JP2841390B2 - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JP2841390B2
JP2841390B2 JP63273936A JP27393688A JP2841390B2 JP 2841390 B2 JP2841390 B2 JP 2841390B2 JP 63273936 A JP63273936 A JP 63273936A JP 27393688 A JP27393688 A JP 27393688A JP 2841390 B2 JP2841390 B2 JP 2841390B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00007Combined heating, ventilating, or cooling devices

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エンジンのウォータジャケットで加熱され
た保温タンク内の冷却水の保有温熱を利用して、暖房運
転時に即効暖房を行うことができる自動車用空気調和装
置に関する。
[従来の技術] 従来より、自動車の車室内の暖房方法としては、エン
ジンのウォータジャケットで加熱されたエンジン冷却水
を温水式ヒータコアに流入させて、そのエンジン冷却水
と通風ダクト内を通過する空気とを熱交換させていた。
このため、とくに寒冷時のエンジン始動直後は、エンジ
ン冷却水の水温が低いので、通風ダクト内を通過する空
気があまり加熱されず、乗員が寒い思いをするという課
題があった。
この課題を解決するために、ヒータコアの上流および
下流に入口および出口が設けられるとともに、内部に流
入した冷却水を保温する保温タンク、および該保温タン
ク内の冷却水をヒータコアに圧送するウォータポンプを
具備する冷却水流路を設けて、エンジン始動時に限って
保温タンク内の高温の冷却水をヒータコアに供給する即
効暖房運転が行える自動車用暖房装置が考案されてい
る。
また、エンジン始動時に限って保温タンク内の高温の
冷却水をエンジンに供給してエンジンを暖めるエンジン
ウォーマ運転が行える自動車用暖房装置も考案されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかるに、即効暖房運転およびエンジンウォーマ運転
の両方を行うことのできる自動車用暖房装置100におい
ては、第20図に示すように、保温タンク110内にエンジ
ン120で加熱された高温の冷却水を供給する蓄熱運転
(実線矢印)、保温タンク110内の高温の冷却水をヒー
タコア130に供給する即効暖房運転(破線矢印)、およ
び保温タンク110内の高温の冷却水をエンジン120に供給
するエンジンウォーマ運転(一点鎖線矢印)の3種類の
運転パターンが必要となる。このため、これらを効率良
く、確実に切換えるためには、少なくとも3以上の電磁
式開閉弁141、142、143が必要となり、部品点数が多
く、高コストとなるという課題があった。
また、自動車用暖房装置100においては、エンジン始
動時にどのような選択条件で、即効暖房運転を選択する
か、あるいはエンジンウォーマ(エンジン暖機)運転を
選択するかについては定められていなかったので、必ず
しもエンジンウォーマ運転が行われるとは限らなかっ
た。
本発明は、三方弁以上の多方向弁で第1の冷却水経路
と第2の冷却水経路と第3の冷却水経路を切換えること
により、部品点数を低減することが可能な自動車用空気
調和装置の提供を目的とする。また、寒冷時のエンジン
始動の際に即効暖房運転よりもエンジンウォーマ運転を
優先することにより、速やかにエンジンを暖機すること
が可能な自動車用空気調和装置の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の自動車用空気調和装置は、自動車に搭載され
た水冷式エンジンと、車室内に向かって空気を送るため
の通風ダクトと、該通風ダクト内を通風する空気と前記
エンジンの冷却水とを熱交換する熱交換器と、内部に流
入した冷却水を保温する保温タンクと、前記エンジンか
ら流出した冷却水を前記熱交換器および前記保温タンク
に流し、前記エンジンに戻す第1の冷却水経路と、前記
エンジンから流出した冷却水を前記保温タンクに流し、
前記エンジンに戻す第2の冷却水経路と、前記保温タン
クから流出した冷却水を前記熱交換器に流し、前記保温
タンクに戻す第3の冷却水経路と、前記第1の冷却水経
路と前記第2の冷却水経路と前記第3の冷却水経路との
分岐部分に設けられ、前記第1の冷却水経路と前記第2
の冷却水経路と前記第3の冷却水経路とを選択的に切換
える三方弁以上の多方向弁と、前記エンジンの冷却水を
検出する水温センサと、エンジンウォーマ運転を行うか
否かを選択するモード切替スイッチと、前記水温センサ
で検出した冷却水の温度が設定温度を越えている時に、
前記第1の冷却水経路に切換えるように前記多方向弁を
制御し、前記水温センサで検出した冷却水の温度が設定
温度以下で、且つ前記モード切替スイッチによりエンジ
ンウォーマ運転が選択された時に、前記第2の冷却水経
路に切換えるように前記多方向弁を制御し、前記水温セ
ンサで検出した冷却水の温度が設定温度以下で、且つ前
記モード切替スイッチによりエンジンウォーマ運転が選
択されない時に、前記第3の冷却水経路に切換えるよう
に前記多方向弁を制御する制御回路とを備えた構成を採
用した。
[作用] 本発明の自動車用空気調和装置は上記構成によりつぎ
の作用を有する。
第1の冷却水経路と第2の冷却水経路と第3の冷却水
経路との分岐部分に設けられた三方弁以上の多方向弁を
選択的に切換えることによって、水冷式エンジンから流
出した冷却水を熱交換器および保温タンクに循環させる
第1の冷却水経路とエンジンから流出した冷却水を保温
タンクに循環させる第2の冷却水経路と保温タンクから
流出した冷却水を熱交換器に循環させる第3の冷却水経
路とを選択的に切換えることができる。
そして、水温センサで検出した冷却水の温度が設定温
度を越えている場合には、多方向弁を制御することによ
り第1の冷却水経路に切換えられる。このように、第1
の冷却水経路に切換えられると、エンジンで加熱された
冷却水を保温タンク内で貯溜し保温する蓄熱運転が行な
われる。
また、水温センサで検出した冷却水の温度が設定温度
以下で、且つモード切替スイッチによりエンジンウォー
マ運転が選択された場合には、多方向弁を制御すること
により第2の冷却水経路に切換えられる。このように、
第2図の冷却水経路に切換えられると、保温タンク内で
保温された冷却水をエンジンに循環させるエンジンウォ
ーマ運転が行われる。
さらに、水温センサで検出した冷却水の温度が設定温
度以下で、且つモード切替スイッチによりエンジンウォ
ーマ運転が選択されない場合には、多方向弁を制御する
ことにより第3の冷却水経路に切換えられる。このよう
に、第3の冷却水経路に切換えられると、保温タンク内
で保温された冷却水を熱交換器に循環させて、通風ダク
ト内を通過する空気と熱交換させる即効暖房運転が行わ
れる。
[発明の効果] 本発明の自動車用空気調和装置は上記構成および作用
によりつぎの効果を奏する。
第1の冷却水経路と第2の冷却水経路と第3の冷却水
経路との切換えを、三方弁以上の多方向弁により行うこ
とができるので、部品点数を軽減でき、低コストな自動
車用空気調和装置を提供できる。
また、寒冷時のエンジン始動の際に、モード切替スイ
ッチにてエンジンウォーマ運転を選択することにより、
即効暖房運転よりもエンジンウォーマ運転を優先して行
うことができる。これにより、保温タンク内の高温の冷
却水をエンジンに供給することによって、エンジンを速
やかに暖めることができる。
[実施例] 本発明の自動車用空気調和装置の第1実施例を第1図
ないし第12図に基づき説明する。
第1図は本発明の第1実施例を採用した自動車用冷暖
房装置を示す。
1は自動車用冷暖房装置を示す。
冷暖房装置1は、自動車に搭載された水冷式エンジン
10と、車室(図示せず)内に向かって空気を送るための
通風ダクト2と、該通風ダクト2に収納された送風機3
と、冷媒が循環する冷凍サイクル4と、エンジン10の冷
却水が循環する冷却水回路5と、送風機3と冷却水回路
5に設けられた電磁式三方弁6および多方向弁としての
電磁式四方弁7とを制御する制御回路8を備えている。
通風ダクト2は、上流に内外気切替ダンパ21によって
切替えられる内気導入口22または外気導入口23が形成さ
れ、下流に窓吹出口24、上半身吹出口25および足元吹出
口26が形成されている。また、通風ダクト2内には、送
風機3、冷凍サイクル4の冷媒蒸発器41、エアミックス
ダンパ27、冷却水回路5のヒータコア51、および吹出口
モード切替ダンパ28、29が収納されている。
ここで、冷暖房装置1を蓄熱運転、即効暖房運転、蓄
冷運転または即効冷房運転する場合には、エアミックス
ダンパ27が全開とされ、通風ダクト2内を通過する空気
とヒータコア51内の冷却水とを熱交換させる。
送風機3は、内気導入口22または外気導入口23より、
内気または外気を導入し、通風ダクト2において車室内
に向かう空気流を生じさせるファン31、および該ファン
31を駆動する電動モータ32を有する。
冷凍サイクル4は、冷媒蒸発器41、冷媒圧縮機(図示
せず)、冷媒凝縮器(図示せず)、受液器(図示せ
ず)、冷媒の減圧装置(図示せず)、およびこれらを順
次環状に接続する冷媒配管42から構成されている。
冷却水回路5は、エンジン10の冷却用ウォータジャケ
ット11内で暖められた冷却水をヒータコア51等に循環供
給するものである。
この冷却水回路5は、第1の冷却水経路(図示実線矢
印)52、第2の冷却水経路(図示一点鎖線矢印)53、第
3の冷却水経路(図示破線矢印)54および第4の冷却水
経路(図示二点鎖線矢印)55を具備する。
第1の冷却水経路52は、エンジン10のウォータジャケ
ット11からウォータポンプ12、電動式ウォータポンプ57
の作用により流出した冷却水をヒータコア51および保温
タンク56に循環させる経路であり、暖房運転時は通常こ
の経路が用いられる。
第2の冷却水経路53は、エンジン10のウォータジャケ
ット11からウォータポンプ12、57の作用により流出した
冷却水を保温タンク56に循環させる経路である。
第3の冷却水経路54は、保温タンク56からウォータポ
ンプ57の作用により流出した冷却水をヒータコア51に循
環させる経路である。
第4の冷却水経路55は、エンジン10のウォータジャケ
ット11からウォータポンプ12の作用により流出した冷却
水をラジエータ13および該ラジエータ13を迂回させるバ
イパス流路58に循環させる経路である。この第4の冷却
水経路55内には、サーモスタット59が設けられており、
冷却水の水温がサーモスタット59の設定温度より高けれ
ば、ラジエータ13を通って冷却される。また、冷却水の
水温がサーモスタット59の設定温度以下の時には、バイ
パス流路58を通ってエンジン10のウォータジャケット11
内に戻される。
第1の冷却水経路52の際には、エンジン10のウォータ
ジャケット11で加熱された冷却水を保温タンク56内で貯
溜し保温する蓄熱運転が行われる。
第2の冷却水経路53の際には、保温タンク56内で保温
された高温の冷却水をエンジン10のウォームジャケット
11に供給するエンジンウォーマ運転が行われる。あるい
は、保温タンク56内で保温された低温の冷却水をエンジ
ン10のウォータジャケット11に供給するエンジン緊急冷
却運転が行われる。
第3の冷却水経路54の際には、保温タンク56内で保温
された高温の冷却水をヒータコア51に供給して、通風ダ
クト2内を通過する空気と熱交換させる即効暖房運転が
行われる。あるいは、ヒータコア51で冷却された冷却水
を保温タンク56内で貯溜し保温する蓄冷運転が行われ
る。または、保温タンク56内で保温された低温の冷却水
をヒータコア51に供給して、通風ダクト2内を通過する
空気と熱交換させる即効冷房運転が行われる。
保温タンク56は、金属または樹脂製で、2重壁構造タ
ンクであり、その2重壁構造タンクの壁間にポリウレタ
ンフォーム等の断熱材を充填している。
ウォータポンプ57は、第1の冷却水経路52、第2の冷
却水経路53および第3の冷却水経路54内を冷却水が循環
している時に限って制御回路8により通電され、保温タ
ンク56内に冷却水を流入させたり、保温タンク56内より
冷却水を流出させたりする。
三方弁6は、第1の冷却水経路52と第2の冷却水経路
53と第3の冷却水経路54との分岐部分に設けられてい
る。この三方弁6は、第2図ないし第6図にも示すよう
に、外側容器61、該外側容器61内に往復運動可能に嵌め
込まれた内側容器62、および該内側容器62を駆動するコ
イル部63から構成されている。
外側容器61は、円筒状で、エンジン10のウォータジャ
ケット11に連通する第1ポート64、ヒータコア51に連通
する第2ポート65および保温タンク56に連通する第3ポ
ート66が同じ水平上に形成されている。内側容器62は、
略円柱状で、上方がわにT字型の流路67を形成し、下方
がわに横一文字型の流路68を形成している。コイル部63
は、制御回路8により通電制御される。
ここで、コイル部63が通電されている時には、外側容
器61の各ポート64、65、66と内側容器62の流路68とが合
致し、第2の冷却水経路53が構成される。また、コイル
部63への通電が停止している時には、外側容器61の各ポ
ート64、65、66と内側容器62の流路67とが合致し、第1
の冷却水経路52または第3の冷却水経路54が構成され
る。60はリターンスプリングである。
四方弁7は、第1の冷却水経路52と第2の冷却水経路
53と第3の冷却水経路54と第4の冷却水経路55との分岐
部分に設けられている。この四方弁7は、第7図ないし
第11図にも示すように、外側容器71、該外側容器71内に
往復運動可能に嵌め込まれた内側容器72、および該内側
容器72を駆動するコイル部73から構成されている。
外側容器71は、円筒状で、エンジン10のウォータジャ
ケット11に連通する第1ポート74、ヒータコア51に連通
する第2ポート75、保温タンク56に連通する第3ポート
76およびラジエータ13に連通する第4ポート77が同じ水
平上に形成されている。内側容器72は、略円柱状で、上
方がわに交差しない略八の字型の流路78a、78bを形成
し、下方がわに十字型の流路79を形成している。コイル
部73は、制御回路8により通電制御される。
ここで、コイル部73が通電されている時には、外側容
器71の各ポート74、75、76、77と内側容器72の流路79と
が合致し、第1の冷却水経路52または第2の冷却水経路
53、および第4の冷却水経路55が構成される。また、コ
イル部73への通電が停止している時には、内側容器72の
流路78aと第1ポート74および第4ポート77が合致する
とともに、流路78bと第2ポート75および第3ポート76
が合致し、第3の冷却水経路54および第4の冷却水経路
55が構成される。70はリターンスプリングである。
制御回路8は、室温センサ81、第1室温センサ82、第
2水温センサ83、エアコンスイッチ84、モード切替スイ
ッチ85、イグニッションスイッチ86およびファンスイッ
チ87の信号を入力する。よって、制御回路8は、上述し
たセンサやスイッチの信号に応じて電動モータ32、三方
弁6のコイル部63、四方弁7のコイル部73およびウォー
タポンプ57を通電(ON)したり、通電を停止(OFF)し
たりする。
室温センサ81は、車室内に配設されたサーミスタであ
り、車室内の温度を抵抗値として制御回路8に送る。
第1水温センサ82は、四方弁7とヒータコア51との間
の冷却水配管に配設され、例えばその冷却水配管内の冷
却水の温度が40℃を越えた時に信号を制御回路8に送
る。
第2水温センサ83は、エンジン10のウォータジャケッ
ト11内の冷却水の温度を検出する。この第2水温センサ
83は、例えばウォータジャケット11内の冷却水温度が11
0℃を越えた時に信号を制御回路8に送る。
エアコンスイッチ84は、冷凍サイクル4を起動させる
スイッチである。モード切替スイッチ85は、ONの時にエ
ンジンウォーマ運転モードが選択され、OFFの時に即効
暖房運転モードが選択されるスイッチである。イグニッ
ションスイッチ86は、エンジン10を起動させるスイッチ
である。ファンスイッチ87は、ファン31の電動モータ32
を起動させるスイッチである。
第12図は本実施例の制御回路8の作動フローチャート
を示す。ここで、電動モータ32の通電量制御は省略す
る。
初めに、イグニッションスイッチ86がONされているか
否かを判断する(ステップS1)。イグニッションスイッ
チ86がONされていない(No)時、ウォータポンプ57、三
方弁6のコイル部63および四方弁7のコイル部73をOFF
する(ステップS2)。その後、イグニッションスイッチ
86がONされるまで制御を中断する。
ステップS1において、イグニッションスイッチ86がON
されている(Yes)時、室温センサ81、第1水温センサ8
2、第2水温センサ83、エアコンスイッチ84どよびモー
ド切替スイッチ85からの信号を読込む(ステップS3)。
そして、室温センサ81により検出した車室内の温度
(TI)が室温設定温度(例えば20℃)を越えている否か
を判断する(ステップS4)。TI>20℃ではない(NO)
時、室温センサ81により検出した車室内の温度(TI)が
室温設定温度(例えば10℃)未満か否かを判断する(ス
テップS5)。
TI<10℃である(Yes)時、第1水温センサ82により
検出した、四方弁7とヒータコア51との間の冷却水配管
内の冷却水の温度(TW)が設定温度(例えば40℃)を越
えているか否かをか判断する(ステップS6)。
TW>40℃である(Yes)時、ウォータポンプ57および
四方弁7のコイル部73をONし、三方弁6のコイル部63を
OFFする(ステップS7)。このため、冷暖房装置1は蓄
熱運動を行う。その後、ステップS1以下の制御を繰り返
す。
ステップS6において、モード切替スイッチ85がエンジ
ンウォーマ運動モードに設定されているか否かを判断す
る(ステップS8)。エンジンウォーマ運動モードに設定
されている(Yes)時、ウォータポンプ57、三方弁6の
コイル部63および四方弁7のコイル部73をONする(ステ
ップS9)。このため、冷暖房装置1はエンジンウォータ
運動を行う。その後、ステップS1以下の制御を繰り返
す。
ステップS8において、エンジンウォーマ運動モードに
設定されておらず、モード切替スイッチ85が即効暖房運
動モードに設定されている(No)時、ウォータポンプ57
をONし、三方弁6のコイル部63および四方弁7のコイル
部73をOFFする(ステップS10)。このため、冷暖房装置
1は即効暖房運動を行う。その後、ステップS1以下の制
御を繰り返す。
ステップS5において、TI<10℃ではない(No)時、つ
まり10℃≦TI≦20℃である時、ウォータポンプ57、三方
弁6のコイル部63および四方弁7のコイル部73をOFFす
る(ステップS11)。その後、ステップS1以下の制御を
繰り返す。
ステップS4において、TI>20℃である(Yes)時、エ
アコンスイッチ84がONされているか否かを判断する(ス
テップS12)。エアコンスイッチ84がONされていない(N
o)時、ステップS11へ進む。
エアコンスイッチ84がONされている(Yes)時、第2
水温センサ83により検出されたエンジン10のウォータジ
ャケット11内の冷却水の温度(TE)が設定温度(例えば
110℃)を越えているか否かを判断する(ステップS1
3)。
TE>110℃ではない(No)時、ウォータポンプ57をON
し、三方弁6のコイル部63および四方弁7のコイル部73
をOFFする(ステップS14)。このため、冷暖房装置1は
蓄冷運転または即効冷房運転を行う。その後、ステップ
S1以下の制御を繰り返す。
ステップS13において、TE>110℃である(Yes)時、
ウォータポンプ57、三方弁6のコイル部63および四方弁
7のコイル部73をONする(ステップS15)。このため、
冷暖房装置1はエンジン緊急冷却運転を行う。その後、
ステップS1以下の制御を繰り返す。
本実施例の自動車用冷暖房装置1の作動を第1図ない
し第6図に基づき説明する。
(蓄熱運転) 三方弁6のコイル部63がOFFされると、外側容器61の
各ポート64、65、66と内側容器62の流路67とが合致す
る。さらに、四方弁7のコイル部73がONされると、外側
容器71の各ポート74、75、76、77と内側容器72の流路79
とが合致する。
よって、冷暖房装置1は、三方弁6および四方弁7に
より、第1図の実線矢印のように、冷却水回路5が第1
の冷却水経路52および第4の冷却水経路55の切換えられ
る。
このため、エンジン10のウォータジャケット11内で加
熱された高温の冷却水は、エンジン10のウォータジャケ
ット11から流出し、ヒータコア51および保温タンク56に
循環供給される。そして、ヒータコア51に流入した高温
の冷却水は、ヒータコア51で通風ダクト2内を通過する
空気を加熱する。また、保温タンク56内に流入した高温
の冷却水は、保温タンク56内で保温される。
さらに、高温の冷却水は、サーモスタット59の設定温
度より高ければラジエータ13を通って冷却されエンジン
10のウォータジャケット11に戻り、その設定温度以下の
場合にはバイパス流路58を通ってエンジン10のウォータ
ジャケット11に戻される。
(エンジンウォーマ運転) 三方弁6のコイル部63がONされると、外側容器61の各
ポート64、65、66と内側容器62の流路68とが合致する。
さらに、四方弁7のコイル部73がONされると、外側容器
71の各ポート74、75、76、77と内側容器72の流路79とが
合致する。
よって、冷暖房装置1は、三方弁6および四方弁7に
より、第1図の一点鎖線に示すように、冷却水回路5が
第2の冷却水経路53および第4の冷却水経路55に切換え
られる。
このため、保温タンク56内で保温された高温の冷却水
は、保温タンク56から流出しエンジン10のウォータジャ
ケット11に供給され、エンジン10を加熱する。したがっ
て、とくに寒冷時にエンジン10を始動する際に保温タン
ク56内の高温の冷却水をエンジン10に供給することによ
って、エンジン10を速やかに暖機することができるの
で、エンジンを燃費効率の良い状態まで短時間で到達さ
せることができる。また、エンジンで暖められる冷却水
の温度も急速に上昇することにより、短時間で蓄熱運転
に切換わり、車室内を暖房することができる。
第4の冷却水経路55の作用は蓄熱運転と同じであるた
め説明を省略する。
(即効暖房運転) 三方弁6のコイル部63がOFFされると、外側容器61の
各ポート64、65、66と内側容器62の流路67とが合致す
る。さらに、四方弁7のコイル部73がOFFされると、内
側容器72の流路78aと第1ポート74および第4ポート77
が合致するとともに、流路78bと第2ポート75および第
3ポート76が合致する。
よって、冷暖房装置1は、三方弁6および四方弁7に
より、第1図の破線に示すように、冷却水回路5が第3
の冷却水経路54および第4の冷却水経路55に切換えられ
る。
このため、保温タンク56内で保温された高温の冷却水
は、保温タンク56から流出しヒータコア51に供給され、
通風ダクト2内を通過する空気を加熱する。したがっ
て、とくに寒冷時にエンジン10を始動する際に保温タン
ク56内の高温の冷却水をヒータコア51に供給することに
よって、車室内に吹出す空気を速やかに暖めることがで
きる。
第4の冷却水経路55の作用は蓄熱運転と同じであるた
め説明を省略する。
(蓄冷運転) 三方弁6のコイル部63がOFFされると、外側容器61の
各ポート64、65、66と内側容器62の流路67とが合致す
る。さらに、四方弁7のコイル部73がOFFされると、内
側容器72の流路78aと第1ポート74および第4ポート77
が合致するとともに、流路78bと第2ポート75および第
3ポート76が合致する。
よって、冷暖房装置1は、三方弁6および四方弁7に
より、第1図の破線矢印に示すように、冷却水回路5が
第3の冷却水経路54および第4の冷却水経路55に切換え
られる。
このとき、エアコンスイッチ84がONされており、エア
ミックスダンパ27が全開されているので、ヒータコア51
に冷媒蒸発器41で冷却された低温の空気が吹付けられて
いる。そして、ヒータコア51内を通過する冷却水は、低
温の空気により冷却される。また、三方弁6内側容器62
の流路67がエンジン10のウォータジャケット11に連通す
る第1ポート64と結ばれているが、第3の冷却水経路54
は、ヒータコア51と保温タンク56とを循環させる閉サイ
クルを構成しているので、エンジン10のウォータジャケ
ット11から流出した冷却水が第3の冷却水経路54内に流
入することはない。
このため、ヒータコア51内で冷却された低温の冷却水
は、ヒータコア51から流出し、保温タンク56内に流入す
る。そして、保温タンク56内に流入した低温の冷却水
は、保温タンク56内で保温される。
第4の冷却水経路55の作用は蓄熱運転と同じであるた
め説明を省略する。
(即効冷房運転) 三方弁6のコイル部63が、OFFされると、外側容器61
の各ポート64、65、66と内側容器62の流路67とが合致す
る。さらに、四方弁7のコイル部73がOFFされると、内
側容器72の流路78aと第1ポート74および第4ポート77
が合致するとともに、流路78bと第2ポート75および第
3ポート76が合致する。
よって、冷暖房装置1は、三方弁6および四方弁7に
より第1図の破線矢印に示すように、冷却水回路5が第
3の冷却水経路54および第4の冷却水経路55に切換えら
れる。
このため、保温タンク56内で保温された低温の冷却水
は、保温タンク56から冷出しヒータコア51に供給され、
冷媒蒸発器41より吹出された空気をさらに冷却する。し
たがって、とくに真夏時で冷却運転の初期の際に保温タ
ンク56内の低温の冷却水をヒータコア51に供給すること
によって、車室内に吹出す空気を速やかに冷却すること
ができる。
第4の冷却経路55の作用は蓄熱運転と同じであるため
説明を省略する。
(エンジン緊急冷却運転) 三方弁6のコイル部63がONされると、外側容器61の各
ポート64、65、66と内側容器62の流路68とが合致する。
さらに、四方弁7のコイル部73がONされると、外側容器
71の各ポート74、75、76、77と内側容器72の流路79とが
合致する。
よって、冷暖房装置1は、三方弁6および四方弁7に
より、第1図の一点鎖線に示すように、冷却水回路5が
第2の冷却水経路53および第4の冷却水経路55に切換え
られる。
このため、保温タンク56内で保温された低温の冷却水
は、保温タンク56から流出しエンジン10のウォータジャ
ケット11に供給され、エンジン10を冷却する。したがっ
て、とくにエンジン10のオーバーヒートの際に保温タン
ク56内の低温の冷却水をエンジン10に供給することによ
って、エンジン10の速やかに冷却することができ、非常
に安全である。
第4の冷却水経路55の作用は蓄熱運転と同じであるた
め説明を省略する。
すなわち、従来では3つの電磁式開閉弁が必要であっ
た蓄熱運転、エンジンウォーマ運転、即効暖房運転、蓄
冷運転、即効冷房運転およびエンジン緊急冷却運転の切
換えを、2つの三方弁6および四方弁7により行うこと
ができるので、部品点数を低減でき、低コストな自動車
用冷暖房装置1を提供できる。
第13図ないし第16図は本発明の第2実施例に採用され
た自動車用冷暖房装置を示す。
(第1実施例と同一機能物は同番号を付す) 本実施例は、2つの三方弁6、9により第1の冷却水
経路52と第2の冷却水経路53と第3の冷却水経路54とを
選択的に切換える自動車用冷暖房装置1である。
三方弁9は、外側容器91、該外側容器91内に往復運動
可能に嵌め込まれた内側容器92、および該内側容器92を
駆動するコイル部(図示せず)を備えている。
外側容器91は、第14図に示すように、円筒状で、エン
ジン10のウォータジャケット11に連通する第1ポート9
4、ヒータコア51に連通する第2ポート95および保温タ
ンク56に連通する第3ポート96が同じ水平上に形成され
ている。内側容器92は、略円柱状で、第15図および第16
図に示すように、上方がわにT字型に流路97を形成し、
下方がわに横L字型の流路98を形成している。
第17図ないし第19図は本発明の第3実施例に採用され
た自動車用冷暖房装置を示す。
本実施例では、第2実施例の三方弁6をT字型の流路
67を形成した内側容器62を第17図ないし第19図に示すよ
うに、3つの設定位置に変移するように回動運動させる
ことにより、第2実施例の三方弁9を省略することがで
きる。このため、1つの三方弁6で第1の冷却水経路52
と第2の冷却水経路53と第3の冷却水経路54とを選択的
に切換えることができる。
他の実施例として、第2実施例の三方弁9をT字型の
流路97を形成した内側容器92を3つの設定位置に変移す
るように回動運動させることにより、第2実施例の三方
弁6を省略することができる。
[他の実施例] 本実施例では、本発明の自動車用空気調和装置を自動
車用冷暖房装置に採用したが、本発明の自動車用空気調
和装置を自動車用暖房装置あるいは自動車用冷房装置に
採用しても良い。
本実施例では、第2の冷却水経路をエンジンウォーマ
運動およびエンジン緊急冷却運転に用いたが、第2の冷
却水経路をエンジンウォーマ運転とエンジン緊急冷却運
転とのどちらか一方に用いてあれば良い。
本実施例では、第3の冷却水経路を即効暖房運転、蓄
冷運転および即効冷房運転に用いたが、第3の冷却水経
路を即効暖房運転と蓄冷運転および即効冷房運転とのど
ちらかに用いてあれば良い。
本実施例では、センサやスイッチに応じて制御回路に
より三方弁、四方弁および電動式ウォータポンプを制御
したが、通風ダクト内のヒータコアの下流に温度センサ
を取付け、その温度センサにより検出されるヒータコア
からの吹出温度に応じて制御回路により三方弁、四方弁
および電動式ウォータポンプを制御しても良い。
本実施例では、電動式ウォータポンプにより流量制御
を行わなかったが、電動式ウォータポンプにより流量制
御を行なっても良い。例えば、第3の冷却水経路の場合
に、ウォータポンプ12より電動式ウォータポンプ57の冷
却水の吐出圧を大きくして、第3の冷却水経路内の流量
を他の冷却水系より大きくする。
本実施例では、熱交換器(ヒータコア)の上流に冷媒
蒸発器を配置したが、冷媒蒸発器は配されていなくても
良く、また冷媒蒸発器の変りに通電されると冷却水を冷
却する素子などの他の冷却手段を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第12図は本発明の自動車用空気調和装置の
第1実施例を示す。 第1図は自動車用冷暖房装置の蓄熱運転を示す概略図、
第2図は自動車用冷暖房装置の三方弁を示す斜視図、第
3図は自動車用冷暖房装置の三方弁を示す断面図、第4
図は自動車用冷暖房装置の三方弁の外側容器を示す断面
図、第5図は自動車用冷暖房装置の三方弁の内側容器を
示す上部断面図、第6図は自動車用冷暖房装置の三方弁
の内側容器を示す下部断面図である。 第7図は自動車用冷暖房装置の四方弁を示す斜視図、第
8図は自動車用冷暖房装置の四方弁を示す断面図、第9
図は自動車用冷暖房装置の四方弁の外側容器を示す断面
図、第10図は自動車用冷暖房装置の四方弁の内側容器を
示す上部断面図、第11図は自動車用冷暖房装置の四方弁
の内側容器を示す下部断面図、第12図は自動車用冷暖房
装置の制御回路の作動フローチャートである。 第13図ないし第16図は本発明の自動車用空気調和装置の
第2実施例を示す。 第13図は自動車用冷暖房装置を示す概略図、第14図は自
動車用冷暖房装置の三方弁の外側容器を示す断面図、第
15図は自動車用冷暖房装置の三方弁の内側容器を示す断
面図、第16図は自動車用冷暖房装置の三方弁の内側容器
を示す断面図である。 第17図ないし第19図は本発明の自動車用空気調和装置の
第3実施例を示す。 第17図は自動車用冷暖房装置の第1の冷却水経路を示す
概略図、第18図は自動車用冷暖房装置の第2の冷却水経
路を示す概略図、第19図は自動車用冷暖房装置の第3の
冷却水経路を示す概略図である。 第20図は従来の自動車用暖房装置を示す概略図である。 図中 1……自動車用冷暖房装置(自動車用空気調和装置)、
2……通風ダクト、5……冷却水回路、6、9……三方
弁、7……四方弁(多方向弁)、8……制御回路、10…
…水冷式エンジン、51……ヒータコア(熱交換器)、52
……第1の冷却水経路、53……第2の冷却水経路、54…
…第3の冷却水経路、56……保温タンク、82……第1水
温センサ、85……モード切替スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60H 1/08 621

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)自動車に搭載された水冷式エンジン
    と、 (b)車室内に向かって空気を送るための通風ダクト
    と、 (c)該通風ダクト内を通過する空気と前記エンジンの
    冷却水とを熱交換する熱交換器と、 (d)内部に流入した冷却水を保温する保温タンクと、 (e)前記エンジンから流出した冷却水を前記熱交換器
    および前記保温タンクに流し、前記エンジンに戻す第1
    の冷却水経路と、 (f)前記エンジンから流出した冷却水を前記保温タン
    クに流し、前記エンジンに戻す第2の冷却水経路と、 (g)前記保温タンクから流出した冷却水を前記熱交換
    器に流し、前記保温タンクに戻す第3の冷却水経路と、 (h)前記第1の冷却水経路と前記第2の冷却水経路と
    前記第3の冷却水経路との分岐部分に設けられ、前記第
    1の冷却水経路と前記第2の冷却水経路と前記第3の冷
    却水経路とを選択的に切換える三方弁以上の多方向弁
    と、 (i)前記エンジンの冷却水を検出する水温センサと、 (j)エンジンウォーマ運転を行うか否かを選択するモ
    ード切替スイッチと、 (k)前記水温センサで検出した冷却水の温度が設定温
    度を越えている時に、前記第1の冷却水経路に切換える
    ように前記多方向弁を制御し、 前記水温センサで検出した冷却水の温度が設定温度以下
    で、且つ前記モード切替スイッチによりエンジンウォー
    マ運転が選択された時に、前記第2の冷却水経路に切換
    えるように前記多方向弁を制御し、 前記水温センサで検出した冷却水の温度が設定温度以下
    で、且つ前記モード切替スイッチによりエンジンウォー
    マ運転が選択されない時に、前記第3の冷却水経路に切
    換えるように前記多方向弁を制御する制御回路と を備えた自動車用空気調和装置。
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