JPH0920804A - オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法

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JPH0920804A
JPH0920804A JP8034092A JP3409296A JPH0920804A JP H0920804 A JPH0920804 A JP H0920804A JP 8034092 A JP8034092 A JP 8034092A JP 3409296 A JP3409296 A JP 3409296A JP H0920804 A JPH0920804 A JP H0920804A
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エンリコ、アルビッツァーティ
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ジュリオ、バルボンティン
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ジョバンニ、バルッツィ
Antonio Cristofori
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】改良された立体特異性により高度の結晶性化度
を有する、機械的特性の改良された、プロピレン−α−
オレフィン系重合体製造のための重合用固体触媒の製法
の提供。 【解決手段】(1)活性形態のハロゲン化マグネシウ
ム、(2)チタン化合物、および(3)式(1)の1,
3−ジエーテルから選択した電子供与体化合物を含んで
成るオレフィン重合用固体触媒成分の製造方法であっ
て、(1)〜(3)の化合物を反応させ、少なくとも2
回の電子供与体(3)の添加を a)(2)との、またはハロゲン化化合物との反応の前
またはその反応の最中における添加、および次いで b)(2)との次の反応の前またはその反応の最中にお
ける添加の順に行なう。 (式中、A、B、CおよびDは炭素原子であるか、また
はN、O、SiおよびSからなる群から選択された異原
子であり、v、xおよびyは0または1であり、uおよ
びzは0、1または2であるが、1,1−ビス(メトキ
シメチル)−シクロペンタジエンが例示出来る)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、固体触媒成分の製造方法に関す
る。公開ヨーロッパ特許出願第361494号は、活性
形態のハロゲン化マグネシウム、およびその上に担持さ
れた、少なくとも1個のTi−ハロゲン化物結合を含む
チタン化合物および、2個以上のエーテル基を含み、塩
化マグネシウムおよびTiCl4 に対して特異的な反応
特性を有するエーテルから選択された内部電子供与体化
合物を含んでなる固体触媒成分を記載している。上記の
触媒成分とアルミニウム−アルキル化合物の反応から得
られる触媒は、オレフィンの重合における高い活性およ
び立体特異性を示し、外部電子供与体の使用を必要とし
ない。公開ヨーロッパ特許出願第361494号では、
内部電子供与体は、固体触媒成分の製造工程の一つで、
一般的にチタン化合物との反応の前、または反応中に、
電子供与体自体をただ一度添加することにより、導入し
ている。
【0002】ここで、上記固体触媒成分の製造におい
て、電子供与体の添加を適切な順序で少なくとも2回続
けて行なうことにより、そこから得られる触媒の、オレ
フィン重合における活性/立体特異性を改良できること
が分かった。したがって、本発明の目的の一つは、
(1)活性形態のハロゲン化マグネシウム、およびその
上に担持された(2)少なくとも1個のTi−ハロゲン
結合を有するチタン化合物、および(3)一般式 (式中、R1 、R2 およびR3 は、同一であるか、また
は異なるものであって、直鎖または分枝鎖のC1 〜C18
アルキル、C3 〜C18環状脂肪族、C6 〜C18アリー
ル、C7 〜C18アルキルアリール、またはC7 〜C18
ラルキル基であり、R2 およびR3 は水素原子でもよ
い)を有する1,3−ジエーテル(3.1)からなる群
から、または2位置にある炭素原子が、5、6、または
7個の炭素原子、または5−nまたは6−n´個の炭素
原子およびそれぞれn個の窒素原子およびn´個の、
N、O、SおよびSiからなる群から選択された異原
子、からなる環構造または多環構造に属し、nが1また
は2であり、n´が1、2、または3であり、該構造が
2または3個の不飽和を含み(シクロポリエン構造)、
所望により他の環状構造と縮合しているか、または直鎖
または分枝鎖のC1 〜C20アルキル、C3 〜C20シクロ
アルキル、C6 〜C20アリール、C7 〜C20アラルキ
ル、C7 〜C20アルキルアリール基およびハロゲンから
なる群から選択された1個以上の置換基で置換されてい
るか、または他の環状構造と縮合し、その縮合した環構
造に結合していてもよい1個以上の上記の置換基で置換
されており、1個以上の上記のアルキル、シクロアルキ
ル、アリール、アラルキルまたはアルキルアリール基お
よび縮合した環構造が所望により、炭素または水素原
子、またはその両方、に対する置換基として1個以上の
異原子を含む1,3−ジエーテル(3.2)から選択さ
れた電子供与体化合物、を含んで成る固体触媒成分の製
造方法である。該方法は、ハロゲン化マグネシウム
(1)またはその前駆物質の1種を、チタン化合物
(2)および電子供与体化合物(3)と反応させること
により行ない、所望によりチタン化合物(2)との反応
の前にハロゲン化化合物との反応を行ない、少なくとも
2回の電子供与体(3)の添加を a)チタン化合物(2)との、またはハロゲン化化合物
との反応の前またはその反応の最中における添加、およ
び次いで b)チタン化合物(2)との次の反応の前またはその反
応の最中における添加の順に行なう。
【0003】上記の方法により製造した固体触媒成分か
ら得られる触媒は、同じ内部電子供与体を使用して、た
だし内部電子供与体をただ1回だけ添加することによ
り、製造した固体触媒成分から得られる触媒よりも、著
しく優れた立体特異性を示す。その改良された立体特異
性により、高度の結晶化度を有する、したがって機械的
特性が改良された、プロピレンとα−オレフィンの優れ
た重合体が得られる。その上、本発明の方法により製造
された固体触媒成分から得られる触媒の活性は、非常に
高い水準に維持されるので、該触媒は工業的用途に非常
に重要である。さらに、本発明の方法には、非常に簡単
であり、固体触媒成分の最終的な洗浄を除いて、溶剤な
しに実行できる、という利点がある。したがって、少な
くとも電子供与体(3)の添加b)は溶剤なしに行なう
のが好ましい。より好ましくは、電子供与体(3)の添
加はすべて溶剤なしに行なう。添加b)、およびその後
に続く添加工程はすべて、チタン化合物との反応の際に
行なうのも好ましい。本発明の驚くべき特徴は、上記の
種類の内部電子供与体を使用することによってのみ、上
記の結果が得られることである。例えば、添加a)およ
びb)に、芳香族カルボン酸エステルから選択した電子
供与体を使用しても、添加をただ1回行なった場合と比
較して、最終的な触媒の性能は改良されない。
【0004】特に、式(I) の1,3−ジエーテルで、R
1 は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、よ
り好ましくはメチルであり、さらに、R2 がメチル、エ
チル、プロピル、またはイソプロピルである場合、R3
はエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、tert−ブチル、2−エチルヘキシル、イソペン
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロ
ヘキシル、フェニルまたはベンジルでよく、R2 が水素
である場合、R3 はエチル、ブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシ
ルエチル、ジフェニルメチル、p−クロロフェニル、1
−ナフチル、1−デカヒドロナフチルでよく、その上、
2 およびR3 は同一でもよく、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、
イソペンチル、ネオペンチル、フェニル、ベンジル、シ
クロヘキシル、およびシクロペンチルでよい。使用に有
利な1,3−ジエーテルの具体例としては、2−(2−
エチルヘキシル)1,3−ジメトキシプロパン、2−イ
ソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ブチル
−1,3−ジメトキシプロパン、2−sec−ブチル−
1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキシル−
1,3−ジメトキシプロパン、2−フェニル−1,3−
ジメトキシプロパン、2−tert−ブチル−1,3−
ジメトキシプロパン、2−クミル−1,3−ジエトキシ
プロパン、2−(2−フェニルエチル)−1,3−ジメ
トキシプロパン、2−(2−シクロヘキシルエチル)−
1,3−ジメトキシプロパン、2−(p−クロロフェニ
ル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(ジフェニル
メチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(1−ナ
フチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(p−フ
ルオロフェニル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−
(1−デカヒドロナフチル)−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3
−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−
1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジエチル−1,
3−ジメトキシプロパン、2,2−ジプロピル−1,3
−ジメトキシプロパン、2,2−ジブチル−1,3−ジ
メトキシプロパン、2,2−ジエチル−1,3−ジエト
キシプロパン、2,2−ジクロロペンチル−1,3−ジ
メトキシプロパン、2,2−ジプロピル−1,3−ジエ
トキシプロパン、2,2−ジブチル−1,3−ジエトキ
シプロパン、2−メチル−2−エチル−1,3−ジメト
キシプロパン、2−メチル−2−プロピル−1,3−ジ
メトキシプロパン、2−メチル−2−ベンジル−1,3
−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−フェニル−
1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−シクロ
ヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−
2−メチルシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2,2−ビス(p−クロロフェニル)−1,3−ジ
メトキシプロパン、2,2−ビス(2−フェニルエチ
ル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(2
−シクロヘキシルエチル)−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシ
プロパン、2−メチル−2−(2−エチルヘキシル)−
1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(2−エチ
ルヘキシル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−
ビス(p−メチルフェニル)−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−メチル−2−イソプロピル−1,3−ジメト
キシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメト
キシプロパン、2,2−ジフェニル−1,3−ジメトキ
シプロパン、2,2−ジベンジル−1,3−ジメトキシ
プロパン、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−
1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(シクロヘ
キシルメチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2
−ジイソブチル−1,3−ジエトキシプロパン、2,2
−ジイソブチル−1,3−ジブトキシプロパン、2−イ
ソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロ
パン、2,2−ジ−sec−ブチル−1,3−ジメトキ
シプロパン、2,2−ジ−tert−ブチル−1,3−
ジメトキシプロパン、2,2−ジネオペンチル−1,3
−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペ
ンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−フェニル−
2−ベンジル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シク
ロヘキシル−2−シクロヘキシルメチル−1,3−ジメ
トキシプロパンがある。上記の式(I) の1,3−ジエー
テル[すなわち1,3−ジエーテル(3.1)]および
それらの製造方法は、公開ヨーロッパ特許出願第361
494号に記載されている。
【0005】好ましくは、1,3−ジエーテル(3.
2)中で、1および3位置にある炭素原子は第2級であ
る。1,3−ジエーテル(3.2)中の上記の置換基
は、好ましくは直鎖または分枝鎖のC1 〜C20アルキ
ル、C3 〜C20シクロアルキル、C6 〜C20アリール、
7 〜C20アラルキルおよびC7 〜C20アルキルアリー
ル基、ClおよびFからなる群から選択される。1,3
−ジエーテル(3.2)に含まれるアルキル、シクロア
ルキル、アリール、アラルキル、アルキルアリール基中
および/または縮合環構造中に所望により存在する異原
子は、N、O、S、P、Siおよびハロゲン、特にCl
およびFからなる群から選択するのが好ましい。上記の
1,3−ジエーテルの中で特に好ましい化合物は、一般
【化3】 の化合物であるが、式中、A、B、CおよびDは炭素原
子であるか、またはN、O、SiおよびSからなる群か
ら選択された異原子であり、v、xおよびyは0または
1であり、uおよびzは0、1または2であるが、ただ
し、u=0である場合、 i)A、BおよびCは炭素原子であり、v、xおよびyは
1に等しいか、または ii) Aは窒素原子であり、BおよびCは炭素原子であ
り、vは0に等しく、xおよびyは1に等しいか、また
は iii)AおよびBは窒素原子であり、Cは炭素原子であ
り、vおよびxは0に等しく、yは1に等しいか、また
は iv) AおよびBは炭素原子であり、Cは窒素原子であ
り、vおよびxは1に等しく、yは0に等しく、u=1
である場合、 i') A、B、CおよびDは炭素原子であり、v、xおよ
びyは1に等しく、zは2に等しいか、または ii')AおよびBは炭素原子であり、Cは窒素原子であ
り、Dは酸素原子であり、vおよびxは1に等しく、y
およびzは0に等しいか、または iii') A、BおよびCは炭素原子であり、Dは酸素、窒
素、硫黄、またはケイ素原子であり、v、xおよびyは
1に等しく、zは、Dが酸素または硫黄原子である場合
は0に等しく、Dが窒素原子である場合は1に等しく、
Dがケイ素原子である場合は2に等しく、u=2である
場合、A、BおよびCは炭素原子であり、Dは単結合ま
たは二重結合により互いに結合した2個の炭素原子を表
し、v、xおよびyは1に等しく、zは、炭素原子対D
が二重結合により結合している場合は1に等しく、該対
が単結合により結合している場合は2に等しく、基Rお
よびRI は、同一であるか、または異なるものであっ
て、水素、ハロゲン、好ましくはClおよびF、直鎖ま
たは分枝鎖のC1 〜C20アルキル基、C3 〜C20シクロ
アルキル、C6 〜C20アリール、C7 〜C20アルキルア
リールおよびC7 〜C20アラルキル基からなる群から選
択され、基RIIは、同一であるか、または異なるもので
あって、直鎖または分枝鎖のC1 〜C20アルキル基、C
3 〜C20シクロアルキル、C6 〜C20アリール、C7
20アルキルアリールおよびC7 〜C20アラルキル基か
らなる群から選択され、R基の2個以上が互いに結合
し、飽和または不飽和の、所望により、ハロゲン、好ま
しくはClおよびF、直鎖または分枝鎖のC1 〜C20
ルキル基、C3 〜C20シクロアルキル、C6 〜C20アリ
ール、C7 〜C20アルキルアリールおよびC7 〜C20
ラルキル基からなる群から選択されたRIII 基で置換さ
れた、縮合環構造を形成することができ、該基R〜R
III は所望により、炭素または水素原子、またはその両
方、に対する置換基として1個以上の異原子を含む。
【0006】好ましくは、式(II)の化合物中、すべての
I 基は水素であり、各RII基はメチルであり、基R〜
III 中に所望により存在する異原子は、N、O、S、
P、Siおよびハロゲン、特にClおよびFからなる群
から選択するのが好ましい。式(II)の化合物の好ましい
群は、一般式
【化4】 の化合物を含んで成るが、式中、基R〜RIIは、式(II)
に関して上に定義した意味を有する。特に、2個以上の
R基を互いに結合させて1個以上の、所望によりRIII
基で置換された縮合環構造、好ましくはベンゼン環構
造、を形成することができる。式(II)に含まれる化合物
の具体例は、1,1−ビス(メトキシメチル)−シクロ
ペンタジエン、1,1−ビス(メトキシメチル)−2,
3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエン、1,1
−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5−テトラフ
ェニルシクロペンタジエン、1,1−ビス(メトキシメ
チル)−2,3,4,5−テトラフルオロシクロペンタ
ジエン、1,1−ビス(メトキシメチル)−3,4−ジ
シクロペンチルシクロペンタジエン、1,1−ビス(メ
トキシメチル)インデン、1,1−ビス(メトキシメチ
ル)−2,3−ジメチルインデン、1,1−ビス(メト
キシメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインデ
ン、1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3,6,7
−テトラフルオロインデン、1,1−ビス(メトキシメ
チル)−4,7−ジメチルインデン、1,1−ビス(メ
トキシメチル)−3,6−ジメチルインデン、1,1−
ビス(メトキシメチル)−4−フェニルインデン、1,
1−ビス(メトキシメチル)−4−フェニル−2−メチ
ルインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−4−シ
クロヘキシルインデン、1,1−ビス(メトキシメチ
ル)−7−(3,3,3−トリフルオロプロピル)イン
デン、1,1−ビス(メトキシメチル)−7−トリメチ
ルシリルインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−
7−トリフルオロメチルインデン、1,1−ビス(メト
キシメチル)−4,7−ジメチル−4,5,6,7−テ
トラヒドロインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)
−7−メチルインデン、1,1−ビス(メトキシメチ
ル)−7−シクロペンチルインデン、1,1−ビス(メ
トキシメチル)−7−イソプロピルインデン、1,1−
ビス(メトキシメチル)−7−シクロヘキシルインデ
ン、1,1−ビス(メトキシメチル)−7−tert−
ブチルインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−7
−tert−ブチル−2−メチルインデン、1,1−ビ
ス(メトキシメチル)−7−フェニルインデン、1,1
−ビス(メトキシメチル)−2−フェニルインデン、
1,1−ビス(メトキシメチル)−1H−ベンズ[e]
インデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−1H−2
−メチルベンズ[e]インデン、9,9−ビス(メトキ
シメチル)フルオレン、9,9−ビス(メトキシメチ
ル)−2,3,6,7−テトラメチルフルオレン、9,
9−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5,6,7
−ヘキサフルオロフルオレン、9,9−ビス(メトキシ
メチル)−2,3−ベンゾフルオレン、9,9−ビス
(メトキシメチル)−2,3,6,7−ジベンゾフルオ
レン、9,9−ビス(メトキシメチル)−2,7−ジイ
ソプロピルフルオレン、9,9−ビス(メトキシメチ
ル)−1,8−ジクロロフルオレン、9,9−ビス(メ
トキシメチル)−2,7−ジシクロペンチルフルオレ
ン、9,9−ビス(メトキシメチル)−1,8−ジフル
オロフルオレン、9,9−ビス(メトキシメチル)−
1,2,3,4−テトラヒドロフルオレン、9,9−ビ
ス(メトキシメチル)−1,2,3,4,5,6,7,
8−オクタヒドロフルオレン、および9,9−ビス(メ
トキシメチル)−4−tert−ブチルフルオレンであ
る。
【0007】上記の定義に入る1,3−ジエーテル
(3.2)の他の例は、1,1−ビス(1´−ブトキシ
エチル)−シクロペンタジエン、1,1−ビス(1´−
イソプロポキシ−n−プロピル)−シクロペンタジエ
ン、1−メトキシメチル−1−(1´−メトキシエチ
ル)−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエ
ン、1,1−ビス(α−メトキシベンジル)インデン、
1,1−ビス(フェノキシメチル)インデン、1,1−
ビス(1´−メトキシエチル)−5,6−ジクロロイン
デン、1,1−ビス(フェノキシメチル)−3,6−ジ
シクロヘキシルインデン、1−メトキシメチル−1−
(1´−メトキシエチル)−7−tert−ブチルイン
デン、1,1−ビス[2−(2´メトキシプロピル)]
−2−メチルインデン、3,3−ビス(メトキシメチ
ル)−3H−2−メチルベンズ[e]インデン、9,9
−ビス(α−メトキシベンジル)フルオレン、9,9−
ビス(1´−イソプロポキシ−n−ブチル)−4,5−
ジフェニルフルオレン、9,9−ビス(1´−メトキシ
エチル)フルオレン、9−(メトキシメチル)−9−
(1´−メトキシエチル)−2,3,6,7−テトラフ
ルオロフルオレン、9−メトキシメチル−9−ペントキ
シメチルフルオレン、9−メトキシメチル−9−エトキ
シメチルフルオレン、9−メトキシメチル−9−(1´
メトキシエチル)−フルオレン、9−メトキシメチル−
9−[2−(2−メトキシプロピル)]−フルオレン、
1,1−ビス(メトキシメチル)−2,5−シクロヘキ
サジエン、1,1−ビス(メトキシメチル)ベンゾナフ
テン、7,7−ビス(メトキシメチル)2,5−ノルボ
ルナジエン、9,9−ビス(メトキシメチル)−1,4
−メタンジヒドロナフタレン、4,4−ビス(メトキシ
メチル)−4H−シクロペンタ[d,e,f]フェナン
トレン、9,9−ビス(メトキシメチル)−9,10−
ジヒドロアントラセン、7,7−ビス(メトキシメチ
ル)−7H−ベンズ[d,e]アントラセン、1,1−
ビス(メトキシメチル)1,2−ジヒドロナフタレン、
4,4−ビス(メトキシメチル)−1−フェニル−3,
4−ジヒドロナフタレン、4,4−ビス(メトキシメチ
ル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロナフタレン、
5,5−ビス(メトキシメチル)−1,3,6−シクロ
ヘプタトリエン、5,5−ビス(メトキシメチル)−1
0,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロ
ヘプテン、5,5−ビス(メトキシメチル)−5H−ジ
ベンゾ[a,d]シクロヘプテン、9,9−ビス(メト
キシメチル)キサンテン、9,9−ビス(メトキシメチ
ル)−2,3,6,7−テトラメチルキサンテン、9,
9−ビス(メトキシイソブチル)チオキサンテン、4,
4−ビス(メトキシメチル)−1,4−ピラン、9,9
−ビス(メトキシメチル)−N−tert−ブチル−
9,10−ジヒドロアクリジン、4,4−ビス(メトキ
シメチル)−1,4−クロメン、4,4−ビス(メトキ
シメチル)−1,2,4−オキサジン、1,1−ビス
(メトキシメチル)ベンゾ−2,3,1−オキサジン、
5,5−ビス(メトキシメチル)−1,5−ピリジン、
5,5−ビス(メトキシメチル)−6,7−ジメチル−
1,5−ピリジン、2,2−ビス(メトキシメチル)−
3,4,5−トリフルオロイソピロール、4,4−ビス
(1´−メトキシエチル)ベンゾ−N−フェニル−1,
4−ジヒドロピリジンである。本発明の触媒成分に使用
する1,3−ジエーテル(3.2)は、最初に、所望の
シクロポリエンを、(B. WESSLEN, ACTA CHEM. SCAND.
21(1967)718-20に記載されている様に)ナトリウムアル
コラートの存在下でパラホルムアルデヒドと反応させて
シクロポリエンジメチロールを合成し、次いでその得ら
れたジメチロールを、公知の技術により、例えばテトラ
ヒドロフランの様な適当な溶剤中、NaHの様な強塩基
の存在下でハロゲン化アルキル、シクロアルキル、また
はアリールと反応させてアルキル化、シクロアルキル
化、またはアリール化することにより、ジメチロール誘
導体を対応するジエーテルに転化することにより、製造
することができる。
【0008】上記の様に、本発明の方法は、上記の電子
供与体(3)を、ハロゲン化マグネシウム(1)、また
はその前駆物質の1種、およびチタン化合物(2)と反
応させることにより実行するが、その際所望により、チ
タン化合物(2)との反応の前にハロゲン化化合物との
反応を行なう。ハロゲン化マグネシウムの前駆物質は、
ハロゲン化化合物および/またはチタン化合物(2)と
の反応により、活性形態のハロゲン化マグネシウムを形
成することができる化合物である。上記前駆物質の例
は、 −グリニャールRMgX化合物(式中、RはC1 〜C20
炭化水素基、例えばC1〜C20アルキル基またはC3
20シクロアルキル、C6 〜C20アリール、C7〜C20
アルキルアリールまたはC7 〜C20アラルキルであり、
Xはハロゲン化物、好ましくはClである)、 −MgR2 化合物(式中、Rは上記の通りである)、 −MgCl2 ・nROH付加物(式中、nは一般的に1
〜3であり、Rは上記の通りである)、 −Mg(OR)2 化合物(式中、Rは上記の通りであ
る)、 −Xn Mg(OR)2-n 化合物(式中、0<n<2、X
およびRは上記の通りである)、および −ハロゲン化マグネシウムとチタンアルコラートの錯体 である。チタン化合物(2)は、好ましくはハロゲン化
チタンおよびチタンアルコラート、例えばTiCl3
R、から選択するが、ここでRは例えばC1 〜C20アル
キルまたはフェニル基である。四塩化チタンが好ましい
化合物である。
【0009】ハロゲン化化合物の好ましい例は、ハロゲ
ン、特に塩素、を含むケイ素化合物である。該化合物の
例は、式SiX4-n n (式中、XおよびYはハロゲン
原子であり、nは0〜3の数である)の化合物、例えば
SiCl4 、式Sin n-1 Cl2n +2(式中、nは2〜
7の数である)のクロロシロキサン、例えばSi2 OC
6、式Sin 2n+2(式中、Xはハロゲン化物であ
り、nは2〜6の数である)のハロゲン化ポリシラン、
例えばSi4 Cl10、式R4-n SiXn (式中、RはC
1 〜C20脂肪族または芳香族基であり、Xはハロゲン化
物であり、nは1〜3の数である)のアルキルハロゲノ
シラン、例えばC2 5 SiCl3 および(CH3 3
SiCl2 、式Si(OR)4-n n (式中、Xはハロ
ゲン化物であり、RはC1 〜C20脂肪族または芳香族基
であり、nは1〜3の数である)のハロゲン化アルコキ
サン、例えばSi(OC2 5 )Cl3 、である。ハロ
ゲン化化合物の他の例は、HClや塩化チオニルの様な
ハロゲン化水素酸である。ハロゲン化化合物の中で、四
塩化ケイ素が特に好ましい。本発明の方法で使用できる
溶剤の例は、脂肪族、環状脂肪族、芳香族または塩素化
炭化水素溶剤、例えばヘキサン、ヘプタン、シクロヘキ
サン、トルエン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、お
よびジクロロエタンである。
【0010】化合物(1)、(2)、および(3)、お
よび所望によりハロゲン化化合物、間の反応は、この分
野で公知の方法により実行することができる。反応の順
序は特に重要ではない。しかし、上に述べた様に、一般
的に前駆物質をハロゲン化マグネシウムに転化するため
に使用される、ハロゲン化化合物との反応は、チタン化
合物(2)との反応の前に行なう。本発明の方法による
固体触媒成分の製造では、上記の化合物および反応に加
えて、この分野で公知の化合物および方法を使用するこ
ともできる。上記の反応に使用されるMg/電子供与体
(3)のモル比は、添加a)およびb)ならびに他の添
加のすべてについて、好ましくは4:1〜12:1であ
る。該添加で使用する電子供与体(3)の量は等しくて
も、異なっていてもよい。チタン化合物(2)は好まし
くは、ハロゲン化マグネシウム(1)、またはその前駆
物質、および電子供与体(3)の総量に対して過剰モル
で使用する。チタン化合物(2)の反応、電子供与体
(3)の添加、および電子供与体と他の化合物の反応
は、好ましくは0〜135℃の温度で行なう。添加b)
の後、またはいずれにしても電子供与体(3)の最後の
添加の後、上記の条件下でチタン化合物(2)との別の
反応を行なうのが好ましい。
【0011】以下に、それ自体本発明の目的の一つを構
成する、固体触媒成分製造方法の具体例を幾つか記載す
る。本発明の方法の一形態により、ハロゲン化マグネシ
ウム(1%未満の水を含む無水物の状態で使用する)、
チタン化合物および電子供与体(3)を、ハロゲン化マ
グネシウムが活性化される条件下で一緒に粉砕し、次い
でその粉砕生成物を、所望により電子供与体(3)の存
在下で、80℃〜135℃の温度で、過剰量のTiCl
4 と1回以上反応させる。得られた固体を分離し、80
℃〜135℃の温度で過剰のTiCl4 と反応させ、再
度分離し、次いで洗浄液中に塩素イオンが検出されなく
なるまで炭化水素(例えばヘキサン)で繰り返し洗浄す
る。別の方法では、無水ハロゲン化マグネシウムを公知
の方法により予め活性化させ、次いで電子供与体(3)
および所望により上記の炭化水素の1種を含む過剰のT
iCl4 と反応させる。この場合も温度80〜135℃
で操作する。電子供与体(3)の存在下でTiCl4
の反応を繰り返す。次いで固体を分離し、80℃〜13
5℃の温度で過剰のTiCl4 と反応させ、再度分離
し、ヘキサンで洗浄し、痕跡量の未反応TiCl4 をす
べて除去する。別の方法では、(特に長球状粒子の形態
の)MgCl2 ・nROH付加物(式中、nは一般的に
1〜3であり、ROHはアルコール、例えばエタノー
ル、ブタノール、イソブタノールである)を、電子供与
体(3)および所望により上記の炭化水素溶剤の1種を
含む過剰のTiCl4 と反応させる。反応温度は最初0
〜25℃であり、次いで80〜130℃に増加する。反
応後、固体を分離し、電子供与体(3)の存在下で、T
iCl4 と再度反応させ、次いで分離し、80℃〜13
5℃の温度で過剰のTiCl4 と反応させ、再度分離
し、洗浄液中に塩素イオンが検出されなくなるまで炭化
水素洗浄する。さらに別の方法では、マグネシウムアル
コラートまたはクロロアルコラート(クロロアルコラー
トは特に米国特許第4,220,554号により製造で
きる)を、すでに説明した反応条件下で、電子供与体
(3)を含む過剰のTiCl4 と少なくとも2回反応さ
せ、次いで固体を80℃〜135℃の温度で過剰のTi
Cl4 と反応させ、洗浄する。
【0012】もう一つの方法では、ハロゲン化マグネシ
ウムとチタンアルコラートの錯体[MgCl2 ・2Ti
(OC4 9 4 錯体が代表的な例である]を、炭化水
素溶液中で、電子供与体(3)を含む過剰のTiCl4
と80℃〜130℃の温度で反応させ、固体生成物を分
離し、電子供与体(3)の存在下で、80℃〜130℃
の温度で過剰のTiCl4 と再度反応させ、次いで再び
分離し、ヘキサンで洗浄する。別の方法では、MgCl
2 とチタンアルコラートの錯体を、炭化水素溶液中で、
ヒドロポリシロキサンと反応させ、分離した固体生成物
を、50℃で、ジエーテルを含む四塩化ケイ素と反応さ
せ、次いで固体を、電子供与体(3)の存在下で、過剰
のTiCl4 と80〜130℃で反応させる。固体生成
物を分離し、過剰のTiCl4 と80℃〜135℃の温
度で反応させ、再度分離し、ヘキサンで洗浄する。電子
供与体(3)はハロゲン化マグネシウム上に、一般的に
5〜20モル%の量で固定される。本発明の触媒成分に
おけるMg/Ti比は一般的に30:1〜4:1であ
る。
【0013】上記の反応により活性形のハロゲン化マグ
ネシウムが形成される。これらの反応に加えて、ハロゲ
ン化物とは異なるマグネシウム化合物から出発し、活性
形のハロゲン化マグネシウムを形成する他の反応もこの
分野では良く知られている。本発明の触媒成分中に存在
するハロゲン化マグネシウムの活性形は、その触媒成分
のX線スペクトルにおいて、非活性化ハロゲン化マグネ
シウム(表面積が3m2 /g未満)のスペクトルに現れる
主強度反射が現れないが、その代わりに、その主強度反
射の位置に対して移行した位置に最大強度を有するハロ
があること、あるいは主強度反射が、非活性化ハロゲン
化Mgの対応する反射の中間高さ幅より少なくとも30
%大きな中間高さ幅を示すことにより確認される。最も
活性な形態は、固体触媒成分のX線スペクトル中にハロ
が現れる形態である。ハロゲン化マグネシウムの中で、
塩化物が好ましい化合物である。塩化マグネシウムの最
も活性な形態の場合、触媒成分のX線スペクトルが、非
活性化塩化マグネシウムのスペクトル中で平面間距離
2.56オングストロームにある反射の代わりにハロが
現れる。
【0014】本発明の触媒成分は、Al−アルキル化合
物との反応により、Rが水素または1〜6個の炭素原子
を有するアルキル基またはアリール基であるCH2 =C
HRオレフィンの重合、または該オレフィン同士の、ま
たは該オレフィンとジオレフィンの混合物の重合に使用
できる触媒を形成する。Al−アルキル化合物には、A
l−トリエチル、Al−トリイソブチル、Al−トリ−
n−ブチル、Al−トリオクチルの様なAl−トリアル
キルがある。また、O、NまたはS原子により互いに結
合された1個以上のAl原子を含む直鎖または環状Al
−アルキル化合物も使用に適している。該化合物の例
は、 (式中、nは1〜20の数である)である。AlR2
R´化合物(式中、R´は2および/または6位置で置
換されたC6 〜C20アリール基であり、RはC1 〜C6
アルキル基である)ならびにAlR2 H化合物(式中、
RはC1 〜C6 アルキル基である)も使用できる。Al
−アルキル化合物は、一般的に1〜1000のAl/T
i比で使用される。トリアルキル化合物は、Al−アル
キルハロゲン化物、例えばAlEt2 ClおよびAlE
3/2 Cl3/2 、との混合物でも使用することができ
る。
【0015】本発明の触媒によるオレフィンの重合は、
公知の方法により、1種以上のオレフィンモノマー、ま
たは1種以上のモノマーを脂肪族または芳香族炭化水素
溶剤中に溶解させた溶液からなる液相、または気相中
で、または液相および気相の組合わせで実行することが
できる。(共)重合温度は一般的に0〜150℃、特に
60〜100℃である。重合は大気圧以上で行なう。触
媒は少量のオレフィンと予め接触させることができる
(予備重合)。予備重合により、触媒の性能ならびに重
合体の形態が改良される。予備重合は、触媒を炭化水素
溶剤(例えばヘキサンまたはヘプタン)中に分散させ、
オレフィンを加え、常温〜60℃の温度で操作し、一般
的に触媒の重量の0.5〜3倍の量の重合体を製造する
ことにより行なう。また、予備重合を液体モノマー中、
上記の温度条件下で行ない、触媒成分1gあたり100
0gまでの量の重合体を製造することもできる。オレフ
ィン、特にプロピレン、の立体規則性重合の場合、Al
−アルキル化合物と共に、好ましくは少なくとも1個の
Si−OR結合(R=炭化水素基)を含むケイ素化合
物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,6
−ジイソプロピルピペリジン、カルボン酸エステル、例
えばパラトルイル酸エチルおよび安息香酸エチル、およ
び上記の1,3−ジエーテル(3.1)および(3.
2)からなる群から選択された外部電子供与体を使用す
るのが最も好ましい。
【0016】好ましくは、ケイ素化合物は式R4 n Si
(OR5 4-n を有し、式中、nは1または2であり、
4 基は、同一であるか、または異なるものであって、
1〜C12アルキル、C3 〜C12シクロアルキル、C6
〜C12アリール、C7 〜C12アルキルアリールまたはC
7 〜C12アラルキル基、 基(式中、R6 およびR7 は、同一であるか、または異
なるものであって、R4に関して上記と同じ意味を有す
るか、または互いに結合して環構造を形成する)であ
り、R5 は、同一であるか、または異なるものであっ
て、C1 〜C6 アルキル基である。所望により、R4
7 基は、水素原子の置換基として、1種以上のハロゲ
ン、特にClおよびF、を含むことができる。ケイ素化
合物の例は、(tert−ブチル)2 Si(OCH3
2 、(シクロヘキシル)2 Si(OCH3 2 、(イソ
プロピル)2 Si(OCH3 2 、(sec−ブチル)
2 Si(OCH3 2 、(シクロヘキシル)(メチル)
Si(OCH3 2 、(シクロペンチル)2 Si(OC
3 2 、(イソプロピル)(メチル)Si(OC
3 2 、(n−ブチル)2 Si(OCH3 2 、(イ
ソブチル)2 Si(OCH3 2 、(sec−ブチル)
2 Si(OCH3 2 、(tert−ブチル)(メチ
ル)Si(OCH3 2 、(tert−アミル)(メチ
ル)Si(OCH3 2 、(tert−ヘキシル)(メ
チル)Si(OCH3 2 、(2−ノルボルニル)(メ
チル)Si(OCH3 2 、(tert−ブチル)(シ
クロペンチル)Si(OCH3 2 、(2−ノルボルニ
ル)(シクロペンチル)Si(OCH3 2 、(ter
t−ブチル)Si(OCH3 3 、(tert−ブチ
ル)Si(OC2 5 3 、(2−ノルボルニル)Si
(OCH3 3 、(2−ノルボルニル)Si(OC2
5 3 、(tert−ヘキシル)Si(OCH3 3
(tert−ヘキシル)Si(OC2 5 3 、(te
rt−ブチル)(2−メチルピペリジル)Si(OCH
3 2 、(tert−ブチル)(3−メチルピペリジ
ル)Si(OCH3 2 、(tert−ブチル)(4−
メチルピペリジル)Si(OCH3 2 、(tert−
ヘキシル)(ピペリジル)Si(OCH3 2 、(te
rt−ヘキシル)(ピロリジニル)Si(OC
3 2 、(メチル)(3,3,3−トリフルオロプロ
ピル)Si(OCH3 2 、(イソプロピル)(3,
3,3−トリフルオロプロピル)Si(OCH3 2
(n−ブチル)(3,3,3−トリフルオロプロピル)
Si(OCH3 2 、(イソブチル)(3,3,3−ト
リフルオロプロピル)Si(OCH3 2 、(sec−
ブチル)(3,3,3−トリフルオロプロピル)Si
(OCH3 2、(t−ブチル)(3,3,3−トリフ
ルオロプロピル)Si(OCH3 2 、(3,3,3−
トリフルオロプロピル)(ピペリジル)Si(OC
3 2 、(3,3,3−トリフルオロプロピル)(2
−メチルピペリジル)−Si(OCH3 2 、(3,
3,3−トリフルオロプロピル)(2−エチルピペリジ
ル)−Si(OCH3 2 、(3,3,3−トリフルオ
ロプロピル)(3−メチルピペリジル)−Si(OCH
3 2 、(3,3,3−トリフルオロプロピル)(4−
メチルピペリジル)−Si(OCH3 2 、および
(3,3,3−トリフルオロプロピル)2 Si(OCH
3 2 である。
【0017】Al−アルキル化合物の外部電子供与体に
対するモル比は一般的に5:1〜100:1、好ましく
は10:1〜30:1であるが、予備重合工程の際は、
この比はより広く、例えば0.5:1〜100:1でも
よい。すでに説明した様に、これらの触媒は特に、Rが
1〜6個の炭素原子を有するアルキルまたはアリール基
であるCH2 =CHRオレフィンの重合に使用される。
特に、該触媒はプロピレンの重合またはプロピレンとエ
チレンまたは他のα−オレフィンの共重合に有用であ
る。上記の触媒は、ポリエチレンおよびエチレンとα−
オレフィン、例えば1−ブテン、1−ヘキセン、および
1−オクテン、の共重合体の製造にも効果的である。下
記の実施例は、本発明を例示するためであり、制限する
ものではない。これらの実施例中、百分率は、他に指示
がない限り、重量で表示する。ポリプロピレンのメルト
フローレートL(MFR/L)は、ASTM D123
8、条件Lにより測定する。25℃におけるキシレン不
溶画分(X.I.%)を測定するために、重合体2.5
gをキシレン250mlに135℃で攪拌しながら溶解さ
せ、20分後、25℃に冷却する。30分後、沈殿した
重合体を濾過し、減圧下、80℃で一定重量になるまで
乾燥させる。
【0018】9,9−ビス(ヒドロキシメチル)フルオ
レンの合成 500mlフラスコに、無水雰囲気中で、順に、CaH上
で蒸留したジメチルスルホキシド(DMSO)100m
l、パラホルムアルデヒド(常温および圧力2torrで8
時間脱水)8g、およびエタノール6ml中に溶解させた
ナトリウムエチラート1.4gを入れる。フラスコを氷
浴に入れて懸濁液を冷却した後(DMSO/EtOH混
合物の融解温度は13℃である)、懸濁液を攪拌しなが
ら、フルオレン16gのDMSO溶液100mlを30秒
間で加える。フルオレンのDMSO溶液を加え始めてか
ら3分後、1.5mlの37%HClを加えて反応を停止
させ、次いで得られた混合物を水400mlで希釈する。
混合物をNaClで飽和させ、9,9−ビス(ヒドロキ
シメチル)フルオレンを酢酸エチルで抽出する。次いで
有機相を無水Na2 SO4 で除湿し、溶剤を蒸発させ
る。トルエンで結晶化させた後、生成物15.2g(収
率70%)が得られる。CDCl3 中、200 MHzで、
内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を使用す
1H−NMRスペクトルは、下記の様に示している。 7.77 ppm、二重線、2H芳香族炭化水素 7.62 ppm、二重線、2H芳香族炭化水素 7.41 ppm、三重線、2H芳香族炭化水素 7.32 ppm、三重線、2H芳香族炭化水素 3.99 ppm、二重線、4H CH2 0.25 ppm、三重線、2H OH
【0019】9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレ
ンの合成 100mlフラスコに、窒素雰囲気中で、順に、テトラヒ
ドロフラン(THF)30ml、9,9−ビス(ヒドロキ
シメチル)フルオレン11.3g、およびCH3 I 3
1.1mlを入れる。フラスコの内容物を攪拌し、常温で
操作しながら、鉱油中60重量%NaH4gを2時間3
0分かけて加え、次いで内容物を1時間30分反応させ
る。蒸留により、未反応CH3 Iを回収し、残りの内容
物を水100mlで希釈し、得られた浮揚固体を濾過し、
40℃で減圧乾燥させる。エタノールで結晶化させるこ
とにより、生成物11.3g(収率90%)が得られ
る。CDCl3 中、200 MHzで、内部標準としてTM
Sを使用する 1H−NMRスペクトルは、下記の様に示
している。 7.75 ppm、二重線、2H芳香族炭化水素 7.65 ppm、二重線、2H芳香族炭化水素 7.39 ppm、三重線、2H芳香族炭化水素 7.29 ppm、三重線、2H芳香族炭化水素 3.64 ppm、一重線、4H CH2 3.35 ppm、三重線、6H CH3
【0020】実施例1 濾過バリヤーおよび攪拌機を備えた500ml円筒形ガラ
ス製反応器に0℃で、TiCl4 225ml、および攪
拌しながら15分間の間に、下記の様にして得た微小長
球形MgCl2 .2.1C2 5 OH 10.1g(5
4mmol)を入れる。入れた後、温度を70℃に上げ、
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン9mmolを入
れる[添加(a)]。温度を100℃に増加し、2時間
後、TiCl4 を濾過により除去する。TiCl4
00ml(2回目の添加)および9,9−ビス(メトキシ
メチル)フルオレン9mmolを加え[添加(b)]、12
0℃で1時間後、内容物を再度濾過し、さらに200ml
のTiCl4 を加え、120℃でさらに1時間処理を続
行し、最後に、内容物を濾過し、濾液中に塩素イオンが
含まれなくなるまで60℃のn−ヘプタンで洗浄する。
この様にして得た触媒成分は、Ti=3.5重量%、
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン=16.2
重量%を含む。微小長球形MgCl2 .2.1C2 5
OHは、次の様に製造する。タービン攪拌機およびイン
−ラインミキサーを備えた2リットル反応器中に、不活
性ガス中、常温で、無水MgCl2 48g、無水C2
5 OH77g、および灯油830mlを入れる。攪拌しな
がら内容物を120℃に加熱することにより、MgCl
2 とアルコールの付加物が生じるが、この付加物は融解
し、分散剤と混合される。反応器内の窒素圧を15気圧
に維持する。反応器のイン−ラインミキサーを加熱ジャ
ケットで外部から120℃に加熱する。イン−ラインミ
キサーは内径が1mmで、加熱ジャケットの一端から他端
までの長さが3メートルである。このパイプを通して混
合物を7m/sec の速度で流す。パイプの出口で、灯油
2.5リットルを含み、初期温度を−40℃に維持した
ジャケットで外部から冷却されている5リットルフラス
コ中に、分散液を攪拌しながら採取する。エマルション
の最終温度は0℃である。エマルションの分散相を構成
する球状固体生成物を沈降させ、濾過して分離し、ヘプ
タンで洗浄して乾燥させる。これらの操作はすべて不活
性ガス雰囲気中で行う。最大直径が50ミクロン以下
の、固体球状粒子形のMgCl2 .3C2 5 OHが1
30g得られる。こうして得られた生成物から、MgC
2 1モルあたりアルコール含有量が2.1モルに減少
するまで、窒素気流中で温度を50℃から100℃に徐
々に増加させてアルコールを除去する。予め気体状プロ
ピレンで70℃で1時間掃気した4リットル反応器中
に、常温、プロピレン気流中で、アルミニウムトリエチ
ル7mmolおよび上記の様にして製造した固体触媒成分4
mgを含む無水n−ヘキサン70mlを入れる。反応器を閉
じ、水素1.7Nリットルおよび液体プロピレン1.2
kgを導入し、攪拌機を作動させ、温度を5分間で70℃
に上げる。70℃で2時間後、攪拌を停止し、未重合モ
ノマーを除去し、内容物を常温に冷却する。ポリプロピ
レン380gが反応器から放出されるが、該ポリプロピ
レンは、25℃におけるキシレン不溶画分(X.I.)
=97.7%、MFR/L=4.5g/10分である。
重合体収率は、固体触媒成分1gあたりポリプロピレン
95,000gである。
【0021】実施例2 固体触媒成分の製造で、添加a)およびb)に対して、
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンの代わり
に、それぞれ9mmolに等しい2部の2−イソプロピル−
2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパンを使用
する以外は、実施例1の手順を使用する。こうして得ら
れた固体触媒成分は、Ti=3.6重量%、2−イソプ
ロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパ
ン=12.7重量%を含む。次いで、実施例1と同様に
して、固体触媒成分5.7mgを使用して重合を行なう。
X.I.=98.0%およびMFR/L=5.1g/1
0分を有するポリプロピレン400gが得られる。重合
体収率は、固体触媒成分1gあたりポリプロピレン7
0,000gである。
【0022】実施例3 固体触媒成分の製造で、添加a)およびb)に対して、
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンの代わり
に、それぞれ9mmolに等しい2部の2,2−ジイソブチ
ル−1,3−ジメトキシプロパンを使用する以外は、実
施例1を繰り返す。こうして得られた生成物は、Ti=
2.8重量%、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメト
キシプロパン=14.7重量%を含む。固体触媒成分
6.1mgを使用し、X.I.=96.9%およびMFR
/L=4.9g/10分を有するポリプロピレン260
gが得られる。重合体収率は、触媒成分1gあたりポリ
プロピレン42,600gである。
【0023】実施例4 固体触媒成分の製造で、添加a)およびb)に対して、
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンの代わり
に、それぞれ9mmolに等しい2部の2,2−ジイソペン
チル−1,3−ジメトキシプロパンを使用する以外は、
実施例1を繰り返す。生成物は、Ti=2.6重量%、
2,2−ジイソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン
=17.6重量%を含む。固体触媒成分7.3mgを使用
し、X.I.=95.2%およびMFR/L=5.2g
/10分を有するポリプロピレン332gが得られる。
重合体収率は、触媒成分1gあたりポリプロピレン4
5,400gである。
【0024】実施例5 固体触媒成分の製造で、添加a)およびb)に対して、
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンの代わり
に、それぞれ9mmolに等しい2部の2−イソプロピル−
2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパンを使
用する以外は、実施例1を繰り返す。得られた生成物
は、Ti=3.2重量%、2−イソプロピル−2−シク
ロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン=13.2重
量%を含む。固体触媒成分6.5mgを使用し、X.I.
=97.2%およびMFR/L=5.9g/10分を有
するポリプロピレン261gが得られる。重合体収率
は、触媒成分1gあたりポリプロピレン40,200g
である。
【0025】比較例1 固体触媒成分の製造で、TiCl4 の2回目の添加、
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンの添加
b)、およびそれに続く120℃で1時間の反応を省略
した以外は、実施例1の手順を使用する。固体触媒成分
の製造は下記の様に行なう。濾過バリヤーを備えた50
0ml円筒形ガラス製反応器に0℃で、TiCl4 225
ml、および攪拌しながら15分間の間に、実施例1に記
載する様にして得た微小長球形MgCl2 .2.1C2
5 OH 10.1g(54mmol)を入れる。入れた
後、温度を70℃に上げ、9,9−ビス(メトキシメチ
ル)フルオレン9mmolを入れる。温度を100℃に増加
し、2時間後、TiCl4 を濾過により除去する。さら
にTiCl4 200mlを加え、120℃で1時間処理
を続け、最後に、内容物を濾過し、濾液中に塩素イオン
が含まれなくなるまで60℃のn−ヘプタンで洗浄す
る。この様にして得た固体触媒成分は、Ti=4重量
%、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン=1
3.1重量%を含む。上記の固体触媒成分3.8mgを使
用し、X.I.=96.2%およびMFR/L=4.9
g/10分を有するポリプロピレン438gが得られ
る。重合体収率は、触媒成分1gあたりポリプロピレン
115,300gである。
【0026】比較例2 固体触媒成分の製造で、TiCl4 の2回目の添加、2
−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキ
シプロパンの添加b)、およびそれに続く120℃で1
時間の反応を省略した以外は、実施例2の手順を使用す
る。得られた固体触媒成分は、Ti=3.8重量%、2
−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキ
シプロパン=11.1重量%を含む。上記の固体触媒成
分5.1mgを使用し、X.I.=97.2%およびMF
R/L=5.9g/10分を有するポリプロピレン40
9gが得られる。重合体収率は、触媒成分1gあたりポ
リプロピレン80,200gである。
【0027】比較例3 固体触媒成分の製造で、TiCl4 の2回目の添加、
2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパンの
添加b)、およびそれに続く120℃で1時間の反応を
省略した以外は、実施例3の手順を使用する。得られた
固体触媒成分は、Ti=3.5重量%、2,2−ジイソ
ブチル−1,3−ジメトキシプロパン=12.6重量%
を含む。上記の固体触媒成分6.3mgを使用し、X.
I.=95.2%およびMFR/L=5.2g/10分
を有するポリプロピレン349gが得られる。重合体収
率は、触媒成分1gあたりポリプロピレン55,400
gである。
【0028】比較例4 固体触媒成分の製造で、TiCl4 の2回目の添加、
2,2−ジイソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン
の添加b)、およびそれに続く120℃で1時間の反応
を省略した以外は、実施例4の手順を使用する。得られ
た固体触媒成分は、Ti=3.2重量%、2,2−ジイ
ソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン=16.5重
量%を含む。上記の固体触媒成分6.7mgを使用し、
X.I.=93.6%およびMFR/L=6.9g/1
0分を有するポリプロピレン403gが得られる。重合
体収率は、触媒成分1gあたりポリプロピレン60,1
00gである。
【0029】比較例5 固体触媒成分の製造で、TiCl4 の2回目の添加、2
−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメト
キシプロパンの添加b)、およびそれに続く120℃で
1時間の反応を省略した以外は、実施例5の手順を使用
する。得られた固体触媒成分は、Ti=3.9重量%、
2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメ
トキシプロパン=11.5重量%を含む。上記の固体触
媒成分7mgを使用し、X.I.=96.1%およびMF
R/L=6.3g/10分を有するポリプロピレン39
7gが得られる。重合体収率は、触媒成分1gあたりポ
リプロピレン56,700gである。
【0030】比較例6 濾過バリヤーを備えた500ml円筒形ガラス製反応器に
0℃で、TiCl4 225ml、および攪拌しながら15
分間の間に、実施例1に記載する様にして得た微小長球
形MgCl2 .2.1C2 5 OH 10.1g(54
mmol)を入れる。入れた後、反応混合物の温度を40℃
に上げ、フタル酸ジイソブチル9mmolを入れる。反応混
合物の温度を1時間かけて100℃に増加し、攪拌をさ
らに2時間続ける。次いで、TiCl4 を濾過により除
去し、さらにTiCl4 200mlを加え、120℃で
さらに1時間攪拌を続け、最後に、内容物を濾過し、濾
液中に塩素イオンが含まれなくなるまで60℃のn−ヘ
プタンで洗浄する。この様にして得た固体触媒成分は、
Ti=3.3重量%、フタル酸ジイソブチル=8.2重
量%を含む。重合反応器に導入するヘキサン懸濁液が、
無水n−ヘキサン70ml、アルミニウムトリエチル7mm
ol、上記の固体触媒成分8.4mg、およびジシクロペン
チルジメトキシシラン0.35mmolを含んで成る以外
は、実施例1と同様に重合を行なう。X.I.=98%
およびMFR/L=1.1g/10分を有するポリプロ
ピレン362gが得られる。重合体収率は、触媒成分1
gあたりポリプロピレン43,100gである。
【0031】比較例7 濾過バリヤーを備えた500ml円筒形ガラス製反応器に
0℃で、TiCl4 225ml、および攪拌しながら15
分間の間に、実施例1に記載する様にして得た微小長球
形MgCl2 .2.1C2 5 OH 10.1g(54
mmol)を入れる。入れた後、反応混合物の温度を40℃
に上げ、フタル酸ジイソブチル9mmolを入れる。反応混
合物の温度を1時間かけて100℃に増加し、攪拌をさ
らに2時間続ける。次いで、TiCl4 を濾過により除
去し、さらにTiCl4 200mlおよびフタル酸ジイ
ソブチル9mmolを加え、120℃でさらに1時間攪拌を
続け、TiCl4 を濾過により除去する。次いで、Ti
Cl4 をさらに200ml加え、120℃で1時間攪拌
し、最後に、内容物を濾過し、濾液中に塩素イオンが含
まれなくなるまで60℃のn−ヘプタンで洗浄する。こ
の様にして得た固体触媒成分は、Ti=3.1重量%、
フタル酸ジイソブチル=9.1重量%を含む。上記の固
体触媒成分8.1mgを使用し、比較例6と同様に重合を
行なう。X.I.=97.9%およびMFR/L=1.
2g/10分を有するポリプロピレン326gが得られ
る。重合体収率は、触媒成分1gあたりポリプロピレン
40,200gである。比較例6および7のデータを比
較することにより、上記の電子供与体(3)の代わりに
フタル酸ジイソブチルを本発明の方法に使用した場合、
立体特異性を増加させることは不可能であることが分か
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エンリコ、アルビッツァーティ イタリー国ノバーラ、アローナ、ビア、ロ ーマ、64 (72)発明者 ジュリオ、バルボンティン イタリー国フェラーラ、ビア、ユーゴ、バ ッシ、17/ア (72)発明者 ジョバンニ、バルッツィ イタリー国フェラーラ、ビア、マリオ、ア ッツィ、37 (72)発明者 アントーニオ、クリストフォリ イタリー国ロビーゴ、オッキオベルロ、コ ルソ、ベルリングェル、9

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)活性形態のハロゲン化マグネシウ
    ム、およびその上に担持された(2)少なくとも1個の
    Ti−ハロゲン結合を有するチタン化合物、および
    (3)一般式 (式中、R1 、R2 およびR3 は、同一であるか、また
    は異なるものであって、直鎖または分枝鎖のC1 〜C18
    アルキル、C3 〜C18環状脂肪族、C6 〜C18アリー
    ル、C7 〜C18アルキルアリール、またはC7 〜C18
    ラルキル基であり、R2 およびR3 は水素原子でもよ
    い)を有する1,3−ジエーテル(3.1)からなる群
    から、または2位置にある炭素原子が、5、6、または
    7個の炭素原子、または5−nまたは6−n´個の炭素
    原子およびそれぞれn個の窒素原子およびn´個の、
    N、O、SおよびSiからなる群から選択された異原
    子、からなる環構造または多環構造に属し、nが1また
    は2であり、n´が1、2、または3であり、前記構造
    が2または3個の不飽和を含み(シクロポリエン構
    造)、所望により他の環状構造と縮合しているか、また
    は直鎖または分枝鎖のC1 〜C20アルキル、C3 〜C20
    シクロアルキル、C6 〜C20アリール、C7 〜C20アラ
    ルキル、C7 〜C20アルキルアリール基およびハロゲン
    からなる群から選択された1個以上の置換基で置換され
    ているか、または他の環状構造と縮合し、その縮合した
    環構造に結合していてもよい1個以上の上記の置換基で
    置換されており、1個以上の上記のアルキル、シクロア
    ルキル、アリール、アラルキルまたはアルキルアリール
    基および縮合した環構造が所望により、炭素または水素
    原子、またはその両方、に対する置換基として1個以上
    の異原子を含む1,3−ジエーテル(3.2)から選択
    された電子供与体化合物、を含んで成るオレフィン重合
    用固体触媒成分の製造方法であって、ハロゲン化マグネ
    シウム(1)またはその前駆物質の1種を、チタン化合
    物(2)および電子供与体化合物(3)と反応させるこ
    とにより行ない、所望によりチタン化合物(2)との反
    応の前にハロゲン化化合物との反応を行ない、少なくと
    も2回の電子供与体(3)の添加を a)チタン化合物(2)との、またはハロゲン化化合物
    との反応の前またはその反応の最中における添加、およ
    び次いで b)チタン化合物(2)との次の反応の前またはその反
    応の最中における添加の順に行なうことを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】式(I) の1,3−ジエーテルにおいて、R
    1 はC1 〜C6 アルキル基であり、さらに、R2 がメチ
    ル、エチル、プロピル、またはイソプロピルである場
    合、R3 はエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
    イソブチル、tert−ブチル、2−エチルヘキシル、
    イソペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチ
    ルシクロヘキシル、フェニルまたはベンジルでよく、R
    2 が水素である場合、R3 はエチル、ブチル、sec−
    ブチル、tert−ブチル、2−エチルヘキシル、シク
    ロヘキシルエチル、ジフェニルメチル、p−クロロフェ
    ニル、1−ナフチル、1−デカヒドロナフチルでよく、
    2 およびR3 は同一でもよく、エチル、プロピル、イ
    ソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、
    イソペンチル、ネオペンチル、フェニル、ベンジル、シ
    クロヘキシル、およびシクロペンチルでよい、請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】1,3−ジエーテルが、2−イソプロピル
    −2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、
    2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、
    2,2−ジイソペンチル−1,3−ジメトキシプロパ
    ン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−
    ジメトキシプロパンからなる群から選択される、請求項
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】1,3−ジエーテル(3.2)が、一般式 【化1】 (式中、A、B、CおよびDは炭素原子であるか、また
    はN、O、SiおよびSからなる群から選択された異原
    子であり、v、xおよびyは0または1であり、uおよ
    びzは0、1または2であるが、ただし、u=0である
    場合、 i)A、BおよびCは炭素原子であり、v、xおよびyは
    1に等しいか、または ii) Aは窒素原子であり、BおよびCは炭素原子であ
    り、vは0に等しく、xおよびyは1に等しいか、また
    は iii)AおよびBは窒素原子であり、Cは炭素原子であ
    り、vおよびxは0に等しく、yは1に等しいか、また
    は iv) AおよびBは炭素原子であり、Cは窒素原子であ
    り、vおよびxは1に等しく、yは0に等しく、u=1
    である場合、 i') A、B、CおよびDは炭素原子であり、v、xおよ
    びyは1に等しく、zは2に等しいか、または ii')AおよびBは炭素原子であり、Cは窒素原子であ
    り、Dは酸素原子であり、vおよびxは1に等しく、y
    およびzは0に等しいか、または iii') A、BおよびCは炭素原子であり、Dは酸素、窒
    素、硫黄、またはケイ素原子であり、v、xおよびyは
    1に等しく、zは、Dが酸素または硫黄原子である場合
    は0に等しく、Dが窒素原子である場合は1に等しく、
    Dがケイ素原子である場合は2に等しく、u=2である
    場合、A、BおよびCは炭素原子であり、Dは単結合ま
    たは二重結合により互いに結合した2個の炭素原子を表
    し、v、xおよびyは1に等しく、zは、炭素原子対D
    が二重結合により結合している場合は1に等しく、前記
    対が単結合により結合している場合は2に等しく、基R
    およびRI は、同一であるか、または異なるものであっ
    て、水素、ハロゲン、直鎖または分枝鎖のC1 〜C20
    ルキル基、C3 〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリ
    ール、C7 〜C20アルキルアリールおよびC7 〜C20
    ラルキル基からなる群から選択され、基RIIは、同一で
    あるか、または異なるものであって、直鎖または分枝鎖
    のC1 〜C20アルキル基、C3 〜C20シクロアルキル、
    6 〜C20アリール、C7 〜C20アルキルアリールおよ
    びC7 〜C20アラルキル基からなる群から選択され、R
    基の2個以上が互いに結合し、飽和または不飽和の、所
    望により、ハロゲン、直鎖または分枝鎖のC1 〜C20
    ルキル基、C3 〜C20シクロアルキル、C6 〜C20アリ
    ール、C7 〜C20アルキルアリールおよびC7 〜C20
    ラルキル基からなる群から選択されたRIII 基で置換さ
    れた、縮合環構造を形成することができ、前記基R〜R
    III は所望により、炭素または水素原子、またはその両
    方、に対する置換基として1個以上の異原子を含む)の
    化合物から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】1,3−ジエーテルが、式 【化2】 (式中、基RおよびRI は、同一であるか、または異な
    るものであって、水素、ハロゲン、直鎖または分枝鎖の
    1 〜C20アルキル基、C3 〜C20シクロアルキル、C
    6 〜C20アリール、C7 〜C20アルキルアリールおよび
    7 〜C20アラルキル基からなる群から選択され、基R
    IIは、同一であるか、または異なるものであって、直鎖
    または分枝鎖のC1 〜C20アルキル基、C3 〜C20シク
    ロアルキル、C6 〜C20アリール、C7 〜C20アルキル
    アリールおよびC7 〜C20アラルキル基からなる群から
    選択され、R基の2個以上が互いに結合し、飽和または
    不飽和の、所望により、ハロゲン、直鎖または分枝鎖の
    1 〜C20アルキル基、C3〜C20シクロアルキル、C
    6 〜C20アリール、C7 〜C20アルキルアリールおよび
    7 〜C20アラルキル基からなる群から選択されたR
    III 基で置換された、縮合環構造を形成することがで
    き、前記基R〜RIII は所望により、炭素または水素原
    子、またはその両方、に対する置換基として1個以上の
    異原子を含む)の化合物から選択される、請求項4に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】1,3−ジエーテル(3.2)が、1,1
    −ビス(メトキシメチル)−シクロペンタジエン、1,
    1−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5−テトラ
    メチルシクロペンタジエン、1,1−ビス(メトキシメ
    チル)−2,3,4,5−テトラフェニルシクロペンタ
    ジエン、1,1−ビス(メトキシメチル)インデン、
    1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3−ジメチルイ
    ンデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−4,7−ジ
    メチルインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−4
    −フェニル−2−メチルインデン、1,1−ビス(メト
    キシメチル)−7−(3,3,3−トリフルオロプロピ
    ル)インデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−7−
    トリメチルキシリルインデン、1,1−ビス(メトキシ
    メチル)−7−トリフルオロメチルインデン、1,1−
    ビス(メトキシメチル)−7−メチルインデン、1,1
    −ビス(メトキシメチル)−7−シクロペンチルインデ
    ン、1,1−ビス(メトキシメチル)−7−イソプロピ
    ルインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−7−シ
    クロヘキシルインデン、1,1−ビス(メトキシメチ
    ル)−7−tert−ブチルインデン、1,1−ビス
    (メトキシメチル)−7−tert−ブチル−2−メチ
    ルインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−7−フ
    ェニルインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)−2
    −フェニルインデン、9,9−ビス(メトキシメチル)
    フルオレン、9,9−ビス(メトキシメチル)−2,
    3,6,7−テトラメチルフルオレン、9,9−ビス
    (メトキシメチル)−2,3,4,5,6,7−ヘキサ
    フルオロフルオレン、9,9−ビス(メトキシメチル)
    −2,3−ベンゾフルオレン、9,9−ビス(メトキシ
    メチル)−2,3,6,7−ジベンゾフルオレン、9,
    9−ビス(メトキシメチル)−2,7−ジイソプロピル
    フルオレン、9,9−ビス(メトキシメチル)−1,8
    −ジクロロフルオレン、9,9−ビス(メトキシメチ
    ル)−2,7−ジシクロペンチルフルオレン、9,9−
    ビス(メトキシメチル)−1,8−ジフルオロフルオレ
    ン、9,9−ビス(メトキシメチル)−1,2,3,4
    −テトラヒドロフルオレン、9,9−ビス(メトキシメ
    チル)−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒド
    ロフルオレン、および9,9−ビス(メトキシメチル)
    −4−tert−ブチルフルオレンからなる群から選択
    される、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】チタン化合物(2)が、ハロゲン化チタン
    およびハロゲンアルコラートからなる群から選択され
    る、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】チタン化合物(2)が四塩化チタンであ
    る、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】ハロゲン化マグネシウム(1)の前駆物質
    が、 −グリニャールRMgX化合物(式中、RはC1 〜C20
    炭化水素基であり、Xはハロゲン化物である)、 −MgR2 化合物(式中、Rは上記の通りである)、 −MgCl2 ・nROH付加物(式中、nは一般的に1
    〜3であり、Rは上記の通りである)、 −Mg(OR)2 化合物(式中、Rは上記の通りであ
    る)、 −Xn Mg(OR)2-n 化合物(式中、0<n<2、X
    およびRは上記の通りである)、および −ハロゲン化マグネシウムとチタンアルコラートの錯体 からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】ハロゲン化化合物が四塩化ケイ素であ
    る、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】少なくとも電子供与体(3)の添加b)
    が溶剤なしに行なわれる、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】添加b)、および他の所望により使用す
    る電子供与体(3)の添加が、チタン化合物との反応の
    最中に行なわれる、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】Mg/電子供与体(3)のモル比が、添
    加a)およびb)の両方、および所望により行なうその
    他の添加に関して、4:1〜12:1である、請求項1
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】チタン化合物(2)の反応、電子供与体
    (3)の添加、および電子供与体(3)と他の化合物の
    反応が0〜135℃で行なわれる、請求項1に記載の方
    法。
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