JPH0933185A - 攪拌機能付蓄熱器 - Google Patents

攪拌機能付蓄熱器

Info

Publication number
JPH0933185A
JPH0933185A JP8036833A JP3683396A JPH0933185A JP H0933185 A JPH0933185 A JP H0933185A JP 8036833 A JP8036833 A JP 8036833A JP 3683396 A JP3683396 A JP 3683396A JP H0933185 A JPH0933185 A JP H0933185A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
heat
container
storage device
cooling water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8036833A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenzo Kaneda
金田堅三
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP8036833A priority Critical patent/JPH0933185A/ja
Priority to US08/645,842 priority patent/US5957193A/en
Priority to DE19619810A priority patent/DE19619810A1/de
Publication of JPH0933185A publication Critical patent/JPH0933185A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K5/00Heat-transfer, heat-exchange or heat-storage materials, e.g. refrigerants; Materials for the production of heat or cold by chemical reactions other than by combustion
    • C09K5/02Materials undergoing a change of physical state when used
    • C09K5/06Materials undergoing a change of physical state when used the change of state being from liquid to solid or vice versa
    • C09K5/063Materials absorbing or liberating heat during crystallisation; Heat storage materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00314Arrangements permitting a rapid heating of the heating liquid
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00492Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices comprising regenerative heating or cooling means, e.g. heat accumulators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/02Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat
    • F28D20/021Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat the latent heat storage material and the heat-exchanging means being enclosed in one container
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F13/00Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing
    • F28F13/06Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing by affecting the pattern of flow of the heat-exchange media
    • F28F13/12Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing by affecting the pattern of flow of the heat-exchange media by creating turbulence, e.g. by stirring, by increasing the force of circulation
    • F28F13/125Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing by affecting the pattern of flow of the heat-exchange media by creating turbulence, e.g. by stirring, by increasing the force of circulation by stirring
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Central Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄熱材としての塩水和物の相分離を防止し
て、蓄熱器の蓄熱密度を長期に渡って維持する。 【解決手段】 蓄熱パイプ5には、過冷却を起こさない
蓄熱材としての水酸化バリウム八水和物と蓄熱パイプ5
内で移動自在な球が封入してあり、この蓄熱パイプ5
を、冷却水入口パイプ8、冷却水出口パイプ7を備えて
いる断熱容器39に隙間なく充填している。蓄熱パイプ
5および断熱容器39を備えている攪拌機能付蓄熱器を
振動させることにより、球が蓄熱パイプ5内で移動して
蓄熱材を攪拌するので、水の分布が均一となり相分離を
起こさない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩水和物の溶解、
凝固に伴う潜熱を利用した蓄熱器に関し、自動車用の即
効ヒータ、即効デフロスタ、即効暖房シート、エンジン
オイル加温器、住宅用温水給湯器などに用いて有効であ
る。
【0002】
【従来の技術】塩水和物の融解、凝固等の相転移に伴う
吸、放熱作用を利用した融解潜熱蓄熱器がドイツ特許公
開明細書第4244465号において提案されている。
この技術は、過冷却を起こさない蓄熱材として、塩水和
物である水酸化バリウム八水和物(Ba(OH)2 ・8H2O )が
用いられており、この水酸化バリウム八水和物は、固体
状態で外部から潜熱を吸収し、融点以上になると液体と
なる。そして、液体状態から固体になる際に、吸収した
潜熱、例えば、70cal/g の熱量を外部に放出する。
【0003】したがって、このような蓄熱材を使用すれ
ば潜熱量が大きく、外部から吸収した潜熱を蓄熱材に蓄
えておき、その熱を必要とするときに放出させれば、自
動車用の即効ヒータ、即効デフロスタ、即効暖房シー
ト、エンジンオイル加温器、住宅用温水給湯器などに用
いて有効である。一方、融解の際に生じる水の分布が均
一でないと、融点以上の温度で高融点、高密度の未溶解
結晶が析出するという相分離が起こる。この結果、析出
した結晶分だけ融解熱を吸収できないので、蓄熱器の蓄
熱密度が低下する。そこで、融解の際に生じる水の分布
を均一にして相分離を防ぐために、例えば増粘剤として
キサンタンガムなどの親水性多糖類などを蓄熱材媒体に
混合している例もある(特開平昭59−53578)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような塩水和物からなる蓄熱材を蓄熱容器に収納した蓄
熱器においては、たとえ増粘剤を添加しても蓄熱材が融
解、凝固を繰り返すうちに融解の際に生じる水の分布が
不均一となり、融点以上の温度でも高融点、高密度の未
溶解結晶が析出してしまう。さらに、このような結晶が
存在すると、この結晶が核となり融解、凝固を繰り返す
うちに未溶解結晶が成長し、この結晶分だけ融解潜熱を
吸収できないので蓄熱器の蓄熱密度が低下する。
【0005】また、増粘剤は蓄熱材に比べて融解潜熱が
小さいので、増粘剤を添加すると、その添加分だけ蓄熱
器の蓄熱密度が低下する。本発明は上記点に鑑みてなさ
れたもので、増粘剤を添加することなく、蓄熱材が融解
する際に生じる水の分布を均一にし、融解、凝固を繰り
返しても、融点以上の温度で高融点、高密度の未溶解結
晶が析出するのを防ぎ、蓄熱器の蓄熱密度を長期にわた
って維持できる蓄熱器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、請求項1ないし10に記載の発明によれば、蓄熱容
器(5)内には、液相と固相との間を潜熱の吸収、放出
を伴って可逆的に相転移する蓄熱材(9)と、この蓄熱
材(9)を攪拌する攪拌手段(10)とが備えられてい
る。そして、この蓄熱容器(5)は、断熱容器(39)
内部に配置されており、さらに、この断熱容器(39)
には、熱媒体が内蔵されていることを特徴としている。
【0007】従って、流入手段(8)および流出手段
(7)を通して、蓄熱材(9)の融点以上の温度である
熱媒体を断熱容器(39)内で循環させると、蓄熱材
(9)は熱媒体から潜熱を吸収して固体から液体にな
り、断熱容器(39)により熱の出入りが遮断されてい
るので、その潜熱が蓄熱材(9)に蓄えられる。また、
流入手段(8)および流出手段(7)を通して、蓄熱材
(9)の融点以下の温度である熱媒体を断熱容器(3
9)内で循環させると、蓄えられている潜熱は、熱媒体
に放出され、蓄熱材(9)が液体から固体となる。
【0008】そして、蓄熱材(9)が潜熱を吸収して液
体となる過程において攪拌手段(10)により攪拌する
ことができるので、蓄熱材(9)が融解する際に生じる
水の分布が均一となり、融点以上の温度で高融点、高密
度の未溶解結晶が析出するのを防ぎ、さらに、融解、凝
固の繰り返しによる未溶解結晶の成長を妨げる。この結
果、この結晶分全ての融解潜熱を吸収できるので、増粘
剤を添加することなく蓄熱器の蓄熱密度を長期にわたっ
て維持することが可能となる。
【0009】また、請求項2記載の発明では、攪拌手段
として、蓄熱容器(5)内にて移動自在な球(10)を
備えており、この球(10)を蓄熱容器(5)内にて移
動させ、蓄熱材(9)を攪拌することを特徴としてい
る。従って、自動車走行中の振動等により球(10)を
蓄熱容器(39)内で自在に移動させることができ、特
別な駆動手段、例えばモータ等を用いないで蓄熱容器
(39)内の蓄熱材(9)を攪拌することができる。よ
って、特別な駆動手段に必要なコストが削減でき、構造
も簡単になる。
【0010】また、請求項3記載の発明では、蓄熱容器
(5)外部に備えられた、攪拌手段としての駆動手段
(32、35)にて、蓄熱容器(5)を振動または回転
することを特徴としている。従って、駆動手段(32、
35)を用いることにより安定した攪拌作用をするの
で、より確実に蓄熱容器(5)内の蓄熱材(9)を攪拌
することができる。
【0011】また、請求項6記載の発明では、流入手段
(8、104)からの熱媒体が一端から導入される筒状
部材(300)が断熱容器(39)内に備えられてお
り、筒状部材(300)の壁面に設けられた孔部(30
1)から、筒状部材(300)内の熱媒体を断熱容器
(39)内へ流出することを特徴としている。従って、
断熱容器(39)内において、上記孔部(301)から
流出する熱媒体を循環させて、蓄熱容器(5)内の蓄熱
材(9)と熱交換させることができる。
【0012】また、請求項7記載の発明では、断熱容器
(39)には開口部(39a)が1箇所のみ形成されて
おり、この開口部(39a)に流入手段(8、104)
および流出手段(7、103)が配置されているので、
断熱容器(39)の保温性をよくすることができる。ま
た、請求項9記載の発明では、請求項1ないし8のいず
れか1つに記載の攪拌機能付蓄熱器(1)と、熱媒体と
しての温水を供給する温水供給源(25)と、攪拌機能
付蓄熱器(1)および温水供給源(25)から供給され
る温水と空気とを熱交換して室内の暖房を行う暖房用熱
交換器(28)とを備えている。そして、第1回路(2
0)により、温水供給源(25)から断熱容器(39)
を経て暖房用熱交換器(28)に温水が循環し、第2回
路(19)により、断熱容器(39)から暖房用熱交換
器(28)に温水が循環することを特徴としている。
【0013】従って、第1回路(20)により、温水供
給源(25)から断熱容器(39)に、蓄熱材(9)の
融点以上の温度である温水を循環させると、蓄熱材
(9)は温水から潜熱を吸収して固体から液体になり、
断熱容器(39)により熱の出入りが遮断されているの
で、その潜熱が蓄熱材(9)に蓄えられる。また、第2
回路(19)により、流入手段(8)および流出手段
(7)を通して暖房用熱交換器(28)から断熱容器
(39)に、蓄熱材(9)の融点以下の温度である温水
を循環させると、蓄えらている潜熱は温水に放出される
ので、蓄熱材(9)は液体から固体となり、温水は加熱
される。この加熱された温水と空気を暖房用熱交換器
(28)で熱交換することにより、室内の暖房を行うこ
とができる。
【0014】また、請求項10記載の発明では、熱媒体
は車両用エンジン(25)のエンジン冷却水からなり、
暖房用熱交換器は車両の車室内暖房用ヒータコア(2
8)からなることを特徴としている。従って、第2回路
(19)により、流入手段(8)および流出手段(7)
を通して断熱容器(39)から車室内暖房用ヒータコア
(28)に、蓄熱材(9)の融点以下の温度であるエン
ジン冷却水を循環させると、蓄えられている潜熱はエン
ジン冷却水に放出されるので、蓄熱材(9)は液体から
固体となり、エンジン冷却水は加熱される。この加熱さ
れたエンジン冷却水と空気を車室内暖房用ヒータコア
(28)で熱交換することにより、エンジン冷却水が暖
まっていない車両用エンジン(25)の始動直後でも即
効で車室内の暖房を行うことができる。
【0015】さらに、第1回路(20)により、流入手
段(8)および流出手段(7)を通して車両用エンジン
(25)から断熱容器(39)を経て車室内暖房用ヒー
タコア(28)に、蓄熱材(9)の融点以下の温度であ
るエンジン冷却水を循環させると、蓄えらている潜熱は
エンジン冷却水に放出されるので、蓄熱材(9)は液体
から固体となり、エンジン冷却水は加熱される。この加
熱されたエンジン冷却水により、車室内の即効暖房およ
び車両用エンジン(25)の始動直後の暖機時間を短縮
できる。この車両用エンジン(25)の暖機時間短縮に
より、排ガス浄化やエンジン燃費の向上が期待できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1の実施形態)図1〜図6は本発明の第1の実施形
態を示すもので、本発明を自動車用即効ヒータに適用し
た例を示す。
【0017】図4において1は本発明の攪拌機能付蓄熱
器であり、これについては後で説明する。25は自動車
を駆動するための水冷式のエンジンで、26はエンジン
25のウォータジャケット、14はエンジン冷却水冷却
用のラジエータ、15はラジエータ14に強制送風する
ファンである。16はエンジンにより駆動されるウォー
タポンプであり、41はラジエータ14と並列に設けら
れたバイパス回路で、42はラジエータ14とバイパス
回路への冷却水の流れを制御するサーモスタットであ
る。
【0018】28は加熱された冷却水と空気とを熱交換
させて空気を暖めるためのヒータコアで、空調用ダクト
27内に収納されている。17はエンジン冷却水を攪拌
機能付蓄熱器1に供給する電動式のウォータポンプで、
18は空調装置の送風用ファンである。20は第1回路
で、エンジン25から攪拌機能付記蓄熱器1を経てヒー
タコア28にエンジン冷却水が循環するように構成され
ている。19は第2回路で、攪拌機能付記蓄熱器1から
ヒータコア28にエンジン冷却水が循環するように構成
されている。13は第3回路で、エンジン25からラジ
エータ14にエンジン冷却水が循環するように構成され
ている。
【0019】また、50は本実施形態の自動車用即効ヒ
ータを制御するための制御回路で、水温センサ23およ
び24、電磁開閉弁21、22、43、44、ウォータ
ポンプ17、送風用ファン18を制御する。この制御回
路50は運転者が車両用空調装置操作パネルの即効ヒー
タスイッチ51を入れると、作動しはじめる。次に図1
ないし3に示す攪拌機能付蓄熱器1の構成を説明する。
【0020】耐食性金属材料、例えばステンレスからな
る円筒状の内側容器2内に、耐食性金属材料からなる冷
却水分離板6を、内側容器2を半分に仕切るように設置
する。内側容器2は、本例では内側直径100mm、内側
容積0.82リットルであり、冷却水分離板6は、強靱
性を保ちつつ、コンパクトに収納するために、板厚1mm
程度に薄くしてある。さらに、一端には穴12が設けら
れており、内側容器2の底部に穴12がくるようにす
る。そして、内側容器2の内側高さと同じ長さの蓄熱パ
イプ5を内側容器2内部に隙間なく充填する。これによ
り、蓄熱パイプ5が内側容器2内部で動かないよう、効
率よく収容することができる。なお、各パイプ5は横断
面が円形であるため、各パイプ5の隣接間には後述のエ
ンジン冷却水が通過する流路が形成されることになる。
【0021】蓄熱パイプ5は熱伝導率のよい、加工性に
優れた耐食性金属材料、例えば黄銅からなり、強靱性を
保ちつつ、熱伝導をよくするために肉厚は薄く、パイプ
径は細くしてあり、本例では直径14mm、肉厚0.5mm
としている。さらに、一端は完全に封止されており、他
端はネジ穴11bが切ってある。このネジ穴11bか
ら、耐食性金属材料からなる1個の球10をパイプ5に
入れ、融解している蓄熱材9をパイプ5内へ充填したあ
と、黄銅製のネジ栓11で封止する。
【0022】なお、11aはネジ栓11を固定する際
の、スパナ受け部である。蓄熱材9は、定常運転時のエ
ンジン冷却水温度、例えば90〜100℃では完全に融
解し、車室内暖房の温風温度に必要なエンジン冷却水温
度、例えば40〜60℃では完全に凝固するような、融
解潜熱の大きい塩水和物を用いる。本実施形態では、融
点が78℃、融解潜熱が70cal/g である水酸化バリウ
ム八水和物を用いている。ここで、溶融した状態からそ
の相転移の温度以下に冷却しても転移の現象があらわれ
ず、外的衝撃を与えないと転移しないような、過冷却を
おこす物質は、蓄熱材9として用いない。
【0023】また、球10は蓄熱パイプ5内で自由に動
くことができ、しかも蓄熱材9を攪拌しうる大きさにし
てあり、本例では蓄熱パイプ5の直径の半分である直径
7mmとしている。そして、0.82リットルの内側容器
2内には0.46リットルの蓄熱材9、0.06リット
ルの蓄熱パイプ5、0.3リットルのエンジン冷却水が
収容されている。
【0024】耐食性金属材料からなる筒状の外側容器3
は、内側容器2を内蔵し、外側容器3と内側容器2の間
に外部との熱交換を遮断するための真空断熱層4が介在
している。ここで、内側容器2、外側容器3、真空断熱
層4は、外部との熱交換を遮断するための断熱容器39
を構成している。さらに、内側容器2および外側容器3
の上部に耐食性金属材料からなるエンジン冷却水入口パ
イプ8、エンジン冷却水出口パイプ7をそれぞれ気液密
的に接続する。
【0025】そして、蓄熱パイプ5が地面に対して水平
となり、エンジン冷却水入口パイプ8が下方、エンジン
冷却水出口パイプ7が上方となるように攪拌機能付蓄熱
器1を図示しない自動車のエンジンルームに設置する。
エンジン冷却水を下方から上方へ流すこと、冷却水分離
板6を設けてエンジン冷却水蓄熱容器5内をUターン状
に流通させること、さらに冷却水分離板6の穴12の大
きさによりエンジン冷却水の流量を調節することによ
り、熱交換の効率をよくしている。
【0026】次に、上記構成において本実施形態の作動
を説明する。まず、エンジン25を始動し、運転者が車
両用空調装置操作パネルの即効ヒータスイッチ51を入
れると、制御回路50により電磁開閉弁21、22が閉
じられ、電磁開閉弁43、44は開かれ、ウォータポン
プ17により外気温程度に温度の下がったエンジン冷却
水が第2回路19を通って攪拌機能付蓄熱器1に流れ込
む。このエンジン冷却水は蓄熱材の融点以下の温度なの
で、蓄熱材9は冷やされて液体から固体となり蓄えてい
た潜熱を放出し、蓄熱パイプ5の壁を通じて内側容器2
内のエンジン冷却水を加熱し、エンジン冷却水の温度を
急速に上昇させることができる。
【0027】この暖められたエンジン冷却水をウォータ
ポンプ17によりヒータコア28に供給すると、送風用
ファン18により送られた外気温程度の空気と熱交換を
して車室内に暖かい空気を送風する。この時、エンジン
冷却水は第2回路19内で循環され、内側容器2で暖め
られたエンジン冷却水を継続してヒータコア28に供給
する。よって、エンジン25が十分に暖まっていなくて
も、瞬時に暖かい風を車室内に送ることができるので、
自動車用即効ヒータとしての機能を果たす。
【0028】このような即効ヒータが作動しているうち
に、エンジン25の温度が上昇し、エンジン25から供
給されるエンジン冷却水の温度は上昇する。エンジン2
5から供給されるエンジン冷却水の温度T2 は水温セン
サ24により検出され、ヒータコア28に流入するエン
ジン冷却水の温度T1 は水温センサ23により検出さ
れ、その検出信号が制御回路50に送られる。制御回路
50においてT2 >T1と判断すると制御回路50が作
動して電磁開閉弁21、22、44を開き、電磁開閉弁
43を閉じ、ウォータポンプ17を停止する。このた
め、エンジン25で暖められたエンジン冷却水の一部
が、分岐部Aを経て矢印のごとく開閉弁21、ウォータ
ポンプ17を通って、攪拌機能付蓄熱器1、ヒータコア
28に至り、開閉弁22を通って第1回路20、ウォー
タポンプ16からエンジン25に至る。これが通常の暖
房運転であり、ヒータコア28にはエンジン25からの
冷却水が供給される。
【0029】ここで、エンジン冷却水温度が設定温度以
下のときはサーモスタット42がバイパス回路41側を
開口して、バイパス回路41側に冷却水を流している
が、さらに冷却水温度が上昇して設定温度以上になる
と、サーモスタット42がラジエータ14側を開口し
て、バイパス回路41側を閉鎖する。よって、エンジン
25で暖められたエンジン冷却水はラジエータ14によ
り冷却され、かつ攪拌機能付蓄熱器1、ヒータコア28
を循環するようになっている。
【0030】そして、エンジン冷却水入口パイプ8よ
り、エンジン冷却水が内側容器2に流入し、冷却水分離
板6を通過後、エンジン冷却水出口パイプ7から流出す
る。エンジン冷却水の温度が78℃以上になると蓄熱材
9は潜熱を吸収して固体から液体に相転移する。一方、
車が走行していることによる振動や右折、左折、停車、
発車によって、球10が蓄熱パイプ5中で振動、回転
し、上下、前後、左右と三次元に動くので、溶解した蓄
熱材9が攪拌されて融解の際に生じる水の分布が均一と
なり融点以上の温度で高融点、高密度の未溶解結晶が析
出するのを防ぐ。もし、水の分布が不均一であると、図
6に示すような未溶解成分Ba(OH)2 ・2.4H2Oと溶解成分B
a(OH)2 ・5.4H2O およびBa(OH)2 ・7.3H2O に相分離して
しまう。
【0031】エンジンを停止した後、断熱容器39によ
り熱の出入りが遮断されているので、蓄熱材9にエンジ
ン冷却水から吸収した潜熱が蓄えられる。再び即効ヒー
タを作動させるには、エンジン始動後に即効ヒータスイ
ッチ51を入れる操作を繰り返せばよい。以下に、本実
施形態の攪拌機能付蓄熱器の吸熱、放熱特性の実験結果
について、図5に基づいて説明する。
【0032】この実験には、上述の蓄熱パイプ5を1本
用い、蓄熱材9として水酸化バリウム八水和物を用いて
いる。そして、図5に示すグラフは、10℃の恒温槽に
予め浸漬しておいた蓄熱パイプ5を、90℃の恒温槽に
約22分間浸漬させ、その後さらに、10℃の恒温槽に
約10分間蓄熱パイプ5を浸漬させたときの、蓄熱材9
の温度(図5中実線で示す)、および、恒温槽の水温
(図5中点線で示す)を示すものである。
【0033】そして、このグラフからわかるように、完
全に凝固した状態である蓄熱材9を備えた蓄熱パイプ5
を90℃の水槽に浸漬すると、蓄熱材9は、約16分で
温水から熱を吸収して(潜熱を蓄えて)完全に融解す
る。その後、この蓄熱パイプ5を10℃の水槽に浸漬す
ると、蓄熱材9は、4分で潜熱を温水に放出して完全に
凝固する。
【0034】この急速融解、急速凝固の特性は自動車用
即効ヒータに適しており、特に、自動車用即効ヒータと
しては、エンジンの始動後、約5分の間に放熱する必要
がある、ということが発明者により確認されているが、
本実施形態は、この必要性を満足するものである。 (第2の実施形態)図7は、第1の実施形態における攪
拌機能付蓄熱器1を、ラジエータ14から流れ出て、エ
ンジン25に流れ込む回路中に設けた第2の実施形態で
ある。エンジン25始動後、図示しないセンサおよび制
御回路により電磁開閉弁44を閉じれば、ウォータポン
プ16により加熱された冷却水をエンジン25のみに供
給するので、攪拌機能付蓄熱器1に蓄えられた潜熱を全
てエンジン25の暖機時間短縮に利用することができ
る。蓄えられた潜熱を暖房には用いないので、電磁開閉
弁21、22、43、温度センサ23、24、ウォータ
ポンプ17を廃止している。
【0035】(第3の実施形態)図8において、攪拌機
能付蓄熱器1により加熱された冷却水をヒータコア28
に供給し、そのままエンジン25に流しているので、攪
拌機能付蓄熱器1に蓄えられた潜熱を、車室内暖房に優
先的に用い、さらにエンジン25の暖機時間短縮にも利
用できる。蓄えられた潜熱を暖房のみには用いないの
で、第1の実施形態における電磁開閉弁21、22、4
3、44、温度センサ23、24、ウォータポンプ17
を廃止している。
【0036】以下に示す第4〜第10の実施形態は、蓄
熱材9を攪拌する攪拌手段の変形例である。 (第4の実施形態)図9において、エンジン冷却水入口
パイプ8、エンジン冷却水出口パイプ7の一部は弾性変
形自在なベローズ29により構成されている。断熱容器
39下部の一端をカム30、他端を支持台31により支
えられている。カム30は駆動手段をなすモータ32に
より回転するようになっている。
【0037】なお、本実施形態の攪拌機能付蓄熱器1に
は、蓄熱材9の温度を検出する図示しないセンサが備え
られており、このセンサにて蓄熱材9が融点以上である
ことが検出されているとき、つまり、蓄熱材9が溶融し
ていると推定されるとき、モータ32が駆動するよう
に、図示しない制御回路にて制御している。そして、モ
ータ32にてカム30を回転させることにより、断熱容
器39の一端を上下させ、蓄熱パイプ5中の球10を動
かして蓄熱材9を攪拌するようにしている。
【0038】(第5の実施形態)図10において、38
は耐食性金属材料からなり、熱媒体が自由に出入りでき
るように構成された金網状の蓄熱パイプラックである。
蓄熱パイプラック38の両端に支持棒34を設け、蓄熱
パイプラック38の内部に蓄熱パイプ5を隙間なく充填
してある。断熱容器39の一端にはモータ32で回転で
きるカム30がエンジン冷却水入口パイプ8とは異なる
場所に挿入してあり、他端内部には支持台31が備えら
れている。
【0039】断熱容器39の内部に蓄熱パイプラック3
8が支持台31とカム30に支えられた状態で取り付け
てある。また、モータ32の軸32aと断熱容器39の
嵌合部分は熱媒体が漏れないようOリング33でシール
してある。モータ32にてカム30を回転させることに
より、蓄熱パイプラック38の一端を上下させている。
【0040】(第6の実施形態)図11において、蓄熱
パイプラック38の両端に支持棒34を設け、回転羽根
35が、支持棒34に固定してある。エンジン冷却水入
口パイプ8、エンジン冷却水出口パイプ7の内側に支持
棒34を回転可能に支持するための軸受け36が備えら
れている。
【0041】回転羽根35がエンジン冷却水の流れの力
を受けて回転し、それにより蓄熱パイプラック38を回
転させ、蓄熱パイプ5中の蓄熱材9を攪拌するようにし
ている。 (第7の実施形態)図12において、エンジン冷却水入
口パイプ8、エンジン冷却水出口パイプ7の一部はベロ
ーズ29により構成されており、振動源を有する装置、
例えば自動車やエンジンなどに搭載する。
【0042】ベローズ29により、自動車やエンジンな
どによる揺れを増幅させて断熱容器39を揺らして、蓄
熱パイプ5中の蓄熱材9を攪拌するようにしている。 (第8の実施形態)図13において、断熱容器39の内
側と蓄熱パイプラック38の外側にバネ37を配置する
ことにより、断熱容器39の内部に蓄熱パイプラック3
8を弾性的に固定してある。
【0043】バネ37により、自動車やエンジンなどに
よる揺れを増幅させて断熱容器39を揺らすことができ
る。 (第9の実施形態)図14において、断熱容器39の一
端中央部にエンジン冷却水入口パイプ8、他端中央部に
エンジン冷却水出口パイプ7を気液密的に接続してあ
る。エンジン冷却水入口パイプ8、エンジン冷却水出口
パイプ7は、固定されている配管40により回転可能に
支持されている。この嵌合部分はエンジン冷却水が漏れ
ないようOリング33でシールしてある。エンジン冷却
水入口パイプ8、エンジン冷却水出口パイプ7の外側に
プーリ45を固定し、プーリ45には回転用ベルト32
が備えられている。
【0044】図示しないエンジンの力により回転用ベル
ト32を介して断熱容器39を回転させ、蓄熱パイプ5
中の蓄熱材9を攪拌するようにしている。 (第10の実施形態)図15において、蓄熱パイプラッ
ク38の一端に支持棒34を設け、モータ32により、
支持棒34を介して蓄熱パイプラック38が回転できる
ようになっている。さらに、断熱容器39の端から支持
棒34を通して蓄熱パイプラック38が挿入してあり、
この嵌合部分は冷却水が漏れないようOリング33でシ
ールしてある。
【0045】(第11の実施形態)図16に示す本実施
形態では、前述の第1の実施形態における冷却水分離板
6を廃止して、代わりに多孔パイプ300を設けてい
る。さらに、前述の第1の実施形態では、エンジン冷却
水出口パイプ7およびエンジン冷却水入口パイプ8を、
断熱容器39において、それぞれ別の場所から取り出し
ていたが、本実施形態では、断熱容器39の図16中左
側面から略垂直に円筒状に突出する円筒状突出部39a
を断熱容器39に1つだけ設け、この円筒状突出部39
aに、エンジン冷却水出口パイプ7およびエンジン冷却
水入口パイプ8を設けている。
【0046】この円筒状突出部39aは、断熱容器39
の内部と外部とを連通するためのもので、円筒状突出部
39aにより、請求項でいう断熱容器39の開口部を形
成しており、この円筒状突出部39aも、内側容器2
と、外側容器3と、真空断熱層4とから構成されてい
る。なお、図16中3aは断熱容器39の内側容器2と
外側容器3との間の真空断熱層4中の空気を抜くための
空気抜き部である。
【0047】そして、円筒状突出部39aには、耐熱
性、耐食性に優れ、熱伝導性の悪い弾性部材、例えばシ
リコンゴムからなる封止栓100が圧着固定されてお
り、この封止栓100により、エンジン冷却水出口パイ
プ7およびエンジン冷却水入口パイプ8が、円筒状突出
部39aに気液密に接続されている。具体的に、この封
止栓100は、円筒状突出部39aの内径よりもわずか
に大きい径を有する第1円柱部101と、円筒状突出部
39aの外径と同じ径の第2円柱部102とを一体に備
えたもので、この封止栓100の中央部には、軸方向に
貫通する2つの貫通孔103、104が形成されてい
る。
【0048】さらに、円筒状突出部39aには、エンジ
ン冷却水出口パイプ7およびエンジン冷却水入口パイプ
8を一体に備えたコップ形状の蓋部材200が設けられ
ている。具体的には、この蓋部材200の底面部201
に、エンジン冷却水出口パイプ7およびエンジン冷却水
入口パイプ8が貫通した状態で、これらパイプ7、8を
溶接にて底面部201に固定している。そして、パイプ
7、8の一端は、封止栓100の貫通孔103、104
に嵌合した状態で、封止栓100の弾性力にて圧着固定
されている。
【0049】そして、この蓋部材200の開口側端面に
は鍔状部202が形成されており、この鍔状部202に
対応して、円筒状突出部39aの外周部にも、鍔状部3
9bを有する円筒部材39cが溶接にて一体に固定され
ている。そして、鍔状部202と鍔状部39bを、ボル
ト203により締結固定して、円筒状突出部39aに蓋
部材200を組付けている。
【0050】また、多孔パイプ300は、一端が開口
し、他端が閉塞した筒状部材からなり、その壁面に複数
の孔301が形成されている。そして、この多孔パイプ
300の一端に設けられた取付口302が、封止栓10
0の貫通孔104に嵌合した状態で、封止栓100に圧
着固定されている。この多孔パイプ300は、例えば、
長さL1が150mm、内径が12mm、外径が14m
m、取付口302の外径は6mmであり、この多孔パイ
プ300の孔301は、直径3mmで、多孔パイプ30
0の軸方向に5個、円周方向に4個並ぶように、合計2
0個形成されている。
【0051】また、本実施形態の蓄熱パイプ5は、図1
7に示すように、黄銅からなる中空筒状のパイプの両端
に、黄銅からなる蓋51、52を溶接にて接合したもの
である。そして、この蓄熱パイプ5は、例えば、長さL
2が140mm、肉厚が0.2mm、外径が20mmで
あり、この溶接には、Ba(OH)2 ・8H2O に対する腐食性に
優れた銀ろうを用いた。そして、蓋52には、PT1/
8の管用ネジ穴11bが切ってあり、このネジ穴11b
から直径8mmの球10を入れ、このネジ穴11bにネ
ジ栓11を締めつけている。
【0052】なお、図16において、本実施形態の攪拌
機能付蓄熱器1は、例えば、外部容器3の幅H2が17
2mm、直径が112mmであり、内部容器2の幅H1
が150mm、直径が100mmである。そして、円筒
状突出部39aの内径は22mmであり、図18(a)
に示すように、この断熱容器39に蓄熱パイプ5を19
本充填している。
【0053】また、エンジン冷却水出口、入口パイプ
7、8の外径は6mm、封止栓100の貫通孔103、
104の直径は5mmであり、封止栓100としてシリ
コンゴムを用いている。ここで、断熱容器39の円筒状
突出部39aの内径は、蓄熱パイプ5が挿入できる範囲
内でできるだけ小さいものとした。そして、上記構成の
攪拌機能付蓄熱器において、エンジン25(図4参照)
側から供給された温水が、エンジン冷却水入口パイプ8
から流入すると、封止栓100の貫通孔104を通って
多孔パイプ300に流入し、さらに、この多孔パイプ3
00内の温水が多孔パイプ300の孔301から勢いよ
く吹き出す。そして、断熱容器39内の蓄熱パイプ5の
周囲を循環して、蓄熱パイプ5内の蓄熱材9と熱交換を
行い、封止栓100の貫通孔103、および、エンジン
冷却水出口パイプ7を通って、温水がエンジン25(図
4参照)側へ流出するようになっている。
【0054】以下に、本実施形態の攪拌機能付蓄熱器の
組付方法を図19および図20に基づいて説明する。ま
ず、図19(a)に示すように、円筒状突出部39aが
上方にくるように断熱容器39を配置し、円筒状突出部
39aから蓄熱パイプ5を挿入する。ここで、蓄熱パイ
プ5は、図17に示すように、蓋51側底面が平らで、
この底面が蓄熱パイプ5の長手方向に垂直になってお
り、さらに外径が20mmであるため、この断熱容器3
9の平らな底面部に、安定的に立った状態となる。
【0055】そして、図19(b)に示すように、棒4
00にて蓄熱パイプ5を断熱容器39内の側方側に少し
ずつよせる。この作業を繰り返して、図19(c)に示
すように、6〜7本(図中奥側にも図示されていない蓄
熱パイプ5が配置している)の蓄熱パイプ5を断熱容器
39内に挿入する。このとき、蓄熱パイプ5は、棒40
0で移動させただけなので、蓄熱パイプ5同志の間には
多少隙間が存在する。そこで、図20(a)に示すよう
に断熱容器39を倒し、この断熱容器39を図中矢印R
方向に回転させることで、上記隙間をできるだけ小さく
し、蓄熱パイプ5を順序よくそろえる。
【0056】そして、図20(b)に示すように、再び
円筒状突出部39aが上方にくるように断熱容器39を
配置し、さらに、断熱容器39内に蓄熱パイプ5を挿入
し、この蓄熱パイプ5を断熱容器39内の空いた部分に
棒400で移動させつつ充填していく。なお、必要に応
じて、図20(a)および図20(b)に示す作業を繰
り返して、蓄熱パイプ5を断熱容器39内に最密充填す
る。ここで、最密充填とは、図18(a)に示すよう
に、多孔パイプ300を1本いれた状態の断熱容器39
内に蓄熱パイプ5をできるかぎり充填した状態のことで
ある。
【0057】そして、図20(c)に示すように、貫通
孔104に多孔パイプ300を圧入固定させた状態の封
止栓100の第1円柱部101を、断熱容器39の円筒
状突出部39aに圧入固定する。そして、図20(d)
に示すように、エンジン冷却水出口パイプ7およびエン
ジン冷却水入口パイプ8を一体に備えた蓋部材200
を、封止栓100の第2円柱部102に配置して、エン
ジン冷却水出口、入口パイプ7、8の一端を、封止栓1
00の貫通孔103、104に圧着固定させつつ、鍔状
部39bと鍔状部202とを、ボルト203により締結
固定して、断熱容器39の円筒状突出部39aに蓋部材
200を組付けている。
【0058】以下に、本実施形態の攪拌機能付蓄熱器1
における蓄熱材9の凝固、融解特性の実験結果を図16
および図21に基づいて説明する。図21に示すグラフ
は、約80〜95℃の温水を約33分間攪拌機能付蓄熱
器1に循環させた後、約25℃の水を8分間この攪拌機
能付蓄熱器1に循環させたときの、蓄熱材9の温度(図
21中実線で示す)、および、エンジン冷却水入口パイ
プ8内の温水温度(図21中点線で示す)を測定した結
果である。
【0059】温水供給源としては、温度設定可能な恒温
槽を用いている。そして、この恒温槽の設定温度を95
℃とし、この恒温槽の入口、出口と、攪拌機能付蓄熱器
1の上記出口、入口パイプ7、8とを接続して、恒温槽
と攪拌機能付蓄熱器1との間に、温水を循環させてい
る。なお、図21のグラフでは、エンジン冷却水入口パ
イプ8内の温水温度が80℃から徐々に上昇して95℃
に達しているが、これは、恒温槽の温水温度が80℃程
度のときから、それぞれの温度の測定をはじめているた
めである。
【0060】また、95℃の温水から25℃の水に切り
替えるに当たっては、上記恒温槽の入口、出口と、攪拌
機能付蓄熱器1の出口、入口パイプ7、8との接続を絶
ってから、水道水(25℃)をエンジン冷却水入口パイ
プ8から流速4.5l/minで供給し、エンジン冷却水
出口パイプ7からの水はそのまま外部へ排出している。
【0061】そして、このグラフからわかるように、9
5℃の恒温槽内の温水を攪拌機能付蓄熱器1に約30分
間循環させることにより、蓄熱材9は温水から熱を吸収
して(潜熱を蓄えて)完全に融解する。そして、蓄熱材
9が融解した状態の攪拌機能付蓄熱器1に、約25℃の
水を約4.2分間供給することにより、蓄熱材9は潜熱
を水に放出して完全に凝固する。
【0062】このような、急速融解、急速凝固の特性
は、自動車用即効ヒータに適している。特に、自動車用
即効ヒータとしては、エンジンの始動後、約5分の間に
放熱する必要がある、ということが発明者により確認さ
れているが、本実施形態は、この必要性を満足するもの
である。以下に、本実施形態の奏する効果を述べる。
【0063】まず、図18(b)に示すように、冷却水
分離板6を備えた上記第1の実施形態では、例えば、断
熱容器39の内径を100mm、蓄熱パイプ5の外径を
20mm、冷却水分離板6の厚さを1mmとした場合、
断熱容器39内部に蓄熱パイプ5を14本(蓄熱容器3
9内部の体積に対する蓄熱材9の充填率は56%)充填
できるものであった。
【0064】これに対して、冷却水分離板6の替わり
に、外径14mmの多孔パイプ300を用いた本実施形
態では、図18(a)に示すように、断熱容器39内部
に蓄熱パイプ5を19本(上記充填率は77%)充填す
ることができる。よって、本実施形態によれば、より効
率よく蓄熱パイプ5を断熱容器39内に収納することが
できる。
【0065】ここで、攪拌機能付蓄熱器1機当たりの蓄
熱材9の所定充填量が決められた場合、この所定充填量
を内蔵できる蓄熱パイプ5の必要本数が決まるが、本実
施形態によれば、より効率よく断熱容器39内にこの蓄
熱パイプ5を収納できるので、必要本数を収納するため
の断熱容器39の内部容積がより小さくてすみ、ひいて
は、攪拌機能付蓄熱器の小型化を図ることができる。
【0066】また、エンジン冷却水出口、入口パイプ
7、8を、断熱容器39においてそれぞれ別の場所に設
ける場合、断熱容器39には、その内部と外部とを連通
する開口部(本実施形態でいう円筒状突出部39a)が
2つ必要であり、この一方の開口部は蓄熱パイプ5がス
ムースに挿入できる程度の断面積が必要でる。これに対
して、本実施形態では、開口部、つまり、円筒状突出部
39aは1つのみであり、しかも、この円筒状突出部3
9aにより形成される開口部は蓄熱パイプ5がスムース
に挿入できる程度の断面積である。そして、一般に、断
熱容器に関しては、開口部の数が少なく、その開口部の
断面積が小さい方が保温性に優れることが知られている
ので、本実施形態によれば、上記第1の実施形態のよう
な、開口部が2つの断熱容器39に比べて保温性を向上
できる。
【0067】また、断熱容器39は溶接により形成され
るものであり、断熱容器39の円筒状突出部39aが1
つである本実施形態では、この断熱容器39の形成時に
おいて溶接箇所が少なくてすみ、断熱容器39を安価に
得ることができる。また、断熱容器39の円筒状突出部
39aが1つの攪拌機能付蓄熱器において、多孔パイプ
300を採用することにより、この断熱容器39内部に
てエンジン冷却水を循環させることができ、この断熱容
器39内の蓄熱材9とエンジン冷却水とが熱交換するこ
とができる。
【0068】(他の実施形態)なお、上記実施形態では
蓄熱材9として水酸化バリウム八水和物(Ba(OH)2 ・8H2
O )を使用したが、他にも、融点が89℃、融解潜熱が
38cal/gである硝酸マグネシウム六水和物(Mg(N
O3)2 ・6H2O)などを用いることができる。また、本発明
は自動車用即効暖房装置に限らず、家庭用等の即効暖房
装置、温水給湯器にも適用できる。
【0069】また、上記実施形態では、蓄熱パイプ5は
円筒形状であったが、本発明はこれに限定されることは
なく、楕円形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す蓄熱装置の構成
を説明する断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す攪拌装置の正面
図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示す冷却水分離板の
正面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示すエンジン冷却水
の系統図である。
【図5】黄銅製蓄熱パイプに充填されている水酸化バリ
ウム八水和物の融解−凝固特性を示すグラフである。
【図6】相分離した水酸化バリウム八水和物の含水率分
布(90℃)を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す系統図である。
【図8】本発明の第3の実施形態を示す系統図である。
【図9】本発明の第4の実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態を示す断面図であ
る。
【図11】本発明の第6の実施形態を示す断面図であ
る。
【図12】本発明の第7の実施形態を示す断面図であ
る。
【図13】本発明の第8の実施形態を示す断面図であ
る。
【図14】本発明の第9の実施形態を示す断面図であ
る。
【図15】本発明の第10の実施形態を示す断面図であ
る。
【図16】本発明の第11の実施形態を示す断面図であ
る。
【図17】本発明の第11の実施形態における蓄熱パイ
プの断面図である。
【図18】(a)は第11の実施形態における断熱容器
の断面図で、(b)は第1の実施形態における断熱容器
の断面図である。
【図19】(a)〜(c)は第11の実施形態の攪拌機
能付蓄熱器の組付方法を示す図である。
【図20】(a)〜(d)は第11の実施形態の攪拌機
能付蓄熱器の組付方法を示す図である。
【図21】第11の実施形態における水酸化バリウム八
水和物の融解−凝固特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…攪拌機能付蓄熱器、2…内側容器、3…外側容器、
4…真空断熱層、5…蓄熱パイプ、7…エンジン冷却水
出口パイプ、8…エンジン冷却水入口パイプ、9…蓄熱
材、10…球、13…第3回路、16…ウォータポン
プ、17…ウォータポンプ、19…第2回路、20…第
1回路、25…エンジン、28…ヒータコア、39…断
熱容器、41…バイパス回路。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液相と固相との間を潜熱の吸収、放出を
    伴って可逆的に相転移し、過冷却を起こさない塩水和物
    からなる蓄熱材(9)と、 前記蓄熱材(9)を内蔵し、熱伝導性材料で形成されて
    いる蓄熱容器(5)と、 前記蓄熱材(9)を攪拌する攪拌手段(10)と、 前記蓄熱容器(5)および前記蓄熱容器(5)との間で
    熱交換をする熱媒体を内蔵し、かつ外部環境との間の断
    熱を行う断熱手段(4)が備えられている断熱容器(3
    9)と、 前記断熱容器(39)に設けられ、前記熱媒体を前記断
    熱容器(39)に流入、流出させる流入手段(8)およ
    び流出手段(7)と、 を備えていることを特徴とする攪拌機能付蓄熱器。
  2. 【請求項2】 前記攪拌手段は、前記蓄熱容器(5)内
    にて移動自在な球(10)を備えており、前記球(1
    0)を前記蓄熱容器(5)内にて移動させ、前記蓄熱材
    (9)を攪拌するように構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の攪拌機能付蓄熱器。
  3. 【請求項3】 前記攪拌手段(10)は、前記蓄熱容器
    (5)外部に備えられている駆動手段(32、35)に
    て前記蓄熱容器(5)を振動または回転するように構成
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    攪拌機能付蓄熱器。
  4. 【請求項4】 振動源を有する装置に適用される攪拌機
    能付蓄熱器(1)であって、前記攪拌手段は、前記蓄熱
    容器(5)または前記断熱容器(39)を弾性的に支持
    する弾性支持手段(29、37)を有し、前記振動源の
    振動により前記弾性支持手段(29、37)を介して前
    記蓄熱容器(5)または前記断熱容器(39)を振動さ
    せるように構成されていることを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれか1つに記載の攪拌機能付蓄熱器。
  5. 【請求項5】 前記断熱容器(39)内に、前記蓄熱容
    器(5)が複数備えられており、 前記蓄熱容器(5)は、両端が閉塞した筒状部材からな
    り、この内部に前記蓄熱材(9)および前記球(10)
    を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れか1つに記載の攪拌機能付蓄熱器。
  6. 【請求項6】 前記流入手段(8、104)からの前記
    熱媒体が一端から導入される筒状部材(300)が前記
    断熱容器(39)内に備えられており、 前記筒状部材(300)の壁面には、孔部(301)が
    設けられており、 前記筒状部材(300)の前記孔部(301)から、前
    記筒状部材(300)内の前記熱媒体を前記断熱容器
    (39)内へ流出することを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれか1つに記載の攪拌機能付蓄熱器。
  7. 【請求項7】 前記断熱容器(39)には、その内部と
    外部とを連通する開口部(39a)が1箇所のみ形成さ
    れており、 前記開口部(39a)に、前記流入手段(8、104)
    および流出手段(7、103)が備えられていることを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の攪
    拌機能付蓄熱器。
  8. 【請求項8】 前記攪拌手段は、前記蓄熱材(9)が融
    解時に該蓄熱材(9)を攪拌することを特徴とする請求
    項1ないし7のいずれか1つに記載の攪拌機能付蓄熱
    器。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1つに記載
    の攪拌機能付蓄熱器(1)と、 前記熱媒体は温水からなり、前記温水を供給する温水供
    給源(25)と、 前記攪拌機能付蓄熱器(1)および前記温水供給源(2
    5)から供給される前記温水と空気とを熱交換して室内
    の暖房を行う暖房用熱交換器(28)と、 前記流入手段(8)および前記流出手段(7)を通し
    て、前記温水供給源(25)から前記断熱容器(39)
    を経て前記暖房用熱交換器(28)に前記温水が循環す
    るように構成された第1回路(20)と、 前記流入手段(8)および前記流出手段(7)を通し
    て、前記断熱容器(39)から前記暖房用熱交換器(2
    8)に前記温水が循環するように構成された第2回路
    (19)と、 を備えていることを特徴とする温水式暖房装置。
  10. 【請求項10】 前記温水はエンジン冷却水からなり、 前記温水供給源は車両用エンジン(25)からなり、 前記暖房用熱交換器は車両の車室内暖房用ヒータコア
    (28)からなることを特徴とする請求項9に記載の温
    水式暖房装置。
JP8036833A 1995-05-16 1996-02-23 攪拌機能付蓄熱器 Pending JPH0933185A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8036833A JPH0933185A (ja) 1995-05-16 1996-02-23 攪拌機能付蓄熱器
US08/645,842 US5957193A (en) 1995-05-16 1996-05-14 Heat accumulator with agitating function
DE19619810A DE19619810A1 (de) 1995-05-16 1996-05-15 Wärmespeicher mit Rührfunktion

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11740595 1995-05-16
JP7-117405 1995-05-16
JP8036833A JPH0933185A (ja) 1995-05-16 1996-02-23 攪拌機能付蓄熱器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0933185A true JPH0933185A (ja) 1997-02-07

Family

ID=26375944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8036833A Pending JPH0933185A (ja) 1995-05-16 1996-02-23 攪拌機能付蓄熱器

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5957193A (ja)
JP (1) JPH0933185A (ja)
DE (1) DE19619810A1 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004239591A (ja) * 2002-12-09 2004-08-26 Denso Corp 過冷却蓄熱装置および車両用過冷却蓄熱システム
JP2008039209A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Hitachi Ltd 温度調整部材
JP2009073513A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Hitachi Ltd 温度調整部材
JP2014020566A (ja) * 2012-07-12 2014-02-03 Aisin Seiki Co Ltd 化学蓄熱装置
WO2014199900A1 (ja) * 2013-06-13 2014-12-18 株式会社豊田自動織機 化学蓄熱装置
CN106907755A (zh) * 2017-05-05 2017-06-30 天津商业大学 一种匹配低温井式核供热堆的供暖一次网和二次网系统
CN106949524A (zh) * 2017-05-05 2017-07-14 天津商业大学 一种匹配低温井式核供热堆的供暖一次网系统
JP2017155965A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 日本特殊陶業株式会社 蓄熱体
CN107449307A (zh) * 2017-09-22 2017-12-08 沈阳建筑大学 一种与空气对流换热的多通道相变蓄能装置
JP2019184119A (ja) * 2018-04-05 2019-10-24 株式会社豊田中央研究所 化学蓄熱反応器

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE509081C2 (sv) * 1997-02-14 1998-11-30 Aga Ab Sätt och anordning för kylning av en produkt med utnyttjande av kondenserad gas
US6102103A (en) * 1997-11-12 2000-08-15 Modine Manufacturing Company Heat battery
US6784356B1 (en) 1999-04-09 2004-08-31 Modine Manufacturing Company Phase change material with inhibitor and a method of making the same
WO2001038811A1 (fr) * 1999-11-26 2001-05-31 Nkk Corporation Materiau de stockage thermique utilisant un dispositif de stockage hydrate et thermique et procede de production de ce materiau
KR20020029543A (ko) * 2000-10-13 2002-04-19 임문수 열 증폭기
JP3588630B2 (ja) * 2000-09-06 2004-11-17 独立行政法人産業技術総合研究所 蓄熱式加熱体
US6889751B1 (en) * 2000-10-04 2005-05-10 Modine Manufacturing Company Latent heat storage device
KR100440297B1 (ko) * 2001-09-06 2004-07-15 현대자동차주식회사 냉각수 순환시스템의 잠열축적장치
JP3916569B2 (ja) * 2002-08-05 2007-05-16 株式会社デンソー 車両用蓄熱器
DE10250034A1 (de) * 2002-10-26 2004-05-13 Juran, Helmut, Dipl.-Ing. Vorrichtung und Verfahren eines Speicherwärmetauschers
DE10343225B3 (de) * 2003-09-18 2005-04-14 Webasto Ag System zum Heizen und Kühlen eines Innenraums eines Fahrzeugs
DE102004002715A1 (de) * 2004-01-19 2005-09-15 Webasto Ag Klimaanlage für ein Kraftfahrzeug
US20050178537A1 (en) * 2004-02-17 2005-08-18 Webasto Ag Air-conditioning system for a motor vehicle
US20090260377A1 (en) * 2004-04-22 2009-10-22 Gerard Miller Heating and air-conditioning system for a motor vehicle
DE102004019607A1 (de) * 2004-04-22 2006-01-12 Webasto Ag Heiz- und Klimatisierungssystem für ein Kraftfahrzeug
JP4725164B2 (ja) * 2005-03-31 2011-07-13 パナソニック株式会社 蓄熱装置
DE102006037760A1 (de) * 2006-08-11 2008-02-14 Kali-Umwelttechnik Sondershausen Gmbh Wärmespeicher mit hoher Entnahmeleistung
DE102007038631A1 (de) * 2007-08-16 2009-02-19 Jan Harling Latentwärmespeicher auf Basis von unterkühlten Schmelzen
JP2011001048A (ja) * 2009-05-19 2011-01-06 Toyota Industries Corp 車両用空調システム
US20110100583A1 (en) * 2009-10-29 2011-05-05 Freund Sebastian W Reinforced thermal energy storage pressure vessel for an adiabatic compressed air energy storage system
CN101943466B (zh) * 2010-09-03 2012-11-21 中国科学院过程工程研究所 一种相变储热节能型电热水器
DE102011102138A1 (de) * 2011-05-20 2012-11-22 Volkswagen Aktiengesellschaft Wärmespeicher und Verfahren zur Speicherung thermischer Energie
US8661800B2 (en) * 2012-04-09 2014-03-04 Ford Global Technologies, Llc Method of collection and reuse of exhaust heat in a diesel-powered vehicle
DE102012218381A1 (de) * 2012-10-09 2014-04-10 Robert Bosch Gmbh Latentwärmespeicher und dessen Verwendung
JP6337675B2 (ja) * 2014-07-29 2018-06-06 株式会社デンソー 蓄熱システム
FR3034181B1 (fr) * 2015-03-25 2018-09-28 Arts Echangeur de chaleur comprenant au moins un materiau a changement de phase, permettant d'optimiser et de maitriser le transfert thermique
FR3038376B1 (fr) * 2015-06-30 2019-11-22 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Dispositif de stockage d'energie par materiau a changement de phase et son procede de stockage
FR3038707B1 (fr) * 2015-07-07 2020-02-07 Valeo Systemes Thermiques Dispositif de fermeture pour micro tube de faisceau de stockage d'une batterie thermique de stockage
CN105003950A (zh) * 2015-08-06 2015-10-28 许求鑫 相变储能电热水器
FR3055954B1 (fr) * 2016-09-15 2018-09-14 Valeo Systemes Thermiques Micro tube de faisceau de dispositif thermique de stockage et faisceau associe
EP3516304B1 (fr) * 2016-09-26 2021-09-01 Amvalor Échangeur de chaleur comprenant au moins un matériau à changement de phase, permettant d'optimiser et de maitriser le transfert thermique
CN106594845A (zh) * 2017-01-17 2017-04-26 天津大学 一种全封闭式蓄热型地板辐射采暖管及其制作方法
US10815975B1 (en) * 2018-03-06 2020-10-27 Lester Reid Hopkins Heavy water ocean thermal energy conversion method and system
CN111765792A (zh) * 2020-07-01 2020-10-13 南京航空航天大学 基于超声波强化传热的相变储热装置及其运行方法
CN111765791A (zh) * 2020-07-01 2020-10-13 南京航空航天大学 基于振动强化传热的相变储热装置及方法

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2732320A1 (de) * 1976-07-19 1978-01-26 Gen Electric Verfahren und vorrichtung fuer den waermeaustausch zur thermischen energiespeicherung
US4117882A (en) * 1976-10-26 1978-10-03 Broad Corporation Process and apparatus for heat exchange
JPS5413054A (en) * 1977-06-30 1979-01-31 Agency Of Ind Science & Technol Heat accumulating tank
JPS5855434B2 (ja) * 1978-06-27 1983-12-09 株式会社荏原製作所 蓄熱装置の過冷却防止方法及びその装置
JPS5543329A (en) * 1978-09-20 1980-03-27 Mitsubishi Electric Corp Heat accumulator
JPS6048312B2 (ja) * 1979-10-04 1985-10-26 マックス株式会社 自動釘打機の釘空打ち防止装置
JPS57164285A (en) * 1981-03-31 1982-10-08 Matsushita Electric Works Ltd Heat accumulator
JPS58120085A (ja) * 1982-01-12 1983-07-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蓄熱装置
IE55100B1 (en) * 1982-08-12 1990-05-23 Edeco Holdings Ltd Thermochemical energy storage
JPS59134494A (ja) * 1983-01-20 1984-08-02 Agency Of Ind Science & Technol 蓄熱装置
JPS60191194A (ja) * 1984-03-13 1985-09-28 Sanden Corp 蓄熱装置
US5168724A (en) * 1987-02-06 1992-12-08 Reaction Thermal Systems, Inc. Ice building, chilled water system
JPS63238396A (ja) * 1987-03-27 1988-10-04 Toshiba Corp 蓄熱材付伝熱素子
US4922998A (en) * 1987-11-05 1990-05-08 Peter Carr Thermal energy storage apparatus
DE4007001C2 (de) * 1990-03-06 1994-02-10 Schatz Oskar Wärmespeicher, insbesondere für durch Motorabwärme gespeiste Kraftfahrzeugheizungen
JPH03274389A (ja) * 1990-03-26 1991-12-05 Saamaru:Kk 蓄熱装置
DE4020860C2 (de) * 1990-06-29 1995-04-06 Schatz Oskar Verfahren zum Herstellen eines Wärmespeichers
JP2947903B2 (ja) * 1990-09-13 1999-09-13 臼井国際産業株式会社 潜熱蓄熱体
DE4100193A1 (de) * 1991-01-05 1992-07-09 Behr Gmbh & Co Latentwaermespeicher
DE4106586C2 (de) * 1991-03-01 1994-08-04 Schatz Oskar Latentwärmespeicher
US5239839A (en) * 1991-06-17 1993-08-31 James Timothy W Thermal energy storage apparatus enabling use of aqueous or corrosive thermal storage media
JPH0580817A (ja) * 1991-09-20 1993-04-02 Hitachi Ltd プログラマブルコントローラのプログラミング装置とプログラムデバツグ方法
DE4244465A1 (de) * 1991-12-28 1993-09-30 Behr Gmbh & Co Salz-Alkoholmischungen für die Latentwärmespeicherung
DE4224873C1 (ja) * 1992-07-28 1993-08-05 Laengerer & Reich Gmbh & Co., 7024 Filderstadt, De
US5277038A (en) * 1992-08-28 1994-01-11 Instatherm Company Thermal storage system for a vehicle
DE4232556A1 (de) * 1992-09-29 1994-03-31 Laengerer & Reich Gmbh & Co Verfahren zur Herstellung eines Wärmespeichers, insbesondere Latentwärmespeichers
DE4241317C2 (de) * 1992-12-08 1995-05-24 Fritz Werner Praezismaschbau Verfahren und Vorrichtung zur Montage eines Kraftfahrzeugwärmespeichers
JPH06257973A (ja) * 1993-03-05 1994-09-16 Nippondenso Co Ltd 蓄熱装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004239591A (ja) * 2002-12-09 2004-08-26 Denso Corp 過冷却蓄熱装置および車両用過冷却蓄熱システム
JP2008039209A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Hitachi Ltd 温度調整部材
JP2009073513A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Hitachi Ltd 温度調整部材
JP2014020566A (ja) * 2012-07-12 2014-02-03 Aisin Seiki Co Ltd 化学蓄熱装置
US9714793B2 (en) 2012-07-12 2017-07-25 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Chemical heat storage device including rotatable heat storage material accommodation unit
WO2014199900A1 (ja) * 2013-06-13 2014-12-18 株式会社豊田自動織機 化学蓄熱装置
JP2015001314A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社豊田自動織機 化学蓄熱装置
JP2017155965A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 日本特殊陶業株式会社 蓄熱体
CN106907755A (zh) * 2017-05-05 2017-06-30 天津商业大学 一种匹配低温井式核供热堆的供暖一次网和二次网系统
CN106949524A (zh) * 2017-05-05 2017-07-14 天津商业大学 一种匹配低温井式核供热堆的供暖一次网系统
CN107449307A (zh) * 2017-09-22 2017-12-08 沈阳建筑大学 一种与空气对流换热的多通道相变蓄能装置
JP2019184119A (ja) * 2018-04-05 2019-10-24 株式会社豊田中央研究所 化学蓄熱反応器

Also Published As

Publication number Publication date
DE19619810A1 (de) 1996-11-21
US5957193A (en) 1999-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0933185A (ja) 攪拌機能付蓄熱器
US5553662A (en) Plumbed thermal energy storage system
US5662072A (en) Engine warming-up apparatus for a vehicle and heat insulating device
JP5102667B2 (ja) 車両用暖機システム
US6059016A (en) Thermal energy storage and delivery system
WO1997047937A9 (en) Thermal energy storage and delivery system
CN102877925A (zh) 发动机冷却循环系统及其控制方法
US20100257870A1 (en) Vehicle air conditioner
JPH0569156B2 (ja)
JP2010105570A (ja) 車両用暖機システム
JP4211476B2 (ja) 過冷却蓄熱装置および車両用過冷却蓄熱システム
JP2003129844A (ja) 熱吸放出媒体
JP2841390B2 (ja) 自動車用空気調和装置
JPH06117787A (ja) 蓄熱装置
JPH06257973A (ja) 蓄熱装置
WO2021010281A1 (ja) 車両用蓄熱システム
JP6674495B2 (ja) 蓄熱システム
JP2009228432A (ja) 車両用暖機システム
JP7245131B2 (ja) 車両用蓄熱システム
JP4797763B2 (ja) 蓄熱装置
JPH0776208A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2003028465A (ja) 小型漁船用の冷房装置
JP2009228431A (ja) 車両用暖機システム
JPH06108043A (ja) 蓄熱装置
JP2021014838A (ja) 車両用蓄熱システム