JPH09143445A - 回路用接続部材 - Google Patents

回路用接続部材

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JPH09143445A
JPH09143445A JP7302662A JP30266295A JPH09143445A JP H09143445 A JPH09143445 A JP H09143445A JP 7302662 A JP7302662 A JP 7302662A JP 30266295 A JP30266295 A JP 30266295A JP H09143445 A JPH09143445 A JP H09143445A
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俊之 柳川
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    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性と耐湿性、及び作業性に優れ、特に厳
しい信頼性の要求される電気・電子用の回路用接続部材
を提供すること。 【解決手段】 下記(1)〜(4)の成分を必須とする
接着剤組成物と、導電性粒子よりなる回路用接続部材。 (1)ビスフェノールF型フェノキシ樹脂 (2)ナフタレン系エポキシ樹脂 (3)スチレン系樹脂 (4)潜在性硬化剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶パネル
等において、2つの回路基板同士の電極間に形成し、両
電極を接続するのに好適な回路用接続部材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】2つの回路基板同士を接着すると共に、
これらの電極間に電気的導通を得る接着剤として、スチ
レン系やポリエステル系等の熱可塑性物質や、エポキシ
系やシリコーン系等の熱硬化性物質が知られている。そ
の中でもエポキシ樹脂系接着剤は、高い接着強さが得ら
れ、耐水性や耐熱性に優れること等から、電気・電子・
建築・自動車・航空機等の各種用途に多用されている。
特に一液型エポキシ樹脂系接着剤は、主剤と硬化剤との
混合が不必要であり使用が簡便なことから、フィルム
状、ペースト状、粉体状の形態で使用されている。この
場合、エポキシ樹脂と硬化剤及び変性剤との多用な組み
合わせにより、特定の性能を得ることが一般的であり、
例えば、特開昭62−141083号公報の試みが知ら
れている。この場合、接着剤中に導電性粒子を配合し、
加圧により接着剤の厚み方向に電気的接続を得るもの
(例えば特開昭55−104007号公報)と、導電性
粒子を用いないで接続時の加圧により電極面の微細凹凸
により電気的接続を得るもの(例えば特開昭60−26
2430号公報)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭6
2−141083号公報に示されるフィルム状接着剤
は、作業性に優れるものの耐熱性と耐湿性が不十分であ
るという欠点を有していた。この理由は、短時間硬化性
(速硬化性)と貯蔵安定性(保存性)の両立により良好
な安定性を得ることを目的として、常温で不活性な触媒
型硬化剤を用いているために、硬化に際して十分な反応
が得られないためである。すなわち、耐熱性の尺度であ
るガラス転移点(Tg)は、最高100℃近辺であり、
半導体封止レベルで多用される、例えばプレッシャーク
ッカー試験(PCT、121℃−2atm)といったよ
り高温高湿の評価に耐性が不十分であった。なお、耐熱
性用途に多用される硬化剤である酸無水物や芳香族アミ
ン、及びポリフェノール等の重付加型の場合では、硬化
に数時間以上と長時間が必要であり、作業性が不十分で
ある。また、接着剤成分の溶融粘度の調整が不十分であ
ると、接続部の仕上がりが悪くなり、接続信頼性に劣る
等の不具合を生じる。本発明の目的は、耐熱性と耐湿
性、及び作業性に優れ、特に厳しい信頼性の要求される
電気・電子用の回路用接続部材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的は本発明によ
れば、下記(1)〜(4)の成分を必須とする接着剤成
分と、導電性粒子よりなる回路用接続部材により達成さ
れる。 (1)ビスフェノールF型フェノキシ樹脂 (2)ナフタレン系エポキシ樹脂 (3)スチレン系樹脂 (4)潜在性硬化剤
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いるビスフェノールF
型フェノキシ樹脂について説明する。ビスフェノールF
型フェノキシ樹脂は、高速液体クロマトグラフィー(H
LC)から求められた分子量が10,000以上の高分
子量エポキシ樹脂に相当し、エポキシ樹脂と同様に他に
ビスフェノールA型、AD型等の種類がある。これらは
エポキシ樹脂と構造が類似していることから相溶性がよ
く、また接着性も良好な特徴を有する。分子量の大きい
程フィルム形成性が容易に得られ、また接続時の流動性
に影響する溶融粘度を広範囲に設定できる。平均分子量
としては10,000〜80,000程度のものが溶融
粘度や他の樹脂との相溶性等の点からより好ましい。こ
れらの樹脂は、水酸基やカルボキシル基等の極性基等を
含有すると、エポキシ樹脂との相溶性が向上し、均一な
外観や特性を有するフィルムが得られることや、硬化時
の反応促進による短時間硬化を得る点からも好ましい。
配合量としては、フィルム形成性や硬化反応の促進の点
から樹脂成分全体に対して20〜80重量%とするのが
好ましい。また、溶融粘度調整等のために、ビスフェノ
ールA型フェノキシ樹脂やアクリル樹脂を適宜混合して
もよい。
【0006】本発明に用いるナフタレン系エポキシ樹脂
は、1分子内に少なくとも1個以上のナフタレン環を含
んだ骨格を有する高耐熱性樹脂であり、ナフトール系、
ナフタレンジオール系等がある。ナフタレン系エポキシ
樹脂は、他の高耐熱化用エポキシ樹脂と比較して諸物性
に優れ、かつ接着剤組成物の硬化物のガラス転移温度
(Tg)を向上させ、高温域での線膨張係数(α2)を
低下させることが可能となるという点からより好まし
い。さらにこのナフタレン系エポキシ樹脂には必要に応
じて、例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノールA
やF、AD等から誘導されるビスフェノール型エポキシ
樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやク
レゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック
樹脂やグリシジルアミン、グリシジルエステル、ビフェ
ニル、脂環式、複素環式等の1分子内に2個以上のグリ
シジル基を有する各種のエポキシ化合物等を単独にある
いは2種以上を混合して用いることが可能である。上記
した混合可能なエポキシ樹脂の中では、ビスフェノール
型エポキシ樹脂が分子量の異なるグレードが広く入手可
能で、接着性や反応性等を任意に設定できることから好
ましい。これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na
+ 、Cl- 等)や、加水分解性塩素等を300ppm以
下に低減した高純度品を用いることがエレクトロンマイ
グレーション防止のために好ましい。
【0007】本発明に用いるスチレン系樹脂は、スチレ
ンモノマーと1あるいはそれ以上の別のモノマー単位と
のブロック共重合体であり、工業用に広く使用されてい
る。中でもスチレンと無水マレイン酸の共重合体がベー
スとなっている樹脂は、耐熱性でありながら一般のスチ
レン系樹脂と同程度の流動性を示す。これらの樹脂は耐
衝撃性、寸法安定性や成形加工性にも優れている。ま
た、溶融粘度が比較的高いことから、他の接着用樹脂に
混在させて用いた場合、溶融粘度の調整が行いやすい。
これにより被接続体と接着硬化物の間に発生する微小な
気泡を抑制することが可能であることから好ましい。
【0008】潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、
ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニ
ウム塩、アミンイミド、ジアミノマレオニトリル、メラ
ミンおよびその誘導体、ポリアミンの塩、ジシアンジア
ミド等、及びこれらの変性物があり、これらは単独ある
いは2種以上の混合体として使用できる。これらはアニ
オンまたはカチオン重合性の触媒型硬化剤であり、速硬
化性を得やすく、また、化学当量的な考慮が少なくてよ
いことから好ましい。硬化剤としてはその他にポリアミ
ン類、ポリメルカプタン、ポリフェノール、酸無水物等
の重付加型の適用や前記触媒型硬化剤との併用も可能で
ある。アニオン重合型の触媒型硬化剤としては、第3ア
ミン類やイミダゾール類が主として用いられる。第3ア
ミン類やイミダゾール類を配合したエポキシ樹脂は、1
60〜200℃程度の中温で数10秒〜数時間程度の加
熱により硬化するために可使時間(ポットライフ)が比
較的長い。カチオン重合型の触媒型硬化剤としては、エ
ネルギー線照射により樹脂を硬化させる感光性オニウム
塩、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウ
ム塩等が主として用いられる。またエネルギー線照射以
外に加熱によっても活性化してエポキシ樹脂を硬化させ
るものとして、脂肪族スルホニウム塩等がある。この種
の硬化剤は速硬化性という特徴を有することから好まし
い。これらの硬化剤をポリウレタン、ポリエステル等の
高分子物質や、Ni、Cu等の金属薄膜及びケイ酸カル
シウム等の無機物で被覆してマイクロカプセル化したも
のは、可使時間が延長できるため好ましい。
【0009】上記で得た接着剤組成物中には、通常の添
加剤等として例えば、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防
止剤、着色剤、難燃剤、チキソトロピック剤、カップリ
ング剤及びフェノール樹脂やメラミン樹脂、イソシアネ
ート類等の硬化剤等を含有することもできる。これらの
中では、導電性粒子や酸化チタン、シリカ等の充填剤及
びシラン、チタン、クロム、ジルコニウム、アルミニウ
ム等の各系のカップリング剤が特に有効である。
【0010】導電性粒子としては、Au、Ag、Ni、
Cu、はんだ等の金属粒子やカーボン等があり、これら
及び非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等に
前記した導通層を被覆等により形成したものでもよい。
プラスチックを核とした場合や熱溶融金属粒子の場合、
加熱加圧により変形性を有するので接続時に電極との接
触面積が増加し信頼性が向上するので好ましい。導電性
粒子は、接着剤成分100体積に対して0.1〜30体
積%の広範囲で用途により使い分ける。過剰な導電性粒
子による隣接回路の短絡等を防止するためには0.1〜
10体積%とするのがより好ましい。カップリング剤と
しては、アミノ基やエポキシ基、およびイソシアネート
基含有物が接着性の向上の点から好ましい。
【0011】本発明の接着剤組成物は一液型接着剤とし
て、とりわけICチップと基板との接着や電気回路相互
の接着用のフィルム状接着剤として特に有用である。こ
の場合例えば、上記で得た接着剤組成物を溶剤あるいは
エマルジョンの場合の分散液等として液状化して、離形
紙等の剥離性基材上に形成し、あるいは不織布等の基材
に前記配合液を含浸させて剥離性基材上に形成し、硬化
剤の活性温度以下で乾燥し、溶剤あるいは分散液等を除
去すればよい。この時、用いる溶剤は芳香族炭化水素系
と含酸素系の混合溶剤が、材料の溶解性を向上させるた
め好ましい。ここに含酸素系溶剤のSP値は8.1〜1
0.7の範囲とすることが潜在性硬化剤の保護上好まし
く、酢酸エステル類がより好ましい。また溶剤の沸点は
150℃以下が適用できる。沸点が150℃を超すと乾
燥に高温を要し、潜在性硬化剤の活性温度に近いことか
ら潜在性の低下を招き、低温では乾燥時の作業性が低下
する。このため沸点が60〜150℃が好ましく、70
〜130℃がより好ましい。
【0012】本発明で得た接続材料を用いた電極の接続
について説明する。この方法は、回路用接続部材を基板
上の相対峙する電極間に配置し、加熱加圧により両電極
の接触と基板間の接着を得る電極の接続方法である。電
極を形成する基板としては、半導体、ガラス、セラミッ
ク等の無機質、ポリイミド、ポリカーボネート等の有機
物、ガラス/エポキシ等のこれら複合の各組み合わせが
適用できる。
【0013】本発明においては、ビスフェノールF型フ
ェノキシ樹脂、ナフタレン系エポキシ樹脂、スチレン系
樹脂及び潜在性硬化剤とを含有することにより、速硬化
性と保存性の両立を得ながら、ガラス転移温度や弾性率
低下温度の向上、線膨張係数の抑制、及び高温高湿性を
得ることが可能である。この理由は、フェノキシ樹脂中
の水酸基の存在がナフタレン系エポキシ樹脂の硬化反応
を促進して速硬化性を可能とし、またフェノキシ樹脂、
スチレン系樹脂が高分子量で粘度が比較的高いことか
ら、常温域では潜在性硬化剤と接触しにくいことによ
り、良好な保存性が得られるためである。フェノキシ樹
脂は、分子鎖が長くエポキシ樹脂と構造が類似してお
り、高架橋密度の組成物中で可とう性材料として作用
し、高靱性を付与するので高強度でありながらタフネス
な組成物が得られる。本発明に用いる回路用接触部材
は、用いる接着剤がフェノキシ樹脂、ナフタレン系エポ
キシ樹脂、スチレン系樹脂及び潜在性硬化剤を含有し、
溶剤の種類と沸点を特定し潜在性硬化剤の活性温度以下
で乾燥するため、硬化剤の劣化がなく、安定した保存性
が得られる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。なお、それぞれの配合比は表1にまとめてある。
【0015】実施例1 ビスフェノールFとエピクロルヒドリンから、ビスフェ
ノールF型フェノキシ樹脂(平均分子量20,000)
60gを一般的方法により作製し、これを重量比でトル
エン(沸点110.6℃、SP値8.90)/酢酸エチ
ル(沸点77.1℃、SP値9.10)=50/50の
混合溶剤に溶解して、固形分40%の溶液とした。ナフ
タレン系エポキシ樹脂(ナフタレンジオール系エポキシ
樹脂、大日本インキ化学工業株式会社製、商品名HP−
4032、エポキシ当量149、加水分解性塩素130
ppm)20gを重量比でトルエン/酢酸エチル=50
/50の混合溶剤に溶解して、固形分80%の溶液とし
た。スチレン系樹脂(スチレン−無水マレイン酸共重合
樹脂、積水化成品工業株式会社製、商品名ダイラーク#
250、熱変形温度112℃)20gをトルエンに溶解
して、固形分40%の溶液とした。潜在性硬化剤は、ノ
バキュア3941HPS(イミダゾール変性体を核と
し、その表面をポリウレタンで被覆してなる平均粒径5
μmのマイクロカプセル型硬化剤を、液状ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂中に分散してなるマスターバッチ型
硬化剤、活性温度125℃、旭化成工業株式会社製商品
名)を用いた。ポリスチレンを核とする粒子の表面に、
厚み0.2μmのニッケル層を設け、さらにこのニッケ
ル層の外側に厚み0.02μmの金層を設け、平均粒径
10μm、比重2.0の導電性粒子を作製した。固形重
量比で樹脂成分100、潜在性硬化剤100となるよう
に配合し、さらに、導電性粒子を3体積%配合分散さ
せ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装置を用
いて塗布し、75℃、10分の熱風乾燥により接着剤層
の厚みが25μmの回路用接続部材を得た。
【0016】実施例2、3 スチレン系樹脂をスチレン−無水マレイン酸共重合樹脂
に代えて、スチレン−マレイミド共重合樹脂〔三菱化学
株式会社製、商品名スーパーレックスSPX−M25
(熱変形温度125℃)(実施例2)、スーパーレック
スSPX−M28(同128℃)(実施例3)〕とし、
これらの20gを重量比でトルエン/酢酸エチル=50
/50の混合溶剤に溶解して固形分40%の溶液とした
他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0017】実施例4 潜在性硬化剤をマイクロカプセル型硬化剤に代えて、P
−アセトキシフェニルベンジルスルホニウム塩の50重
量%酢酸エチル溶液(三新化学工業株式会社製、商品名
サンエイドSI−60L)とし、かつ固形重量比で樹脂
成分100に対して5となるように配合した他は、実施
例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0018】実施例5 ビスフェノールF型フェノキシ樹脂の配合量を30gと
し、これにビスフェノールA型フェノキシ樹脂(ユニオ
ンカーバイド株式会社製、商品名PKHC、平均分子量
45,000)30gを加えた他は、実施例1と同様に
して回路用接続部材を得た。
【0019】実施例6 ナフタレン系エポキシ樹脂の配合量を10gとし、これ
にビスフェノール型エポキシ樹脂(ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ株式会社製、商品名
エピコート828、エポキシ当量184)10gを加え
た他は、実施例1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0020】実施例7 導電性粒子を、平均粒径2μm、凝集粒径10μmのニ
ッケル粒子に代えた他は、実施例1と同様にして回路用
接続部材を得た。
【0021】実施例8 導電性粒子の配合量を7体積%とした他は、実施例1と
同様にして回路用接続部材を得た。
【0022】比較例1 ナフタレン系エポキシ樹脂に代えて、ビスフェノール型
エポキシ樹脂(エピコート828)とした他は、実施例
1と同様にして回路用接続部材を得た。
【0023】比較例2 ビスフェノールF型フェノキシ樹脂、ナフタレン系エポ
キシ樹脂の配合量をそれぞれ70g、30gとし、スチ
レン系樹脂を配合しない他は、実施例1と同様にして回
路用接続部材を得た。
【0024】(熱機械分析)実施例1〜8、比較例1〜
2で得た回路用接続部材の一部を、170℃で30秒間
シリコーン油上で加熱して硬化させて試料とし、これら
を熱分析装置(株式会社マックサイエンス製、商品名T
MA4000)により、引張荷重法、昇温速度10℃/
minで測定して、それぞれについてガラス転移温度
(Tg/℃)及び線膨張係数(α/ppm)を求めた。
この結果を表2に示す。実施例1〜9の回路用接続部材
のTgは、いずれも120〜135℃近辺であり、高温
域におけるαは約190ppmであった。ナフタレン系
エポキシ樹脂を含有していない比較例1の回路用接続部
材のTgが106℃、αが約380ppmであることを
考慮すると、実施例1〜9の回路用接続部材は高い耐熱
性を有すると考えられる。
【0025】(広域動的粘弾性測定)上記硬化試料を用
い、これらを広域動的粘弾性測定装置(株式会社レオロ
ジ製、商品名DVE−V4)により、引張荷重法、昇温
速度5℃/minで測定して、それぞれについて弾性率
低下温度(E’/℃)を求めた。この結果を表2に示
す。実施例1〜9の回路用接続部材のE’が118〜1
25℃の範囲内にあるのに対し、比較例1では100℃
付近から弾性率が低下している。このことからもナフタ
レン系エポキシ樹脂が、回路用接続部材の高い耐熱性に
寄与していると考えられる。
【0026】(回路の接続)上述の回路用接続部材を用
いて、ライン幅50μm、ピッチ100μm、厚み18
μmの銅回路を500本有するフレキシブル回路板(F
PC)同士を170℃、3MPaで20秒間加熱加圧し
て幅2mmにわたり接続した。この時、予め一方のFP
Cの上に回路用接続部材の接着面を貼り付けた後、70
℃、0.5MPaで5秒間加熱加圧して仮接続し、その
後、フッ素樹脂フィルムを剥離してもう一方のFPCと
接続した。また、前述のFPCと酸化インジウム(IT
O)の薄層を形成したガラス(表面抵抗20Ω/□)と
を170℃、3MPaで20秒間加熱加圧して幅2mm
にわたり接続した。この時、上記と同様にITOガラス
に仮接続を行った。
【0027】(接続抵抗の測定)回路の接続後、上記接
続部を含むFPCの隣接回路間の抵抗値を、初期と、8
5℃、85%RHの恒温恒湿槽中に500時間保持した
後にマルチメータで測定した。抵抗値は隣接回路間の抵
抗150点の平均(x+3σ)で示した。これらの結果
を表2に示す。実施例1で得られた回路用接続部材は良
好な接続性を示した。また、初期の接続抵抗も低く、恒
温恒湿試験後の抵抗の上昇もわずかであり、高い接続信
頼性を示した。実施例2〜9の回路用接続部材も同様な
結果が得られた。これに対して、ナフタレン系エポキシ
樹脂に代えてビスフェノール型エポキシ樹脂を用いた比
較例1は、硬化反応が不十分であるため接着状態が悪
く、初期の接続抵抗がやや高くなった。またスチレン系
樹脂を全く配合しなかった比較例2では、接続直後に回
路中に微小な気泡が入るため、恒温恒湿試験後の抵抗値
の上昇が著しかった。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、耐
熱性と耐湿性及び作業性に優れ、特に厳しい信頼性の要
求される電気・電子用接着剤として好適な回路用接続部
材を提供することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01R 11/01 H01R 11/01 J // C08L 63/00 NJN C08L 63/00 NJN

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)〜(4)の成分を必須とする
    接着剤成分と、導電性粒子よりなることを特徴とする回
    路用接続部材 (1)ビスフェノールF型フェノキシ樹脂 (2)ナフタレン系エポキシ樹脂 (3)スチレン系樹脂 (4)潜在性硬化剤
  2. 【請求項2】 ビスフェノールF型フェノキシ樹脂の分
    子量(MW)が10,000以上であることを特徴とす
    る請求項1記載の回路用接続部材。
  3. 【請求項3】 ナフタレン系エポキシ樹脂が、ナフタレ
    ンジオール系エポキシ樹脂であることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の回路用接続部材。
  4. 【請求項4】 スチレン系樹脂が、スチレン−無水マレ
    イン酸共重合体であることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の回路用接続部材。
  5. 【請求項5】 潜在性硬化剤が、オニウム塩であること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の回路用
    接続部材。
  6. 【請求項6】 導電性粒子の平均粒径が2〜18μmで
    あることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    の回路用接続部材。
  7. 【請求項7】 導電性粒子の含有量が接着剤組成物10
    0体積に対して、0.1〜10体積%であることを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれかに記載の回路用接続部
    材。
  8. 【請求項8】 形状がフィルム状であることを特徴とす
    る請求項1乃至7のいずれかに記載の回路用接続部材。
JP30266295A 1995-11-21 1995-11-21 回路用接続部材 Expired - Lifetime JP3603426B2 (ja)

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