JPH09191843A - 紅花入り麺麭類の皮、およびその製造方法 - Google Patents

紅花入り麺麭類の皮、およびその製造方法

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JPH09191843A
JPH09191843A JP8028683A JP2868396A JPH09191843A JP H09191843 A JPH09191843 A JP H09191843A JP 8028683 A JP8028683 A JP 8028683A JP 2868396 A JP2868396 A JP 2868396A JP H09191843 A JPH09191843 A JP H09191843A
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Shoji Kanouchi
内 章 二 叶
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紅花の効能によって健康食品化を果たすと共
に、加熱調理によって紅花特有の鮮やかな発色を得られ
るようにする新規な食材としての紅花入り麺麭類の皮
と、新規な工程からなる紅花入り麺麭類の皮の製造方法
とを提供する。 【解決手段】 小麦粉、塩、水を適量ずつ混練して生地
2を作り、乾燥紅花花弁23,23,……または、乾燥
紅花花弁23,23,……が1に対して小細片状もしく
は粉末状の乾燥紅花24,24,……が1の割合から成
る乾燥紅花素材を0.1〜0.3重量%混合し、練り上
げ、生地2の全体が黄色系か、または、薄紅色系あるい
は桃色系に発色されるようにした紅花入り麺麭類の皮2
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、山形県特産品として知名度
の高い紅花を活用した麺麭類の皮と、その製造方法に関
するものであり、漢方薬等としても利用されている紅花
の効能によって健康食品化を果たすだけではなく、加熱
調理によって紅花特有の鮮やかな発色を得られるように
する新規な食材としての紅花入り麺麭類の皮と、その薬
効および発色効果を確実に発現可能とする新規な工程か
らなる紅花入り麺麭類の皮の製造方法を提供しようとす
るものである。
【0002】
【従来の技術】我国における食文化は非常に多様化し、
その中でも和食と共に食することに抵抗の少ない中華料
理は、もはや今日の日々の食生活に欠くことのできない
極めて一般化した食品となっている。その中でも、餃
子、シュウマイ、春巻等といった麺麭類のように、小麦
粉を利用した薄い皮で具を包む料理は、専門店で食する
だけではなく、冷凍食品技術の著しい発達等のお蔭もあ
って、一般家庭でも手軽に食することができ、しかも栄
養価の高い料理として非常に人気がある。
【0003】麺麭類の皮は、通常、小麦粉に湯または水
を加えて練った生地をめん棒で薄く伸ばし、所定形状に
型抜きして作られており、これら薄皮類は、製造工場や
中華料理店等が、夫々の特色を出すために、小麦粉の素
材に拘ったり、同じ小麦粉でも強力粉と薄力粉との混合
割合を変えた上、塩や油を加えたり、卵を入れたり、浮
き粉を使用する等して、少しでも差別化された独特の味
わいや歯応え等が得られるよう多大の努力が払われてき
ている。
【0004】こうした努力とは裏腹に、店頭に陳列さ
れ、パック販売される餃子やシュウマイ等麺麭類の多く
は、使用している皮の色、艶、形等によって商品の味や
質の善し悪しが判断された上で購入されるのが常である
ことから、製造・販売業者にとって、この見栄えの点
は、味わいの問題に退けを取らないほどの極めて重大な
関心事である筈のところ、これまでに提供されてきたも
のの殆どは、小麦粉等の原料そのものに係わる乳白色ま
たは象牙色等の灰白色系のものに限定されてしまってい
て、その色合いの点で、今日までのところ何等の改良、
工夫も施されてきていないのが実情となっている。
【0005】他方、餃子やシュウマイ等の栄養価といえ
ば、皮の中に収められる具が、肉や野菜等を多数種類に
渡って使用するものであって、極めて栄養のバランスが
よく、健康的な食生活に最適な食品の一つとして高い評
価が得られていることから、特段、この栄養価の点で餃
子やシュウマイ等の食品を問題視する必要性はなさそう
にも見えるが、驚異的な経済発展を遂げ、恵まれた生活
環境の中で世界でも有数の長寿国となった我が国では、
多くの人々の関心が、より一層の健康管理に向けられ、
少しでも体に良いものを求め続けて止まないという社会
現象が起きていて、栄養価の高いとされる食品について
も、それらの要求に応えるべく、様々な改良、工夫がな
されるという風潮が見受けられることから、十分に栄養
価の高い餃子やシュウマイ等といった麺麭類といえど
も、これらの風潮から取り残されてしまう不利益は、当
然に見逃してしまう訳にはいかないといえる。
【0006】本願発明者は、餃子、シュウマイ、ワンタ
ン等麺麭類を専門に手掛ける者の一人として、こうした
従来からの餃子、シュウマイ等の食品を、現状のニーズ
に応えられるものとするために、何等かの改良、工夫を
加える必要性を痛感していたところ、健康食品としての
利用価値が極めて高く、また、独特の淡い紅色を醸し出
す貴重な染料としても名高い山形県特産の紅花に着目
し、この紅花を餃子、シュウマイ、ワンタン等といった
麺麭類用の薄皮へ応用する試みに取り組むこととなっ
た。
【0007】紅花は、古くは南ヨーロッパから中近東、
インド、中国で栽培され、西南アジア原産の菊科の二年
草であり、サフラワーと称されて広く利用されている。
日本へは6〜7世紀にかけて朝鮮半島を経て渡来し、紅
の原料や薬用として栽培されたもので、このサフラワー
は、花冠を摘み、これを陰干ししたものが生薬の紅花
(コウカ)として処方され、また、やや堅い白色の殻に
包まれた種子は紅花油(サフラワーオイル)を26〜3
7%含み、リノール酸が70%を占める半乾性油を有
し、高級食用油として利用され、この紅花油には、血液
中のコレステロールを減少させ、動脈硬化を予防する等
の秀れた効能があることから、現在注目される健康食品
素材の一つとなっている。
【0008】この紅花を、小麦粉に混入して餃子、シュ
ウマイ、ワンタン等麺麭類用の薄皮に作り上げる場合、
その採用する紅花の性状や混入割合、あるいは小麦粉の
種類等の違いによって、生地の段階の色合いと、加熱調
理後に発色する色合いとがかなり異なる事実(色が飛ん
でしまったり、逆に鈍い紅色になる。)が認められたこ
とから、試作実験に着手した後も、加熱調理後の色合い
を食品の色合いとして最適なものとする上でかなりの試
行錯誤を繰り返してきた結果、遂に、期待どおりの色合
いの麺麭類の皮を完成させることに成功したものであ
る。以下に、その構成を、図面に示すこの発明を代表す
る実施例と共に詳述していくこととする。
【0009】
【発明の構成】図面に示す代表的な実施例からも明確に
理解されるように、この発明の紅花入り麺麭類の皮は、
基本的に次のような構成から成り立つものである。即
ち、小麦粉、塩、および水を適量ずつ混練してなる生地
に、紅花花弁単独か、あるいは、紅花花弁に小細片状も
しくは粉末状の同花弁を1:1の割合で混ぜ合わせたも
のの何れかが略0.1〜0.3重量%混入され、全体が
略均質な黄色系か、あるいは桃色系に着色されると共
に、無数の紅色斑紋を現出させてなる紅花入り麺麭類の
皮である。
【0010】
【望ましい実施態様】また、上記した構成を基本とする
この発明の紅花入り麺麭類の皮に包含される最も望まし
い構成からなるものとして示すと、小麦粉として等量の
強力粉と中力粉とを合わせて約70重量%前後、塩が約
1重量%前後、および水約28重量%を適量ずつ混練し
てなる生地に、紅花花弁を単独でか、あるいは、紅花花
弁に小細片状もしくは粉末状の同花弁を1:1の割合で
混ぜ合わせたものの何れかが略0.1〜0.3重量%混
入され、全体が略均質な黄色系か、あるいは桃色系に着
色されると共に、生地全体に無数の紅色斑紋を現出させ
てなる紅花入り麺麭類の皮となる。そして、この特徴あ
る紅花入り餃子等の皮に関連し、この発明には、下記す
るとおりの工程で製造する紅花入り麺麭類の皮の製造方
法も包含される。
【0011】
【関連する発明】強力粉と中力粉とを等量合わせて約7
0重量%前後とした小麦粉に、必要に応じてそば粉1〜
3重量%を加えた粉体に対し、塩が約1重量%、およ
び、乾燥させた紅花花弁を単独でか、あるいは、紅花花
弁に小細片状もしくは粉末状の同花弁を1:1の割合で
混ぜ合わせたものの何れかが略0.1〜0.3重量%を
一緒に混入、撹拌し、少なくとも2時間以上冷蔵庫で冷
やした水約30重量%前後を、略4〜6分の間に少しず
つ注いで混練する工程。その直後に、ローラで引き延ば
して7mm前後の厚みの帯状となして軸棒に巻き取り、第
1段階の巻取麺帯として2〜3時間寝かせる工程。それ
らの熟成期間を経過した2本の第1段階の巻取麺帯から
同時に麺帯を引き出しながら合わせて填圧ローラ間を潜
らせ、双方合わせて略10mm前後の厚みの1枚状巻取麺
帯として他の軸棒に巻き取り、第2段階の合せ巻取麺帯
となす工程。
【0012】以降も、該合せ巻取麺帯2本から1本の合
せ巻取麺帯となす工程を、少なくとも2回繰り返す過程
において填圧ローラの調整により、段階的に生地の厚み
を減じていき、最終的に生地の厚みを略1mm前後にした
ところで、略25cm程度の太芯に巻き取って最終巻取麺
帯と麺帯とする工程。その後、当該最終巻取麺帯を、そ
の太芯軸心に沿う方向に切り開いて平板化した上、その
厚み方向に型抜きして多層構造の紅花入り餃子等の型抜
きブロックとする工程。最後に、それら多層構造の紅花
入り餃子等の型抜きブロック毎に、重ね合わされている
皮を1枚ずつ剥がし、この発明の上記した特徴ある紅花
入り麺麭類の皮に形成する工程によって製造する紅花入
り麺麭類の皮の製造方法である。
【0013】小麦は、強力粉と中力粉とが夫々同量ずつ
配合されてなるものを採用するのが望ましいが、作り上
げる皮の厚み、大きさ、あるいは望みの歯触り具合、更
には、採用する小麦自体の品質等の要因によっては、そ
の配合分量を変更することも勿論可能である外、強力
粉、中力粉何れか単独使用によるものとすることもでき
なくはない。この小麦粉に加える水は、小麦粉重量の略
30%前後、最適には28%程度に相当するものを、予
め冷蔵庫で2時間以上は冷しておいたものが最適で、小
麦粉への馴染みを良くすることができ、それを小麦粉に
満遍なく行き渡らせるよう、一度に加えてしまわず、徐
々に加水していくようにし、小麦粉の分量にもよるが4
〜6分程度の時間を掛けながら小麦粉に混ぜ合わせ、小
麦粉が、大小取り混ぜた団子状のものとなるようにし、
それら団子状の小麦粉をまとめてローラで引き延ばし、
段階的に厚みを薄くしていって、最終的な厚みの生地に
形成することとなる。
【0014】紅花は、国内生産高の殆どを占めている最
上川中流部の山形市、天童市、河北町等、主として最上
地方周辺で産出される乾燥最上紅花が、最も上質で最適
ではあるが、他の地域、例えば中国産等のような海外で
生産された乾燥紅花を、十分な品質管理の下に用いるこ
とも勿論可能である。そして、混入させる紅花は、花弁
のままで乾燥させたものを単独で採用しても差支えはな
い(但し、餃子等の食品として食するために熱を加えた
ときの発色において、赤色系が抜け気味となって、黄色
系もしくは茶褐色系へ発色傾向となる)が、この花弁の
ままで乾燥させたものと、小細片状に砕くか、あるいは
粉末状に粉砕した乾燥花弁とを略等量(重量割合)ずつ
合わせて採用したものとすることにより、熱を加えた後
の発色傾向を、綺麗な薄紅色系ないしは桃色系として、
見た目にも美しく、食べる人の食欲をそそる食品とする
ことができ、商品価値を高める上で非常に有効であるこ
とを見出した。
【0015】紅花の他の素材への混合割合は、食品に適
した発色効果や紅花成分の薬効上の有効性、および経済
性等を勘案すると共に、紅花素材の品質、あるいは時節
の違い等をも考慮して、0.1〜0.3重量%の間の最
適な範囲(最も普通の条件では略0.2重量%)が選択
されれば良く、上記した小麦粉に直接混合するよりも、
小麦粉に混入する前の段階の水に、約1重量%程度の食
塩と共に混合、撹拌するようにして小麦粉への混合を図
るようにした方が、均質な混合を実現することができ、
しかも作業性を良くことにもなって望ましいといえる。
なお、食塩は、水の小麦粉への絡み具合を良くすると共
に、製造後の餃子の皮の品質管理をし易くする上で有効
に作用し、また、冷凍保存して品質管理がなされること
を想定した食品とする場合には、解凍時の紅花の色落ち
防止を防止するために、加える水を、予め約1重量%程
度の食酢、特に梅酢の混入された水として使用すると、
略その目的が達成されることを確認済みである。以下、
代表的な実施例について順次詳述することにより、この
発明に包含される紅花入り麺麭類の皮およびその製造方
法が、より具体的且つ明確に把握できるようにすること
とする。
【0016】
【実施例1】先ず、図1の餃子の皮を概略的に示す斜視
図、図2の麺帯を示す斜視図、図3の2本の麺帯から1
本の麺帯に巻き取る作業過程を説明した斜視図、図4の
麺帯を四角く切り取る作業過程を説明した斜視図、およ
び図5の円筒形の抜き型で餃子の皮を型抜きする作業過
程を説明した斜視図に示される事例は、この発明の基本
的な構成からなる紅花入り餃子の皮の製造方法の最も代
表的な実施例について、その工程に従って順次略図的に
示したものである。なお、この実施例では、説明の便宜
上、餃子の皮に限定したものとして示すこととなるが、
シュウマイやワンタン、春巻き等その他の麺麭類の皮に
ついても、略同様に実現可能であることはいうまでもな
い。
【0017】先ず、充分に乾燥させた紅花花弁の中か
ら、目で確認できる枝葉等のゴミを丹念に取り除いた
上、更に細かい枝葉や砂等を篩に掛けて除去してから、
約20gはそのまま花弁のままの乾燥紅花23,23,
……とし、他にそれら乾燥紅花花弁を適宜粉砕機や場合
によっては包丁等で細かくみじん切り、または粉末状に
したもの24,24,……約20gを混合してよく撹拌
して乾燥紅花素材とする。なお、みじん切りにした小細
片状の花弁を使用する場合には、収穫した紅花から咢の
部分を取り除いた生の紅花花弁を包丁等で細かく裁断
し、水または湯による濯ぎを行った後で乾燥させたもの
を採用するようにしてもよい。小麦粉素材としては、強
力粉6kgと中力粉6kg、およびそば粉180gとを
約2〜3分間撹拌してよく混ぜ合わせたものを採用す
る。
【0018】水は、事前に冷蔵庫等で2時間以上冷して
おいたものが小麦粉への馴染みを良くすることから最適
で、小麦粉素材に混入する直前に取り出し、当該水4.
8kgに対して、上記した分量の紅花素材23,23,
……、および24,24,……約40gと、食塩120
gとをよく混ぜ合わせてから、冬期間では5〜6分、夏
でも4〜5分程度の時間を掛けてゆっくりと小麦粉素材
に注ぎながら全体に満遍なく行き渡るようにしながら、
小麦粉素材を練り合わせていくようにする。但し、この
練り混ぜ時間を取り過ぎてしまっても生地内に熱を篭ら
せてしまい、生地を変質させてしまう等の弊害を招いて
適切を欠いてしまう虞があることから注意を要する。
【0019】水の混練された小麦粉は、この分量の水で
は、全体が一塊になる程十分ではないため、大小取り混
ぜた団塊状のものと多数の粒状のものとが混在した状態
のものとなるが、構わず、それらを手延べ棒等で延ばし
ていく段階で一塊状にまとめていき、厚さ15〜20m
m程度の厚板状のものとし、その後、市販の麺延べ用の
ローラに掛け、厚さ7〜8mm、幅30cm程度の麺帯
となし、順次軸棒1に巻き取っていって、図2に略図的
に示す状態の直径約25cm程の第1段階の巻取麺帯
3,3を2本作り上げ、約2〜3時間程度、そのままの
状態に寝かせて熟成することにより、生地2内のグルテ
ンを引き出して粘性を高め、以降の工程の円滑化を図る
ようにする。
【0020】熟成期間を経過させた2本の第1段階の巻
取麺帯3,3から、図3に示される如く、各巻取麺帯
3,3の生地2,2を同時に引き出しながら重ね合わせ
状として填圧ローラ9,9を潜らせ、一枚状の生地にし
て1本の軸棒5に巻き取っていき、第2段階の合せ巻取
麺帯4を作り上げる。その際に、第2段階の合せ巻取麺
帯4の直前に配した填圧ローラ9,9の間隙を調整し、
第1段階で夫々約8mm前後の厚さとした生地2,2を、
そのまま2枚重ねとすれば合計で略16mm厚となってし
まうところ、合わせて約10mm程度の厚み寸法に押し潰
されてしまうようにした巻き取り作業となるようにしな
ければならない。
【0021】以下、同様に合せ巻取麺帯2本4,4か
ら、1本の合せ巻取麺帯となす工程を少なくとも2回に
渡って繰り返すようにし、第3段階では約8mm前後の厚
さの生地2として巻き取られた合せ巻取麺帯7、第4段
階では、約5mm前後の厚さの生地2として巻き取られた
合せ巻取麺帯へ、そして、最終巻取麺帯では、生地2の
厚さが約1mm前後のものとなるよう、次第に填圧ローラ
9,9の間隙を狭めていくようにした巻き取り作業を実
施するようにする。なお、最終段階の巻取工程では、生
地2の巻き取りをそれまでの軸棒5から、タイコと称さ
れる直径25cm程度とした太芯6に変えると共に、巻き
取る生地2の間に打ち粉(でんぷん粉)を振り掛けなが
らの巻き取りとすることにより、以降の製造工程を実施
し易くなるようにすべきである。
【0022】その後、当該最終合せ巻取麺帯7を、図4
に示される如く、その太芯6の軸心に沿う方向に切り開
いて平板化した上、図5に示されるように円筒状の型抜
き用の刃8でその厚み方向に型抜きし、各型抜きブロッ
ク22,22,……単位で、薄く約1mm厚程度に押し潰
された生地2が約40枚程度重なり合ったものを、でき
るだけ無駄無く作り出し、それら型抜きブロック22,
22,……から1枚ずつ剥がして紅花入り餃子の皮2
1,21,……を完成するものである。なお、型抜き後
の生地2の残部は、他の蕎麦、うどん等を造る素材の中
に混ぜ合わせて使用するか、単独で練り合わせてうどん
素材としてに使用することができ、その結果、当然、そ
れら麺にも、上記した紅花入り餃子の皮21,21,…
…同様に、紅花による発色現象が発現される。
【0023】こうして完成された餃子の皮21は、図1
に示されるように、斜線で示される全体が鴇色、薄紅梅
色から桜色までの範囲の桃色系あるいは薄紅色系に着色
されると共に、淡い色合いの生地2中に、略均等に散在
状となる紅花花弁23,23,……と細かい無数の紅色
斑点24,24,……とが入り交じった独特の外観を呈
するものとなり、これまでに提供されたことのない、い
かにも食欲をそそる餃子の皮を実現することになる。な
お、紅花の種子をミキサー等により細かく加工した後に
少量を生地に混ぜることにより、餃子の皮21中に紅花
油を含ませることも可能である。
【0024】完成されたこの発明の餃子の皮21は、従
前までの餃子の作り方同様に、白菜やキャベツ40kg
をミキサーにかけ、韮30束をみじん切りにし、豚挽き
肉6〜8kgと混ぜ合わせ、適量の大蒜、生姜、をみじ
ん切りにして加え、化学調味料、醤油、酒、胡椒、ラー
ド、胡麻油を、各々少量混ぜ合わせて完成した具を餃子
の皮9の周囲に水を付け、中央に15g程の具を乗せて
2つ折りにし、ひだを造りながら包んだ上、厚手のフラ
イパンを熱して油を塗り、餃子を並べ入れ、水を加えて
蓋をして蒸し焼きし、水がなくなったら、少量の油を加
えて、餃子の底に色がつくまで焼くようにして餃子に調
理すればよく、この調理、加熱によっても、何等色合い
上に支障を来す虞はないことが確認済みである。
【0025】
【作用効果】以上説明したこの発明の紅花入り餃子等麺
麭類の皮は、強力粉や中力粉等を混練して造る生地中
に、乾燥させた紅花花弁を単独か、あるいはこの乾燥紅
花花弁と小細片状または粉末状にした乾燥紅花花弁とを
併用して混在させることにより、生地全体を桃色系の淡
い紅色のものから、場合によってはやや赤み掛かった黄
色系のものにまで発色させることができると共に、それ
らの色に染まった生地内に、紅色の無数の斑点を散在さ
せた外観のものとすることができるので、外的美観を著
しく向上させ、従前までの餃子やシュウマイ、ワンタン
等麺麭類の皮とは明らかに差別化が可能なものとするこ
とができ、消費者の購買意欲を駆り立てる面で大いに役
立つ食品とすることができるものである。
【0026】また、十分に栄養価の高い食品として定着
している餃子やシュウマイ、ワンタン等麺麭類ではある
ものの、更に、紅花の生薬成分が添加された健康食品と
することによって、現代人の要望にもうまく適合した付
加価値のある食品とすることもでき、しかも、紅花の種
子を粉末状にして添加したものとすれば、リノール酸に
よる薬効をも期待できる秀れた食品とすることも可能と
なり、長年に渡って殆ど改良されることもなく提供され
続けてきた伝統的な食品である餃子やシュウマイ、ワン
タン等麺麭類の消費拡大に、上記した外観上の特徴とも
相俟って大いに威力を発揮することができるものとな
る。
【0027】特に、望ましい実施態様として示した配合
割合によって実現される紅花入り麺麭類の皮としたもの
では、出来上りを略理想的なものとすることがが可能で
あり、加熱調理された後においても紅花の着色効果が確
実に期待できるものとする点で極めて有利なものとなる
外、食酢を所定量添加したものとすれば、冷凍保存した
後での着色効果の減退傾向をも抑止可能となるため、従
前までの餃子やシュウマイ、ワンタン、春巻き等のよう
な麺麭類用の素材同様に、量販店等におけるレトルト食
品等としての提供についても何等支障を来すことのない
ものとすることができる。
【0028】一方、上記のように秀れた特徴を有するこ
の発明の紅花入り麺麭類の皮の製造方法は、紅花素材を
十分吟味して所定割合水に混合して小麦粉に注ぎ、混
練、引き延ばし、軸棒に巻き取っては巻取麺帯とし、そ
の中の2本から1本の重ね巻取麺帯にしていく過程を適
宜段階に渡って繰り返していき、次第に生地の厚さを薄
くしていって所望する厚みの生地に巻き取り、形成する
という工程を経ることにより、乾燥紅花素材の混合によ
って裂けたり崩れ易くなってしまう生地が、綺麗な一枚
状に押し潰されていき、しかも、乾燥紅花素材の生地内
への混合具合がより均質化されていくようにするとい
う、極めて特徴的で簡便な製造工程によるものとなって
いて、工場における大量生産は無論のこと、小規模な中
華料理店においても十分採用可能な製造方法となってい
ることから、食品素材として新規で有用なこの発明の紅
花入り麺麭類の皮の製造が非常に簡便化され、麺麭類の
消費拡大を図っていく上で極めて好都合のものになると
いえる。特に、実施例として示した製造工程によれば、
上記した製造上の特徴が最も効果的に発揮され、より経
済的にこの発明の紅花入り麺麭類の皮を製造することを
可能にするという秀れた効果を得ることができるものと
なる。
【0029】叙上の如く、この発明の紅花入り麺麭類の
皮、およびその製造方法は、これまで改良されることが
殆どなされて来なかった伝統的食品の一つであって、極
めて人気のある食品でもある餃子やシュウマイ、ワンタ
ン、春巻き等麺麭類を、これまでに提供されたことのな
い外観と品質とを有するものに改良し、これら麺麭類の
消費の拡大を促していく大きな要因になり得ると共に、
消費者にとっては、より栄養価に富んだ画期的な食品の
一つとして受け入れられていく可能性の高いものとなり
得るものであり、それら関係方面から大いに賞賛される
ものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の紅花入り餃子の皮およびその製造方
法を具現化した代表的な実施例を示すものである。
【図 1】この発明に包含される餃子の皮を概略的に示
す斜視図である。
【図 2】巻取麺帯を示す斜視図である。
【図 3】2本の巻取麺帯から1本の合せ巻取帯に巻き
取つていく作業工程を説明するための斜視図である。
【図 4】最終合せ巻取麺帯を切り開いて、平板状で多
層構造の生地にする作業工程を説明するための斜視図で
ある。
【図 5】円筒形の抜き型で餃子の皮を型抜きする作業
工程を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1 軸 棒 2 生 地 21 同 餃子の皮 22 同 型抜きブロック 23 同 混合した乾燥紅花花弁 24 同 混合した乾燥紅花粉末 3 巻取麺帯 4 第2段階の合せ巻取麺帯 5 生地を巻き取る軸棒 6 太 芯 7 最終合せ巻取麺帯 8 円筒状の型抜き用の刃 9 填圧ローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦粉、塩、および水を適量ずつ混練し
    てなる生地に、紅花花弁単独か、あるいは、紅花花弁に
    小細片状もしくは粉末状の同花弁を1:1の割合で混ぜ
    合わせたものの何れかが略0.1〜0.3重量%混入さ
    れ、全体が略均質な黄色系か、あるいは桃色系に着色さ
    れると共に、無数の紅色斑紋を現出させてなる紅花入り
    麺麭類の皮。
  2. 【請求項2】 小麦粉として等量の強力粉と中力粉とを
    合わせて約70重量%前後、塩が約1重量%前後、およ
    び水約28重量%を適量ずつ混練してなる生地に、紅花
    花弁単独か、あるいは、紅花花弁に小細片状もしくは粉
    末状の同花弁を1:1の割合で混ぜ合わせたものの何れ
    かが略0.1〜0.3重量%混入され、全体が略均質な
    黄色系か、あるいは桃色系に着色されると共に、無数の
    紅色斑紋を現出させてなる紅花入り麺麭類の皮。
  3. 【請求項3】 強力粉と中力粉とを等量合わせて約70
    重量%前後とした小麦粉に、必要に応じてそば粉1〜3
    重量%を加えた粉体に対し、少なくとも2時間以上冷蔵
    庫で冷やした水約30重量%前後に、塩が約1重量%、
    および、乾燥させた紅花花弁単独か、あるいは、紅花花
    弁に小細片状もしくは粉末状の同花弁を1:1の割合で
    混ぜ合わせたものの何れかが略0.1〜0.3重量%を
    一緒に混入、撹拌したものを、略4〜6分の間に少しず
    つ注いで混練した後、ローラで引き延ばして7mm前後の
    厚みの帯状となして軸棒に巻き取り、第1段階の巻取麺
    帯として2〜3時間程度寝かせ、それらの熟成期間を経
    過させた2本の第1段階の巻取麺帯から同時に麺帯を引
    き出しながら合わせて填圧ローラ間を潜らせ、双方合わ
    せて略10mm前後の厚みの1枚状巻取麺帯として他の軸
    棒に巻き取り、第2段階の合せ巻取麺帯となし、以降
    も、該合せ巻取麺帯2本から1本の合せ巻取麺帯となす
    工程を、少なくとも2回繰り返す過程において填圧ロー
    ラの調整により、段階的に生地の厚みを減じていき、最
    終的に生地の厚みを略1mm前後にしたところで、略25
    cm程度の太芯に巻き取って最終巻取麺帯とした後、該最
    終巻取麺帯を、その太芯軸心に沿う方向に切り開いて平
    板化した上、その厚み方向に型抜きして多層構造の紅花
    入り餃子等の型抜きブロックとなし、それら個々の多層
    構造の紅花入り餃子等の型抜きブロックから、1枚ずつ
    剥がして紅花入り餃子等の皮に形成することを特徴とす
    る紅花入り麺麭類の皮の製造方法。
  4. 【請求項4】 小麦粉に混入される水約30重量%前後
    が、約1重量%程度の割合の食酢を混入してなるものと
    したことを特徴とする請求項1ないし3何れか記載の紅
    花入り麺麭類の皮、あるいはその製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111671048A (zh) * 2020-06-19 2020-09-18 辽宁泓新科技成果转化服务有限公司 一种发酵碱蓬茶饺及其制备方法
CN112006223A (zh) * 2020-09-15 2020-12-01 郑州思念食品有限公司 一种咸鸭蛋黄饺子皮及其制作方法

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