JPH09279121A - 接着剤組成物および該組成物からなる接続部材 - Google Patents
接着剤組成物および該組成物からなる接続部材Info
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- JPH09279121A JPH09279121A JP9207596A JP9207596A JPH09279121A JP H09279121 A JPH09279121 A JP H09279121A JP 9207596 A JP9207596 A JP 9207596A JP 9207596 A JP9207596 A JP 9207596A JP H09279121 A JPH09279121 A JP H09279121A
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Abstract
易に補修可能な接着剤組成物および接着部材を提供す
る。 【解決手段】 本発明の接着剤組成物は、シアネートエ
ステル樹脂/エポキシ樹脂/潜在性硬化剤を必須とし、
熱可塑性樹脂を含むのが好ましい。ここで、シアネート
エステル樹脂は、25重量%以下である一方、潜在性硬
化剤を含むエポキシ樹脂が30重量%以上であり、さら
には、潜在性硬化剤がイオン重合性の触媒型硬化剤であ
り、かつ、マイクロカプセル状であることが好ましい。
また、本発明の接着部材は、このような接着剤組成物
と、その接着剤組成物に対し0.1〜20体積%の導電
粒子とを含有してなる。
Description
やICチップ等の電子部品において2つの相対峙する電
極間に形成し、両電極を接続するのに好適な接着剤組成
物、および該接着剤組成物を含む接続部材に関する。
これらの電極間で電気的導通を得る接着剤としては、ス
チレン系やポリエステル系などの熱可塑性物質や、エポ
キシ系やシリコーン系などの熱硬化性物質が知られてい
る。
電性粒子を配合して、加圧により接着剤の厚み方向に電
気的接続を得るもの(例えば特開昭55−104007
号公報参照)と、導電性粒子を用いずに接続時の加圧に
より電極面の微細凹凸の接触により電気的接続を得るも
の(例えば特開昭60−262430号公報参照)とが
ある。
いては、電気的に接続不良であったり、接続後に電子部
品や回路が不良になると、電極や回路間を剥がす等した
後、接着剤を溶剤等で除去し、その後、再度良品を接着
剤により接続する、いわゆるリワーク処理が行われてい
る。
ルケトン、トルエン、リグロイン、テトラハイドロフラ
ン、アルコール等の汎用溶剤を用いて、周辺の良好部に
悪影響を与えずに、微細回路や電極上の接着剤を迅速か
つ容易に除去することが、接続作業性の向上や、製造コ
スト低減の点から重要である。
の信頼性、即ち耐熱性や耐湿性等を考慮した場合には、
エポキシ系等の熱硬化性接着剤が有効である。
用溶剤では困難なため、エポキシ剥離剤などの強烈な溶
剤を用いる必要があり、このため、再接続部への剥離剤
成分である酸やハロゲン化物の影響により、回路の腐食
や電食が発生し接続部の信頼性が低下する、という問題
がある。
硬化性接着剤と比較すると、リワークが比較的容易であ
るが、耐熱性が不足し、接続部の信頼性が低下する、と
いう問題がある。
試みの一つとして、特開平5−28828号公報には、
シアネートエステル樹脂/熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂
/金属化合物触媒の系が示されており、金属化合物触媒
としては有機金属化合物、金属キレート化合物、有機金
属塩が例示されている。ここで、シアネートエステル樹
脂の金属化合物触媒としては、オクチル酸亜鉛、アセチ
ルアセトン鉄、ジブチル錫マレート、ナフテン酸コバル
トなどが既に知られている。
反応生成物については、特公昭46−41112号公報
により公知であるが、硬化に数時間が必要であり、反応
性が劣ると共に、耐熱性が不十分である、という問題も
あった。
れば、従来に比べリワーク性は向上するものの、この系
を電子部品の電極接続用とした場合、金属化合物触媒の
残存により通電耐湿試験における電食が発生しやすく、
また硬化時の低温化が不十分である、等の問題がある。
の形成により、電極材料が隣接電極間に例えばデンドラ
イトと呼ばれる形状で移行する現象であり、従来から銀
のマイグレーション等として既知の現象であるが、最近
の電極間距離の減少による高密度化により益々問題視さ
れており、接続材料からCo,Cu,Fe等の金属類
や、塩素などの不純物イオンを低減する努力が続けられ
ている。
の伸びの抑制により、高密度電極の正確な位置合せを得
る点からも重要であり、本用途においては短時間接続に
よる接続作業の高速化と合せて低温接続が必要であり、
同公報によれば主剤であるシアネートエステルとエポキ
シ樹脂を金属化合物触媒により反応を促進させ、その実
施例では180℃、20秒といった硬化性が可能とされ
ている。
なされたもので、高密度電極の低温短時間接続が可能で
あり、接続部の信頼性が高くかつ汎用溶剤により容易に
補修可能な接着剤組成物、および該接着剤組成物からな
る接続部材を提供するものである。
め、請求項1記載の発明に係る接着剤組成物は、シアネ
ートエステル樹脂、エポキシ樹脂、潜在性硬化剤の成分
を必須とすることを特徴とする。
は、シアネートエステル樹脂、エポキシ樹脂、潜在性硬
化剤、熱可塑性樹脂の成分を必須とすることを特徴とす
る。
請求項2記載の接着剤組成物において、シアネートエス
テル樹脂が25重量%以下である一方、潜在性硬化剤を
含むエポキシ樹脂が30重量%以上である、ことを特徴
とする。
項2または請求項3記載の接着剤組成物において、潜在
性硬化剤がイオン重合性の触媒型硬化剤であり、かつ、
マイクロカプセル状である、ことを特徴とする。
求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の接着
剤組成物と、上記接着剤組成物に対し0.1〜20体積
%の導電粒子と、を含有してなることを特徴とする。
成分であるエポキシ樹脂の自己重合反応が潜在性硬化剤
により優先して発生し、シアネートエステル樹脂の自己
重合やエポキシ樹脂との反応は比較的低位であるので、
エポキシ樹脂の自己重合反応熱などにより接続信頼性を
維持する程度までの凝集力が発生する。
に一部可溶もしくは膨潤可能な状態であるため、リワー
ク性を有するものと考えられる。これは接続時の温度条
件が200℃以下で、好ましくは175℃で数十秒程度
の限られた条件下で、かつ非金属系である潜在性硬化剤
との特殊な組み合わせのなかで見いだされた現象とみら
れる。
り、エポキシ樹脂硬化物を例えば海とした場合、シアネ
ートエステル樹脂は島状に存在するか、あるいはシアネ
ート基やエステル基の作用によって、シアネートエステ
ル樹脂が金属や酸化金属で構成される回路類の表面に吸
着形成されて、シアネートエステル樹脂が回路類の表面
に高濃度に傾斜的に存在するものと考えられる。
樹脂の島状もしくは傾斜部等の高濃度部は、汎用溶剤に
より比較的容易に膨潤または溶解し、またはこの部分が
きっかけとなって、硬化物を膨潤または溶解して補修可
能となり、リワーク性を付与するものと考えられる。
した場合、フィルム状物がその海・島状構造によって、
やや不透明性となるので、回路の位置合わせ時に透過光
の乱反射によりガラス回路上の透明電極の認識が容易で
ある特徴も合わせて有する。
時に低粘度であるため、接続時の温度条件が175℃以
下数十秒程度の条件下で粘度が低くなり、接着剤の流動
による抵抗が少なくなるので、接続回路の変形を生じな
い。したがって、回路の位置ずれを生じ難く、微細回路
の接続に好適である。
物、および該接着剤組成物からなる接続部材の実施形態
を詳細に説明する。
エステル樹脂/エポキシ樹脂/潜在性硬化剤を必須とす
ることを特徴とし、これらの成分にはさらに熱可塑性樹
脂を含有することも可能である。
%以下である一方、潜在性硬化剤を含むエポキシ樹脂が
30重量%以上であることが望ましく、さらには、潜在
性硬化剤がイオン重合性の触媒型硬化剤であり、かつ、
マイクロカプセル状であることがより望ましい。
剤組成物の100重量部に対し、さらに0.1〜20体
積%の導電粒子を含有してなることを特徴としている。
テル樹脂」としては、分子鎖中に少なくとも1つのシア
ネート基を有するモノマー、オリゴマー、およびこれら
の誘導体を含み、これらの分子量は150〜2000程
度が好ましい。150未満では、結晶化し易く、溶解性
が低下し、また接着剤系の凝集力が低下して、高接着力
が得にくいからである。その一方、2000を越える
と、他の成分との相溶性が低下してしまい、その取り扱
いが難くなるからである。なお、本発明でいう分子量
は、重量平均分子量(GPC法によるスチレン換算値)
である。
名をメーカ名と共に例示すると、2,2´−ジ(4−シ
アナトフェニル)プロパン…商品名スカイレックスCA
200(三菱瓦斯化学)、AROCY・B−10、3
0、50(旭チバ)、ジ(4−シアナト3,5ジメチル
フェニル)メタン…AROCY M−10、20、ジ
(4−シアナトフェニル)チオエーテル…AROCY・
T−10、20、2.2´−ジ(4−シアナトフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン…AROCY・F−10、
ジ(4−シアナトフェニル)エタン…AROCY・L−
10、フェノール/ジシクロペンダジエン共重合物のシ
アネート…XU71787(ダウケミカル)、フェノー
ルノボラックシアネート…PrimasterPT(A
llid Signal)等がある。
しては、例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノール
Aや、F、D等から誘導されるビスフェノール型エポキ
シ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックや
クレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラッ
ク樹脂が代表的であり、その他、グリシジルアミン、ク
リシジルエステル、脂環式、複素環式、フロム化エポキ
シ等の1分子内に2子以上のオキシラン基を有する各種
のエポキシ化合物が適用可能である。
ることが可能である。これらエポキシ樹脂は、不純物イ
オン(Na+ 、Cl- 等)や、加水分解性塩素等を30
0ppm以下に低減した高純度品を用いることが、電食
や、エレクトロマイグレーション防止のために好まし
い。
スフェノール型エポキシ樹脂が分子量の異なるグレード
で広く入手可能であり、接着性や反応性等を任意に設定
できることから好ましい。
は、粘度が特に低いことから流動性を広範囲に設定でき
ることや、液状であり粘着性も得やすいことから特に好
ましい。
を有するいわゆる多官能エポキシ樹脂も、組成物の架橋
密度を向上し耐熱性が向上するので好ましく、溶剤によ
る補修性を保つために組成物中に占める多官能エポキシ
樹脂の割合を20%以下として使用できる。
ネートエステルが25重量%以下である一方、潜在性硬
化剤を含むエポキシ樹脂が30重量%以上である。
合は、1〜25重量%であり、2〜11重量%がより好
ましい。この量が少ない場合には、溶剤によるリワーク
性が不足する一方、多い場合には、接続部の信頼性が不
足するからである。
量に添加して良く、その好ましい割合は30〜90重量
%であり、40〜80重量%がより好ましい。この量が
少ない場合には、エポキシ樹脂の硬化に基づく耐熱性が
不足する一方、多い場合には、リワーク性が不足するか
らである。
しては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ
素−アミン錯体、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシ
アンジアミド等、及びこれらの変性物があり、これらは
単独または2種以上の混合体として使用できる。
のいわゆるイオン重合体の触媒型硬化剤であり、速硬化
性を得易く、また化学当量的な考慮が少なくても良いこ
とから好ましい。
ものが非金属系であり電食しにくく、また反応性や接続
信頼性の点から特に好ましい。ここで、硬化剤としては
その他に、ポリアミン類、ポリメルカプタン、ポリフェ
ノール、酸無水物等の適用や前記触媒型硬化剤との併用
も可能である。
の両立が要求される本発明の好ましい形態としては、こ
れらの硬化剤を核として、ポリウレタン系、ポリエステ
ル系等の高分子物質や、Ni,Cu等の金属簿膜及びケ
イ酸カルシウム等の無機物で被覆したマイクロカプセル
型であることが好ましい。
注意すべき点は、カプセルの粒径を例えばフィルム状接
着剤の厚みよりも小さくして、保存時のカプセル破壊を
防止することや、カプセルの被覆層の材質を組成物や溶
剤等に対して耐性のあるものを使用することである。
0℃が好ましい。40℃未満であると、室温との温度差
が少なく、保存に低温が必要である一方、200℃を越
すと、接続の他の部材に熱影響を与えからである。この
ような理由から、さらに50〜150℃であるほうがよ
り好ましい。
差走査熱量計)を用いて計測し、エポキシ樹脂と硬化剤
の配合物を試料として室温から10℃/分で昇温させた
時の発熱ピーク温度のことをいう。なお、活性温度は、
低温側であると反応性が勝るが、保存性が低下する傾向
にあるので、これらを考慮して決定するようにする。
しては、熱可塑性樹脂はフィルム形成やリワーク性の向
上を目的に必要に応じて用いるものであるので、フェノ
キシ樹脂を含む高分子量エポキシ樹脂、ポリビニルアセ
タール、ポリスルホン、ポリエステル、ポリウレタン、
ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエー
テル、ポリシロキサン、ポリエーテルイミド、ポリビニ
ル、エポキシアクリレート、例えばスチレン等の各種の
熱可塑性エラストマー等があり、これらの混合物や共重
合物でも良い。
樹脂との相溶性や接続部材の特性を考慮して決定され
る。
等の極性基を含有すると、エポキシ樹脂との相溶性が向
上し、均一な外観や特性を有するフィルムが得られるの
で、硬化時の反応促進による短時間硬化を得る点からも
好ましい。
以上がフィルム形成性の点から好ましく、また組成物中
に占める割合は、フィルム形成が可能であればできるだ
け少量とすべきであり、好ましくは40重量%以下であ
る。
であるフェノキシ樹脂について説明する。
以上の高分子量エポキシ樹脂であり、エポキシ樹脂と構
造が似ていることから、エポキシ樹脂と相溶性がよく、
また接着性も良好な特徴を有する。分子量の大きいほど
フィルム形成性が容易に得られ、また接続時の流動性に
影響する溶融粘度を添加量により広範囲に設定できるか
らである。
フェノキシ樹脂に比べ、ビスフェノールFから導入品
は、相溶性や流動性の制御が行い易く、さらに好まし
い。
与剤としては、ロジンやテルペン等の天然物系樹脂、脂
肪族、脂環族、芳香族、クマロン・インデン、スチレン
系等の重合系樹脂、及びフェノールやキシレン系等の縮
合系樹脂等があり、これらの変性体や誘導体でも良い。
これらは、単独もしくは2種類以上混合して用いること
ができ、接着剤系の凝集力を高める点から軟化点40℃
以上の固形物が好ましい。
には、通常の添加剤等として、例えば、充填剤、軟化
剤、促進剤、老化防止剤、接着剤、難燃化剤、チキソト
ロピック剤、カップリング剤および、フェノール樹脂や
メラミン樹脂、イソシアネート類等の硬化剤や触媒等を
含有することもできる。
填剤及びシラン、チタン、クロム、ジルコニウム、アル
ミニウム、等の各系のカップリング剤が特に有用であ
る。
キシ基、及びイソシアネート基含有物が、接着性の向上
の点から特に好ましい。
i,Cu,ハンダ等の金属粒子やカーボン等があり、こ
れらと非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等
に前記導電層を被覆等して形成したものでも良い。
属粒子の場合は、加熱加圧により変形性を有するので、
接続時に電極との接触面積が増加して、信頼性が向上す
るので、より好ましい。導電粒子は、0〜30体積%、
好ましくは接着剤組成物に対し20体積%以上とするこ
とにより均一導電性とすることや、0.1〜20体積%
とすることにより厚み方向に導電性の異方導電性とする
ことも可能である。また、これらの粒子の表面に接続時
に溶融する絶縁層を形成することもできる。
して、なかでもフィルム状接着剤として、特に有用であ
る。
物を溶剤あるいはエマルションの場合の分散液等として
液状化して、離形紙等の剥離性基材上に形成し、あるい
は不織布等の基材に前記配合液を含浸させて剥離性基材
上に形成し、硬化剤の活性温度以下で乾燥して、溶剤あ
るいは分散液等を除去すればよい。
と含酸素系の混合溶剤が、材料の溶解性を向上させる点
から好ましい。ここで、含酸素系溶剤のSP値は、8.
1〜10.7の範囲とすることが潜在性硬化剤の保護上
好ましく、酢酸エステル類がより好ましい。
可能である。沸点が150℃を超すと、乾燥に高温を要
し、潜在性硬化剤の活性温度に近いことから潜在性の低
下を招く一方、低温では、乾燥時の作業性が低下するか
らである。このため、沸点が60〜150℃が好まし
く、さらに70〜130℃のほうがより好ましい。
接着剤である場合、導電粒子含有量と、非含有量による
複合層や、硬化性やリワーク性に差を有する複合層とす
る等の機能性の分離形成も可能である。フィルム状の場
合には、一定厚みで、かつ、連続状で形成可能なため、
接続作業の自動化が計れるので、接続作業性が向上する
等の利点を有するからである。
の接着剤組成物を用いた回路や電極の接続について説明
する。
対立する電極間に形成し、加熱加圧により両電極の接触
と基板間の接着を得る電極の接続方法である。
ラス、セラミック等の無機物、ポリイミド、ポリカーボ
ネート等の有機物、ガラス/エポキシ等のこれら複合体
の各組合わせが適用可能である。
の評価方法や評価結果を、詳細に説明する。
容を次に示す表1に、これらの評価結果を後述の表2に
示す。
(シアネートエステル樹脂、旭チバ株式会社商品名。表
1中にて“B−30”と略す。)を、エピコートYL−
980(ビスフェノールA型高純度液状エポキシ樹脂、
加水分解性塩素イオン150ppm、油化シェルエポキ
シ株式会社製商品名。表1中にて“980”と略す。)
と、潜在性硬化剤ノバキュア3742(イミダゾール変
性体を核としその表面をポリウレタン系被膜で被覆して
なる平均粒径2μmのマイクロカプセル型硬化剤を液状
エポキシ樹脂に分散したマスターバッチ型硬化剤、硬化
剤/エポキシ樹脂の比1/2、活性温度124℃、旭化
成工業株式会社製商品名。表1中にて“3742”と略
す。)、およびエポキシ系シランカップリング剤を、そ
の記述順に固形分比で25/45/30/0.5となる
ように混合した組成物である。
組成物100重量部に対し、2体積部の導電粒子(平均
粒径5μmのスチレン−ジビニルベンゼン共重合樹脂球
の表面に金属簿層を有する。表1中にて“プラ”と略
す。)を2体積部添加し、攪拌した組成物である。
実施例1,2の組成物を用いて、ライン幅30μm、ピ
ッチ60μm、厚み20μmの銅回路上に錫の薄層を有
するフレキシブル回路板(FPC)と、全面に酸化イン
ジウム(ITO)の薄層を有する厚み0.7mmのガラ
ス板とを、170℃−30kg/cm2 −20秒によ
り、幅2mmで接続した。
O上に、シルクスクリーンで厚み20μmとなるように
組成物を塗布形成した。なお、組成物は無溶剤なので形
成後の乾燥は不要であった。
・B−30と、エピコートYL−983U(ビスフェノ
ールF型高純度液状エポキシ樹脂、加水分解性塩素イオ
ン110ppm、油化シェルエポキシ株式会社製商品
名。表1にて“983”と略す。)と、潜在性硬化剤ノ
バキュア3921HP(イミダゾール変性体を核としそ
の表面をポリウレタン系被膜で被覆してなる平均粒径2
μmのマイクロカプセル型硬化剤を、ビスフェノールF
型高純度液状エポキシ樹脂に分散したマスターバッチ型
硬化剤、硬化剤/エポキシ樹脂の比1/2、活性温度1
11℃、旭化成工業株式会社製商品名。表1にて“39
21”と略す。)を、トルエン/酢酸ブチル=50/5
0(重量比)の混合溶剤に溶解した。
6(ビスフェノールFより誘導されるフェノキシ樹脂、
分子量50,000、水酸基含有、東都化成株式会社製
商品名。表1にて“ZX”と略す。)を上記のものに混
合するが、その際、上記記述順に固形分比で25/35
/30/10となるように混合し、固形分40%の溶液
とした。
に対し、1.0重量部のエポキシ系シランカップリング
剤と、実施例2の導電粒子と同等の導電粒子を2体積部
だけ添加攪拌し、ポリテトラフルオロエチレンフィルム
(セパレータ)上にロールコータを用いて塗布し、その
後、100℃10分の乾燥により、接着剤層の厚みが2
0μmのフィルム状物を得た。
ように、実施例3と成分が同様であるが、各成分の配合
比を、固形分比で10/50/30/10と変更したも
のである。
ように、実施例3,4の成分の他に、液状エポキシ樹脂
として、クオートレックス2010(ノボラック型高純
度液状エポキシ樹脂、加水分解性塩素イオン100pp
m、ダウケミカル株式会社製商品名。表1にて“20
1”と略す。)も使用した。そして、各成分の配合比
を、固形分比で10/50(983が35で、201が
15)/30/10としたものである。
ように、シアネートエステル樹脂として、AROCY・
M−10(シアネートエステル樹脂、旭チバ株式会社商
品名。表1にて“M−10”と略す。)を用いた。そし
て、各成分の配合比を、固形分比で10/20/30/
30としたものである。
ように、実施例3等と成分が同様であるが、各成分の配
合比を、固形分比で20/20/30/30と変更した
ものである。なお、実施例3〜7の評価方法は、このフ
ィルム状物を用いて、ライン幅30μm、ピッチ60μ
m、厚み20μmの銅回路上に錫の薄層を有するフレキ
シブル回路板(FPC)と、全面に酸化インジウム(I
TO)の薄層を有する厚み1.1mmのガラス板とを、
170℃−30kg/cm2 −20秒により、幅1.5
mmで接続した。この際、あらかじめFPC上にフィル
ム状物を貼り付けた後、70℃−5kg/cm2 −5秒
の仮接続を行い、次いでセパレータを剥離してITOと
の接続を行った。
1〜3を説明する。
ように、シアネートエステル樹脂を含まないようにした
ものである。
ように、実施例3等とほぼ同様であるが、潜在性硬化剤
を用いずに、金属化合物触媒としてナフテン酸コバルト
(表1にて“Co”と略す。)1重量部を用いたもので
ある。
ように、潜在性硬化剤(3921)と金属化合物触媒
“Co”とを併用した。
ように、シアネートエステル樹脂(B−30)、エポキ
シ樹脂(980)、および潜在性硬化剤(3921)に
ついては上記実施例3等と同様であるが、熱可塑性樹脂
および導電粒子の種類を変えた。つまり、この実施例8
で熱可塑性樹脂として新しく用いたものは、PKHA
(ビスフェノールAより誘導されるフェノキシ樹脂、分
子量25,000、水酸基6%、ユニオンカーバイト株
式会社製商品名。表1にて“PK”と略す。)であり、
また導電粒子として新しく用いたものは、実施例2の粒
子の表面に厚み約0.3μmのスチレン系被膜を有する
表面絶縁処理粒子(表1にて“被覆”と略す。)を15
体積部添加した。そして、各成分の配合比を、10/3
0/40/20とした。
ように、熱可塑性樹脂以外の成分は、実施例8と同様で
ある。つまり、この実施例9では、熱可塑性樹脂とし
て、PVB−3000K(ポリビニルブチラール、分子
量30,000、水酸基含有、電気化学工業株式会社製
商品名。表1にて“PV”と略す。)を用いたものであ
る。そして、各成分の配合比を、実施例8と同様に、1
0/30/40/20とした。
示すように、熱可塑性樹脂以外の成分は、実施例8、9
と同様である。つまり、この実施例10では、熱可塑性
樹脂として、タフテックM−1913(カルボキシル化
SEBS、旭化成株式会社製商品名。表1にて“M1”
と略す。)を用いたものである。そして、各成分の配合
比を、実施例8、9と同様に、10/30/40/20
とした。
示すように、熱可塑性樹脂以外の成分は、実施例8〜1
0と同様である。つまり、この実施例11では、熱可塑
性樹脂として、WS−023(アクリルゴム、水酸基及
びカルボキシル基含有、帝国化学産業株式会社製商品
名。表1にて“WS”と略す。)を用いたものである。
そして、各成分の配合比を、実施例8〜10と同様に、
10/30/40/20とした。
示すように、導電粒子以外は実施例8のものと同様で、
導電粒子として平均粒径3μmのニッケル(表1にて
“Ni”と略す。)を15体積部添加したものである。
示すように、導電粒子以外は実施例9のものと同様で、
導電粒子として、実施例12と同様に、平均粒径3μm
のニッケル(表1にて“Ni”と略す。)を15体積部
添加したものである。
示すように、導電粒子以外は実施例10のものと同様
で、導電粒子として、実施例12,13と同様に、平均
粒径3μmのニッケル(表1にて“Ni”と略す。)を
15体積部添加したものである。
示すように、導電粒子以外は実施例11のものと同様で
あり、導電粒子として、実施例12〜14と同様に、平
均粒径3μmのニッケル(表1にて“Ni”と略す。)
を15体積部添加したものである。
2の評価結果を、表2を参照して説明する。
1,2の評価結果を示す。
上記接続部のFPCをITOから剥離し、ITO上に残
存する一定面積(20×2mm)の接着剤をアセトンを
浸積した綿棒で拭きとるのに要した時間を、30秒以内
を“○”、2分以上を“×”で示した。
5℃85%RH−1000h後の接続抵抗値の上昇倍率
であり、FPCの隣接回路の抵抗200点のx+3σの
処理前後の比率が2倍以内である場合を“○(良
好)”、4倍以上である場合を“×”(不良)で示し
た。
し、隣接電極に50Vの電位差を設け85℃85%RH
−500h後の外観を200倍の金属顕微鏡で観察し、
異常の有無を検出し、有の場合を“×”、無の場合を
“○”とした。
水中で100℃20h抽出し、抽出水をイオンクロマト
グラフで測定するもので、ここでは塩素イオン(CI)
濃度が10ppm以下の場合を“○”、20ppm以上
の場合を“×”で示した。
ように、いずれもリワーク性および信頼性の点で、いず
れも良好な結果が得られ、さらに実施例8を除いては電
食性および不純物イオンの点でも良好な結果が得られ
た。
ので室温でも液状であり、接続時に対抗する電極同士が
十分に接続可能なため、回路面の微細凹凸の直接接触に
より導電粒子のない場合も接続可能であった。
となった。
ィルム状物なので、接続作業が極めて容易であった。
いたので、15体積部と多量の添加が可能であり、微小
な電極上に多数の粒子を確保することが可能であった。
々導電粒子を変更しているが、表2に示すように、いず
れも良好な結果を示した。
テル樹脂を有しないのでリワークが困難で、リワーク性
が悪かった。
十分であったため、接続抵抗が高く、信頼性が悪かっ
た。
いないが,金属イオンの影響とみられ、電食性が悪かっ
た。
例1の接続部材を用いて、半導体チップを基板と接続し
てみた。
(3×10mm、高さ0.5mm、主面の4辺周囲にバ
ンプと呼ばれる50μm角、高さ20μmの突起した金
電極が形成されている。)のバンプ配置と対応した接続
端子を有するITO回路を形成した配線板を用意した。
板の回路との間に前記接続部材からなるフィルムを裁置
した。この時、各フィルムは、室温で粘着性を有してお
りバンプ面に簡単に仮接続できた。この後、セパレータ
を剥離し、ガラス回路とバンプの位置合わせを行い、次
いで160℃−30g/バンプ−25秒の加熱加圧で接
続した。
混入がなかった。
ろ、いずれも良好な接続であり、バンプ間のショートも
無かった。
スト)−121℃−100h後も、各例とも良好だっ
た。接続部断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、
実施例4及び実施例8の接続部材を用いたものには、プ
ラスチック粒子が加圧方向に潰されるように、また実施
例15の接続部材を用いたものには、一部のバンプにニ
ッケルが突き刺さるように、それぞれ導電粒子を介して
接続端子と良く接続していた。
硬化物のTg130℃より高い150℃に加熱し硬化物
の凝集力を低下させて、半導体チップを配線板から剥離
後、アセトン中に浸績して5分後に洗浄したところ、接
着剤の除去が可能であった。
ものの場合、接着剤の除去が不可能であった。
が、本発明の他実施例の接続部材の場合でも同様に半導
体チップの接続およびリワークが可能であった。
ネートエステル樹脂、エポキシ樹脂、潜在性硬化剤を接
着剤組成物を必須成分とし、またこのような接着剤組成
物に対し0.1〜20体積%の導電粒子を含有してなる
接着部材としたため、接続時に、主成分であるエポキシ
樹脂の自己重合反応が潜在性硬化剤により優先して発生
し、シアネートエステル樹脂の自己重合やエポキシ樹脂
との反応は比較的低位であるので、エポキシ樹脂の自己
重合反応熱などにより接続信頼性を維持する程度までの
凝集力が発生する。
に一部可溶もしくは膨潤可能な状態で、リワーク性を有
するので、接続部の信頼性が高く、かつ汎用溶剤により
容易に補修可能な接着剤組成物および接着部材を提供す
ることが可能になる。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記成分を必須とすることを特徴とする
接着剤組成物。 (1)シアネートエステル樹脂 (2)エポキシ樹脂 (3)潜在性硬化剤 - 【請求項2】 下記成分を必須とすることを特徴とする
接着剤組成物。 (1)シアネートエステル樹脂 (2)エポキシ樹脂 (3)潜在性硬化剤 (4)熱可塑性樹脂 - 【請求項3】 シアネートエステル樹脂が25重量%以
下である一方、潜在性硬化剤を含むエポキシ樹脂が30
重量%以上であることを特徴とする請求項1または請求
項2記載の接着剤組成物。 - 【請求項4】 潜在性硬化剤がイオン重合性の触媒型硬
化剤であり、かつ、マイクロカプセル状であることを特
徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の接着
剤組成物。 - 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3または請
求項4記載の接着剤組成物と、上記接着剤組成物に対し
0.1〜20体積%の導電粒子とを含有してなることを
特徴とする接続部材。
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