JP3941523B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内の空調状態を自動制御する、いわゆるオートエアコン機能を持つ車両用空調装置において、特に、日射センサの検出値(生値)に対する時定数処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オートエアコン機能を持つ車両用空調装置では、通常、日射センサの検出値(生値)に対する時定数処理を施した演算値を空調状態の自動制御のために用いている。
【0003】
この時定数処理は次の理由から行われている。すなわち、晴れた日に市街地のビルの谷間を走行すると、車両への日射が頻繁に断続されるので、日射センサの検出値が大きく上下動し、車室内の空調状態の自動制御が不安定となる。そこで、このような制御の不安定を防ぐために、日射センサの検出値(生値)に対して時定数処理を施した演算値を算出し、この演算値を用いて空調状態の自動制御を行うようにしている。
【0004】
ここで、時定数処理は、日射センサの検出値(生値)が変化したときに演算値(出力値)を時間に対して指数関数的に変化させるように演算する処理であって、時定数は日射センサの検出値の変化に対して演算値の変化が63.2%の割合に到達するまでの時間(秒)で表わされる。従って、時定数が大きいほど日射センサの検出値の変化に対する演算値の変化が緩慢となる。
【0005】
特開平4−138910号公報には、オートエアコン機能を持つ車両用空調装置において、日射センサの検出値に対する時定数処理の時定数を車室内への日射仰角の変化に応じて可変することが記載されている。
【0006】
また、1996年3月15日に発行された日本電装公開技報 整理番号107−040には、日射センサの検出値に対する時定数処理の時定数を車室内への日射仰角および外気温の変化に応じて可変することが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両用空調装置において、乗員が感じる温感(温熱感)は(1)車室内の気流、(2)日射等による輻射、(3)乗員周囲の雰囲気温度(内気温)の影響を受けて変化する。
【0008】
しかし、前者の従来技術では時定数処理の時定数を車室内への日射仰角の変化に応じて可変しているだけで、乗員の温感に対する内気温の影響について考慮していない。つまり、日射による輻射が同一条件であっても、内気温の高低により温感の時間変化の度合いが変化するのであるが、従来技術では、単に日射仰角のみで時定数を変化させているので、内気温等の影響をも受ける日射による乗員の実際の温感変化と、時定数処理を施した演算値との間にずれが生じて、実際の温感変化に追従した空調制御を実施できない。より具体的には、車室内吹出空気温度や吹出風量等の制御が実際の温感変化とずれてしまい、空調フィーリングを悪化させる原因となっている。
【0009】
また、後者の従来技術では、時定数処理の時定数を車室内への日射仰角および外気温の変化に応じて可変しているが、外気温は車両全体の空調熱負荷に影響するものの、乗員の温感に直接、影響するものではない。従って、後者の従来技術においても、内気温等の影響をも受ける日射による実際の温感変化と空調制御とがずれてしまい、空調フィーリングを悪化させる。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、内気温等の影響をも受ける日射による実際の温感変化に追従した快適な空調制御を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内の空調状態に関係する環境条件の情報を検出するセンサ(39〜43)と、乗員により操作され、車室内の空調状態を設定する操作手段(34〜38)と、センサ(39〜43)の検出値および操作手段(34〜38)の操作信号に基づいて車室内の空調状態を自動制御する制御手段(30)とを備える車両用空調装置において、
センサ(39〜43)として車室内への日射量を検出する日射センサ(41)を少なくとも備え、制御手段(30)は日射センサ(41)の検出値を時定数処理する時定数処理手段(S160)を有し、時定数処理後の演算値を用いて空調状態の自動制御を行うようになっており、時定数処理手段(S160)は、時定数を車室内への日射仰角と内気温とに基づいて決定するとともに内気温が上昇するにつれて時定数を小さくすることを特徴とする。
【0012】
ところで、日射量変化による乗員の温感変化の時間変化度合い(スピード)は日射仰角だけでなく、内気温の変化にも影響されるが、請求項1によると、日射仰角および内気温の両方に基づいて時定数処理の時定数を決定するから、乗員の実際の温感変化に適合した時定数τを決定できる。その結果、乗員の実際の温感変化に追従した空調制御を実現でき、空調フィーリングを向上できる。
【0014】
ところで、内気温の上昇につれて乗員は日射受熱量に対する暑さをより敏感に感じるようになるから、請求項のように、内気温の上昇につれて時定数を小さくすることにより、乗員の実際の温感変化により適合した時定数τを決定できる。
【0015】
さらに、請求項に記載の発明では乗員の日射受熱量が最大となる所定角度近傍に日射仰角があるとき、各内気温毎に対応して決定する時定数を最小とし、日射仰角が所定角度近傍よりも大きい領域では、日射仰角が大きくなるにつれて各内気温毎に対応して決定する時定数を大きくすることを特徴とする。
【0016】
ところで、乗員の日射受熱量が最大となる所定角度近傍、具体的には30°近傍に日射仰角があるときには、車両の窓ガラスを通して乗員の顔部(乗員各部のうち最も敏感な部位)に日射が直接当たるので、日射量が変化すると乗員の温感が短時間でスピーディに変化する。
この点に着目して、請求項では内気温の各領域毎に決定する時定数を、日射仰角=30°近傍の角度にて最小となるようにしている。これにより、日射量変化による乗員の敏感な温感変化に追従して、空調の自動制御を素早く変化させることができる。
【0017】
そして、日射仰角が上記の所定角度から増加するにつれて、乗員の顔部に直接当たる日射量が減少して、日射量の変化に対する乗員の温感変化が鈍感になっていくので、日射仰角が上記の所定角度から増加するにつれて各内気温毎に対応して決定する時定数を大きくしている。これにより、日射仰角θの大きい領域でも、乗員の実際の温感変化に適合した時定数を決定できる。
【0018】
しかも、請求項に記載の発明では、上記のごとく日射仰角が大きくなるにつれて各内気温毎に対応して決定する時定数を大きくするに際して、日射仰角の増加による時定数の増加度合いを内気温の上昇につれて減少するようにしている。
【0019】
ところで、内気温が30℃を超えるような高温場では、日射量の僅かな増加でも乗員の温感が暑い方向に短時間で敏感に変化する。そこで、請求項のように、日射仰角の増加による時定数の増加度合いを内気温の上昇につれて減少することにより、日射仰角の大きい領域における時定数を、乗員の実際の温感変化により適合した値に決定できる。
【0020】
請求項に記載の発明のように、請求項において、具体的には、時定数処理後の演算値を用いて車室内吹出空気の目標吹出空気温度を算出し、この目標吹出空気温度に基づいて空調状態の自動制御を行うようにすればよい。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。図1は本実施形態の全体システム構成を示すもので、車両用空調装置の室内ユニットを構成する空調ユニット10の空気流れ最上流側には外気導入口11aと内気導入口11bを有する内外気切替箱11が配置され、この内外気切替箱11内に内外気切替ドア12が回動自在に設置されている。
【0023】
この内外気切替ドア12はサーボモータを用いたアクチュエータ12aにより駆動されて、空調ユニット10に導入する空気を内気と外気に切り替えたり、あるいは内気と外気の混合割合を調整する。
【0024】
送風機13は内外気切替箱11内に空気を吸い込んで空調ユニット10の下流側に送風するものであり、ブロワモータ14と、その回転軸に連結された遠心式送風ファン15を有している。送風ファン15の下流には蒸発器16とヒータコア17が設けられている。
【0025】
蒸発器16は冷却用熱交換器であって、図示しない車両エンジンにより駆動される圧縮機等と結合されて冷凍サイクルを構成し、その内部の低圧冷媒が空気から吸熱して蒸発することにより空気を冷却する。また、ヒータコア17は加熱用熱交換器であって、図示しない車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)が内部を循環し、この温水を熱源として空気を加熱する。
【0026】
ヒータコア17の上流側には、吹出空気温度調整手段としてのエアミックスドア18が回動自在に設けられ、エアミックスドア18の開度はサーボモータを用いたアクチュエータ18aにより駆動されて調節される。これによって、ヒータコア17を通過する空気(温風)とヒータコア17をバイパスする空気(冷風)の割合とが調整され、車室内に吹き出す空気の温度が調整される。
【0027】
空調ユニット10の最下流には、デフロスタ(DEF)吹出口19を開閉するデフロスタドア20、フェイス(FACE)吹出口21を開閉するフェイスドア22、およびフット(FOOT)吹出口23を開閉するフットドア24が設けられている。
【0028】
これら各ドア20、22、24は吹出モード切替手段を構成するもので、サーボモータを用いたアクチュエータ25により駆動されて各吹出口19、21、23を開閉する。これによって、各種の吹出モード(フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフモード、デフロスタモード等)が設定される。そして、各吹出モードに応じて開口した吹出口から、温度調整された空気が車室内へ吹き出される。
【0029】
空調制御装置30は本発明の制御手段であり、マイクロコンピュータ31を有し、送風量はマイクロコンピュータ31からの出力信号に基づいて駆動回路32を介してブロワモータ14の印加電圧(ブロワ電圧)を調整してモータ回転数を調整することにより制御される。なお、その他のアクチュエータ12a、18a、25も、マイクロコンピュータ31からの出力信号に基づいて駆動回路32にて制御される。
【0030】
マイクロコンピュータ31は図示しない中央演算処理装置(CPU)、ROM、RAM、スタンバイRAM、I/Oポート、A/D変換部等を持つ周知のものである。
【0031】
マイクロコンピュータ31には、車室内計器盤に設置された空調操作部33から操作信号が入力される。この空調操作部33には、空調装置の自動制御状態を設定するAUTOスイッチ34、内外気モードを手動で切替設定するための内外気切替スイッチ35、吹出モードを手動で切替設定するための吹出モード切替スイッチ36、ファン15の送風量を手動で切替設定するための送風量切替スイッチ37、車室内温度を乗員の好みの温度に設定するための温度設定スイッチ38等が設けられている。
【0032】
また、マイクロコンピュータ31には、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する各種センサからの信号が入力される。具体的には、車室内の空気温度(内気温度)TRを検出する内気温センサ39、車室外の空気温度(外気温度)TAMを検出する外気温センサ40、車室内に入射する日射量TSを検出する日射センサ41、蒸発器温度(具体的には蒸発器吹出空気温度)TEを検出する蒸発器温度センサ42、ヒータコア17を循環する温水温度(エンジン水温)TWを検出する水温センサ43等からの各信号がマイクロコンピュータ31に入力される。
【0033】
更に、空調制御装置30のマイクロコンピュータ31は、車載ナビゲーション装置44に結合されて、所定の通信プロトコル(例えば、CAN)により空調制御装置30と車載ナビゲーション装置44との間で電気信号の通信を行うようになっている。
【0034】
ここで、車載ナビゲーション装置44は周知のようにGPS(Global Positioning System)アンテナを有し、複数の人工衛星から発射される電波をこのGPSアンテナにより受信して自車位置(経度、緯度)、車両進行方向等を判定し、これらの自車位置、進行方向等の情報と、CD−ROMやDVD等の大容量記憶媒体に記録された地図情報とに基づいてディスプレイや音声等の情報表示手段により道路情報を乗員に知らせるものである。
【0035】
本実施形態では、車載ナビゲーション装置44から自車位置(経度、緯度)、車両進行方向等に関する情報を空調制御装置30のマイクロコンピュータ31に入力するようになっている。
【0036】
図2はマイクロコンピュータ31により実行される本実施形態の全体の制御フローチャートであり、車両エンジンのイグニッションスィッチオンとともに図2の制御をスタートする。まず、ステップS100にて各種変換、フラグ等の初期値を設定する。次のステップS110では空調操作部33の各種スィッチ34〜38の操作信号を読み込む。次のステップS120では各種センサ39〜43からのセンサ検出信号(環境条件信号)を読み込む。
【0037】
次のステップS130では、車載ナビゲーション装置44から自車位置(経度、緯度)、車両進行方向等に関する情報、およびカレンダー情報(日付、時刻)を読み込む。次のステップS140では、ステップS130の読み込み情報から自車に対する太陽位置を演算して、車室内に入射される日射の仰角θを算出する。ここで、日射仰角θは車体の上下方向に対する入射角のことである。なお、カレンダー情報(日付、時刻)は、空調用マイクロコンピュータ31が持つカレンダー情報を用いてもよい。
【0038】
次のステップS150では、ステップS120で読み込まれる日射センサ41の検出値に対する時定数処理を行うための時定数τを決定する。この時定数τはマイクロコンピュータ31のROMに記憶されている図3の制御マップにより内気温TRと日射仰角θとに基づいて決定する。
【0039】
図3の制御マップをより具体的に説明すると、内気温TRの各領域毎に日射仰角θの変化に対応して時定数τを決定している。すなわち、図3の例では、▲1▼内気温TR=20℃以下の領域と、▲2▼内気温TR=21℃〜25℃の領域と、▲3▼内気温TR=26℃〜30℃の領域と、▲4▼内気温TR=31℃以上の領域とに区分し、そして、内気温TRの各領域▲1▼〜▲4▼毎に日射仰角θの変化に対応して時定数τを決定している。
【0040】
ここで、乗員の温感はその周囲の雰囲気温度、すなわち、内気温TRが高くなるほど、日射量の変化に対して敏感に変化するので、内気温TRが高くなるほど時定数τを小さくしている。
【0041】
図4は乗員の日射受熱量と日射仰角θとの関係を示すものであり、乗員の日射受熱量は日射仰角θが比較的小さい30°近傍の角度にて最大となる。しかも、この30°近傍の低仰角では車両の窓ガラスを通して乗員の顔部(乗員各部のうち最も敏感な部位)に日射が直接当たるので、日射量が変化すると乗員の温感が短時間でスピーディに変化する。
【0042】
この点に着目して、内気温TRの各領域▲1▼〜▲4▼毎に決定する時定数τを、日射仰角θ=30°近傍の角度にて最小となるようにしている。そして、日射仰角θが30°近傍の角度から増加するにつれて、乗員の顔部に直接当たる日射量が減少して、日射量の変化に対する乗員の温感変化が鈍感になっていく。すなわち、日射量の変化に対して乗員の温感が変化するのに次第に時間がかかるようになる。そこで、日射仰角θが30°近傍の角度から増加するにつれて内気温TRの各領域▲1▼〜▲4▼毎に決定する時定数τを次第に増加している。
【0043】
但し、日射仰角θの増加による時定数τの増加度合いは内気温TRの上昇につれて減少させている。これは、内気温TRが高くなると、日射量の僅かな増加でも乗員の温感が暑い方向に短時間で敏感に変化するからである。その結果、内気温TRが最も高温となる31℃以上の領域▲4▼では日射仰角θが増加しても時定数τが僅少量増加するだけであり、図3の例では、日射仰角θの増加にもかかわらず、領域▲4▼の時定数τを40秒未満の小さい値に維持している。
【0044】
これに反し、内気温TRが最も低温となる20℃以下の領域▲1▼では、日射仰角θが増加すると日射量の変化に対する乗員の温感変化が鈍感になるので、時定数τを40秒付近の最小値から日射仰角θの増加により180秒付近の最大値へと大きく変化させる特性にしている。
【0045】
次のステップS160では、各種制御に用いる日射センサ41の検出値(生値)に対する時定数処理を下記数式1に基づいて行う。
【0046】
【数1】
TSnew=(1/α)×TS+{(α−1)/α}×TSold
ここで、TSnew:時定数処理をした日射量
TS:ステップS120で読み込んだ今回の日射センサ検出値(生値)
TSold:前回の時定数処理をした日射量
α:時定数τ/制御周期t
時定数τは上記ステップS150にて決定した時定数τであり、制御周期tは後述のステップS230における待機時間である。
【0047】
なお、ステップS160は本発明の時定数処理手段を構成する。次のステップS170では、ステップS110、S120で読み込んだ設定温度TSETおよび環境条件信号等に基づいて車室内に吹き出す空気の目標吹出温度TAOを下記数式2により算出する。ここで、TAOは環境条件(車両熱負荷条件)の変化にかかわらず車室内を設定温度TSETに維持するために必要な吹出空気温度である。
【0048】
【数2】
TAO=KSET×TSET−KR×TR−KAM×TAM−KS×TS+C
但し、KSET、KR、KAM、KSは係数、Cは定数であり、TSET、TR、TAM、TSはそれぞれ上記した設定温度、内気温度、外気温度、日射量である。そのうち、日射量TSはステップS160で時定数処理の演算をした日射量TSnewを用いる。
【0049】
次のステップS180では、送風量を決めるブロワ電圧を上記TAOに基づいて決定する。ここで、ブロワ電圧は周知のように上記TAOの低温側および高温側で最大となり、上記TAOの中間温度域で最小となるように決定され、上記TAOの変化に連動して多段階に変化する。
【0050】
次のステップS190では、TAOに対するエアミックスドア18の開度SWを下記数式3に基づいて算出する。
【0051】
【数3】
SW={(TAO−TE)/(TW−TE)}×100(%)
次のステップS200では、内外気切替ドア12による内外気吸込モードをTAOに基づいて決定する。すなわち、TAOが低温側から高温側へと変化するにつれて、内気モード→半内気モード→外気モードと変化させる。また、半内気モードを廃止して内気モードから外気モードへ直接切り替えるようにする。
【0052】
次のステップS210ではTAOに基づいて吹出モードドア20、22、24による吹出モードを決定する。すなわち、TAOが低温側から高温側へと変化するにつれて、フェイスモード→バイレベルモード→フットモードと変化させる。
【0053】
次のステップS220では、上記各ステップS180〜S210で決定された各種制御信号を駆動回路32を介してブロワモータ14、および各アクチュエータ12a、18a、25に加えて、ブロワモータ14の回転数および各アクチュエータ12a、18a、25の作動を制御する。
【0054】
次のステップS230では、制御周期であるt秒経過したか判定し、t秒経過後にステップS110に戻り、上記処理を繰り返す。
【0055】
ところで、日射量TSは、前述の数式2に示すように空調自動制御の基本目標値である目標吹出温度TAOの算出のために用いられ、そして、日射量TSとして日射センサ41の検出値(生値)ではなく、ステップS160で時定数処理の演算をした日射量TSnewを用いて、目標吹出温度TAOに基づく空調自動制御の安定化を図っている。
【0056】
その際に、本実施形態では時定数処理の時定数τを予め設定した固定値でなく、図3の制御マップにより日射仰角θおよび内気温TRの両方に基づいて可変している。前述のように、日射量変化による乗員の温感変化の時間変化度合い(スピード)は日射仰角θだけでなく、内気温TRの変化にも影響されるから、本実施形態のように日射仰角θおよび内気温TRの両方に基づいて時定数処理の時定数τを可変すると、乗員の実際の温感変化に適合した時定数τを決定できる。
【0057】
その結果、乗員の実際の温感変化に追従した空調制御、具体的には、車室内吹出空気温度や吹出風量等の制御を実現でき、空調フィーリングを向上できる。
【0058】
(他の実施形態)
なお、上記の一実施形態では、車載ナビゲーション装置44から自車位置(経度、緯度)、車両進行方向、カレンダー情報等に関する情報を読み込んで、自車に対する太陽位置を演算して、車室内に入射される日射の仰角θを算出するようにしているが、例えば、特開昭56−64611号公報に記載されているように、日射センサ41に3個の受光センサを設けて、日射センサ41自身にて、日射量の他に日射仰角θを検出する機能を発揮するようにしてもよい。これによれば、ナビゲーション装置44を搭載していない車両においても日射仰角θを検出することができる。
【0059】
また、上記の一実施形態では車載ナビゲーション装置44と空調制御装置30とを別々にして車両に搭載する例を説明しているが、車載ナビゲーション装置44と空調制御装置30とを1つの制御ユニット(ECU)として統合してもよいことはもちろんである。
【0060】
また、車両の各座席毎に対応する日射センサ41を設けて、車両の各座席にそれぞれ適合する空調制御を行うものに対して本発明の時定数処理を組み合わせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の全体システム構成の概要図である。
【図2】本発明の一実施形態の制御フローチャ−トである。
【図3】本発明の一実施形態による日射量時定数処理の時定数決定のための制御マップを示す特性図である。
【図4】乗員の日射受熱量と日射仰角との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
30…空調制御装置(制御手段)、34〜38…操作スイッチ(操作手段)、
41…日射センサ。

Claims (2)

  1. 車室内の空調状態に関係する環境条件の情報を検出するセンサ(39〜43)と、
    乗員により操作され、車室内の空調状態を設定する操作手段(34〜38)と、
    前記センサ(39〜43)の検出値および前記操作手段(34〜38)の操作信号に基づいて車室内の空調状態を自動制御する制御手段(30)とを備える車両用空調装置において、
    前記センサ(39〜43)として車室内への日射量を検出する日射センサ(41)を少なくとも備え、
    前記制御手段(30)は前記日射センサ(41)の検出値を時定数処理する時定数処理手段(S160)を有し、前記時定数処理後の演算値を用いて前記空調状態の自動制御を行うようになっており、
    前記時定数処理手段(S160)は、時定数を車室内への日射仰角と内気温とに基づいて決定するとともに前記内気温が上昇するにつれて前記時定数を小さくし、
    乗員の日射受熱量が最大となる所定角度近傍に前記日射仰角があるとき、前記各内気温毎に対応して決定する前記時定数を最小とし、
    前記日射仰角が前記所定角度近傍よりも大きい領域では、前記日射仰角が大きくなるにつれて前記各内気温毎に対応して決定する前記時定数を大きくし、
    さらに、前記日射仰角の増加による前記時定数の増加度合いを前記内気温の上昇につれて減少することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記時定数処理後の演算値を用いて車室内吹出空気の目標吹出空気温度を算出し、この目標吹出空気温度に基づいて前記空調状態の自動制御を行うことを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
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