JPH0971812A - ステンレス鋼材の乾式耐食熱処理方法およびステンレス鋼材 - Google Patents

ステンレス鋼材の乾式耐食熱処理方法およびステンレス鋼材

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JPH0971812A
JPH0971812A JP22841595A JP22841595A JPH0971812A JP H0971812 A JPH0971812 A JP H0971812A JP 22841595 A JP22841595 A JP 22841595A JP 22841595 A JP22841595 A JP 22841595A JP H0971812 A JPH0971812 A JP H0971812A
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直幸 高野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりもクロム含有量のさらに高い酸化皮
膜を形成することによって、局部的な腐食を防ぐととも
に、耐食性の一層の向上を図ることができる処理方法お
よびそれにより得られるステンレス鋼材の提供。 【解決手段】 本発明のステンレス鋼材の乾式耐食熱処
理方法は、オーステナイト系ステンレス鋼からなるステ
ンレス鋼材の表面を機械研磨処理し、次いで該ステンレ
ス鋼材を真空雰囲気下、1030〜1100℃で熱処理
し、その後400〜600℃まで急冷する固溶化熱処理
を施し、次いで固溶化熱処理したステンレス鋼材をH2
O/H2の分圧比が1×10-5〜1×10-3の雰囲気
下、400〜600℃で不動態化処理を施すことを特徴
としている。また本発明のステンレス鋼材は、該鋼材の
溶接などの強熱により組成が変化した熱影響部、または
冷間プレスなどの塑性加工部の表面に形成された不動態
酸化皮膜のCr比率が60%以上であることを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーステナイト系
ステンレス鋼材の表面に乾式で高クロム含有酸化皮膜を
形成する耐食処理方法に関し、詳しくは、高い耐食性が
要求されると同時に、超高純度ガスや腐食性ガスが接触
する配管材料等に使用されるオーステナイト系ステンレ
ス鋼材に適した乾式耐食処理方法とそれにより得られる
ステンレス鋼材に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼の耐食性は、その表面に生
成する不動態酸化皮膜によって発現される。オーステナ
イト系ステンレス鋼は、クロムを含む酸化皮膜が形成さ
れ易く、これが耐腐食性の緻密な不動態酸化皮膜とな
り、優れた耐食性が得られることから、耐食材料として
広く普及している。オーステナイト系ステンレス鋼は、
その表面に生成する自然酸化膜でも比較的良好な耐食性
が得られるが、さらに耐腐食性の良い不動態酸化皮膜を
形成させる湿式処理法が行われている。そして、その耐
腐食性は、表面に生成した不動態酸化皮膜中のクロム含
有量に依存し、クロム含有量が高い程耐食性も良いと言
われている。
【0003】従来の湿式処理方法は、例えばステンレス
鋼材をエメリーバフで機械研磨して鋼材表面を清浄化し
た後に、HNO3,H2CrO4,Na2Cr27,KMn
4等の酸化剤を含む酸性溶液に浸漬処理し、鋼材表面
に不動態酸化皮膜を形成する。工業ラインに適用する場
合には、活性化(酸化膜の除去)と不動態化処理を兼ね
て、HNO3溶液中での電解処理や、HNO3とHF溶液
に浸漬処理した後、HNO3溶液中で電解処理する方法
が採用されている。
【0004】しかし、この湿式法による酸化皮膜中に
は、水分が微量ながら残存しているため、微量の水分が
長期にわたって放出されるという問題がある。そのた
め、微量の水分をも極度に嫌う半導体製造工程での超高
純度ガスの供給配管などでは、配管施行後、配管表面の
残存水分の脱水処理を講じている。また、一度脱水して
も、この鋼材表面は周囲環境から水分を吸収し易く、こ
れが長期にわたって放出されることになる。そこで、配
管施行時に配管内にバックシールドガス(乾燥不活性ガ
ス)を常時流す、などの対策も講じられている。
【0005】半導体製造工程では、ハロゲン等の腐食性
の強いガスも使われる。水分に対しては上記対策である
程度対応できるが、湿式法によって形成された酸化皮膜
は、ハロゲン等の腐食性の強いガスに対する耐食性が必
ずしも充分ではない。
【0006】そこで近年、湿式法に代えて、乾式の不動
態酸化皮膜の形成法が開発され、実施されている。乾式
法は、湿式法よりもクロム含有量の高い酸化皮膜が得ら
れ、そのため、乾式法により処理されたステンレス鋼は
耐食性が優れている。従来の乾式による不動態酸化皮膜
の形成法は、前処理として、電解研磨ないし機械研磨に
よって表面を平滑化した後、各種雰囲気下、600℃以
下で熱処理するものである。この熱処理雰囲気として
は、種々試みられており、例えば真空雰囲気、H2-H2
O系、およびCO-CO2系である。前記乾式法は、湿式
法に比べて、処理鋼材の水分の吸収と放出の抑制および
耐食性の点で優れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接や
プレス加工あるいは曲げ加工などを施したステンレス鋼
材に前記乾式法による耐食処理を適用しても、ステンレ
ス鋼材の加工部分の耐食性が改善されないという問題が
ある。即ち、前記乾式法を加工部材に適用した時、加工
部材の全面に一様に均質な酸化皮膜が形成されず、加工
箇所に生成する酸化皮膜の耐食性が劣るために、その加
工箇所から部分的に腐食が進行する。その原因として
は、特に、溶接などで加熱された部分では、酸化皮膜中
のクロム比率が他の部分よりも低いことが挙げられる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、乾式法によるステンレス鋼材の耐食熱処理におい
て、鋼材の加工箇所に生成する酸化皮膜中のクロム含有
量を高めるとともに、従来よりもクロム含有量のさらに
高い酸化皮膜を形成することによって、局部的な腐食を
防ぐとともに、耐食性の一層の向上を図ることができる
処理方法およびそれにより得られるステンレス鋼材の提
供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、オーステナイト系ステンレス鋼からなるステン
レス鋼材の表面を機械研磨処理し、次いで機械研磨した
ステンレス鋼材を真空雰囲気下、1030〜1100℃
で熱処理し、その後400〜600℃まで急冷する固溶
化熱処理を施し、次いで固溶化熱処理したステンレス鋼
材をH2O/H2の分圧比が1×10-5〜1×10-3の雰
囲気下、400〜600℃で不動態化処理を施すことを
特徴とするステンレス鋼材の乾式耐食熱処理方法であ
る。請求項2に係る発明は、前記ステンレス鋼材が、溶
接などの強熱により組成が変化した熱影響部、または冷
間プレスなどの塑性加工部を有してなることを特徴とす
る請求項1のステンレス鋼材の乾式耐食熱処理方法であ
る。請求項3に係る発明は、前記不動態化処理における
雰囲気ガスが、H2OとH2、またはH2OとH2を含む不
活性ガス雰囲気であることを特徴とする請求項1または
2のステンレス鋼材の乾式耐食熱処理方法である。請求
項4に係る発明は、前記機械研磨処理が、平均粒径1〜
10μmの砥粒を用いた流動砥粒研磨により行うことを
特徴とする請求項1から3のいずれかのステンレス鋼材
の乾式耐食熱処理方法である。請求項5に係る発明は、
乾式耐食熱処理によって表面に不動態酸化皮膜が形成さ
れたオーステナイト系ステンレス鋼材であり、該鋼材の
溶接などの強熱により組成が変化した熱影響部、または
冷間プレスなどの塑性加工部の表面に形成された該不動
態酸化皮膜のCr比率が60%以上であることを特徴と
するステンレス鋼材である。
【0010】
【発明の実施の形態】オーステナイト系ステンレス鋼
は、650〜800℃の温度範囲で、炭素が結晶内に拡
散し、クロムと結合して、結晶粒界に炭化クロムとなっ
て析出することが知られている。また、このステンレス
鋼の主要成分である鉄、クロム、ニッケルのうち、クロ
ムは蒸気圧が高いので、このステンレス鋼材を強熱した
部分ではクロムが蒸発し易い。これらのことによって、
この種のステンレス鋼材に溶接などの加工を施した加工
部材にあっては、加工部に形成される酸化皮膜中のクロ
ム含有量が低下するなどの組成変化を生じるものと考え
られる。特に、ステンレス鋼材を溶接した際の溶接部お
よびその近傍部で上記現象が顕著である。
【0011】本発明者らは、まず、オーステナイト系ス
テンレス鋼からなる加工部材の加熱部、特に溶接部の熱
影響部において、結晶粒界に炭化クロムが析出している
ことと、及び、ここに生成した不動態酸化皮膜中のクロ
ム含有量が通常と比較して低くなっていることを確認し
た。次に、加工部材の乾式不動態化処理に先立って、ス
テンレス鋼材を真空雰囲気下、1000℃程度に加熱す
る固溶化熱処理を施すことによって、結晶粒界に析出し
た炭化クロムを結晶粒内に再固溶させるとともに、母材
中含有ガスの除去と表面酸化物等の不純物の除去による
母材およびその表面の清浄化によって、清浄でクロム分
の高い酸化皮膜が得られるのではないかと考えた。この
推察に基づいて、種々実験を繰り返し、オーステナイト
系ステンレス鋼材を、真空雰囲気中、1030〜110
0℃で熱処理し、その後400〜600℃の温度域に急
冷して固溶化熱処理し、その後に、ステンレス鋼材をH
2O/H2の分圧比が1×10-5〜1×10-3の雰囲気
下、400〜600℃で不動態化処理を施す不動態化処
理を施すことによって、清浄なクロム含有量の高い酸化
皮膜が得られることを見出した。さらに詳細な研究を進
めた結果、不動態化処理の効果を促進するために、予め
ステンレス鋼材の表面をできるだけ細かい砥粒で機械研
磨しておくことが望ましいことも判明した。
【0012】本発明のステンレス鋼材の乾式耐食熱処理
方法は下記の構成より成っている。 A)機械研磨(MP) B)固溶化熱処理(ST) C)乾式不動態化処理(DP) これらの各処理工程について、以下に説明する。
【0013】A)機械研磨(MP:Mechanical Polishi
ng) 不動態化処理の効果を促進するために、予めステンレス
鋼材の表面をできるだけ細かい砥粒で機械研磨しておく
ことが望ましい。即ち、機械研磨は、表面を円滑な清浄
面とするのみでなく、図1に示すように表面近傍の結晶
粒が微細化するとともに、その結晶粒子内に多くの転移
が発生することになる。このように表面近傍の結晶粒子
の微細化によって、相対的に粒界体積が増大する。その
結果、不動態化処理温度域では粒内拡散係数が小さくな
り、粒界拡散の効果が増大する傾向があり、オーステナ
イト系ステンレス鋼の主要な元素である、Fe,Cr,
Niのなかでも、Crが最も顕著であり、表面へのクロ
ムの拡散を促進する効果があるものと考えられる。
【0014】本発明方法では、まず、処理すべきオース
テナイト系ステンレス鋼材の表面に機械研磨処理を施
す。この機械研磨処理は、例えば平均粒径1〜10μm
の砥粒を用いた流動砥粒研磨により行われる。この機械
研磨の際、温度は室温(15〜30℃)として良く、大
気または窒素雰囲気中で行って良い。また、使用する砥
粒は、例えばダイヤモンド粉、コランダム粉、炭化タン
グステンなどの炭化物粉末、窒化ホウ素などの窒化物粉
末が使用される。
【0015】B)固溶化熱処理(ST:Solution Treat
ment) ステンレス鋼材に溶接や熱間加工を施すと、加工部が局
部的に加熱される。また、SUS304等に代表される
準安定オーステナイト系ステンレス鋼は、冷間加工を施
すと加工誘起変態を起こし、オーステナイト相がマルテ
ンサイト相へと変化する。オーステナイト系ステンレス
鋼に局部的に熱が加わると、結晶粒界にクロムの炭化物
が析出し、結晶粒内のクロム濃度が低下し、粒界腐食が
生じ易い。このような炭化物の析出や加工誘起マルテン
サイト相を回復させるために、ステンレス鋼材を真空雰
囲気下、1000℃以上で10分間〜数時間程度熱処理
すると、炭化クロムが結晶粒内に再固溶するとともに、
結晶粒内原子の再配列および再結晶によって結晶欠陥を
解消することができる。また、オーステナイト系ステン
レス鋼は、650〜800℃の温度範囲で数十分以上加
熱されると、炭素が結晶粒内を拡散して、結晶粒界でク
ロムと結合し、クロム炭化物として析出し、これが粒界
腐食の原因となる。従って、前記炭化物の固溶化のため
の熱処理を行った後、冷却過程で650〜800℃の温
度範囲(この温度領域を鋭敏化温度範囲という)を急速
に通過させる必要がある。
【0016】本発明方法では、機械研磨処理したステン
レス鋼材を、真空雰囲気下、1010〜1150℃、好
ましくは1030〜1100℃で熱処理し、ステンレス
鋼材の表面粒界に析出した炭化物を結晶粒内に再固溶さ
せ、その後鋼材を直ちに600℃以下、好ましくは60
0〜400℃の温度まで急冷する、固溶化熱処理を施
す。
【0017】この熱処理時の雰囲気は、10-3Torr以下
の真空度であれば良く、実用的には油回転ポンプにより
作り出すことのできる真空雰囲気中で良い。また、熱処
理したステンレス鋼材を急冷する際の冷却速度は、0.
5℃/秒以上、好ましくは約2℃/秒程度とする。冷却
速度が0.5℃/秒より遅いと、熱処理したステンレス
鋼材の結晶粒界に炭化物が析出するおそれが生じる。一
方、熱処理したステンレス鋼材を3℃/秒より速く冷却
するためには、特殊な冷却設備が必要となり、製造コス
トが上昇することになる。また、熱処理開始から急冷終
了までの継続時間、即ち、固溶化熱処理の実施時間は、
10分間〜24時間、好ましくは20分間〜3時間程度
で良い。この固溶化熱処理(ST)によって、ステンレ
ス鋼材の表面の結晶粒界に析出した炭化クロム等の炭化
物を結晶粒内へ再固溶させることができるとともに、ス
テンレス鋼材の母材中の脱ガスや表面酸化物の除去が行
われる。
【0018】C)乾式不動態化処理(DP:Dry Passiv
ation) 上記B)固溶化熱処理(ST)を終え、400〜600
℃まで急冷されたステンレス鋼材は、続いて400〜6
00℃に保持しつつ、乾式不動態化処理(DP)を行
い、鋼材表面に不動態酸化皮膜を形成する。不動態化処
理を施す雰囲気については、真空中、H2-H2O系、お
よびCO-CO2系が知られている。しかし、大気から排
気した真空中や、CO-CO2系の雰囲気では、浸炭が起
こる可能性があり、そのために、部材表面の汚染や酸化
皮膜中の炭素含有量が高くなる恐れがある。そこで、そ
のような不都合を回避するために、H2-H2O系雰囲気
の使用が好ましい。
【0019】本発明では、固溶化熱処理(ST)を終え
たステンレス鋼材を、H2-H2O系雰囲気下、400〜
600℃の温度に保持して乾式不動態化処理(DP)を
行う。特に、本発明方法では、乾式不動態化処理(D
P)の際の雰囲気として、H2O/H2の分圧比が1×1
-5〜1×10-3の雰囲気としている。この雰囲気下で
乾式熱処理を行うことによって、後述する実施例で詳細
に述べるが、形成される酸化皮膜中のクロム比率を従来
法に比して格段に向上させることができ、その耐食性を
向上させることができる。H2O/H2の分圧比が1×1
-5〜1×10-3の範囲外の雰囲気下で乾式不動態化処
理(DP)を行った場合には、上記の効果が十分に得ら
れなくなる。この乾式不動態化処理(DP)を施す場
合、上記H2-H2O系雰囲気下での熱処理は数十分〜2
4時間、好ましくは1〜2時間程度で良い。また、この
乾式不動態化処理(DP)の雰囲気の圧力は、大気圧
(760Torr)程度で良く、好ましくはH2O/H2の分圧
比を1×10-5〜1×10-3としたH2-H2Oガス、或
いはAr、Heなどの不活性ガス中にH2-H2Oガスを
混合した雰囲気ガスの気流中に処理すべきステンレス鋼
材を置いて処理される。
【0020】上述した機械研磨(MP)、固溶化熱処理
(ST)及び乾式不動態化処理(DP)を順次行うこと
からなる本発明のステンレス鋼材の乾式耐食熱処理方法
は、SUS304、SUS302、SUS316をはじ
め、各種のオーステナイト系ステンレス鋼材に適用で
き、かつ板状、棒状、管状、容器状等の各種形状の鋼材
に適用が可能である。特に、溶接などによって組成が変
化した熱影響部を有するステンレス鋼材(加工部材)に
おける熱影響部についても十分な耐食性を付与すること
ができる。なお、加工部が、冷間プレスなどの塑性加工
の場合は、必要に応じて、予め機械研磨した鋼材に冷間
プレスなどの塑性加工を施した後に、固溶化処理(S
T)以後の各処理を順次行うことが可能である。鋼材に
塑性加工を施す場合、機械研磨によって得られた表面の
結晶粒の微細化状態(図1に示す)が保持される。
【0021】本発明のステンレス鋼材の乾式耐食熱処理
方法は、比較的簡単な処理設備を用いて効率良く実施す
ることができる。ステンレス鋼材の機械研磨(MP)は
粉末砥粒によりステンレス鋼材の表面を機械研磨可能な
周知の研磨装置のうちから、ステンレス鋼材の寸法や形
状を勘案して適宜選択して使用することができる。機械
研磨処理したステンレス鋼材に固溶化熱処理(ST)及
び乾式不動態化処理(DP)を施すには、例えば、ステ
ンレス鋼材を真空加熱炉に入れ、炉内を10-3Torr以下
の真空度に真空排気しつつ、1030〜1100℃で所
定時間の熱処理を行った後、炉内に冷却ガスを供給し
て、炉内のステンレス鋼材の品温を一挙に600〜40
0℃まで急冷し、炉内を600〜400℃に維持しつ
つ、炉内にH2O/H2の分圧比を1×10-5〜1×10
-3としたH2-H2O雰囲気ガスを流し、所定時間保持す
れば良い。この急冷の際に供給される冷却ガスとして
は、空気でも良いが、より好ましくは窒素、Ar,He
などの不活性ガス、H2-H2O雰囲気ガスを含む不活性
ガスが使用される。
【0022】本発明の別な態様は、上述した本発明のス
テンレス鋼材の乾式耐食熱処理方法によって処理されて
得られたステンレス鋼材である。本発明に係るステンレ
ス鋼材は、乾式耐食熱処理によって表面に不動態酸化皮
膜が形成されたオーステナイト系ステンレス鋼材であ
り、該鋼材の溶接などの強熱により組成が変化した熱影
響部、または冷間プレスなどの塑性加工部の表面に形成
された該不動態酸化皮膜のCr比率が60%以上である
ことを特徴としている。
【0023】ここで、不動態酸化皮膜のCr比率とは、
ステンレス鋼材表面の酸化皮膜を構成するFe、Cr、
Ni、C及びOの各元素のうちのO以外の各元素を定量
分析し、その合計に対するCrの重量比を表すものであ
り、後述の実施例にあるように、ステンレス鋼材表面の
酸化皮膜中のクロム比率(%)は、そのステンレス鋼材
の耐食性と密接な関連を示し、酸化皮膜中のクロム比率
(%)が高い程、そのステンレス鋼材の耐食性が良好と
なる。上記ステンレス鋼材は、従来にないCr含有量の
高い不動態酸化皮膜を有してことから、優れた耐食性を
有するものとなる。
【0024】
【実施例】以下、本発明方法の効果を実施例によって明
確にする。なお、以下の実施例は本発明方法の一例を示
したに過ぎず、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。
【0025】実施例1:クロム富化確認試験 試験試料として、オーステナイト系ステンレス鋼の代表
であるSUS304Lよりなる1mm厚の平板を用意し
た。このステンレス鋼板10には、図2に示すように、タ
ングステン電極12を用いたTIG溶接装置により、溶加
材なしのビードオンプレート裏波溶接を行って疑似溶接
を施した。このTIG溶接において、トーチ14は、図2
に示すように、円管状の外装体内に、コレット16により
タングステン電極12を固定してなり、その周囲にArガ
ス(シールドガス)を流し、外装体先端のガスノズル18
から噴射してアーク22の周囲を被包するようになってい
る。このTIG溶接においては、トーチ14の供給口20か
らシールドガスとしてArガスを流すとともに、その反
対側からもバッキングガスとしてArガスを供給して溶
接を実施した。このTIG溶接は、形成されるビード24
の裏ビード幅Xを2.0mmに設定した。
【0026】この疑似溶接を施したステンレス鋼板を用
い、次の各処理を1つまたは複数施した。 ・機械研磨処理:MP 平均粒径5μmのダイヤモンド粉1重量部に、ペースト
状のシリコンラバー(ポリボロジメチルシロキサン)4
重量部を混合した砥粒物を用い、上記ステンレス鋼板の
表面を流動砥粒研磨機で研磨した。 ・固溶化熱処理:ST 上記機械研磨処理したステンレス鋼板を真空加熱炉に入
れ、真空度3.5×10-4Torr、温度1050℃での熱
処理を30分間行い、その後炉内にN2ガスを導入する
ことによって500℃まで急冷処理した。この急冷処理
の際の冷却速度は約2℃/秒であった。 ・乾式不動態化処理:DP ステンレス鋼板を、Arガスベースで全圧を760Torr
とし、10%H2、20ppmH2Oの雰囲気中、500
℃で90分間加熱した。さらに、本発明との比較のため
に、ステンレス鋼板を30%HNO3中60℃で30分
間浸漬処理する湿式不動態化処理(WP)も行った。
【0027】そして、ステンレス鋼板に、次の通りの処
理を施して各種の鋼板試料を作製し、それぞれの鋼板試
料の酸化皮膜の組成を比較した。 ・[MP]のみ ……比較例1 ・[MP+ST] ……比較例2 ・[MP+WP] ……比較例3 ・[MP+DP] ……比較例4 ・[MP+ST+WP]……比較例5 ・[MP+ST+DP]……実施例1
【0028】これら比較例1〜5および実施例1のそれ
ぞれの鋼板試料について、溶接の熱影響を受けていない
母材表面、ビード24表面、及びビード24の中心から5〜
6mmの熱影響部(HAZ:Heat Affected Zone)の表
面との3か所について、オージェ電子分光分析法により
表面組成分析を行った。なお、以下の説明においてビー
ド表面及びHAZ表面の部分を熱影響部と言う。この分
析では、まず定性分析によって、表面構成元素がFe,
Cr,Ni,CおよびOのみであることを確認し、その
後O以外の元素を定量分析し、その組成とCr比率(=
Cr/(Fe+Cr+Ni+C)を求めた。その結果を
表1にまとめた。なお、この分析では、表面から50Å
程度の深さの元素を検出するものなので、各鋼板試料の
酸化皮膜の元素組成が判る。
【0029】
【表1】
【0030】比較例1(MPのみ)は、表1に示す通
り、研磨のみ施した鋼板の表面に形成された自然酸化皮
膜中のCrが1%であり、Cr比率も1.7%と低い。
一方、炭素は33%と高くなっている。熱影響部では、
Cが、ビード表面で20%、HAZ表面で21%と低下
し、Crはビード表面で5%、HAZ表面で12%と高
くなっている。
【0031】比較例2(MP+ST)は、表1に示す通
り、MPのみの場合と比べて、Cが極端に低下し、Cr
が20%弱と大幅に高くなっている。このように、機械
研磨後、従来不動態化処理には採用されていなかった固
溶化熱処理(ST)を行うことによって、鋼板表面に形
成される酸化皮膜の組成が著しく改善され、該皮膜をク
ロム富化することができる。さらに、熱影響部の元素組
成と、熱影響を受けていない母材表面の元素組成との大
差が改善される。
【0032】比較例3(MP+WP)は、従来の湿式法
による不動態化処理に相当する処理であり、表1に示す
通り、C及びCrともに、上記比較例2(MP+ST)
と同程度またはやや優位程度であった。
【0033】比較例4(MP+DP)は、従来の乾式法
による不動態化処理に相当する処理であり、表1に示す
通り、上記比較例3(MP+WP)と比べて、Cr比率
で、約30%から40%へと向上した。
【0034】比較例5(MP+ST+WP)は、従来不
動態化処理には採用されていなかった固溶化熱処理(S
T)と、湿式不動態化処理とを組み合わせたものであ
り、その結果、表1に示す通り、STを用いない比較例
3(MP+WP)より、ややクロム富化された程度であ
った。
【0035】実施例1(MP+ST+DP)は、本発明
方法に係るものであり、機械研磨(MP)の後、固溶化
熱処理(ST)を経て、乾式不動態化処理(DP)を行
うことによって、熱影響を受けていない母材表面でのC
r比率が85.7%と飛躍的に上昇し、熱影響部でもC
r比率70%以上となり、この実施例1の処理によって
鋼板表面が顕著にクロム富化されることが判る。
【0036】実施例2:耐食性の確認試験(熱影響部以
外の部位について) 上記実施例1において、本発明の乾式不動態化処理によ
り、溶接による熱影響部も含めて、極めて高いクロム含
有量の酸化皮膜が形成されることが判った。そこで、こ
のような不動態化処理を施した鋼板試料について、図3
に示す装置で腐食性試験を行い、その耐食性を調べた。
この腐食試験は、図3に示すように、恒温水槽30に、3.
04%FeCl3を含む3.88N HCl溶液(腐食液32)を
入れた容器34を入れて35℃に保温し、この腐食液32に鋼
板試料40を白金線36で吊下げて浸し、5時間浸漬した後
の腐食減量を測定する方法によって行った。表1に記し
た比較例1,3,4と実施例1の各鋼板試料について、
熱影響部を含まない部分を50mm角に切り出し、その
断面をエポキシ樹脂でシールして、前記腐食液に浸漬
し、腐食減量を測定した。その結果を表2に示す。な
お、表2中のCr比率は、表1の値と同じである。
【0037】
【表2】
【0038】表2で明らかなように、熱影響部を含まな
い表面において、本発明でのMP(機械研磨)+ST
(固溶化熱処理)+DP(乾式不動態化処理)を施した
実施例1の鋼板が、腐食減量が37.1μg/mm2
最も低く、他の比較例の鋼板よりも優れた耐腐食性能を
有していることが確認された。また、腐食減量は、鋼板
表面のクロム富化度合(Cr比率の値)と良く相関して
いる。
【0039】実施例3:耐食性の確認試験(熱影響部に
ついて) 表1に記した比較例1,3,4と実施例1の各鋼板試料
40について、図4に示すようにビード24(幅X=2m
m)を中心としてその両側のHAZ44(幅Y=約10m
m)を含むように、各鋼板試料40の熱影響部を50mm
角に切り出し、上記実施例2と同様に腐食試験を行い、
腐食減量を測定した。その結果を表3に示す。なお、表
3中のCr比率の値は、表1より転記したもので、は
熱影響部以外の母材表面、はビード表面、はHAZ
表面である。
【0040】
【表3】
【0041】上記表3から明かなように、熱影響部にお
いても、本発明でのMP(機械研磨)+ST(固溶化熱
処理)+DP(乾式不動態化処理)を施した実施例1の
鋼板が、腐食減量が39.4μg/mm2と最も低く、
他の比較例の鋼板よりも優れた耐腐食性能を有している
ことが確認された。
【0042】実施例4:DPでのガス組成の影響 本発明に係る乾式耐食熱処理(MP+ST+DP)方法
において、H2−H2O系雰囲気中での乾式不動態化処理
(DP)における雰囲気ガス組成の影響について調べ
た。実施例1と同じ条件にて疑似溶接を施したステンレ
ス鋼板にMP及びSTの各処理を施した鋼板試料につい
て、次の表4中の試料No.1〜8に記載したH2O/
2比に調整した雰囲気ガス気流中、500℃で1時間
乾式不動態化処理(DP)を施した。DPを行って得ら
れた鋼板試料No.1〜8のそれぞれについて、実施例
1と同様に鋼板各部(熱影部、ビード及びHA
Z)のオージェ電子分光分析を行い、Cr比率を求め、
さらに鋼板試料を図4に示すように熱影響部を含む部分
を切り出して、実施例2と同様の腐食試験を行い、腐食
減量を調べた。それらの結果を表4に記す。
【0043】
【表4】
【0044】表4で明らかなように、H2O/H2比が、
7.5×10-3〜7.5×10-6の範囲の雰囲気で乾式
不動態化処理を行った鋼板試料No.3,4,5及び6
は、表面の酸化皮膜中のクロム比率が70%以上と効率
であり、これらの試料の腐食減量は40μg/mm2
小さい。一方、H2O/H2比が10-3よりも大きい(N
o.1及び2)場合には、クロム比率が低下するととも
に、腐食減量が49.7、55.1と増大している。また、H2
O/H2比が10-6よりも小さい(No.7及び8)場
合にも、クロム比率が低下するとともに、腐食減量が5
8.8、53.3と増大している。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のステンレ
ス鋼材の乾式耐食熱処理方法は、ステンレス鋼材に機械
研磨処理を施し、次いで結晶粒界の炭化物を結晶粒内に
再固溶させる固溶化熱処理を施した後に、H2O/H2
分圧比が1×10-5〜1×10-3の範囲の雰囲気中で不
動態化処理を施すことによって、ステンレス鋼材の表面
にクロム含有量の高い安定な不動態酸化皮膜を形成する
ことができる。特に本発明によれば、溶接などの加工に
より組成が変化した熱影響部、または冷間プレスなどの
塑性加工部を有するステンレス鋼材を不動態化処理した
場合に、熱影響部または塑性加工部の表面にクロム含有
量の高い安定な不動態酸化皮膜を形成することができ、
熱影響部または塑性加工部の局部的腐食を防ぐのに極め
て有効である。また、上記乾式耐食熱処理方法によって
製造される本発明のステンレス鋼材は、不動態酸化皮膜
のCr比率が60%以上であり、クロム含有量の高い安
定な不動態酸化皮膜を有するとともに、熱影響部の表面
にもクロム含有量の高い安定な不動態酸化皮膜が形成さ
れてなるものなので、局部腐食の発生し難い優れた耐食
性を有しており、オーステナイト系ステンレス鋼材の耐
食性能を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は機械研磨処理をしたステンレス鋼材の表
面部分の結晶粒の状態を説明するための図である。
【図2】図2は実施例において使用した鋼板試料に疑似
溶接を施すためのTIG溶接装置の要部を示す斜視図で
ある。
【図3】図3は実施例において使用した腐食試験装置を
示す概略正面図である。
【図4】図4は実施例において使用した鋼板の切断状態
を説明する平面図である。
【符号の説明】
10……ステンレス鋼板、24……ビード、40……ス
テンレス鋼板、44……HAZ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーステナイト系ステンレス鋼からなる
    ステンレス鋼材の表面を機械研磨処理し、 次いで機械研磨したステンレス鋼材を真空雰囲気下、1
    030〜1100℃で熱処理し、その後400〜600
    ℃まで急冷する固溶化熱処理を施し、 次いで固溶化熱処理したステンレス鋼材をH2O/H2
    分圧比が1×10-5〜1×10-3の雰囲気下、400〜
    600℃で不動態化処理を施すことを特徴とするステン
    レス鋼材の乾式耐食熱処理方法。
  2. 【請求項2】 前記ステンレス鋼材が、溶接などの強熱
    により組成が変化した熱影響部、または冷間プレスなど
    の塑性加工部を有していることを特徴とする請求項1の
    ステンレス鋼材の乾式耐食熱処理方法。
  3. 【請求項3】 前記不動態化処理における雰囲気ガス
    が、H2OとH2、またはH2OとH2を含む不活性ガス雰
    囲気であることを特徴とする請求項1または2のステン
    レス鋼材の乾式耐食熱処理方法。
  4. 【請求項4】 前記機械研磨処理が、平均粒径1〜10
    μmの砥粒を用いた流動砥粒研磨により行うことを特徴
    とする請求項1から3のいずれかのステンレス鋼材の乾
    式耐食熱処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかの乾式耐食熱
    処理によって表面に不動態酸化皮膜が形成されたオース
    テナイト系ステンレス鋼材であり、該鋼材の溶接などの
    強熱により組成が変化した熱影響部、または冷間プレス
    などの塑性加工部の表面に形成された該不動態酸化皮膜
    のCr比率が60%以上であることを特徴とするステン
    レス鋼材。
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