JP4339414B2 - 回路用接続部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は接着剤組成物と導電性粒子を用いた回路用接続部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
2つの回路基板同士を接着すると共に、これらの電極間に電気的導通を得る接着剤については、スチレン系やポリエステル系等の熱可塑性物質や、エポキシ系やシリコーン系等の熱硬化性物質が知られている。
この場合、接着剤中に導電性粒子を配合し加圧により、接着剤の厚み方向に電気的接続を得るもの(例えば特開昭55−104007号公報)と、導電性粒子を用いずに接続時の加圧により、電極面の微細凹凸の接触により電気的接続を得るものの(例えば特開昭60−262430号公報)とがある。
ところで、これらの接着剤による接続において、電気的接続不良であったり接続後に電子部品や回路が不良なるとし、回路間を剥がす等した後で接着剤を溶剤等で除去した後に、再度良品を接着剤により接続することが行われている。
この場合、微細回路や電極上の接着剤を汎用溶剤(例えばアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、リグロイン、テトラヒドロフラン、アルコール等)を用いて、周辺部の良好部に悪影響を与えず、迅速かつ容易に除去できることが重要である。接着剤が熱硬化性物質の場合、溶剤として例えば、塩化メチレンと酸等により成るいわゆるエポキシ剥離剤を用いる場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、用いていた熱硬化性の接着剤では、溶剤として例えば、塩化メチレンと酸等によなるいわゆるエポキシ剥離剤を用いて補修していたが、基板回路等への悪影響があった。本発明は、接続部の信頼性が高く、かつ汎用溶剤により短時間で容易に補修可能な回路用接続部材を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(1)〜(3)の成分を必須とする接着剤組成物と、含有量が接着剤組成物100体積に対して、0.1〜10体積%である導電性粒子よりなる、形状がフィルム状である回路用接続部材に関する。
(1)ビスフェノールF型フェノキシ樹脂
(2)ビスフェノール型エポキシ樹脂
(3)潜在性硬化剤
【0005】
本発明に用いるビスフェノールF型フェノキシ樹脂について説明する。
ビスフェノールF型フェノキシ樹脂は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)から求めた平均分子量が10000以上の高分子量エポキシ樹脂に相当し、エポキシ樹脂と構造が似ていることから相溶性が良く、また接着性も良好な特徴を有する。分子量の大きいほどフィルム形成性が容易に得られ、また接続時の流動性に影響する溶融粘度を広範囲に設定できる。平均分子量としては10000〜150000のものがあり、10000〜80000程度のものが好ましい。その理由としては、分子量が10000以下ではフィルム状にしにくく、また、80000以上だと他の樹脂等との相溶性が悪くなるためである。これらの樹脂は、水酸基やカルボキシル基等の極性基を含有すると、エポキシ樹脂との相溶性が向上し、均一な外観や特性を有するフィルムが得られることや、硬化時の反応促進による短時間硬化を得る点からも好ましい。配合量としては、フィルム形成性や硬化反応の促進の点から、樹脂成分全体に対して20〜80重量%が好ましい。また、溶融粘度の調整等のために、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂を適宜混合して用いてもよい。
【0006】
本発明に用いるビスフェノール型エポキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、AD、S等から誘導される汎用エポキシ樹脂であり、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂やグリシジルアミン、グリシジルエステル、脂環式、複素環式等の1分子内に2個以上のオキシラン基を有する各種のエポキシ化合物と比較すると、ビスフェノール型エポキシ樹脂は、分子量の異なるグレードが広く入手可能で、接着性や反応性等を任意に設定できる。これらは必要に応じて単独または2種以上混合して用いてもよい。配合量は、共に混合するビスフェノールF型フェノキシ樹脂との和が固形重量比で100%とするのが好ましい。これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na+ 、Cl- 等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることが、エレクトロンマイグレーション防止のために好ましい。
【0007】
潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等、及びこれらの変性物があり、これらは単独または2種以上の混合体として使用できる。これはアニオンまたはカチオン重合型等のいわゆるイオン重合性の触媒型硬化剤であり、速硬化性を得やすく、また化学当量的な考慮が少なくてよいことから好ましい。硬化剤としては、その他にポリアミン類、ポリメルカプタン、ポリフェノール、酸無水物等の適用や前記触媒型硬化剤との併用も可能である。
【0008】
アニオン重合型の触媒型硬化剤としては、第3アミン類やイミダゾール類が主として用いられる。第3アミン類やイミダゾール類を配合したエポキシ樹脂は、160〜200℃程度の中温で、数10秒〜数時間程度の加熱により硬化するために可使時間が比較的長い。
カチオン重合型の触媒型硬化剤としては、エネルギー線照射により樹脂を硬化させる感光性オニウム塩、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩等が主として用いられる。またエネルギー線照射以外に、加熱によっても活性化してエポキシ樹脂を硬化させるものとして、脂肪族スルホニウム塩等がある。この種の硬化剤は、速硬化性という特徴を有することから好ましい。
これらの硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系等の高分子物質や、Ni、Cu等の金属薄膜及びケイ酸カルシウム等の無機物で被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長されるために好ましい。
【0009】
導電性粒子としては、Au、Ag、Ni、Cu、はんだ等の金属粒子やカーボン等があり、これら及び非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等に前記した導通層を被覆等により形成したものでもよい。プラスチックを核とした場合や熱溶融金属粒子の場合、加熱加圧により変形性を有するので接続時に電極との接触面積が増加し信頼性が向上するので好ましい。導電性粒子は、接着剤成分100体積に対して0.1〜30体積%の広範囲で用途により使い分ける。過剰な導電性粒子による回路の短絡等を防止するためには、0.1〜10体積%がより好ましい。
カップリング剤としては、アミノ基やエポキシ基、及びイソシアネート基含有物が、接着性の向上の点から特に好ましい。
【0010】
本発明の接着剤組成物は、一液型接着剤として、とりわけICチップと基板との接着や電気回路相互の接着用のフィルム状接着剤として特に有用である。この場合例えば、上記で得た接着剤組成物を溶剤あるいはエマルジョンの場合の分散液等として液状化して、離型紙等の剥離性基材上に形成し、あるいは不織布等の基材に前記配合液を含浸させて剥離性基材上に形成し、硬化剤の活性温度以下で乾燥し、溶剤あるいは分散液等を除去すればよい。
この時用いる溶剤は、芳香族炭化水素系と含酸素系の混合溶剤が、材料の溶解性を向上させるため好ましい。ここに含酸素系溶剤のSP値は、8.1〜10.7の範囲とすることが潜在性硬化剤の保護上好ましく、酢酸エステル類がより好ましい。また溶剤の沸点は、150℃以下が適用できる。沸点が150℃を超すと乾燥に高温を要し、潜在性硬化剤の活性温度に近いことから、潜在性の低下を招き、低温では乾燥時の作業性が低下する。このため沸点が、60〜150℃が好ましく、70〜130℃がより好ましい。
【0011】
本発明で得た接着剤組成物を用いた電極の接続について説明する。
この方法は、接着剤組成物を、基板上の相対峙する電極間に形成し、加熱加圧により両電極の接触と基板間の接着を得る電極の接続方法である。電極を形成する基板としては、半導体、ガラス、セラミック等の無機質、ポリイミド、ポリカーボネート等の有機物、ガラス/エポキシ等のこれら複合の各組合せが適用できる。
【0012】
【作用】
本発明においては、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂を混合した接着剤組成物は、微細回路接続後の信頼性が高く、また補修には汎用溶剤の使用が可能であるという特徴に加えて、補修に要する時間が短いという特徴も兼備することになる。その結果として、回路の接続作業の効率が上昇すると推定される。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂は、粘着性、接着性、反応性等を任意に調節するのに有効である。
本発明における回路用接続部材は、用いる接着剤がビスフェノールF型フェノキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂及び潜在性硬化剤を含有し、溶剤の種類と沸点を特定し潜在性硬化剤の活性温度以下で乾燥するため、硬化剤の劣化がなく、安定した保存性が得られる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。なお、それぞれの配合比は表1にまとめてある。
実施例1
ビスフェノールFとエピクロルヒドリンから、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂(平均分子量20000)50gを一般的方法により作製し、これを重量比でトルエン(沸点110.6℃、SP値8.90)/酢酸エチル(沸点77.1℃、SP値9.10)=50/50の混合溶剤に溶解して、固形分40%の溶液とした。
ビスフェノール型液状エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ株式会社製、商品名エピコート828、エポキシ当量184)50gを、重量比でトルエン/酢酸エチル=50/50の混合溶剤に溶解して、固形分40%の溶液とした。
潜在性硬化剤は、ノバキュア3941(イミダゾール変性体を核とし、その表面をポリウレタンで被覆してなる平均粒径5μmのマイクロカプセル型硬化剤を液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂中に分散してなるマスターバッチ型硬化剤、活性温度125℃、旭化成工業株式会社製商品名)を用いた。
ポリスチレンを核とする粒子の表面に、厚み0.2μmのニッケル層を設け、このニッケル層の外側に、厚み0.02μmの金層を設け、平均粒径10μm、比重2.0の導電性粒子を作製した。
固形重量比で樹脂成分100、潜在性硬化剤20となるように配合し、さらに、導電性粒子を3体積%配合分散させ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、75℃、10分の熱風乾燥により接着剤層の厚みが25μmの回路用接続部材を得た。
得られたフィルム状接着剤は、室温での十分な柔軟性を有し、また40℃で240時間放置してもフィルムの性質には変化がほとんどなく、良好な保存性を示した。
【0014】
実施例2〜4
平均分子量20000のビスフェノールF型フェノキシ樹脂に代えて、平均分子量10000(実施例2)、40000(実施例3)、70000(実施例4)のビスフェノールF型フェノキシ樹脂をそれぞれ作製して使用した他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
その結果、いずれの場合も実施例1と同等な性質を有する接着剤組成物が得られた。
【0015】
実施例5〜8
ビスフェノールF型フェノキシ樹脂/ビスフェノール型エポキシ樹脂の固形重量比を50g/50gに代えて、20g/80g(実施例5)、40g/60g(実施例6)、60g/40g(実施例7)、80g/20g(実施例8)とした他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0016】
実施例9
ビスフェノールF型フェノキシ樹脂の配合量を25gとし、これにビスフェノールA型フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド株式会社製、商品名PKHC、平均分子量45000)25gを加えた他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0017】
実施例10、11
ビスフェノールF型フェノキシ樹脂/ビスフェノールA型フェノキシ樹脂の固形重量比を10g/40g(実施例10)、40g/10g(実施例11)とした他は、実施例9と同様にして回路用接続部材を得た。
【0018】
実施例12
ビスフェノール型エポキシ樹脂を、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名エピコートYL−U807、エポキシ当量170)とした他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0019】
実施例13
導電性粒子の量を0.3体積%とした他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0020】
実施例14
導電性粒子の量を7体積%とした他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0021】
実施例15
導電性粒子の粒径を5μmとした他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0022】
実施例16
潜在性硬化剤をマイクロカプセル型硬化剤にえて、p−アセトキシフェニルベンジルスルホニウム塩の50重量%酢酸エチル溶液(三新化学工業株式会社製、商品名サンエイドSI−60)とし、かつ固形重量比で樹脂成分100に対して3となるように配合した他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0023】
比較例1
ビスフェノールF型フェノキシ樹脂に代えて、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(PKHC)とした他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0024】
比較例2
導電性粒子を配合しない他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0025】
(回路の接続)
実施例1〜16、比較例1〜2で得た回路用接続部材を用いて、ライン幅50μm、ピッチ100μm、厚み18μmの銅回路を500本有するフレキシブル回路板(FPC)同士を170℃、2MPaで20秒間加熱加圧して、幅2mmにわたり接続した。この時、予め一方のFPC上に、回路用接続部材の接着面を貼り付けた後、70℃、0.5MPaで5秒間加熱加圧して仮接続し、その後、フッ素樹脂フィルムを剥離してもう一方のFPCと接続した。
また、前述のFPCと酸化インジウム(ITO)の薄層を形成したガラス(表面抵抗20Ω/□)とを160℃、2MPaで10秒間加熱加圧して、幅2mmにわたり接続した。この時、上記と同様にITOガラス上に仮接続を行った。
【0026】
(接続抵抗の測定)
回路の接続後、上記接続部を含むFPCの隣接回路間の抵抗値を、初期と、85℃、85%RHの高温高湿槽中に500時間保持した後に、マルチメータで測定した。抵抗値は隣接回路間の抵抗150点の平均(x+3σ)で示した。
【0027】
これらの結果を表1に示す。実施例1で得られた接着剤組成物は良好な短時間接続性を示した。また、初期の接続抵抗も低く、高温高湿試験後の抵抗の上昇もわずかであり、高い耐久性を示した。実施例2〜4については、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂の分子量を変化させても接続性、耐熱耐湿性にさほど変化は見られず、いずれも良好であった。また、実施例5〜8で作製したフィルム状接着剤は、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂/ビスフェノール型エポキシ樹脂の配合量によって形成後のフィルムのタック性に差が認められるものの、接続性や保存性、耐久性自体は良好であった。また、硬化剤をイミダゾール変性体のマイクロカプセルから芳香族スルホニウム塩に代えた実施例16の場合、良好な接続性、保存性等に加えて、これまでの系に比べて、より短時間での硬化が可能となっている。
これらに対して、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂からビスフェノールA型フェノキシ樹脂に代えた比較例1では、接続抵抗が大きくなり、上昇も著しかった。これは接着剤成分が十分に流動する前に硬化し、接続厚みが導電性粒子の粒径よりも大きくなったためである。また、比較例2は導電性粒子が入っていないため、初期の抵抗が高く、上昇も著しい。
【0028】
(接続後の回路の補修性)
補修性は、上記接続部のFPCをITOガラスから剥離し、ITOガラス上に残存する一定面積(20×2mm)の接着剤を、アセトンを含浸した綿棒で拭き取り、終わるまでに要した時間で評価した。その結果を表1に示す。実施例1〜16では、実施例9〜11を除き、28〜41秒で接着剤の除去が完了している。これはビスフェノールF型フェノキシ樹脂が有する特異な補修性に起因している。実施例9〜11では、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂が混合しているため、補修性にやや劣っている。また、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂の含まれていない比較例1の場合、補修時間は90秒と最も長かった。
【0029】
(FPC接着剤との接着性)
FPCに用いられる接着剤と各接着剤組成物との接着性は接着力を、JIS−Z0237に準じて90度剥離法で測定し、評価した。使用したFPCは、巴川E(株式会社巴川製紙所製、商品名)を接着剤として用いて作製した。そしてこのFPCを用いて、それぞれ回路接続体を作製して測定を行った。測定装置は東洋ボールドウィン株式会社製、テンシロンUTM−4(剥離速度50mm/min、25℃)を使用した。
測定結果を表1に示す。FPCの接着剤が巴川Eの場合、樹脂の配合比、分子量によって若干の差が見られるものの、いずれの例もかなり強い接着力が得られている。これは巴川Eの接着剤成分と回路接続部材のそれとの相性が良いためであると思われる。
【0030】
【表1】
Figure 0004339414
【0031】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、接続信頼性が高くかつ汎用の溶剤により容易に、しかも非常に短時間で補修することが可能な回路用接続部材を提供することが可能となった。

Claims (7)

  1. 下記(1)〜(3)の成分を必須とする接着剤組成物と、含有量が接着剤組成物100体積に対して、0.1〜10体積%である導電性粒子よりなる、形状がフィルム状である回路用接続部材。
    (1)ビスフェノールF型フェノキシ樹脂
    (2)ビスフェノール型エポキシ樹脂
    (3)潜在性硬化剤
  2. ビスフェノールF型フェノキシ樹脂の分子量(MW)が10000以上である請求項1記載の回路用接続部材。
  3. 潜在性硬化剤が、加熱により活性化するオニウム塩である請求項1又は2記載の回路用接続部材。
  4. ビスフェノールF型フェノキシ樹脂の含有量が樹脂成分全体に対して20〜80重量%である請求項1乃至3のいずれかに記載の回路用接続部材。
  5. ビスフェノール型エポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項1乃至4のいずれかに記載の回路用接続部材。
  6. ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量が樹脂成分全体に対して80〜20重量%であり、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂との合計が常に100重量%である請求項1乃至5のいずれかに記載の回路用接続部材。
  7. 導電性粒子の平均粒径が2〜18μmである請求項1乃至6のいずれかに記載の回路用接続部材。
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