JPH11193710A - 内燃機関における消音装置 - Google Patents

内燃機関における消音装置

Info

Publication number
JPH11193710A
JPH11193710A JP36126297A JP36126297A JPH11193710A JP H11193710 A JPH11193710 A JP H11193710A JP 36126297 A JP36126297 A JP 36126297A JP 36126297 A JP36126297 A JP 36126297A JP H11193710 A JPH11193710 A JP H11193710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner pipe
exhaust gas
engine
opening
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36126297A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumio Ogawa
澄雄 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP36126297A priority Critical patent/JPH11193710A/ja
Publication of JPH11193710A publication Critical patent/JPH11193710A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N13/00Exhaust or silencing apparatus characterised by constructional features ; Exhaust or silencing apparatus, or parts thereof, having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F01N1/00 - F01N5/00, F01N9/00, F01N11/00
    • F01N13/08Other arrangements or adaptations of exhaust conduits
    • F01N13/085Other arrangements or adaptations of exhaust conduits having means preventing foreign matter from entering exhaust conduit

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジン低速回転時の消音性を確保すると共
に、エンジン高速回転時のエンジン出力性能を向上す
る。 【解決手段】インナパイプ21の一部となる台座22の
外周部には板ばね23の一端部が止着されている。板ば
ね23の他端部には軸受け24が止着されており、軸受
け24には軸25がインナパイプ21の中心軸線L1と
略直交するように支持されている。軸25には弁体26
が回動可能に支持されていると共に、軸25にはねじり
ばね27が巻き回されている。弁体26はねじりばね2
7のばね力によって台座22の先端部222に接合する
方向へ付勢されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガスを通過さ
せる複数の室のうちの1つの室と他の室とをインナパイ
プにより連通し、前記インナパイプの下流側の開口を排
気ガスの圧力に応じて回動して開閉する弁体を備えた内
燃機関における消音装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の消音装置が特開平6−2211
30号公報、特開平8−189328号公報、WO95
/13460号公報に開示されている。これらの消音装
置では、マフラ内の複数の室のうちの1つの室と他の室
とを連通するインナパイプの下流側の開口を開閉する弁
体の回動中心がインナパイプの中心軸線から偏心した位
置に設定されている。排気ガスの圧力は前記開口を開く
方向へ弁体に作用しており、弁体は単一のばねによって
前記開口を閉じる方向に付勢されている。排気ガスの圧
力が所定圧以上になると弁体が前記ばねの付勢力に抗し
て前記開口を開く開放位置へ回動変位する。即ち、エン
ジン低速回転時の排気ガスの低圧状態では弁体は前記開
口を閉塞し、エンジン低速回転時の消音性の向上が図ら
れている。エンジン高速回転時の排気ガスの高圧状態で
は弁体は前記開口を開放し、排気ガス圧の上昇抑制が図
られている。排気ガス圧の上昇抑制はエンジン高速回転
時のエンジン出力の向上に寄与する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、排気ガスの圧
力に対する弁体の開度特性は前記ばねのばね特性によっ
て決まってしまう。そのため、エンジン低速回転時にお
いて前記開口を閉塞するように前記ばね特性を設定して
しまうと、エンジン高速回転時における弁開度が小さく
なり、排気ガス圧が高くなる。エンジン高速回転時にお
ける高い排気ガス圧はエンジン高速回転時のエンジン出
力を十分に引き出す上で障害となる。
【0004】本発明は、エンジン低速回転時の消音性を
確保すると共に、エンジン高速回転時のエンジン出力性
能を向上することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、排
気ガスを通過させる複数の室のうちの1つの室と他の室
とをインナパイプにより連通し、前記インナパイプの下
流側の開口を閉弁方向に付勢されると共に、開弁方向に
作用する排気ガスの圧力に応じて回動する弁体により開
閉する消音装置を対象とし、請求項1の発明では、前記
弁体の回動中心を排気ガスの圧力の増加に応じて前記イ
ンナパイプの軸線から遠ざかる方向へ変位させる変位手
段を備えた消音装置を構成した。
【0006】エンジン回転数が増大するにつれて排気ガ
スの流量、即ち排気ガスの圧力が増加してゆき、前記弁
体の回動中心が前記インナパイプの軸線から遠ざかる方
向へ変位する。回動中心が前記インナパイプの軸線から
遠ざかると、弁体に作用する排気ガスの圧力の前記回動
中心を中心としたモーメントが大きくなり、弁開度が更
に増大する。従って、エンジン回転数が高速回転域では
弁開度が従来よりも大きくなり、エンジン高速回転時の
エンジン出力性能が向上する。
【0007】請求項2の発明では、請求項1において、
前記変位手段は、前記回動中心を前記インナパイプの軸
線側へ付勢すると共に、前記インナパイプに前記軸線に
対し接近可能及び離間可能に支持するものとした。
【0008】エンジン回転数が低速回転域から増大する
につれて弁体が回動中心を中心にして回動し始め、弁開
度が増大してゆく。排気ガスの増大に伴い、弁体に作用
する排気ガスの圧力の変位手段の付勢力に抗する分力が
前記回動中心を前記インナパイプの軸線から遠ざけてゆ
く。回動中心が前記インナパイプの軸線から遠ざかる
と、回動中心を中心とした排気ガスの圧力のモーメント
が大きくなり、弁開度が更に増大する。従って、エンジ
ン回転数が高速回転域では弁開度が従来よりも大きくな
り、エンジン高速回転時のエンジン出力性能が向上す
る。
【0009】請求項3の発明では、請求項2項におい
て、前記変位手段は、一端部が前記開口から離れた前記
インナパイプの外周部に固定されると共に、他端部が前
記回動中心を支持する部材に止着される板ばねとした。
【0010】エンジン回転数が低速回転域から増大する
につれて弁体が回動中心を中心にして回動し始め、弁開
度が増大してゆく。排気ガスの圧力の増大に伴い、弁体
に作用する排気ガスの圧力の板ばねの付勢力に抗する分
力が前記回動中心を支持する部材を前記インナパイプの
軸線から遠ざけてゆき、回動中心がインナパイプの軸線
から遠ざかる。板ばねは変位手段として簡便である。
【0011】請求項4の発明では、前記インナパイプ内
の排気ガスの少なくとも一部を排気ガスの流速に応じて
前記弁体の回動中心から遠ざけるように偏向させる偏向
手段を備えた消音装置を構成した。
【0012】エンジン回転数が低速回転域から増大する
につれて弁体が回動中心を中心にして回動し始め、弁開
度が増大してゆく。エンジン回転数の増大に伴い、イン
ナパイプ内の排気ガスの流量、即ち排気ガスの流速が増
大してゆき、偏向手段がインナパイプ内の排気ガスの少
なくとも一部を前記回動中心から遠ざける。回動中心か
ら遠ざかるように偏向された排気ガスは、回動中心とは
反対側の弁体の縁部側に流れ当たる。従って、回動中心
を中心とした排気ガスの圧力のモーメントが大きくな
り、弁開度が更に増大する。その結果、エンジン回転数
が高速回転域では弁開度が従来よりも大きくなり、エン
ジン高速回転時のエンジン出力性能が向上する。
【0013】請求項5の発明では、請求項4において、
前記偏向手段は、少なくとも前記開口付近で前記回動中
心の周りに湾曲する前記インナパイプの湾曲形状とし
た。エンジン回転数が低速回転域から増大するにつれて
弁体が回動中心を中心にして回動し始め、弁開度が増大
してゆく。エンジン回転数の増大に伴い、インナパイプ
内の排気ガスの流量が増大、即ち排気ガスの流速が増大
する。湾曲したインナパイプ内では排気ガスの主流がそ
の流速の増大につれて慣性によって回動中心から遠ざか
るように偏向する。回動中心から遠ざかるように偏向さ
れた排気ガスの主流は、回動中心とは反対側の弁体の縁
部側に流れ当たる。従って、回動中心を中心とした排気
ガスの圧力のモーメントが大きくなり、弁開度が更に増
大する。インナパイプの湾曲形状は偏向手段として簡便
である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0015】図1は内燃機関における消音装置を示す。
ハウジング11内には第1の拡張室12、第2の拡張室
13及び第3の拡張室14が仕切り板15,16によっ
て区画形成されている。図示しないエンジンの排気管に
接続されたインレットパイプ17は、ハウジング11の
壁、仕切り板15,16を貫通して第1の拡張室12に
挿通されており、第1の拡張室12はインレットパイプ
17を介して前記排気管に連通している。大気に連通す
るアウトレットパイプ18は、ハウジング11の壁、仕
切り板15,16を貫通して第3の拡張室14に挿通さ
れており、第3の拡張室14はアウトレットパイプ18
を介して大気に連通している。第1の拡張室12と第2
の拡張室13とは仕切り板15上の連通パイプ19を介
して連通している。第2の拡張室13と第3の拡張室1
4とは仕切り板16上の連通パイプ20を介して連通し
ている。
【0016】ハウジング11内にはインナパイプ21が
仕切り板15,16を貫通するように収容されている。
インナパイプ21の上流側の開口211は第1の拡張室
12内に開いており、インナパイプ21の下流側の開口
212は第3の拡張室14内に開いている。
【0017】開口212側のインナパイプ21の端部外
周には筒状の台座22が嵌合止着されている。インナパ
イプ21の一部となる台座22の先端部222はテーパ
形状に拡開形成されている。台座22の外周部には板ば
ね23の一端部が止着されている。板ばね23の一端部
の固定位置は、開口212から離れた台座22の基端部
221寄りに設定されている。
【0018】図2に示すように、板ばね23の他端部に
は軸受け24が止着されており、軸受け24には軸25
がインナパイプ21の中心軸線L1と略直交するように
支持されている。軸25には弁体26が回動可能に支持
されていると共に、軸25にはねじりばね27が巻き回
されている。ねじりばね27の一端部271は軸受け2
4に掛け止められており、他端部272は弁体26に掛
け止められている。弁体26はねじりばね27のばね力
によって台座22の先端部222に接合する閉弁方向へ
付勢されている。変位手段である板ばね23は、軸受け
24をインナパイプ21の中心軸線L1側へ付勢すると
共に、インナパイプ21に対し接近可能及び離間可能に
支持する。
【0019】エンジンが停止状態にあって排気ガスが排
気されない状態では弁体26はねじりばね27のばね力
によって台座22の先端部222に接合し、インナパイ
プ21の開口212が閉じられる。
【0020】エンジンが低速回転状態にあるときには排
気ガス圧は低圧であり、弁体26はねじりばね27のば
ね力によって開口212を閉じている。従って、エンジ
ンが低速回転状態にあるときの排気ガスは、インレット
パイプ17、第1の拡張室12、連通パイプ19、第2
の拡張室13、連通パイプ20、第3の拡張室14及び
アウトレットパイプ18の順に経由して大気へ排出され
る。エンジンが低速回転状態にあるときには全ての排気
ガスが全ての拡張室12,13,14を順に経由してゆ
くため、高い消音効果が得られる。
【0021】エンジンが高速回転状態にあるときには排
気ガス圧は高圧であり、弁体26はねじりばね27のば
ね力に抗して開口212を開く。従って、エンジンが高
速回転状態にあるときの排気ガスは、インレットパイプ
17、第1の拡張室12、連通パイプ19、第2の拡張
室13、連通パイプ20、第3の拡張室14を経由する
経路と、インレットパイプ17、第1の拡張室12、イ
ンナパイプ21、第3の拡張室14を経由する経路とを
通る。エンジンが高速回転状態にあるときにはインナパ
イプ21の開口212が開くため、排気ガス圧の上昇が
抑制される。
【0022】エンジン回転数が低速回転域から増大する
につれて排気ガス圧が増大し、図3に示すように弁体2
6が回動中心となる軸25を中心にして回動し始め、開
口212が開いてゆく。図3において矢印Fは排気ガス
の主流から受ける力を示し、弁体26の開弁方向に作用
する排気ガスの圧力は矢印Fで代表される。排気ガス圧
Fは分力f1,f2に分解できる。分力f1は弁体26
の受圧面262に直交し、分力f2は弁体26の受圧面
262に沿う。分力f1は板ばね23のばね力に対抗す
る成分を有する。従って、排気ガス圧Fが大きくなると
前記対抗成分が大きくなって図4に示すように板ばね2
3が撓み、軸25がインナパイプ21の中心軸線L1か
ら遠ざかるように図3の位置から変位する。軸25が中
心軸線L1から遠ざかるほど、軸25を中心とする分力
f1のモーメントが大きくなり、弁開度が更に増大す
る。
【0023】第1の実施の形態では以下の効果が得られ
る。 (1-1)エンジン回転数が低速回転域から増大するにつ
れて弁体26が回動中心となる軸25を中心にして回動
し始め、弁開度が増大してゆく。排気ガスの圧力の増大
に伴い、変位手段である板ばね23のばね力に抗する分
力f1が軸25をインナパイプ21の中心軸線L1から
遠ざけてゆく。軸25がインナパイプ21の中心軸線L
1から遠ざかると、軸25を中心とした分力f1のモー
メントが大きくなり、弁開度が更に増大する。
【0024】図5の曲線Eは、本実施の形態におけるエ
ンジン回転数と弁開度との関係を示し、曲線Dは従来の
消音装置におけるエンジン回転数と弁開度との関係を示
す。エンジン回転数n1はアイドル回転数を表す。エン
ジン回転数n3は最高回転数である。エンジン回転数n
2以下のエンジン低速回転域では弁開度は零であり、エ
ンジン回転数がn2を越えるとインナパイプ21の開口
212が開き始める。従来の消音装置ではエンジン回転
数が高速回転域では弁開度の増加度合いが鈍化する。こ
れに対して本実施の形態の消音装置では、板ばね23の
存在がエンジン高速回転域での弁開度の増加度合いの鈍
化を防止する。従って、エンジン高速回転域での排気ガ
ス圧の上昇抑制効果が従来よりも向上し、エンジン高速
回転時のエンジン出力性能が向上する。 (1-2)板ばね23は変位手段として簡便である。
【0025】次に、図6の第2の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態では、インナパイプ21の中心
軸線L1を挟んで軸25とは反対側で排気ガス流受け止
め部261が弁体26に延設されている。排気ガス流受
け止め部261は、開口212を開いた後の受圧作用を
高める。従って、エンジン高速回転域での弁開度の増加
度合いが第1の実施の形態の場合よりもさらに大きくな
り、エンジン高速回転域での排気ガス圧の上昇抑制効果
が更に向上する。
【0026】次に、図7の第3の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態では、軸25を支持する軸受け
28の一端部が台座22の外周部上の支軸29に回動可
能に支持されている。軸受け28は引っ張りばね30に
よってインナパイプ21の中心軸線L1側に付勢されて
いる。軸受け28並びに引っ張りばね30は変位手段と
なる。この実施の形態においても第1の実施の形態と同
様に高速回転域での排気ガス圧の上昇抑制効果が得られ
る。
【0027】次に、図8の第4の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態では、台座22に止着された支
持体31が軸受け24をインナパイプ21の中心軸線L
1に対し変位可能に支持しており、軸受け24は支持体
31のガイド孔311に沿って変位可能である。軸受け
24は押圧ばね32によってインナパイプ21の中心軸
線L1側に付勢されている。支持体31並びに押圧ばね
32は変位手段となる。この実施の形態においても第1
の実施の形態と同様に高速回転域での排気ガス圧の上昇
抑制効果が得られる。
【0028】次に、図9の第5の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態では、弁体26の受圧面262
側に規制突部263が形成されており、台座22の先端
部222の内周面には規制突部223が形成されてい
る。規制突部263と規制突部223とは互いに係合
し、規制突部263と規制突部223との係合が外れた
ときに軸25が板ばね23のばね力によってインナパイ
プ21の中心軸線L1から遠ざかる。従って、弁開度は
図5の曲線Gのようになり、エンジン低速回転側での消
音効果が第1の実施の形態の場合よりも向上する。
【0029】次に、図10及び図11の第6の実施の形
態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ
符号が付してある。この実施の形態におけるインナパイ
プ33は開口331側の端部付近で円弧形状に湾曲して
いる。円弧形状の湾曲部332は回動中心となる軸25
の周りに湾曲している。軸受け24は台座22に止着さ
れている。
【0030】エンジン低速回転域では図11に矢印F1
で示すように排気ガスの主流がインナパイプ33の中心
軸線L2上に位置する。エンジン高速回転域では図11
に矢印F2で示すように排気ガスの主流が慣性によって
軸25から遠ざかる方向にインナパイプ33の中心軸線
L2から偏向される。
【0031】第6の実施の形態では以下の効果が得られ
る。 (6-1)エンジン回転数が低速回転域から増大するにつ
れて弁体26が軸25を中心にして回動し始め、弁開度
が増大してゆく。エンジン回転数の増大に伴い、インナ
パイプ33内の排気ガスの流量が増大する。排気ガスの
流量増大は排気ガスの流速増大を意味する。インナパイ
プ33の湾曲部332内では排気ガスの主流がその流速
の増大につれて慣性によって軸25から遠ざかるように
インナパイプ33の中心軸線L2から偏向する。軸25
から遠ざかるように偏向された排気ガスの主流は、中心
軸線L2を挟んで軸25とは反対側の弁体26の縁部側
に流れ当たる。従って、軸25を中心とした排気ガスの
圧力のモーメントが大きくなり、弁開度が更に増大す
る。従って、エンジン回転数が高速回転域では弁開度が
従来よりも大きくなり、エンジン高速回転時のエンジン
出力性能が向上する。 (6-2)インナパイプ33の湾曲形状は偏向手段として
簡便である。
【0032】次に、図12の第7の実施の形態を説明す
る。第6の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態では、インナパイプ33の中心
軸線L2を挟んで軸25とは反対側で排気ガス流受け止
め部261が弁体26に延設されている。排気ガス流受
け止め部261は、開口331を開いた後の受圧作用を
高める。従って、エンジン高速回転域での弁開度の増加
度合いが第6の実施の形態の場合よりもさらに大きくな
り、エンジン高速回転域での排気ガス圧の上昇抑制効果
が更に向上する。
【0033】次に、図13の第8の実施の形態を説明す
る。第6の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態におけるインナパイプ34は開
口341側の端部付近で鈍角形状に屈曲している。屈曲
部342は回動中心となる軸25の周りに屈曲してい
る。
【0034】エンジン低速回転域では矢印H1で示すよ
うに排気ガスの主流がインナパイプ34の中心軸線L3
上に位置する。エンジン高速回転域では矢印H2で示す
ように排気ガスの主流が慣性によって軸25から遠ざか
る方向にインナパイプ33の中心軸線L3から偏向され
る。従って、この実施の形態においても第6の実施の形
態の場合と同様にエンジン高速回転域での排気ガス圧の
上昇抑制効果が得られる。
【0035】次に、図14の第9の実施の形態を説明す
る。第6の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態におけるインナパイプ35は第
1の実施の形態の場合と同様に直管であり、インナパイ
プ35の開口351側の端部内には偏向板36がインナ
パイプ35の中心軸線L4と斜交するように傾き配置さ
れている。
【0036】エンジン低速回転域では矢印K1で示すよ
うに排気ガスの主流が偏向板36によって軸25から遠
ざかるようにインナパイプ35の中心軸線L4から偏向
される。エンジン高速回転域では矢印K2で示すように
排気ガスの主流が偏向板36によって軸25から一層遠
ざかる方向にインナパイプ35の中心軸線L4から偏向
される。従って、この実施の形態においても第6の実施
の形態の場合と同様の排気ガス圧の上昇抑制効果が得ら
れる。
【0037】本発明では、第1の実施の形態と第6の実
施の形態とを組み合わせた図15の第10の実施の形態
も可能である。この実施の形態では、排気ガスの主流の
偏向と弁体26の回動中心の変位との組み合わせ作用に
よってエンジン高速回転域での弁開度の増加度合いが一
層大きくなる。従って、エンジン高速回転域での排気ガ
ス圧の上昇抑制効果が一層向上し、エンジン高速回転時
のエンジン出力性能が一層向上する。
【0038】本発明では、第6の実施の形態におけるイ
ンナパイプ33を全長にわたって湾曲した形状としても
よい。前記した実施の形態から把握できる請求項記載以
外の発明について以下にその効果と共に記載する。 (1)弁体にはその回動中心とは反対側に排気ガス流受
け止め部が延設されている請求項1乃至請求項5のいず
れか1項に記載の内燃機関における消音装置。
【0039】排気ガス流受け止め部は、インナパイプの
下流側の開口を開いた後の受圧作用を高め、エンジン高
速回転域での排気ガス圧の上昇抑制効果が更に向上す
る。 (2)偏向手段は、インナパイプの下流側の開口付近を
弁体の回動中心の周りに屈曲するインナパイプの屈曲形
状である請求項4に記載の内燃機関における消音装置。
【0040】エンジン高速回転域での排気ガス圧の上昇
抑制効果が向上する。 (3)前記偏向手段は、インナパイプ内に傾き配置され
た偏向板である請求項4に記載の内燃機関における消音
装置。
【0041】エンジン高速回転域での排気ガス圧の上昇
抑制効果が向上する。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、弁体の回動中心を
変位させる発明、排気ガス流を偏向させる発明のいずれ
においてもエンジン低速回転時の消音性を確保すると共
に、エンジン高速回転時のエンジン出力性能を向上し得
るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示し、要部拡大断面図を組
み込んだ側面図。
【図2】要部拡大平面図。
【図3】要部拡大側断面図。
【図4】要部拡大側断面図。
【図5】エンジン回転数と弁開度との関係を示すグラ
フ。
【図6】第2の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図7】第3の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図8】第4の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図9】第5の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図10】第6の実施の形態を示し、要部拡大断面図を
組み込んだ側面図。
【図11】要部拡大側断面図。
【図12】第7の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図13】第8の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図14】第9の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図15】第10の実施の形態を示す要部拡大側断面
図。
【符号の説明】
11…ハウジング、12…第1の拡張室、13…第2の
拡張室、14…第3の拡張室、15,16…仕切り板、
17…インレットパイプ、18…アウトレットパイプ、
19,20…連通パイプ、21,33,34,35…イ
ンナパイプ、212,331,341,351…開口、
22…インナパイプの一部となる台座、23…板ばね、
24,28…軸受け、25…軸、26…弁体、27…ね
じりばね、30…引っ張りばね、31…支持体、32…
押圧ばね、36…偏向板、L1,L2,L3,L4…中
心軸線。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気ガスを通過させる複数の室のうちの1
    つの室と他の室とをインナパイプにより連通し、前記イ
    ンナパイプの下流側の開口を閉弁方向に付勢されると共
    に、開弁方向に作用する排気ガスの圧力に応じて回動す
    る弁体により開閉する内燃機関における消音装置におい
    て、 前記弁体の回動中心を排気ガスの圧力の増加に応じて前
    記インナパイプの軸線から遠ざかる方向へ変位させる変
    位手段を備えた内燃機関における消音装置。
  2. 【請求項2】前記変位手段は、前記回動中心を前記イン
    ナパイプの軸線側へ付勢すると共に、前記インナパイプ
    に前記軸線に対し接近可能及び離間可能に支持するもの
    である請求項1に記載の内燃機関における消音装置。
  3. 【請求項3】前記変位手段は、一端部が前記開口から離
    れた前記インナパイプの外周部に固定されると共に、他
    端部が前記回動中心を支持する部材に止着される板ばね
    である請求項2に記載の内燃機関における消音装置。
  4. 【請求項4】排気ガスを通過させる複数の室のうちの1
    つの室と他の室とをインナパイプにより連通し、前記イ
    ンナパイプの下流側の開口を閉弁方向に付勢されと共
    に、開弁方向に作用する排気ガスの圧力に応じて回動す
    る弁体により開閉する内燃機関における消音装置におい
    て、 前記インナパイプ内の排気ガスの少なくとも一部を排気
    ガスの流速に応じて前記弁体の回動中心から遠ざけるよ
    うに偏向させる偏向手段を備えた内燃機関における消音
    装置。
  5. 【請求項5】前記偏向手段は、少なくとも前記開口付近
    で前記回動中心の周りに湾曲する前記インナパイプの湾
    曲形状である請求項4に記載の内燃機関における消音装
    置。
JP36126297A 1997-12-26 1997-12-26 内燃機関における消音装置 Pending JPH11193710A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36126297A JPH11193710A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 内燃機関における消音装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36126297A JPH11193710A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 内燃機関における消音装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11193710A true JPH11193710A (ja) 1999-07-21

Family

ID=18472859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36126297A Pending JPH11193710A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 内燃機関における消音装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11193710A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002103173A1 (de) * 2001-06-19 2002-12-27 Faurecia Abgastechnik Gmbh Abgasklappe
US6732511B2 (en) 2001-06-19 2004-05-11 Faurecia Abgastechnik Gmbh Exhaust flap
KR100444848B1 (ko) * 2001-07-09 2004-08-18 현대자동차주식회사 머플러용 가변밸브장치
KR100457297B1 (ko) * 2002-02-28 2004-11-16 현대자동차주식회사 머플러의 열림량 제어 밸브

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002103173A1 (de) * 2001-06-19 2002-12-27 Faurecia Abgastechnik Gmbh Abgasklappe
US6732511B2 (en) 2001-06-19 2004-05-11 Faurecia Abgastechnik Gmbh Exhaust flap
KR100444848B1 (ko) * 2001-07-09 2004-08-18 현대자동차주식회사 머플러용 가변밸브장치
KR100457297B1 (ko) * 2002-02-28 2004-11-16 현대자동차주식회사 머플러의 열림량 제어 밸브

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3248381B2 (ja) バタフライ弁
US6176347B1 (en) Semi-active muffler for internal combustion engine
JP3017963B2 (ja) 消音器
EP2391805B1 (en) Passive valve assembly with negative start angle
JP2006017124A (ja) 自動二輪車用ダイナミック排気システム
JP2013174131A (ja) 排気流路用弁装置
JPH10227209A (ja) マフラ構造
JP2009062972A (ja) 消音器
JP2001050025A (ja) 可変の減衰特性を有する消音器
JP3017964B2 (ja) 消音器
WO2008150024A1 (ja) 消音器
JP3153798B2 (ja) エンジンのマフラにおける排気管用バルブ
JPH10141041A (ja) 内燃機関用消音装置
JPH11193710A (ja) 内燃機関における消音装置
WO2015072271A1 (ja) 排気流路用弁装置
JP4775355B2 (ja) 消音器用バルブ装置
JPH08109815A (ja) 自動車用排気消音装置
JP3126106B2 (ja) 自動車用排気消音装置
JP3261034B2 (ja) 自動車用排気消音装置
JPH0688514A (ja) 内燃機関の消音器
JPH10141040A (ja) 内燃機関用消音装置
JP4612233B2 (ja) 内燃機関用マフラ
JP4451728B2 (ja) 消音器
JP2564002Y2 (ja) 可変バルブ付き消音器
JPH0979032A (ja) 制御型排気系システム