JPH06257973A - 蓄熱装置 - Google Patents

蓄熱装置

Info

Publication number
JPH06257973A
JPH06257973A JP5045315A JP4531593A JPH06257973A JP H06257973 A JPH06257973 A JP H06257973A JP 5045315 A JP5045315 A JP 5045315A JP 4531593 A JP4531593 A JP 4531593A JP H06257973 A JPH06257973 A JP H06257973A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
storage medium
phase
heat
heat accumulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5045315A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenzo Kaneda
堅三 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP5045315A priority Critical patent/JPH06257973A/ja
Publication of JPH06257973A publication Critical patent/JPH06257973A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/02Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P11/00Component parts, details, or accessories not provided for in, or of interest apart from, groups F01P1/00 - F01P9/00
    • F01P11/14Indicating devices; Other safety devices
    • F01P2011/205Indicating devices; Other safety devices using heat-accumulators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ゲル化の過程で比重の大きな未溶解の結晶が残
るのを防止することによって過冷却破壊の原因をなく
し、安定した過冷却状態を長期間に亘り維持して蓄熱と
する蓄熱装置を提供する。 【構成】水化の多いゲル相と水化の少ない結晶相との間
を可逆的に相転移する塩水和物からなる蓄熱媒体26が
過冷却状態にある場合に、この蓄熱媒体26を加圧器3
7および皿ばね32等により機械的に刺激して結晶相へ
転移させるとともに、この蓄熱媒体26が熱源からの熱
を受けて結晶相からゲル相へ相転移する場合、この蓄熱
媒体26が融点以上の状態でこの蓄熱媒体26を撹拌羽
根44により撹拌することによって均一にゲル相へ転移
させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩水化物の溶解、凝固
に伴う潜熱を利用した蓄熱装置に関し、自動車用即効ヒ
ータ、即効デフロスタ、即効暖房シート、エンジンオイ
ル加温器などの装置に用いて有効である。
【0002】
【従来の技術】塩水化物質の融解、凝固等の相転移に伴
う吸、放熱作用を利用した潜熱蓄熱装置として、特開昭
61−271381号に開示された蓄熱装置が提案され
ている。この原理を説明すれば、例えば蓄熱媒体として
酢酸ナトリウム三水化物(CH3 COONa・nH
2 O、n=2.5 〜3.5 )を用いた場合、この酢酸ナトリ
ウム三水化物は、結晶状態で外部から潜熱を吸収して5
8℃になるとゲル状となり、完全にゲル状となったもの
は温度が低下しても(58℃以下になっても)結晶化
(水化の少ない相への転移)せずにゲル状態(水化の多
い相)のまま(過冷却状態)となっており、この熱を取
り出したい時に、この蓄熱媒体に機械的刺激等を加える
と過冷却状態が一気に崩れゲル状態から結晶状態に変化
し、このとき融解潜熱、例えば40〜60cal/g の熱量
を放出する。
【0003】したがって、このような蓄熱媒体を使用す
れば融解潜熱量が大きく、しかも凝固の際に著しい過冷
却現象を生じるとともに、過冷却ゲル相として長時間保
存することが可能であり、その熱を必要とするときには
これを短時間に取り出すことができ、よって即効性の自
動車用即効ヒータ、即効デフロスタ、即効暖房シート、
エンジンオイル加温器などのような瞬間加熱装置などに
適用して有効である。
【0004】このような塩水和物からなる蓄熱媒体は、
蓄熱媒体中に含まれる水分量が蓄熱媒体の単位重量当り
の発熱量や、過冷却ゲル相の安定化に大きな影響を与え
ることが知られており、上記公開公報に示す技術は、蓄
熱媒体の水分を常に最適な量に保つため自動的に水分の
量を検出して、自動的に補給するようにしたものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような塩水化物からなる蓄熱媒体を蓄熱容器に収納した
蓄熱装置においては、蓄熱媒体が複数回の融解、結晶化
を繰り返すうちに比重の大きな未溶解の結晶が容器底部
に析出することがある。このような結晶が存在すると、
この結晶が核となって温度が低下していくにつれて徐々
に自動的にゲル状態のものを結晶化させるようになり、
このため過冷却の崩壊が起こり、過冷却状態が維持され
なくなるのでせっかく蓄えた熱が無駄に放出されてしま
い、長期間の蓄熱が不可能になる。
【0006】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、比重の大きな未溶
解の結晶が残るのを防止し、過冷却の崩壊の原因となる
結晶の析出をなくし、安定した過冷却状態を維持して長
期間にわたり蓄熱を可能とする蓄熱装置を提供しようと
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、蓄熱媒体の過冷却ゲル相を安定化させるため
この蓄熱媒体が融点以上の状態でこの蓄熱媒体を撹拌す
る手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、蓄熱媒体が熱を受けてゲル化
する過程で撹拌手段により撹拌すると、水分の分布が均
等になり、未溶解の蓄熱媒体がなくなり、全体が均等に
ゲル化されるようになる。このため、融点以下の温度に
なっても結晶化を起こさず、過冷却ゲル相として長時間
保存することが可能になる。
【0009】
【実施例】以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明
する。図2は本発明の第1の実施例であるエンジン冷却
水を加熱する蓄熱式即効ヒータの構成を説明する系統図
である。図2において符号1は本発明の蓄熱装置であ
り、これについては後で説明する。2はエンジン3のウ
ォータジャケット、4はエンジン冷却水冷却用のラジエ
ータ、5はラジエータ4に強制送風するファンである。
エンジン3のウォータジャケット2とラジエータ4はラ
ジエータ配管Aにより接続されており、このラジエータ
配管Aにはウォータポンプ6によって冷却水が図中実線
矢印aの向きに循環するように収容されている。なお、
このエンジン冷却水の温度はラジエータ配管Aに設置し
た水温センサ7により検知する。
【0010】8は空調用ヒータコアであり、空調用ダク
ト9内に収納されている。空調用ヒータコア8と前記蓄
熱装置1は暖房用配管Bにより接続されており、この暖
房用配管Bにはウォータポンプ10によってエンジン冷
却水が図中実線矢印bの向きに循環送水するように収容
されている。11は空調装置の送風用ファンである。上
記ラジエータ配管Aと暖房用配管Bは、接続配管Cおよ
びDにより結ばれており、これらラジエータ配管Aと暖
房用配管Bとの連通、断続は、接続配管CおよびDに設
けた電磁開閉弁12、13の作動によりなされるように
なっている。
【0011】次に蓄熱装置1の構成を図1にもとづき説
明する。21はエンジン冷却水容器であり、このエンジ
ン冷却水容器21には前記暖房用配管Bの経路を構成す
る流入パイプ22および流出パイプ23が液密に接続さ
れている。したがって、エンジン冷却水はこのエンジン
冷却水容器21内を通るようになっている。なお、この
エンジン冷却水容器21を通るエンジン冷却水は、後述
するが、蓄熱媒体から潜熱を受けるとともに、逆にこの
蓄熱媒体に熱を供給することによってこの蓄熱媒体を結
晶相からゲル相へ相転移を行わせる熱源ともなる。上記
エンジン冷却水容器21内を通るエンジン冷却水の温度
は冷却水温度センサ24により検知する。
【0012】上記エンジン冷却水容器21内には、蓄熱
媒体容器25が形成されている。蓄熱媒体容器25は、
例えばアルミニウム、ステンレスなどの熱伝導性に優れ
た材料からなり、上記エンジン冷却水容器21に対し気
液密的に区画されてエンジン冷却水容器21とともに2
重容器を構成している。
【0013】この蓄熱媒体容器25内には、蓄熱媒体と
して上記酢酸ナトリウム水化物(CH3 COONa・n
2 O、n=2.5 〜3.5 )26が充填されている。蓄熱
媒体26として上記酢酸ナトリウム水化物を用いる場合
は、含水量は40〜60wt%の範囲に保つのが好まし
く、40wt%未満では結晶相を融点以上に十分加熱して
も、水化に用いられる水分が不足するため一部結晶相が
残留し、吸熱を停止して除々に温度が下がるにつれて残
留していた結晶核を中心としてゆっくり結晶化が起こ
り、潜熱を放出してしまって蓄熱が不可能となる。また
60wt%以上では、発熱量が低下してしまう。特に、酢
酸ナトリウム水化物、CH3 COONa・nH2 Oにお
いては、n=3すなわち水分量39.5wt%の時が発熱
量が大きいことが知られているが、本発明者らの実験に
よれば、これよりもやや水分量が多いほうが発熱量は少
し下がるものの過冷却状態が安定して維持できることが
明らかとなり、含水率は45wt%程度が最も好ましい。
【0014】上記蓄熱媒体容器25の底部には、蓄熱媒
体26の温度を検出する蓄熱媒体温度センサ27と(図
2に図示する)、蓄熱媒体26がゲル相から結晶相へと
転移するのを誘起する相転移誘起手段30、および撹拌
装置40が設置されている。相転移誘起手段30につい
て図1にもとづき説明すると、31はケースであり、蓄
熱媒体容器25の底部に固定されている。このケース3
1の内側端部には皿ばね32が固定されており、この皿
ばね32には図示しない多数の切り込みを形成してあ
る。この皿ばね32に対向してケース31には作動杆3
3が摺動可能に貫通されており、この作動杆33によっ
て皿ばね32を押すと、この皿ばね32が反転して凹
み、またこの押圧力を解除すると皿ばね32が弾性復帰
して反対側に変位する。このような反転変位により上記
切り込みが擦れ、これが蓄熱媒体26を機械的に刺激し
てこの蓄熱媒体26がゲル相から結晶相へ転移するのを
誘起する。作動杆33の途中にはフランジ部34が設け
られており、このフランジ部34とケース31の間には
金属製ベローズ35が掛け渡されている。作動杆33が
往復移動するとベローズ35が伸縮し、これによっても
蓄熱媒体26を機械的に刺激するようになっている。作
動杆33の他端は蓄熱媒体容器25の底部から外部に導
出されており、この導出端には押しノブ36が形成され
ている。この押しノブ36は、図2に示す加圧器37に
より往復駆動されるようになっている。加圧器37は詳
図しないが、回転運動を直線往復運動に変換し、この直
線運動により押しノブ36を往復運動させる。
【0015】一方、撹拌装置40について説明する。こ
の撹拌装置40は、永久磁石を利用して非接触式に構成
されているものであり、蓄熱媒体容器25の底部にはホ
ルダー41が取り付けられており、このホルダー41に
は撹拌軸42が回転自在に支持されている。撹拌軸42
の基端には従動磁石43が取り付けられているととも
に、先端には撹拌羽根44が取り付けられている。そし
て、蓄熱媒体容器25の外には、上記従動磁石43に対
向して駆動磁石45が配置されており、この駆動磁石4
5は回転モータ46により回転されるようになってい
る。回転モータ46により駆動磁石45を回転させる
と、蓄熱媒体容器25内の従動磁石43が回転し、これ
により撹拌羽根44が回転されるようになっている。
【0016】また、図2において50は、本実施例の蓄
熱式即効ヒータを制御するための制御回路であり、この
制御回路50は図示しない車両運転席の空調用パネルに
設けられた即効ヒータスイッチ51のON作動により電
源52と接続され、これにより制御作動を行う。制御回
路50の作用は、後述するが、ラジエータ配管Aに設置
した水温センサ7と、エンジン冷却水容器21に取り付
けた冷却水温度センサ24と、蓄熱媒体温度センサ27
からの検知信号を受け、これら信号に応じて、電磁開閉
弁12、13の開閉を制御するとともに、相転移誘起手
段30の加圧器37、および撹拌装置40の回転モータ
46を制御するようになっている。
【0017】次に、上記の構成による第1の実施例につ
いて、その作用を上記制御回路50の機能とともに、図
3のフローチャートにもとづき説明する。
【0018】まず、図3のステップ101に示すよう
に、エンジン3を始動する。この時、エンジン冷却水温
度が低い場合には、ステップ102に示す通り、運転者
が図示しない車両空調装置操作パネルに設けられた即効
ヒータスイッチ51を押すと、制御回路50が作動す
る。この時、ステップ103に示すように、電磁開閉弁
12、13が閉じられ、ステップ104の通り、相転移
誘起手段30の加圧器37が作動する。加圧器37は作
動杆33を往復駆動するから皿ばね32を押したり放し
たりし、よって皿ばね32は凹んだり出っ張たりする反
転運動を繰り返し、このような反転運動により皿ばね3
2に形成した図示しない切り込みが擦れ、これが蓄熱媒
体26を機械的に刺激してこの蓄熱媒体26をゲル相か
ら結晶相へ転移させる。また、このときベローズ35が
伸縮し、これによっても蓄熱媒体26を機械的に刺激す
る。この結果、あらかじめ過冷却ゲル状態に保持されて
いた蓄熱媒体の界面と皿ばね32やベローズ35の接触
部付近に機械的振動エネルギーが原因となって結晶が発
生し、引き続いて全体が瞬間的に結晶化する。このとき
の相転移によって融解潜熱、例えば40〜60cal/g の
熱量を放出する。この熱は蓄熱媒体容器25の壁を通じ
てこの周囲を取り巻いているエンジン冷却水容器21内
のエンジン冷却水を加熱する。
【0019】次に、ステップ105のように、ウォータ
ポンプ10が作動し、上記エンジン冷却水容器21内で
暖められたエンジン冷却水をヒ−タコア8に供給する。
ヒ−タコア8では周囲の空気を暖め、この暖められた空
気はステップ106に示すように、送風ファン11によ
り車室内に送風される。なお、この場合、エンジン冷却
水は、エンジン冷却水容器21とヒ−タコア8を結ぶ循
環経路、つまり暖房用配管B内で循環され、エンジン冷
却水容器21で暖められたエンジン冷却水を継続してヒ
−タコア8に供給する。したがって、エンジン3が充分
に暖まっていなくても、瞬時に暖かい風を車室に送るこ
とができるので、即効ヒータとしての機能を果たす。
【0020】このような即効ヒータが作動しているうち
に、エンジン3の温度が上昇し、ウォータジャケット2
で暖められたエンジン冷却水はラジエータ4を通る。つ
まり、この場合、ラジエータ4を通るエンジン冷却水は
ラジエータ配管Aを循環され、よってエンジン3の熱で
速やかに温度上昇する。
【0021】ラジエータ4を通るエンジン冷却水の温度
2 は水温センサ7により検出され、また、ヒ−タコア
8を通るエンジン冷却水の温度T1 は水温センサ24に
より検出される。ステップ107に示すように、T2
1 より大きくなる(T2 >T1 )と、ステップ108
に示すように、12および13の電磁開閉弁が開かれ、
かつステップ109に示すように、ウォータポンプ10
が停止する。このため、エンジン3で暖められたエンジ
ン冷却水がラジエータ4の外に、破線矢印で示すよう
に、蓄熱装置1およびヒータコア8を循環するようにな
る。これが通常の暖房運転であり、ヒータコア8にはエ
ンジン3回りのウォータジャケット2で暖められたエン
ジン冷却水が供給される。
【0022】そして、エンジン3により暖められた冷却
水が蓄熱装置1のエンジン冷却水容器21を通るとき
に、蓄熱媒体容器25の壁を通じて蓄熱媒体26に熱を
伝える。つまり、このとき高温の冷却水が本発明の熱源
として機能する。そして、エンジン冷却水の温度が58
℃以上になると、上記蓄熱媒体26はこの潜熱を吸収
し、58℃になると結晶状態が崩れ、ゲル状となる。完
全にゲル状となったものは温度が低下しても(58℃以
下になっても)結晶化(水化の少ない相への転移)せず
にゲル状態(水化の多い相)のまま(過冷却状態)とな
る。
【0023】蓄熱媒体26の温度は温度センサ27によ
り監視しており、ステップ110に示すように、この温
度センサ27が蓄熱媒体26の融点である58℃を検出
すると、制御回路50は温度センサ27が蓄熱媒体26
の温度を58℃に達したと検出した後、例えば5分後に
撹拌装置40の回転モータ46に指令を発し、ステップ
110に示すように、この回転モータ46を駆動する。
回転モータ46は駆動磁石45を回転し、このため蓄熱
媒体容器25内の従動磁石43が回転し、よって撹拌羽
根44が回転される。このため、蓄熱媒体容器25内の
蓄熱媒体26が撹拌される。すなわち、蓄熱媒体26が
高温のエンジン冷却水から潜熱を吸収して相転移により
ゲル化する場合、撹拌装置40により蓄熱媒体26を撹
拌するから、水分の分布が均等になり、未溶解の蓄熱媒
体がなくなる。このため、全体が均等にゲル化されるよ
うになる。なお、温度センサ27が蓄熱媒体26が58
℃に達したことを検出した後、5分後に撹拌装置40を
駆動するのは、蓄熱媒体26が58℃に達した直後では
未だ蓄熱媒体26が結晶状態であるから撹拌羽根44が
回転不能状態にあるためである。
【0024】このようにしてエンジン3の運転が継続す
ると、エンジン冷却水は最高80℃に達し、この期間中
撹拌装置40が駆動され、蓄熱媒体26を撹拌し続け
る。このため、比重の大きな未溶解の蓄熱媒体26の残
存を防止し、つまり結晶の種となる残留結晶を消失さ
せ、完全なゲル化を促す。ステップ112に示すよう
に、エンジン3を停止すると、スイッチ51もオフ状態
になり、ステップ113に示すように撹拌装置40の回
転モータ46が停止されるので撹拌羽根44も停止され
る。そして、エンジン3の停止後は蓄熱媒体26の温度
が徐々に低下し、外気温に近づく。この場合、蓄熱媒体
26は過冷却ゲル相が安定しているから、融点である5
8℃以下の温度になってもゲル化状態を保持し、融解潜
熱を長時間保存することが可能になる。そして、再び、
即効ヒータを作動させるには、エンジン始動後にスイッ
チ51を起動する操作を繰り返せばよい。
【0025】図4は本発明の撹拌装置30の第2の実施
例を示すもので、これについて説明する。上記実施例の
撹拌装置30は、リンクを用いて直線運動を回転運動に
変換して撹拌羽根を回転するようにしたものである。つ
まり、ケース60を貫通した往復軸61の上端と撹拌軸
62との間にリンクレバー63を掛け渡し、往復軸61
の直線往復運動をリンクレバー63を通じて撹拌軸62
の回転運動に変換してある。撹拌軸62はスティ64に
設けた軸受65にて回転自在に支持されており、この撹
拌軸62には撹拌羽根66が取着されている。なお67
は復帰用ばねであり、その他の構造は図1の場合と同様
であってよい。
【0026】このような構成の場合、往復軸61の端部
に形成した押しノブ68を図示しない加圧器により往復
駆動すると、往復軸61が直線往復運動され、この直線
運動がリンクレバー63を介して撹拌軸62を回転運動
させるようになり、よって撹拌羽根66が回転されるの
で、潜熱媒体を撹拌することができる。
【0027】また本発明における撹拌手段は、上記磁石
式、リンク式に制約されるものではなく、要するに蓄熱
媒体を均一に撹拌できる構造であればよい。
【0028】さらに、本発明の蓄熱装置は、車両用即効
暖房システムの他に、ウオッシャー液やバッテリー液の
急速加熱装置、エンジンオイル加温器、即効デフロス
タ、即効暖房シート、その他車両のステアリングホイル
部に設けられ、運転者の手が冷たい時にホイルを握る手
に向けて温風を吹き付けるヒータ等にも有効に応用可能
である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、蓄
熱媒体が融点以上に場合にこの蓄熱媒体を撹拌する撹拌
手段を設けたから、水分の分布が均等になり、比重の大
きな未溶解の結晶が残るのが防止され、全体が均等にゲ
ル化されるようになる。このため、安定した過冷却状態
を維持し、融点以下の温度になっても結晶化を起こさ
ず、過冷却ゲル相として長時間保存することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示し、撹拌装置を設け
た蓄熱装置の構成を説明する断面図。
【図2】本発明の蓄熱装置を適用した自動車用即効暖房
システムの構成を説明する系統図。
【図3】制御回路の制御方法を説明するフローチャー
ト。
【図4】本発明の第2の実施例を示す撹拌装置の断面
図。
【符号の説明】
1…蓄熱装置 2…ウォータジャケット
3…エンジン 4…エンジン冷却水冷却用のラジエータ
5…ファン 6…ウォータポンプ 7…水温センサ 8…空調用ヒータコア 9…空調用ダクト 1
0…ウォータポンプ 11…送風用ファン 12、13…電磁開閉弁 21…エンジン冷却水容器 25…蓄熱媒体容器
26…蓄熱媒体 27…蓄熱媒体温度センサ 30…相転移誘起手段 32…皿ばね
33…作動杆 35…ベローズ 36…押しノブ
37…加圧器 40…撹拌装置 41…ホルダー
42…撹拌軸 43…従動磁石 44…撹拌羽根
45…駆動磁石 46…回転モータ 50…制御回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水化の多いゲル相と、水化の少ない結晶
    相との間を潜熱の発生、吸収を伴って可逆的に相転移す
    る塩水和物からなる蓄熱媒体と、 この蓄熱媒体の過冷却状態にあるゲル相を機械的に刺激
    し、前記過冷却ゲル相の結晶相への転移を誘起する相転
    移誘起手段と、 前記蓄熱媒体の過冷却ゲル相を安定化させるためにこの
    蓄熱媒体が融点以上の状態でこの蓄熱媒体を撹拌する撹
    拌手段と、 前記蓄熱媒体へ熱を供給することによって前記蓄熱媒体
    を結晶相からゲル相へ相転移を行わせる熱源と、 を備えたことを特徴とする蓄熱装置。
JP5045315A 1993-03-05 1993-03-05 蓄熱装置 Pending JPH06257973A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5045315A JPH06257973A (ja) 1993-03-05 1993-03-05 蓄熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5045315A JPH06257973A (ja) 1993-03-05 1993-03-05 蓄熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06257973A true JPH06257973A (ja) 1994-09-16

Family

ID=12715878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5045315A Pending JPH06257973A (ja) 1993-03-05 1993-03-05 蓄熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06257973A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5957193A (en) * 1995-05-16 1999-09-28 Nippondenso Co., Ltd. Heat accumulator with agitating function
JP2004239591A (ja) * 2002-12-09 2004-08-26 Denso Corp 過冷却蓄熱装置および車両用過冷却蓄熱システム
WO2007114309A1 (en) * 2006-03-29 2007-10-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Latent-heat storage device, engine start facilitation device, and engine
US7814870B2 (en) 2005-08-22 2010-10-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Warming-up device of internal combustion engine
KR20180032394A (ko) * 2016-09-22 2018-03-30 자동차부품연구원 발열 에너지 교환 장치
CN114264176A (zh) * 2021-12-10 2022-04-01 河北科技大学 一种圆柱形热管相变蓄放热系统

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5957193A (en) * 1995-05-16 1999-09-28 Nippondenso Co., Ltd. Heat accumulator with agitating function
JP2004239591A (ja) * 2002-12-09 2004-08-26 Denso Corp 過冷却蓄熱装置および車両用過冷却蓄熱システム
US7814870B2 (en) 2005-08-22 2010-10-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Warming-up device of internal combustion engine
WO2007114309A1 (en) * 2006-03-29 2007-10-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Latent-heat storage device, engine start facilitation device, and engine
KR20180032394A (ko) * 2016-09-22 2018-03-30 자동차부품연구원 발열 에너지 교환 장치
CN114264176A (zh) * 2021-12-10 2022-04-01 河北科技大学 一种圆柱形热管相变蓄放热系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0933185A (ja) 攪拌機能付蓄熱器
JPH06257973A (ja) 蓄熱装置
JP3116589B2 (ja) 車両用暖房装置
GB2125156A (en) Heat storage in motor vehicles
JPH07331233A (ja) 蓄熱材およびこれを用いた蓄熱装置
JP4211476B2 (ja) 過冷却蓄熱装置および車両用過冷却蓄熱システム
JPH06117787A (ja) 蓄熱装置
JP2009228430A (ja) 車両用暖機システム
JPH064232Y2 (ja) 熱交換器
JPH01267346A (ja) 自動車用ケミカル蓄熱器
JP2009228432A (ja) 車両用暖機システム
JP2002250558A (ja) 風呂回路又は吸熱回路の凍結防止装置
JPS62101683A (ja) 蓄熱装置
JPH09323532A (ja) 車両用蓄熱装置および車両用蓄熱換気装置
JPH109741A (ja) ペルチェ冷温蔵庫
JPH05203202A (ja) 蓄冷熱装置
JP2009228431A (ja) 車両用暖機システム
JP2004255912A (ja) 蓄熱装置
JPH10253102A (ja) 蓄氷式冷水製造装置およびその制御方法
JPH02102816A (ja) 車両用暖房装置
US2197621A (en) Fusible control for manually adjustable devices
JPH0692851B2 (ja) ヒートポンプ
JPH01203489A (ja) 蓄熱装置
JP2019093773A (ja) 自動車暖房用補助熱源装置
JPH05203166A (ja) 蓄熱床暖房装置