JP3513835B2 - 接着フィルム - Google Patents

接着フィルム

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JP3513835B2
JP3513835B2 JP04787593A JP4787593A JP3513835B2 JP 3513835 B2 JP3513835 B2 JP 3513835B2 JP 04787593 A JP04787593 A JP 04787593A JP 4787593 A JP4787593 A JP 4787593A JP 3513835 B2 JP3513835 B2 JP 3513835B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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    • H05K3/36Assembling printed circuits with other printed circuits
    • H05K3/361Assembling flexible printed circuits with other printed circuits

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  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば液晶パネル等に
おいて2つの回路基板同士の電極間に形成し、両電極を
接続するのに好適な接着フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】2つの回路基板同士を接着すると共に、
これらの電極間に電気的導通を得る接着剤については、
スチレン系やポリエステル系等の熱可塑性物質や、エポ
キシ系やシリコーン系等の熱硬化性物質が知られてい
る。この場合、接着剤中に導電性粒子を配合し加圧によ
り接着剤の厚み方向に電気的接続を得るもの(例えば特
開昭55−104007号公報)と、導電性粒子を用い
ずに接続時の加圧により電極面の微細凹凸の接触により
電気的接続を得るもの(例えば特開昭60−26243
0号公報)とがある。
【0003】ところで、これらの接着剤による接続にお
いて、電気的接続不良であったり接続後に電子部品や回
路が不良になると、回路間を剥がす等した後接着剤を溶
剤等で除去後に、再度良品を接着剤により接続すること
が行われている。この場合、微細回路や電極上の接着剤
を汎用溶剤(例えばアセトン、メチルエチルケトン、ト
ルエン、リグロイン、テトラハイドロフラン、アルコー
ル等)を用いて、周辺の良好部に悪影響を与えず、迅速
かつ容易に除去できることが重要である。接着剤が熱硬
化性物質等の場合、溶剤として例えば塩化メチレンと酸
等よりなるいわゆるエポキシ剥離剤を用いる場合が多
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】回路接続部の信頼性、
即ち耐熱性、耐湿性等を考慮した場合、エポキシ系等の
熱硬化性接着剤が有効である。しかしながら、この場合
の補修方法は、エポキシ剥離剤等の強烈な溶剤を用いる
ことが一般的である。この場合、再接続部の信頼性が低
下する。一方、熱可塑性接着剤の場合には、耐熱性が不
足しやはり接続部の信頼性が低下する。本発明は、接続
部の信頼性が高くかつ汎用溶剤により容易に補修可能な
接着フィルムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アクリル樹脂
を含む層とフェノキシ樹脂を含む層とを分離して形成
し、少なくとも前記層のいずれかにエポキシ樹脂および
/または潜在性硬化剤を含有一体化してなる接着フィル
ムである。本発明で用いるアクリル樹脂は、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基、及びエポキシ基から選ばれる1
種以上の官能基を有するアクリル樹脂が好適であり、例
えばアクリル酸エステルとアクリロニトリルを主成分と
し、0.2重量部以上のアクリル酸、メタアクリル酸、
ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタアクリレート等を1種以上含有した
共重合体である。これらの官能基を有するアクリルモノ
マの量は、0.5〜7重量部が好ましく、0.7〜5重
量部がより好ましい。この量が少ないと、回路面への吸
着性が少ないので硬化後の汎用溶剤による除去性が不足
し、過多であると接着剤の保存性が低下する。カルボキ
シル基やエポキシ基が存在すると組成物の相溶性が向上
し、ヒドロキシル基の存在により回路面との接着性が向
上し、それぞれ好ましい。また、本発明で用いるアクリ
ル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が20℃以下で、重
量平均分子量が10万以上であると好ま しい。
【0006】上記の共重合体中のモノマ成分であるアク
リル酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、ブチルアクリレート、オクチルアクリレ
ート等があり、メチルメタアクリレート等のメタアクリ
ル酸エステルを併用または代替することもできる。ま
た、アクリロニトリルやスチレン等も適用できる。共重
合体のTgは硬化前の組成物のタックに影響し、20℃
以下が好ましく、10℃以下がより好ましい。組成物の
適度のタックは、回路接続時の位置合わせ性が容易であ
り作業性が向上するので好ましい。本発明で用いるアク
リル樹脂の分子量は10万以上が好適であり、好ましく
は30万〜120万、さらに好ましくは40万〜100
万である。分子量が小さいと接着剤系の凝集力が低下し
高接着力が得にくい。大きすぎると他の成分との相溶性
が低下しまた取り扱い難くなる。なお、本発明でいう分
子量は、重量平均分子量(GPC法によるスチレン換算
値)である。組成物中に占めるアクリル樹脂の割合は2
%以上、好ましくは3〜50%、より好ましくは5〜4
0%である。
【0007】フェノキシ樹脂について説明する。フェノ
キシ樹脂は、分子量が10000以上の高分子量エポキ
シ樹脂であり、エポキシ樹脂と構造が似ていることから
相溶性が良く、また接着性も良好な特徴を有する。分子
量の大きいほどフィルム形成性が容易に得られ、また接
続時の流動性に影響する溶融粘度を広範囲に設定でき
る。分子量15000以上が好ましい。これらの樹脂は
ヒドロキシル基やカルボキシル基等の極性基を含有する
と、エポキシ樹脂との相溶性が向上し均一な外観や特性
を有するフィルムの得られることや、硬化時の反応促進
による短時間硬化を得る点からも好ましい。
【0008】本発明に用いるエポキシ樹脂は、例えばエ
ピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、D等から誘
導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒ
ドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラック
から誘導されるエポキシノボラック樹脂が代表的であ
り、その他グリシジルアミン、グリシジルエステル、脂
環式、複素環式等の1分子内に2個以上のオキシラン基
を有する各種のエポキシ化合物が適用できる。これらは
単独又は2種以上混合して用いることが可能である。こ
れらエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na+ 、Cl-
等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減し
た高純度品を用いることが、エレクトロンマイグレーシ
ョン防止のために好ましい。
【0009】上記したエポキシ樹脂の中では、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂が分子量の異なるグレードが広く
入手可能で、接着性や反応性等を任意に設定できること
から好ましい。中でもビスフェノールF型エポキシ樹脂
は、粘度が特に低いことからフェノキシ樹脂との組み合
わせで流動性を広範囲に設定できることや、液状であり
粘着性も得やすいことから特に好ましい。また、1分子
内に3個以上のオキシラン基を有するいわゆる多官能エ
ポキシ樹脂も、組成物の架橋密度を向上し耐熱性が向上
するので好ましく、溶剤による補修性を保つために組成
物中に占める多官能エポキシ樹脂の割合を30%以下と
して使用できる。
【0010】潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、
ヒドラジド系、三フッ素ホウ素−アミン錯体、アミンイ
ミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等、及びこれ
らの変性物があり、これらは単独又は2種以上の混合体
として使用できる。これらはアニオン又はカチオン重合
型等のいわゆるイオン重合性の触媒型硬化剤であり、速
硬化性を得やすくまたは化学当量的な考慮が少なくて良
いことから好ましい。硬化剤としてはその他に、ポリア
ミン類、ポリメルカプタン、ポリフェノール、酸無水物
等の適用や前記触媒型硬化剤との併用も可能である。
【0011】長期保存性と速硬化性という矛盾した特性
の両立が要求される本発明の好ましい形態としては、こ
れらの硬化剤を核としポリウレタン系、ポリエステル系
等の高分子物質や、Ni、Cu等の金属薄膜及びケイ酸
カルシウム等の無機物で被覆したマイクロカプセル型で
あることが好ましい。カプセル型硬化剤の使用に当たっ
て注意すべき点は、カプセルの粒径を例えばフィルム状
接着剤の厚みよりも小さくして保存時のカプセル破壊を
防止することや、カプセルの被覆層の材質を組成物や溶
剤等に対して耐性のあるものとすることである。本発明
の硬化剤の活性温度は、50〜200℃が好ましく70
〜150℃がより好ましい。活性温度は、DSC(元差
走査熱量計)を用いて、エポキシ樹脂と硬化剤の配合物
を試料として、室温から10℃/分で昇温させた時の発
熱ピーク温度を示す。
【0012】本発明に必要に応じて用いる粘着付与剤と
しては、ロジンやテルペン等の天然物系樹脂、脂肪族、
脂環族、芳香族、クマロン・インデン、スチレン系等の
重合系樹脂、及びフェノールやキシレン系等の縮合系樹
脂等があり、これらの変性体や誘導体がある。これらは
単独もしくは2種以上混合して用いることができる。こ
れらは、接着剤系の凝集力を高める点から軟化点40℃
以上の固形物が好ましい。組成物中に占める前記フェノ
キシ樹脂またはアクリル樹脂及び必要に応じて用いる粘
着付与剤よりなる熱可塑成分の合計割合は、5〜70%
程度であり10〜50%が好ましく15〜40%がより
好ましい。この量が少ないと溶剤による補修性が不足
し、多いと接続部の信頼性が不足する。上記で得た接着
剤組成物中には、通常の添加剤等として例えば、充填
剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、
チキソトロピック剤、カップリング剤及び、フェノール
樹脂やメラミン樹脂、イソシアネート類等の硬化剤等を
含有することもできる。これらの中では、導電粒子やシ
リカ等の充填剤及びシラン、チタン、クロム、ジルコニ
ウム、アルミニウム、等の各系のカップリング剤が特に
有用である。
【0013】導電粒子としては、Au、Ag、Ni、C
u、はんだ等の金属粒子やカーボン等があり、これら及
び非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等に前
記した導通層を被覆等により形成したものでも良い。プ
ラスチックを核とした場合や熱溶融金属粒子の場合、加
熱加圧により変形性を有するので接続時に電極との接触
面積が増加し信頼性が向上するので好ましい。導電粒子
は、0〜30体積%の広範囲で用途により使い分ける。
カップリング剤としては、アミン基やエポキシ基、及び
イソシアネート基含有物が、接着性の向上の点から特に
好ましい。
【0014】本発明の接着フィルムの組成物は一液型接
着剤として、中でもフィルム状接着剤として特に有用で
ある。この場合例えば、上記で得た接着剤組成物を溶剤
あるいはエマルションの場合の分散液等として液状化し
て、離形紙等の剥離性基材上に形成し、あるいは不織布
等の基材に前記配合液を含浸させて剥離性基材上に形成
し、硬化剤の活性温度以下で乾燥し溶剤あるいは分散液
等を除去すれば良い。この時、用いる溶剤は芳香族炭化
水素系と含酸素系の混合溶剤が、材料の溶解性を向上さ
せるため好ましい。ここに含酸素系溶剤のSP値は8.
1〜10.7の範囲とすることが潜在性硬化剤の保護上
好ましく、酢酸エステル類がより好ましい。また溶剤の
沸点は150℃以下が適用できる。沸点が150℃を超
すと乾燥に高温を要し潜在性硬化剤の活性温度に近いこ
とから潜在性の低下を招き、低温では乾燥時の作業性が
低下する。このため沸点が、60〜150℃が好まし
く、70〜130℃がより好ましい。
【0015】上記で得た接着剤組成物を用いアクリル樹
脂含む層とフェノキシ樹脂を含む層とを分離して形成
し、少なくとも前記層のいずれかにエポキシ樹脂および
/または潜在性硬化剤を含有一体化してなる積層フィル
ムとすることも可能である。また両者のどちらか一方で
他の一方の層をサンドイッチ状とし3層の積層フィルム
としても良い。アクリル樹脂及びフェノキシ樹脂はそれ
ぞれ高分子量なので、エポキシ樹脂および/または潜在
性硬化剤及びその他の配合材の含有によっても、分離し
て形成できる。そのためアクリル樹脂とフェノキシ樹脂
の相溶性に問題のある場合や、エポキシ樹脂と硬化剤と
の反応が速く乾燥あるいは保存時の硬化反応を抑制する
場合等に好適である。
【0016】本発明で得た接着フィルムを用いた回路や
電極の接続について説明する。この方法は、接着剤フィ
ルムを、基板上の相対峙する電極間に形成し、加熱加圧
により両電極の接触と基板間の接着を得る電極の接続方
法である。電極を形成する基板としては、半導体、ガラ
ス、セラミック等の無機質、ポリイミド、ポリカーボネ
ート等の有機物、ガラス/エポキシ等のこれら複合の各
組み合わせが適用できる。
【0017】
【作用】本発明によれば、アクリル樹脂とフェノキシ樹
脂とエポキシ樹脂及び潜在性硬化剤を用いることによ
り、接続部の信頼性が高くかつ汎用溶剤により容易に補
修可能である。この理由は、アクリル樹脂とフェノキシ
樹脂とエポキシ樹脂がいずれも金属や酸化金属で構成さ
れる回路類と接着性が良好なこと、硬化物の耐熱性に優
れること等により、接続部の信頼性が良好である。一
方、エポキシ樹脂硬化物を海としたとき高分子量であり
架橋密度の低いアクリル樹脂とフェノキシ樹脂は島状に
存在するか、あるいはアクリル樹脂とフェノキシ樹脂の
ヒドロキシル基やカルボキシル基の作用でこれらが金属
や酸化金属で構成される回路類表面に吸着形成され表面
に高濃度に傾斜的に存在するものと考えられる。そのた
め硬化系内のアクリル樹脂とフェノキシ樹脂の島状もし
くは傾斜部等の高濃度部は、汎用溶剤により容易に膨潤
又は溶解し、又はこの部分がきっかけとなり硬化物を膨
潤又は溶解し補修可能となる。また、海島状の場合には
フィルム状とした時、やや不透明性であり、ガラス回路
上の透明電極の認識が容易である特徴も有する。この厚
み方向に傾斜的に存在する作用効果を、更に簡単に得る
方法がアクリル樹脂を含む層とフェノキシ樹脂を含む層
とに分離して形成し、少なくとも前記層のいずれかにエ
ポキシ樹脂および/または潜在性硬化剤を含有一体化し
てなる積層フィルムである。この場合、汎用溶剤により
容易に膨潤又は溶解する層が回路表面に高濃度に接続時
から存在するので、補修が更に容易となる。この時アク
リル樹脂を含む層とフェノキシ樹脂を含む層との2層の
場合、溶剤の種類を回路表面ごとに使い分けることもで
きる。
【0018】本発明においては、組成物中に占める前記
フェノキシ樹脂とアクリル樹脂及び必要に応じて用いる
粘着付与剤よりなる熱可塑成分の合計割合を調節するこ
とにより、溶剤による補修性と接続部の信頼性との両立
が可能である。この時、フェノキシ樹脂とアクリル樹脂
は、それぞれ分子量が1万以上及び10万以上と高分子
量であり必要に応じて用いる粘着付与剤の量は少量なこ
とから、接続部の信頼性を高度に維持することが可能で
ある。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。
【0020】参考例1〜10及び参考比較例1 (1)アクリル樹脂 ブチルアクリレート(BA)、エチルアクリレート(E
A)、アクリロニトリル(AN)、メチルメタアクリレ
ート(MMA)を主モノマ成分とし、アクリル酸(A
A)、メタアクリル酸(MAA)、グリシジルメタアク
リレート(GMA)、ヒドロキシルエチルメタアクリレ
ート(HEMA)を官能基成分として、表1に示す重量
比からなるモノマをパール重合により重合し、記号A〜
Kのアクリル系共重合体を得た。この共重合体をトルエ
ンに溶解し固形分10%の溶液とした。ここに共重合体
のTgは、特公昭45−22221号公報に示される方
法により主モノマ成分の重量比から算出した。
【0021】
【表1】
【0022】(2)組成物の作製 PKHA(フェノキシ樹脂、分子量25000、ヒドロ
キシル基6%、ユニオンカーバイト株式会社製商品名)
と、エピコートYL−983U(ビスフェノールF型高
純度液状エポキシ樹脂、加水分解性塩素イオン110p
pm、油化シェルエポキシ株式会社製商品名、983U
と略)とを、50g/50gで秤量し、トルエン/酢酸
ブチル=50/50(重量比)の混合溶剤に溶解して固
形分40%の溶液とした。この溶液と前記アクリル樹脂
溶液とを、表2に示す組み合わせの固形分比になるよう
に混合した。また潜在性硬化剤は、ノバキュア3742
(イミダゾール変性体を核としその表面をポリウレタン
で被覆してなる平均粒径2μmのマイクロカプセル型硬
化剤、活性温度124℃、旭化成工業株式会社製商品
名、3742と略)を、固形分比で30%となるように
混合した。上記混合液の固形分100重量部に対し、
0.5重量部のエポキシ系シランカップリング剤と、2
体積部の導電粒子(平均粒径5μmのスチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合樹脂球の表面に金属薄層を有する、プ
ラと略)を添加撹拌し、ポリテトラフルオロエチレンフ
ィルム(セパレータ)上にロールコータを用いて塗布
後、100℃10分の乾燥により、接着剤層の厚みが
20μmのフィルム状を得た。
【0023】(3)評価 このフィルム状物を用いて、ライン幅40μm、ピッチ
80μm、厚み20μmの銅回路上に錫の薄層を有する
フレキシブル回路板(FPC)と、全面に酸化インジウ
ム(ITO)の薄層を有する厚み1.1mmのガラス板
とを、170℃−30kg/mm2 −20秒により、幅
2mmで接続した。この際、あらかじめFPC上にフィ
ルム状物を貼り付け後70℃−5kg/mm2 −5秒の
仮接続を行い、次いでセパレータを剥離してITOとの
接続を行った。結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2において、補修性は上記接続部のFP
CをITOから剥離し、ITO上に残存する一定面積
(20×2mm)の接着剤をアセトンを浸漬した綿棒で
拭き取るのに要した時間である。また、信頼性は85℃
85%RH−500h後の接続抵抗値であり、FPCの
隣接回路の抵抗200点のx+3σで示した。表2か
ら、参考例1〜10はいずれも良好な補修性と信頼性の
両立を得た。一方、参考比較例1は、アクリル樹脂が官
能基成分を有しないため補修性と信頼性に劣った。
【0026】参考例11〜14及び参考比較例2〜3参考 例6と同様であるが、表2に示すようにアクリル樹
脂とフェノキシ樹脂との配合比を変え、エポキシ樹脂の
一部にEPPN501H(トリフェニルグリシジルエー
テル型エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名、EP
PNと略)を用い、また粘着付与剤としてヒタノール2
084(アルキルフェノール、軟化点70℃、日立化成
工業株式会社製商品名、2084と略)を用いた。更に
導電粒子として平均粒径3μmのニッケルを用いた。結
果を表2に示すが、各参考例とも良好な補修性と信頼性
の両立を得た。なお従来より、耐アセトン性の不十分な
硬化体は耐水・耐湿性に劣るといわれていたが、上記各
参考例では耐水・耐湿性に優れることが分かった。一
方、参考比較例2はアクリル樹脂を有しないので補修性
が困難であり、参考比較例3はフェノキシ樹脂を有しな
いので信頼性に劣った。
【0027】参考例15〜18参考1114と同様であるが、導電粒子を使用しな
かった。また、セパレータを用いずにFPC上に直接塗
布後、100℃10分の乾燥により、接着剤層の厚みが
20μmでラインと直角方向に幅が2mmのフィルム付
きFPCを得た。本参考例の場合、セパレータ及び仮接
続工程が不要であり、コスト的に有利である。結果を表
2に示すが、この場合も良好な補修性と信頼性の両立を
得た。本参考例では、接続時の加熱加圧により回路面の
微細凹凸の直接接触により高信頼性を得た。また導電粒
子を使用しなかったので、溶剤補修時に導電粒子の流れ
出しよる近接回路へのリークの心配がなく接続作業が極
めて簡単であった。
【0028】参考例19〜24参考 例17と同様配合であるが、アクリル樹脂Gに変え
アクリル樹脂I及びJ(表1)を用いた(参考例19及
び20)。更にこの配合中に、1体積部の以下に示す導
電粒子を添加した。導電粒子は、参考例1〜10のもの
参考例21及び22)と、参考例11〜14のもの
(実施例23及び24)を用いた。これら配合物をセパ
レータ上にロールコータを用いて塗布後、100℃
0分の乾燥により溶剤を除去し、接着剤層の厚みが20
μmのフィルム状物を得た。参考例19、21、23の
AAとHEMA含有に比べ、エポキシ基であるGMA含
有の参考例20、22、24は組成物の相溶性が良好だ
ったが、いずれもフィルム化が可能であった。一方、ガ
ラス板上に半導体チップ(3×10mm、高さ0.5m
m、主面の4辺周囲にバンプと呼ばれる50μm角、高
さ20μmの突起した金電極が形成)のバンプ配置と対
応した接続端子を有するITO回路を形成した配線板を
用意した。半導体チップのバンプ面と、配線板の回路と
の間に前記フィルムを裁置した。この時各フィルムは、
室温で粘着性を有しておりバンプ面に簡単に仮接続でき
た。この後セパレータを剥離し、ガラス回路とバンプの
位置合わせを行い、次いで170℃−30g/バンプ−
20秒の加熱加圧で接続した。上記接続品は、接続部へ
の気泡混入がなかった。接続品の導通チェックを行った
ところいずれも良好な接続であり、バンプ間のショート
も無かった。更にPCT(プレッシャークッカーテス
ト)−121℃−100h後も、各例とも良好だた。
接続部断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、参考
例19及び20の粒子なし系では一部のバンプが変形し
て平坦性を得て接続端子と良く接触していた。同様に
21及び22はプラスチック粒子が加圧方向に潰さ
れるように、参考23及び24は一部のバンプにニッ
ケルが突き刺さるように、それぞれ導電粒子を介して接
続端子と良く接触していた。これらのことから、粒子な
し系やプラスチック粒子ではバンプ高さのバラツキに対
応可能であり、参考23は電極面の汚染層を突き破る
効果をそれぞれ得ていることが分かる。各参考例の接続
品を、接着剤硬化物のTg130℃より高い150℃に
加熱し硬化物の凝集力を低下させて半導体チップを配線
板から剥離後、アセトン中に浸漬し5分後に洗浄したと
ころ、接着剤の除去が可能であった。また別途各実施例
の接続品を、メチルエチルケトン/テトラハイドロフラ
ン/トルエン=35/35/30(重量比)及びメチル
エチルケトン/ジメチルホルムアミド/リグロイン=5
0/30/20(重量比)よりなる混合溶剤中に浸漬し
30分後に観察したところ、両浸漬品とも半導体チップ
は配線板から剥離し残存した接着剤は膨潤していた。半
導体チップと配線板をメタノール含浸布で洗浄したとこ
ろ接着剤の除去が容易であった。
【0029】実施例1 参考例16の組成物の成分を用いて、アクリル樹脂を含
む層とフェノキシ樹脂を含む層とを分離してそれぞ
れフィルム状に形成した。すなわち、アクリル樹脂Gと
アルキルフェノール(2084)とマイクロカプセル型
潜在性硬化剤(3742)の各溶液を固形分で10/1
0/30となるように混合した。この混合液をセパレー
タ上にロールコータを用いて塗布後、100℃、10分
の乾燥により溶剤を除去し、接着剤層の厚みが10μm
のフィルム状物aを得た。一方、フェノキシ樹脂(PK
HA)とビスフェノールF型高純度液状エポキシ樹脂
(983U)とエポキシ系シランカップリング剤を20
/30/0.5となるように混合し、同様に厚みが10
μmのフィルム状物bを得た。両フィルムの接着剤面が
重なるように加圧ロールにより積層した。この時アクリ
ル樹脂Gと2084と3742組成物の有する粘着性に
より、室温で容易に積層可能であった。フィルム状物a
のセパレータを剥離しFPCと接続し、次いでフィルム
状物bのセパレータを剥離して回路の位置合わせ後、I
TOとの接続を行った。参考例1〜10と同様に評価し
た結果、良好な接続信頼性と補修性を有していた。特に
補修性において、FPC面をアセトンを用い、またIT
O面をメチルエチルケトンにより洗浄したところ、各回
路面に対する悪影響もなく簡単に補修できた。本実施例
では、アクリル樹脂が、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、及びエポキシ基から選ばれる1種以上の官能基を有
するアクリル樹脂であり、また、アクリル樹脂のガラス
転移温度(Tg)が20℃以下で、重量平均分子量が1
0万以上であるため、適度のタック性、高接着力が得ら
れ、それにより室温で容易に積層可能で、高温高湿試験
後の接続抵抗値が低く良好な接続信頼性と汎用溶剤によ
る良好な補修性を有する。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、接
続信頼性が高くかつ汎用の溶剤により容易に補修可能な
接着フィルムを提供することが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/08 B32B 27/08 C08G 59/18 C08G 59/18 (72)発明者 山口 豊 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (56)参考文献 特開 平2−255883(JP,A) 特開 平4−189885(JP,A) 特開 平4−189887(JP,A) 特開 平5−339556(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 201/10 B32B 7/00 - 27/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル樹脂を含む層と分子量が100
    00以上のフェノキシ樹脂を含む層とを分離して形成
    し、少なくとも前記層のいずれかにエポキシ樹脂および
    /または潜在性硬化剤を含有一体化してなる接着フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 アクリル樹脂が、カルボキシル基、ヒド
    ロキシル基、及びエポキシ基から選ばれる1種以上の官
    能基を有するアクリル樹脂である請求項1に記載の接着
    フィルム。
  3. 【請求項3】 アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)
    が20℃以下で、重量平均分子量が10万以上である請
    求項1または請求項2に記載の接着フィルム。
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