JPH09259660A - 酸化物超電導線材およびその製造方法ならびにそれを用いた酸化物超電導撚線および導体 - Google Patents

酸化物超電導線材およびその製造方法ならびにそれを用いた酸化物超電導撚線および導体

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JPH09259660A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円形またはそれに近い断面形状を有する酸化
物超電導線材を複数本用い、交流損失のより低減された
撚線または導体を提供する。 【解決手段】 酸化物超電導体を銀パイプ中に充填して
得られた嵌合線36を、銀の芯棒37の周りの各側面に
沿って5層に配列し、銀パイプ38中に嵌合し、複数回
熱処理を施して酸化物超電導線材を得る。その酸化物超
電導線材を複数本撚合せ、かつ、平角状に成形して酸化
物超電導撚線を得る。さらに、得られた撚線を円筒形状
の芯材に1層または2層以上螺旋状に巻付けて超電導導
体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物超電導体を
用いた線材およびその製造方法、ならびに該線材を用い
た撚線および導体に関し、特に、高い臨界電流密度を有
する断面形状が略円形または略回転対称である多角形の
線材ならびにそれを用いた交流損失の少ない撚線および
導体の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の酸化物超電導銀シース線材におい
て、断面が円形の丸形線材は、圧延加工を施して得られ
るテープ状線材と比較して臨界電流密度が著しく小さか
った。これは、丸形線材のプロセスにおいて圧延工程が
ないため、線材において超電導体の密度が上がらないか
らであると考えられる。また、圧延工程がないと、ビス
マス系超電導体特有の層状構造による超電導結晶の配向
が進まず、焼結時の結晶成長によるc軸配向が満足に起
こらないこともその要因として考えられる。
【0003】銀シースビスマス系酸化物超電導線材は、
104 A/cm2 を超える臨界電流密度を有する長尺線
が開発されてきた結果、液体窒素冷却の超電導電力機器
への応用が期待されている。しかしながら、銀シースビ
スマス系酸化物超電導線材においては、いわゆるテープ
状の線材のみが、実用に値する臨界電流密度、長尺線
材、量産技術、等の課題を達成しているのが現状であ
る。テープ状線材は、ビスマス系酸化物超電導体の原料
となる粉末を、銀パイプに充填し、伸線したものを複数
本銀パイプに嵌合し、多芯化したものをさらに伸線した
後、圧延、熱処理を施すことにより作製される。
【0004】テープ状線材を円筒形パイプ上にスパイラ
ル状に巻きつけて多層構造とした大容量導体が試作され
ているが、その構成に起因する交流損失は大きい。
【0005】超電導線材の交流応用の際には、変動磁界
によって生じる交流損失が問題になる。また、超電導線
材を集合させた導体においては、線材間のインピーダン
スの不均一によって生じる偏流等の問題が生じる。この
ような偏流によって、導体に発生する交流損失が、導体
を構成する線材のそれぞれに発生する交流損失の和より
もさらに大きくなることも問題となっている。テープ状
の素線を多層に重ねた導体においてこのような問題が生
じる。
【0006】従来の金属系超電導線材を用いた導体にお
いては、フィラメントまたは線材に撚りを施すかまたは
フィラメントの転位により、各フィラメントや素線のイ
ンピーダンスを均一にするなどの対策がなされている。
酸化物超電導線を用いた導体においても、交流損失を低
減するためには丸線を用い、超電導体そのものに転位を
施すことにより偏流を防ぐことが重要である。しかし、
セラミックスである酸化物超電導体について高い臨界電
流密度を得るためには、テープ形状に成形した後焼結に
よって粒接合を強化し、配向性を高めることが必要であ
った。
【0007】酸化物超電導体には、金属との界面でc軸
配向し、そのc軸配向性が向上するほど臨界電流密度が
向上するという性質がある。テープ状の酸化物超電導線
材の臨界電流密度値が高いのは、テープ状に加工する際
に、線材をプレスまたは圧延することによりc軸配向性
が向上し、さらに超電導結晶部の密度が大きくなるから
であった。しかしながら、丸線を製造する場合、プレス
または圧延工程がないため、テープ状線材と比較して著
しく低い臨界電流密度値しか得られなかった。
【0008】従来、丸線の超電導線材の臨界電流密度を
向上させようとした例として、特開平4−262308
号公報に記載されるように、金属、銀または銀合金と酸
化物超電導体とが交互に同心円状に積層された断面を有
する丸線の酸化物超電導線材があった。この線材では、
金属と酸化物超電導体とを交互に積層した多重環構造に
しておき、酸化物超電導体と金属との界面距離を小さく
することにより、具体的には隣り合う界面同士の距離を
100μm以下にすることにより、c軸配向ができるこ
とが述べられている。しかしながら、この線材の臨界電
流密度値は、従来の他の丸線の値に比べて1桁高いが、
テープ状線材に比べては1桁小さな値であり、実用に必
要な臨界電流密度値のレベルではない。
【0009】丸線の超電導線材の臨界電流密度を向上さ
せようとした別の例が Cryogenics(1992)Vol.32, No.
11, 940-948に開示されている。同文献が示す丸線で
は、断面が矩形の単芯ロッド55本が、銀チューブ内に
おいて、同心円状に3層で配置される。得られた線材に
ついて臨界電流の測定は行なわれていない。しかし、後
述するように、同文献に示された線材は、それほど高い
臨界電流密度を有しないと推定できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、円形
またはそれに近い断面形状を有し、かつ、テープ線材に
匹敵する高い臨界電流密度値を有する酸化物超電導線材
を提供することである。
【0011】本発明のさらなる目的は、複数本の酸化物
超電導線材を用いた撚線または導体について、交流損失
のより低減されたものを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に従う酸化物超電
導線材は、パウダー・イン・チューブ法を用いて製造さ
れたものであって、酸化物超電導体からなりリボン形状
で線材の長手方向に延びる複数のフィラメントと、複数
のフィラメントを覆う安定化材からなるマトリックスと
を備える。この線材において、リボン形状のフィラメン
トのアスペクト比は4〜40の範囲内にあり、フィラメ
ントの厚みは、5μm〜50μmの範囲内にある。線材
の断面形状は、略円形または略回転対称である六角形以
上の多角形であり、かつ、この線材は、77Kの温度で
の磁場が印加されていない状態において2000A/c
2 以上の臨界電流密度を示す。
【0013】本発明に従う線材において、その略中心
に、断面形状が六角形以上の略正多角形である角柱体の
安定化マトリックスを設け、その角柱体の安定化マトリ
ックスの各側面上に、安定化材で覆われたフィラメント
を、1層または2層以上積層することができる。角柱体
の断面形状は、たとえば略正六角形とすることができ
る。
【0014】本発明に従う線材において、その略中心
に、断面形状が略円形である略円柱体の安定化マトリッ
クスを設け、その略円柱体の安定化マトリックスのまわ
りに安定化材で覆われた複数のフィラメントを螺旋状に
配置することができる。
【0015】本発明に従う線材において、酸化物超電導
体を、ビスマス系2223相または2212相を主体と
するビスマス系酸化物超電導体とし、安定化材を銀、銀
合金およびこれらの組合せからなる群から選択されるい
ずれかとすることが好ましい。
【0016】本発明に従う製造方法は、酸化物超電導体
からなる複数のフィラメントが安定化材で被覆された酸
化物超電導線材を製造する方法であって、酸化物超電導
体またはその原料の粉末を安定化材からなるチューブに
充填する工程と、粉末が充填されたチューブに塑性加工
を施してテープ状線材を得る工程と、テープ状線材を複
数本、安定化材からなるチューブに充填する工程と、テ
ープ状線材が充填されたチューブに塑性加工を施して断
面が略円形または略回転対称である六角形以上の多角形
である線材を得る工程と、その線材に熱処理を施して酸
化物超電導体の焼結体を生成させる工程とを備える。チ
ューブに充填するテープ状線材において、粉末からなる
部分は4〜40のアスペクト比を有するリボン形状であ
る。
【0017】本発明の製造方法において、断面が略円形
または略回転対称である多角形である線材に熱処理を施
した後、酸化物超電導体からなるフィラメントの厚みが
5μm〜50μmの範囲である酸化物超電導線材が得ら
れる。
【0018】本発明の製造方法において、テープ状線材
を複数本、安定化材からなるチューブに充填する工程
は、チューブ内の略中心に、断面形状が六角形以上の略
正多角形である角柱体の安定化材を配置し、この角柱体
の各側面上にテープ状線材を1層または2層以上で積層
する工程を備えることができる。
【0019】また、本発明の製造方法において、テープ
状線材を複数本、安定化材からなるチューブに充填する
工程は、断面形状が略円形である略円柱体の安定化材を
準備する工程と、安定化材からなるシート上にテープ状
線材を複数本平行に配置する工程と、複数本のテープ状
線材が配置されたシートを略円柱体の安定化材のまわり
に巻きつけて、それらをチューブに挿入する工程とを備
えることができる。
【0020】本発明に従う製造方法において、テープ状
線材を複数本、安定化材からなるチューブに充填する工
程では、たとえば90%以上の充填密度でチューブ内に
テープ状線材を複数本充填することができる。
【0021】本発明に従う製造方法において、テープ状
線材が充填されたチューブに塑性加工を施す工程は、駆
動式ロールダイスによる伸線加工を備えることが好まし
い。
【0022】本発明に従う製造方法において、上述の熱
処理工程の後、線材断面の減面率が5%以上50%以下
となる伸線加工を施す工程と、その後、線材に酸化物超
電導体の焼結のための熱処理をさらに行なうことができ
る。また、減面率が5%以上50%以下となる伸線加工
は、駆動式ロールダイスによる伸線加工とすることもで
きる。
【0023】本発明の製造方法において、安定化材が
銀、銀合金およびそれらの組合せからなる群から選択さ
れ、上述の熱処理が700℃〜900℃の範囲の温度で
行なわれ、かつ、ビスマス系2223相またはビスマス
系2212相を主体とするビスマス系酸化物超電導体か
らなるフィラメントが生成されることが好ましい。
【0024】一方、本発明に従う酸化物超電導線材を用
いた超電導撚線が提供される。この超電導撚線は、本発
明に従う酸化物超電導線材が複数本撚り合わせられ、か
つ、平角状に成形されていることを特徴としている。
【0025】本発明の超電導撚線において、酸化物超電
導線材が捩られている構造を提供することができる。
【0026】本発明の超電導撚線において、酸化物超電
導線材のまわりに、高抵抗金属層または絶縁層を形成す
ることができる。
【0027】また、上述した超電導撚線に、酸化物超電
導体からなるフィラメントとそれを覆う安定化材とから
なるテープ状酸化物超電導線材を巻きつけて、さらに撚
線を提供することができる。
【0028】さらに、本発明に従って、上述した超電導
撚線を用いた超電導導体が提供される。この超電導導体
は、上述の超電導撚線を円筒形状の芯材に1層または2
層以上螺旋状に巻きつけてなることを特徴としている。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明による酸化物超電導線材
は、安定化材マトリックス中に複数の酸化物超電導体フ
ィラメントが埋込まれた構造を有する多芯線である。こ
の構造において、各フィラメントは、リボン形状であ
り、線材の長手方向に延びている。フィラメントは、矩
形またはそれに近い断面を有する。リボン形状のフィラ
メントのアスペクト比、すなわちフィラメントの厚みに
対する幅の比は、4〜40の範囲、好ましくは4〜20
の範囲、より好ましくは5〜20の範囲内にある。アス
ペクト比が4より小さい場合、結晶粒のc軸が十分に配
向させ高い臨界電流密度を示す超電導相を得ることが困
難である。上述した文献 Cryogenics (1992)Vol.32,
No.11, 940-948に記載される線材において、テープ形状
の超電導フィラメントのアスペクト比は、せいぜい3程
度である。このような低いアスペクト比を有するフィラ
メントは、結晶粒のc軸が十分に配向されておらず、高
い臨界電流密度を示さないと推定される。フィラメント
のアスペクト比が40より大きい場合、フィラメントの
作製は容易でなく、また超電導相の長手方向の結合が著
しく切れやすくなる。
【0030】本発明の線材において、フィラメントの厚
みは5μm〜50μmの範囲、好ましくは10μm〜5
0μmの範囲内である。フィラメントが5μmより薄い
場合、超電導相の長手方向における結合が著しく切れや
すくなる。フィラメントが50μmより厚い場合、フィ
ラメントが安定化マトリックスと接触する界面部分の割
合が小さく、c軸が特定の方向に配向した超電導相を十
分に得ることが困難である。4〜40のアスペクト比お
よび5μm〜50μmの厚みを有するフィラメントにお
いて、超電導相を構成する結晶粒のc軸は、線材の長手
方向とほぼ垂直に配向する。また、この範囲で、十分な
密度を有し、高い臨界電流密度を有する酸化物超電導フ
ィラメントが円または略回転対称である六角形以上の多
角形の断面を有する線材において達成される。回転対称
の多角形に関し、対称軸についての回転角度が90°以
下のもの、すなわち、4回軸以上のものがより好まし
い。
【0031】本発明は、磁場が印加される方向によっ
て、臨界電流密度等の超電導特性があまり変化しない円
または略回転対称であるn角形(nは6以上の整数)の
断面を有する線材を提供する。本発明の線材において、
複数のフィラメントは、安定化マトリックス中において
ランダムにまたは線材の中心に対して回転対称に配置さ
れていることがより好ましい。線材の断面は、略回転対
称であるn角形(nが6以上の偶数)または円が好まし
い。このような断面を有する線材において、上述したフ
ィラメントにより、2000A/cm2 以上の臨界電流
密度がもたらされる。
【0032】本発明に従う線材の構造について、さらに
具体例を挙げながら以下に説明する。図1は、本発明の
線材について具体例を示す斜視図であり、線材の断面を
特に強調している。図1(a)に示す酸化物超電導線材
10において、多数のフィラメント1は、それぞれ安定
化材マトリックス3に覆われている。フィラメント1
は、点線で示すようにリボン形状を有している。安定化
材には、たとえば、銀または銀合金が用いられる。銀合
金には、たとえば、Ag−Au合金、Ag−Mn合金、
Ag−Al合金、Ag−Sb合金、Ag−Ti合金等が
含まれる。円形の断面を有する線材10の中心には、断
面が略正六角形の安定化マトリックス2が設けられてい
る。六角柱の安定化マトリックス2の各側面上に安定化
材で覆われたフィラメント1が、積重ねられている。フ
ィラメント1は、線材の中心に対してほぼ対称に配置さ
れる。図1(b)に示す線材11は、正六角形の断面を
有している。線材11の中心には、六角柱の安定化マト
リックス4が設けられ、その各側面には、安定化材5で
覆われたフィラメント1が積層されている。フィラメン
ト1は、線材の中心に対してほぼ対称に配置される。
【0033】図2は、円形の断面を有する他の具体例を
示している。酸化物超電導線20の中心には、略円柱体
の安定化材マトリックス16が配置され、そのまわりに
多数のフィラメント15が螺旋状に配置されている。隣
り合うフィラメントを結ぶ線は、マトリックス16を取
囲む螺旋を描く。フィラメント15は、線材の長手方向
に延びるリボン形状である。フィラメント15は、安定
化材マトリックス17中に埋込まれている。
【0034】図3に示す酸化物超電導線25では、中心
に大きな安定化マトリックスが配置されていない。その
代わりに、線材25の断面において隈なくフィラメント
21が配置されている。フィラメント21は、安定化マ
トリックス22中において、部分的に積層構造を有する
が、さまざまな方向、少なくとも互いに直交する2方向
を向くように配置される。
【0035】本発明に従う線材は、いわゆるパウダー・
イン・チューブ法を用いて製造される。パウダー・イン
・チューブ法は、酸化物超電導体または、酸化物超電導
体を生成し得る原料の粉末を、安定化材のチューブに詰
め、それに塑性加工および熱処理を施して、線材を得る
方法である。原料粉末の調製では、超電導体を構成する
元素の酸化物または炭酸塩の粉末が所定の配合比で配合
され、かつ焼結された後、焼結物は粉砕される。粉末を
充填するチューブは、たとえば銀または銀合金からな
る。塑性加工には、伸線加工、圧延加工、プレス加工等
が用いられる。
【0036】本発明に従う製造方法では、原料粉末が充
填されたチューブに塑性加工を施してテープ状線材を得
る。テープ状線材を得るため伸線加工および圧延加工を
用いることができる。得られたテープ状線材において、
原料粉末からなる部分は、4〜40、好ましくは4〜2
0のアスペクト比を有するリボン形状である。テープ状
線材は単芯、多芯のいずれでもよい。原料粉末部分のア
スペクト比を所定の範囲に設定することが、優れた超電
導特性を有する線材を得る上で重要である。得られたテ
ープ状線材は、通常、切断され、複数本の線材とされ
る。得られた複数本のテープ状線材は、次いで安定化材
からなるチューブに充填される。充填方法には、後述す
るような方法が好ましく用いられるが、それらに限定さ
れるものではない。テープ状線材が充填されたチューブ
には、塑性加工が施され、断面が略円形または略回転対
称であるn角形(nは6以上の整数)の線材を得る。塑
性加工には、主として伸線加工を用いることができる。
得られた線材には酸化物超電導体の焼結体を生成するた
め、熱処理が施される。以上のプロセスにおいて本発明
は、各酸化物超電導フィラメントの厚みが5μm〜50
μmである線材を得る。
【0037】テープ状線材をチューブに充填する工程で
は、たとえば、断面形状が正n角形(nは6以上の整
数)である角柱体の安定化材を準備し、そのまわりにテ
ープ状線材を積重ねることができる。テープ状線材は、
安定化材のまわりに1層または2層以上積重ねることが
できる。テープ状線材は、安定化材の中心について対称
に積重ねることが好ましい。この充填工程では、テープ
状線材をチューブ内に隙間なく配列できる。この工程を
用いるプロセスでは、酸化物超電導体の密度の高い線材
が得られるだけでなく、磁場が印加される方向によって
臨界電流密度等の超電導性があまり変化しないという優
れた特性を有する線材が得られる。
【0038】また、テープ状線材をチューブに充填する
工程では、まず、安定化材からなるシートを準備してそ
の上にテープ状線材を複数本平行に配置することができ
る。次いで、複数本のテープ状線材が配置されたシート
は円柱体の安定化材に巻きつけられる。一方、円柱体の
安定化材のまわりにテープ状線材を巻きながら、それを
安定化材シートで多い、固定していってもよい。これら
の工程により、円柱体の安定化材のまわりにテープ状線
材が螺旋状に配置された構造体が得られる。シートは、
円柱体のまわりに螺旋状に巻きつけられている。この構
造体をチューブに挿入することができる。このような工
程において、チューブ内に高密度でテープ状線材を充填
できる。また、テープ状線材が充填されたチューブに伸
線加工等の塑性加工を施す際、チューブ内のすべてのテ
ープ状線材にほぼ均等に力が加えられるため、チューブ
断面において超電導体の偏りが少なくなる。
【0039】また、テープ状線材をチューブに充填する
工程において、チューブ内の空間に隙間なくテープ状線
材を充填することも好ましい。チューブ内におけるテー
プ状線材の充填密度は90%以上とすることが好まし
い。この場合、複数本積層したテープ状線材をまずチュ
ーブに充填し、次いで、隙間にさらにテープ状線材を充
填することができる。この工程では、テープ状線材を簡
便に高密度でチューブに充填することができる。
【0040】テープ状線材が充填されたチューブに塑性
加工を施す工程においては、伸線加工を行なうことがで
きる。伸線加工には、駆動式ロールダイスを用いること
がより好ましい。図4を参照して、駆動式ロールダイス
は、特殊な孔型を彫った2個のローラ29a、29bを
向き合わせたダイスである。これを用いた伸線加工は、
ローラ29a、29bの間に線材30を通して行なう。
この伸線加工では、普通の孔ダイス伸線と比べて、ダ
イス摩耗が少ない、1回の減面率が大きくとれる、
伸線限界が延びる、などの利点がある。そして、この駆
動式ロールダイスを用いて伸線加工を行なうことによ
り、より超電導相の密度の高い線材が得られる。なお、
伸線された線の断面が略回転対称である多角形となるよ
うに彫られたローラを有する多角形駆動式ロールダイス
を用いて伸線加工を行なうことがより好ましい。この場
合、上記の効果に加え、線材中の超電導相がより平たい
部分を有するよう加工されるため、線材中の超電導相に
おけるc軸配向性が著しく向上する。
【0041】伸線加工された線材に熱処理を施した後、
線材断面の減面率が5%以上50%以下となるさらなる
伸線加工を施し、さらに熱処理を施すことができる。こ
のように、線材に複数回の熱処理を施し、かつ、それら
熱処理の間にさらなる伸線加工を行なうことにより、熱
処理後の線材内の超電導相を再配列させ、c軸配向性を
より高め、かつ、超電導相の密度をさらに向上させるこ
とができる。なお、ここでの伸線加工において、減面率
が5%未満であると、上述の効果が十分に得られず、5
0%以上であると、超電導相の長手方向の結合が著しく
切れやすくなる。
【0042】また、上述のさらなる伸線加工は、前述の
駆動式ロールダイス、好ましくは多角形駆動式ロールダ
イスを用いて行なうことができる。この工程により、超
電導相のc軸配向性の向上および超電導相の高密度化と
いう効果をより増大させることができる。
【0043】本発明に用いる安定化材は、銀、銀合金お
よびそれらの組合せからなる群から選択することができ
る。銀合金としては、Ag−Au合金、Ag−Mn合
金、Ag−Al合金、Ag−Sb合金、Ag−Ti合金
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
安定化材としてこれらの銀合金を用いることにより、強
度が高く、曲げ特性または引張り特性がより高い線材を
得ることができる。本発明では、ビスマス系、タリウム
系、イットリウム系酸化物超電導体等の酸化物超電導体
を用いた線材が提供される。特に本発明において超電導
体からなるフィラメントは、Bi2 Sr2 Ca2 Cu3
10-8、(Bi,Pb)2 Sr2 Ca2 Cu3 10-8
のビスマス系2223相またはBi2 Sr2 Ca1 Cu
2 8-8 、(Bi,Pb)2 Sr2 Ca1 Cu2 8-8
等のビスマス系2212相を主体とするビスマス系酸化
物超電導体からなることが好ましい。ビスマス系酸化物
超電導体の焼結体を生成させる場合、熱処理は700℃
〜900℃の範囲の温度で施されることが好ましい。ビ
スマス系酸化物超電導体について、臨界温度および臨界
電流密度が高く、毒性が低く、かつ線材化加工が容易な
超電導線材が得られる。
【0044】本発明に従う撚線は、上述した酸化物超電
導線が複数本撚り合わされ、かつ、断面が平角形状に成
形されていることを特徴とする。撚り合わされる線材に
おいて、超電導フィラメントのアスペクト比は10前後
であることが望ましい。撚線を平角に成形すると、素線
が完全に転位された状態となり、撚線中の各素線のイン
ピーダンスを等しくすることができる。多芯線を単にツ
イストしただけでは、フィラメントの転位が不十分な場
合がある。また、撚線の断面が矩形であることは、コイ
ルや、ケーブルに使用する際に撚線を密に巻くことがで
き、コンパクト化に有利である。
【0045】撚線の工程は、十分高い臨界電流を持つ素
線(丸形、矩形)について、すべての熱処理工程の後に
行なうことが可能である。また、撚線の工程の後に、熱
処理を行なってもよい。
【0046】多芯線をツイストした場合と比較して、こ
のように撚られたものを平角成形したものは、転位がよ
り完全である。また、ツイスト加工の場合には、フィラ
メントのブリッジングが発生し、転位の効果が大きく減
少してしまうおそれがあるが、このような撚線構造では
その心配がない。
【0047】本発明に従って、製作した撚線をさらに撚
り合わせたものを作製することができる。二次以上の撚
線において、すべての素線が完全に転位した構造を提供
することができ、より大容量の撚線を提供できる。
【0048】また、撚線において、素線の安定化材の外
側に、高抵抗金属被覆層または無機絶縁被覆層を設けれ
ば、撚り合わせた素線間の電磁気的結合を低減または完
全に防ぐことができ、転位の効果がより完全となり、素
線間の結合損失も低減することができる。ここで、高抵
抗金属とは、安定化材として用いられる銀よりも高い比
抵抗を示す金属を指す。より具体的には、液体窒素温度
(約77K)において0.7×10-8Ω・m以上、室温
において3×10-8Ω・m以上の抵抗率を示す金属を用
いることが好ましい。高抵抗金属として、ニッケル、ク
ロム等を挙げることができる。
【0049】本発明による撚線の製造方法は、酸化物超
電導体またはその原料の粉末が安定化材により被覆され
た素線を複数本撚り合わせて撚線を得るステップと、得
られた撚線を平角成形するステップと、平角成形された
撚線を700℃以上900℃以下の温度で熱処理するス
テップとを備えることができる。このプロセスにおい
て、最終的な焼結を行なっていない酸化物超電導体また
はその原料の粉末が金属被覆されてなる素線を、複数本
撚り合わせて撚線を作製する。撚り本数としては、たと
えば、12本、7本等が好ましい。得られた撚線は、た
とえば、図5に示すような形状に平角成形される。その
後、700℃以上の熱処理を行なうことで、撚線時の曲
げなどによる粒界の劣化を回復し、また、反応が不十分
な場合は、反応を完全に進め、酸化物超電導体の結晶粒
が強固に結合した、高い臨界電流密度を有する成形撚線
を得ることができる。
【0050】撚線を得る工程において、安定化材として
の銀または銀合金の外側に高い抵抗率を有する金属の層
または無機絶縁物の層を設けることができる。このよう
な層の作製方法としては、たとえば、銀パイプの外側
に、さらに金属パイプを被せるか、銀パイプに金属シー
トを巻きつけるか、金属めっきするなどの方法が挙げら
れる。高抵抗の金属層または無機絶縁層がない場合に
は、熱処理中にマトリックスの銀が拡散して、素線同士
が接合してしまうため、素線間の結合損失が大きくなる
場合がある。そのような結合損失の低減のために、高抵
抗層は有効である。高抵抗層としては、たとえばAg−
Au合金層、Ag−Mn合金層なども用いることができ
る。また、めっきにより、高抵抗であるNiやCr等を
付加してもよい。無機絶縁層の作製方法としては、たと
えば、Al2 3 等の金属酸化物からなる絶縁体の粉末
を分散させた液を塗布する等の方法が可能である。さら
に、酸化物絶縁層として、たとえば、MgやCuを酸化
させたMgO層、CuO層等が挙げられる。このような
絶縁体層によって、素線間の結合をなくすことができ
る。また、そのことによって、転位の効果もより完全と
なる。撚線してから素線を覆うMg、Cu等を酸化させ
ることで、撚線時の加工性も良好なものとなる。
【0051】撚線において素線が多芯線であると、撚線
時の曲げ歪みに対して臨界電流密度の低下を防ぐことが
できる。多芯線をツイストしたものを素線として用いる
と、素線の転位に加えて、素線内のフィラメントの転位
の効果が加わる。
【0052】平角撚り成形を複数回行なうことによっ
て、低損失かつ大容量の線材を得ることができる。この
ような導体は、コンパクトで、低損失かつ大容量の導体
として有効である。
【0053】また、本発明に従う撚線を、円筒形状の芯
材に1層または2層以上螺旋状に巻きつけることによ
り、超電導導体が得られる。芯材は、通常、可撓性を有
するものである。芯材は、通常フォーマーと呼ばれるも
ので、テープ状超電導線を所定の範囲の曲げ歪み率で保
持するため用いられる。フォーマーは、超電導ケーブル
導体のために必要な長さを有し、超電導ケーブル導体の
中心に設けられる。テープ線を巻きつけるため、フォー
マーは、略円筒形または螺旋形状とすることができる。
フォーマーは、一般にその全長にわたってほぼ一定の直
径を有する。フォーマーは、たとえば、ステンレス、
銅、アルミニウム、およびFRP(繊維強化プラスチッ
ク)からなる群から選択される少なくとも1つの材料か
らなることができる。
【0054】1層導体では、転位によりすべての素線の
位置を電磁気的に等価することができる。この場合、導
体内の電流分布が均一になり、偏流による交流損失の増
大を防ぐことができる。また、線材を芯材上に螺旋状に
巻く場合、線材を2層として、1層目と2層目の巻く方
向を逆にすることが、導体の長手方向の磁場成分を相殺
するため有効である。線材を2層以上有する導体の場
合、層間のインピーダンスの違いによる、層間の偏流と
それに伴う交流損失の増大を防ぐか、または最小限に抑
えることが望ましい。
【0055】
【実施例】
(実施例1) [嵌合線の作製]Br2 3 、PbO、SrCO3 、C
aCO3 およびCuOを、Bi:Pb:Sr:Ca:C
u=1.81:0.30:1.92:2.01:3.0
3の組成比になるように、混合した。混合物に対し、熱
処理および粉砕を繰返して行ない、酸化物超電導体の前
駆体である粉末を得た。得られた粉末を、外径25m
m、内径22mmの銀パイプ中に充填し、これを1.4
5mmφまで伸線し、さらに、断面が幅3.2mm、厚
さ0.3mmとなるように圧延加工を施して、テープ状
の嵌合線を作製した。
【0056】[テープ状線の嵌合]図6に示すように、
得られた嵌合線36を、3mmφの六角ダイスを用いて
成形した銀の芯棒37のまわりの各側面に沿って5層に
配列し、外径12mm、内径10mmの銀パイプ38中
に嵌合した。なお、テープ線の配列にあたっては、上述
のプロセスによって得られた嵌合テープ線にさらにプレ
ス加工または圧延加工を施して、元のテープ線と幅が少
しずつ異なる4種類のテープ線をさらに準備した。そし
て、元のテープ線と得られた4種類のテープ線を芯棒の
まわりに配置した。配置にあたっては、図6に示すよう
に外側にいくほどテープ線の幅を少しずつ広げていっ
た。これにより、嵌合線36は、銀パイプ38中で安定
して配置されるようになった。パイプの両端をシールし
た後、テープ線が充填されたパイプを1.63mmφま
で伸線加工した。得られた線材を試料aとする。
【0057】図7に示すように、嵌合線41を、35
本、3mmφの銀の芯棒43のまわりに銀シート42と
ともに配列したものを外径12mm、内径10mmの銀
パイプ44に嵌合した。テープ線の配列にあたっては、
銀シート上にすべてのテープ線を平行に配列し、両端の
み接着剤により固定した後、これを芯棒に巻きつけた。
なお、伸線のまわりにテープ線を1本ずつ配置しなが
ら、それを銀シートで被い、固定してもよい。テープ線
が充填されたパイプを1.63mmφまで伸線加工し
た。得られた線材を試料bとする。
【0058】図8に示すように、嵌合線47を外径12
mm、内径10mmの銀パイプ48の中にできるだけ多
く重ねて(この場合12枚)配置し、また、銀パイプ4
8中の残りの隙間にもできるだけ多く嵌合線47を配置
した。線材が充填されたパイプを1.63mmφまで伸
線加工した。得られた線材を試料cとする。
【0059】試料aと同様に嵌合線36を銀の芯棒37
のまわりの各側面に沿って5層に配列し、外径12m
m、内径10mmの銀パイプ38中の嵌合した(図6参
照)。次いで、テープ線が充填されたパイプを図9に示
すような多角形駆動式ロールダイス50を用いて圧縮し
ながら伸線した。この多角形駆動式ロールダイス50
は、ベアリング53,54を介して回転する駆動式ロー
ラ51と駆動式ローラ52の間に線材55を通し伸線加
工を行なう。駆動式ローラ51および52に形成された
凹凸形状に応じて、線材55の断面が多角形へと加工さ
れる。駆動式ロールダイス伸線により得られた線材の断
面を図10に示す。断面は約1.66mmの径を有する
八角形である。得られた線材を試料dとする。
【0060】[熱処理]上述のように作製した試料a〜
dに、表1に示すような各処理をそれぞれ施すことによ
り、酸化物超電導線材を作製した。なお、得られた線材
を、表1では、試料A,B,C,D,A′,B′,
C′,D′,A″,B″,C″,D″としている。
【0061】
【表1】
【0062】(比較例1)比較例として、以下のように
線材を作製した。
【0063】まず、Br2 3 、PbO、SrCO3
CaCO3 およびCuOを、Bi:Pb:Sr:Ca:
Cu=1.81:0.30:1.92:2.01:3.
03の組成比になるように、配合した。実施例1と同様
に、複数回、熱処理、粉砕を行なって前駆体粉末を得
た。得られた粉末を、外径25mm、内径22mmの銀
パイプに充填し、これを1.45mmφまで伸線した。
得られた線材を切断し、得られたフラグメントを61本
束ね、外径15mm、内径13mmの銀パイプ中に嵌合
し、1.63mmφまで伸線した。得られた伸線を試料
eとする。試料eに、まず上記の熱処理1を施した後、
2次焼結として熱処理2を施した。ここで得られた線材
を試料Eとする。
【0064】また、試料eを1.63mmφまで伸線し
た後、幅3.6mm、厚さ0.32mmになるように圧
延し、上記の熱処理1を施した。さらに、これを幅3.
9mm、厚さ0.29mmとなるよう圧延し、上記の熱
処理2を施し、テープ状線材を得た。得られた線材を試
料Fとする。
【0065】[各線材の特性]実施例1および比較例1
において作製された各線材から7cm試料をとり、直流
4端子法において77Kでの臨界電流密度値(Jc)を
測定した。結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】本発明に従う試料A〜FのJcは、テープ
線(試料F)のJcには及ばないものの、パウダー・イ
ン・チューブ法によって直接的に製造された丸線(試料
E)のJcよりも顕著に高い。これは、テープ状線材を
充填したチューブに伸線加工を施したためであると考え
られる。また、伸線加工において駆動式ロールダイスを
用いた試料Dでは、より高いJcが得られている。駆動
式ロールダイスを用いることにより、フィラメント部分
の圧密化がより効果的に行なわれたと考えられる。
【0068】(実施例2) [嵌合線中の超電導フィラメントのアスペクト比の検
討]実施例1の[嵌合線の作製]において、1.45m
mφまで伸線した線材に種々の加工率で圧延加工を施
し、内部の粉末部分のアスペクト比を変化させた。圧延
加工により、粉末部分のアスペクト比がそれぞれ3,
5,20,30,40,50,60,100の嵌合線を
得た。得られた嵌合線を試料aの調製と同様に、銀パイ
プ中に嵌合し、伸線加工の後、1.45mmφの丸線材
を得た。熱処理1および2を施した後、断面が円形の酸
化物超電導線を得た。得られた線材中においても、粉末
部分のアスペクト比はそのまま維持されていた。すなわ
ち、超電導フィラメントのアスペクト比は、粉末部分の
アスペクト比とほとんど変わらなかった。超電導フィラ
メントのアスペクト比に対する線材の77Kにおける臨
界電流密度値(Jc)を表3に示す。なお、表3におい
てアスペクト比1とは、上述の1.45mmφまで伸線
した線に圧延加工を施さず丸線のままでチューブに嵌合
した場合を示している。
【0069】
【表3】
【0070】表に示すように、フィラメントのアスペク
ト比を大きくするとJcは大きくなる。しかし、アスペ
クト比が100以上になるとJcは反対に小さくなる。
この実験から、超電導フィラメントのアスペクト比を4
以上40以下にすることが好ましいと考えられた。この
範囲において、より高いJcを有する線材が得られる。
【0071】[超電導フィラメントの厚みの検討]表3
に示す各線材における超電導フィラメントの厚みとJc
との関係を表4に示す。
【0072】
【表4】
【0073】表に示すように、フィラメントの厚みを小
さくしていくとJcの値は大きくなっていく。これは、
超電導相と金属部分との界面で超電導相のc軸配向が促
進されるためである。しかし、フィラメントがさらに薄
くなると、Jcは小さくなる。これは、超電導相の長手
方向の結合が切れてくるためであると考えられる。この
実験から、フィラメントの厚みは、5μm〜50μmの
範囲が好ましいと考えられた。
【0074】(実施例3) [伸線加工の減面率の検討]上述した試料aの線材に熱
処理1を施した後、さまざまな減面率で伸線加工を行な
った。次いで熱処理2を行ない、丸線を得た。表5に、
伸線加工時の減面率と得られた線材のJcの関係を示
す。なお、減面率0とは、伸線加工を施さない場合を意
味している。
【0075】
【表5】
【0076】表に示すように、2回の焼結工程の間に伸
線加工をさらに行なえば、得られる線材のJcは向上す
る。しかし、伸線加工での減面率を高くし過ぎると、J
cは低下する。この実験から、5%〜50%の範囲の減
面率で伸線加工を施すことにより、線材の臨界電流密度
値を向上させられることがわかった。
【0077】[撚線の作製] (実施例4)実施例1で作製した試料D″の線材を12
本撚り合わせ、断面が8mm×2.7mmとなるよう平
角成形した。この撚線の臨界電流密度値(Ic)は24
0Aであった。
【0078】(比較例2)比較例1において作製された
1.45mmφの線材を61本束ね、外径15mm、内
径13mmの銀パイプ中に嵌合し、1.02mmφまで
伸線加工した。次いで、得られた線材を0.25mmま
で圧延し、前述の熱処理1(845℃、50時間)を施
した。得られた線材を12枚積層し、積層した厚さ方向
について2.5mmまで圧延してから前述の熱処理2
(840℃、50時間)を施して複合線材を得た。図1
1に線材を12枚積層した様子を示す。線材61は、そ
れぞれの主要面同士を重ねて積層されている。この複合
線材の臨界電流密度値(Ic)は320Aであった。
【0079】(実施例5)実施例1で作製した試料D″
の線材の表面にCr−Ni合金のめっきを施した。めっ
きされた線材を12本撚り合わせ、断面が8mm×2.
7mmとなるように平角成形した。得られた撚線の断面
図を図12に示す。撚線65において線材66の表面に
はCr−Ni合金67のめっき層が形成されている。め
っきされた線材68は横に6本並べられ、さらに2層で
重ねられている。12本の線材68が撚り合わされ、平
角成形されている。この撚線のIcは380Aであっ
た。
【0080】[撚線およびめっき層の交流損失に対する
効果]実施例4および比較例2で作製した撚線および複
合線材について、通電4端子法で交流損失を測定した。
60Hz、100Apeak通電時で実施例4の線材に
発生する交流損失は、0.6mW/mであったのに対
し、比較例2の線材は、10mW/mの交流損失を発生
した。実施例4で作製した撚線において交流損失が少な
くなることがわかった。また実施例5で作製した撚線に
ついても、同様に交流損失を測定した結果、60Hz、
100Apeak通電時で0.12mW/mであり、さ
らに交流損失が少なくなることがわかった。なお、以
降、交流損失はすべて通電4端子法で測定している。
【0081】(実施例6)実施例1の試料D′の線材を
作製するプロセスにおいて、熱処理2を行なう前にピッ
チ25mmのツイスト加工を施した。次いで、ツイスト
された線材を6本撚り合わせ、断面が4.2mm×2.
8mmとなるように平角成形し、熱処理2を施した。得
られた撚線のIcは220Aであった。
【0082】(比較例3)比較例2のプロセスにおい
て、61本の伸線を外径15mm、内径13mmの銀パ
イプ中に嵌合したものを、1.45mmφまで伸線加工
した。次いで、0.3mmまで圧延し、前述の熱処理1
を施した。得られた線材を6枚積層し、3.0mmまで
圧延した後、前述の熱処理2を施した。得られた複合線
材のIcは250Aであった。
【0083】[2次焼結前のツイスト加工の交流損失に
対する効果]実施例6および比較例3で作製した撚線お
よび複合線材について交流損失を測定した結果、60H
z、100Apeak通電時で実施例6の撚線は0.7
mW/m、比較例3の線材は8mW/mの交流損失を示
した。2次焼結前に線材にツイスト加工を施すことによ
り、交流損失が著しく低減することがわかった。
【0084】(実施例7)比較例1の試料D′の線材を
作製するプロセスにおいて、熱処理2を行なう前に線材
に厚さ10μmのMgめっき、Cuめっきをそれぞれ施
した2種類の線材を作製した。その後、実施例6と同様
の方法でこれらの線材をそれぞれ6本撚り合わせ、平角
成形し、熱処理2を施し、2種類の撚線を作製した。素
線表面にめっきされたCu、Mgは、それぞれCuO、
MgOとなり、素線間はほぼ完全な絶縁状態となってい
た。これらの撚線のIcは、350Aであった。また、
素線表面のMg、Cuめっきは薄いものであったため、
素線表面にはCuO、MgOの酸化膜のみが形成され、
撚線の超電導特性には、めっきされたMgやCuの影響
がないことが確認された。
【0085】[素線に形成された酸化膜の交流損失に対
する効果]実施例7で作製した2種類の撚線について交
流損失を測定した結果、60Hz、100Apeak通
電時で、素線にCuO膜を形成したものが0.1mW/
mであり、MgO膜を形成したものが0.09mW/m
であった。酸化膜で素線を覆うことにより、素線間の結
合損失である交流損失が、著しく低減されていることが
確認された。
【0086】(実施例8)実施例1で作製した試料d
(1.15mmの径を有する八角形の断面を有するも
の)に熱処理1を施した後、多角形駆動式ロールダイス
によりさらに伸線して、1.02mmの径を有する断面
が八角形の線材を得た。得られた線材に熱処理2を施し
た。熱処理された線材を4本撚り合わせて1次撚線と
し、1次撚線をさらに撚り合わせて2次撚線とした。図
13に得られた2次撚線の断面図を示す。2次撚線70
は、線材71を4本撚り合わせた1次撚線72を13本
撚り合わせてなる。すなわち、この2次撚線70におい
ては、52本の線材71が撚り合わされている。
【0087】得られた2次撚線を、さらに断面が10.
5mm×3.5mmとなるよう平角成形した。得られた
2次撚線のIcは600Aであった。
【0088】(比較例4)比較例3で熱処理1を施した
線材を12枚積層し(図11参照)、熱処理2を施して
一体化させた。この複合線材のIcは620Aであっ
た。
【0089】[多次撚線の交流損失に対する効果]実施
例8および比較例4で作製した撚線および複合線材の交
流損失を測定した結果、51Hz、200Apeak通
電時でそれぞれ、実施例8の撚線では0.25mW/
m、比較例4の複合線材では3mW/mであった。多次
撚線では、交流損失が少なくなっていることがわかる。
【0090】(実施例9)実施例4で作製した線材を1
2本撚り合わせ、これを芯としてそのまわりに実施例1
で作製した嵌合線を20本巻きつけた。次いで、断面を
平角成形し、撚線を作製した。得られた撚線を図14に
示す。撚線75においては、中心に線材76が12本撚
り合わされており、そのまわりに嵌合線77が20本巻
きつけられている。この撚線は平角成形されており、断
面は11mm×5.2mmである。ここで得られた撚線
のIcは500Aであった。
【0091】(比較例5)比較例2と同じ線材を18枚
積層したものを準備し、これを2mmまで圧延してか
ら、熱処理2を施して、複合線材を得た。得られた複合
線材のIcは480Aであった。
【0092】[平角成形撚線の交流損失に対する効果]
実施例9および比較例5で作製した撚線および複合線材
の交流損失を測定した結果、50Hz、100Apea
k通電時で、それぞれ0.3mW/m、2mW/mであ
った。本発明に従って得られた撚線の交流損失が少なく
なっていることがわかる。
【0093】[超電導線材の作製] (実施例10)実施例4で作製した線材を12本撚り合
わせた撚線を、外径28mmの銅パイプ上に10本螺旋
状に巻きつけ、超電導導体を作製した。得られた超電導
導体の断面図を図15に示す。図15を参照して、導体
80においては、線材81を12本撚り合わせてなる撚
線82が、銅パイプ83上に10本、螺旋状に巻きつけ
られている。得られた導体のIcは2200Aであっ
た。
【0094】(比較例6)比較例1で作製した丸線e
を、断面が0.46mm×0.52mmとなるよう圧延
し、熱処理1を施した後、さらに断面が0.41mm×
5.5mmとなるよう圧延し、熱処理2を施して線材を
得た。得られた線材を、31本、外径28mmの銅パイ
プ上に、2層に、螺旋状に巻きつけ2層導体を作製し
た。この2層導体の断面図を図16に示す。図16を参
照して、2層導体90において、線材88が、銅パイプ
89上に、内側に15本、外側に16本、2層に螺旋状
に巻きつけられている。得られた導体において、各線材
のIcは70Aであった。得られた導体のIcは210
0Aであった。
【0095】[撚線1層導体の有効性]実施例10およ
び比較例6で作製した導体の交流損失を比較したとこ
ろ、実施例10で作製した導体の方が比較例6で作製し
たものと比較して、交流損失が2桁小さな値だった。し
たがって、本発明に従う撚線1層導体の有効性が確認さ
れた。
【0096】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、プレスあるいは圧延加工を施して得られるテープ状
の酸化物超電導線材を、銀または銀合金からなるパイプ
に嵌合し、伸線することにより、断面形状が円または略
回転対称である六角形以上の多角形である酸化物超電導
線材でも臨界電流密度を向上させることができる。ま
た、本発明の線材を用いることにより、交流損失の低減
された超電導撚線を得ることができる。さらには、この
ような撚線を用いることにより、交流損失の少ない導体
を得ることができる。
【0097】今回開示された実施例はすべての点で例示
であって制限的なものではないと考えられるべきであ
る。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の
範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味およ
び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う線材の構造の具体例の概略を示す
斜視図である。
【図2】本発明に従う線材の構造の他の具体例の概略を
示す斜視図である。
【図3】本発明に従う線材の構造のさらに他の具体例の
概略を示す斜視図である。
【図4】本発明に用いる駆動式ロールダイスの側面図で
ある。
【図5】本発明に従う撚線の構造の具体例の概略を示す
斜視図である。
【図6】実施例1において、六角柱の安定化材とともに
平角状の嵌合線が充填されたパイプを示す断面図であ
る。
【図7】実施例1において、円柱の安定化材とともに平
角状の嵌合線が充填されたパイプを示す断面図である。
【図8】実施例1において、パイプ内にできる限り多く
平角状の嵌合線を充填した状態を示す図である。
【図9】本発明で用いられる、多角形駆動式ロールダイ
スを示す側面図である。
【図10】実施例1において、多角形駆動式ロールダイ
スによって伸線された線材の断面図である。
【図11】比較例2において、テープ線が12本積層さ
れた線材の断面である。
【図12】実施例5において、Cr−Ni合金めっきを
施された線材を撚合せてなる撚線の断面図である。
【図13】実施例8において、一次撚線を13本撚合せ
た二次撚線の断面図である。
【図14】実施例9において、一次撚線の周りに嵌合線
を巻付けてなる撚線の断面図である。
【図15】実施例10において、銅パイプ上に撚線を巻
付けてなる導体の断面図である。
【図16】比較例6において、銅パイプ上にテープ線材
を2層に巻付けてなる導体の断面図である。
【符号の説明】
1,15,21,フィラメント 2,3,4,5,16,17,22 マトリックス 10,11,20,25,30 線材 29a,29b ローラ 36,41,47,77 嵌合線 37 伸線 38 銀パイプ 42 銀シート 43 芯棒 44,48 銀パイプ 50 多角形駆動式ロールダイス 51,52 駆動式ローラ 53,54 ベアリング 55,61,66,68,71,76,81,88 線
材 65,75,82 撚線 67 Cr−Ni合金 70 二次撚線 72 一次撚線 80 導体 83,89 銅パイプ 90 2層導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 謙一 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パウダー・イン・チューブ法を用いて製
    造された酸化物超電導線材であって、 酸化物超電導体からなり、リボン形状で前記線材の長手
    方向に延びる、複数のフィラメントと、 前記複数のフィラメントを覆う、安定化材からなるマト
    リックスとを備え、 前記リボン形状のフィラメントのアスペクト比が4〜4
    0の範囲内にあり、 前記フィラメントの厚みが5μm〜50μmの範囲内に
    あり、 前記線材の断面形状が略円形または略回転対称である六
    角形以上の多角形であり、かつ77Kの温度で磁場が印
    加されていない状態において2000A/cm2 以上の
    臨界電流密度を示すことを特徴とする、酸化物超電導線
    材。
  2. 【請求項2】 前記線材の略中心に、断面形状が六角形
    以上の略正多角形である角柱体の安定化マトリックスが
    設けられ、 前記角柱体の安定化マトリックスの各側面上に、安定化
    材で覆われた前記フィラメントが1層または2層以上積
    層されていることを特徴とする、請求項1に記載の酸化
    物超電導線材。
  3. 【請求項3】 前記略正多角形が、略正六角形であるこ
    とを特徴とする、請求項2に記載の酸化物超電導線材。
  4. 【請求項4】 前記線材の略中心に、断面形状が略円形
    である略円柱体の安定化マトリックスが設けられ、 前記略円柱体の安定化マトリックスのまわりに、安定化
    材で覆われた前記複数のフィラメントが螺旋状に配置さ
    れていることを特徴とする、請求項1に記載の酸化物超
    電導線材。
  5. 【請求項5】 前記酸化物超電導体が、ビスマス系22
    23相または2212相を主体とするビスマス系酸化物
    超電導体であり、前記安定化材が銀、銀合金およびそれ
    らの組合せからなる群から選択されるいずれかであるこ
    とを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    酸化物超電導線材。
  6. 【請求項6】 酸化物超電導体からなる複数のフィラメ
    ントが安定化材で被覆された酸化物超電導線材の製造方
    法であって、 酸化物超電導体またはその原料の粉末を安定化材からな
    るチューブに充填する工程と、 前記粉末が充填されたチューブに塑性加工を施してテー
    プ状線材を得る工程と、 前記テープ状線材を複数本、安定化材からなるチューブ
    に充填する工程と、 前記テープ状線材が充填されたチューブに塑性加工を施
    して、断面が略円形または六角形以上の略正多角形であ
    る線材を得る工程と、 前記線材に熱処理を施して酸化物超電導体の焼結体を生
    成させる工程とを備え、 前記チューブに充填する前記テープ状線材において、前
    記粉末からなる部分が、4〜40のアスペクト比を有す
    るリボン形状であり、かつ前記断面が略円形または略回
    転対称である多角形である前記線材に前記熱処理を施し
    た後、酸化物超電導体からなるフィラメントの厚みが5
    μm〜50μmの範囲である酸化物超電導線材を得るこ
    とを特徴とする、酸化物超電導線材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記テープ状線材を複数本、安定化材か
    らなるチューブに充填する工程が、前記チューブ内の略
    中心に、断面形状が六角形以上の略正多角形である角柱
    体の安定化材を配置し、前記角柱体の各側面上に、前記
    テープ状線材を1層または2層以上で積層する工程を備
    えることを特徴とする、請求項6に記載の酸化物超電導
    線材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記テープ状線材を複数本、安定化材か
    らなるチューブに充填する工程が、断面形状が略円形で
    ある略円柱体の安定化材を準備する工程と、安定化材か
    らなるシート上に前記テープ状線材を複数本平行に配置
    する工程と、前記複数本のテープ状線材が配置されたシ
    ートを前記略円柱体の安定化材のまわりに巻きつけて、
    それらを前記チューブに挿入する工程とを備えることを
    特徴とする、請求項6に記載の酸化物超電導線材の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記テープ状線材を複数本、安定化材か
    らなるチューブに充填する工程において、 90%以上の充填密度で、前記チューブに前記テープ状
    線材を複数本充填することを特徴とする、請求項6に記
    載の酸化物超電導線材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記テープ状線材が充填されたチュー
    ブに塑性加工を施す工程が、駆動式ロールダイスによる
    伸線加工を備えることを特徴とする、請求項6に記載の
    酸化物超電導線材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記熱処理工程の後、線材断面の減面
    率が5%以上50%以下となる伸線加工を施す工程と、
    その後、線材に酸化物超電導体の焼結のための熱処理を
    施す工程とをさらに備えることを特徴とする、請求項6
    〜10のいずれか1項に記載の酸化物超電導線材の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 前記伸線加工が、駆動式ロールダイス
    による伸線加工であることを特徴とする、請求項11に
    記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記安定化材が、銀、銀合金およびそ
    れらの組合せからなる群から選択され、前記熱処理が7
    00℃〜900℃の範囲の温度で施され、かつ、ビスマ
    ス系2223相またはビスマス系2212相を主体とす
    るビスマス系酸化物超電導体からなるフィラメントを生
    成させることを特徴とする、請求項6〜12のいずれか
    1項に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の酸化物超電導線材が
    複数本撚り合わされ、かつ、平角状に成形されているこ
    とを特徴とする、酸化物超電導撚線。
  15. 【請求項15】 前記酸化物超電導線材が捩られている
    ことを特徴とする、請求項14に記載の酸化物超電導撚
    線。
  16. 【請求項16】 前記酸化物超電導線材のまわりに高抵
    抗金属層または絶縁層が形成されていることを特徴とす
    る、請求項14に記載の酸化物超電導撚線。
  17. 【請求項17】 請求項14に記載の酸化物超電導撚線
    に、酸化物超電導体からなるフィラメントとそれを覆う
    安定化材とからなるテープ状酸化物超電導線材が巻きつ
    けられていることを特徴とする酸化物超電導撚線。
  18. 【請求項18】 請求項14に記載の酸化物超電導撚線
    を円筒形状の芯材に1層または2層以上螺旋状に巻きつ
    けてなる、超電導導体。
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