JPH0569156B2 - - Google Patents

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JPH0569156B2
JPH0569156B2 JP60102872A JP10287285A JPH0569156B2 JP H0569156 B2 JPH0569156 B2 JP H0569156B2 JP 60102872 A JP60102872 A JP 60102872A JP 10287285 A JP10287285 A JP 10287285A JP H0569156 B2 JPH0569156 B2 JP H0569156B2
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Japan
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heat
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Yukihisa Takeuchi
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NipponDenso Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/10Process efficiency

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塩水化物の溶融凝固に伴う潜熱を移
用した蓄熱装置に関し、自動車用即効ヒーターや
その他の瞬間加熱装置等に用いられて有効であ
る。
(従来の技術) 一般に蓄熱材料としては熱媒体となる物質の温
度上昇のみを利用した顕熱蓄熱媒体と、熱媒体と
なる物質の融解、凝固等の相変化に伴う吸放熱を
利用した潜熱蓄熱媒体とが知られている。このう
ち後者の潜熱蓄熱媒体では狭い温度範囲で大きな
蓄熱が期待でき、しかも一定温度の熱を得られる
点で利点を有している。このような媒体として
は、パラフイン、包接型水和物、塩水和物、溶融
塩、金属等の多岐にわたる材料が研究されてい
る。
これ等の媒体のうち、特開昭59−53578号公報
に示されているように酢酸ナトリウム水化物中に
親水性多糖類を混合させ、酢酸ナトリウム三水化
物の過冷却ゲル状態を安定に保存することによつ
て蓄熱を行い、必要な時に過冷却ゲル状態を開放
することによつて放熱を行うものが知られてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記蓄熱システムにおいて、吸
熱過程において蓄熱媒体である酢酸ナトリウム三
水化物を完全にゲル状水和塩とする必要があり、
ごく微量でもゲル状となつていない固体状水和塩
が残存すると、吸熱過程が停止され温度が下がる
につれて、残存していた微量の固体状水和塩が核
となつてゲル状となつていた水和塩が徐々に固体
状水和塩に相転移していきそれに伴つて潜熱を放
出してしまう。従つて必要な時に熱を取り出せな
いという問題点があつた。
上記蓄熱システムを例えば自動車用の即効ヒー
ター、燃料の急速加熱、バツテリー液の急速加熱
等に利用したい場合には、熱源としてエンジン冷
却水てエンジン運転時82〜95℃)や排気熱を使用
することが便利であるが、エンジン冷却水を熱源
とした場合には、蓄熱媒体の吸熱過程において比
較的低温の熱源を利用して、しかも熱効率よく短
い時間で完全に酢酸ナトリウム三水化物をゲル状
にしなければならない。また排気熱は高温である
が、排気管は利用しにくい位置にあるため適当な
熱伝達手段を必要とする。このようにこの種の蓄
熱装置においては、蓄熱媒体の結晶相からゲル相
への相転移をすみやかに行わせるためには適切な
熱伝導手段が不可欠となる。
本発明は上記点に鑑み、酢酸ナトリウム水化物
等を利用した蓄熱システムにおいて、熱源の熱を
比較的すみやかに蓄熱媒体に伝導することを目的
とした。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明の手段とは、
蓄熱媒体の結晶層からゲル層への相転移を促進す
る熱伝導促進手段を設けるというものである。
(作用) 上記手段によれば、熱源から供給された熱は、
熱伝導促進手段によつて、蓄熱媒体中にすみやか
にかつ効率的に伝わり、完全に蓄熱相である水化
の多いゲル相へと転移させることができ短時間で
吸熱過程を終えることができる。
(発明の効果) 従つて本発明によれば、例えば自動車用の蓄熱
システム等に用いられて、短時間の運転で蓄熱が
可能となるというすぐれた効果を有している。
(実施例) 以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明す
る。第1図は本発明のエンジン冷却水を利用した
蓄熱式即効ヒータの構成を説明する図である。
1は、本発明の蓄熱装置であり、2はエンジン
3のウオータジヤケツト、4はエンジン冷却水冷
却用のラジエータ、5はラジエータ4に強制送風
するフアンである。エンジンウオータジヤケツト
2とラジエータ4とはラジエータ配管Aで冷却水
が循環可能なように接続されており、ウオータポ
ンプ6によつて送水される。なお4aはラジエー
タ4への送水を開閉切替するサーモスタツトであ
る。配管Bはエンジン冷却水を空調用ヒータコア
7に通水することによつて暖房を行う暖房用配管
でウオータポンプ6によつて循環送水される。配
管Cは前記暖房用配管Bの往路から分岐し、蓄熱
装置1を介して配管Bの帰路に合流する蓄熱装置
用配管である。なおウオータポンプ6は常に駆動
されているので、ラジエータ4、ヒータコア7、
蓄熱装置1への送水がいずれもストツプされてい
るときのためにバイパス配管Dが設けられてい
る。
次に蓄熱装置1の構造を詳細に説明する。10
は鉄またはアルミニウム、黄銅等の金属製の二重
構造を有する円筒形容器で、外部容器10aと内
部容器10bの間にはセラミツク繊維、石綿等の
断熱材11が充填され外部への熱の放散が小さく
なるように構成されている。また内部容器10b
の内面には耐腐食性を持たせるために塗装、亜鉛
メツキ等が施されている。12はこの容器10を
軸方向に貫通するパイプで容器10と同等の材質
からなり容器10との貫通部12a,12bおよ
び溶接、ロー付け等によつて気密的に接続されて
いる。パイプ12の内面には熱交換を促進するた
めのひだ状のフイン13が多数設けられている。
14は容器10内にパイプ12をとり囲むように
らせん状に旋回配設されたエンジン冷却水通水用
温水パイプで容器10、パイプ12と同等の材質
で構成され、容器10との出入口部は漏れないよ
う溶接、ロー付け等で接続されている。なお、パ
イプ12および14の外周面は、容器10の内面
と同様に耐腐食処理が施されている。そしてこの
温水パイプ14の両端は前記蓄熱装置用配管Cに
接続されており、蓄熱装置1をはさんで上流側と
下流側とに電磁弁15,16が設けられている。
容器10の内部容器10bとパイプ12,14
の外周面とで囲まれる空間には、本発明の熱伝導
促進手段である発泡金属17(空孔密度8メツシ
ユ/インチ、空孔率90〜97%)が前面にわたつて
充填されており、この発泡金属と温水パイプ4と
の接合は第2図に示すようにロー付けによつてロ
ー付け面17aで熱伝導が良好に行われるように
接合されている。この発泡金属17は第3図にそ
の微細構造を示す如くポリウレタンフオームの表
面にニツケル−クロムを電気メツキして作つた三
次元綱目状形状を有するものである。そして温水
パイプ14の表面にステンレスロー材を800〜
1000度で流した後、容器内でウレタンフオームを
発泡させ、次に電気メツキを行つて発泡金属を形
成させた後、ウレタンフオームの焼失と同時にロ
ー付けを行なうことによつて製作する。
また、この発泡金属17の三次元綱目状骨格1
7bで形成される空調部17cには、酢酸ナトリ
ウム三水化物からなる蓄熱媒体18が総量で約
2.5Kg充填されており、温水パイプ14および発
泡金属17から熱伝導を受けて加熱されゲル状態
となり、これが冷却されることによつて過冷却ゲ
ル状態を形成しこの状態で蓄熱を行う。なお蓄熱
媒体18の充填はゲル状態で振動を加えながら発
泡金属17中に圧入する。
この酢酸ナトリウムの蓄熱原理を以下に説明す
ると、酢酸ナトリウム三水化物(CH3COONa・
nH2O、n=2.5〜3.5)は、熱を吸収し、65℃と
なるとゲル状となり、完全にゲル状となつたもの
は温度が低下しても(65℃以下になつても)結晶
化(水化の少い相への転移)せずゲル状態(水化
の多い相)のまま(過冷却状態)となつている。
これを熱を放出しない時に、機械的刺激等を加え
ることによつて過冷却状態が一気が崩れゲル状態
から結晶状態に変化し、このとき40〜60cal/g
の熱量を放出する。この時完全にゲル状態になら
なくて一部結晶状態が残されていると、その残存
結晶を核として、温度が低下していくにつれて
徐々に自発的にゲル状態が結晶化していくために
過冷却が維持されず長期間の蓄熱が不可能とな
る。
この時ゲル状態を保持するには結晶水の量をコ
ントロールする必要もあるが、その他に少量の添
加物を入れる必要もあり、例えば特開昭59−
53578に開示されているようにキサンタンガムの
ような親水性多糖類を0.03〜0.1重量%を添加す
ると、より安定して蓄熱媒体の結晶状態とゲル状
態との不逆的相転移を起こさせることができる。
なお、可逆的相転移を安定して行うには結晶水
の量をCH3COONa1molに対して2.5〜3.5molに
必ず保つためにこの水分量の飛散防止に充分な注
意が必要であり、そのため蓄熱媒体が収納される
容器の気密度を高めることが必要である。
また本発明の蓄熱媒体18には、さらに熱伝導
促進手段として、粒径10μ程度のセラミツク粉末
18a(SiC粉末)が分散されており、その混合割合
は、重量比で10%である。
19は、過冷却状態のゲルに機械的刺激を与え
ることによつて過冷却状態のゲルを結晶化させる
相転移誘起手段である刺激装置で、第4図にその
詳細な構造を説明する。
容器10の外面に接続され容器10の内部と連
通するパイプ部20と、これにOリング21を介
して螺合接続された本体22内には、酢酸ナトリ
ウム三水化物の微小結晶核23を先端に保持した
作動棒24が上下移動可能なように保持されてお
り、その作動棒24は上部に一体的に設けられた
軟磁性材料25を備えており、この作動棒の外周
に設けられたコイル26に通電されると作動棒2
4が下に動き、微小結晶核23がゲル状態の蓄熱
媒体18に接触することによつて過冷却状態を崩
すことが可能となるよう構成されている。
なおこの刺激装置としては、これ以外にも金属
等の尖鋭物(シヤープポイント)を利用した装置
や、微少な電流を流す装置によつても達成でき
る。
また27は同時に容器10の外周部に設けられ
た蓄熱材の完全ゲル状態を検知するセンサーでそ
の構造を第5図に示す。断熱容器10を貫通する
パイプ28内にセラミツク樹脂等からなる絶縁材
29を介して、白金やニクロムからなる2本の電
極30a,30bを蓄熱媒体18中に挿入し、こ
の2本の電極間の電気抵抗が、ゲル状態と結晶状
態とで異なることを利用してゲル状態を検知する
ことができる。
またセンサ27は、温水パイプを流れる温水温
度が最も低い温水パイプ下流端部に近い容器10
の外面に取付けられている。
また31はエンジン冷却水温検知センサ32の
信号を受けて、水温が65℃以上になつたときに電
磁弁15および16を同時に開き、ゲル状態検知
センサ27によつて蓄熱材が完全にゲル状態とな
つたときにバルブ15および16を同時に閉じる
ように制御する制御回路である。
第6図は上記実施例の即効ヒータを自動車運転
席部に取付けた状態を説明する断面図で、蓄熱装
置1は、運転席ステアリングコラム部のインスツ
ルメンタルパネル奥部に収納され、パイプ12の
蓄熱装置1の上流側に設けられたフアン33の作
動によつて自動車ボンネツト上面のフロントガラ
ス寄り位置に設けられている空気取入口付近に開
口する外気取入口34から外気を取入れ、運転席
ステアリングホイル部のインスツルメンタルパネ
ル部に開口し、運転者の手に向けて温風を吹き出
せるように設けらた吹出口35から吹出せるよう
に構成されている。また、パイプ12と蓄熱装置
1の下流側にはバタフライ式のタンパ37がパイ
プ12内の通風路を開閉できるように配設されて
いる。なお、この蓄熱装置は図示しないステアリ
ングホイール36中央部のスイツチによつてフア
ン33が作動すると同時に前記刺激装置19の作
動棒24が作動し、蓄熱媒体18と接触し放熱が
行われる。
次に上記構成におけるその作動を説明する。エ
ンジン始動後エンジン冷却水の温度が65℃以上に
なつたことを水温センサ32が検知しその信号を
制御回路31が受けてバルブ15および16を開
とすることによつてエンジ冷却水が配管Cを通つ
て蓄熱容器内の温水パイプ14に通水される。そ
して発泡金属17、セラミツク粉末18aによつ
てすみやかに熱が伝達され結晶状態の蓄熱媒体1
8は徐々にゲル化しはじめ、やがて完全にゲル状
態となる。
ゲル状態検知センサ27が、温水パイプ14の
最下流側すなわち最も温度が低い部分においても
完全にゲル状態となつたことを検知すると、その
信号を制御回路31が受けて電磁弁15および1
6を閉じる。この状態で蓄熱材である酢酸ナトリ
ウム三水化物は完全にゲル状となつているのでエ
ンジンが停止し温度が下がつても非常に長時間に
わたつて過冷却状態を保ち潜熱を蓄えることがで
きる。
次に冷却時の自動車運転開始等、運転者の手が
冷たい時に、ステアリングホイール36の中央部
の即効ヒータスイツチをONすることにより、蓄
熱装置の刺激装置19のコイル26に通電され作
動棒24か作動し、ゲル状蓄熱媒体に微小結晶核
23が接触することによつて、ゲル状蓄熱媒体は
一気に結晶化し全体で1×103〜1.5×103kcalの
熱量を放出する。またスイツチONと同時にフア
ン33が作動し、外気導入口34から吸入された
空気をあたため吹上口35から吹出して運転者の
手を温めることができる。第7図は、放熱開始後
すなわち、スイツチON後の吹出口35の出口部
の温度を測定した結果を説明した特性図で、この
とき外気温は0℃、車室内温は0〜2℃である。
図からわかるように本発明の即効ヒータによつて
50〜55℃の温風を約5分間にわたつて運転者の手
に向けて吹出すことができる。
また、第8図は本発明の蓄熱装置1と、本発明
の熱伝導促進手段(発泡金属17と、セラミツク
粉末18a)を用いないものとの、蓄熱媒体18
の完全ゲル化に要する時間を比較した特性図であ
る。本発明では、蓄熱媒体18全体にわたつて発
泡金属17がはりめぐらされ、かつ、また高密度
に熱伝導性のよいセラミツク粉末18aが分散さ
れているために格段に早く完全ゲル化が達成され
る。図からわかるように本発明の蓄熱装置1は、
わずか17分程度ですみ、熱伝導促進手段を用いな
いものとして比較して1/5程度に短縮されている。
本発明の蓄熱装置1は、熱伝導促進手段として
発泡金属17とセラミツク粉末18aを用いてい
るが、これらは必要に応じてどちらか一方であつ
てもよい。
また発泡金属17のかわりにSiC、Al2O3
TiN、BeOで焼結された三次元綱目状発泡セラ
ミツクを用いてもよい。
第9図はAl2O3、AlN、SiC、BeOの4種類の
うちのひとつセラミツク粉末18aのみを用いた
場合で、その蓄熱媒体18に対する添加量を1wt
%〜30wt%まで変化させたときの蓄熱媒体18
の完全ゲル化までに要する時間を測定した結果を
説明した特性図である。図から明らかなように、
セラミツク粉末の添加効果は5wt%以上で顕著で
ある。
また第10図は、発泡金属のみを用いた場合
で、Ni−Cr発泡金属17、Al2O3、SiC、TiN、
BeOの4種の発泡セラミツクスを用い、それぞ
れ空洞部の目の粗さを5〜60メツシユ/インチの
間で変化さセたときの蓄熱媒体18の完全ゲル化
までの所要時間を示したものである。図からわか
るように目の粗さは約5メツシユ/インチ以上で
充分有効であることがわかる。なお以上の第9図
および第10図の実験においてはいずれもエンジ
ン冷却水温度は80℃で一定である。
また上記実施例においては外気を取入れて温風
を発生させる構成としたが車室内空気を吸入する
構成としてもよく、さらにパイプ12で形成され
る空気通路を開閉するダンパ37は省略すること
もできる。
また、本発明の相転移誘起手段は、蓄熱容器1
0の内部に連通する他端が封止された配管を新た
に設け、該配管途中にボールバルブの如き管路開
閉手段を介在させたものであつてもよい。そして
ボールバル部は断熱効果の大きい樹脂等で構成さ
せることによつて、ゲル化の過程でもこのボール
バルブより先端部では結晶相が維持され、結晶化
したときにこのバルブを制御回路31によつて開
くことによつて蓄熱容器10内の過冷却ゲル相を
崩壊させ熱を発生させることができる。
また、本発明の相転移誘起手段は蓄熱容器10
の内部に連通する他端が封止された配管を新たに
設け、該配管途中にボールバルブの如き管路開閉
手段を介在させたものであつてもよい。そして、
ボールバルブは断熱効果の大きい樹脂等で構成さ
せることによつて、ゲル化の過程でもこのボール
バルブより先端部では結晶相が維持され、結晶化
したいときにこのバルブを制御回路31によつて
開くことによつて蓄熱容器10内の過冷却ゲル相
を崩壊させ熱を発生させることができる。
次に本発明の第2の応用例について説明する。
第11図は本発明の蓄熱装置をバツテリー液の冬
期急速加熱に応用した応用例の構成を説明する図
である。図中40は前記第1の実施例と同様の材
質、構造を有する二重構造断熱容器で内部にバツ
テリー41を収納し上面のバツテリー41の外周
面部と断熱容器40の接合部は接着材等で気密的
に接着されている。また断熱容器内のバツテリー
41の周囲には外周面に沿つてらせん状に温水パ
イプ14が取り巻くように配設されている。そし
てその端部は気密的に容器10の外部に導かれ、
前記第1の実施例と同様に温水配管Cに接続され
て温水が供給されるよう構成されている。なお、
その他の構成は前記第1の実施例と同様である。
上記構成において、前記第1の実施例の場合と
同様の作動によつて蓄熱を行つた後、例えば外気
温−40℃の時、蓄熱媒体18が1.5Kg、バツテリ
ー容積2の場合で、バツテリー液温を20〜25℃
に上昇させることができた。(1Kgの場合は10〜
15℃であつた)なおこの場合の作動は蓄熱システ
ムのスイツチをONし、自動車の始動スイツチの
アクセサリースイツチ(ACC)位置にすると蓄
熱装置1の放熱におこるように構成し(刺激装置
19の作動棒24が作動し、微小結晶核23が過
冷却部ゲル状態の蓄熱媒体18に接触する)てい
るため、運転者は始動スイツチをACC位置で約
1分間止めその後エンジン始動(スタータ始動)
位置とすることによつてすみやかに且つ円滑にエ
ンジン始動が行なえる。
次に本発明の第3の応用例を第12図に基づい
て説明する。図中50は燃料気化器でインテーク
マニホールド51の圧力を導くダイヤフラム室5
2の圧力変動によつてフロート室53内の燃料を
吸気管54のベンチユリ部55上流側の燃料吐出
口56より供給するものである。57は吸気空気
量の調節を行う絞り弁である。
58は前記第1の実施例と同様の材質、構造を
有する二重構造の断熱容器で、吸気管のベンチユ
リ部直後の燃料蒸発部および燃料気化器のフロー
ト室底部を加熱できるように気密的に取付けられ
ている。
一般にガソリンは−40℃では、蒸気圧が低く気
化しにくいため、エンジン燃焼室に供給される燃
料は吸気管54および吸気マニホールド51の内
周壁面に液体状態で付着されやすく、燃焼室には
安定した量は供給できないが、蓄熱装置で蓄えら
れた熱をエンジン始動前、前記第2の応用例で示
した作動方法と同様に作動させて燃料を加熱する
ことによつてエンジンの始動が非常に円滑に行な
える。特にこの場合気化された燃料を用いるため
のエンジンのシヤクリ現象が無く安定した燃焼状
態が得られ、燃焼室から排出される未燃焼炭化水
素分が著しく減少し、しかも希薄混合気流燃焼が
可能となる。
また本発明は、熱源として排気熱を利用し排気
管から蓄熱装置内に熱を伝導させるヒートパイプ
を用いる構成とすることもできる。排気温は温度
が高く、これを利用する場合には先に記載した発
泡金属や、セラミツク粉末を用いなくても短時間
で蓄熱媒体の結晶相からゲル相への転移が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例である蓄熱装
置を利用した即効暖房システムの構成を説明する
系統図、第2図は第1図における本発明の蓄熱装
置の温水パイプ14と発泡金属の接合部の構造を
説明する断面図、第3図は本発明の蓄熱装置に用
いられる発泡金属の三次元綱目状骨格構造を説明
する拡大模式図、第4図は本発明の蓄熱装置に用
いる刺激装置の構造を説明する断面図、第5図は
本発明の蓄熱装置に用いるゲル状態検知センサの
構造を説明する断面図、第6図は第1図の即効暖
房システムにおける蓄熱装置の車両搭載状態を説
明する模式図、第7図は本発明の即効暖房システ
ムの暖房効果を説明する特性図、第8図は本発明
の蓄熱装置と、この蓄熱装置の熱伝導促進手段を
欠いたものとの蓄熱物質の完全ゲル化に要する時
間を比較した特性図、第9図は本発明の熱伝導促
進手段として各種セラミツク粉末のみを用いた場
合の蓄熱物質の完全ゲル化に要する時間を比較し
た特性図、第10図は本発明の熱伝導促進手段と
して各種材質よりなる三次元綱目状構造体を用い
た場合の蓄熱物質の完全ゲル化に要する時間を比
較した特性図、第11図は本発明の第2の応用例
の構成を説明する断面図、第12図は本発明の第
3の応用例の構成を説明する断面図である。 10……断熱容器、14……温水パイプ、17
……発泡金属、18……蓄熱媒体、18a……セ
ラミツク粉末、19……刺激装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水化の多いゲル相と、水化の少ない結晶相と
    の間を潜熱の発生、吸収を伴つて可逆的に相転移
    する塩からなる蓄熱媒体と、 前記蓄熱媒体の過冷却状態にあるゲル相を刺激
    し、前記過冷却ゲル相を結晶相へ転移させる相転
    移誘起手段と、 前記蓄熱媒体の結晶相からゲル相への相転移を
    促進する熱伝導促進手段と、 前記熱伝導手段を介して前記蓄熱媒体へ熱を供
    給することによつて前記蓄熱媒体を結晶層からゲ
    ル相への相転移を行わせる熱源とを備えたことを
    特徴とする蓄熱装置。 2 前記熱伝導促進手段が、三次元綱目状構造を
    有し、該三次元綱目状構造によつて形成される空
    洞中に前記蓄熱媒体を充填した発泡金属または発
    泡セラミツクであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の蓄熱装置。 3 前記熱伝導促進手段が前記蓄熱媒体中に分散
    させた熱伝導率の大きいセラミツク粉末であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の蓄熱
    装置。 4 前記熱伝導促進手段が、前記蓄熱媒体中に分
    散させた熱伝導率の大きいセラミツク粉末および
    三次元綱目状構造を有し、該三次元綱目状構造に
    よつて形成される空洞中に前記蓄熱媒体を充填し
    た発泡金属または発泡セラミツクよりなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の蓄熱装
    置。 5 前記蓄熱媒体は酢酸ナトリウム三水化物と親
    水性多糖類よりなるヒドロゲルとよりなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の蓄熱装
    置。 6 前記セラミツク粉末は、炭化ケイ素、窒化ケ
    イ素、窒化アルミニウム、アルミナ、酸化ベリリ
    ウムから選ばれた少なくともひとつよりなる粉末
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の蓄熱装置。
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