JPH0625632A - 接着剤組成物及び積層フィルム - Google Patents

接着剤組成物及び積層フィルム

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JPH0625632A
JPH0625632A JP4183638A JP18363892A JPH0625632A JP H0625632 A JPH0625632 A JP H0625632A JP 4183638 A JP4183638 A JP 4183638A JP 18363892 A JP18363892 A JP 18363892A JP H0625632 A JPH0625632 A JP H0625632A
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epoxy resin
film
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功 塚越
Mitsugi Fujinawa
貢 藤縄
Yasushi Goto
泰史 後藤
Tomohisa Ota
共久 太田
Yutaka Yamaguchi
豊 山口
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/303Surface mounted components, e.g. affixing before soldering, aligning means, spacing means

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接続部の信頼性が高くかつ汎用溶剤により容
易に補修可能な接着剤組成物を提供する。 【構成】 Tgが0℃以下の窒素基含有ゴムと、MW1
万以上のOH基含有ポリマと、MW3000以下の固形
樹脂と、エポキシ樹脂及び潜在性硬化剤を必須とする接
着剤組成物ならびに、窒素基含有ゴムを含む層とOH基
含有ポリマを含む層とを分離形成し、前記層のいずれか
にエポキシ樹脂および/または潜在性硬化剤を含有一体
化してなる積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば液晶パネル等に
おいて、2つの回路基板同士の電極間に形成し、両電極
を接続するのに好適な接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】2つの回路基板同士を接着すると共に、
これらの電極間に電気的導通を得る接着剤として、スチ
レン系やポリエステル系などの熱可塑性物質やエポキシ
系やシリコーン系などの熱硬化性物質が知られている。
この場合、接着剤中に導電性粒子を配合し、加圧により
接着剤の厚み方向に電気的接続を得るもの(例えば特開
昭55−104007号公報)と、導電性粒子を用いな
いで接続時の加圧により電極面の微細凹凸により電気接
続を得るもの(例えば特開昭60−262430号公
報)がある。ところで、これらの接着剤による接続にお
いて、電気的接続不良であったり接続後に電子部品や回
路が不良になると、回路間を剥がすなどして接着剤を溶
剤などで除去後に再度良品を接着剤により接続すること
が行われている。この場合、微細回路や電極上の接着剤
を汎用溶剤(例えばアセトン、メチルエチルケトン、ト
ルエン、テトラハイドロフラン、アルコールなど)を用
いて、周辺部に悪影響を与えず、迅速かつ容易に除去で
きることが重要である。接着剤が熱硬化性物質などの場
合、溶剤として例えば、塩化メチレンと酸などよりなる
いわゆるエポキシ剥離剤を用いる場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】回路接続部の信頼性、
即ち耐熱性、耐湿性などを考慮した場合、エポキシ系な
どの熱硬化性接着剤が有効である。しかしながら、この
場合の補修方法は、エポキシ剥離剤などの強烈な溶剤を
用いることが一般的である。この場合、再接続部への酸
やハロゲン化物の影響により、回路の腐食や電食が発生
し接続部の信頼性が低下する。一方、熱可塑性接着剤の
場合には耐熱性が不足し、やはり接続部の信頼性が低下
する。本発明は、接続部の信頼性が高くかつ汎用溶剤に
より容易に補修可能な接着剤組成物を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス転移温
度(Tg)が0℃以下の窒素基含有ゴムと、重量平均分
子量(MW)が1万以上のOH基含有ポリマと重量平均
分子量が3000以下の固形樹脂とエポキシ樹脂及び潜
在性硬化剤を必須とする接着剤組成物、及び窒素基含有
ゴムを含む層とOH基含有ポリマを含む層とを分離して
形成し、少なくとも前記層のいずれかにエポキシ樹脂お
よび/または潜在性硬化剤を含有一体化してなる積層フ
ィルムに関する。本発明で用いるTgが0℃以下の窒素
基含有ゴムは、窒素基としてニトリルを有するものが代
表的であり、例えばアクリルゴム、ニトリルゴムがあ
る。Tgは硬化前の組成物のタックに影響し、低い方が
所望のタックを広範囲に得やすく、−10℃以下がより
好ましい。組成物の適度のタックは、回路接続時の位置
合わせ性が容易であり作業性が向上するので好ましい。
これらの分子量は10万以上が好適であり、さらに好ま
しくは30万〜120万である。分子量が小さいと接着
剤系の凝集力が低下し高接着力が得にくい。大きすぎる
と他の成分との相溶性が低下し取り扱い難くなる。な
お、本発明でいう分子量は、重量平均分子量(GPC法
によるスチレン換算値)である。これらの窒素基含有ゴ
ムは、水酸基やカルボキシル基などの極性基を含有する
と、エポキシ樹脂との相溶性が向上し均一な外観や特性
を有するフィルムの得られることや、硬化時の反応促進
による短時間硬化を得る点から好ましい。耐湿性の向上
の点からカルボキシル基含有物が特に好ましい。組成物
中に占める窒素基含有ゴムの割合は2%以上、好ましく
は3〜30%、より好ましくは5〜20%である。
【0005】OH基含有ポリマについて説明する。これ
らポリマとしては、ポリビニルアセタール、フェノキ
シ、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタンなどや
スチレン、塩化ビニル、オレフィン、エチレン−酢酸ビ
ニル、エチレン系アイオノマ、ポリアミド系などのポリ
マ類がある。分子量が1万以上である理由は、分子量の
大きい程フィルム形成性が容易に得られ、また接続時の
流動性に影響する溶融粘度を広範囲に設定できるためで
あり、分子量1万5千以上8万以下がより好ましい。ま
た分子量が8万以下が好ましい理由は、他の樹脂との相
溶性を得るためである。これらの樹脂は水酸基(OH
基)やカルボキシル基(COOH基)などの極性基を含
有すると、エポキシ樹脂との相溶性が向上し均一な外観
や特性を有するフィルムの得られることや、硬化時の反
応促進による短時間硬化を得る点からも好ましい。短時
間硬化を得る点からOH基含有ポリマが特に好ましい。
【0006】MW3000以下の固形樹脂としては、ロ
ジンやテルペンなどの天然物系樹脂、脂肪族、脂環族、
芳香族、クマロン・インデン、スチレン系などの重合系
樹脂、及びフェノールやキシレン系などの縮合系樹脂な
どがあり、これらの変性体や誘導体がある。これらは単
独もしくは2種類以上混合して用いることができる。こ
れらは接着剤系の凝集力を高める点から軟化点40℃以
上の固形物が好ましい。これら固形樹脂は、組成物のタ
ックの付与に有効であり、加えて接着面へのぬれ性向上
による接着力の向上効果もある。MW3000以上では
組成物中への相溶性が低下し、また溶剤による補修性が
低下するので、MW2000以下が好ましい。これら固
形樹脂はOH基やCOOH基などの極性基を有すると、
接着性が向上しより好ましい。
【0007】本発明に用いるエポキシ樹脂は、例えばエ
ピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、D等から誘
導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒ
ドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラック
から誘導されるエポキシノボラック樹脂が代表的であ
り、その他グリシジルアミン、グリシジルエステル、脂
環式、複素環式などの1分子内に2個以上のオキシラン
基を有する各種のエポキシ化合物が適用できる。これら
は単独又は2種類以上混合して用いることが可能であ
る。これらエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na+ 、C
- など)や、加水分解性塩素などを300ppm以下
に低減した高純度品を用いることがエレクトロンマイグ
レーション防止のために好ましい。
【0008】上記したエポキシ樹脂の中では、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂が分子量の異なるグレードが広く
入手可能で、接着性や反応性などを任意に設定できるこ
とから好ましい。中でもビスフェノールF型エポキシ樹
脂は、粘度が特に低いことから他の高分子量物との組み
合わせで流動性を広範囲に設定できることや、液状であ
り粘着性も得やすいこと、補修性に優れることから特に
好ましい。また、1分子内に3個以上のオキシラン基を
有するいわゆる多官能エポキシ樹脂も、組成物の架橋密
度を向上し耐熱性が向上するので好ましいが、溶剤によ
る補修性を保つために組成物中に占める割合を30%以
下として使用できる。
【0009】潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、
ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、アミンイ
ミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミドなど、及びこ
れらの変性物があり、これらは単独または2種以上の混
合体として使用できる。これらはアニオン又はカチオン
重合型などのいわゆるイオン重合性の触媒型硬化剤であ
り、速硬化性を得やすく、また化学当量的な考慮が少な
くて良いことから好ましい。硬化剤としてはその他に、
アミン類、メルカプタン、フェノール、酸無水物等の適
用や前記触媒型硬化剤との併用も可能である。
【0010】長期保存性と速硬化性という矛盾した特性
の両立が要求される本発明の好ましい形態としては、こ
れらの硬化剤を核としポリウレタン系、ポリエステル系
等の高分子物質や、Ni、Cu等の金属薄膜及びケイ酸
カルシウム等の無機物で被覆したマイクロカプセル型で
あることが好ましい。カプセル型硬化剤の使用に当たっ
て注意すべき点は、カプセルの粒径を例えばフィルム状
接着剤の厚みよりも小さくして保存時のカプセル破壊を
防止することや、カプセルの被覆層の材質を組成物や溶
剤などに対して耐性のあるものとすることである。
【0011】本発明の硬化剤の活性温度は50〜200
℃が好ましく、70〜150℃がより好ましい。活性温
度はDSC(示差走査熱量計)を用いて、エポキシ樹脂
と硬化剤の配合物を試料として、室温から10℃/分で
昇温させた時の発熱ピーク温度を示す。
【0012】組成物中に占める窒素基含有ゴムとOH基
含有ポリマとMW3000以下の固形樹脂との合計割合
は、10〜60%程度であり、15〜55%がより好ま
しい。この量が少ないと溶剤による補修性が不足し、多
いと接続部の信頼性が不足する。上記で得た接着剤組成
物中には、通常の添加剤などとして例えば、充填剤、軟
化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、チキソ
トロピック剤、カップリング剤及びフェノール樹脂やメ
ラミン樹脂、イソシアネート類などの硬化剤などを含有
することもできる。これらの中では、導電粒子やシリカ
などの充填剤及びシラン、チタン、クロム、ジルコニウ
ム、アルミニウムなどの各系のカップリング剤が特に有
用である。
【0013】導電粒子としては、Au、Ag、Ni、C
u、はんだ等の金属粒子やカーボン等があり、これら及
び非導電のガラス、セラミック、プラスチック等に前記
した導電層を被覆などにより形成したものでも良い。さ
らに、前記したような導電粒子を絶縁層で被覆してなる
絶縁被覆粒子や導電粒子と絶縁被覆粒子の併用、及び導
電粒子と非導電性プラスチック粒子などの絶縁粒子との
併用なども、接続回路の高精細化手段として極めて有用
である。前記した各種粒子は単独もしくは2種以上複合
して、種々の目的に応じて用いることができる。プラス
チックを核とした場合や熱溶融金属粒子の場合、加熱加
圧により変形性を有するので接続時に電極との接触面積
が増加し信頼性が向上するので好ましい。導電粒子は0
〜30体積%の広範囲で用途により使い分ける。カップ
リング剤としては、アミノ基やエポキシ基、含有物が接
着性の向上の点から特に好ましい。
【0014】本発明の接着剤組成物は一液型接着剤とし
て、中でもフィルム状接着剤として特に有用である。こ
の場合、例えば上記で得た接着剤組成物を溶剤あるいは
エマルションの場合の分散液などとして液状化して、離
型紙などの剥離性基材上に形成し、あるいは不織布等の
基材に前記配合液を含浸させて剥離性基材上に形成し、
硬化剤の活性温度以下で乾燥し、溶剤あるいは分散液等
を除去すればよい。溶剤の沸点は150℃以下が適用で
きる。沸点が150℃を超すと乾燥に高温を要し、潜在
性硬化剤の活性温度に近いことから潜在性の低下を招
き、低温では乾燥時の作業性が低下する。このため沸点
が60〜150℃が好ましく、70〜130℃がより好
ましい。
【0015】本発明で得た接着剤組成物を用い、窒素基
含有ゴムを含む層とOH基含有ポリマを含む層とを分離
形成し、前記層のいずれかにエポキシ樹脂および/また
は潜在性硬化剤を含有一体化してなる積層フィルムとす
ることも可能である。窒素基含有ゴム及びOH基含有ポ
リマはそれぞれ高分子量なので、エポキシ樹脂および/
または潜在性硬化剤及びその他の配合剤の含有によって
もフィルム形成性に優れる。
【0016】本発明で得た接着剤組成物を用いた回路や
電極の接続について説明する。この方法は、接着剤組成
物を基板上の相対峙する電極間に形成し、加熱加圧によ
り両電極の接触と基板間の接着を得る電極の接続方法で
ある。電極を形成する基板としては、半導体、ガラス、
セラミックなどの無機物、ポリイミド、ポリカーボネー
トなどの有機物、ガラス/エポキシなどのこれら複合体
の各組合わせが適用できる。積層フィルムの場合には、
接着時に接着性と補修性を考慮して接着面の材質を決定
する。
【0017】
【作用】本発明によれば、Tgが0℃以下の窒素基含有
ゴムと、MW1万以上のOH基含有ポリマとMW300
0以下の固形樹脂とエポキシ樹脂及び潜在性硬化剤を必
須とする接着剤組成物を用いることにより、接続部の信
頼性が高くかつ汎用溶剤により容易に補修可能である。
この理由は、Tgが0℃以下の窒素基含有ゴムが可とう
性と接着性、MW1万以上のOH基含有ポリマが接着
性、MW3000以下の固形樹脂が溶剤溶解性、エポキ
シ樹脂及び潜在性硬化剤による硬化後の耐熱性の向上、
潜在性硬化剤による保存性と、それぞれ機能を分離する
ことで総合的なバランスが得られるものと考えられる。
【0018】一方、エポキシ樹脂硬化物を海とした時、
高分子量であり架橋密度の低い窒素基含有ゴムとOH基
含有ポリマは、その極性基により金属や酸化金属で構成
される回路類表面に高濃度に吸着形成されて、厚み方向
に傾斜的に存在するものと考えられる。そのため接着界
面は、架橋度の低い窒素基含有ゴムおよび/またはOH
基含有ポリマの高濃度層であるため、比較的低分子量の
固形樹脂の作用とも合わせて汎用溶剤により容易に膨潤
または溶解し、あるいはこの部分がきっかけとなり、海
状の硬化物をも膨潤または溶解し補修可能となる。この
厚み方向に傾斜的に存在する作用効果を、より簡単に得
るのが窒素基含有ゴムを含む層とOH基含有ポリマを含
む層とを分離して形成し、前記層のいずれかにエポキシ
樹脂および/または潜在性硬化剤を含有一体化してなる
積層フィルムである。この場合、汎用溶剤により容易に
膨潤または溶解する層が回路表面に高濃度に接続時から
存在するので、さらに容易に補修が可能である。さら
に、本積層フィルムによれば、エポキシ樹脂と潜在性硬
化剤を分離形成して保存性をさらに向上させたり、窒素
基含有ゴムを含む層とOH基含有ポリマを含む層とで流
動性を変化させて接続時に発生する気泡を抑制すること
もできる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 実施例1〜6及び比較例1〜4 (1)窒素基含有ゴム ブチルアクリレート25重量部、エチルアクリレート6
5重量部、アクリロニトリル10重量部を主モノマ成分
とし、アクリル酸1.5重量部、ヒドロキシルエチルメ
タアクリレート1重量部を官能基成分としたモノマをパ
ール重合により重合し、アクリル系共重合体を得た(ア
クリルと略)。この共重合体をトルエンに溶解し固形分
10%の溶液とした。この共重合体の粘弾性測定による
tanδピークのTgは−20℃、MWは40万(GP
C法によるスチレン換算値)であった。一方、カルボキ
シル変性ニトリルゴム(Tg−48℃、MW10万、C
NBRと略)をトルエンに溶解し固形分10%の溶液と
した。 (2)組成物の作製 バイロン103(熱可塑性ポリエステル樹脂、分子量2
0,000、水酸基含有、東洋紡株式会社製商品名、1
03と略)をトルエン/ジオキサン=50/50(重量
比)の混合溶剤に溶解して固形分50%の溶液とした。
エピコートYL−983U(ビスフェノールF型高純度
液状エポキシ樹脂、加水分解性塩素イオン110pp
m、油化シェルエポキシ株式会社製商品名、983Uと
略)と、YSポリスタS145(テルペンフェノール樹
脂、軟化点145℃、MW1100、ヤスハラケミカル
株式会社製商品名、S145と略)をそれぞれトルエン
に溶解し固形分50%の溶液とした。これらおよび前記
窒素基含有ゴム溶液とを、表1に示す組み合わせの固形
分比となるように混合した。次いで潜在性硬化剤とし
て、ノバキュア3742(イミダゾール変性体を核と
し、その表面をポリウレタンで被覆してなる平均粒径2
μmのマイクロカプセル型硬化剤をビスフェノールA型
液状エポキシ樹脂中に分散、活性温度124℃、旭化成
工業株式会社製商品名、3742と略)を、固形分比で
30%となるように混合した。上記混合液の固形分10
0重量部に対し、0.5重量部のイソシアネート系シラ
ンカップリング剤と、2体積部の導電粒子(平均粒径5
μmのスチレン−ジビニルベンゼン共重合樹脂球の表面
に金属薄層を有する、プラと略)を添加攪拌し、ポリテ
トラフルオロエチレンフィルム(セパレータ)上にロー
ルコータを用いて塗布後、100℃10分の乾燥によ
り、接着剤層の厚みが20μmのフィルム状物を得た。 (3)評価 このフィルム状物を用いて、ライン幅40μm、ピッチ
80μm、厚み20μmの銅回路上に錫の薄層を有する
フレキシブル回路板(FPC)と、全面に酸化インジウ
ム(ITO)の薄層を有する厚み1.1mmのガラス板
とを回路の位置合わせ後、170℃−30kg/mm2
−20秒により幅2mmで接続した。この際、あらかじ
めFPC上にフィルム状物を貼り付け後70℃−5kg
/mm2−5秒の仮接続を行い、次いでセパレータを剥
離してITOとの接続を行った。結果を表1に示す。表
1において、補修性は上記接続部のFPCをITOから
剥離し、ITO上に残存する一定面積(20×2mm)
の接着剤をアセトンを浸漬した綿棒で拭き取るのに要し
た時間である。また、信頼性は85℃85%RH−50
0h後の接続抵抗値であり、FPCの隣接回路の抵抗2
00点のx+3σで示した。表1から実施例1〜6はい
ずれも良好な補修性と信頼性の両立を得た。一方、比較
例1は窒素基含有ゴムを有しないため、比較例2、4は
OH基含有ポリマを有しないため、比較例3は固形樹脂
を有しないため、それぞれ補修性と信頼性の両立性に劣
った。
【0020】実施例7〜10 実施例3と同様であるが、表1に示すようにOH基含有
MW1万以上のポリマ材料の種類を変えた。ここに用い
た材料は、パラプレンP25M(ポリウレタン樹脂、日
本エラストラン株式会社製商品名、25Mと略)、ブチ
ラール3000K(ポリビニルアセタール樹脂、電気化
学工業株式会社製商品名、3000と略)、PKHA
(フェノキシ樹脂、ユニオンカーバイト株式会社製商品
名)、CM8000(可溶性ナイロン樹脂、東レ株式会
社製商品名、8000と略)である。実施例1〜6と同
様に評価した結果を表1に示す。実施例7〜10はいず
れも良好な補修性と信頼性の両立を得た。
【0021】実施例11 実施例2の材料を用いて、窒素基含有ゴムを含む層とO
H基含有のポリマを含む層とを分離形成した。アクリル
とS145と3742の各溶液を固形分10/10/3
0となるように混合した。この混合液をセパレータ上に
ロールコータを用いて塗布後、100℃10分の乾燥に
より接着剤層の厚みが10μmのフィルム状物Aを得
た。一方、103と983Uとを固形分比30/20と
なるように混合し、さらに0.5重量部のエポキシ系シ
ランカップリング剤と、2体積部の導電粒子(プラ)を
添加攪拌し、同様に厚みが10μmのフィルム状物Bを
得た。AとBフィルムを接着剤面が重なるようにして加
圧ロールにより積層した。この時、アクリルとS145
と3742組成物の有する粘着性により、室温で容易に
積層可能であった。フィルム状物Bのセパレータを剥離
してFPCと接続し、次いでフィルム状物Aのセパレー
タを剥離して回路の位置合わせ後、ITOとの接続を行
った。実施例1〜6と同様に評価した結果を表1に示
す。本実施例も良好な補修性と信頼性の両立を得た。本
実施例では特にITO回路面の溶剤補修性に極めて優れ
ていた。
【0022】実施例12〜15 実施例11と同様であるが、103の代わりに実施例7
〜10のOH基含有ポリマ材料を用いた。各実施例とも
良好な補修性と信頼性の両立を得た。
【0023】実施例16〜17 実施例3と同様配合(実施例16)と、この配合から導
電粒子を除去した配合(実施例17)を用いた。これら
の配合物をセパレータ上にロールコータを用いて塗布
後、100℃10分の乾燥により溶剤を除去し、接着剤
層の厚みが20μmのフィルム状物を得た。一方、ガラ
ス板上に半導体チップ(3×10mm、高さ0.5m
m、主面の4辺周囲にバンプと呼ばれる50μm角、高
さ20μmの突起した金電極が形成)のバンプ配置と対
応した接続端子を有するITO回路を形成した配線板を
用意した。半導体チップのバンプ面と配線板の回路との
間に前記フィルムを載置した。この時各フィルムは、室
温で粘着性を有しておりバンプ面に簡単に仮接続でき
た。この後セバレータを剥離し、ガラス回路とバンプの
位置合わせを行い、次いで170℃−30g/バンプ−
20秒の加熱加圧で接続した。
【0024】上記接続品は、接続部への気泡混入がなか
った。接続品の導通チェックを行ったところいずれも良
好な接続であり、バンプ間のショートもなかった。さら
にPCT(プレッシャークッカーテスト)−121℃−
100h後も、各例とも良好だった。接続部断面を走査
型電子顕微鏡で観察したところ、実施例16ではプラス
チック粒子が加圧方向に潰されるように、実施例17で
は一部のバンプが変形して平坦性を得て接続端子と良く
接触していた。これらのことから、両実施例ともバンプ
高さのバラツキに対応可能であった。各実施例の接続品
を接着剤硬化物のTg125℃より高い150℃に加熱
し、硬化物の凝集力を低下させて半導体チップを配線板
から剥離後、アセトン中に浸漬し5分後に洗浄したとこ
ろ、接着剤の除去が可能であった。また、別途各実施例
の接続品をメチルエチルケトン/テトラハイドロフラン
/トルエン=35/35/30(重量比)及びメチルエ
チルケトン/ジメチルホルムアミド/リグロイン=50
/30/20(重量比)よりなる混合溶剤中に浸漬し3
0分後に観察したところ、両浸漬品とも半導体チップは
配線板から剥離し残存した接着剤は膨潤していた。半導
体チップと配線板をメタノール含浸布で洗浄したところ
接着剤の除去が容易であった。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、接
続部の信頼性が高くかつ汎用溶剤により容易に補修可能
な接着剤組成物を提供することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 接着剤組成物及び積層フィルム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば液晶パネル等に
おいて、2つの回路基板同士の電極間に形成し、両電極
を接続するのに好適な接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】2つの回路基板同士を接着すると共に、
これらの電極間に電気的導通を得る接着剤として、スチ
レン系やポリエステル系などの熱可塑性物質やエポキシ
系やシリコーン系などの熱硬化性物質が知られている。
この場合、接着剤中に導電性粒子を配合し、加圧により
接着剤の厚み方向に電気的接続を得るもの(例えば特開
昭55−104007号公報)と、導電性粒子を用いな
いで接続時の加圧により電極面の微細凹凸により電気接
続を得るもの(例えば特開昭60−262430号公
報)がある。ところで、これらの接着剤による接続にお
いて、電気的接続不良であったり接続後に電子部品や回
路が不良になると、回路間を剥がすなどして接着剤を溶
剤などで除去後に再度良品を接着剤により接続すること
が行われている。この場合、微細回路や電極上の接着剤
を汎用溶剤(例えばアセトン、メチルエチルケトン、ト
ルエン、テトラハイドロフラン、アルコールなど)を用
いて、周辺部に悪影響を与えず、迅速かつ容易に除去で
きることが重要である。接着剤が熱硬化性物質などの場
合、溶剤として例えば、塩化メチレンと酸などよりなる
いわゆるエポキシ剥離剤を用いる場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】回路接続部の信頼性、
即ち耐熱性、耐湿性などを考慮した場合、エポキシ系な
どの熱硬化性接着剤が有効である。しかしながら、この
場合の補修方法は、エポキシ剥離剤などの強烈な溶剤を
用いることが一般的である。この場合、再接続部への酸
やハロゲン化物の影響により、回路の腐食や電食が発生
し接続部の信頼性が低下する。一方、熱可塑性接着剤の
場合には耐熱性が不足し、やはり接続部の信頼性が低下
する。本発明は、接続部の信頼性が高くかつ汎用溶剤に
より容易に補修可能な接着剤組成物を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス転移温
度(Tg)が0℃以下の窒素基含有ゴムと、重量平均分
子量(MW)が1万以上のOH基含有ポリマと重量平均
分子量が3000以下の固形樹脂とエポキシ樹脂及び潜
在性硬化剤を必須とする接着剤組成物、及び窒素基含有
ゴムを含む層とOH基含有ポリマを含む層とを分離して
形成し、少なくとも前記層のいずれかにエポキシ樹脂お
よび/または潜在性硬化剤を含有一体化してなる積層フ
ィルムに関する。本発明で用いるTgが0℃以下の窒素
基含有ゴムは、窒素基としてニトリルを有するものが代
表的であり、例えばアクリルゴム、ニトリルゴムがあ
る。Tgは硬化前の組成物のタックに影響し、低い方が
所望のタックを広範囲に得やすく、−10℃以下がより
好ましい。組成物の適度のタックは、回路接続時の位置
合わせ性が容易であり作業性が向上するので好ましい。
これらの分子量は10万以上が好適であり、さらに好ま
しくは30万〜120万である。分子量が小さいと接着
剤系の凝集力が低下し高接着力が得にくい。大きすぎる
と他の成分との相溶性が低下し取り扱い難くなる。な
お、本発明でいう分子量は、重量平均分子量(GPC法
によるスチレン換算値)である。これらの窒素基含有ゴ
ムは、水酸基やカルボキシル基などの極性基を含有する
と、エポキシ樹脂との相溶性が向上し均一な外観や特性
を有するフィルムの得られることや、硬化時の反応促進
による短時間硬化を得る点から好ましい。耐湿性の向上
の点からカルボキシル基含有物が特に好ましい。組成物
中に占める窒素基含有ゴムの割合は2%以上、好ましく
は3〜30%、より好ましくは5〜20%である。
【0005】OH基含有ポリマについて説明する。これ
らポリマとしては、ポリビニルアセタール、フェノキ
シ、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタンなどや
スチレン、塩化ビニル、オレフィン、エチレン−酢酸ビ
ニル、エチレン系アイオノマ、ポリアミド系などのポリ
マ類がある。分子量が1万以上である理由は、分子量の
大きい程フィルム形成性が容易に得られ、また接続時の
流動性に影響する溶融粘度を広範囲に設定できるためで
あり、分子量1万5千以上8万以下がより好ましい。ま
た分子量が8万以下が好ましい理由は、他の樹脂との相
溶性を得るためである。これらの樹脂は水酸基(OH
基)やカルボキシル基(COOH基)などの極性基を含
有すると、エポキシ樹脂との相溶性が向上し均一な外観
や特性を有するフィルムの得られることや、硬化時の反
応促進による短時間硬化を得る点からも好ましい。短時
間硬化を得る点からOH基含有ポリマが特に好ましい。
【0006】MW3000以下の固形樹脂としては、ロ
ジンやテルペンなどの天然物系樹脂、脂肪族、脂環族、
芳香族、クマロン・インデン、スチレン系などの重合系
樹脂、及びフェノールやキシレン系などの縮合系樹脂な
どがあり、これらの変性体や誘導体がある。これらは単
独もしくは2種類以上混合して用いることができる。こ
れらは接着剤系の凝集力を高める点から軟化点40℃以
上の固形物が好ましい。これら固形樹脂は、組成物のタ
ックの付与に有効であり、加えて接着面へのぬれ性向上
による接着力の向上効果もある。MW3000以上では
組成物中への相溶性が低下し、また溶剤による補修性が
低下するので、MW2000以下が好ましい。これら固
形樹脂はOH基やCOOH基などの極性基を有すると、
接着性が向上しより好ましい。
【0007】本発明に用いるエポキシ樹脂は、例えばエ
ピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、D等から誘
導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒ
ドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラック
から誘導されるエポキシノボラック樹脂が代表的であ
り、その他グリシジルアミン、グリシジルエステル、脂
環式、複素環式などの1分子内に2個以上のオキシラン
基を有する各種のエポキシ化合物が適用できる。これら
は単独又は2種類以上混合して用いることが可能であ
る。これらエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na+ 、C
- など)や、加水分解性塩素などを300ppm以下
に低減した高純度品を用いることがエレクトロンマイグ
レーション防止のために好ましい。
【0008】上記したエポキシ樹脂の中では、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂が分子量の異なるグレードが広く
入手可能で、接着性や反応性などを任意に設定できるこ
とから好ましい。中でもビスフェノールF型エポキシ樹
脂は、粘度が特に低いことから他の高分子量物との組み
合わせで流動性を広範囲に設定できることや、液状であ
り粘着性も得やすいこと、補修性に優れることから特に
好ましい。また、1分子内に3個以上のオキシラン基を
有するいわゆる多官能エポキシ樹脂も、組成物の架橋密
度を向上し耐熱性が向上するので好ましいが、溶剤によ
る補修性を保つために組成物中に占める割合を30%以
下として使用できる。
【0009】潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、
ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、アミンイ
ミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミドなど、及びこ
れらの変性物があり、これらは単独または2種以上の混
合体として使用できる。これらはアニオン又はカチオン
重合型などのいわゆるイオン重合性の触媒型硬化剤であ
り、速硬化性を得やすく、また化学当量的な考慮が少な
くて良いことから好ましい。硬化剤としてはその他に、
アミン類、メルカプタン、フェノール、酸無水物等の適
用や前記触媒型硬化剤との併用も可能である。
【0010】長期保存性と速硬化性という矛盾した特性
の両立が要求される本発明の好ましい形態としては、こ
れらの硬化剤を核としポリウレタン系、ポリエステル系
等の高分子物質や、Ni、Cu等の金属薄膜及びケイ酸
カルシウム等の無機物で被覆したマイクロカプセル型で
あることが好ましい。カプセル型硬化剤の使用に当たっ
て注意すべき点は、カプセルの粒径を例えばフィルム状
接着剤の厚みよりも小さくして保存時のカプセル破壊を
防止することや、カプセルの被覆層の材質を組成物や溶
剤などに対して耐性のあるものとすることである。
【0011】本発明の硬化剤の活性温度は50〜200
℃が好ましく、70〜150℃がより好ましい。活性温
度はDSC(示差走査熱量計)を用いて、エポキシ樹脂
と硬化剤の配合物を試料として、室温から10℃/分で
昇温させた時の発熱ピーク温度を示す。
【0012】組成物中に占める窒素基含有ゴムとOH基
含有ポリマとMW3000以下の固形樹脂との合計割合
は、10〜60%程度であり、15〜55%がより好ま
しい。この量が少ないと溶剤による補修性が不足し、多
いと接続部の信頼性が不足する。上記で得た接着剤組成
物中には、通常の添加剤などとして例えば、充填剤、軟
化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、チキソ
トロピック剤、カップリング剤及びフェノール樹脂やメ
ラミン樹脂、イソシアネート類などの硬化剤などを含有
することもできる。これらの中では、導電粒子やシリカ
などの充填剤及びシラン、チタン、クロム、ジルコニウ
ム、アルミニウムなどの各系のカップリング剤が特に有
用である。
【0013】導電粒子としては、Au、Ag、Ni、C
u、はんだ等の金属粒子やカーボン等があり、これら及
び非導電のガラス、セラミック、プラスチック等に前記
した導電層を被覆などにより形成したものでも良い。さ
らに、前記したような導電粒子を絶縁層で被覆してなる
絶縁被覆粒子や導電粒子と絶縁被覆粒子の併用、及び導
電粒子と非導電性プラスチック粒子などの絶縁粒子との
併用なども、接続回路の高精細化手段として極めて有用
である。前記した各種粒子は単独もしくは2種以上複合
して、種々の目的に応じて用いることができる。プラス
チックを核とした場合や熱溶融金属粒子の場合、加熱加
圧により変形性を有するので接続時に電極との接触面積
が増加し信頼性が向上するので好ましい。導電粒子は0
〜30体積%の広範囲で用途により使い分ける。カップ
リング剤としては、アミノ基やエポキシ基、含有物が接
着性の向上の点から特に好ましい。
【0014】本発明の接着剤組成物は一液型接着剤とし
て、中でもフィルム状接着剤として特に有用である。こ
の場合、例えば上記で得た接着剤組成物を溶剤あるいは
エマルションの場合の分散液などとして液状化して、離
型紙などの剥離性基材上に形成し、あるいは不織布等の
基材に前記配合液を含浸させて剥離性基材上に形成し、
硬化剤の活性温度以下で乾燥し、溶剤あるいは分散液等
を除去すればよい。溶剤の沸点は150℃以下が適用で
きる。沸点が150℃を超すと乾燥に高温を要し、潜在
性硬化剤の活性温度に近いことから潜在性の低下を招
き、低温では乾燥時の作業性が低下する。このため沸点
が60〜150℃が好ましく、70〜130℃がより好
ましい。
【0015】本発明で得た接着剤組成物を用い、窒素基
含有ゴムを含む層とOH基含有ポリマを含む層とを分離
形成し、前記層のいずれかにエポキシ樹脂および/また
は潜在性硬化剤を含有一体化してなる積層フィルムとす
ることも可能である。窒素基含有ゴム及びOH基含有ポ
リマはそれぞれ高分子量なので、エポキシ樹脂および/
または潜在性硬化剤及びその他の配合剤の含有によって
もフィルム形成性に優れる。
【0016】本発明で得た接着剤組成物を用いた回路や
電極の接続について説明する。この方法は、接着剤組成
物を基板上の相対峙する電極間に形成し、加熱加圧によ
り両電極の接触と基板間の接着を得る電極の接続方法で
ある。電極を形成する基板としては、半導体、ガラス、
セラミックなどの無機物、ポリイミド、ポリカーボネー
トなどの有機物、ガラス/エポキシなどのこれら複合体
の各組合わせが適用できる。積層フィルムの場合には、
接着時に接着性と補修性を考慮して接着面の材質を決定
する。
【0017】
【作用】本発明によれば、Tgが0℃以下の窒素基含有
ゴムと、MW1万以上のOH基含有ポリマとMW300
0以下の固形樹脂とエポキシ樹脂及び潜在性硬化剤を必
須とする接着剤組成物を用いることにより、接続部の信
頼性が高くかつ汎用溶剤により容易に補修可能である。
この理由は、Tgが0℃以下の窒素基含有ゴムが可とう
性と接着性、MW1万以上のOH基含有ポリマが接着
性、MW3000以下の固形樹脂が溶剤溶解性、エポキ
シ樹脂及び潜在性硬化剤による硬化後の耐熱性の向上、
潜在性硬化剤による保存性と、それぞれ機能を分離する
ことで総合的なバランスが得られるものと考えられる。
【0018】一方、エポキシ樹脂硬化物を海とした時、
高分子量であり架橋密度の低い窒素基含有ゴムとOH基
含有ポリマは、その極性基により金属や酸化金属で構成
される回路類表面に高濃度に吸着形成されて、厚み方向
に傾斜的に存在するものと考えられる。そのため接着界
面は、架橋度の低い窒素基含有ゴムおよび/またはOH
基含有ポリマの高濃度層であるため、比較的低分子量の
固形樹脂の作用とも合わせて汎用溶剤により容易に膨潤
または溶解し、あるいはこの部分がきっかけとなり、海
状の硬化物をも膨潤または溶解し補修可能となる。この
厚み方向に傾斜的に存在する作用効果を、より簡単に得
るのが窒素基含有ゴムを含む層とOH基含有ポリマを含
む層とを分離して形成し、前記層のいずれかにエポキシ
樹脂および/または潜在性硬化剤を含有一体化してなる
積層フィルムである。この場合、汎用溶剤により容易に
膨潤または溶解する層が回路表面に高濃度に接続時から
存在するので、さらに容易に補修が可能である。さら
に、本積層フィルムによれば、エポキシ樹脂と潜在性硬
化剤を分離形成して保存性をさらに向上させたり、窒素
基含有ゴムを含む層とOH基含有ポリマを含む層とで流
動性を変化させて接続時に発生する気泡を抑制すること
もできる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 実施例1〜6及び比較例1〜4 (1)窒素基含有ゴム ブチルアクリレート25重量部、エチルアクリレート6
5重量部、アクリロニトリル10重量部を主モノマ成分
とし、アクリル酸1.5重量部、ヒドロキシルエチルメ
タアクリレート1重量部を官能基成分としたモノマをパ
ール重合により重合し、アクリル系共重合体を得た(ア
クリルと略)。この共重合体をトルエンに溶解し固形分
10%の溶液とした。この共重合体の粘弾性測定による
tanδピークのTgは−20℃、MWは40万(GP
C法によるスチレン換算値)であった。一方、カルボキ
シル変性ニトリルゴム(Tg−48℃、MW10万、C
NBRと略)をトルエンに溶解し固形分10%の溶液と
した。 (2)組成物の作製 バイロン103(熱可塑性ポリエステル樹脂、分子量2
0,000、水酸基含有、東洋紡株式会社製商品名、1
03と略)をトルエン/ジオキサン=50/50(重量
比)の混合溶剤に溶解して固形分50%の溶液とした。
エピコートYL−983U(ビスフェノールF型高純度
液状エポキシ樹脂、加水分解性塩素イオン110pp
m、油化シェルエポキシ株式会社製商品名、983Uと
略)と、YSポリスタS145(テルペンフェノール樹
脂、軟化点145℃、MW1100、ヤスハラケミカル
株式会社製商品名、S145と略)をそれぞれトルエン
に溶解し固形分50%の溶液とした。これらおよび前記
窒素基含有ゴム溶液とを、表1に示す組み合わせの固形
分比となるように混合した。次いで潜在性硬化剤とし
て、ノバキュア3742(イミダゾール変性体を核と
し、その表面をポリウレタンで被覆してなる平均粒径2
μmのマイクロカプセル型硬化剤をビスフェノールA型
液状エポキシ樹脂中に分散、活性温度124℃、旭化成
工業株式会社製商品名、3742と略)を、固形分比で
30%となるように混合した。上記混合液の固形分10
0重量部に対し、0.5重量部のイソシアネート系シラ
ンカップリング剤と、2体積部の導電粒子(平均粒径5
μmのスチレン−ジビニルベンゼン共重合樹脂球の表面
に金属薄層を有する、プラと略)を添加攪拌し、ポリテ
トラフルオロエチレンフィルム(セパレータ)上にロー
ルコータを用いて塗布後、100℃10分の乾燥によ
り、接着剤層の厚みが20μmのフィルム状物を得た。 (3)評価 このフィルム状物を用いて、ライン幅40μm、ピッチ
80μm、厚み20μmの銅回路上に錫の薄層を有する
フレキシブル回路板(FPC)と、全面に酸化インジウ
ム(ITO)の薄層を有する厚み1.1mmのガラス板
とを回路の位置合わせ後、170℃−30kg/mm2
−20秒により幅2mmで接続した。この際、あらかじ
めFPC上にフィルム状物を貼り付け後70℃−5kg
/mm2−5秒の仮接続を行い、次いでセパレータを剥
離してITOとの接続を行った。結果を表1に示す。表
1において、補修性は上記接続部のFPCをITOから
剥離し、ITO上に残存する一定面積(20×2mm)
の接着剤をアセトンを浸漬した綿棒で拭き取るのに要し
た時間である。また、信頼性は85℃85%RH−50
0h後の接続抵抗値であり、FPCの隣接回路の抵抗2
00点のx+3σで示した。表1から実施例1〜6はい
ずれも良好な補修性と信頼性の両立を得た。一方、比較
例1は窒素基含有ゴムを有しないため、比較例2、4は
OH基含有ポリマを有しないため、比較例3は固形樹脂
を有しないため、それぞれ補修性と信頼性の両立性に劣
った。
【0020】
【表1】
【0021】実施例7〜10 実施例3と同様であるが、表1に示すようにOH基含有
MW1万以上のポリマ材料の種類を変えた。ここに用い
た材料は、パラプレンP25M(ポリウレタン樹脂、日
本エラストラン株式会社製商品名、25Mと略)、ブチ
ラール3000K(ポリビニルアセタール樹脂、電気化
学工業株式会社製商品名、3000と略)、PKHA
(フェノキシ樹脂、ユニオンカーバイト株式会社製商品
名)、CM8000(可溶性ナイロン樹脂、東レ株式会
社製商品名、8000と略)である。実施例1〜6と同
様に評価した結果を表1に示す。実施例7〜10はいず
れも良好な補修性と信頼性の両立を得た。
【0022】実施例11 実施例2の材料を用いて、窒素基含有ゴムを含む層とO
H基含有のポリマを含む層とを分離形成した。アクリル
とS145と3742の各溶液を固形分10/10/3
0となるように混合した。この混合液をセパレータ上に
ロールコータを用いて塗布後、100℃10分の乾燥に
より接着剤層の厚みが10μmのフィルム状物Aを得
た。一方、103と983Uとを固形分比30/20と
なるように混合し、さらに0.5重量部のエポキシ系シ
ランカップリング剤と、2体積部の導電粒子(プラ)を
添加攪拌し、同様に厚みが10μmのフィルム状物Bを
得た。AとBフィルムを接着剤面が重なるようにして加
圧ロールにより積層した。この時、アクリルとS145
と3742組成物の有する粘着性により、室温で容易に
積層可能であった。フィルム状物Bのセパレータを剥離
してFPCと接続し、次いでフィルム状物Aのセパレー
タを剥離して回路の位置合わせ後、ITOとの接続を行
った。実施例1〜6と同様に評価した結果を表1に示
す。本実施例も良好な補修性と信頼性の両立を得た。本
実施例では特にITO回路面の溶剤補修性に極めて優れ
ていた。
【0023】実施例12〜15 実施例11と同様であるが、103の代わりに実施例7
〜10のOH基含有ポリマ材料を用いた。各実施例とも
良好な補修性と信頼性の両立を得た。
【0024】実施例16〜17 実施例3と同様配合(実施例16)と、この配合から導
電粒子を除去した配合(実施例17)を用いた。これら
の配合物をセパレータ上にロールコータを用いて塗布
後、100℃10分の乾燥により溶剤を除去し、接着剤
層の厚みが20μmのフィルム状物を得た。一方、ガラ
ス板上に半導体チップ(3×10mm、高さ0.5m
m、主面の4辺周囲にバンプと呼ばれる50μm角、高
さ20μmの突起した金電極が形成)のバンプ配置と対
応した接続端子を有するITO回路を形成した配線板を
用意した。半導体チップのバンプ面と配線板の回路との
間に前記フィルムを載置した。この時各フィルムは、室
温で粘着性を有しておりバンプ面に簡単に仮接続でき
た。この後セバレータを剥離し、ガラス回路とバンプの
位置合わせを行い、次いで170℃−30g/バンプ−
20秒の加熱加圧で接続した。
【0025】上記接続品は、接続部への気泡混入がなか
った。接続品の導通チェックを行ったところいずれも良
好な接続であり、バンプ間のショートもなかった。さら
にPCT(プレッシャークッカーテスト)−121℃−
100h後も、各例とも良好だった。接続部断面を走査
型電子顕微鏡で観察したところ、実施例16ではプラス
チック粒子が加圧方向に潰されるように、実施例17で
は一部のバンプが変形して平坦性を得て接続端子と良く
接触していた。これらのことから、両実施例ともバンプ
高さのバラツキに対応可能であった。各実施例の接続品
を接着剤硬化物のTg125℃より高い150℃に加熱
し、硬化物の凝集力を低下させて半導体チップを配線板
から剥離後、アセトン中に浸漬し5分後に洗浄したとこ
ろ、接着剤の除去が可能であった。また、別途各実施例
の接続品をメチルエチルケトン/テトラハイドロフラン
/トルエン=35/35/30(重量比)及びメチルエ
チルケトン/ジメチルホルムアミド/リグロイン=50
/30/20(重量比)よりなる混合溶剤中に浸漬し3
0分後に観察したところ、両浸漬品とも半導体チップは
配線板から剥離し残存した接着剤は膨潤していた。半導
体チップと配線板をメタノール含浸布で洗浄したところ
接着剤の除去が容易であった。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、接
続部の信頼性が高くかつ汎用溶剤により容易に補修可能
な接着剤組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 共久 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内 (72)発明者 山口 豊 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)〜(e)成分を必須とする接
    着剤組成物 (a)ガラス転移温度が0℃以下の窒素基含有ゴム、
    (b)重量平均分子量が1万以上のOH基含有ポリマ、
    (c)重量平均分子量が3000以下の固形樹脂、
    (d)エポキシ樹脂および、(e)潜在性硬化剤。
  2. 【請求項2】 組成物中に占める(a)〜(c)の接着
    剤組成物中に占める割合が10〜60%である請求項1
    記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 窒素基含有ゴムを含む層とOH基含有ポ
    リマを含む層とを分離して形成し、少なくとも前記層の
    いずれかにエポキシ樹脂および/または潜在性硬化剤を
    含有一体化してなる積層フィルム。
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