JPH09232710A

JPH09232710A - プリント配線板固定構造

Info

Publication number: JPH09232710A
Application number: JP6166196A
Authority: JP
Inventors: Hiroaki Saito; 宏明斉藤; Toshimi Akimoto; 利巳秋元; Yoshitada Yaginuma; 義忠柳沼
Original assignee: Hitachi Telecom Technologies Ltd
Current assignee: Hitachi Telecom Technologies Ltd
Priority date: 1996-02-26
Filing date: 1996-02-26
Publication date: 1997-09-05

Abstract

(57)【要約】【課題】プリント配線板の実装面積が増加し、ねじ取
付けの工数が少なくなるプリント配線板固定構造を提供
する。【解決手段】第１のプリント配線板１にねじにより取
り付けられる取付部３Ａと、第２のプリント配線板２を
押え込む押え込み部３Ｂとを有する固定部材３を用い、
第１、第２のプリント配線板１、２を、コネクター１
Ａ、２Ａの挿入後、固定部材３の取付部３Ａを第１のプ
リント配線板１にねじ９で固定すると共に、固定部材３
の押え込み部３Ｂで第２のプリント配線板２を押え込ん
で互いに固定した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器回路を構
成するプリント配線板の固定構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、電子機器回路を構成するプリン
ト配線板には、コンデンサー、抵抗、ＩＣ及びＬＳＩ等
が搭載され、各々が機能毎にパターンによって接続され
ている。

【０００３】近年、軽薄短小化からプリント配線板は小
さな面積に多くの部品を実装し、より多くの高機能を実
現させようとしている。しかし、多くの機能を実現する
ために、１枚のプリント配線板に搭載すべき部品が実装
出来ず、もう一枚のプリント配線板を設けることがあ
る。本来ならば、１枚のプリント配線板の面積を大きく
することにより対処すべきであるが、装置の小形化か
ら、１枚のプリント配線板の面積を大きくすることは不
可能である。そこで、もう１枚プリント配線板を設け
て、このプリント配線板に部品を実装し電子回路機能を
実現してきた。

【０００４】通常、図７に示すように各々のプリント配
線板２０、２１には接続のためのコネクター２２、２３
が設けられ、かつ各々のプリント配線板２０、２１には
プリント配線板２０、２１を固定するためのスペーサー
２４、２５を有し、このスペーサー２４、２５には軸方
向に雌ねじ部（図示せず）が設けてある。このスペーサ
ー２４、２５を各々のプリント配線板２０、２１の間に
入れて、プリント配線板２０、２１に設けた穴（図示せ
ず）を通してねじ２６、２７によって固定していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プリン
ト配線板２０、２１の高密度化を実現するためには、出
来るだけプリント配線板２０、２１を固定するための穴
を設けたくない。穴を設けることによりその部分に接続
のためのパターンを設けることが出来ないという問題点
があった。

【０００６】本発明は上記の問題点に着目して成された
ものであって、その目的とするところは、一方及び他方
のプリント配線板の片方には取付穴が不要になり、従来
取付穴として設けていたところに接続用のパターンを通
すことができ且つ固定するためのねじが不要になって、
高密度化と共に経済的に安価なプリント配線板構造の製
造に寄与するプリント配線板固定構造を提供することに
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項１の発明の係わるプリント配線板固定構造
は、電子部品を搭載し半田によって前記電子部品を固定
して電気回路を構成すると共に、コネクターを有する一
方及び他方のプリント配線板を、それぞれの前記コネク
ターを嵌合接続して一方及び他方のプリント配線板同士
を接続し、一方のプリント配線板にねじで固定され且つ
他方のプリント配線板を押え込む固定部材を用いて一方
及び他方のプリント配線板同士を固定した特徴とする。

【０００８】かかる構成により、一方及び他方のプリン
ト配線板を、コネクターの挿入後、固定部材を一方のプ
リント配線板にねじで固定すると共に、固定部材で他方
のプリント配線板を押え込んで互いに固定することがで
きる。このために、他方のプリント配線板には取付穴が
不要になり、従来取付穴として設けていたところに接続
用のパターンを通すことができるし、また、固定するた
めのねじが不要となり、ねじ締め作業も削除出来るため
に高密度化と共に経済的に安価なプリント配線板構造を
提供することができる。

【０００９】また、上記の目的を達成するために、請求
項２の発明の係わるプリント配線板固定構造は、請求項
１記載のプリント配線板固定構造において、前記固定部
材が、一方のプリント配線板にねじにより取り付けられ
る取付部と、他方のプリント配線板を押え込む押え込み
部とを有する。

【００１０】かかる構成により、一方及び他方のプリン
ト配線板を、コネクターの挿入後、固定部材の取付部を
一方のプリント配線板にねじで固定すると共に、固定部
材の押え込み部で他方のプリント配線板を押え込んで互
いに固定することができる。このために、他方のプリン
ト配線板には取付穴が不要になり、従来取付穴として設
けていたところに接続用のパターンを通すことができる
し、また、固定するためのねじが不要となり、ねじ締め
作業も削除出来るために高密度化と共に経済的に安価な
プリント配線板構造を提供することができる。

【００１１】また、上記の目的を達成するために、請求
項３の発明の係わるプリント配線板固定構造は、請求項
１記載のプリント配線板固定構造において、前記固定部
材の押え込み部で押え込まれる他方のプリント配線板
は、プリント配線板固定用のねじ穴を有しない。

【００１２】かかる構成により、プリント配線板固定用
のねじ穴を有しない部分に部品を接続するためのパター
ンを設けることができ、その分だけ高密度実装ができ
る。また、材料費、加工量とも削減となり、経済的に安
価なプリント配線板構造を提供することができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。図１は本発明に係わる固定構造
により固定された２枚のプリント配線板を有するプリン
ト配線板構造の斜視図、図２は同プリント配線板構造の
側面図である。

【００１４】一方及び他方のプリント配線板である第
１、第２のプリント配線板１、２は各々コネクター１
Ａ、２Ａを有している。また、第１、第２のプリント配
線板１、２には電子回路を構成するために抵抗５、ＩＣ
６、コンデンサー、リレー、ＬＳＩ等の電子部品Ｓが搭
載してあり、電子部品Ｓの各々はパターン１２で接続し
てある。また、第１のプリント配線板１には固定部材３
を取付けるための取付穴７が設けてある。

【００１５】固定部材３は図４に示すようにでは側面コ
字形状をしていて、第１のプリント配線板１に固定され
る取付部３Ａと第２のプリント配線板２を押え込むため
の押え込み部３Ｂとを備えており、取付部３Ａにはねじ
穴８が形成してある。そして、固定部材３の高さは、コ
ネクター１Ａ、２Ａを互いに嵌合した時の高さに第２の
プリント配線板２の板厚分を加味した高さとなってい
る。

【００１６】そして、第１のプリント配線板１に設けた
コネクター１Ａと第２のプリント配線板２に設けたコネ
クター２Ａを互いに嵌合させ、固定部材３の押え込み部
３Ｂを第２のプリント配線板２の表面の端部２Ｂに当接
すると共に、固定部材３の取付部３Ａを第１のプリント
配線板１の表面に沿わせて、第１のプリント配線板１に
設けた取付穴７を通してねじ９を取付部３Ａのねじ穴８
に螺合することによって固定部材３を第１のプリント配
線板１に固定して、押え込み部３Ｂで第２のプリント配
線板２を押えて、この第２のプリント配線板２を第１の
プリント配線板１に固定する。

【００１７】前記固定部材３は第２のプリント配線板２
の対角線上に２ヶ所配設してある。なお、固定部材３の
配置は第２のプリント配線板２の４つの隅部の４ヶ所で
もよい。

【００１８】また、第２のプリント配線板２の、固定部
材３の押え込み部３Ｂの下に図１及び図３に示すように
パターン１０を形成した時には、固定部材３の材質が金
属（非絶縁）である場合、押え込み部３Ｂの下に絶縁紙
１１を設けてもよい。

【００１９】本発明の実施の形態では固定部材３を１ｍ
ｍの板厚の鉄板にて製作したが、合成樹脂材料でもよ
い。その場合、絶縁紙１１は省いてもよい。

【００２０】そして、前記固定部材３による第１、第２
のプリント配線板１、２同士の固定は第１、第２のプリ
ント配線板１、２の製造工程中において行われる。図６
に示す第１、第２のプリント配線板１、２の製造工程で
は、印刷配線板製造工程Ａと組立工程Ｂがある。

【００２１】印刷配線板製造工程Ａは、まず通常絶縁材
料の上に銅箔を接着と密着させた銅張積層板を用意する
工程（ステップＳ１）と、この銅張積層板にリード取付
用穴及び第１、第２のプリント配線板１、２の固定取付
穴（図示せず）等のＮＣドリル穴明けを行うＮＣドリル
穴明工程（ステップＳ２）と、第１、第２のプリント配
線板１、２としては電子部品取付用のランド及びパット
又はパターン以外の銅は不要となるため、必要なところ
を残すためにパターン印刷を行いパターン印刷を行うパ
ターン印刷工程（ステップＳ３）と、パターン以外の余
分な銅をエッチングによって除去するエッチング工程
（ステップＳ４）と、半田工程にて必要以外に半田が付
かないようにするレジスト印刷工程（ステップＳ５）
と、部品実装工程及び必要な品名を表示するシルク（シ
ルクスクリーン）印刷工程（ステップＳ６）と、第１、
第２のプリント配線板１、２の外形をＮＣルータ及びプ
レスにて行う外形加工工程（ステップＳ７）と、外観及
びパターンの接続状態を確認するチェック工程（ステッ
プＳ８）と、ランド、パットなどの銅露出部を酸化など
の半田付性を劣化させないために表面に防錆処理を施す
表面処理工程（ステップＳ９）とを備えている。

【００２２】また、組立工程Ｂは、必要な部品を自動機
にて第１、第２のプリント配線板１、２上に搭載する部
品自動搭載工程（ステップＳ１０）と、自動機で搭載で
きない部品を手で搭載する部品手組工程（ステップＳ１
１）と、これらの部品を固定するために半田槽に挿入し
半田付を行う半田付け工程（ステップＳ１２）と、第
１、第２のプリント配線板１、２のコネクター１Ａ、２
Ａを互いに嵌合連結するコネクター挿入工程（ステップ
Ｓ１３）と、第１、第２のプリント配線板１、２同士を
固定部材３で固定する固定部材取付工程（ステップＳ１
４）と、検査工程（ステップＳ１５）と、本体組み込み
工程（ステップＳ１６）とを備えている。

【００２３】したがって、印刷配線板製造工程Ａにより
第１、第２のプリント配線板１、２を製造した後に、組
立工程Ｂで、第１、第２のプリント配線板１、２に機能
に必要な部品を自動機及び自動機では搭載出来ない部品
を搭載した後、部品を固定する為に半田付を行い、第
１、第２のプリント配線板１、２に設けられたコネクタ
ー１Ａ、２Ａを挿入後、固定部材３の押え込み部３Ｂを
第２のプリント配線板２の表面の端部２Ｂに当接すると
共に、固定部材３の取付部３Ａを第１のプリント配線板
１の表面に沿わせて、第１のプリント配線板１に設けた
取付穴７を通してねじ９を取付部３Ａのねじ穴８に螺合
することによって、固定部材３を第１のプリント配線板
１に固定して、押え込み部３Ｂで第２のプリント配線板
２を押えて、この第２のプリント配線板２を第１のプリ
ント配線板１に固定する。

【００２４】このように、第１、第２のプリント配線板
１、２を、コネクター１Ａ、２Ａの挿入後、固定部材３
を用い、この固定部材３の押え込み部３Ｂで第２のプリ
ント配線板２を押えて、この第２のプリント配線板２を
第１のプリント配線板１に固定することにより、固定部
材３の高さがコネクター挿入時の高さに第２のプリント
配線板２の板厚分になっているため、第１、第２のプリ
ント配線板１、２は上下方向には移動せず固定される。
固定部材３には押え込み部３Ｂを有しているため、押え
込み部３Ｂが第２のプリント配線板２に引掛るので、第
２のプリント配線板２には取付穴が不要になる。

【００２５】そのため、従来取付穴として設けていたと
ころに接続用のパターン１０を通すことができる。従来
φ４の取付穴を設けていたが、この取付穴をなくすこと
により従来通らなかったパターン１０を８本通すことが
可能となる。

【００２６】また、固定するためのねじが不要となり、
ねじ締め作業も削除出来るために高密度化と共に経済的
に安価なプリント配線板構造を提供することが出来る。

【００２７】また、前記固定部材３は、上記したものに
限らず、図５に示すように第１のプリント配線板１に固
定される取付部３Ａと、第２のプリント配線板２を押え
込むための押え込み部３Ｂとを互いに逆方向に向けたも
のでもよい。この固定部材３の使用状態を図３の仮想線
で示す。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に発明の
係わるプリント配線板固定構造によれば、電子部品を搭
載し半田によって前記電子部品を固定して電気回路を構
成すると共に、コネクターを有する一方及び他方のプリ
ント配線板を、それぞれの前記コネクターを嵌合接続し
て一方及び他方のプリント配線板同士を接続し、一方の
プリント配線板にねじで固定され且つ他方のプリント配
線板を押え込む固定部材を用いて一方及び他方のプリン
ト配線板同士を固定したことにより、一方及び他方のプ
リント配線板を、コネクターの挿入後、固定部材を一方
のプリント配線板にねじで固定すると共に、固定部材で
他方のプリント配線板を押え込んで互いに固定すること
ができる。

【００２９】このために、他方のプリント配線板には取
付穴が不要になり、従来取付穴として設けていたところ
に接続用のパターンを通すことができるし、また、固定
するためのねじが不要となり、ねじ締め作業も削除出来
るために高密度化と共に経済的に安価なプリント配線板
構造を提供することができる。

【００３０】また、請求項２に発明の係わるプリント配
線板固定構造によれば、請求項１記載のプリント配線板
固定構造において、前記固定部材が、一方のプリント配
線板にねじにより取り付けられる取付部と、他方のプリ
ント配線板を押え込む押え込み部とを有することによ
り、一方及び他方のプリント配線板を、コネクターの挿
入後、固定部材の取付部を一方のプリント配線板にねじ
で固定すると共に、固定部材の押え込み部で他方のプリ
ント配線板を押え込んで互いに固定することができる。
このために、他方のプリント配線板には取付穴が不要に
なり、従来取付穴として設けていたところに接続用のパ
ターンを通すことができるし、また、固定するためのね
じが不要となり、ねじ締め作業も削除出来るために高密
度化と共に経済的に安価なプリント配線板構造を提供す
ることができる。

【００３１】また、請求項３に発明の係わるプリント配
線板固定構造によれば、請求項１記載のプリント配線板
固定構造において、前記固定部材の押え込み部で押え込
まれる他方のプリント配線板は、プリント配線板固定用
のねじ穴を有しないことにより、プリント配線板固定用
のねじ穴を有しない部分に部品を接続するためのパター
ンを設けることができ、その分だけ高密度実装ができ
る。また、材料費、加工量とも削減となり、経済的に安
価なプリント配線板構造を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる固定構造により固定された２枚
のプリント配線板を有するプリント配線板構造の斜視図
である。

【図２】同プリント配線板構造の側面図である。

【図３】図１のＡ部の拡大図である。

【図４】本発明のプリント配線板固定構造に使用される
固定部材の斜視図である。

【図５】本発明のプリント配線板固定構造に使用される
他の固定部材の斜視図である。

【図６】本発明のプリント配線板製造工程及び組立工程
を示すフローチャートである。

【図７】従来の固定構造により固定された２枚のプリン
ト配線板を有するプリント配線板構造の斜視図である。

【符号の説明】

１第１のプリント配線板（一方のプリント配線板）１Ａコネクター２第２のプリント配線板（他方のプリント配線板）２Ａコネクター３固定部３Ａ取付部３Ｂ押え込み部９ねじ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電子部品を搭載し半田によって前記電子
部品を固定して電気回路を構成すると共に、コネクター
を有する一方及び他方のプリント配線板を、それぞれの
前記コネクターを嵌合接続して一方及び他方のプリント
配線板同士を接続し、一方のプリント配線板にねじで固
定され且つ他方のプリント配線板を押え込む固定部材を
用いて一方及び他方のプリント配線板同士を固定した特
徴とするプリント配線板固定構造。
【請求項２】前記固定部材が、一方のプリント配線板
にねじにより取り付けられる取付部と、他方のプリント
配線板を押え込む押え込み部とを有する請求項１記載の
プリント配線板固定構造。
【請求項３】前記固定部材の押え込み部で押え込まれ
る他方のプリント配線板は、プリント配線板固定用のね
じ穴を有しない請求項１記載のプリント配線板固定構
造。