JPH09511227A - (e)−2’−デオキシ−2’−(フルオロメチレン)シチジンの一水和物 - Google Patents

(e)−2’−デオキシ−2’−(フルオロメチレン)シチジンの一水和物

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JPH09511227A JP7518503A JP51850394A JPH09511227A JP H09511227 A JPH09511227 A JP H09511227A JP 7518503 A JP7518503 A JP 7518503A JP 51850394 A JP51850394 A JP 51850394A JP H09511227 A JPH09511227 A JP H09511227A
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ドナルドソン,リチャード,イー.
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メレルファーマスーティカルズ インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新生物又はウィルス病症状にかかった患者の処置に於けるリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤として有用な新規な(E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジンのモノハイドレートに関している。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 (E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジンの一水和物 発明の背景 本発明は、新生物又はウイルス病の症状にかかった患者の処置に於けるリボヌ クレオチドレダクタ−ゼ阻害剤として有用な新規な(E)-2'-デオキシ-2'-(フルオ ロメチレン)シチジンの一水和物に関する。 マッカ−シ−等は、1990年6月13日に公開された、ヨ−ロッパ特許出願公開0 3 72 268中に、新生物又はウイルス病にかかった患者の処置に有用である、ある種 の新規な2'-ハロメチリジン、2'-エテニリジン、及び2'-エチニルシチジン、ウ リジン及びグアノシン誘導体類である関連化合物、及びそれらの組成物を開示し ている。 発明のまとめ 本発明は、式 の新規な化合物(E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジンモノハイドレ −トを提供し、この化合物は新生物又はウイルス病の症状にかかった患者の処置 に於けるリボヌクレオチドレダクタ−ゼ阻害剤として有用である。上記のモノハ イドレ−トは、(E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジンの無水形より も有益な製造特性を有している。 本発明は式 [式中、Vはオキシ又はメチレンであり、 Aは式 の基であり、ここでYは水素、C1-C4アルキル、又はC1-C4アルコキシである]の 化合物を製造する新規な方法を提供し、この方法は、 (a) 式 [式中R4はC2-C7アルキル又はC5-C7シクロアルキルであり、ABは式 の基であり、ここでBは式CR1NR23の適当な窒素封鎖基であり、ここでR1 は水素又はC1-C4アルキルであり、R2及びR3は独立にC1-C4アルキルである ]の化合物を、式(X)2OP=CF(SO2Ar)[式中Arはアリール基であり、X はフェノキシ又はC1-C4アルコキシである]の適当なホスホネートイリドと反 応させて、エキソサイクリックな(環外の)フルオロビニルスルホンを生成し、 (b) そのエキソサイクリックなフルオロビニルスルホンを適当な塩基又は適 当な弱酸と反応させて、脱保護化アミンを生じ、 (c) その脱保護化アミンを式(R)3SnH[式中Rは アリール又はC1-C4アルキルである]のスタニル化試薬と反応させて、エキソ サイクリックな(フルオロビニル)スタナンを生じ、 (d) エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナンをプロトリシス試薬と反 応させ、そして同時に又は連続的に、シリル保護基を適当な酸又はフルオライド イオン源と反応させることから成る。 本発明は、更に式 [式中Vはオキシ又はメチレンであり、Aは式 の基であり、ここで式中Yは水素、C1-C4アルキル、又はC1-C4アルコキシで ある]の化合物を製造する新規な方法を提供し、この方法は、 (a) 式 [式中R4はC2-C7アルキル又はC5-C7シクロアルキルであり、ABは式 の基であり、ここでBは式CR1NR23の適当な窒素封鎖基であり、ここでR1 は水素又はC1-C4アルキルであり、そしてR2とR3は独立にC1-C4アルキルで ある]の化合物を、適当な塩基又は適当な弱酸と反応させて脱保護アミンを生じ 、 (b) その脱保護アミンを式(X)2OP=CF(SO2Ar)[式中Arはアリール 基であり、Xはフェノキシ又はC1-C4アルコキシである]の適当なホスホネー トイリドと反応させて、エキソサイクリックフルオロビニルスルホンを生じ、 (c) エキソサイクリックフルオロビニルスルホンを式(R)3SnH[式中Rは アリール又はC1-C4アルキル である]のスタニル化試薬と反応させて、エキソサイクリック(フルオロビニル) スタナンを生じ、 (d) エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナンをプロトリシス試薬と反 応させて、そして同時又は連続的に、シリル保護基を適当な酸又はフルオライド イオン源と反応させる段階から成る。 本発明は更に、式(1)の化合物を製造する新規な方法を提供し、その方法は、 (a) 式 [式中Aは式 の基であり、ここでYは水素、C1-C4アルキル、又はC1-C4アルコキシである ]の化合物を過剰の1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラアルキルジシロキサン及びト リエチルアミンと反応させ、続いてSO3-ピリジン錯体で処理して、3',5'-保護 -2'-ケト誘導体を生じ、 (b) 3',5'-保護-2'-ケト誘導体を式(X)2OP=CF (SO2Ar)[式中Arはアリール基であり、Xはフェノキシ又はC1-C4アルコキ シである]の適当なホスホネートイリドと反応させて、エキソサイクリックフル オロビニルスルホンを生じ、 (c) エキソサイクリックフルオロビニルスルホンを式(R)3SnH[式中Rは アリール又はC1-C4アルキルである]のスタニル化試薬と反応させて、エキソ サイクリック(フルオロビニル)スタナンを生じ、 (d) エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナンをプロトリシス試薬と反 応させて、同時又は連続的に、シリル保護基を適当な酸又はフルオライドイオン 源と反応させる段階から成る。 本発明は更に、式 [式中Vはオキシ又はメチレンであり、そのエキソサイクリックビニルフルオラ イドは(E)立体配置に有り、そしてAは式 の基であり、ここでYは水素、C1-C4アルキル、又はC1-C4アルコキシである ]の化合物を立体選択的に製造する方法を提供し、その方法は、 (a) 式 [式中Aは式 の基であり、ここでYは水素、C1-C4アルキル、又はC1-C4アルコキシである ]の化合物を過剰の1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラアルキルジシロキサン及びト リエチルアミンと反応させ、続いてSO3-ピリジン錯体で処理して、3',5'-保護 -2'-ケト誘導体を生じ、 (b) 3',5'-保護-2'-ケト誘導体を式(X)2OP=CF(SO2Ar)[式中イリド はカリウム第三級ブトキシドか ら製造され、Arはアリール基であり、Xはフェノキシ又はC1-C4アルコキシで ある]の適当なホスホネートイリドと反応させて、(Z)立体配置のエキソサイク リックフルオロビニルスルホンを生じ、 (c) (Z)エキソサイクリックフルオロビニルスルホンを式(R)3SnH[式中 Rはアリール又はC1-C4アルキルである]のスタニル化試薬と反応させて、(Z )立体配置のエキソサイクリック(フルオロビニル)スタナンを生じ、 (d) (Z)エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナンをプロトリシス試薬 と反応させて、同時又は連続的に、シリル保護基を適当な酸又はフルオライドイ オン源と反応させる段階から成る。 発明の詳細な記載 本明細書で使用する「C1-C4アルキル」という用語は、1〜4個の炭素原子 の飽和直鎖又は分枝鎖炭化水素基を指している。この用語の範囲内に含まれるも のはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルなどで ある。「C1-C4アルコキシ」という用語は、1〜4個の炭素原子の飽和直鎖又 は分枝鎖ヒドロカルビル基を有している、酸素ラジカルから成っているアルコキ シ基を指しており、特定的にメトキシ、エトキシ、プロピロキシ、イソプロピロ キシ、n-ブチロキシ、イソブチロキシ、第二ブチロキシ、第三ブチロキシなど を含んでいる。本明細書で「C2-C7アルキル」という用語は、飽和直鎖又は分 枝鎖の2〜7個の炭素原子の炭化水素基を指している。この用語の範囲内に含ま れるものは、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、第二 ブチル、第三ブチル、ペンチル、ネオペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチ ル、ヘキシル、ヘプチルなどである。本明細書で「C5-C7シクロアルキル」と いう用語は、5〜7個の炭素原子を含有している飽和環状炭化水素基を指してい る。この用語の範囲内に含まれるものは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シ クロヘプチルなどである。本明細書で使用する「1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラ アルキルジシロキサン」という用語は、1,3-(1,1,3,3-テトラアルキルジシロキ サニリデン)のアルキル置換基がR4によって定義される化合物を指している。R4 はC2-C7アルキル又はC5-C7シクロアルキル置換基である。適当なR4置換基 の例は、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、第二ブチ ル、第三ブチル、ペンチル、ネオペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、 ヘキシル、ヘプチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどで ある。「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、弗素、塩素、臭素、又は沃素 原子を指している。「Ar」又は「アリ−ル」という用語は、約6〜12個の炭素 原子の芳香族基を指し、例えばフェニル、ナフチル 又はフェニル(C1-C4)アルキル基であり、ここで上記の基はC1-C4アルキル、 ハロ置換C1-C4アルキル、ハロゲン又はC1-C4アルコキシから成る群から選択 される1、2、又は3個の置換基で置換されることもあり得る。「フェニル(C1 -C4)アルキル」という用語は、C1-C4アルキルで置換されたフェニル基を指し ており、フェニルメチル、フェネチルなどを含んでいる。「Ar」又は「アリ− ル」という用語の範囲内に特定して含まれるものは、フェニル、p-トルオイル、 p-メトキシフェニル、p-クロロフェニル、ナフチルなどである。 本発明の一般的な合成法は、反応経路A及びAI中に述べられる。全ての置換 基は別に示されない限り前に定義した通りである。この方法で使用する試薬及び 出発物質は、当業者に容易に入手できる。 反応経路A、段階aに於いて、構造式(1)の適当に置換されたシチジン誘導体 の3'及び5'ヒドロキシルは、1,3-(1,1,3,3-テトラアルキルジシロキサニリデン) 誘導体として保護され、アミノ官能基は適当な窒素封鎖基で保護されて、構造式 (2)によって定義される化合物を与える。1,3-(1,1,3,3-テトラアルキルジシロキ サニリデン)のアルキル置換基は、R4によって定義される。R4は、C2-C7アル キル又はC5-C7シクロアルキル置換基である。適当なR4置換基の例は、エチル 、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル 、ペンチル、ネオペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、ヘキシル、ヘプ チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどである。好ましい R4置換基は、イソプロピル、イソブチル、シクロペンチルなどである。最も好 ましいR4置換基はイソプロピ ルである。適当な窒素封鎖基は、イミン誘導体として窒素に結合され、メチルス ルホキシド/塩化オキザリルなどの酸化条件に対し安定であり、リチウムジイソ プロピルアミドなどの強有機塩基に対し安定である。例えば、適当な窒素封鎖基 は、N-(N',N'-ジメチルアミノメチレン)アミン、N-(メチル-N',N'-ジメチルアミ ノメチレン)アミン、N-(メチル-N',N'-ジエチルアミノメチレン)アミン、N-(エ チル-N',N'-ジエチルアミノメチレン)アミンなどである。好ましい窒素封鎖基は 、N-(N',N'-ジメチルアミノメチレン)アミンである。 より詳しくは、反応経路A、段階aに於いて、シチジン誘導体(1)は、ピリジ ンなどの塩基性有機溶媒中で一当量の1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラアルキルジ シロキサンで処理されて、約10〜30℃で12〜24時間攪拌される。1,3-ジクロロ-1 ,1,3.3-テトラアルキルジシロキサンは、当業者に容易に入手出来、例えばザン グ,H.X.等,Synthetic Communications,17(11),1299-1301(1987)を参照。 次に過剰のジメチルホルムアミドジメチルアセタ−ルを反応物に添加し、反応物 を2〜6時間攪拌する。溶媒を真空下で除去し、残留物を当業者によく知られた 技術によって精製し、構造式(2)によって定義される化合物を与える。 反応経路A、段階bに於いて、2'-ヒドロキシル基は、当業者によく知られた 酸化方法によって、構造式(3)に よって定義されるケトン誘導体に酸化される。 例えば、およそ1.5当量の塩化オキザリルを塩化メチレンなどの適当な無水有 機溶媒中に溶解し、約-75℃に冷却する。この溶液に、3当量のメチルスルホキ シドを滴下し、温度を-55℃以下に維持する。構造式(2)によって定義される生成 物の一当量を適当な量の無水有機溶媒、例えば塩化メチレン中に溶解し、攪拌し ながらゆっくりと反応物に添加する。添加完了後、反応物をおよそ30分間-75℃ で攪拌し、トリエチルアミンなどの適当な有機塩基の過剰を加え、反応を室温に 温める。ケトン誘導体(3)を次に単離し、当業者によく知られた技術によって精 製する。例えば、シリカゲルクロマトグラフィ−に続いて適当な有機溶媒又は溶 媒混合物、例えば10%クロロホルム/ヘキサンから再結晶すると、ケトン誘導体( 3)を与える。 反応経路A、段階cに於いて、ケトン誘導体(3)はオレフィン化されてホスホ ラスイリド(燐イリド)との反応によって対応するエキソサイクリックフルオロ ビニルスルホン(4)を生じる。上記ホスホラスイリド(燐イリド)は、マ−チ[ 「Advanced Organic Chemistry: 反応、機構及び構造(Reactions,Mechanisms and Structure)」マグロウヒル・ブック・カンパニ−,第2編,1977,864-872 ]によって記載されるように、化学分野に於いてよく知られ、認められている手 順に従って製造すること が出来る。 より詳しくは、オレフィン化は、適当に置換されたケトン誘導体(3)を、ワズ ワ−ス等[J.Am.Chem.Soc.1961,83,1733]によって記載されるように、ウ ィッティグ反応の修正形を通じて式(X)2OP=CF(SO2Ar)の適当なホスホ ネ−トイリドと反応させることによって実施できる。例えば、式(X)2OPCH F(SO2Ar)の適当に置換されたホスホネ−トを、適当な無水有機溶媒中に溶解 し、約-70℃に冷却する。適当な無水有機溶媒には、炭化水素溶媒、ジアルキル エ−テル類、C1-C6アルカン類、テトラヒドロフランなどが含まれる。好まし い無水有機溶媒はテトラヒドロフランである。強塩基の一当量をゆっくりと加え 、イリドを生成する。アルキルリチウム、リチウムジアルキルアミド、水素化ナ トリウムなどのアルコキシド及び有機金属類を含めた広範囲な塩基を使用できる 。好ましい塩基はカリウム第三ブトキシド及びリチウムビス(トリメチルシリル) アミドである。およそ1時間後、一当量の適当に置換されたケトン誘導体(3)を 、およそ-60℃でホスホネ−トイリドに添加し、続いて約0℃で30分間温め、次 におよそ2.5時間室温に温める。エキソサイクリックフルオロビニルスルホン(4) を次にこの分野でよく知られた技術によって単離及び精製する。例えば、反応物 を飽和塩化アンモニウムで停止させ、水層をジエチルエ−テルなどの適当な有機 溶媒で抽出する。有機層を適当な乾燥試薬、例えば無水硫酸マグネシウム上で乾 燥し、濾過して真空下で濃縮する。粗製物質を適当な有機溶媒、例えば酢酸エチ ルでシリカゲルを通して濾過し、エキソサイクリックフルオロビニルスルホン(4 )を与える。 反応経路A、段階dに於いて、窒素封鎖基の除去によってエキソサイクリック フルオロビニルスルホン(4)を脱保護して、適当に置換された脱保護アミン誘導 体(5)を与えることは、保護された化合物を有機溶媒、例えばジオキサン中に溶 解し、続いて過剰の適当な塩基で処理することによって実施される。適当な塩基 は、3'、5'位置に於いてシリル保護基を除去することなしに窒素封鎖基を除去す ることができるものである。適当な塩基の例は、水酸化アンモニウム、アンモニ ア、メチルアミンなどである。好ましい適当な塩基は水酸化アンモニウムである 。反応物を約8〜24時間室温で攪拌し、脱保護されたアミン(5)を、この分野で よく知られた技術によって単離精製する。例えば溶媒を、エタノ−ルを添加して 水の真空共沸下で溶媒を除去し、粗製物質を5%ヘキサン/酢酸エチルなどの適当 な溶媒混合物を用いて、フラッシュクロマトグラフィ−によって精製し、脱保護 アミン(5)を与える。 脱保護アミン(5)の製造の為の別の手順は、適当に置換されたエキソサイクリ ックフルオロビニルスルホン(4) を有機溶媒、例えば酢酸エチル中に溶解し、一当量の濃水酸化アンモニウムで約 2時間室温で処理することによって実施される。脱保護されたアミン(5)は、当 業者によく知られた技術によって単離及び精製される。例えば、溶媒はエタノ− ルを添加して水の真空共沸下溜去で溶媒を除去し、そして粗製物質を5%ヘキサン /酢酸エチルなどの適当な溶媒混合物を用いるフラッシュクロマトグラフィ−に よって精製し、脱保護されたアミン(5)を与える。 反応経路A、段階eに於いて、マッカ−シ−等[J.Am.Chem.Soc.,1991,1 13,7439]によって記載されるように、当業者に知られている手順を用いる脱保 護アミン(5)のスタニル化は、構造式(6)のエキソサイクリック(フルオロビニル) スタナンを与える。例えば、脱保護アミン(5)は、ベンゼン又はシクロヘキサン などの適当な有機溶媒中で溶解され、式(R)3SnHの適当なスタニル化試薬の過 剰で処理される。適当なスタニル化試薬は水素化トリブチル錫、水素化トリエチ ル錫、水素化トリメチル錫、水素化トリフェニル錫などである。好ましいスタニ ル化試薬は水素化トリブチル錫である。次に、反応を適当な開始剤を用いて開始 する。適当な開始剤は、アゾビスイブチロニトリル(AIBN)、紫外線光、熱など である。好ましい適当な開始剤はアソビスイブチロニトリル(AIBN)である。触 媒量のAIBNを添加し、反応物を約 60〜80℃で約18〜20時間加熱する。追加のAIBNを、全ての出発物質を生成物に変 換するために必要なだけ添加できる。追加のAIBNは、直接滴下するか又は反応の 過程に於いてテトラヒドロフラン中の溶液として添加することができる。必要と されるAIBNの追加量は、HPLC又は薄層クロマトグラフィ−などのこの分野でよく 知られた技術を用いて、反応中で出発物質の消失を追跡することによって、当業 者により容易に決定できる。生成物を次に当業者によく知られた技術によって単 離精製し、構造式(6)のエキソサイクリック(フルオロビニル)スタナンを与える 。例えば、反応物を真空下で濃縮し、残留物を適当な溶媒混合物、例えば4%〜6% メタノ−ル/塩化メチレンを用いてフラッシュクロマトグラフィ−によって精製 し、エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナン(6)を与える。 反応経路A、段階fに於いてエキソサイクリック(フルオロビニル)スタナン(6 )は、フルオライドイオン源の非存在下に於いて温和な条件下で、まずプロトリ シス試薬での脱スタニル化によって、式Iのエキソサイクリックフルオロビニル 誘導体に順次変換できる。適当なプロトリシス試薬は、スタナン置換基をプロト ンに置換するであろう。プロトリシス試薬の例は、アンモニア/メタノ−ル、シ リカゲルなどである。保護されたエキソサイクリックビニルフルオライドを次に 適当な酸での処理、 例えば塩酸水溶液、又はフルオライドイオン源での処理によって脱保護し、式I のエキソサイクリックビニルフルオライドを与える。フルオライドイオン源の例 は、弗化ナトリウム、弗化カリウム、弗化セシウム、弗化テトラブチルアンモニ ウム、弗化アンモニウムなどである。好ましいフルオライドイオン源は弗化カリ ウムである。 例えば、反応経路A、段階fに於いて、エキソサイクリック(フルオロビニル) スタナン(6)は、スト−ク等[J.Am.Chem.Soc.1987,109,2829]によって記 載されるように、適当な有機溶媒、例えばメタノ−ル中で過剰のシリカゲルと一 緒にされ、そしてトリブチル錫の除去が完了するまで攪拌される。次に、保護さ れたエキソサイクリックビニルフルオライドを、当業者によく知られた技術、例 えばフラッシュクロマトグラフィ−によって単離精製する。この生成物を次にメ タノ−ルなどの適当な有機溶媒中の弗化テトラブチルアンモニウムなどのフルオ ライドイオン源の過剰で処理し、脱保護が完了するまで攪拌する。生成物を次に 当業者によく知られた技術によって単離精製し、式Iによって定義されるエキソ サイクリックフルオロビニル化合物を与える。例えば、反応物を真空下で濃縮し 、50%酢酸エチル/ヘキサンに続いて10〜20%のメタノ−ル/酢酸エチル等の適当 な溶媒混合物を用いるフラッシュクロマトグラフィ−によって精製する。メタノ −ル/酢酸エチルからの再結晶化は、 式Iの化合物を与える。 反応経路A、段階fに於いて、エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナン (6)は、また、これをプロトリシス試薬及びフルオライドイオン源又は適当な酸 と反応させることによって同時に脱スタニル化及び脱保護することが出来、式I のエキソサイクリックビニルフルオライドを与える。 例えば反応経路A、段階fに於いて、エキソサイクリック(フルオロビニル)ス タナン(6)をメタノ−ル等の適当な有機溶媒中に溶解し、フルオライドイオン源 としても作用する弗化カリウム(KFはジハイドレ−ト形であり得る)等のプロ トリシス試薬で処理し、そして反応物を約40〜65℃でおよそ45〜48時間加熱する 。冷却後、溶媒を部分的に濃縮し、過剰のシリカゲルを添加する。残っている溶 媒を除去し、生成物を当業者によく知られた技術によって単離精製し、式Iで定 義される化合物を与える。例えば、反応物を真空下で濃縮し、適当な溶媒混合物 、例えば50%酢酸エチル/ヘキサン、続いて10%〜20%メタノ−ル/酢酸エチルを 用いるフラッシュクロマトグラフィ−によって精製する。メタノ−ル/酢酸エチ ルからの再結晶化は、式Iの化合物を与える。 勿論当業者は、反応経路Aで示される段階的な合成は、提供された通りの特定 の段階の連続には限定されないことが理解されるであろう。 例えば、反応経路A、段階cに於いて、オレフィン化反応は、段階dで実施さ れる脱保護反応に続いて実施することが出来る。 式I及びIaの化合物を製造するための追加的な一般合成手順は、反応経路A I中に述べられる。全ての置換基は、別に示されない限り前に定義した通りであ る。この方法で使用するための試薬と出発物質は、当業者に容易に入手できる。 反応経路AI、段階aに於いて、構造式(1)のシチジン誘導体の3'及び5'ヒド ロキシルは、1,3-(1,1,3,3-テトラアルキルジシロキサニリデン)誘導体として保 護され、そして2'ヒドロキシルは、構造式(7)によって記載されるように、ケト ン誘導体に酸化される。例えば、シチジンは、過剰の1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テ トラアルキルジシロキサンの過剰とピリジンなどの適当な乾燥有機 溶媒中で不活性雰囲気、例えば窒素下で一緒にされる。スラリ−を約5〜24時間 、室温で攪拌し、次に約-17〜5℃に冷却する。およそ7当量の乾燥トリエチル アミンが約1時間の期間にわたって添加され、続いておよそ10〜11当量の乾燥ジ メチルスルホキシドが添加される。およそ3当量のSO3-ピリジン錯体が加えら れ、混合物は約-5〜5℃で約10〜20時間攪拌される。反応物を次に約5℃に冷却 されていた酢酸エチル/水(2:1重量比)の混合物中に注ぐ。元の反応器は、前に 停止させた反応混合物に添加される酢酸エチル/水(1.2:1.0重量比)の混合物で すすがれる。反応混合物の内部温度を15℃以下に維持しながら、およそ0.8当量 の「オクソン(OXONE)」(カリウムパ−オキシモノサルフェ−ト)を混合物に添 加し、ジメチルスルフィド副成物を酸化する。反応物を約0.2時間攪拌し、次に 塩を除去するために濾過する。フィルタ−ケ−キを適当な有機溶媒、例えば酢酸 エチルですすぐ。生成物を次にこの分野でよく知られた技術によって単離する。 例えば、濾液相をそこで分離し、有機相を水ですすぐ。有機相を実質的に真空下 で濃縮し、トルエンを加える。再度混合物を実質的に真空下で濃縮する。トルエ ン添加濃縮手順は、蒸留物に水が無くなるまで続けられる。トルエンを再度添加 し、混合物を約15℃に冷却し、次にこれを濾過する。フィルタ−ケ−キをトルエ ンですすぎ、約35℃で窒素流下で乾燥し、白色固体として 3',5'-保護-2'-ケト誘導体(7)を与える。 反応経路AI、段階bに於いて、3',5'-保護-2'-ケト誘導体(7)をオレフィン 反応にかけて、反応経路A、段階c中で前に記載した手順に従って構造式(5)に よって記載される(Z)-エキソサイクリックフルオロビニルスルホンを与える。よ り詳しくは、オレフィン化反応は、エキソサイクリックフルオロビニルスルホン (5a)の(Z)異性体を立体選択的に作るために実施することが出来る。例えば、お よそ1.05当量のジエチル-1-フルオロ-1-フェニルスルホニルメタンホスホネ−ト 及び乾燥有機溶媒、例えばテトラヒドロフランが窒素などの不活性雰囲気下で一 緒にされる。混合物を約-40℃に冷却し、ケトン誘導体(7)の一当量を攪拌しなが らスラリ−に添加する。混合物を次に約-50℃に冷却し、およそ1.03当量のカリ ウム t-ブトキシド溶液(テトラヒドロフラン中約20%)を約3時間の期間にわ たって滴下する。添加完了後、反応物を約3時間かけておよそ-15℃に温める。 追加のテトラヒドロフランは、反応物が濃厚に成り得るので、攪拌の助けの為に 加えられ得る。生成物を次にこの分野でよく知られた技術によって単離する。例 えば、反応は室温で塩化アンモニウム水溶液に真空で移すことによって停止でき る。混合物を約30分間攪拌する。相を次に分離する。(Z)-エキソサイクリックフ ルオロビニルスルホン(5a)を含有している有機層を水層から分離し、反応経路 AI中の段階cに渡す。 反応経路AI、段階cに於いて、エキソサイクリックフルオロビニルスルホン (5)、又は(Z)-エキソサイクリックフルオロビニルスルホン(5a)をスタニル化反 応にかけて反応経路A、段階e中で一般的に前に記載した条件下で構造式(6)及 び(6a)によって記載されるエキソサイクリック(フルオロビニル)スタナン又は(Z )-エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナンを与える。 反応経路AI、段階dに於いて、エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナ ン(6)又は(Z)-エキソサイクリック(フルオロビニル)スタナン(6a)は、順次に又 は同時に、脱スタニル化及び脱保護されて、反応経路A、段階fで前に一般的に 記載した条件下で、式Iのエキソサイクリックビニルフルオライド、又は式Ia の(E)-エキソサイクリックビニルフルオライドを与える。 反応経路A、段階c、及び反応経路AI、段階b中の反応の為に、ホスホネ− トイリドを製造するのに要する式(X)2OPCHF(SO2Ar)の適当に置換され たホスホネ−トは、反応経路B、C、及びDによって記載される種々の方法によ って得ることが出来る。 例えば、反応経路B、段階aに於いて、構造式(7)によって定義される化合物 は、約1:2の比のポリ(エチレングリコ−ル):アセトニトリルの混合物中に溶解さ れる。ポリ(エチレングリコ−ル)に対する適当な分子量範囲は、100g/molと400g /molの間である。過剰のフルオライドイオン源、例えば弗化セシウムが加えられ 、反応はおよそ80℃で1〜24時間加熱される。反応を次に水で希釈し、生成物を 適当な有機溶媒、例えばクロロホルムで抽出して、乾燥及び真空下での濃縮後、 構造式(8)によって定義される生成物を与える。これは次に当業者によく知られ た技術によって酸化される。例えば、化合物(8)を適当な有機溶媒、例えばメタ ノ−ル水溶液中でカリウムペルオキシモノサルフェ−トで処理すると、構造式(9 )によって定義される、適当に置換されたホスホネ−トを与える。 構造式(9)によって定義される適当に置換されたホスホネ−トは、反応経路C によって記載されるように、別 の方法によって得ることが出来る。 反応経路C、段階aに於いて、構造式(10)によって定義される化合物は、テト ラヒドロフランなどの適当な有機溶媒中に溶解され、過剰のトリエチルアミント リヒドロフルオライドで処理されて、溶液を約-78℃に冷却する。溶液を次に約 3〜10時間、制御された電位の電気分解にかけて、マツエ等[J.Chem.Soc.,C hem.Commun.1991,1028]の手順に一般的に従う陽極モノフルオロ化を実施す る。構造式(8)によって定義される生成物を次に単離し、反応経路Bに記載され るように段階b中で酸化し、構造式(9)により定義される適当に置換されたホス ホネ−トを与える。 追加的に、構造式(9)によって定義される適当に置換されたホスホネ−トは、 反応経路Dで示されるように、式(X)2OP=CF(SO2Ar)によって定義され るイリドとして、その場で製造し得る。 反応経路Dに於いて、マッカ−シ−等[Tetrahedron Lett.1990,31,5449] に従って製造することが出来るフルオロメチルフェニルスルホンなどの適当に置 換されたスルホンは、テトラヒドロフランなどの適当な無水有機溶媒中に溶解さ れ、およそ-70℃に冷却され、一当量の式(X)2POClによって定義されるジエ チルクロロホスフェ−トなどのジアルキルクロロホスフェ−トで処理される。溶 液を次にゆっくりと二当量の強塩基、例えばリチウムビス(トリメチルシリル)ア ミドで処理する。添加完了後、反応物をおよそ-65℃で約1時間攪拌し、構造式( 9')によって定義されるイリドを得る。 次の実施例は反応経路A、B、C、及びDによって記載される典型的な合成を 示している。これらの実施例は例示のみを行うものとして理解され、決して本発 明の範囲を限定する意図ではないことが理解される。次の実施例で使用される次 の用語は、示された意味を有する。「g」はグラム、「mmol」はミリモル、「mL 」はミリリットル、「℃」は摂氏の度、「TLC」は薄層クロマトグラフィ−、「m g」はミリグラム、「μL」はミクロリッ トル、「δ」はテトラメチルシランからのダウンフィ−ルドのppmを指している 。 実施例1 2'-デオキシ-N-[(ジメチルアミノ)アミノ)メチレン]-2'-オキソ-3',5'-O-[1,1,3 ,3-テトラキス(1-メチルエチル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジン 反応経路A,段階a; 添加漏斗を備えた2リットルの一っ首丸底フラスコ中で、そして窒素雰囲気下 で、無水ピリジン(800mL)中のシチジン(100g,0.41mol)のスラリ−を、1,3- ジクロロ-1,1,3,3-テトライソプロピルジシロキサン(130g,0.41mol)で処理す る。30分後、全てが溶解する。反応物を室温で一夜攪拌する。未希釈のジメチル ホルムアミドジメチルアセタ−ル(165g,1.38mol)を加え、反応物を4時間攪 拌する。反応物は僅かにあたたまり、曇っ てくる。高真空下でピリジンを除去し、トルエンと共沸させ(2×500mL)、すべ ての残りのピリジンを除去する。固体残留物を1Lの酢酸エチルと共に加熱し、 5Lフラスコ中に重力濾過する。不溶物を水(800mL)及び食塩水(200mL)中に 溶解し、追加の生成物を酢酸エチル(2×600mL)中に抽出する。溶液を無水硫酸 マグネシウム上で乾燥し、真空下で濃縮し、90gの湿潤固体を得る。この固体を 酢酸エチル(200mL)中に溶解し、以前の酢酸エチル濾液と一緒にする。ヘキサ ン(3L)を溶液に加え、加熱して熱い間に濾過する。溶液を一晩静置する。形 成する白色結晶を濾過で集め、温かい真空オ−ブン中で乾燥して化合物を生じる (142.4g,64%)。上の濾液を濃縮し、残留物を1.4Lのシリカゲル(12.5%エタ ノ−ル/酢酸エチル)上でフラッシュクロマトグラフィ−によって精製し、追加 量の化合物(17.4g)をフラクション8〜16から生じる。フラクション2〜7は 、ピリジンで汚染された化合物を含有する。これらのフラクションを真空下で濃 縮し、残留物を再結晶し、追加量の化合物(24.5g)を与え、合計量で184.2g(8 3%収率)のN-[(ジメチルアミノ)メチレン)]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(1- メチルエチル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジンを白色結晶として得る。融点 137-138℃;1 H NMR(CDCl3)δ 0.97-1.10(m,28),3.14(s,3),3.16(s,3),3.98-4.39(m,5 ),5.82(s,1),6.05 (d,1,J = 7.2 Hz),7.92(d,1,J= 7.5 Hz),8.85(s,1)。MS(Cl/CH4)m/z 541 (MH+)。 元素分析C24H44N4O6Si2に対する 計算値:C,53.30; H,8.20; N,10.36。 実測値:C,52.93; H,8.33; N,10.07。 反応経路A,段階b; 凝縮器、機械攪拌器、及び温度計を備えた2リットル三っ首フラスコを窒素で フラッシュし、塩化オキザリル(13.08mL,0.15mol)を装填し、そして無水塩化 メチレン(750mL)を装填する。溶液を-75℃に冷却し、ジメチルスルホキシド( 21.3mL,0.30mol)を温度を-55℃以下に保ちながら滴下する。攪拌を5分間続け 、次に10分かけて無水塩化メチレン(250mL)中の段階aで、上で形成した保護 されたシチジン(54g,0.10mol)を加える。-75℃で30分攪拌し、トリエチルア ミン(75.5mL,0.54mol)を加える。氷浴を除去し、反応物を室温に温める。室 温で1時間後、反応物を等しい容量のジエチルエ−テルで希釈し、更に1時間攪 拌する。混合物をガラス濾過器中のシリカゲル(500mL)上に注ぎ、ジエチルエ −テル(1L)、続いて塩化メチレン(1L)で溶離する。ジエチルエ−テル洗 液を濃縮し、10%クロロホルム/ヘキサン(300mL)で処理する。固体を濾過し、 乾燥して白色粉末として31.6gを与える。塩化メチレン洗液を濃 縮して、残留物を10%クロロホルム/ヘキサン(300mL)から再結晶し、追加の12 .5gを与え、合計で48.6gの標題化合物を与える(90%収率)。この化合物は、C- 2'位置で容易に水和し、ケトンハイドレ−トを形成する。これは水分に対する長 期間の暴露から保護されるべきである。1 H NMR(CDCl3)δ 0.99-1.16(m,28),3.13(s,3),3.14(s,3),3.95-4.03(m,1 ),4.06-4.22(m,2),4.93(s,1),5.22(d,1,J = 8.0 Hz),6.02(d,1,J = 7 .2 Hz),7.29(d,1,J = 7.2 Hz),8.82(s,1)。MS(Cl/CH4)m/z 539(MH+)。 元素分析C24H42N4O6Si2・1/15 CHCl3に対する 計算値:C,52.85; H,7.75; N,10.24。 実測値:C,52.72; H,7.86; N,10.24。 実施例2 (2'Z)-2'-デオキシ-2'-[フルオロ(フェニルスルホニル) メチレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(1-メチルエチル)-1,3-ジシロキサンジ イル]-シチジン 反応経路A,段階c及びd; 窒素雰囲気下で無水テトラヒドロフラン(800mL)中のフルオロメチルフェニ ルスルホン(19.4g,0.11mol)を、-70℃に冷却し、注射器からジエチルクロロ ホスフェ−ト(16mL,0.11mol)を添加する。次に、滴下漏斗を使用して、1Mリ チウムビス(トリメチルシリル)アミド(200mL,0.20mol)をゆっくりと加える。 完全に添加後、反応物を-65℃で1時間保つ。滴下漏斗を使用して、上で製造し たケトン(40g,0.074mol、200mLのテトラヒドロフラン中)の溶液を加え、温度 を-60℃に維持する。完全に添加後、0℃で30分あたため、次に室温で2.5時間温 める。反応物を飽和塩化アンモニウム(100mL)で停止させ、ジエチルエ−テル (600mL)で希釈し、少量の水を加えて無機塩を溶解する。層を分離し、有機相 を飽和塩化ナトリウムで洗浄する。水性洗液を一緒にし、ジエチルエ−テル(20 0mL)で逆抽出する。この有機相を飽和塩化ナトリウムで洗浄する。有機層を一 緒にし、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空下で濃縮し、暗い色の 粘性の油を与える(71.8g)。19F NMR(CDCl3)は、四つのピ−クを示し 、二つは保護されたアミノδ-115.21(Z異性体)及び-119.70(E異性体)から のものであり、二つのピ−クは遊離アミノ誘導 体δ-115.62(Z異性体)及び-119.40(E異性体)からのものである。E/Z比 は10.4:1である。粗製試料をシリカゲル(1L)を通じて酢酸エチル(12L)で 濾過する。この段階は、アミノ保護基を除去する前に行っても行わなくてもいい 。濾液を真空下で濃縮し、粘性の褐色の油(46.8g)を与える。この油をジオキ サン(200mL)中に溶解し、濃水酸化アンモニウム(100mL)を加える。反応物を 一夜攪拌する。次に溶媒を真空下で除去し、残留物をエタノ−ル(2×300mL)と 共沸させ、すべての残留する水を除去する。生成物をフラッシュクロマトグラフ ィ−(1.4Lシリカゲル,5%ヘキサン/酢酸エチル)によって精製し、E異性体( 20g)を与える。単離された不純な物質(16g)を、Prep(分離用)HPLC(酢酸エチ ル)によって、フラッシュクロマトグラフィ−から精製し、追加のE異性体(11 .4g)を与え、全体で31.4g(66.3%収率)の標題化合物となる。ヘキサンからの 再結晶によって、白色粉末を与え、融点は135℃でワックス状となり、145℃で透 明となる。1 H NMR(CDCl3)δ 0.97-1.11(m,28),3.93-4.03(m,2),4.09-4.17(m,1),5.68 (d,1,J = 7.2 Hz),5.72(br s,2),6.43(t,1,J = 2.0 Hz),7.33(d,1,J = 7.5 Hz),7.46-7.65(m,5)。19F NMR(CDCl3)δ -119.22(s); MS(Cl/CH4)m/z 6 40(MH+)。 元素分析C28H42FN3O7SSi2に対する 計算値:C,52.56; H,6.61; N,6.57。 実測値:C,52.40; H,6.96; N,6.36。 実施例3 (2'Z)-2'-デオキシ-2'-[フルオロ(トリブチルスタニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1 ,3,3-テトラキス(1-メチルエチル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジン 反応経路A,段階e; 上で製造したフルオロビニルスルホン(26g,0.0406mol)をベンゼン(300mL )中に溶解し、凝縮器なしで15分間還流する。残留物を冷却し、水素化トリブチ ル錫(32.6mL,0.122moL)及びアゾビスイソブチロニトリル(500mg)を加える 。反応物を18時間還流する。反応物を真空下で濃縮し、残留物をフラッシュクロ マトグラフィ−で精製し(1.4Lシリカゲル,4%メタノ−ル/塩化メチレン,4L ,続いて6%メタノ−ル/塩化メチレン)、 標題化合物を黄色のフォ−ムとして得る(26.5g,82.8%収率)。1H NMR(CDCl3) δ 0.87(t,9),0.94-1.17(m,34),1.22-1.35(m,6),1.38-1.50(m,6),3.78- 3.88(m,2),3.96-4.04(m,1),5.18(br s,1),5.82(d,1,J = 7.5 Hz),6.76 ,(br s,1),7.21(d,1,J = 7.7 Hz)。19F NMR(CDCl3)δ -92.27(s,84%)及び (d,16%,JSn-F = 219 Hz)。MS(Cl/CH4)m/z 790(MH+)。 実施例4 (E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジン 反応経路A,段階f; 上で製造した(フルオロビニル)スタナン(26g,0.033mol)及び弗化カリウム (9.6g,0.165mol)を、メタノ−ル(300mL)中に溶解し、24時間還流する。冷 却後、真空下で溶液を部分的に濃縮し、シリカゲル(75mL)を添加し、次に混合 物を真空下で濃縮して、自由流動性の粉末状固体を与える。シリカゲル(1L) を通して50% 酢酸エチル/ヘキサン(2L)、続いて10%メタノ−ル/酢酸エチル(2L)、及 び20%メタノ−ル/酢酸エチル(8L)で濾過することによって精製し、白色固体 として9.3gの化合物を与える[注 より低いRfの物質は、過マンガン酸カリウ ム染色によって見えるようになり、後の分画と共に溶出する。ジエチルエ−テル と共にすり砕くと(トリチュレ−ションすると)濃度が低くなるが、それでも痕 跡量が残存する。生成物を水とジエチルエ−テルの間に分配し、次に水層を凍結 乾燥し、精製する]。メタノ−ル/酢酸エチル(120mL)からの再結晶によって4. 16gを生成し、第二の収穫物は1.66gの標題化合物(合計6.26g、68.7%)を白色結 晶として生じる。融点166℃(フォ−ム)。1H NMR(DMSO-d6)δ 3.48-3.62(m,2) ,3.73-3.78(m,1),4.73-4.78(m,1),4.95(t,1,J = 5.6 Hz),5.65(d,1,J = 6.9 Hz),5.73(d,1,J = 7.6 Hz),6.65-6.68(m,1);6.77(dt,1,J = 8.13 ,2.0Hz),7.25(br s,1),7.54(d,1,J = 7.3 Hz)。19F NMR(DMSO-d6)δ-130. 05(d,J = 80.9 Hz)。MS NEG(Cl/CH4)257(M-.)。 元素分析C10H12FN3O4に対する 計算値:C,46.70;H,4.70;N,16.34。 実測値:C,46.81;H,4.71;N,16.18。 実施例5 ジエチル 1-フルオロ-1-(フェニルスルホニル)メタンホスホネ−ト 反応経路B,段階a; 窒素でフラッシュした100mLの三っ首丸底フラスコに、ジエチル 1-クロロ-1-( フェニルスルフィド)メタンスルホネ−ト(62mmol)、弗化セシウム(126mmol) 、及びポリ(エチレングリコ−ル)-200とアセトニトリルの混合物(1:2の比で38m L)を入れる。反応物を80℃に攪拌しながら2時間加熱する。反応物を冷却し、 水(125mL)で希釈し、クロロホルム(2×125mL)で抽出する。有機抽出物を一 緒にし、水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空 下で濃縮し、ジエチル 1-フルオロ-1-(フェニルスルフィド)メタンスルホネ−ト を精製する。 反応経路B,段階b; 粗製のジエチル 1-フルオロ-1-(フェニルスルフィド)メタンスルホネ−トをメ タノ−ル(85mL)中に溶解し、0℃に冷却する。カリウムパ−オキシモノサルフ ェ−ト(63mmol、85mL水中)の溶液をゆっくりと攪拌しながら 加える。温度はおよそ55℃に上昇する。冷却後、反応物を4時間攪拌し、次に反 応物を真空下で濃縮する。残りのスラリ−を、珪藻土を通して吸引濾過し、クロ ロホルムで洗浄する。層を分離し、水層をクロロホルムで抽出する。有機抽出物 を一緒にし、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空下で濃縮する。残 留物を次にフラッシュクロマトグラフィ−などの当業者によく知られた技術によ って精製し、標題化合物を得る。 実施例6 ジエチル 1-フルオロ-1-(フェニルスルホニル)メタンホスホネ−ト 反応経路C,段階a; テトラヒドロフラン(200mL)中のジエチル 1-(フェニルスルフィド)メタンス ルホネ−ト(20g,76.8mmol)及びトリエチルアミントリハイドロフルオライド (37g,230mmol)の溶液を-78℃に冷却する。プラチナ電極(3.8×12cm)に於い て電気分解を15分間0.5アンペアで実施し、次に6.25時間、1.0アンペアに増加し 、次に停止する。一夜攪拌後、更に3時間、1.0アンペアで電気分解を続け、合 計で9.5時間行う。反応物をジエチルエ−テ ル(200mL)で希釈し、2モル濃度の水酸化アンモニウムですすぐ。水層を洗浄 し、ジエチルエ−テル(200mL)で抽出する。有機相を一緒にし、無水硫酸マグ ネシウム上で乾燥する。濾過して濃縮すると、粗製物質を茶色の油(27.4g)と して得る。粗製物質をシリカゲル(500g,60-200メッシュ)を通して、酢酸エチ ル:ヘキサン(1:6,4L、次に1:3,2L)によって精製し、続いて酢酸エチル によって精製し、ジエチル 1-フルオロ-1-(フェニルスルフィド)メタンスルホネ −ト(10.7g,50%)を与える。 反応経路C,段階b; メタノ−ル(200mL)中に溶解し、カリウムパ−オキシモノサルフェ−ト(35g ,300mLの水中)で処理することによって、実施例5、段階bと類似の方法でジ エチル1-フルオロ-1-(フェニルスルフィド)メタンスルホネ−ト(8.4g,86%純 度)を酸化し、標題化合物を得る。 実施例7 (E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジン 反応経路A,段階f[連続的方法]; 実施例3で製造された、(Z)-2'-デオキシ-2'-[フルオロ(トリブチルスタニル) メチレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(1-メチルエチル)-1,3-ジシロキサンジ イル]-シチジン(8g,0.01moL)を塩化メチレン(200mL)中に溶解し、活性化シ リカゲル(およそ50g,60-200メッシュ)を加え、そしてTLCがプロトリシス が完了したことを示すまで攪拌する。反応物を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、 保護されたエキソサイクリックビニルフルオライドを生じる。保護されたエキソ サイクリックビニルフルオライド(0.01mol)をテトラヒドロフラン(200ml)中 に溶解し、弗化テトラブチルアンモニウム(0.025mol)で処理する。TLCが3' ,5'保護基の除去が完了したことを示すまで、反応物を攪拌する。当業者によく 知られた技術によって生成物を次に単離精製し、標題化合物を与える。 実施例8 2'-デオキシ-2'-オキソ-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(1-メチルエチル)-1,3-ジ シロキサンジイル]-シチジンの製造 シチジン(7kg,28.8mmol)、乾燥ピリジン(29.6Kg,374.7mol)及び1,3-ジ クロロ-1,1,3,3-テトライソプロピルジシロキサン(10.0Kg,31.7mol)を、窒素 でパ−ジした50ガロンのガラスライナ−反応器中に装填する。スラリ−を室温で 6時間攪拌し、-17℃に冷却する。乾燥トリエチルアミン(20.7Kg,204.8mol) を1時間かけて添加する。反応物の添加の間、温度は-2℃に上昇する。乾燥ジメ チルスルホキシド(30.3Kg,387.5mol)及びSO3-ピリジン錯体(14.0Kg,87.7m ol)を一度に加え、混合物を-5℃及び5℃の間で攪拌する。10時間後、5℃に冷 却した酢酸エチル(77.3Kg)及び水(32.2Kg)を含有している100ガロンのガラ ス内張り反応器に移すことに よって混合物を停止させる。最初の反応器を、酢酸エチル(18.4Kg)及び水(15 .1Kg)の混合物ですすぎ、これを停止反応器に移す。オクソン(70.9Kg,23.1mo l)の20重量%溶液を、内部温度を15℃以下に保ちながら、二相混合物に添加す る。混合物を0.2時間攪拌し、次に塩を除去するために濾過し、ケ−キを酢酸エ チル(26.4Kg)ですすぐ。濾液相を分離させる。底の水相を抜出し、そして上の 有機相を水(28.4Kg)で洗浄する。有機層を次に真空(70mmHg,20℃)下で濃縮 し、約20ガロンの容量とする。トルエン(173Kg)を加え、混合物を真空(60mmH g,30℃)下で約50ガロンに濃縮する。トルエン添加/濃縮をオ−バ−ヘッドが透 明になるまで(水がなくなるまで)続ける。混合物を次に真空下で約35ガロンに 濃縮する。混合物を15℃に冷却し、濾過する。フィルタ−ケ−キをトルエン(17 7Kg)ですすぐ。フィルタ−ケ−キを次に窒素流下で35℃で乾燥し、標題化合物 (8.6Kg,62%)を白色固体として与える。 実施例9 (Z)-2'-[フルオロ(フェニルスルホニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキ ス(1-メチルエチル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジンの製造 ジエチル-1-フルオロ-1-フェニルスルホニルメタンホスホネ−ト(1.391Kg,4 .483mol)及び乾燥テトラヒドロフラン(8.328Kg)を6リットルの添加漏斗、機 械的撹拌器、窒素バブラ−、及びサ−モウェルを備えた窒素パ−ジされた22リッ トルの五つ首丸底フラスコ中で一緒にした。生じる溶液を、-40℃に冷却する。 粉砕した2'-デオキシ-2'-オキソ-3',5'-0-[1,1,3,3-テトラキス(1-メチルエチル )-1,3-ジシロキサンジイル]シチジン(2.064,4.266mol)を次に一度に加え、生 じるスラリ−を-50℃に冷却する。次に、カリウム第三級ブトキシド(テトラヒ ドロフラン中20重量%,2.461Kg,4.387mol)を添加漏斗を経由して3時間かけ て滴下する。添加完了後、 均質な茶色の混合物をゆっくりと-15℃に3時間かけて温める。混合物は、ウォ −ムアップの間に濃厚になる。追加のテトラヒドロフラン(1.294Kg)を攪拌を 良くするために加える。反応混合物を次に真空で水(5.242Kg)中の塩化アンモ ニウム(1.706Kg)の室温溶液に移すことによって停止させ、これを0.5時間攪拌 する。次に相を分離させた。底の水相を乾燥し、標題化合物を溶液中に含有して いる上の有機相を次の段階の為に保持する。HPLC分析は検出可能な量の出発 ケトン、又はE-異性体が存在しないことを示している。 実施例10 (Z)-2'-デオキシ-2'-[フルオロ(トリブチルスタニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3 ,3-テトラキス(1-メチルエチル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジンの製造 上で製造した(Z)-2'-[フルオロ(フェニルスルホニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1 ,3,3-テトラキス(1-メチルエチ ル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジン(1.327Kg)の溶液を、過酸化物の非存 在を確認するためにヨウ化カリウム-澱粉紙でチェックし、次に真空下で(35〜3 6℃)濃縮し、上の出発物質の44%〜49重量%である曇った黄色の油を得た。こ の物質を、20〜40℃、90〜120ト−ルでシクロヘキサンとの共沸乾燥にかける。 およそ9〜11Kgのシクロヘキサンが乾燥を実行するために使用され、上の出発物 質の46〜49重量%である最終シクロヘキサン溶液を与えた。この溶液を22リット ルの丸底フラスコに移した。追加のシクロヘキサン(0.55〜1.2Kg)を、全ての シクロヘキサン残留物をその22リットルの丸底フラスコにすすぎ出すために使用 した。この溶液に水素化トリブチル錫(3.6〜4.0Kg,2.5〜2.7当量)及びアゾイ ソブチロニトリル(44〜50g,AIBN)を室温で加えた。攪拌反応混合物を窒 素下に置き、60〜65℃に加熱する。反応混合物をこの温度で18〜20時間攪拌し、 この間にAIBN(240〜300g)のテトラヒドロフラン(2.5〜3.4Kg)中の溶液 を、ゆっくりとした流れで添加した。反応混合物を室温に冷却し、50リットルの 底に排出設備をしたフラスコに移した。テトラヒドロフラン(9〜10Kg)を加え る。生じる溶液を1規定の水酸化カリウム水溶液の二回部分で抽出し(抽出あた り13〜15Kg)、生じる下の水相を50リットルのフラスコから除去する。50リット ルフラスコ中の生成物溶液に、テトラヒドロフラン(4 〜5Kg)を加え、生じる溶液を水(13〜15Kg)で抽出する。下の水層を除去し、 生成物溶液を真空下で40〜45℃で濃縮して、標題化合物を粘性のオレンジ色/茶 色の油(5.8〜6.9Kg)として得る。 実施例11 (E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジンモノハイドレ−トの製造 実施例10で製造した(2'Z)-2'-デオキシ-2'-[フルオロ(トリブチルスタニル)メ チレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(1-メチルエチル)-1,3-ジシロキサンジイ ル]-シチジン(6.39Kg)をメタノ−ル(9.24Kg)中に溶解する。50重量%の弗化 カリウムジハイドレ−ト(1.22Kgの水で希釈された4.03kg)を攪拌しながら添加 する。反応物を45℃で48時間加熱する。反応物を次に真空下で30℃の浴温度に於 いて濃縮する。濃縮物を水(4.0Kg)及び酢酸エチル(4.0Kg)の間に分配する。 下の水相を集めてとっておく。トリブチル錫化合物及びテトライソプロ ピルシロキシ化合物を含有している上の有機層を捨てる。真ん中のエマルジョン 層を濾過し、フィルタ−ケ−キを水(1.0Kg)及び酢酸エチル(1.0Kg)ですすぐ 。濾液を分離させ、そして下の水層を集める。水層を次に一緒にし、酢酸エチル (2Kg)ですすぐ。珪藻土(0.05Kg)を一緒にした水層に加え、水層を次に真空 濾過する。濾液を真空下で30℃の浴温度で濃縮する。メタノ−ル(3.0Kg)を濃 縮物に加え、混合物を再度真空下で濃縮する。残留物を次にメタノ−ル(5.0Kg )中に溶解し、シリカゲル60(4.0Kg,100〜200メッシュ)を加える。最初の容 量をほとんど一定に保つために、イソプロパノ−ルの連続的に添加しながら混合 物を蒸発させる。およそ20Kgの流出液が集められた後に、スラリ−をイソプロパ ノ−ルで状態調製しておいたシリカゲル(2.0Kg)を含有しているカラムに加え る。カラムを、生成物がフラクション中に検出されなくなるまで、イソプロパノ −ルで溶出する。フラクションを一緒にし、およそ4リットルの合計容量に濃縮 する。スラリ−を濾過し、フィルタ−ケ−キをイソプロパノ−ル(1.0Kg)です すぐ。フィルタ−ケ−キを一定重量(0.83Kg)に風乾し、標題化合物の粗製無水 形を与える。この物質を類似のバッチと一緒にし、そして合計量(3.82Kg)を水 (22Kg)中に溶解し、みがき濾過(ポリッシュフィルタ−)する。濾液を30℃の 浴温度に於いて真空下で8〜10リットルの合計容量に濃縮 する。生じるスラリ−を5℃で2時間冷却する。生成物を真空濾過によって集め 、そして冷たい水(1.8Kg)ですすぐ。フィルタ−ケ−キを一定重量まで空気乾 燥し(3.31Kg,HPLCで99.8%純度,水に対し補正)、標題化合物を得る。 実施例12 2'-デオキシ-2'-オキソ-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(2-メチル-1-プロピル)-1 ,3-ジシロキサンジイル]-シチジンの製造 標題化合物はシチジン(28.8mol)と1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトライソブチル ジシロキサン(31.7mol)から実施例8に記載された手順と類似の方法で製造で きる。 実施例13 (Z)-2'-[フルオロ(フェニルスルホニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキ ス(2-メチル-1-プロピル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジンの製造 標題化合物は、実施例9に記載された手順と類似の方法で、ジエチル-1-フル オロ-1-フェニルスルホニルメタンホスホネ−ト(4.483mol)と実施例12で製造 された粉砕2'-デオキシ-2'-オキソ-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(2-メチル-1- プロピル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジン(4.266mol)から製造できる。 実施例14 (Z)-2'-デオキシ-2'-[フルオロ(トリブチルスタニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3 ,3-テトラキス(2-メチル-1-プロピル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジンの製 標題化合物は、実施例10に記載された手順と類似の方法で、実施例13で製造さ れた(Z)-2'-[フルオロ(フェニルスルホニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テト ラキス(2-メチル-1-プロピル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジン(1.327Kg) 、水素化トリブチル錫(2.5〜2.7当量)及びアゾイソブチロニトリル(44〜55g ,AIBN)から製造できる。 実施例15 2'-デオキシ-2'-オキソ-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(シクロペンチル)-1,3-ジ シロキサンジイル]-シチジンの製造 標題化合物は、実施例8に記載された手順と類似の方法で、シチジン(28.8mo l)及び1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラシクロペンチルジシロキサン(31.7mol) から製造できる。 実施例16 (Z)-2'-[フルオロ(フェニルスルホニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキ ス(シクロペンチル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジンの製造 標題化合物は、実施例9に記載された手順と類似の方法で、ジエチル-1-フル オロ-1-フェニルスルホニルメタンホスホネ−ト(4.483mol)及び実施例15で製 造された粉砕2'-デオキシ-2'-オキソ-3',5'-0-[1,1,3,3-テトラキス(シクロペン チル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジン(4.266mol)から製造できる。 実施例17 (Z)-2'-デオキシ-2'-[フルオロ(トリブチルスタニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3 ,3-テトラキス(シクロペンチル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジンの製造 標題化合物は、実施例10に記載された手順と類似の方法で、実施例16で製造さ れた(Z)-2'-[フルオロ(フェニルスルホニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テト ラキス(シクロペンチル)-1,3-ジシロキサンジイル]-シチジン(1.327Kg)、水素 化トリブチル錫(2.5〜2.7当量)、及びアゾイソブチロニトリル(44〜55g,A IBN)から製造できる。 それぞれの手順に従って、実施例7で製造された無水最終生成物、(E)-2'-デ オキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジン、及び実施例11で製造された最終生成物 のモノハイドレ−ト、(E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジンモノハ イドレ−トは、それぞれ類似の方法で、 実施例14で製造された(Z)-2'-デオキシ-2'[フルオロ(トリブチルスタニル)メチ レン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(2-メチル-1-プロピル)-1,3-ジシロキサン ジイル]-シチジン、または実施例17で製造された(Z)-2'-デオキシ-2'[フルオロ( トリブチルスタニル)メチレン]-3',5'-O-[1,1,3,3-テトラキス(シクロペンチル) -1,3-ジシロキサンジイル]-シチジンから製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT, LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK ,TJ,TT,UA,US,UZ,VN

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  1. 【特許請求の範囲】 1.(E)-2'-デオキシ-2'-(フルオロメチレン)シチジンモノハイドレ−トである 式 の化合物。
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