JPH083081B2 - 回路接続用接着剤組成物 - Google Patents

回路接続用接着剤組成物

Info

Publication number
JPH083081B2
JPH083081B2 JP13911788A JP13911788A JPH083081B2 JP H083081 B2 JPH083081 B2 JP H083081B2 JP 13911788 A JP13911788 A JP 13911788A JP 13911788 A JP13911788 A JP 13911788A JP H083081 B2 JPH083081 B2 JP H083081B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
circuit connection
adhesive composition
sebs
connection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13911788A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01309206A (ja
Inventor
功 塚越
豊 山口
敦夫 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP13911788A priority Critical patent/JPH083081B2/ja
Publication of JPH01309206A publication Critical patent/JPH01309206A/ja
Publication of JPH083081B2 publication Critical patent/JPH083081B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は回路接続用の接着剤組成物に関する。
(従来の技術) 電子部品の小形薄形化に伴ない、これらに用いる回路
は高密度、高精細化している。これら微細回路の接続は
従来の半田やゴムコネクタなどでは対応が困難であるこ
とから、最近では異方導電性の接着剤や膜状物(以下接
続部材と称す)が多用されるようになってきた。
この方法は、相対峙する回路間に導電性材料を所定量
含有した接着剤よりなる接続部材層を設け、加圧もしく
は加熱加圧手段を講じることによって、上下回路間の電
気的接続と同時に隣接回路間には絶縁性を付与し相対峙
する回路を接着固定するものである。
これらの接着剤としては、スチレン・ブタジェン−ス
チレンのブロック共重合体(以下SBSと略記)をベース
ポリマとした系が下記理由から多用されている。
(1) 接続温度を200℃以下に設定可能であり、接続
物品への熱損傷が少い。
(2) 接続物の耐熱性はスチレンブロックに依存する
ので、80℃以上の実用耐熱性を有する。
(3) 接続温度近辺での粘度変化が大きく、溶融−冷
却固化特性に優れ熱圧接続時の量産性に優れている。
しかしながらSBSはジェン系ポリマの炭素−炭素不飽
和二重結合を有するので紫外線、酸素、オゾンに対して
劣化が大きく酸化に対する抵抗性が不足していた。そこ
で不飽和結合を水添したSEBS(スチレン−エチレン−ブ
チレン−スチレンのブロック共重合体)の検討も試みら
れている。
一方、導電性材料としては、たとえばカーボン、ニッ
ケル、熱溶融性金属などの剛直性材料を充填剤とするこ
とが知られている。我々は先に回路接続部の接着剤と熱
膨張係数や弾性率が近似した高分子核材の表面を金属薄
層で被覆した導電性充填剤を用いる方法を提案(特願昭
61−31088)した。
この方法によれば、接続回路間隙の温度変化に対して
導電性材料と接着剤がほゞ同様に熱膨張収縮するので追
随性が高く、接着剤と熱膨張係数や弾性率が異なる剛直
性の導電材料を用いた場合に比べて大幅に接続信頼性が
向上した。
(発明が解決しようとする課題) SEBS系をベースポリマとした接続部材は、酸化に対す
る抵抗性が向上するものの例えば金属、金属酸化物、ガ
ラス等の高極性界面である電極回路面に対する接着性が
不足していた。
SEBS系の接着性が低下する理由としては、EBブロック
がジェンブロックに比べて硬質であることや低極性であ
ることに起因すると考えられる。
SEBS系の接着性を改良する方法として、SEBS系にカル
ボキシル基などの極性基を付与する検討が行われている
が、この場合は極性基が親水性であることから高湿度下
での接着力の低下が大きいという欠点があり、さらにエ
ポキシ樹脂等の熱硬化成分との併用は長期保存性と速硬
化性の両立が難しいという欠点を有していた。
本発明は接着性とくに高湿度下での接着耐久性に優れ
かつ長期保存性と速硬化性が良好であることから、接続
作業性と接続信頼性が優れた回路接続用の接着剤組成物
を提供するものである。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は接着性官能基を含有するSEBS(但し
Sはスチレン重合体ブロックを、EBはエチレンとブチレ
ンとの共重合体ブロックを示す)90〜20重量%と、潜在
性硬化剤を配合したエポキシ系樹脂10〜80重量%および
カップリング剤0.05〜5重量%よりなる絶縁性接着剤に
対し導電性充填剤を0.1〜10体積%含有してなる回路接
着用の接着剤組成物に関する。
本発明に用いる接着性官能基を含有するSEBSについて
説明する。SEBSのS成分(スチレン重合体ブロック)の
好ましい条件としては分子量2,000〜100,000程度、ガラ
ス転移点は50℃以上であり、EB成分(エチレンとブチレ
ン共重合体ブロック)としての好ましい条件は分子量1
0,000〜500,000程度、ガラス転移点は−20℃以下であ
る。SEBS中に占めるS成分の好ましい重量比は、10〜50
%程度である。S成分の重量比が増加すると接続体の耐
寒性が無くなり、減少すると耐熱性が低下することから
好ましくない。
接着性官能基としては、カルボキシル基、ヒドロキシ
ル基、エポキシ基などがあるが、この中でカルボキシル
基を含有するSEBS(以下C−SEBSと略記)が電極に対す
る接着性が良好なことから好ましい。カルボキシル基は
S成分及びEB成分のどちらかもしくは相方に対し分子中
に一個以上有すれば良い。C−SEBSのカルボキシル基量
を調節する方法として、C−SEBSとSEBSの混合物による
ことも可能である。
絶縁性接着剤のタックを調整する手段として、C−SE
BSとの相容性の良いタッキファイヤを必要に応じて用い
ることが出来る。この場合のタッキファイヤとしては、
テルペン系樹脂、脂肪族、脂環族、芳香族系樹脂、など
を例示することができ、これらの水添品も含む。これら
は単独もしくは混合体として用いることができる。
これらの軟化点は液状〜固形状まで適用できるので特
に規定しないが、耐熱性を保持することからは80℃以上
の高軟化点の固形物を用いることが好ましい。
上記したタッキファイヤの中で、本発明に好ましく適
用できるのは、水添テルペン樹脂と、スチレンやフェノ
ールなどのベンゼン核を骨格とする芳香族系樹脂であ
る。
水添テルペン樹脂は加熱安定性(加熱時の着色や減量
が少ない)が良く、接着剤として構成したときに着色せ
ず、タックが充分に得やすいことによる。タックを有す
ると回路の位置合せが簡単に行えるので好ましい。
同様に芳香族系樹脂の場合は、接着剤系の凝集力向上
に有効であり、C−SEBS中のS成分との相容性が良好な
ことからタックの低減材としても用いることができる。
この様な目的からは、芳香族系樹脂の中ではスチレン
系樹脂が好ましく、スチレン系樹脂をカルボキシル基
(例えば積水化成品工業株式会社製、商品名ダイラー
ク)やマレイミド基(例えば三菱モンサント化成株式会
社製、商品名スーパーレックスM)で変性した物が更に
好ましい。
C−SEBSに対するタッキファイヤの添加量は0〜80重
量%が良好である。80重量%以上では高温時の凝集力が
低下するので好ましくなく、より好ましい範囲としては
0〜60重量%である。
上記したC−SEBSと必要に応じて用いるタッキファイ
ヤとの総量は、絶縁性接着剤中の90〜20重量%が良好で
ある。90重量%以上では熱可塑性接着剤的な挙動が強く
なることから耐熱性が不足し、20重量%以下では可撓性
が不足することから耐熱衝撃性が不足する。
同様な理由から80〜30重量%が更に好ましい添加量で
ある。
本発明に用いるエポキシ樹脂としては、例えばエピク
ロルヒドリンとビスフェノールAやビスフェノールF等
から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピク
ロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボ
ラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂が代表的
であり、その他グリシジルアミン、グリシジルエステ
ル、脂環式、複素環式などの1分子内に1個以上のオキ
シラン基を有する各種のエポキシ化合物が適用できる。
これらは単独もしくは2種以上混合して用いることが
可能である。C−SEBSとの相溶性の点からは、常温(25
℃)で液状のビスフェノール系やエポキシノボラック系
のエポキシ樹脂が好ましい。また液状と固形のエポキシ
樹脂の併用もフィルム形成性や接続時の接着剤の流動性
を調節する点から好ましい使用形態である。これらのエ
ポキシ樹脂は、不純物イオン(Na+,K+,Cl-,SO4 2-など)
や加水分解性塩素などが各々300ppm以下に低減された高
純度品を使用することが、接続回路の腐食を防止するこ
とから好ましい。
潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、有機酸ヒド
ラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、ジアミノマレ
オニトリル、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアン
ジアミドなど、およびこれらの変性物があり、これらは
単独もしくは2種以上の混合体として適用できる。
長期保存性と速硬化性という矛盾した特性の両立が必
要とされる本発明の好ましい形態としてはこれらの硬化
剤を核とし、ポリウレタン、ポリスチレン等の高分子物
質や、NiやCu等の金属薄膜を殻として被覆したマイクロ
カプセル型硬化剤とすることや、モレキュラーシーブ法
によるなどして、硬化剤とエポキシ等反応成分との接触
機会を減少した形の物が好ましい。
本発明のより好ましい形態として適用できるマイクロ
カプセル型硬化剤を使用する場合の留意すべき点は、粒
径を接続部材の厚みよりも小さくすることが保存時のカ
プセル破壊を防止する点から好ましいこと、及び溶剤系
による製造にあたっては殻材が浸食され難い溶剤を採用
することである。
エポキシ樹脂と潜在性硬化剤との配合比は任意に設定
できるので特に規定しない。
本発明に用いられる導電性充填剤としてはカーボン、
グラファイトをはじめとして各種の金属、金属酸化物な
どが適用できる。また、この導電性充填剤としてはガラ
ス等の無機物やプラスチック等の表面に金属層を設けた
ものも適用可能である。これら金属の例としては、Fe,N
i,Cr,Co,Al,Sb,Mo,Pb,Sn,Zu,Cu,Ag,Pt,Au等があり、こ
れらの単体あるいは合金や酸化物などでもよく、これら
の2種以上を複合して用いることも可能である。
これらの充填剤のうちプラスチック等の高分子核材粒
子の表面に金属薄層を形成した粒子の場合が、接続信頼
性が著しく向上することから好ましく適用できる。
本発明において前記導電性充填剤は、平均粒径が0.01
〜100μmのものが好ましく用いられる。この平均粒径
が0.01μm未満では、粒子の表面積が大きく粒子間の接
触が必要以上に生じることから、面方向の絶縁性が得ら
れない場合がある。
また、平均粒径が100μmを超えると、回路が微細の
場合に隣接回路間に粒子が存在する確率が高くなり、や
はり面方向の絶縁性が得られない場合がある。
同様な理由により、さらに好ましい平均粒径は1〜50
μmである。
ここで平均粒径は次式(第〔1〕式)で求めるものと
する。
D=Σnd/Σn ……〔1〕 (式中、nはdなる粒径の粒子の数を示す。これら粒径
の観察方法としては、一般的に用いられる電子顕微鏡や
光学顕微鏡、コールタカウンター、光散乱法などがあ
る。) 平均粒径が上記範囲内であれば導電性充填剤の形状は
特に規定しないが、良好な異方導電性を得るにはアスペ
クト比のなるべく小さなもの、たとえば球状、円錐状な
どのものが好ましい。
なお、これらの導電性充填剤は、1種単独で用いても
2種以上併用して用いてもよい。
本発明における前記導電性充填剤は、前記接着剤成分
に対し、0.1〜10体積%使用する。この値が0.1〜10体積
%の範囲では、良好な異方導電性を示すが、0.1体積%
未満では、微細回路の接続において厚み方向の導電性が
得にくく、10体積%を超えると隣接回路間の絶縁性が得
られなくなる。
このような理由から信頼性の高い異方導電性を得る為
には、この値を1〜7体積%の範囲内に設定することが
好ましい。
本発明に用いるカップリング剤は、二種類以上の異な
る材質間の結合を促進するものであり、通常、クロム
系、シラン系、チタン系、アルミニウム系、ジルコニウ
ム系などの有機金属化合物等が適用可能である。
なお、これらのカップリング剤は単独あるいは2種以
上複合もしくは併用して使用することができる。
上記したカップリング剤の中ではシラン系カップリン
グ剤が接着性の増強の点から好ましく、中でもエポキシ
基やアミノ基を含有する場合が耐湿接着力の保持性に優
れることからより好ましく適用できる。エポキシ基やア
ミノ基を含有するシラン系のカップリング剤を例示する
と、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシ
ラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、などがある。
本発明におけるカップリング剤は絶縁性接着剤の0.05
〜5重量%を占めることができ、好ましくは0.1〜2重
量%である。この値が0.05重量%未満では接着性の付与
が不十分であり5重量%を超えると組成物の粘度安定性
が低下する。
上記した絶縁性接着剤中には、通常用いられている添
加剤類(例えば、充填剤、軟化剤、硬化剤、硬化促進
剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、金属不活性剤など)を
本発明の主旨に反しない範囲で使用することが出来る。
(作用) 本発明の接着剤組成物は、酸化に対する抵抗性に優れ
たSEBSが、接着性官能基である例えばカルボキシル基を
有することから接着性や相容性が向上する。
又カルボキシル基は親水性であるが、エポキシ基と反
応して網状構造化することや、必須成分としてのカップ
リング剤との相乗効果とも合わせて耐湿性が向上するも
のと考えられる。
エポキシ樹脂は、回路接続時の加熱、加圧や紫外線な
どのエネルギーにより組成物系内の潜在性硬化剤が活性
化することにより高分子化することから、前述の接着性
官能基との反応とも合わせて耐熱性や耐湿性を向上す
る。
この潜在性硬化剤は、マイクロカプセル化するなどし
て潜在性硬化剤としての機能を更に高めたことにより、
長期保存性と速硬化性の両立が可能となるので、接続作
業性も著しく向上できる。
以上の接着性、耐湿性、および耐熱性に優れた接着剤
と導電粒子を組み合わせることにより、高温高湿下での
接続信頼性が著しく向上できる。
特にポリスチレン等の有機物を核材とし、その表面に
金属薄層を形成した導電粒子と組み合わせることで、回
路への接触面積の増大することや熱膨張率及び弾性率が
接着剤ときわめて近似することから耐熱衝撃性も著しく
向上し、信頼性評価で重要視される耐高温高湿性と耐熱
衝撃性を兼ねそろえた接続部材を得ることができる。
(実施例) 実施例1〜5 (1)接着剤溶液の作製 表1に示す材料を、各々トルエンに溶解して所定濃度
の接着剤溶液を得た。なおカップリング剤と潜在性硬化
剤は原液を使用した。これらの材料を用いて第2表に示
す不揮発分重量比となるように配合して接着剤溶液を得
た。
(2)導電性充填剤 平均粒径8μmの架橋ポリスチレン粒子(PSt)の表
面にニッケルを無電解めっきで構成し更に金の置換めっ
きを行うことで、約0.2μmの金属被覆層を有するめっ
きプラスチック粒子(以下、PSt−Mと略記、比重2.0)
を得た。
また、金属粒子として平均粒径2μmのカーボニル法
で得たニッケル(以下Ni)を用意した。
(3)評価 この接続部材を用いてライン巾0.1mm、ピッチ0.2mm、
厚み5μmの銅回路を250本有するフレキシブル回路板
(FPC)と、全面に酸化インジウム(ITO)の薄層を有す
る(表面抵抗30Ω/口)厚み1.1mmのガラス板とを170℃
−20kg/cm2−20秒の加熱加圧により接続幅3mmで接続し
た。この時、まずFPC上に接続部材の接着面を貼付けた
後100℃−5kg/cm−3秒の仮接続を行ない、その後セパ
レータを剥離してITOとの接続を行った。上記により得
た回路接続品の接着性及び接続信頼性の評価結果を表2
に示した。
表2において、仮付性は25℃でFPC上に接続部材を手
で押しつけた時に貼付可能な場合を○、不可能な場合を
×とした。接着力は、FPCを幅1cmで回路と平行方向に90
度剥離(速度50mm/分)したときの値であり、この測定
は初期値とプレッシャークッカー(PCT)で100℃−100
時間処理した後の耐湿接着力で示した。接続抵抗は接続
部を含むFPCの隣接回路間の抵抗をマルチメータで測定
したものであり、温湿度サイクル(−30℃/2h70℃−9
0%RH/2h)200サイクル後の、測定電極数250本の最大値
(Ω)で表示した。温湿度サイクルは、−30℃の低温と
70℃−90%RHの高温高湿の雰囲気下に接続体を繰返し処
理するものであり、強制的な凍結、温度衝撃、及び高温
高湿下の処理を含む厳しい信頼性の評価方法である。
実施例1〜2においては、同一配合の接着剤を用いて
導電粒子の種類を変えた場合である。接着性には大差が
みられないが、信頼性の抵抗変化はPSt−Mの方がNiよ
りも少なく良好である。有機物粒子を金属被覆した粒子
は、回路の接続時に軟化変形することから接触面積が拡
大して良好な信頼性を示したと考えられる。
実施例3〜4においては、タッキファイヤの種類を変
えた場合であるが、いずれも良好な特性を示している。
中でもフェノールやマレイミドで変性したタッキファ
イヤの場合、接着性及び信頼性ともに官能基なしの実施
例1に比べ良好な特性を示す傾向がみられる。
実施例5〜7は、エポキシ樹脂の種類および導電粒子
の添加量を変えた場合である。実施例1と5はエポキシ
樹脂の純度の差であるが、高純度品(加水分解性塩素30
0ppm以下)の実施例5の方がPCT後接着力や信頼性とも
に良好である。この問題は一般的に半導体のAl配線の腐
食で論議されるが、本用途のようなCu回路に対してもこ
の種の対策が信頼性向上に有効であることを示してい
る。
実施例4〜7はエポキシ樹脂の種類を変えているが、
いずれも良好な特性を得た。実施例4〜5においては液
状のビスフェノールタイプのエポキシであることから系
の相容性が最も良好であった。
実施例6は固形のエポキシを用いることにより、接続
部材の凝集力が高く取扱い易かった。
実施例7は反応性にすぐれたフェノールノボラック型
のエポキシを用いることで、接続時の系の硬化速度が早
く接続作業性が良好であった。
実施例5〜7はPSt−Mの添加量を1〜7体積%変化
させているが各実施例ともに良好な接続信頼性が得られ
た。
実施例8〜9は、C−SEBS成分とエポキシ成分の配合
比を振った場合であるが、いずれも良好な特性を示して
いる。
ここにエポキシ成分の量が増加すると、PCT接着力が
信頼性が向上する傾向がみられる。
実施例10〜11は、C−SEBSのグレードがカルボキシル
含量の少ない場合であり、実施例10は配合系内にタッキ
ファイヤ成分を有しない場合だが、いずれも良好な特性
が得られた。
以上の各実施例においては、硬化剤としてイミダゾー
ル系の硬化剤を核材とし、殻材としてポリウレタンより
構成されてなる平均粒径約5μmのマイクロカプセル型
硬化剤を用いた。接続部材製造時の溶剤をポリウレタン
が浸され難いトルエンとしたことで製造時のゲル化など
の問題は発生しなかった。又、保存性については実施例
1〜11のすべてにわたり50℃−24hの保存試験を行った
場合も特性の低下が無かったことから、十分な実用性を
有することがわかった。
接続時の速硬化性については、170℃−20kg/cm2−20s
ecの通常の接続条件で、いずれも十分に硬化しているこ
とから、良好な特性を得ることが可能であった。
比較例1〜2 配合および結果を表2に示したが比較例1はエポキシ
/潜在性硬化剤を使用しない配合系である。タックが無
いので、回路の仮付性が面倒であった。またPCT後は接
続部が剥離し、接続抵抗も500Ω以上となり導通不良と
なった。C−SEBS中のカルボキシル基が親水性であるた
めに、吸湿膨潤したものとみられる。また比較例2はC
−SEBS成分が官能基を有さないSEBSの場合であるが、他
の配合成分との相容性が悪く均一な液状にならずフィル
ムの作製が不可能であった。
本比較例に比べて上記した各実施例は、極性の比較的
低いSEBSにカルボキシル基などの極性基を導入すること
で、極性の高い例えばエポキシ成分などとの相容性が向
上していることがわかる。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば接着性と接続信
頼性に優れた回路の接続が可能であり、回路の微細化と
高密度化の進展が著しい各種電子部品や配線板類の接続
にきわめて有用な接続材料を提供するものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接着性官能基を有するSEBS(スチレン−エ
    チレン−ブテン−スチレン)共重合体90〜20重量%、潜
    在性硬化剤を配合したエポキシ系樹脂10〜80重量%およ
    びカプリング剤0.05〜5重量%よりなる絶縁性接着剤に
    対し、導電性充填剤を0.1〜10体積%添加してなる回路
    接続用接着剤組成物。
  2. 【請求項2】接着性官能基がカルボキシル基である請求
    項1に記載の回路接続用接着剤組成物。
  3. 【請求項3】潜在性硬化剤がマイクロカプセル型硬化剤
    である請求項1に記載の回路接続用接着剤組成物。
  4. 【請求項4】導電性充填剤がプラスチック等の高分子核
    材の表面に金属薄層を形成した粒子であり、その粒径が
    0.01〜100μmである請求項1に記載の回路接続用接着
    剤組成物。
  5. 【請求項5】カップリング剤がエポキシシランおよび/
    またはアミノシランである請求項1に記載の回路接続用
    接着剤組成物。
JP13911788A 1988-06-06 1988-06-06 回路接続用接着剤組成物 Expired - Lifetime JPH083081B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13911788A JPH083081B2 (ja) 1988-06-06 1988-06-06 回路接続用接着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13911788A JPH083081B2 (ja) 1988-06-06 1988-06-06 回路接続用接着剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01309206A JPH01309206A (ja) 1989-12-13
JPH083081B2 true JPH083081B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=15237892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13911788A Expired - Lifetime JPH083081B2 (ja) 1988-06-06 1988-06-06 回路接続用接着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083081B2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0410304A (ja) * 1990-04-25 1992-01-14 Nec Corp 異方性導電材料及び半導体集積回路素子の接続方法
JPH04332404A (ja) * 1991-05-07 1992-11-19 Nec Corp 異方性導電材料及びこれを用いた集積回路素子の接続方法
TW215453B (ja) * 1991-06-28 1993-11-01 Furukawa Electric Co Ltd
JP2500819B2 (ja) * 1991-07-31 1996-05-29 住友ベークライト株式会社 異方導電フィルム
JP3326806B2 (ja) * 1991-12-26 2002-09-24 扇化学工業株式会社 回路接続用異方性導電接着剤
JPH0652715A (ja) * 1992-07-30 1994-02-25 Fuji Kobunshi Kogyo Kk 異方導電性接着剤組成物
JP4539644B2 (ja) * 1993-07-29 2010-09-08 日立化成工業株式会社 回路接続材料とその接続材料を用いた回路の接続方法
JP3907217B2 (ja) * 1993-07-29 2007-04-18 日立化成工業株式会社 回路接続材料とその接続材料を用いた回路の接続方法
JP4228652B2 (ja) * 1993-07-29 2009-02-25 日立化成工業株式会社 回路接続材料とその接続材料を用いた回路の接続方法
FR2712133B1 (fr) * 1993-11-03 1996-01-26 Isa France Sa Connecteur flexible thermocollable.
JP2000303047A (ja) * 1999-04-20 2000-10-31 Hitachi Kasei Polymer Co Ltd 接着剤組成物
JP2002121526A (ja) * 2000-10-17 2002-04-26 Shin Etsu Polymer Co Ltd 絶縁性接着剤、異方導電接着剤、及びヒートシールコネクタ
US6908318B2 (en) 2001-08-08 2005-06-21 3M Innovative Properties Company Batch electrically connecting sheet
DE102004031189A1 (de) * 2004-06-28 2006-01-19 Tesa Ag Hitzeaktivierbares und vernetzbares Klebeband für die Verklebung von elektronischen Bauteilen und Leiterbahnen
DE102004031188A1 (de) * 2004-06-28 2006-01-19 Tesa Ag Hitzeaktivierbares Klebeband für die Verklebung von elektronischen Bauteilen und Leiterbahnen
CN105826418B (zh) 2007-05-09 2017-05-17 日立化成株式会社 连接结构的制造方法以及太阳能电池模块的制造方法
WO2008139994A1 (ja) 2007-05-09 2008-11-20 Hitachi Chemical Company, Ltd. 導電体接続用部材、接続構造及び太陽電池モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01309206A (ja) 1989-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3885896B2 (ja) 補修可能な電極接続用接着剤組成物および該組成物からなる電極接続用接続部材
JPH083081B2 (ja) 回路接続用接着剤組成物
EP2377903A1 (en) Film adhesive and anisotropic conductive adhesive
JP4556936B2 (ja) 電極接続用接着剤
JPH06256746A (ja) 接着剤組成物および接着フィルム
JPH09291268A (ja) 接着剤組成物および該組成物からなる接続部材
JP4433564B2 (ja) 回路接続用接着剤
JP3651624B2 (ja) 回路用接続部材
JP2002201450A (ja) 接着剤組成物、それを用いた回路端子の接続方法及び回路端子の接続構造
JP2842051B2 (ja) 接着剤組成物
JP2004155957A (ja) 異方導電性接着剤及びフィルム
JP4254995B2 (ja) 異方導電性接着剤及び回路板
JP4110589B2 (ja) 回路用接続部材及び回路板の製造法
JP4867805B2 (ja) 電極接続用接着剤
JP4236856B2 (ja) 異方導電性接着剤及びヒートシールコネクター
JP2008308682A (ja) 回路接続材料
JP3603426B2 (ja) 回路用接続部材
JP2005194413A (ja) 回路接続用接着フィルム及び回路接続構造体
JP2894093B2 (ja) 接着剤組成物及び積層フィルム
JP2003147306A (ja) 導電性接着剤
JP4339414B2 (ja) 回路用接続部材
JP4175350B2 (ja) 回路接続材料
JP2006028521A (ja) 回路接続用接着剤
JPH09162235A (ja) Icチップの実装方法及び接続部材
JP4055583B2 (ja) 回路接続用接着剤組成物、これを用いた回路端子の接続方法及び回路端子の接続構造

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090117

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090117