JPH10119549A - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

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JPH10119549A
JPH10119549A JP8279553A JP27955396A JPH10119549A JP H10119549 A JPH10119549 A JP H10119549A JP 8279553 A JP8279553 A JP 8279553A JP 27955396 A JP27955396 A JP 27955396A JP H10119549 A JPH10119549 A JP H10119549A
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JP
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cooling water
heating
air
temperature
vehicle
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JP8279553A
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Shinji Aoki
青木  新治
Toshio Morikawa
敏夫 森川
Yoshimitsu Inoue
美光 井上
Hikari Sugi
光 杉
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00492Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices comprising regenerative heating or cooling means, e.g. heat accumulators
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00314Arrangements permitting a rapid heating of the heating liquid
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    • B60H1/00492Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices comprising regenerative heating or cooling means, e.g. heat accumulators
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保温タンクを有する車両用暖房装置におい
て、乗員の温感に応じて送風制御を行う。 【解決手段】 水温センサ117は、保温タンク40か
らヒータコア12へ流入する温水温度を検出する。そし
て、イグニッションスイッチがオンされた後、エンジン
冷却水温度センサ121の検出温が35°Cより低く、
水温センサ117が検出した温水温度が45°Cより高
いときは、即効暖房空調モードとする。そして、即効暖
房空調モードでは、水温センサ117の検出温TW2の
温度が高くなるほど、送風機13の送風量が大きくなる
ように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用暖房装置に
関するものであって、特に高温のエンジン冷却水を保温
タンク内に貯留しておき、この高温のエンジン冷却水
を、冬季の車両起動時に即効暖房として利用するものに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、保温タンク内に高温のエンジン冷
却水を貯留して、このエンジン冷却水にて車室内を即効
的に暖房する即効暖房モードが切換可能なものとして、
特開平6─328930号公報に記載されているものが
ある。そして、この従来装置における即効暖房モードで
の送風ファンの送風量は、内気温、外気温、日射量、車
室内の設定温度に基づいて算出された目標吹出温度TA
Oによって決定されている。この目標吹出温度TAO
は、車室内に吹き出される空調風の温度の目標値であっ
て、TAOが非常に高くなると、実際にTAOとなる吹
出温度が出ないので、TAOが大きくなるほど送風量を
大きくして、車室内を暖房するようにしている。
【0003】そして、この即効暖房モードでは、保温タ
ンク内に貯留された高温の冷却水を微小流量(0.5リ
ットル /min)ヒータコアへ流入し、この後、エンジン
冷却水回路中の冷却水の温度が上昇すると、ヒータコア
に流入する冷却水量を増加させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置では、即効暖房モードにおいて上記目標吹出温度
TAOが非常に高くなるので、送風ファンの送風量が大
となってしまい、この際ヒータコアへ流入する冷却水量
が微小なため、車室内に送風される空調風の温度がかな
り低い。この結果、上記渋滞装置では、実際に、乗員が
温かいと感じる温感に応じた空調風が車室内に送風され
ておらず、乗員に暖房感が伝わりにくいという問題があ
る。
【0005】そこで、本発明は上記問題点に鑑みて、保
温タンクを有する車両用暖房装置において、乗員の温感
に応じて送風制御を行うことで、乗員への暖房感を向上
させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1ないし7記載の発明では、加熱
用熱交換器(12)へ流入する冷却水温度を検出する冷
却水温度検出手段(117)と、加熱用熱交換器(1
2)に向かって空気を送風して、車室内に加熱用熱交換
器(12)にて加熱された温風を送風する送風機(1
3)と、冷却水温検出手段(117)にて検出される冷
却水温度(TW2)に基づいて送風機の送風量を制御す
る送風制御手段(113)とを有し、送風制御手段(1
13)は、冷却水温検出手段(117)によって検出さ
れる冷却水温度(TW2)が同一の冷却水温度であって
も、即効暖房モードにおける送風量が通常暖房モードに
おける送風量より小さくなるように制御することを特徴
としている。
【0007】これにより、送風機の送風量は、加熱用熱
交換器へ流入する冷却水温度に基づいて制御され、さら
に加熱用熱交換器へ流入する流量が微小量である即効暖
房モードでは、加熱用熱交換器へ流入する流量が上記微
小量より多い通常暖房モードより、送風量が小さくなる
ように制御されるので、即効暖房モードにおいて空調風
を温度高くでき、乗員の温感に応じて乗員に良好な暖房
感を与えることができる。この結果、乗員への暖房感を
向上させることができる。
【0008】また、特に請求項3記載の発明では、冷却
水温検出手段(117)は、保温タンク(40)の下流
側で加熱用熱交換器(12)の上流側における冷却水配
管内に設置されていることを特徴としている。これによ
り、保温タンクから加熱用熱交換器へ流入する冷却水温
度を精度良く検出することができる。この結果、この冷
却水温度に応じて最適な送風量に制御でき、さらに乗員
の温感に応じることができる。
【0009】また、特に請求項6記載の発明では、車両
用暖房装置(100)は、車室内に設置された空調起動
スイッチ(116)にて起動されるように構成されてお
り、この空調起動スイッチ(116)がオンされると、
車室内の空調環境に影響を与える空調環境因子に基づい
て車室内への暖房負荷(TAO)を算出し、この算出さ
れた暖房負荷(TAO)が所定値より大きいときには、
第1送風量設定手段(280)により送風量を設定し、
暖房負荷(TAO)が所定値より小さいときは第2送風
量設定手段(240)により送風量を設定することを特
徴としている。
【0010】これにより、空調起動スイッチがオンされ
ていれば、暖房負荷に合わせて保温タンク内の高温の冷
却水を利用して即効暖房モードとした後に、さらに続け
て暖房負荷に合わせて車室内を暖房することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1は、水冷式エンジンの冷却回路
1(1点鎖線で囲まれた回路)と、車両用空調装置10
0の温水回路2(2点鎖線で囲まれた回路)とを示して
いる。3は、車両用水冷式エンジン(以下、エンジン)
であり、4は、エンジン3に温水(冷却水)を循環させ
るウォータポンプである。エンジン3の熱を奪った温水
の一部は、上述のエンジン3の冷却回路1に流れ込み、
その他の温水は、車両用空調装置100の温水回路2に
流れ込む。
【0012】5は、エンジン3の冷却回路1において、
エンジン3の温水(エンジン冷却水)の冷却手段をなす
ラジエータである。また、この冷却回路1には、ラジエ
ータ5を流れる温水回路6をバイパスするバイパス回路
7が設けられており、これら両温水回路の切り換えは、
サーモスタット8によって制御される。因みに、両温水
回路の切り換えは、通常、温水温度が80℃以上の場合
にはラジエータ5に流れるように制御され、また、80
℃以下の場合には、バイパス回路7に流れるように制御
される。
【0013】また一方、車両用空調装置100の温水回
路2においては、エンジン3の温水下流側に、温水を保
温する保温タンク部9が設けられ、さらに保温タンク部
9をバイパスするバイパス回路10が設けられている。
また、保温タンク部9は、断熱二重構造となっており、
エンジン3の熱を奪った高温のエンジン冷却水を貯留す
るものであり、実施形態では容量3リットルとなっている。
【0014】そして、保温タンク部9に流れ込む流入回
路10aとバイパス回路10との切り換えをする三方弁
部11が、両温水回路の分岐点に設けられている。この
三方弁部11は、温水回路の切り換えと共に、流量調整
機構をも兼ね備えている。なお、本実施例では、保温タ
ンク部9と三方弁部11とは、一体に組付けられてお
り、以後、この両者が組付けられたものを保温タンク4
0と呼ぶ。なお、10bは、保温タンク部9から温水が
流出する流出回路である。
【0015】因みに、本実施形態に係る車両用空調装置
100を車両に組付けた場合、この保温タンク40は、
エンジンンルームの車室内側に組付けられる。そして、
保温タンク40の温水下流側には、車室内の暖房手段
で、加熱用熱交換器であるヒータコア12が設けられ、
このヒータコア12で加熱された温風は、車両用空調装
置100の通風ダクト60を介して、後述の送風機13
によって車室内に送風される。そして、ヒータコア12
の下流側は、ウォータポンプ4繋がり、車両用空調装置
100の温水回路2を構成している。
【0016】ここで、上記車両用空調装置100の構成
を簡単に説明する。車両用空調装置100は、上述した
通風ダクト60内に各種空調機能部品が設けられてい
る。通風ダクト60の上流側には、通風ダクト60内に
車室内に向かう送風空気を発生させる上記送風機13が
設置されている。なお、この送風機13は、周知の内外
気切換装置(図示しない)にて内気または外気を吸引す
るように構成されている。そして、この送風機13は、
駆動手段である電動モータ13aにて駆動される。
【0017】さらに通風ダクト60内には、送風機12
の下流側でヒータコア12の上流側に、エバポレータ1
01が配置されている。このエバポレータ101は、車
両に搭載された冷凍サイクル装置(図示しない)の蒸発
器をなすものである。また、この冷凍サイクル装置は、
周知のものであって冷媒を高温高圧に圧縮する圧縮機、
高温高圧の冷媒を凝縮液化する凝縮器、凝縮液化された
冷媒を減圧膨張させる膨張器、および上記エバポレータ
101等を有するものである。また、上記圧縮機は、エ
ンジン3の駆動力を電磁クラッチ(図示しない)を介し
て断続作動するようになっている。
【0018】通風ダクト60内には、上記ヒータコア1
2が通風ダクト60内の流路の一部に配置されているこ
とから、エバポレータ101を通過した冷風が、ヒータ
コア12をバイパスするバイパス通路102が設けられ
ている。そして、本実施形態における車両用空調装置1
00は、このバイパス通路102を流れる風量と、ヒー
タコア12を通過する風量との割合をエアミックスドア
103にて調節することで、空調風の温度が調節される
ようになっている。
【0019】さらに、通風ダクト60の下流側には、車
両の窓ガラスの内面に向けて空調風を送風するデフロス
タ用空気通路104と、車室内の乗員の上半身に向けて
空調風を送風するフェイス用空気通路105と、車室内
の乗員の下半身に向けて空調風を送風するフット用空気
通路106が設けられている。そして、これら各空気通
路104〜106は、通路開閉手段であるデフロスタド
ア107、フェイスドア108、フットドア109にて
開閉される。また、本実施形態において、これらドア1
07〜109は駆動手段としてサーボモータ110〜1
12にて駆動されるようになっている。
【0020】これにより、車両用空調装置100は、吹
出モードとしてフェイスモード(FACE)、バイレベ
ルモード1〜3(B/L1〜3))、フットモード(F
OOT)、デフロスタモードが切換可能となっている。
ここで、簡単に上記吹出モードを説明する。 フェイスモード フェイスモードでは、通風ダクト60内の空調風全てを
上記フェイス用空気通路105に送風するモードであ
る。
【0021】バイレベルモード 本実施形態では、バイレベルモードとして、3つのバイ
レベル1〜3のモードがある。 1.バイレベルモード1は、通風ダクト60内の空調風
のうち、約6割をフェイス用空気通路105に、残りの
約4割をフット用空気通路106に送風するモードであ
る。
【0022】2.バイレベルモード2は、通風ダクト6
0内の空調風を半分づつフェイス用空気通路105とフ
ット用空気通路106とに送風するモードである。 3.バイレベルモード3は、通風ダクト60内の空調風
のうち、約4割をフェイス用空気通路105に、残りの
約6割をフット用空気通路106に送風するモードであ
る。
【0023】フットモード フットモードでは、通風ダクト60内の空調風全てを上
記フット用空気通路106に送風するモードである。 デフロスタモード デフロスタモードでは、通風ダクト60内の空調風全て
を上記デフロスタ用空気通路104に送風するモードで
ある。
【0024】なお、通常の車両用空調装置では上記フッ
トモードにおいて、若干の空調風をデフロスタ用空気通
路104に送風することで、車両窓ガラスの防曇性を向
上させているが、本実施形態では行っていない。また、
通常の車両用空調装置では上記吹出モードに加え、空調
風を約半分づつデフロスタ用空気通路104とフット用
空気通路106に送風するフットデフモードを有する
が、本実施形態ではこのフットデフモードは無い。
【0025】そして、このような車両用空調装置100
は、制御装置113にて空調制御されるようになってい
る。制御装置113は、図示しない中央演算処理装置
と、ROM、RAM等を有する周知のものである。そし
て、制御装置113は、各種センサからの信号をRAM
内に一時的に記憶し、このデータに基づいてROM内に
記憶された空調プログラムを実行させるものである。ま
た、この制御装置113は、図示しない車両のイグニッ
ションスイッチがオンされると電力が供給されるように
なっている。
【0026】制御装置113の入力端子としては、車室
内の空調環境に影響を与える空調環境因子であって、車
室外の温度(以下、外気温)を検出する外気温センサ1
14、車室内の温度(以下、内気温)を検出する内気温
センサ115、車室内の設定温度を設定する温度設定器
116、ヒータコア12を通過したエンジン冷却水温度
(以下、水温)を検出する水温センサ117、エバポレ
ータ101を通過した直後の空気温度もしくはエバポレ
ータ101の下流側通風面の温度を検出するエバポレー
タ後センサ(以下、エバ後センサ)118、車両用空調
装置100を起動させ、この際、上記センサ114、1
15の検出値、温度設定器116の設定温度等に基づい
て自動的に上記送風機13の送風量(回転数)や、吹出
モード、エアミックスドア103等を自動制御する空調
スイッチ119、後述する即効暖房運転モードを自動的
に行うか決定する即効暖房スイッチ120、エンジン内
の冷却水温度を検出するエンジン冷却水温センサ121
等が接続されている。
【0027】なお、本実施形態では、上記水温センサ1
17およびエンジン冷却水温センサ121は、温度抵抗
素子であるサーミスタにて構成されている。また、水温
センサ117は、図1に示すように保温タンク40の下
流側で、ヒータコア12の上流側の冷却水配管内に取り
付けられている。一方、制御装置113の出力端子とし
ては、上記送風機13を駆動する電動モータ13a、各
ドア107〜109を駆動するサーボモータ110〜1
12が接続されている。なお、この制御装置113にお
ける車両用空調装置100の制御内容は後で説明する。
【0028】次に、保温タンク40の三方弁部11につ
いて、図2を用いて述べる42は、保温タンク40内に
温水を導く温水流入口で、43は、保温タンク40内に
蓄えられた温水を流出する温水流出口である。そして、
温水流入口42、43がない弁ハウジング41の端部に
は、流入回路10aを形成するハウジングカバー44
が、図示されていないボルトで、Oリング41aを介し
て弁ハウジング41に組付けられている。また、その反
対側の弁ハウジング41の端部には、バイパス回路10
を形成するハウジングカバー45が、図示されていない
ボルトで、Oリング41aを介して弁ハウジング41に
組付けられている。
【0029】また、弁ハウジング41のほぼ中央部に
は、流入回路10aとバイパス回路10と温水分岐部を
形成する中空円筒状の連通室46が形成されている。こ
の連通室46の中央部の流入回路10a側には、連通室
46の内側全周に渡って張り出された弁台座47が形成
されており、この弁台座47によって形成される弁口4
7aの流入回路10a側には、流入回路10aを流れる
温水流量を調節する樹脂製のオリフィス弁48(弁体)
が配置されている。オリフィス弁48と弁台座47との
接触面には、環状のシール材(例えばニトリルゴム)4
8aが、オリフィス弁48に接着されている。
【0030】そして、オリフィス弁48の中央部には、
オリフィス弁48を貫通して、流入回路10aに連通す
るオリフィス48bが設けられており、その穴径は、流
入回路10a側のオリフィス穴径(本実施例では、約4
mm)の方が、弁台座47側のオリフィス穴径(本実施
例では、約2mm)より大きくなっている。また、オリ
フィス48bの中心線の延長線とハウジングカバー44
との交点位置には、オリフィス弁48の摺動をガイドす
るためのガイド柱49が設けられており、このガイド柱
49には、図2に示すように、溝49cが設けられてい
る。この溝深さは、オリフィス48bにガイド柱49を
挿入した状態で、オリフィス48aを流れる温水流量
が、所定流量を満たすような深さである。
【0031】また、オリフィス弁48の流入回路10a
側の外縁部は、オリフィス弁48のリターン用スプリン
グ50の座りを良くするために、溝48cが設けられて
いる。同様な理由により、ハウジングカバー44のスプ
リング50の端部が位置する部位44aは、凹状に形成
されている。バイパス回路10側の連通室46には、バ
イパス回路の感温弁体をなすサーモスタット51(感温
弁体)が配置されている。52は、サーモスタット51
の金属製ケーシングで、その側面と両端とには、開口部
が設けられている。これらの開口部のうち、バイパス回
路10側の開口部52aの中央部には、樹脂製の凸状部
52bが設けられており、この凸状部52bは、その凸
先端が閉じた状態で中空になっている。連通室46内の
バイパス回路10は、開口部52aと上述のケーシング
52の側面の開口部とから形成されており、このバイパ
ス回路10の開閉は、開口部52aの開閉を行うことで
制御される。
【0032】また、ケーシング52の中心軸上には、感
温作動部材をなすワックスボックス53が、連通室46
軸方向に摺動可能に配置されており、このワックスボッ
クス53のバイパス回路10側には、フランジ部53a
が設けられている。そして、フランジ部53aは、リタ
ーン用スプリング54を介して開口部52aに押しつけ
られており、開口部52aの開閉は、ワックスボックス
53を摺動させることによって制御される。
【0033】また、ワックスボックス53内には、所定
の融点(本実施例では、約40℃)有するワックスが充
填されており、このワックスの体積変化に応じて動くシ
ャフト55が、摺動可能にワックスボックス53内に収
められている。そして、シャフト55の一端は、前述の
凸状部52bの内側に挿入されており、ワックスの体積
膨張によってワックスボックス53は、流入回路10a
側に移動する。
【0034】ケーシング52の流入回路10a側には、
その内側に折り曲げた折り返し52cが形成されてお
り、前述のスプリング54は、フランジ部53aと折り
返し52cとの間に配置されている。ところで、流入回
路10aは、開口部25に連通しており、図2に示すよ
うに、保温タンク40内に蓄えられた温水を導き出す流
出パイプ(図示されていない)が、弁ハウジング41と
一体成形されている。なお、この流出パイプは、図2中
紙面裏側に向かって開口部25から延びるように形成さ
れている。
【0035】次に、三方弁部11のサーモスタット51
の作動を述べた後、図1に示す車両用空調装置の温水回
路2と保温タンク40との作動を述べる。連通室46内
の温水温度が高く(本実施例では、40℃以上)なる
と、ワックスボックス53内のワックスが膨張し、それ
に伴って、ワックスボックス53が、オリフィス弁48
側に移動し始めるので、開口部52aが開口し、バイパ
ス回路10が連通し始める。そして、さらにワックスボ
ックス53が移動すると、ワックスボックス53は、オ
リフィス弁48に接し始めるので、オリフィス48bを
閉じる。以下、オリフィス48bを通過して保温タンク
40内に流れる温水回路を、オリフィス回路10bと呼
ぶ。さらに、ワックスボックス53に移動すると、オリ
フィス弁48が移動し始める。したがって、弁口47a
が開口し始め、流入回路10aが連通し始める。なお、
オリフィス回路10bは、図から明らかなように、ワッ
クスボックス53によって、オリフィス48bが閉じら
れるまでは、溝49cを介して連通している。
【0036】次に、車両用保温式暖房装置の作動につい
て、図1を用いて述べる。なお、以下、ヒータコア12
へ流入する冷却水の流量を一例として挙げるが、これは
ウォーターポンプ4の回転数が一定(エンジン3がアイ
ドル回転数)であるとする。 1.即効暖房モード エンジン始動直後の温水温度が低い(本実施例では、4
0℃未満)場合、低温水が流れ込んでくるため、サーモ
スタット51は、前述のように作動しないので、バイパ
ス回路10は閉じた状態を維持している。このため、低
温水は、オリフィス回路10bによって流量が絞られて
保温タンク40内に流入し、この保温タンク40内に流
入した低温水と同量(本実施例では、約1リットル/mi
n)の保温タンク40内に蓄えられた高温水を、ヒータ
コア12内に流入させて、車室内を即効的に暖房する即
効暖房を行う。また、オリフィス回路10bにて流量を
絞って保温タンク40内の高温水をヒータコア12に流
入させた理由は、以下の通りである。
【0037】例えば、冬季の長時間駐車等にてエンジン
が完全に冷えきっている状態において、保温タンク40
内の高温水を例えば1分間にて全てヒータコア12に流
入させると、1分の間は、ヒータコア12から高温の温
風が吹き出すことになるが、ヒータコア12を通過して
温度が低下した温水は、この間にエンジン3に流入する
ことになり、低温であるエンジン3に熱が奪われてしま
う。従って、エンジン3を通過した温水は、エンジン3
の熱容量が大きいので、著しく温度が低下し、再度ヒー
タコア12に流入させたとしたも、乗員に十分な時間暖
房感を与えることができない。
【0038】そこで、本実施形態ではオリフィス回路1
0bにて流量を絞って、徐々に保温タンク40内の高温
水をヒータコア12へ流入させることで、長時間乗員に
暖房感を与えるようにしている。 2.温水バイパスモード そして、温水温度が上昇(本実施例では、40℃以上、
65°C以下)するとサモースタット51が作動し始め
るので、バイパス回路10が開き始める。そして、オリ
フィス回路10bが閉じられ、保温タンク40からのヒ
ータコア12への温水供給が停止し、水冷エンジン3か
らの温度が上昇した温水が、バイパス回路10を通過し
て直接ヒータコア12に流入する。なお、この際、バイ
パス回路10を流れてヒータコア12に流入する温水流
量は、上記即効暖房モードにおけるヒータコア12に流
入する温水流量より多くなるように設定されている。
【0039】3.蓄熱モード そして、さらに温水温度が上昇し、65°Cより高くな
ると、オリフィス弁48が移動し、流入回路10aが開
く。これによって、バイパス回路10と流入回路10a
との両回路に温水が流入し、保温タンク40内およびヒ
ータコア12の両方に温水を供給する。因みに、このと
きの供給温水流量は、本実施例では、約6リットル/min
である。
【0040】次に、本発明の要部である制御装置113
による車両用空調装置100の制御内容を説明する。な
お、以下の説明は、冬季において車両が長時間駐車され
てエンジン1が完全に冷えきった状態という前提があ
る。先ず、制御装置113の制御内容を示すフローチャ
ートを図3に示す。なお、このフローチャートは、図示
しないイグニッションスイッチがオンされたときに、実
行されるようになっている。また、イグニッションスイ
ッチがオンされると、エンジンが3が始動するので、こ
のエンジン3内に内蔵されたウォーターポンプ4が駆動
されて保温タンク部9の流入回路10a内にエンジン冷
却水が流入するようになる。また、流入回路10aに流
入した冷却水温に応じて、上述した即効暖房モード、温
水バイパスモード、蓄熱モードのいずれかとなる。
【0041】先ず、ステップS200では、空調スイッ
チ119がオンか否かが判定され、空調スイッチ119
がオンの場合はステップS210に進み、空調スイッチ
119がオフの場合は、待機する。なお、空調スイッチ
19がオンのときに、イグニッションスイッチをオフに
し、その後再度イグニッションスイッチをオンとする
と、空調スイッチ119はオンの状態を継続しており、
このフローチャートは実行される。
【0042】ステップS210では、車室内に影響を与
える空調環境因子で、各種情報読み取りとして、上記外
気温センサ114、内気温センサ115、水温センサ1
17、エンジン冷却水温センサ121の検出値、および
温度設定器116の設定温度を読み込む。ここで、イグ
ニッションスイッチがオンされると、ウォーターポンプ
4が駆動され、上述した3つのモードとのいずれかとな
って、ヒータコア12には冷却水が流入し、水温センサ
117は、ヒータコア12に流入する冷却水温TW2を
検出する。そして、この際、水温センサ117は、冷却
配管内に配置されているので、ヒータコア12に流入す
る冷却水を正確に応答性良く検出することができる。な
お、水温センサ117の設置位置によっては、ウォータ
ーポンプ4が駆動されて、保温タンク40内の温水が水
温センサ117の設置位置にまで到達するには、若干の
時間がかかる。従って、水温センサ117の設置位置に
応じてウォーターポンプ4の駆動された後、所定時間経
過したのちに、水温センサ117にてヒータコア12へ
流入する冷却水温度を検出すれば良い。また、この場
合、エンジン冷却水温センサ121の検出温TW1は、
イグニッションスイッチがオンされる前に相当する保温
タンク40内の温水を除いた冷却回路1の冷却水温を検
出している。
【0043】次に、ステップS215では、ステップS
210にて読み込まれた情報に基づいて、車室内の目標
吹出温度TAO(以下、TAO)を以下の数式にて算出
する。
【0044】
【数1】TAO=Kset ×Tset−Kr ×Tr −Kam×
Tam−Ks ×Ts+C ここで、Tsetは、温度設定器116による設定温度、
Tr は内気温センサ115の検出値、Tamは外気温セン
サ114の検出値、Ts は図示しない日射センサの検出
値、また、Kset 、Kr 、Kam、Ks はゲイン、Cは定
数である。なお、上記TAOは、車室内の暖房負荷が大
きくなるほど大きな値となるので、車室内の暖房負荷に
相当する値と考えることができる。
【0045】次にステップS220では、即効暖房スイ
ッチ120がオンされているか否かを判定する。そし
て、即効暖房スイッチ120がオンされていると判定さ
れると、ステップS230に進み。即効暖房スイッチ1
20がオフであると判定されると、ステップS240に
進み、通常暖房空調モードとなる。ここで通常暖房空調
モードの内容を以下に説明するが、説明上分かりやすく
するために本実施形態における温水回路2に、保温タン
ク40が無いものと仮定する。
【0046】また、ここでいう通常暖房空調モードとは
車室内を暖房しなればならないにも係わらず、エンジン
冷却水温がかなり低い状態で、エンジン冷却水温の上昇
を待っている待機状態である。そして、ステップS24
0では、ステップS215にて算出したTAOに基づい
て図4に示すTAO─吹出モード特性図から、吹出モー
ドを決定する。また、送風機13のモータ13aの印加
電圧(送風機13の送風量、ブロアレベルともいう)
は、図5に示すように水温センサ117の検出温(TW
2)が高くなるほど、高くなるように制御される。
【0047】また、エアミックスドア103は、上記水
温センサ117の検出値TW2および上記TAOに基づ
いて冷風と温風との風量割合が制御されるようになって
おり、この説明上エバポレータ101を通過した空調風
が全てヒータコア12を通過する最大暖房状態(マック
スホット)にある。以上に述べたのが通常制御である。
【0048】ステップS230では、ステップS215
にて算出した目標吹出温度TAOによって以下の判定を
行う。ステップS230では、図6に示すようにTAO
が所定値(本実施形態では32)より小さいとき、つま
り車室内の暖房負荷が大きくないときは、保温タンク4
0内の温水を利用せず、ステップS240に進んで上記
通常暖房空調モードとなる。
【0049】一方、ステップS230にて、TAOが所
定値(本実施形態では32)より大きいときには、車室
内の暖房負荷が大きく、保温タンク40内の温水を利用
して、素早く車室内温度を上昇させる必要性があると判
定し、ステップS250に進む。なお、イグニッション
スイッチがオンされた直後で、始めて目標吹出温度TA
Oが算出されたとき、図6に示す判定内容は、図中下方
の特性図に当てはめられ、例えばTAOが31の時はス
テップS230での判定は、NOとなる。
【0050】また、ステップS230の判定は、図6に
示すようにヒステリシスを設けてあるが、これはTAO
の微小変化によって上記通常暖房空調モードと、後述す
る即効暖房空調モードとでハンチングを起こさないよう
にするためである。そして、ステップS250では、イ
グニッションスイッチがオンされた直後であると、図7
中下方の特性図に示すようにエンジン冷却水温センサ1
21が検出する検出温TW1が所定値(本実施形態では
35°C)より高いときには、ステップS240に進ん
で通常暖房空調モードとなり、この場合、保温タンク4
0は上述の温水バイパスモードもしくは蓄熱モードとな
り、ヒータコア12に流入する温水流量は 1リットル /m
inよりも多くなる。
【0051】また、検出温TW1が所定値(本実施形態
では35°C)より低いときには、保温タンク40は上
述した即効暖房モードとなり、保温タンク40内の温水
は1リットル /minにてヒータコア12に流入すると判定
し、ステップS260に進む。なお、ステップS250
の判定は、図7に示すようにヒステリシスを設けてある
が、これは検出温TW1の変化によって上記通常暖房空
調モードと、後述する即効暖房運転モードとでハンチン
グを起こさないようにするためである。
【0052】ステップS260では、イグニッションス
イッチがオンされた直後であると、図8中の特性図に示
すように水温センサ117が検出する検出温TW2が、
所定値(本実施形態では45°C)より低いときには、
ステップS240に進んで通常暖房空調モードとなり、
検出温TW2が所定値(本実施形態では45°C)より
高いときには、ステップS280に進んで、保温タンク
40内に貯留されている冷却水により即効暖房空調モー
ドを行う。
【0053】つまり、即効暖房空調モードは、即効暖房
スイッチ20がオンされており、目標吹出温度TAOが
所定値(32)より大きく、エンジン冷却水温センサ1
21の検出温TW1が所定値(35°C)より低く、水
温センサ117の検出温TW2が所定値(45°C)よ
り高いときに自動的に切り換わるようになっている。そ
して、ステップS280では、即効暖房空調モードとす
るのであるが、この即効暖房空調モードにおける吹出モ
ードおよび送風機13の送風量は、図4および図9の特
性図から決定される。
【0054】つまり、即効暖房空調モードにおける吹出
モードは、ステップS215にて算出されたTAOに応
じて決定されるのであるが、ステップS230ではTA
Oが32より大きいと判定されているので、ここでの吹
出モードは、図4に示すようにTAOが大きくなるほど
周知のB/L、FOOT、FACE、FOOTの順に決
定される。
【0055】この理由を説明すると、通常の車両用空調
装置において吹出モードは、TAOが大きくなるにつれ
て、FACE、B/L1〜3、FOOTの順に決定さ
れ、TAOがある所定値(例えば本実施形態では図4中
TAOが150)より大きいときは、常にフットモード
となるように制御される。しかしながら、本実施形態で
は、TAOが40より大きく、148より小さいときに
はフェイスモード、TAOが150より大きいときには
フットモードとなるようにしてある。
【0056】つまり、本実施形態では、保温タンク40
を設けて即効暖房空調モードを行うものであるが、一般
的に乗員の温感は上半身の方が下半身より敏感であるの
で、乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すことで、保
温タンク40による暖房感を乗員に与えやすい。また、
TAOが150より大きいということは、外気温が非常
に低いときと考えられ、このときの乗員の温感は空調風
の温度がかなり高くないと、逆に乗員に冷風感を与える
ことがあるので、この場合は乗員の下半身に向けて空調
風を吹き出すようにしてある。
【0057】ここで、即効暖房空調モードにおける送風
機13の送風量(ブロアレベル)は、図9に示すように
水温センサ117の検出温TW2によって決定され、検
出温TW2が大きくなるほど大きくなるように設定され
ており、検出温TW2が所定値(本実施形態では60°
C)より大きいときには、一定となるように設定されて
いる。また、このような検出温TW2による送風量の設
定は、車室内への空調風の吹出温度が、乗員が温かいと
感じる最低温度を満たすように設定されており、本実施
形態ではこの最低温度を40°Cとしてある。
【0058】ここで、注目する点として、即効暖房空調
モードにおける送風機13の送風量は、図5に示した通
常暖房空調モードとは同じ検出温TW2に対して設定値
が異なる。つまり、即効暖房空調モードにおける送風量
は同じ検出温TW2における通常制御時の送風量より小
さくなっており、逆に言えば通常暖房空調モードにおけ
る送風量は同じ検出温TW2における即効暖房空調モー
ド時の送風量より大きくなっている。
【0059】この理由は、上述したように即効暖房空調
モードは、通常空調モード時に比して保温タンク40か
らヒータコア12に流入する温水が少ないので(本実施
例では、約1リットル/min)、通常暖房空調モードと同
じ送風量にすると、ヒータコア12を通過した空調風の
温度が低下してしまう。そこで、本実施形態では、送風
機13の送風量をヒータコア12に流入する冷却水温
(TW2)に基づいて決定し、さらにヒータコア12に
流入する冷却水量が異なる即効暖房空調モード時と、通
常制御時とで、図5、図9に示すような異なるマップを
持つことで、乗員の温感に合わせて送風機13の送風量
を設定することができる。
【0060】さらに、ステップS290では、イグイニ
ッションスイッチがオンされてから水温センサ117の
検出する検出温TW2の変化が大か否かを判定する。つ
まり、例えば冬季において例えば保温タンク40内の温
水が80°C、エンジン3内の冷却水温が0°Cの条件
で、イグニッションスイッチをオンし即効暖房空調モー
ドとなると、保温タンク40内の温水は約1リットル/mi
nヒータコア12に流出するとともに、エンジン3側か
ら低温の温水が保温タンク40内に流入する。
【0061】そして、本実施形態の保温タンク40の容
量は、3リットルであるので、イグニッションスイッチがオ
ンされたのち、3分程度で保温タンク40内の温水は全
て流出しまう。従って、即効暖房空調モード初期時に
は、検出温TW2は、ほぼ80°Cであるが、保温タン
ク40内の80°Cの温水が出きってしまうと、検出温
TW2は80°Cより低下するので、この低下温度(本
実施形態では7°C)を判定し、7°C以上あったとき
には即効空調暖房モードを終了させ、ステップS240
に進む。
【0062】以上、説明したように本実施形態では、ヒ
ータコア12へ流入する冷却水に流量に応じて図4、図
9に示す特性図により検出温TW2が高くなるほど送風
機13の送風量を大きくしたので、乗員の温感に応じて
良好に暖房感を与えることができる。この結果、乗員へ
の暖房感を向上させることができる。また、暖房負荷
(TAO)に応じて保温タンク40内の高温の冷却水を
利用して即効暖房空調モードとして車室内の温度が上昇
すると目標吹出温度TAOが低下するので、ステップS
230の判定結果がNOとなり、自動的に通常暖房空調
モードに切り換わるようになり、続けて車室内を暖房す
ることができる。
【0063】また、この即効暖房空調モードでは、水温
センサ117が冷却配管内に設置されているので、精度
良くTW2を検出でき、この結果、精度良く乗員の温感
に応じた空調風温度とすることができる。また、即効暖
房スイッチ120は、本発明では必修要件でないが、即
効暖房スイッチ120が無い場合には、車室内に設置さ
れた空調スイッチ119がオンされていると、自動的に
目標吹出温度TAOを算出し、ステップS230、25
0、260に示すようにTAO、TW1、TW2に応じ
て自動的に即効暖房空調モードとなるようにすれば良
い。
【0064】この結果、上述した実施形態のように即効
暖房スイッチ120と空調スイッチ119との双方をオ
ンしなくと、空調スイッチ116だけオンすれば即効暖
房モードとなるので、手動操作による煩わしさが無い。
また、上述した実施形態では冷却水温度を感温すること
で自動的に流路を切り換える三方弁部11にてヒータコ
ア12への流量を可変したが、本発明ではこようなもの
に限定されるもので無く、例えば水温センサ116およ
び冷却水温センサ121の温度に応じて電気的に駆動さ
れるバルブを使用し、ヒータコア12ね流入する温水流
量を可変するようにしても良い。
【0065】また、上記実施形態では、車両用空調装置
として冷風と温風とを混合して空調風の温度を調整する
エアミックスタイプのもの適用したが、ヒータコア12
への流入する温水流量を調整して空調風の温度を調整す
るリヒートタイプのものに適用しても良い。また、特
に、上記実施形態の即効暖房空調モードにおいて、車室
内に入射する日射量がに応じて送風機13の送風量を制
御するようにしても良い。
【0066】また、上記実施形態では、通常暖房空調モ
ード時に水温センサ117の検出温TW2にて送風機1
3の送風量を決定したが、エンジン冷却水温センサ12
1の検出温TW1にて送風機13の送風量を決定するよ
うにしても良い。また、上記実施形態で述べた数値は、
当然ながら限定されるもので無く、例えばステップS2
30、250、260、290にて設定されている値
は、適時変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における車両用空調装置の概
略構成図である。
【図2】上記実施形態おける三方弁11の要部詳細図で
ある。
【図3】上記実施形態における車両用空調装置の制御内
容を示すフローチャートである。
【図4】上記実施形態における目標吹出温度TAOと吹
出モードとの関係を示す図である。
【図5】上記実施形態における通常制御時における冷却
水温度TW2と送風量との関係を示す図である。
【図6】上記実施形態におけるTAOによる判定条件を
示す図である。
【図7】上記実施形態における水温TW1による判定条
件を示す図である。
【図8】上記実施形態における水温TW2による判定条
件を示す図である。
【図9】上記実施形態における即効暖房モードにおける
冷却水温度TW2と送風量との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…冷却回路、2…温水回路、3…水冷エンジンン、1
2…ヒータコア 13…送風機、40…保温タンク、113…制御装置、
117…水温センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉 光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷式エンジン(3)の冷却水回路
    (1、2)中に、エンジン冷却水が入出し、このエンジ
    ン冷却水を貯留する断熱構造からなる保温タンク(4
    0)と、この保温タンク(40)の下流側にエンジン冷
    却水を熱源として空気を加熱する加熱用熱交換器(1
    2)と、この加熱用熱交換器(12)へ流入する冷却水
    の流量を調整する流量調整手段(11)とを設け、 この流量調整手段(11)により前記保温タンク(4
    0)に貯留されたエンジン冷却水を微小量、前記加熱用
    熱交換器(12)へ流入させて車室内を即効的に暖房す
    る即効暖房空調モードと、前記微小量より大流量の前記
    エンジン冷却水を前記加熱用熱交換器(12)へ流入さ
    せて車室内を暖房する通常暖房モードとを有する車両用
    暖房装置(100)であって、 前記加熱用熱交換器(12)へ流入する冷却水温度(T
    W2)を検出する熱交換器側温度検出手段(117)
    と、 前記加熱用熱交換器(12)に向かって空気を送風し
    て、車室内に前記加熱用熱交換器(12)にて加熱され
    た温風を送風する送風機(13)と、 前記熱交換器側温度検出手段(117)にて検出される
    冷却水温度(TW2)に基づいて前記送風機の送風量を
    制御する送風制御手段(113)とを有し、 前記送風制御手段(113)は、 前記熱交換器側温度検出手段(117)によって検出さ
    れる前記冷却水温度(TW2)が同一の冷却水温度であ
    っても、前記即効暖房モードにおける送風量を前記通常
    暖房モードにおける送風量より小さくすることを特徴と
    する車両用暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却水回路(1、2)に冷却水を循
    環させるポンプ(4)と、 このポンプ(4)が駆動される前に相当する、前記保温
    タンク(40)内の冷却水を除いた前記冷却水回路
    (1、2)内の冷却水温度(TW1)を検出するエンジ
    ン側温度検出手段(121)とを有し、 前記送風制御手段(113)は、 前記エンジン側温度検出手段(121)が検出する冷却
    水温度(TW1)が第1所定値より低いときには前記即
    効暖房モードとして前記送風量を制御し、 前記エンジン側温度検出手段(121)が検出する冷却
    水温度(TW1)が前記第1所定値より高いときには前
    記通常暖房モードとして前記送風量を制御することを特
    徴とする請求項1記載の車両用暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却水温度検出手段(117)は、
    保温タンク(40)の下流側で前記加熱用熱交換器(1
    2)の上流側に設置されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の車両用暖房装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却水温検出手段(117)は、前
    記保温タンク(40)の下流側で前記加熱用熱交換器
    (12)の上流側における冷却水配管内に設置されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一つに記
    載の車両用暖房装置。
  5. 【請求項5】 前記即効暖房モードにおいて、前記熱交
    換器側温度検出手段(117)によって検出された冷却
    水温度(TW2)が高くなるほど送風量を設定し、前記
    冷却水温度(TW2)が所定値より大きいときには送風
    量を一定と設定する第1送風量設定手段(S280)
    と、 前記通常暖房モードにおいて、前記熱交換器側温度検出
    温度(117)もしくは前記エンジン側温度検出手段
    (121)によって検出された冷却水温度(TW1、T
    W2)に基づいて送風量を設定する第2送風量設定手段
    (S240)とを備えることを特徴とする請求項2ない
    し4いずれか一つに記載の車両用暖房装置。
  6. 【請求項6】 前記車両用暖房装置(100)は、前記
    車室内に設置された空調起動スイッチ(116)にて起
    動されるように構成されており、 この空調起動スイッチ(116)がオンされると、前記
    車室内の空調環境に影響を与える空調環境因子に基づい
    て車室内への暖房負荷(TAO)を算出し、この算出さ
    れた暖房負荷(TAO)が所定値より大きいときには、
    前記第1送風量設定手段(280)により送風量を設定
    し、前記暖房負荷(TAO)が所定値より小さいときは
    前記第2送風量設定手段(240)により送風量を設定
    することを特徴とする請求項5記載の車両用暖房装置。
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