JPH09250328A - 自動車用排気消音装置 - Google Patents

自動車用排気消音装置

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JPH09250328A
JPH09250328A JP8054853A JP5485396A JPH09250328A JP H09250328 A JPH09250328 A JP H09250328A JP 8054853 A JP8054853 A JP 8054853A JP 5485396 A JP5485396 A JP 5485396A JP H09250328 A JPH09250328 A JP H09250328A
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opening
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exhaust
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Satoru Sasaki
哲 佐々木
Kazushige Maeda
和茂 前田
Hiroshi Okuzumi
宏 奥住
Yasuhiro Okamoto
安弘 岡本
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Calsonic Corp
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バルブのバタツキの抑制、あらゆる運転条件下
で安定した排気騒音低減作用、並びにエンジン出力性能
の維持を図る。 【解決手段】マフラ1内部のバッフル板7に設けられた
開口部13を、排気ガスの圧力を受けて回動して開閉す
るバルブ15を備えた自動車用排気消音装置において、
開口部13の内側に微小間隙をもつようにバルブ15を
回動自由に配置し、バルブ15の初期状態から所定の回
動範囲はバルブ閉状態を維持するガイド24を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動車等の排気系
から発する騒音の低減を図るための排気消音装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用排気消音装置としては、
例えば図8、図9(本出願人による特願平6−3233
36号)に示されるものがある。
【0003】マフラ1の内部は3つのバッフル板6,
7,8により仕切られ、それぞれ第1、第2、第3拡張
室2,3,4と、共鳴室5が形成される。インレットチ
ューブ9が第1拡張室2に連通し、第2拡張室2と第3
拡張室3とはパスチューブ10により連通し、第3拡張
室3は途中に吸音チャンバ17を備える第1テールチュ
ーブ11により大気へと接続する。また、第1拡張室2
と第3拡張室4とは開口部13を介して連通すると共
に、この開口部13を回転軸14を中心にして開閉する
バルブ15が設けられ、この第3拡張室4は途中に吸音
チャンバ17を備える第2テールチューブ12により外
部と接続する。さらに、第1拡張室2は首管16を介し
て共鳴室5と連通している。
【0004】インレットチューブ9より第1拡張室2に
導入される排気圧力の低い、エンジン低回転領域などで
は、バルブ15が閉じており、排気ガスは第1拡張室2
から第2拡張室3、第1テールチューブ10を介して大
気に放出されるが、この過程で排気ガスの脈動が減衰さ
れ、また首管16を介して連通する共鳴室5における共
鳴により低周波の脈動成分が減衰される。また排気ガス
の圧力が上昇するエンジン高回転領域ではバルブ15が
開き、すると一部の排気ガスは第3拡張室4から第2テ
ールチューブ12を介しても大気に放出されるようにな
り、これにより排気ガスの脈動を減衰しつつ、排気ガス
の通過抵抗を減じ、高回転領域での排気損失を低減して
エンジン出力性能を高める。
【0005】このときのバルブ15の開閉に伴う排気ガ
ス圧力と流量との関係を示すと、図10のようになり、
バルブ15の開閉に伴い、閉状態(A)からバルブ15
が開くのに伴い特性(C)となり、それ以上では開状態
(B)の特性をとるようになる。すなわち、排気ガス圧
力並びに流量が少ないP1、Q1以下の領域ではバルブ1
5を閉じ、それ以上の領域ではバルブ15を開くのであ
る。
【0006】このように、排気ガス圧力(流量)が所定
値に達するまでバルブ15を閉状態に維持させるため、
初期状態では所定圧力に相当する付勢力(プリロード)
をバルブ15に当接したリターンスプリング23により
作用させている。
【0007】つまり、軸受21間に支持されるバルブ1
5の回転軸14に、リターンスプリング24を巻き回
し、その一端をバルブ15に、他端をバッフル板7に支
持することにより、バルブ15を開口部13を閉じる方
向に付勢する。
【0008】なお、バルブ15の開度が小さいときは、
排気ガスの脈動に応じてバルブ15がバタツキを起こ
し、バッフル板7の一部と衝突して打音を発生するの
で、これを低減するため緩衝材20を設けている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにバルブ15に所定の閉弁力を発生させるために、リ
ターンスプリング23を設け、このバネ力によりバルブ
15を閉弁力を付与する場合、バルブ15の開度に応じ
てバネ力も大きくなり、それに打ち勝ってバルブ15が
開くこととなり、このためバルブ15が開くときの排気
圧力損失がバネ力に応じて大きくなってしまう。もし、
リターンスプリング23のバネ力を小さくすると、バル
ブ15をしっかりと閉じておくことができなくなり、排
気ガスの脈動で作動が不安定となり、バルブ15のバタ
ツキ現象が生じ、バッフル板7との接触による打音も大
きくなってしまう。排気ガスの脈動によりバルブがバタ
ツキを起こすと、緩衝材20、およびバルブ15の回転
軸軸受21の劣化も早まってしまう。
【0010】また、一般的にマフラ内部は車両の運転負
荷状況により低温から高温までの排気ガスにさらされて
おり、マフラ内部に設けられたバルブ15を閉弁させる
ためのバネも同様な状況下にあるため、高温耐久性の高
いバネ材を使用しないと、バネ特性が運転負荷状況によ
り変化してしまい、いつも設定した排気ガス圧力で正確
にバルブ15を開閉させることが難しくなるという問題
もある。
【0011】この発明は、このような従来の問題を解決
すべくなされたもので、バルブによる排気圧力損失の低
減とバタツキ防止、さらには常に安定した作動特性を確
保することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、マフラ内
部のバッフル板に設けられた開口部を排気ガス圧力に応
じて回動することにより開閉するバルブを備える自動車
用排気消音装置において、前記開口部の内側に微小間隙
をもつようにバルブを回動自由に配置し、バルブの初期
状態から所定の回動範囲はバルブ閉状態を維持するガイ
ドを設ける。
【0013】第2の発明は、前記ガイドは開口部の周囲
に位置してバッフル板に設けられ、バルブの開弁方向へ
の所定の回動範囲にわたりバルブの回動先端及び側面を
覆いバルブ閉状態を維持するように構成されている。
【0014】第3の発明は、前記ガイドはバルブに設け
られ、バルブの開弁方向への所定の範囲にわたりバルブ
の回動先端及び側面を覆い、バッフル板の開口部と協働
してバルブ閉状態を維持するように構成されている。
【0015】第4の発明は、前記ガイドは初期閉弁状態
から排気ガスの圧力が作用する方向とは逆方向にも所定
の角度範囲にわたりバルブ閉状態を維持するように構成
される。
【0016】第5の発明は、前記バルブに排気ガスの圧
力が加わる方向とは逆向きに付勢力がかかるように少な
くとも1つのリターンスプリングを設け、かつこのリタ
ーンスプリングがバルブ初期閉弁状態で自由状態となる
ように設定する。
【0017】第6の発明は、前記バルブに両側から付勢
力がかかるように少なくとも1対のリターンスプリング
を設け、かつ両リターンスプリングがバルブ初期閉弁状
態で自由状態となるように設定した。
【0018】第7の発明は、前記バルブを前記バッフル
板に設けた薄板または板バネにより回動支持した。
【0019】
【作用】第1の発明において、バルブの初期閉弁状態か
ら所定の回動範囲では、ガイドによりバルブが閉状態に
維持される。このためバルブを閉弁方向に付勢するリタ
ーンスプリングのバネ力を小さくでき、バルブによる排
気圧力損失を大幅に低減することができる。また、バル
ブの閉弁力に関してリターンスプリングの影響を小さく
できるので、排気温度の変化によるバルブの開弁特性の
変動が少なく、安定した作動特性を維持できる。
【0020】また、バルブの小開度運転領域において、
バルブが排気ガスの圧力脈動により揺動しても、バッフ
ル板に接触することがないため、打音を発生することが
なく、騒音や振動の低減が図れる。
【0021】第2の発明において、ガイドはバッフル板
に設けられ、バルブの所定の回動範囲においてバルブの
閉状態を確実に維持する。
【0022】第3の発明において、ガイドはバルブに設
けられ、バルブの所定の回動範囲において、バッフル板
の開口部と協働して閉状態を維持する。
【0023】またバルブの慣性モーメントが大きくな
り、排気ガスの脈動によるバルブのバタツキ現象が抑制
される。
【0024】第4の発明では、ガイドは排気ガスの圧力
を受けて開弁する方向とは逆方向にも所定の範囲にわた
り形成されるので、排気ガス脈動により、逆方向に揺動
したときの排気の漏れ出しを防止することができる。
【0025】第5の発明では、バルブの初期状態ではリ
ターンスプリングの付勢力が作用しないため、バルブ開
弁状態でのリターンスプリングによる作用力を相対的に
小さくでき、排気圧力損失の低減が図れる。
【0026】第6の発明では、バルブの初期閉弁状態か
ら反転方向への動きを抑制し、排気ガスの圧力脈動によ
るバルブのバタツキを抑え、かつ排気の漏れ出しを防止
できる。
【0027】第7の発明では、バルブを回動支持するに
あたり回動中心側を薄板または板バネで支持するように
したので、バルブの回動支持構造が簡単となり、回転軸
に比較して耐久性も改善され、また、バルブのバタツキ
なども抑制される。
【0028】
【実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基
づいて説明する。
【0029】図1はこの発明の第1の実施の形態を示す
もので、マフラ1の内部にはバッフル板6、7により仕
切られた第1拡張室2、第2拡張室3、共鳴室5が形成
され、このうち第1拡張室2には、エンジン(図示せ
ず)からの排気ガスを導入するインレットチューブ9が
開口する。
【0030】さらに第1拡張室2には導入された排気ガ
スを大気に開放するため、吸音チャンバ17が途中に設
けられている第1テールチューブ11が接続されると共
に、第1拡張室2と共鳴室5とが首管16を介して互い
に接続する。
【0031】そして、共鳴室5と第2拡張室3との間を
仕切っているバッフル板7には、開口部13が設けら
れ、エンジン停止時あるいは排気圧力の低いときに、こ
の開口部13を閉塞するようにバルブ15が設置されて
いる。また、第2拡張室3は途中に吸音チャンバ17を
備えている第2テールチューブ12を介して大気と連通
する。
【0032】したがって、排気ガス流量が少なく圧力も
低いエンジン低回転領域などでは第1拡張室2に導入さ
れた排気ガスは、第1テールチューブ11から大気へと
放出され、この過程で圧力脈動が減衰され、また首管1
6を介して連通する共鳴室5の働きにより主として低周
波の脈動成分が減衰される一方、排気ガス流量が増大す
るエンジン高回転領域などでは、排気ガスの圧力により
バルブ15が開き、一部が共鳴室5から開口部13、第
2拡張室3、第2テールチューブ12を介しても大気へ
と放出されるようになり、共鳴室5は拡張要素として作
用し、これらによりエンジン高回転領域での排気脈動を
減衰し、かつバルブ15の開弁により排気通過抵抗を減
じる。
【0033】このようにエンジン回転数の低回転領域か
ら高回転領域まで、排気騒音を効果的に低減すると共
に、排気量の増大する高出力運転領域において、エンジ
ンに高出力性能を発揮させられる。
【0034】次ぎに排気ガスの圧力に応じて開閉するバ
ルブ15は、図2にも示すように、バッフル板7に形成
した矩形の開口部13の上方端に近接して水平方向に回
転軸14が配置され、この回転軸14にバルブ15の一
端が固定される。バルブ15は開口部13と相似形に形
成され、開口部13の内側にその内周面と微小な間隙を
もって配置され、開口部内で回転軸14を中心に回動す
る。
【0035】一方、バッフル板7には、この開口部13
の外縁に沿ってガイド24が設けられる。このガイド2
4はバルブ15が初期位置から一定の回転範囲、つまり
バルブ15に作用する排気ガスの圧力が所定値に達する
までは、開口部13の上流側から下流側へと排気ガスの
流通を遮断するように、バルブ15の自由端の軌跡に沿
って回動方向(開弁方向)に所定の回転角範囲だけ延び
る曲面板24Aと、その両側と回転軸14とを結ぶ領域
を覆う扇状の側面板24Bとを備える。
【0036】またバルブ15には、これを閉弁方向に付
勢するリターンスプリング23が設けられるが、この場
合バルブ15の閉弁初期位置(エンジン停止時の状態)
においては、リターンスプリング23のプリロードが作
用しないようにバネ力が設定されている。
【0037】次に作用について説明する。
【0038】排気ガスの圧力はバッフル板7の上流側か
ら下流側、つまり共鳴室5から第2拡張室3側に向けて
作用し、これよりバルブ15が第2拡張室3側に向けて
押圧される。しかし、バルブ15には自重に基づいて初
期位置に戻ろうとするモーメントが働き、この排気ガス
の圧力に対抗する。そしてバルブ15は開弁方向に所定
の角度範囲においては、ガイド24によりバルブ15の
周囲が閉塞されているため、排気ガスの圧力の所定値に
達するまでは、開口部13の閉塞状態を維持される。
【0039】なお、バルブ15には閉弁方向に付勢する
リターンスプリング23のバネ力が働くが、バネ定数が
小さく、しかもバルブ15の初期位置状態ではプリロー
ドが働かないように設定してあり、バルブ15の閉弁力
は非常に小さい。
【0040】排気ガスの圧力が所定値を越えると、バル
ブ15の開度がガイド24の角度範囲を越え、開口部1
3が開いて排気ガスが上流側の共鳴室5から第2拡張室
3へと流れる。
【0041】バルブ15がガイド24の角度範囲におい
ては、ほとんどリターンスプリング23の付勢力による
ことなく、閉弁状態を維持できるので、ガイド24の範
囲を越えて回動するときにかかるリターンスプリング2
3による閉弁方向の作用力も相対的に弱く、このため開
口部13を開いたときのバルブ15による排気圧力損失
を非常に小さなものとすることができる。
【0042】この結果、排気圧力が増大するエンジンの
高出力運転時など、排気圧力損失を低減させてエンジン
出力性能の向上に寄与する。
【0043】一方、排気ガスの圧力が小さい運転領域に
おいて、排気ガスの圧力脈動にバルブ15に応動して
も、バルブ15は閉弁位置においてバッフル板7と接触
することがないため、従来問題となっていたバルブ15
のバタツキ現象による打音が全く発生せず、振動や騒音
の低減が図れ、またこれよる回転軸14の軸受21の耐
久性の向上も図れる。
【0044】なお、バルブ15にはリターンスプリング
23によるプリロードがかかっていないため、とくにス
トッパなどにより初期位置に停止させなくても、バルブ
15が逆方向に回動することはない。
【0045】次ぎに図3の第2の実施形態について説明
する。
【0046】この実施の形態においては、バルブ15の
リターンスプリングとして、2つのリターンスプリング
23Aと23Bを設け、バルブ15の回動に対して互い
に反対方向からバネ力を作用させるようにしてある。
【0047】この場合、バルブ15の初期閉弁位置にあ
るときには、いずれのリターンスプリング23A、23
Bもプリロードが作用しない(自由状態となる)ように
設定してあり、これによりバルブ15の排気ガスの上流
側、つまり共鳴室5側への回動を抑制する。
【0048】また、同時にガイド24の円弧状の曲面板
24A、扇状の側面板24Bについても、バッフル板7
を境にして共鳴室5側にもバルブ15の所定の角度範囲
だけ突出するように延長部24Cを形成している。
【0049】なお、回転軸14をバッフル板7の厚さの
中心付近に配置しているため、バッフル板7には凹部2
5を設け、干渉を回避している。
【0050】このように構成することにより、とくにバ
ルブ15の開度が小さい運転領域にあって、排気ガスの
圧力脈動によりバルブ15が初期閉弁状態よりも反対
側、つまり共鳴室側へと回動したときでも、ガイド24
の延長部24Cにより排気ガスがリークするのを防ぎ、
またリターンスプリング23Bの働きで逆転方向への回
転を規制し、バルブ15の挙動が不安定となるのを防止
できる。
【0051】図4には第3の実施の形態を示す。
【0052】これは、上記した第2の実施の形態におけ
るコイルスプリングからなるリターンスプリング23
A、23Bに代えて、板バネ26Aと26Bを設けたも
のである。板バネ26A、26Bはバッフル板7の両面
の同一位置に配置され、複数のビス27により基端を固
定されると共に、その自由端をそれぞれバルブ15の両
面から接触させてある。
【0053】このような構造とすることにより、バルブ
構造全体をコンパクトにすることができる。
【0054】図5には第4の実施形態を示す。
【0055】これは、バッフル板7に設けたガイド24
の代わりに、バルブ15に断面形状が扇形のガイド24
を設けたものである。つまり、バルブ15の断面が、回
転軸14を頂点とし、自由端の回転軌跡に沿った円弧面
をもつ扇形となるように形成し、これによりガイド24
を兼用させ、バルブ15の所定の回動範囲ではバッフル
板7の開口部13と協働して、バルブ15を閉弁状態に
維持できるようにした。ただし、バルブ15の初期閉弁
位置において、ガイド24の多くの部分が第2拡張室3
側に位置するように設けることは、前記各実施の形態と
同じである。
【0056】このような構造とすることにより、バッフ
ル板7にガイド24を設けずとも排気ガスの圧力が所定
圧力に達するまでバルブ15を閉状態に保つことがで
き、バルブ構造全体の製造が容易となる。また、バルブ
自由端(回転軸14とは反対側)の方が重くなるためバ
ルブ15の慣性モーメントが大きくなり、排気ガスの脈
動成分によるバルブ15のバタツキも抑制できる。
【0057】なお、バルブ15は中空に形成することも
でき、あるいはバルブ15の自由端に円弧状の曲面板、
その両側に扇状の側面板を設けてガイド24を形成して
もよい。
【0058】図6には第5の実施形態を示す。
【0059】これは、第3の実施の形態において、バル
ブ15を回転軸14で回動支持していたものを、薄板2
8で支持するようにしたものである。
【0060】バルブ15と同一幅の薄板28をバルブ1
5の上端にビス27により固定すると共に、その他端を
バッフル板7にビス27により取付け、排気ガスの圧力
によりバルブ15を薄板28を中心に回動(スイング)
させる。
【0061】なお、バルブ15の両面には板バネ26
A、26Bを配置し、初期閉弁状態から逆転方向への回
動を抑制する。
【0062】このような構造とすることにより、回転時
14とその軸受21をなくすことができ、これらの耐久
性等の問題を心配する必要がなくなる。
【0063】図7には第6の実施の形態を示す。
【0064】これは、上記した第5の実施の形態におけ
る薄板28を板バネ26に変更し、かつ、バルブ15の
両面の板バネ26A、26Bを除去したものである。
【0065】バルブ15を板バネ26によって支持する
ことで、板バネ26のもつ弾性力によりバルブ15の回
動を抑制し、また所定の閉弁力を付与する。
【0066】このような構造とすることにより、板バネ
26A、26Bが不要となり、バルブ構造全体をさらに
コンパクト化できる。
【0067】
【発明の効果】第1の発明によれば、バルブの初期閉弁
状態から所定の回動範囲では、ガイドによりバルブが閉
状態に維持され、このためバルブを閉弁方向に付勢する
リターンスプリングのバネ力を小さくでき、バルブによ
る排気圧力損失を大幅に低減することができ、エンジン
の出力性能を向上させられる一方、バルブの閉弁力に関
してリターンスプリングの影響を小さくできるので、排
気温度の変化によるバルブの開弁特性の変動が少なく、
安定した作動特性が維持でき、また、バルブの小開度運
転領域において、バルブが排気ガスの圧力脈動により揺
動しても、バッフル板に接触することがないため、打音
を発生することがなく、騒音や振動の低減が図れる。
【0068】第2の発明によれば、バッフル板に設けた
ガイドが、バルブの所定の回動範囲においてバルブの閉
状態を確実に維持し、バルブの開弁作動特性を安定させ
られる。
【0069】第3の発明によれば、バルブに設けたガイ
ドが、バルブの所定の回動範囲において、バッフル板の
開口部と協働して閉状態を維持し、バルブの開弁作動特
性を安定させると共に、バルブの慣性モーメントを大き
くして、排気ガスの脈動によるバルブのバタツキ現象を
抑制できる。
【0070】第4の発明によれば、ガイドは排気ガスの
圧力を受けて開弁する方向とは逆方向にも所定の範囲に
わたり延設されるので、排気ガス脈動により、バルブが
逆方向に揺動したときの排気の漏れ出しを防止すること
ができる。
【0071】第5の発明によれば、バルブの初期状態で
はリターンスプリングの付勢力が作用しないため、バル
ブ開弁状態でのリターンスプリングによる作用力を相対
的に小さくでき、排気圧力損失の大幅な低減が図れる。
【0072】第6の発明によれば、バルブの初期閉弁状
態から反転方向への動きを抑制し、排気ガスの圧力脈動
によるバルブのバタツキを抑え、かつ排気の漏れ出しを
防止できる。
【0073】第7の発明によれば、バルブを回動支持す
るにあたり回動中心側を薄板または板バネで支持するよ
うにしたので、バルブの回動支持構造が簡単となり、回
転軸に比較して耐久性も改善され、また、バルブのバタ
ツキなども抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】同じくそのバルブの詳細図で、(A)は正面
図、(B)はA−A断面図、(C)はB−B断面図であ
る。
【図3】第2の実施の形態におけるバルブの詳細図で、
(A)は正面図、(B)はA−A断面図、(C)はB−
B断面図である。
【図4】第3の実施の形態におけるバルブの詳細図で、
(A)は正面図、(B)はA−A断面図、(C)はB−
B断面図である。
【図5】第4の実施の形態におけるバルブの詳細図で、
(A)は正面図、(B)はA−A断面図、(C)はB−
B断面図である。
【図6】第5の実施の形態におけるバルブの詳細図で、
(A)は正面図、(B)はA−A断面図、(C)はB−
B断面図である。
【図7】第6の実施の形態におけるバルブの詳細図で、
(A)は正面図、(B)はA−A断面図、(C)はB−
B断面図である。
【図8】従来例を示す断面図である。
【図9】同じくそのバルブの詳細図で、(A)は正面
図、(B)はA−A断面図である。
【図10】同じくバルブの開閉作動特性を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 マフラ 2 第1拡張室 3 第2拡張室 5 共鳴室 7 バッフル板 9 インレットチューブ 10 パスチューブ 11 第1テールチューブ 12 第2テールチューブ 13 開口部 14 回転軸 15 バルブ 23 リターンスプリング 24 ガイド 26 板バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥住 宏 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 岡本 安弘 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニック株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マフラ内部のバッフル板に設けられた開
    口部を排気ガス圧力に応じて回動することにより開閉す
    るバルブを備える自動車用排気消音装置において、前記
    開口部の内側に微小間隙をもつようにバルブを回動自由
    に配置し、バルブの初期状態から所定の回動範囲はバル
    ブ閉状態を維持するガイドを設けたことを特徴とする自
    動車用排気消音装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイドは開口部の周囲に位置してバ
    ッフル板に設けられ、バルブの開弁方向への所定の回動
    範囲にわたりバルブの回動先端及び側面を覆いバルブ閉
    状態を維持するように構成されている請求項1に記載の
    自動車用排気消音装置。
  3. 【請求項3】 前記ガイドはバルブに設けられ、バルブ
    の開弁方向への所定の範囲にわたりバルブの回動先端及
    び側面を覆い、バッフル板の開口部と協働してバルブ閉
    状態を維持するように構成されている請求項1に記載の
    自動車用排気消音装置。
  4. 【請求項4】 前記ガイドは初期閉弁状態から排気ガス
    の圧力が作用する方向とは逆方向にも所定の角度範囲に
    わたりバルブ閉状態を維持するように構成される請求項
    1〜3のいずれか一つに記載の自動車用排気消音装置。
  5. 【請求項5】 前記バルブに排気ガスの圧力が加わる方
    向とは逆向きに付勢力がかかるように少なくとも1つの
    リターンスプリングを設け、かつこのリターンスプリン
    グがバルブ初期閉弁状態で自由状態となるように設定し
    た請求項1〜4のいずれか一つに記載の自動車用排気消
    音装置。
  6. 【請求項6】 前記バルブに両側から付勢力がかかるよ
    うに少なくとも1対のリターンスプリングを設け、かつ
    両リターンスプリングがバルブ初期閉弁状態で自由状態
    となるように設定した請求項1〜4のいずれか一つに記
    載の自動車用排気消音装置。
  7. 【請求項7】 前記バルブを前記バッフル板に設けた薄
    板または板バネにより回動支持した請求項1〜4のいず
    れか一つに記載の自動車用排気消音装置。
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