の一次側電極間が前記第1の主面と前記第2
    の主面間の第2の方向において第1の所定の方向に分極
    され、 前記第2の一次側領域が前記第1の方向において前記共
    振時の前記応力分布の半波長以下の長さを有し前記共振
    時に前記第1の方向において正または負のうちいずれか
    一つの応力が生じる領域であり、前記第1の一次側領域
    の前記第1の主面および前記第2の主面に第3の一次側
    電極および第4の一次側電極がそれぞれ互いに対向して
    設けられ、前記第2の一次側領域の前記第3の一次側電
    極と前記第4の一次側電極間が前記第2の方向において
    第2の所定の方向に分極され、 前記第1の一次側領域および前記第2の一次側領域のい
    ずれの一方も前記第1の一次側領域および前記第2の一
    次側領域の他方の領域によって励振される共振を増大す
    べく振動するように、前記共振時に前記第1の一次側領
    域と前記第2の一次側領域とにそれぞれ生じる応力の方
    向に応じて前記第1の一次側領域と前記第2の一次側領
    域とが前記第2の方向の所定の方向にそれぞれ分極され
    ていると共に前記第3の一次側電極および前記第4の一
    次側電極と前記第1の一次側電極および前記第2の一次
    側電極とが所定の接続状態に電気的に接続可能とされて
    いるかまたは接続されており、 前記二次側領域に二次側電極が設けられ、前記二次側領
    域が所定の方向に分極されている圧電トランスであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の高圧発生回路。
  3. 【請求項3】前記圧電トランスが、 互いに対向する第1の主面と第2の主面とを有する圧電
    基板を備え、前記第1の主面および前記第2の主面が延
    在する一方向を第1の方向とし、前記圧電基板が、前記
    第1の方向を分割する第1の一次側領域、第2の一次側
    領域および二次側領域を少なくとも有し、 前記圧電基板の前記第1の一次側領域は前記圧電基板の
    前記第1の方向の長さのほぼ1/n(nは2以上の整数
    である。)の長さを有し、前記第1の一次側領域の前記
    第1の主面および第2の主面に第1の一次側電極および
    第2の一次側電極がそれぞれ互いに対向して設けられ、
    前記第1の一次側領域の前記第1の一次側電極と前記第
    2の一次側電極間が前記第1の主面と前記第2の主面間
    の第2の方向において第1の所定の方向に分極され、 前記圧電基板の前記第2の一次側領域は、前記圧電基板
    の前記第1の方向の長さの1/n以下の長さを有し、前
    記第2の一次側領域の前記第1の主面および前記第2の
    主面に第3の一次側電極および第4の一次側電極がそれ
    ぞれ互いに対向して設けられ、前記第2の一次側領域の
    前記第3の一次側電極と前記第4の一次側電極間が前記
    第2の方向において第2の所定の方向に分極され、 前記第3の一次側電極および前記第4の一次側電極と前
    記第1の一次側電極および前記第2の一次側電極とが所
    定の接続状態に電気的に接続可能とされているかまたは
    接続されており、 前記二次側領域に二次側電極が設けられ、前記二次側領
    域が所定の方向に分極されている圧電トランスであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の高圧発生回路。
  4. 【請求項4】前記第2の一次側領域が前記第1の一次側
    領域と前記二次側領域との間に設けられていることを特
    徴とする請求項3または4記載の高圧発生回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010053718A (ko) * 1999-12-01 2001-07-02 이형도 압전트랜스를 이용한 냉음극관의 전원공급장치
JP2004119416A (ja) * 2002-09-24 2004-04-15 Tamura Seisakusho Co Ltd 圧電トランス
KR100550058B1 (ko) * 2001-09-28 2006-02-08 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 압전 트랜스

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