JPH09283440A - 選択エピタキシャル膜の形成方法 - Google Patents

選択エピタキシャル膜の形成方法

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JPH09283440A
JPH09283440A JP8090676A JP9067696A JPH09283440A JP H09283440 A JPH09283440 A JP H09283440A JP 8090676 A JP8090676 A JP 8090676A JP 9067696 A JP9067696 A JP 9067696A JP H09283440 A JPH09283440 A JP H09283440A
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英憲 材原
Hiroshi Naruse
宏 成瀬
Hiroyuki Sugaya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非晶質膜をマスクとして選択エピタキシャル成
長した際に、非晶質膜とエピタキシャル膜との界面に生
ずるファセットを埋めこむこと。 【解決手段】マスクを用いた選択エピタキシャル成長後
に、減圧の非酸化性雰囲気下で、1000℃程度の熱処
理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、選択エピタキシャ
ル膜の形成方法に関するものであり、特に、半導体基板
上に絶縁膜をマスクとして選択的にエピタキシャル膜を
形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、シリコンの選択エピタキシャル成
長は、図4(A)に示すように行っていた。まず、面方
位(100)面を表面とするシリコン基板(以下、(1
00)シリコン基板と略記する)41上に酸化膜42を
全面に形成する。この後、酸化膜42の所望の部分にエ
ッチングにより矩形状の開口部を設ける。ここで、矩形
状の開口部の一辺は、結晶方位<100>方向とする。
この後、この開口部を埋めるように選択エピタキシャル
膜43を成長する。
【0003】しかしこの方法では、酸化膜42に接する
選択エピタキシャル膜43の端面に、表面が面方位(1
11)を有する(111)ファセット44の形成が避け
られない。
【0004】次に、図4(B)に示すように、酸化膜4
2、選択エピタキシャル膜43双方を含む(100)シ
リコン基板41上面に、例えば電極領域となるポリシリ
コン膜46を成膜する。
【0005】この場合、前記の(111)ファセット4
4のため、本来、選択エピタキシャル膜43によって分
離されているべき、シリコン(100)基板41とポリ
シリコン膜46が、接触して導通してしまったり、この
間の耐圧が低下してしまうなどの不都合がある。
【0006】これを避ける一つの方法として、特開平6
−260427号公報に記載された方法がある。これ
は、図5に示すように、(111)シリコン基板51を
用い、酸化膜52をマスクとして、選択エピタキシャル
膜53を成長させる方法である。この方法によれば、
(111)面を表面とするシリコン面は表面エネルギー
の低い面であるため、図5に示すようにファセット成長
の無い、平坦なエピタキシャル成長面を得ることができ
る。
【0007】しかし、この方法は、エピタキシャル成長
に用いられるシリコン基板51の面方位が(111)面
に限定されたものであり、通常の半導体デバイスで使用
される(100)面に適用できず、適用範囲は限られた
ものとなってしまう。
【0008】また、別の方法としては、特開平5−18
2981号公報に記載された方法がある。これは、図6
(A)に示すように、(100)シリコン基板61上に
選択エピタキシャル成長のマスクとして用いる酸化膜6
2を、選択的に、且つ、選択エピタキシャル成長領域側
の界面をひさし形状64となるように形成する。この
後、ジシランガスを用いて選択エピタキシャル成長す
る。この方法によれば、図6(B)ないし(D)に示す
ごとく、ひさし形状64の下面により反射された図示し
ないジシランガスの効果により、側壁にいたるまで平坦
な選択エピタキシャル膜63を得ることができる。
【0009】しかし、酸化膜62側面をひさし形状に形
成することが非常に困難である。上記何れの方法におい
ても、(100)シリコン基板上に、特別な端面形状の
酸化膜のマスクを用いる事なく、エピタキシャル膜をそ
のマスク端面と接触させて選択成長させることが困難で
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑みなされたもので、特別な端面形状の酸化膜のマ
スクを用いることなく、しかも、そのマスク端面と接触
した選択エピタキシャル膜を形成することができる方法
を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
め、本発明に係る選択エピタキシャル膜の形成方法で
は、半導体基板表面上全面に、マスクとなる薄膜を形成
する工程と、前記マスクとなる薄膜の所望の領域に前記
半導体基板表面にいたる開口部を設ける工程と、前記開
口部上に選択的にエピタキシャル膜を形成する工程とを
有し、前記選択的にエピタキシャル膜を形成する工程の
後に、800(℃)以上の温度で熱処理工程を施すこと
を特徴とする。
【0012】また、前記マスクとなる薄膜が、絶縁薄膜
であることを特徴とする。また、前記半導体基板表面の
面方位が(100)面であることを特徴とする。
【0013】また、前記熱処理工程が、1000(P
a)以下の減圧下で行われることを特徴とする。
【0014】また、上記の問題を解決するため、本発明
に係る選択エピタキシャル膜の形成方法では、表面の面
方位が(100)面である半導体基板上に窒化珪素膜、
酸化珪素膜ないしそれらの積層膜の何れかよりなる絶縁
薄膜を形成する工程、前記絶縁薄膜の所望の領域に開口
部を形成する工程、前記開口部内に、選択エピタキシャ
ル膜を成長する工程、次に、前記選択エピタキシャル膜
の形成された半導体基板を圧力1000(Pa)以下の
水素雰囲気下で、1000(℃)以上の熱処理を行う事
を特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
につき、図1に基づいて詳細に説明する。図1は、本発
明にかかる選択エピタキシャル膜の製造工程を示したも
のである。 図1(A)に示したように、(100)シ
リコン基板1上全面に、シリコン基板の熱酸化により、
膜厚200(nm)の酸化膜2を形成する。引き続き、
図示しないレジスト膜を酸化膜2上全面に形成し、通常
の写真食刻法により、所望の部分に開口部を設ける。こ
の開口部より露出した酸化膜をエッチング除去し、(1
00)シリコン基板1上に開口部を有する酸化膜2を形
成する(図1(A))。
【0016】引き続き、上記の酸化膜2をマスクとし
て、シリコンエピタキシャル成長を行い、70(nm)
のシリコン選択エピタキシャル膜3を形成する。この
際、選択エピタキシャル膜3の、酸化膜2と接する界面
の形状は、エピタキシャル成長の成長条件、酸化膜2の
開口部側面形状に基づいて異なるが、一般には、下記の
ようになる。
【0017】即ち、例えば、酸化膜2の開口部側面が
(100)シリコン基板1表面となす角αが90°以上
の時は、図6に示した場合と同様に選択エピタキシャル
膜3と酸化膜2とは、密着して形成される。しかし、α
が、90°以下である場合、図1(B)に示したよう
に、酸化膜2側の側面に(111)ファセット4を有す
るシリコン選択エピタキシャル膜3が得られる。この
際、(111)ファセット4と酸化膜2の界面に、隙間
25が生ずることが多い。
【0018】このときのシリコン選択エピタキシャル成
長の条件は、キャリアガスをH2 として15(l/mi
n)の流量で流し、ソースガスSiH2 Cl2 を流量
0.4(l/min)で流し、温度700(℃)、圧力
1000(Pa)、の条件で行ったものである。
【0019】次に、上記の選択エピタキシャル成長に引
き続き、1000(℃)の温度、H2ガス圧力1000
(Pa)、かつ不純物ガス分圧が1×10-4(Pa)以
下の雰囲気中で、30(sec)の熱処理を施す。
【0020】このとき、図1(C)に示すように、シリ
コン選択エピタキシャル層3と、酸化膜2との界面に生
じた(111)ファセット4が埋め込まれ、隙間25が
消滅することが確認された。このようにして、選択エピ
タキシャル膜3と酸化膜2との界面形状にかかわらず、
酸化膜2の側面と選択エピタキシャル膜3の側面とが面
をなして接する選択エピタキシャル膜を得ることができ
る。この現象はH2ガス雰囲気で800(℃)以上の熱
処理を行った場合に観察された。この現象は、エピタキ
シャル成長層表面の原子が、800(℃)以上の高温に
よって活性化され、エピタキシャル層表面を移動するこ
とにより生ずると考えられる。
【0021】次に、本発明の第2の実施の形態につき、
図2を用いて説明する。図2は選択エピタキシャル膜
を、バイポーラトランジスタのベースエピタキシャル膜
に適用したときの例である。
【0022】図2(A)は、コレクタ領域となる、3×
1016(cm-2)程度のP(リン)をドープしたN型
(100)シリコンエピタキシャル成長基板21上に、
選択的に厚さ200(nm)の熱酸化膜2を形成し、所
望の領域に開口を設けたものである。
【0023】引き続き、ベース領域となる、B(ホウ
素)をドープした7×1018(cm-2)程度のP型選択
エピタキシャル膜23を厚さ70(nm)形成する。こ
れにより、P型選択エピタキシャル膜23の酸化膜2側
の側面には、(111)ファセット4が形成され、一部
には隙間25が形成される(図2(B))。
【0024】次に、1000(℃)の温度、H2ガス圧
力1000(Pa)、かつ不純物ガス分圧が1×10-4
(Pa)以下の雰囲気中で、30(sec)の熱処理を
施し、隙間25を埋め込む。(図2(C))。
【0025】上記に引き続いてシリコンP型選択エピタ
キシャル膜23を熱酸化し、所望の部分のみに第2のシ
リコン酸化膜5を形成する(図2(D))。引き続き、
酸化膜2、P型選択エピタキシャル膜23、第2のシリ
コン酸化膜5を覆って、ベース電極となるBドープで5
×1015(cm-2)程度のP型ポリシリコン膜6を形成
し、熱酸化により表面に第3の酸化膜7を形成する(図
2(E))。
【0026】上記に引き続き、全面に窒化膜8を形成し
た後、エミッタ電極を形成すべき所望の部分に、RIE
により、ウェハ表面より窒化膜8、第3の酸化膜7、P
型ポリシリコン膜6を貫通して第2のシリコン酸化膜5
上までエッチング孔9を形成する(図2(F))。
【0027】引き続き、ウェハ全面に第2の窒化膜を形
成し、エッチバックすることにより、前記エッチング孔
9側壁に、窒化膜サイドウォール10を形成する(図2
(G))。
【0028】更に続いて、窒化膜サイドウォール10底
部に露出した第2のシリコン酸化膜5をウェットエッチ
ングにより除去し、シリコン選択エピタキシャル膜23
の表面を露出させる(図2(H))。
【0029】次に、窒化膜サイドウォール10表面、窒
化膜サイドウォール10底部に露出したシリコン選択エ
ピタキシャル膜23表面を覆い、窒化膜8表面を含んで
As(砒素)添加N型ポリシリコンエミッタ電極11を
形成する。続いて、熱処理によってベース領域であるシ
リコン選択エピタキシャル膜23の表面のN型ポリシリ
コンエミッタ電極11と接する部分に、N型ポリシリコ
ンエミッタ電極11よりAs(砒素)を拡散し、N型エ
ミッタ領域12を形成する(図2(I))。
【0030】上記の、本発明の第2の実施の形態に示す
製造工程を、従来の選択エピタキシャル膜成長方法を用
いて実施した場合、シリコン酸化膜2と選択エピタキシ
ャル膜23の間に隙間が形成されてしまうことがある。
この場合には、P型ポリシリコンベース電極6と、コレ
クタとなるN型(100)シリコンエピタキシャル基板
21とが直接に接することとなり、ショート不良となっ
てしまう。
【0031】上記の実施の形態によれば、上述したよう
なシリコン酸化膜2と選択エピタキシャル膜3の間の隙
間は、熱処理によって埋められており、上記の不良は発
生せず、トランジスタの製造歩留を大きく向上させるこ
とができる。
【0032】次に本発明を素子分離に応用した本発明の
第3の実施の形態につき、図3を用いて説明する。図3
は、P型シリコン基板31上に部分的に1000(n
m)の酸化膜2を形成し(図3(A))、露出したP型
シリコン基板31表面上にN型の選択エピタキシャル膜
3を比較的厚く1000(nm)成長させ、電気的に分
離されたデバイス形成領域としたものである(図3
(B))。
【0033】このままでは、図3に示すように酸化膜2
の端面を垂直に形成した場合でも、例えばP型シリコン
基板31に(100)基板を使用した場合には、N型選
択エピタキシャル膜3と酸化膜2の界面に、(111)
ファセット4の形成により段差が発生する。この後選択
エピタキシャル膜3表面にデバイスを形成する際には、
この段差が、フォトリソグラフィ工程時に、マスク合わ
せずれ、レジスト塗布むら等の不都合の原因となる。
【0034】しかしながら、本発明に従い1000
(℃)の熱処理を行うことにより、上記の段差は平坦化
され、デバイス作成に適した状態を得ることができる
(図3(C))。
【0035】上記の第3の実施の形態によれば、容易
に、ファセットの低減した平坦な面を得ることが出来、
選択エピタキシャル膜上への高精度の加工が可能とな
る。上記の各実施の形態ではシリコン基板上に選択エピ
タキシャル成長する場合について述べたが、本発明の実
施は上述の各実施の形態に限ることはなく、広い条件範
囲で適用し得る。
【0036】例えば、熱処理条件として、800(℃)
以上の温度で熱処理すれば同様の効果が得られる。ま
た、選択エピタキシャル膜は半導体基板と同一の材料で
ある必要はなく、例えばシリコン基板上にシリコンゲル
マニウム混晶よりなる選択エピタキシャル膜を形成して
もよい。
【0037】また、上記の熱処理はH2雰囲気に限るも
のではなく、半導体基板表面の酸化が防げるように、非
酸化性雰囲気であればよく、N2、Ar等を雰囲気とし
てもよい。また、上記各実施例では、選択成長マスクと
してシリコン酸化膜を用いたが、これに限るものではな
く、窒化珪素膜等であっても良い。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、選択エピタキシャル膜
側面を、選択成長に用いるマスクの側面形状に依存する
ことなく、選択成長に用いるマスクの側面と面をなして
接する選択エピタキシャル膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る選択エピタキ
シャル膜形成工程の工程断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置製
造工程の工程断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る選択エピタキ
シャル膜形成工程の工程断面図の1部である。
【図4】従来の選択エピタキシャル膜形成工程の第1の
例の工程断面図の1部である。
【図5】従来の選択エピタキシャル膜形成工程の第2の
例の工程断面図の1部である。
【図6】従来の選択エピタキシャル膜形成工程の第3の
例の工程断面図の1部である。
【符号の説明】
α・・・酸化膜端面のシリコン基板表面となす角 1・・・(100)シリコン基板 2、42、52、62・・・酸化膜 3、43、53、63・・・選択エピタキシャル膜 4、44・・・(111)ファセット 5・・・第2のシリコン酸化膜 ・・・P型ポリシリコン膜 7・・・第3の酸化膜 8・・・窒化膜 9・・・エッチング孔 10・・・窒化膜サイドウォール 11・・・N型ポリシリコンエミッタ電極 12・・・エミッタ領域 21・・・N型(100)シリコンエピタキシャル基板 23・・・P型選択エピタキシャル基板 25・・・隙間 31・・・P型シリコン基板 33・・・N型選択エピタキシャル基板 41、61・・・(100)シリコン基板 46・・・ポリシリコン膜 51・・・(111)シリコン基板 64・・・ひさし形状

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板表面上全面に、マスクとなる薄
    膜を形成する工程と、前記マスクとなる薄膜の所望の領
    域に前記半導体基板表面にいたる開口部を設ける工程
    と、前記開口部上に選択的にエピタキシャル膜を形成す
    る工程とを有し、前記選択的にエピタキシャル膜を形成
    する工程の後に、800(℃)以上の温度で熱処理工程
    を施すことを特徴とする選択エピタキシャル膜の形成方
    法。
  2. 【請求項2】前記マスクとなる薄膜が、絶縁薄膜である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の選択エピタキシャ
    ル膜の形成方法。
  3. 【請求項3】前記半導体基板表面の面方位が(100)
    面であることを特徴とする請求項1または2に記載の選
    択エピタキシャル膜の形成方法。
  4. 【請求項4】前記熱処理工程が、1000(Pa)以下
    の減圧下で行われることを特徴とする、請求項1ないし
    3の何れか1項に記載の選択エピタキシャル膜の形成方
    法。
  5. 【請求項5】表面の面方位が(100)面である半導体
    基板上に窒化珪素膜、酸化珪素膜ないしそれらの積層膜
    の何れかよりなる絶縁薄膜を形成する工程、 前記絶縁薄膜の所望の領域に開口部を形成する工程、 前記開口部内に、選択エピタキシャル膜を成長する工
    程、 次に、前記選択エピタキシャル膜の形成された半導体基
    板を圧力1000(Pa)以下の水素雰囲気下で、10
    00(℃)以上の熱処理を行う事を特徴とする選択エピ
    タキシャル膜の形成方法。
JP8090676A 1996-04-12 1996-04-12 選択エピタキシャル膜の形成方法 Pending JPH09283440A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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