JPH09309779A - 耐酸化性c/c複合材の製造方法 - Google Patents
耐酸化性c/c複合材の製造方法Info
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- JPH09309779A JPH09309779A JP34673096A JP34673096A JPH09309779A JP H09309779 A JPH09309779 A JP H09309779A JP 34673096 A JP34673096 A JP 34673096A JP 34673096 A JP34673096 A JP 34673096A JP H09309779 A JPH09309779 A JP H09309779A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 C/C複合材(炭素繊維強化炭素複合材)の
材質強度の低下を抑制した、耐酸化性に優れたC/C複
合材の製造方法を提供する。 【解決手段】 炭素繊維をマトリックス樹脂とともに複
合成形し、硬化および焼成炭化したC/C複合基材の表
層部に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成したのち、珪素源
と炭材の混合粉末を加熱反応させて生成するSiOガス
と非酸化性雰囲気中1600〜2000℃の温度域で接
触させ、C/C複合基材の表面にコンバージョン法によ
る炭化珪素被覆層を形成する。易黒鉛化性炭素の被膜層
は加熱溶融した石炭系ピッチ、石油系ピッチなどの融液
をC/C複合基材の表層部に含浸、あるいは石炭系ピッ
チ、石油系ピッチなどを溶媒に溶解したピッチ溶液をC
/C複合基材の表層部に含浸したのち溶媒を除去し、非
酸化性雰囲気中800℃以上の温度で熱処理することに
より形成される。炭化珪素被覆層の上にSiO2 、Al
2 O3 、ZrO2 、B2 O3 の単体または複合体からな
るガラス質被覆層を積層形成することが好ましい。
材質強度の低下を抑制した、耐酸化性に優れたC/C複
合材の製造方法を提供する。 【解決手段】 炭素繊維をマトリックス樹脂とともに複
合成形し、硬化および焼成炭化したC/C複合基材の表
層部に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成したのち、珪素源
と炭材の混合粉末を加熱反応させて生成するSiOガス
と非酸化性雰囲気中1600〜2000℃の温度域で接
触させ、C/C複合基材の表面にコンバージョン法によ
る炭化珪素被覆層を形成する。易黒鉛化性炭素の被膜層
は加熱溶融した石炭系ピッチ、石油系ピッチなどの融液
をC/C複合基材の表層部に含浸、あるいは石炭系ピッ
チ、石油系ピッチなどを溶媒に溶解したピッチ溶液をC
/C複合基材の表層部に含浸したのち溶媒を除去し、非
酸化性雰囲気中800℃以上の温度で熱処理することに
より形成される。炭化珪素被覆層の上にSiO2 、Al
2 O3 、ZrO2 、B2 O3 の単体または複合体からな
るガラス質被覆層を積層形成することが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバージョン法
によりC/C複合基材の表層部に炭化珪素被覆層を安定
強固に形成被覆した材質強度に優れる耐酸化性C/C複
合材(炭素繊維強化炭素複合材)の製造方法に関する。
によりC/C複合基材の表層部に炭化珪素被覆層を安定
強固に形成被覆した材質強度に優れる耐酸化性C/C複
合材(炭素繊維強化炭素複合材)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】C/C複合材は、卓越した比強度、比弾
性率を有するうえに1000℃を越える高温域において
優れた耐熱性および化学的安定性を備えているため、航
空宇宙用をはじめ高温過酷な条件で使用される構造材料
として有用されている。しかしながら、C/C複合材に
は大気中において500℃付近から材質酸化を受けると
いう炭素材固有の欠点があり、これが汎用性を阻害する
最大のネックとなっている。このため、C/C複合材の
表面に酸化抵抗性の大きな被覆層を形成して耐酸化性を
改善する試みが盛んに行われており、例えば炭化珪素、
窒化珪素、ジルコニヤ、アルミナ等の耐熱セラミックス
系物質によって被覆処理する方法が数多く開発されてい
る。このうち、炭化珪素の被覆化が技術性および経済性
の面で優れており、最も好適な工業化手段として実用さ
れている。
性率を有するうえに1000℃を越える高温域において
優れた耐熱性および化学的安定性を備えているため、航
空宇宙用をはじめ高温過酷な条件で使用される構造材料
として有用されている。しかしながら、C/C複合材に
は大気中において500℃付近から材質酸化を受けると
いう炭素材固有の欠点があり、これが汎用性を阻害する
最大のネックとなっている。このため、C/C複合材の
表面に酸化抵抗性の大きな被覆層を形成して耐酸化性を
改善する試みが盛んに行われており、例えば炭化珪素、
窒化珪素、ジルコニヤ、アルミナ等の耐熱セラミックス
系物質によって被覆処理する方法が数多く開発されてい
る。このうち、炭化珪素の被覆化が技術性および経済性
の面で優れており、最も好適な工業化手段として実用さ
れている。
【0003】C/C複合材の表面に炭化珪素の被覆層を
形成する代表的な方法として、気相反応により生成する
SiCを直接沈着させるCVD法(化学的気相蒸着法)
と、C/C複合材の炭素を反応源に利用してSiOガス
と反応させることによりSiCに転化させるコンバージ
ョン法が知られている。しかしながら、これらの方法に
よって形成される炭化珪素被覆層にはそれぞれに長所と
短所がある。すなわち前者のCVD法により形成される
炭化珪素被覆層は、緻密性には優れているものの、基材
との界面が明確に分離している関係で熱衝撃を与えると
相互の熱膨張差によって層間剥離現象が起こり易い欠点
がある。この層間剥離現象は、主にC/C複合基材とS
iC被覆層との熱膨張差が大きく、最大歪みが追随でき
ないことに起因して発生するため、C/C複合基材面を
SiCの熱膨張率に近似するように改質すれば軽減化さ
せることができる。このような観点から、C/C複合基
材面に気相熱分解法により熱分解炭素層を形成し、つい
でCVDまたはCVI法でSiCを被覆する方法(特開
平2−111681号公報)が提案されているが、操作の煩雑
性に見合う程の十分な高温酸化抵抗性は期待できない。
形成する代表的な方法として、気相反応により生成する
SiCを直接沈着させるCVD法(化学的気相蒸着法)
と、C/C複合材の炭素を反応源に利用してSiOガス
と反応させることによりSiCに転化させるコンバージ
ョン法が知られている。しかしながら、これらの方法に
よって形成される炭化珪素被覆層にはそれぞれに長所と
短所がある。すなわち前者のCVD法により形成される
炭化珪素被覆層は、緻密性には優れているものの、基材
との界面が明確に分離している関係で熱衝撃を与えると
相互の熱膨張差によって層間剥離現象が起こり易い欠点
がある。この層間剥離現象は、主にC/C複合基材とS
iC被覆層との熱膨張差が大きく、最大歪みが追随でき
ないことに起因して発生するため、C/C複合基材面を
SiCの熱膨張率に近似するように改質すれば軽減化さ
せることができる。このような観点から、C/C複合基
材面に気相熱分解法により熱分解炭素層を形成し、つい
でCVDまたはCVI法でSiCを被覆する方法(特開
平2−111681号公報)が提案されているが、操作の煩雑
性に見合う程の十分な高温酸化抵抗性は期待できない。
【0004】これに対し、後者のコンバージョン法は珪
素源と炭材を加熱反応させて生成するSiOガスとC/
C複合材を構成する炭素組織を反応させ、C/C複合材
の表層部の表面から内部にかけて漸次SiC化する機構
に基づくものであるため、形成される炭化珪素層はSi
C化の度合が材質内部に向うに従って漸次減少する連続
的な傾斜機能組織を呈する。したがって、CVD法によ
り形成される炭化珪素層のような層間がなく、熱衝撃を
受けても層間界面剥離を生じることがない利点がある。
しかし、その反面、表層部における炭化珪素層の緻密度
合が低下して、十分な耐酸化性を付与できない欠点があ
る。
素源と炭材を加熱反応させて生成するSiOガスとC/
C複合材を構成する炭素組織を反応させ、C/C複合材
の表層部の表面から内部にかけて漸次SiC化する機構
に基づくものであるため、形成される炭化珪素層はSi
C化の度合が材質内部に向うに従って漸次減少する連続
的な傾斜機能組織を呈する。したがって、CVD法によ
り形成される炭化珪素層のような層間がなく、熱衝撃を
受けても層間界面剥離を生じることがない利点がある。
しかし、その反面、表層部における炭化珪素層の緻密度
合が低下して、十分な耐酸化性を付与できない欠点があ
る。
【0005】このため、C/C複合基材の表面に予めコ
ンバージョン法によりSiC層を形成し、これをベース
被覆層としてその上に各種の被覆層を形成して耐酸化性
能を向上させる試みが提案されている。例えば、本出願
人はC/C複合基材の表面にSiC被覆層、SiO2 微
粒被覆層、SiO2 ガラス被覆層またはB2 O3 ガラス
被覆層もしくはB2 O3 ・SiO2 ガラス被覆層が3層
状に積層被覆された構造の耐酸化性C/C材とその製造
方法(特開平4−42883 号公報)を開発し、更に、特開
平4−187583号公報、特開平4−243989号公報、特開平
4−243990号公報、特開平4−43366 号公報、特開平5
−70228 号公報、特開平5−229886号公報、特開平5−
330961号公報、特開平6−48872 号公報、特開平6−14
4967号公報、特開平6−247782号公報などの改良技術を
開発、提案している。
ンバージョン法によりSiC層を形成し、これをベース
被覆層としてその上に各種の被覆層を形成して耐酸化性
能を向上させる試みが提案されている。例えば、本出願
人はC/C複合基材の表面にSiC被覆層、SiO2 微
粒被覆層、SiO2 ガラス被覆層またはB2 O3 ガラス
被覆層もしくはB2 O3 ・SiO2 ガラス被覆層が3層
状に積層被覆された構造の耐酸化性C/C材とその製造
方法(特開平4−42883 号公報)を開発し、更に、特開
平4−187583号公報、特開平4−243989号公報、特開平
4−243990号公報、特開平4−43366 号公報、特開平5
−70228 号公報、特開平5−229886号公報、特開平5−
330961号公報、特開平6−48872 号公報、特開平6−14
4967号公報、特開平6−247782号公報などの改良技術を
開発、提案している。
【0006】これらの多層被覆手段によればC/C複合
材の耐酸化性能を効果的に向上させることが可能となる
が、ベース被覆層を構成するコンバージョン法によるS
iC化には、本質的にC/C複合基材そのものの材質強
度を損ねる問題がある。すなわち、コンバージョン法に
よる被覆過程においては、SiOガスはC/C基材の表
面から組織内部まで浸透拡散しながらC/C基材組織を
SiCに転化していくが、C/C基材に存在する気孔や
亀裂に沿ってSiOガスは比較的深い基材組織にまで浸
透拡散し易い。そのためC/C複合材の表面ばかりでは
なく、比較的深い内部組織までSiC化が進行して基材
組織、とくにSiC化し易いマトリックス炭素部分が優
先的に珪化されて鋸状や島状にSiC被覆層が形成され
易く、また基材組織全体を脆弱化する現象が生じる。こ
の傾向はC/C基材の形状が大型化したり、複雑化する
とより著しくなる。
材の耐酸化性能を効果的に向上させることが可能となる
が、ベース被覆層を構成するコンバージョン法によるS
iC化には、本質的にC/C複合基材そのものの材質強
度を損ねる問題がある。すなわち、コンバージョン法に
よる被覆過程においては、SiOガスはC/C基材の表
面から組織内部まで浸透拡散しながらC/C基材組織を
SiCに転化していくが、C/C基材に存在する気孔や
亀裂に沿ってSiOガスは比較的深い基材組織にまで浸
透拡散し易い。そのためC/C複合材の表面ばかりでは
なく、比較的深い内部組織までSiC化が進行して基材
組織、とくにSiC化し易いマトリックス炭素部分が優
先的に珪化されて鋸状や島状にSiC被覆層が形成され
易く、また基材組織全体を脆弱化する現象が生じる。こ
の傾向はC/C基材の形状が大型化したり、複雑化する
とより著しくなる。
【0007】このように、C/C複合基材の表面にコン
バージョン法により炭化珪素被覆層を形成する場合、生
成するSiC被覆層を均一、緻密化して基材の内部組織
がSiC化する現象を抑制することが材質強度を確保す
る上で必要である。かかる観点から、本出願人は炭素繊
維をマトリックス樹脂とともに複合成形し硬化した炭素
繊維複合樹脂成形体の外周面に、ポリイミド系樹脂フィ
ルムを展着した状態で焼成炭化し、得られた炭素繊維強
化炭素複合基材を珪素源と炭材の混合粉末を加熱反応さ
せて生成するSiOガスと非酸化性雰囲気中1600〜
2000℃の温度域で接触させ、炭素繊維強化炭素複合
基材の表面にコンバージョン法による炭化珪素被覆層を
形成する方法を開発した(特開平8−169786号公報)。
この方法によれば、炭素繊維強化樹脂成形体の段階で外
周面に介在するポリイミド系樹脂フィルムが炭化して生
成した薄膜の緻密カーボン層は、SiOガスがC/C複
合基材の組織内部に浸透拡散する現象を抑制するバリア
として機能し、優れた材質強度と緻密で安定な被覆層を
形成することができる。
バージョン法により炭化珪素被覆層を形成する場合、生
成するSiC被覆層を均一、緻密化して基材の内部組織
がSiC化する現象を抑制することが材質強度を確保す
る上で必要である。かかる観点から、本出願人は炭素繊
維をマトリックス樹脂とともに複合成形し硬化した炭素
繊維複合樹脂成形体の外周面に、ポリイミド系樹脂フィ
ルムを展着した状態で焼成炭化し、得られた炭素繊維強
化炭素複合基材を珪素源と炭材の混合粉末を加熱反応さ
せて生成するSiOガスと非酸化性雰囲気中1600〜
2000℃の温度域で接触させ、炭素繊維強化炭素複合
基材の表面にコンバージョン法による炭化珪素被覆層を
形成する方法を開発した(特開平8−169786号公報)。
この方法によれば、炭素繊維強化樹脂成形体の段階で外
周面に介在するポリイミド系樹脂フィルムが炭化して生
成した薄膜の緻密カーボン層は、SiOガスがC/C複
合基材の組織内部に浸透拡散する現象を抑制するバリア
として機能し、優れた材質強度と緻密で安定な被覆層を
形成することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記の先
行技術(特開平8−169786号公報)を発展させてC/C
複合基材の表層部に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成して
C/C基材表層部のみを緻密な炭素被膜層で覆うことに
より、SiOガスがC/C基材の組織内部に浸透拡散す
る現象が抑制され、C/C複合基材の表面に均一な厚さ
の緻密な炭化珪素被覆層を形成することができ、材質強
度の低下が防止出来ることを見出した。
行技術(特開平8−169786号公報)を発展させてC/C
複合基材の表層部に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成して
C/C基材表層部のみを緻密な炭素被膜層で覆うことに
より、SiOガスがC/C基材の組織内部に浸透拡散す
る現象が抑制され、C/C複合基材の表面に均一な厚さ
の緻密な炭化珪素被覆層を形成することができ、材質強
度の低下が防止出来ることを見出した。
【0009】本発明はこの知見に基づいて完成したもの
で、その目的は内部組織の材質低下を伴うことなく、コ
ンバージョン法によりC/C複合基材の表層部に安定強
固な炭化珪素被覆層を形成することができる耐酸化性C
/C複合材の製造方法を提供することにある。
で、その目的は内部組織の材質低下を伴うことなく、コ
ンバージョン法によりC/C複合基材の表層部に安定強
固な炭化珪素被覆層を形成することができる耐酸化性C
/C複合材の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による耐酸化性C/C複合材の製造方法は炭
素繊維をマトリックス樹脂とともに複合成形し、硬化お
よび焼成炭化したC/C複合基材の表層部に易黒鉛化性
炭素の被膜層を形成したのち、珪素源と炭材の混合粉末
を加熱反応させて生成するSiOガスと非酸化性雰囲気
中1600〜2000℃の温度域で接触させ、C/C複
合基材の表面にコンバージョン法による炭化珪素被覆層
を形成することを構成上の特徴とする。
めの本発明による耐酸化性C/C複合材の製造方法は炭
素繊維をマトリックス樹脂とともに複合成形し、硬化お
よび焼成炭化したC/C複合基材の表層部に易黒鉛化性
炭素の被膜層を形成したのち、珪素源と炭材の混合粉末
を加熱反応させて生成するSiOガスと非酸化性雰囲気
中1600〜2000℃の温度域で接触させ、C/C複
合基材の表面にコンバージョン法による炭化珪素被覆層
を形成することを構成上の特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】C/C複合材の強化材となる炭素
繊維には、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、ピッ
チ系など各種原料から製造された平織、朱子織、綾織な
どの織布を一次元または多次元方向に配向した繊維体、
フェルト、トウ等が使用され、マトリックス樹脂として
はフェノール系、フラン系など高炭化性の液状熱硬化性
樹脂、タールピッチのような熱可塑性物質が用いられ
る。炭素繊維は、浸漬、塗布などの手段によりマトリッ
クス樹脂で十分に濡らしたのち半硬化してプリプレグを
形成し、ついで積層加圧して複合成形したのち加熱して
樹脂成分を完全に硬化し、常法に従い非酸化性雰囲気下
で1000〜2000℃の温度に加熱して焼成炭化する
ことによりC/C複合基材が作製される。
繊維には、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、ピッ
チ系など各種原料から製造された平織、朱子織、綾織な
どの織布を一次元または多次元方向に配向した繊維体、
フェルト、トウ等が使用され、マトリックス樹脂として
はフェノール系、フラン系など高炭化性の液状熱硬化性
樹脂、タールピッチのような熱可塑性物質が用いられ
る。炭素繊維は、浸漬、塗布などの手段によりマトリッ
クス樹脂で十分に濡らしたのち半硬化してプリプレグを
形成し、ついで積層加圧して複合成形したのち加熱して
樹脂成分を完全に硬化し、常法に従い非酸化性雰囲気下
で1000〜2000℃の温度に加熱して焼成炭化する
ことによりC/C複合基材が作製される。
【0012】次いで、C/C複合基材の表層部に易黒鉛
化性炭素の被膜層を形成する。本発明の耐酸化性C/C
複合材の製造方法は、C/C複合基材の表層部に易黒鉛
化性炭素の被膜層を形成する点に特徴を有するもので、
易黒鉛化性炭素の被膜層はC/C複合基材の表面に易黒
鉛化性の炭素を生成する原料を塗布または浸漬するなど
の方法により含浸して被覆層を設け、非酸化性雰囲気中
で加熱処理することにより形成される。本発明において
易黒鉛化性炭素を生成する原料としては、石炭系ピッ
チ、石油系ピッチあるいはポリ塩化ビニルが好ましく用
いられる。この場合、フェノール樹脂やフラン樹脂など
の難黒鉛化性の炭素を生成する原料を用いると、加熱炭
化時に大きな収縮が起こるために亀裂が生じ、緻密な炭
素被膜層を形成することが困難となる。
化性炭素の被膜層を形成する。本発明の耐酸化性C/C
複合材の製造方法は、C/C複合基材の表層部に易黒鉛
化性炭素の被膜層を形成する点に特徴を有するもので、
易黒鉛化性炭素の被膜層はC/C複合基材の表面に易黒
鉛化性の炭素を生成する原料を塗布または浸漬するなど
の方法により含浸して被覆層を設け、非酸化性雰囲気中
で加熱処理することにより形成される。本発明において
易黒鉛化性炭素を生成する原料としては、石炭系ピッ
チ、石油系ピッチあるいはポリ塩化ビニルが好ましく用
いられる。この場合、フェノール樹脂やフラン樹脂など
の難黒鉛化性の炭素を生成する原料を用いると、加熱炭
化時に大きな収縮が起こるために亀裂が生じ、緻密な炭
素被膜層を形成することが困難となる。
【0013】石炭系ピッチ、石油系ピッチ、ポリ塩化ビ
ニルなどの易黒鉛化性炭素の生成原料をC/C複合基材
の表層部に含浸させる方法としては、常温で固体状の石
炭系ピッチ、石油系ピッチ、ポリ塩化ビニルを融点以上
の温度に加熱して溶融させ、その融液をC/C複合基材
の表層部に塗布するか、あるいはその融液中にC/C複
合基材を浸漬するなどの方法で含浸することができ、易
黒鉛化性炭素を生成する原料被覆層が設けられる。
ニルなどの易黒鉛化性炭素の生成原料をC/C複合基材
の表層部に含浸させる方法としては、常温で固体状の石
炭系ピッチ、石油系ピッチ、ポリ塩化ビニルを融点以上
の温度に加熱して溶融させ、その融液をC/C複合基材
の表層部に塗布するか、あるいはその融液中にC/C複
合基材を浸漬するなどの方法で含浸することができ、易
黒鉛化性炭素を生成する原料被覆層が設けられる。
【0014】また、加熱溶融設備や融液を含浸する操作
の煩雑性を避け、簡易な手段で含浸させる方法として、
常温で固体状の石炭系ピッチ、石油系ピッチ、ポリ塩化
ビニルの熱分解ピッチを適宜な有機溶媒に溶解してピッ
チ溶液を作成し、ピッチ溶液を塗布、浸漬などの方法で
含浸したのち、加熱乾燥して有機溶媒を除去することに
よりピッチ被覆層を設けることもできる。有機溶媒とし
てはピリジン、キノリン、モノエタノールアミンなどが
好ましく用いられ、ピッチ溶液中のピッチの濃度あるい
は粘度を調整して含浸する。なお、ポリ塩化ビニルの熱
分解ピッチに用いる有機溶媒としてはトルエン、キシレ
ン等の芳香族化合物、メチルエチルケトン等のケトン類
化合物を用いることができる。ピッチ溶液の濃度が高い
と粘度も大きくなって円滑に含浸することができず、一
方濃度が低い場合には粘度も小さくなり含浸は円滑に進
行するが、一回の含浸量が少なく繰り返し行う回数が多
くなる。好ましい濃度は40〜50wt%である。
の煩雑性を避け、簡易な手段で含浸させる方法として、
常温で固体状の石炭系ピッチ、石油系ピッチ、ポリ塩化
ビニルの熱分解ピッチを適宜な有機溶媒に溶解してピッ
チ溶液を作成し、ピッチ溶液を塗布、浸漬などの方法で
含浸したのち、加熱乾燥して有機溶媒を除去することに
よりピッチ被覆層を設けることもできる。有機溶媒とし
てはピリジン、キノリン、モノエタノールアミンなどが
好ましく用いられ、ピッチ溶液中のピッチの濃度あるい
は粘度を調整して含浸する。なお、ポリ塩化ビニルの熱
分解ピッチに用いる有機溶媒としてはトルエン、キシレ
ン等の芳香族化合物、メチルエチルケトン等のケトン類
化合物を用いることができる。ピッチ溶液の濃度が高い
と粘度も大きくなって円滑に含浸することができず、一
方濃度が低い場合には粘度も小さくなり含浸は円滑に進
行するが、一回の含浸量が少なく繰り返し行う回数が多
くなる。好ましい濃度は40〜50wt%である。
【0015】このようにしてC/C複合基材の表層部に
設けられた原料被覆層あるいはピッチ被覆層は、非酸化
性雰囲気中800℃以上の温度、好ましくは800〜2
000℃の温度で加熱処理することにより焼成炭化して
易黒鉛化性炭素の被膜層に転化される。この処理は、必
要に応じて複数回繰り返し行われる。このようにして形
成された易黒鉛化性炭素の被膜層は、C/C複合基材表
層部の気孔や微細なクラックを目詰めするとともに亀裂
などを生じることなく、緻密で均一な炭素層が形成され
る。形成する易黒鉛化性炭素被膜層の厚さは1〜50μ
m が好ましく、より好ましくは3〜30μm である。1
μm より薄い場合は期待される効果が得られず、また5
0μm より厚い場合には被膜層にクラックを生じるため
である。この場合、フェノール樹脂やフラン樹脂などの
難黒鉛化性の炭素を生成する原料を用いると、加熱炭化
時に大きな収縮が起きるために亀裂が生じ易く、緻密で
均一な炭素被膜層を形成することが困難である。
設けられた原料被覆層あるいはピッチ被覆層は、非酸化
性雰囲気中800℃以上の温度、好ましくは800〜2
000℃の温度で加熱処理することにより焼成炭化して
易黒鉛化性炭素の被膜層に転化される。この処理は、必
要に応じて複数回繰り返し行われる。このようにして形
成された易黒鉛化性炭素の被膜層は、C/C複合基材表
層部の気孔や微細なクラックを目詰めするとともに亀裂
などを生じることなく、緻密で均一な炭素層が形成され
る。形成する易黒鉛化性炭素被膜層の厚さは1〜50μ
m が好ましく、より好ましくは3〜30μm である。1
μm より薄い場合は期待される効果が得られず、また5
0μm より厚い場合には被膜層にクラックを生じるため
である。この場合、フェノール樹脂やフラン樹脂などの
難黒鉛化性の炭素を生成する原料を用いると、加熱炭化
時に大きな収縮が起きるために亀裂が生じ易く、緻密で
均一な炭素被膜層を形成することが困難である。
【0016】この易黒鉛化性炭素の被膜層を形成したC
/C複合基材は、次いでコンバージョン法により炭化珪
素層が被覆される。反応ガスを発生させる珪素源として
は、石英、珪石、珪砂等のSiO2 含有物質を粒径10
〜500μm に粉砕したものが用いられ、また炭材には
粒径10〜500μm のコークス、ピッチ、黒鉛、カー
ボンブラック等の炭素質粉末が使用される。珪素源と炭
材との配合組成は、各材料粉末の表面積を考慮して決定
されるが、通常、SiO2 :Cの重量比率が1:1〜
5:1の範囲になるように配合される。配合物はV型ブ
レンダーなどの混合装置で十分に混合し、均一な混合物
としたのち、黒鉛のような高耐熱性材料で構成された反
応容器に入れる。
/C複合基材は、次いでコンバージョン法により炭化珪
素層が被覆される。反応ガスを発生させる珪素源として
は、石英、珪石、珪砂等のSiO2 含有物質を粒径10
〜500μm に粉砕したものが用いられ、また炭材には
粒径10〜500μm のコークス、ピッチ、黒鉛、カー
ボンブラック等の炭素質粉末が使用される。珪素源と炭
材との配合組成は、各材料粉末の表面積を考慮して決定
されるが、通常、SiO2 :Cの重量比率が1:1〜
5:1の範囲になるように配合される。配合物はV型ブ
レンダーなどの混合装置で十分に混合し、均一な混合物
としたのち、黒鉛のような高耐熱性材料で構成された反
応容器に入れる。
【0017】上記の反応容器を密閉加熱炉内に設置し、
C/C複合基材を反応容器内の混合粉末中に埋没するか
反応容器の近傍にセットした状態で系内を還元または中
性の非酸化性雰囲気に保持しながら1600〜2000
℃の温度に加熱処理する。処理過程で、珪素源と炭材の
加熱還元反応により発生したSiOガスは、C/C複合
基材の表層面と接触しながらSiCに転化するが、C/
C複合基材の表層部に形成された均一、緻密な易黒鉛化
性炭素の被膜層によりSiOガスはC/C複合基材の内
部に拡散浸透することなく、表層部のみがSiCに転化
する。したがって、C/C複合基材の内部組織がSiC
化される現象を抑制することができ、C/C複合基材の
内部組織において炭素繊維部とマトリックス部とのSi
C化の不均一性が防止される。このようにして、C/C
複合基材表層部の均一、緻密な易黒鉛化性炭素の被膜層
が転化したSiC層とC/C複合基材表層部が転化した
SiC層とが緊密に連続したSiC層を形成し、C/C
複合基材の内部組織におけるSiC化の不均一性が防止
されるので材質強度の低下を抑制することが可能とな
る。
C/C複合基材を反応容器内の混合粉末中に埋没するか
反応容器の近傍にセットした状態で系内を還元または中
性の非酸化性雰囲気に保持しながら1600〜2000
℃の温度に加熱処理する。処理過程で、珪素源と炭材の
加熱還元反応により発生したSiOガスは、C/C複合
基材の表層面と接触しながらSiCに転化するが、C/
C複合基材の表層部に形成された均一、緻密な易黒鉛化
性炭素の被膜層によりSiOガスはC/C複合基材の内
部に拡散浸透することなく、表層部のみがSiCに転化
する。したがって、C/C複合基材の内部組織がSiC
化される現象を抑制することができ、C/C複合基材の
内部組織において炭素繊維部とマトリックス部とのSi
C化の不均一性が防止される。このようにして、C/C
複合基材表層部の均一、緻密な易黒鉛化性炭素の被膜層
が転化したSiC層とC/C複合基材表層部が転化した
SiC層とが緊密に連続したSiC層を形成し、C/C
複合基材の内部組織におけるSiC化の不均一性が防止
されるので材質強度の低下を抑制することが可能とな
る。
【0018】炭化珪素被覆層を形成したC/C複合基材
は、これをベース層としてガラス質被覆層を形成するこ
とにより更に高度の耐酸化性能を付与することができ
る。ガラス質被覆層の組成はSiO2 、Al2 O3 、B
2 O3 、ZrO2 などの単体または複合体が好ましく、
Si、Al、B、Zrの少なくとも一種を含有する金属
アルコキシドを加水分解してガラス前駆体溶液を作製
し、この溶液にC/C複合基材を塗布あるいは浸漬など
の方法により含浸し、乾燥したのち500〜1000℃
の温度で加熱処理する方法によりガラス質被膜が形成さ
れる。ガラス前駆体溶液は、Si(OC2 H5)4 、B
(OC4 H9)3 、Zr(OC4 H9)4 などの金属アルコ
キシドにアルコールを加えて撹拌混合した溶液中に水を
滴下して加水分解するアルコキシド法により調製され
る。
は、これをベース層としてガラス質被覆層を形成するこ
とにより更に高度の耐酸化性能を付与することができ
る。ガラス質被覆層の組成はSiO2 、Al2 O3 、B
2 O3 、ZrO2 などの単体または複合体が好ましく、
Si、Al、B、Zrの少なくとも一種を含有する金属
アルコキシドを加水分解してガラス前駆体溶液を作製
し、この溶液にC/C複合基材を塗布あるいは浸漬など
の方法により含浸し、乾燥したのち500〜1000℃
の温度で加熱処理する方法によりガラス質被膜が形成さ
れる。ガラス前駆体溶液は、Si(OC2 H5)4 、B
(OC4 H9)3 、Zr(OC4 H9)4 などの金属アルコ
キシドにアルコールを加えて撹拌混合した溶液中に水を
滴下して加水分解するアルコキシド法により調製され
る。
【0019】このように本発明の耐酸化性C/C複合材
の製造方法によれば、C/C複合基材の表層部に形成し
た易黒鉛化性炭素の均一、緻密な被膜層がC/C複合基
材の表面に存在する気孔やクラックを目詰めして封止
し、コンバージョン法による炭化珪素被覆層を形成する
際にSiOガスと反応して被膜層がSiCに転化する。
その結果、SiOガスがC/C複合基材の組織内部に浸
透拡散して局部的にSiC化する現象が防止されるの
で、C/C複合材の材質強度の低下を抑制することがで
きる。また、易黒鉛化性炭素の珪化により形成したSi
C層とC/C基材表層部の珪化により生成したSiC層
とが連続層として一体的に形成されるので、均一強固な
炭化珪素層が形成される。
の製造方法によれば、C/C複合基材の表層部に形成し
た易黒鉛化性炭素の均一、緻密な被膜層がC/C複合基
材の表面に存在する気孔やクラックを目詰めして封止
し、コンバージョン法による炭化珪素被覆層を形成する
際にSiOガスと反応して被膜層がSiCに転化する。
その結果、SiOガスがC/C複合基材の組織内部に浸
透拡散して局部的にSiC化する現象が防止されるの
で、C/C複合材の材質強度の低下を抑制することがで
きる。また、易黒鉛化性炭素の珪化により形成したSi
C層とC/C基材表層部の珪化により生成したSiC層
とが連続層として一体的に形成されるので、均一強固な
炭化珪素層が形成される。
【0020】更に、炭化珪素層の上にガラス質被覆層を
形成することにより、高度の耐酸化性能を付与すること
ができる。また、本発明によればC/C複合基材の表層
部に容易に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成することがで
きるので、大型形状や複雑形状のC/C複合基材にも適
用することが可能である。
形成することにより、高度の耐酸化性能を付与すること
ができる。また、本発明によればC/C複合基材の表層
部に容易に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成することがで
きるので、大型形状や複雑形状のC/C複合基材にも適
用することが可能である。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
明する。
【0022】実施例1 ポリアクリロニトリル系の平織炭素繊維織布〔東邦レー
ヨン(株)製 W6101〕にフェノール樹脂初期縮合物〔住
友デュレズ(株)製 PR940〕をマトリックス樹脂として
炭素繊維の体積含有率が60%となるように塗布し、4
8時間風乾してプリプレグシートを作製した。このプリ
プレグシート13枚を積層してモールドに入れ、20kg
/cm2の圧力を掛けながら温度130℃で10時間、次い
で温度250℃で3時間加熱加圧処理して複合化した。
この複合体を窒素ガス雰囲気に保持した焼成炉に入れ、
20℃/hr の昇温速度で1000℃に加熱して炭化し
た。更にフルフリルアルコール初期縮合物を含浸し、再
び焼成炉に移して50℃/hrの昇温速度で2000℃ま
で加熱して、縦横250mm、厚さ4mmのC/C複合基材
を作製した。
ヨン(株)製 W6101〕にフェノール樹脂初期縮合物〔住
友デュレズ(株)製 PR940〕をマトリックス樹脂として
炭素繊維の体積含有率が60%となるように塗布し、4
8時間風乾してプリプレグシートを作製した。このプリ
プレグシート13枚を積層してモールドに入れ、20kg
/cm2の圧力を掛けながら温度130℃で10時間、次い
で温度250℃で3時間加熱加圧処理して複合化した。
この複合体を窒素ガス雰囲気に保持した焼成炉に入れ、
20℃/hr の昇温速度で1000℃に加熱して炭化し
た。更にフルフリルアルコール初期縮合物を含浸し、再
び焼成炉に移して50℃/hrの昇温速度で2000℃ま
で加熱して、縦横250mm、厚さ4mmのC/C複合基材
を作製した。
【0023】このC/C複合基材を加圧容器に入れて、
10torrの減圧下で脱気処理したのち、220℃の温度
で加熱溶融した石炭ピッチの融液中に浸漬し、5kg/cm2
の圧力を掛けて10分間加圧含浸した。このようにして
表層部に石炭ピッチを含浸したC/C複合基材を窒素ガ
ス雰囲気に保持した焼成炉に移し、50℃/hr の昇温速
度で1000℃に加熱したのち室温まで冷却した。この
含浸および加熱処理を3回繰り返し、更に含浸処理を施
して50℃/hr の昇温速度で2000℃の温度に加熱し
たのち、室温まで冷却して易黒鉛化性炭素の被膜層を形
成した。
10torrの減圧下で脱気処理したのち、220℃の温度
で加熱溶融した石炭ピッチの融液中に浸漬し、5kg/cm2
の圧力を掛けて10分間加圧含浸した。このようにして
表層部に石炭ピッチを含浸したC/C複合基材を窒素ガ
ス雰囲気に保持した焼成炉に移し、50℃/hr の昇温速
度で1000℃に加熱したのち室温まで冷却した。この
含浸および加熱処理を3回繰り返し、更に含浸処理を施
して50℃/hr の昇温速度で2000℃の温度に加熱し
たのち、室温まで冷却して易黒鉛化性炭素の被膜層を形
成した。
【0024】この易黒鉛化性炭素の被膜層を形成したC
/C複合基材を気孔率90%、気孔径10μm 、厚さ1
0mmの黒鉛繊維フェルトで被包し、珪素源として平均粒
子径280μm の石英粉末と、炭材として平均粒子径9
0μm のコークス粉末を3:1の重量比で混合した混合
粉末を黒鉛繊維フェルトの上下に配置した状態で黒鉛容
器に入れた。黒鉛容器を窒素ガス雰囲気に保持された加
熱炉に移し50℃/hrの昇温速度で1850℃の温度に
加熱し、30分間加熱反応させて、C/C複合基材の表
面に炭化珪素被覆層を形成した。
/C複合基材を気孔率90%、気孔径10μm 、厚さ1
0mmの黒鉛繊維フェルトで被包し、珪素源として平均粒
子径280μm の石英粉末と、炭材として平均粒子径9
0μm のコークス粉末を3:1の重量比で混合した混合
粉末を黒鉛繊維フェルトの上下に配置した状態で黒鉛容
器に入れた。黒鉛容器を窒素ガス雰囲気に保持された加
熱炉に移し50℃/hrの昇温速度で1850℃の温度に
加熱し、30分間加熱反応させて、C/C複合基材の表
面に炭化珪素被覆層を形成した。
【0025】このようにして製造した炭化珪素の被覆処
理を施したC/C複合材について、次の方法により引張
強度、炭化珪素被覆層の厚さの測定ならびに耐酸化性の
評価を行い、その結果を表1に示した。 引張強度:厚さ2mm、長さ160mmの試料より掴み部
分を長さ40mm、幅25.4mmとし、ゲージ部を長さ4
0mm、幅12.7mmのダンベル形状に加工して、引張強
度測定用試験片とした。この試験片にクロスヘッド速度
1.3mm/minで引張荷重を加え破壊荷重を測定した。 炭化珪素被覆層の厚さ:炭化珪素を被覆したC/C複
合材の一部をダイヤモンドカッターで切断した断面をS
EMで観察して炭化珪素被覆層の厚さを測定した。 耐酸化性試験:炭化珪素を被覆したC/C複合材を電
気炉に入れて、大気雰囲気下に1400℃の温度に30
分間保持した時の重量減少率を測定した。
理を施したC/C複合材について、次の方法により引張
強度、炭化珪素被覆層の厚さの測定ならびに耐酸化性の
評価を行い、その結果を表1に示した。 引張強度:厚さ2mm、長さ160mmの試料より掴み部
分を長さ40mm、幅25.4mmとし、ゲージ部を長さ4
0mm、幅12.7mmのダンベル形状に加工して、引張強
度測定用試験片とした。この試験片にクロスヘッド速度
1.3mm/minで引張荷重を加え破壊荷重を測定した。 炭化珪素被覆層の厚さ:炭化珪素を被覆したC/C複
合材の一部をダイヤモンドカッターで切断した断面をS
EMで観察して炭化珪素被覆層の厚さを測定した。 耐酸化性試験:炭化珪素を被覆したC/C複合材を電
気炉に入れて、大気雰囲気下に1400℃の温度に30
分間保持した時の重量減少率を測定した。
【0026】実施例2 実施例1と同一の方法により作製したC/C複合基材
に、350℃の温度に加熱溶融したポリ塩化ビニルの融
液を均一に塗布して含浸させたのち、窒素ガス雰囲気に
保持した焼成炉に移し50℃/hr の昇温速度で2000
℃の温度に加熱して易黒鉛化炭素の被膜層を形成した。
次いで、実施例1と同一の方法により炭化珪素の被覆層
を形成してC/C複合材を製造した。更に、Si (OC
2 H5)4 とエタノールをモル比1:12の割合で配合
し、70℃の温度で還流撹拌したのち、Si (OC2 H
5)4 1モルに対し25モルの水と0.2モルのNH4 O
Hの混合液を撹拌しながら滴下し(pH12.0)、引
き続き撹拌を継続して約0.2μm のSiO2 球状微粒
子が均一に分散するサスペンジョンを作成し、このサス
ペンジョン中に前記炭化珪素被覆C/C複合材を浸漬し
て、15分間160Torrの圧力下に含浸処理を行ったの
ち、風乾した。次に、Si (OC2 H5)4 とエタノール
をモル比1:4.5の割合で配合し、室温で還流撹拌し
たのち、Si (OC2 H5)4 1モルに対し2.5モルの
水と0.03モルのHClの混合液を撹拌しながら滴下
して(pH3.0)、SiO2 ガラス前駆体溶液を調製
した。このガラス前駆体溶液に前記のSiO2 微粒子層
を形成した炭化珪素被覆C/C複合材を浸漬し、160
Torrの圧力下に15分間含浸処理したのち風乾し、その
後500℃の温度で10分間加熱して、SiO2 のガラ
ス質被膜(厚さ5μm )を形成した。
に、350℃の温度に加熱溶融したポリ塩化ビニルの融
液を均一に塗布して含浸させたのち、窒素ガス雰囲気に
保持した焼成炉に移し50℃/hr の昇温速度で2000
℃の温度に加熱して易黒鉛化炭素の被膜層を形成した。
次いで、実施例1と同一の方法により炭化珪素の被覆層
を形成してC/C複合材を製造した。更に、Si (OC
2 H5)4 とエタノールをモル比1:12の割合で配合
し、70℃の温度で還流撹拌したのち、Si (OC2 H
5)4 1モルに対し25モルの水と0.2モルのNH4 O
Hの混合液を撹拌しながら滴下し(pH12.0)、引
き続き撹拌を継続して約0.2μm のSiO2 球状微粒
子が均一に分散するサスペンジョンを作成し、このサス
ペンジョン中に前記炭化珪素被覆C/C複合材を浸漬し
て、15分間160Torrの圧力下に含浸処理を行ったの
ち、風乾した。次に、Si (OC2 H5)4 とエタノール
をモル比1:4.5の割合で配合し、室温で還流撹拌し
たのち、Si (OC2 H5)4 1モルに対し2.5モルの
水と0.03モルのHClの混合液を撹拌しながら滴下
して(pH3.0)、SiO2 ガラス前駆体溶液を調製
した。このガラス前駆体溶液に前記のSiO2 微粒子層
を形成した炭化珪素被覆C/C複合材を浸漬し、160
Torrの圧力下に15分間含浸処理したのち風乾し、その
後500℃の温度で10分間加熱して、SiO2 のガラ
ス質被膜(厚さ5μm )を形成した。
【0027】このようにして製造した炭化珪素被覆層の
上に、SiO2 のガラス質被膜を形成したC/C複合材
について、実施例1と同一の方法により引張強度および
炭化珪素被覆層の厚さを測定し、また耐酸化性試験を行
って、その結果を表1に併載した。
上に、SiO2 のガラス質被膜を形成したC/C複合材
について、実施例1と同一の方法により引張強度および
炭化珪素被覆層の厚さを測定し、また耐酸化性試験を行
って、その結果を表1に併載した。
【0028】実施例3 プリプレグシートの積層枚数を20枚としたほかは、実
施例1と同一の方法により、縦横250mm、厚さ6mmの
C/C複合基材を作製した。石炭ピッチ(固定炭素52
%、融点83℃、キノリン不溶分0.03%)を常温のキノリ
ンに溶解してピッチ濃度40wt%のピッチ溶液を調製
し、このピッチ溶液中にC/C複合基材を浸漬して、ピ
ッチ溶液を含浸した。次いで、250℃の温度で加熱乾
燥してキノリンを除去したのち、窒素ガス雰囲気に保持
した加熱炉に入れ、50℃/hrの昇温速度で1200℃
の温度に加熱してC/C複合基材の表層部に易黒鉛化性
炭素の被膜層を形成した。この含浸、加熱処理を4回繰
り返して行い、得られたC/C複合基材について実施例
1と同一の方法により炭化珪素被覆層を形成したのち、
実施例1と同一の方法により引張強度および炭化珪素被
覆層の厚さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その
結果を表1に併載した。
施例1と同一の方法により、縦横250mm、厚さ6mmの
C/C複合基材を作製した。石炭ピッチ(固定炭素52
%、融点83℃、キノリン不溶分0.03%)を常温のキノリ
ンに溶解してピッチ濃度40wt%のピッチ溶液を調製
し、このピッチ溶液中にC/C複合基材を浸漬して、ピ
ッチ溶液を含浸した。次いで、250℃の温度で加熱乾
燥してキノリンを除去したのち、窒素ガス雰囲気に保持
した加熱炉に入れ、50℃/hrの昇温速度で1200℃
の温度に加熱してC/C複合基材の表層部に易黒鉛化性
炭素の被膜層を形成した。この含浸、加熱処理を4回繰
り返して行い、得られたC/C複合基材について実施例
1と同一の方法により炭化珪素被覆層を形成したのち、
実施例1と同一の方法により引張強度および炭化珪素被
覆層の厚さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その
結果を表1に併載した。
【0029】実施例4 ピッチ溶液の濃度を50wt%に調製したほかは、実施例
3と同一の方法によりピッチ溶液の含浸、加熱処理を2
回繰り返してC/C複合基材の表層部に易黒鉛化性炭素
の被膜層を形成したのち、実施例1と同一の方法により
炭化珪素被覆層を形成した。このC/C複合材について
実施例1と同一の方法により引張強度および炭化珪素被
覆層の厚さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その
結果を表1に併載した。
3と同一の方法によりピッチ溶液の含浸、加熱処理を2
回繰り返してC/C複合基材の表層部に易黒鉛化性炭素
の被膜層を形成したのち、実施例1と同一の方法により
炭化珪素被覆層を形成した。このC/C複合材について
実施例1と同一の方法により引張強度および炭化珪素被
覆層の厚さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その
結果を表1に併載した。
【0030】実施例5 ピッチ溶液の濃度を60wt%に調製したほかは、実施例
3と同一の方法によりピッチ溶液の含浸、加熱処理を2
回繰り返してC/C複合基材の表層部に易黒鉛化性炭素
の被膜層を形成したのち、実施例1と同一の方法により
炭化珪素被覆層を形成した。このC/C複合材について
実施例1と同一の方法により引張強度および炭化珪素被
覆層の厚さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その
結果を表1に併載した。
3と同一の方法によりピッチ溶液の含浸、加熱処理を2
回繰り返してC/C複合基材の表層部に易黒鉛化性炭素
の被膜層を形成したのち、実施例1と同一の方法により
炭化珪素被覆層を形成した。このC/C複合材について
実施例1と同一の方法により引張強度および炭化珪素被
覆層の厚さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その
結果を表1に併載した。
【0031】実施例6 実施例3と同一の方法によりC/C複合基材の表面に形
成した炭化珪素被覆層の上に、Si (OC2 H5)4 とエ
タノールをモル比1:12の割合で配合し、70℃の温
度で還流撹拌したのち、Si (OC2 H5)4 1モルに対
し25モルの水と0.2モルのNH4 OHの混合液を撹
拌しながら滴下し(pH12.0)、引き続き撹拌を継
続して約0.2μm のSiO2 球状微粒子が均一に分散
するサスペンジョンを作成し、このサスペンジョン中に
前記炭化珪素被覆C/C複合材を浸漬して、15分間1
60Torrの圧力下に含浸処理を行ったのち、風乾した。
次に、Si (OC2 H5)4 とエタノールをモル比1:
4.5の割合で配合し、室温で還流撹拌したのち、Si
(OC2 H5)4 1モルに対し2.5モルの水と0.03
モルのHClの混合液を撹拌しながら滴下して(pH
3.0)、SiO2 ガラス前駆体溶液を調製した。この
ガラス前駆体溶液に前記のSiO2 微粒子層を形成した
炭化珪素被覆C/C複合材を浸漬し、160Torrの圧力
下に15分間含浸処理したのち風乾し、その後500℃
の温度で10分間加熱して、SiO2 のガラス質被膜
(厚さ5μm )を形成した。このようにして製造した炭
化珪素被覆層の上に、SiO2 のガラス質被膜を形成し
たC/C複合材について、実施例1と同一の方法により
引張強度および炭化珪素被覆層の厚さを測定し、また耐
酸化性試験を行って、その結果を表1に併載した。
成した炭化珪素被覆層の上に、Si (OC2 H5)4 とエ
タノールをモル比1:12の割合で配合し、70℃の温
度で還流撹拌したのち、Si (OC2 H5)4 1モルに対
し25モルの水と0.2モルのNH4 OHの混合液を撹
拌しながら滴下し(pH12.0)、引き続き撹拌を継
続して約0.2μm のSiO2 球状微粒子が均一に分散
するサスペンジョンを作成し、このサスペンジョン中に
前記炭化珪素被覆C/C複合材を浸漬して、15分間1
60Torrの圧力下に含浸処理を行ったのち、風乾した。
次に、Si (OC2 H5)4 とエタノールをモル比1:
4.5の割合で配合し、室温で還流撹拌したのち、Si
(OC2 H5)4 1モルに対し2.5モルの水と0.03
モルのHClの混合液を撹拌しながら滴下して(pH
3.0)、SiO2 ガラス前駆体溶液を調製した。この
ガラス前駆体溶液に前記のSiO2 微粒子層を形成した
炭化珪素被覆C/C複合材を浸漬し、160Torrの圧力
下に15分間含浸処理したのち風乾し、その後500℃
の温度で10分間加熱して、SiO2 のガラス質被膜
(厚さ5μm )を形成した。このようにして製造した炭
化珪素被覆層の上に、SiO2 のガラス質被膜を形成し
たC/C複合材について、実施例1と同一の方法により
引張強度および炭化珪素被覆層の厚さを測定し、また耐
酸化性試験を行って、その結果を表1に併載した。
【0032】比較例1 易黒鉛化製炭素の被膜層を形成しないほかは、実施例1
と同一の方法によってC/C複合基材の作製および炭化
珪素の被覆層を形成したC/C複合材について実施例1
と同一の方法により引張強度および炭化珪素被覆層の厚
さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その結果を表
1に併載した。
と同一の方法によってC/C複合基材の作製および炭化
珪素の被覆層を形成したC/C複合材について実施例1
と同一の方法により引張強度および炭化珪素被覆層の厚
さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その結果を表
1に併載した。
【0033】比較例2 易黒鉛化製炭素の被膜層を形成しないほかは、実施例3
と同一の方法によってC/C複合基材の作製および炭化
珪素の被覆層を形成したC/C複合材について実施例1
と同一の方法により引張強度および炭化珪素被覆層の厚
さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その結果を表
1に併載した。
と同一の方法によってC/C複合基材の作製および炭化
珪素の被覆層を形成したC/C複合材について実施例1
と同一の方法により引張強度および炭化珪素被覆層の厚
さを測定し、また耐酸化性試験を行って、その結果を表
1に併載した。
【0034】
【表1】 (表注) *1 被覆層の厚さのバラツキが大きく、平均値の算出不能
【0035】表1の結果から、C/C複合基材の表層部
に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成した実施例ではC/C
複合材の内部組織がSiC化される現象が抑制されるの
で引張強度が高く、また、形成されるSiCの被覆層の
厚さも均一なため酸化による消耗が少ないことが判る。
更に、SiCの被覆層の上にSiO2 のガラス質被覆層
を積層形成した実施例2、6のC/C複合材では耐酸化
性能がより向上することが認められる。
に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成した実施例ではC/C
複合材の内部組織がSiC化される現象が抑制されるの
で引張強度が高く、また、形成されるSiCの被覆層の
厚さも均一なため酸化による消耗が少ないことが判る。
更に、SiCの被覆層の上にSiO2 のガラス質被覆層
を積層形成した実施例2、6のC/C複合材では耐酸化
性能がより向上することが認められる。
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によればC/C複
合基材の表層部に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成するこ
とにより、炭化珪素被覆層の形成時にC/C複合基材の
表層部に均一、緻密な炭化珪素の被覆層が形成されてS
iOガスのC/C複合基材内部への浸透拡散が防止され
るので、C/C複合基材の内部組織がSiC化される現
象を抑制することができ、C/C複合材の材質強度の低
下が防止される。また、SiC被覆層は均一な厚さの連
続層として形成されるので優れた耐酸化性能を示し、更
にガラス質被膜を積層形成することにより、高度の耐酸
化性能を付与することが可能である。したがって、材質
強度に優れた耐酸化性C/C複合材の製造方法として極
めて有用である。
合基材の表層部に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成するこ
とにより、炭化珪素被覆層の形成時にC/C複合基材の
表層部に均一、緻密な炭化珪素の被覆層が形成されてS
iOガスのC/C複合基材内部への浸透拡散が防止され
るので、C/C複合基材の内部組織がSiC化される現
象を抑制することができ、C/C複合材の材質強度の低
下が防止される。また、SiC被覆層は均一な厚さの連
続層として形成されるので優れた耐酸化性能を示し、更
にガラス質被膜を積層形成することにより、高度の耐酸
化性能を付与することが可能である。したがって、材質
強度に優れた耐酸化性C/C複合材の製造方法として極
めて有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 炭素繊維をマトリックス樹脂とともに複
合成形し、硬化および焼成炭化したC/C複合基材の表
層部に易黒鉛化性炭素の被膜層を形成したのち、珪素源
と炭材の混合粉末を加熱反応させて生成するSiOガス
と非酸化性雰囲気中1600〜2000℃の温度域で接
触させ、C/C複合基材の表面にコンバージョン法によ
る炭化珪素被覆層を形成することを特徴とする耐酸化性
C/C複合材の製造方法。 - 【請求項2】 加熱溶融した石炭系ピッチ、石油系ピッ
チあるいはポリ塩化ビニルの融液を、C/C複合基材の
表層部に含浸して原料被覆層を設け、非酸化性雰囲気中
800℃以上の温度で加熱処理して易黒鉛化性炭素の被
膜層を形成する、請求項1記載の耐酸化性C/C複合材
の製造方法。 - 【請求項3】 石炭系ピッチ、石油系ピッチあるいはポ
リ塩化ビニルの熱分解ピッチを有機溶媒に溶解したピッ
チ溶液を、C/C複合基材の表層部に含浸したのち、加
熱乾燥により有機溶媒を除去してピッチ被覆層を設け、
非酸化性雰囲気中800℃以上の温度で加熱処理して易
黒鉛化性炭素の被膜層を形成する、請求項1記載の耐酸
化性C/C複合材の製造方法。 - 【請求項4】 C/C複合基材の表面に形成した炭化珪
素被覆層をベース被覆層とし、該ベース被覆層の上にS
iO2 、Al2 O3 、B2 O3 、ZrO2 の単体または
複合体からなるガラス質被覆層を積層形成する、請求項
1、2または3記載の耐酸化性C/C複合材の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34673096A JP3461424B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-12-10 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9057096 | 1996-03-19 | ||
JP8-90570 | 1996-03-19 | ||
JP34673096A JP3461424B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-12-10 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09309779A true JPH09309779A (ja) | 1997-12-02 |
JP3461424B2 JP3461424B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
ID=26432032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34673096A Expired - Fee Related JP3461424B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-12-10 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3461424B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114432909A (zh) * | 2022-01-30 | 2022-05-06 | 大连理工大学 | 一种高稳定陶瓷基亚纳米孔石墨烯复合膜及精密分离应用 |
CN114455969A (zh) * | 2021-12-30 | 2022-05-10 | 西安超码科技有限公司 | 一种含有氧化铝涂层的高密度C/C-SiC复合材料坩埚 |
-
1996
- 1996-12-10 JP JP34673096A patent/JP3461424B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114455969A (zh) * | 2021-12-30 | 2022-05-10 | 西安超码科技有限公司 | 一种含有氧化铝涂层的高密度C/C-SiC复合材料坩埚 |
CN114432909A (zh) * | 2022-01-30 | 2022-05-06 | 大连理工大学 | 一种高稳定陶瓷基亚纳米孔石墨烯复合膜及精密分离应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3461424B2 (ja) | 2003-10-27 |
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