JPH09189139A - 集合住宅 - Google Patents

集合住宅

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JPH09189139A
JPH09189139A JP342196A JP342196A JPH09189139A JP H09189139 A JPH09189139 A JP H09189139A JP 342196 A JP342196 A JP 342196A JP 342196 A JP342196 A JP 342196A JP H09189139 A JPH09189139 A JP H09189139A
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dwelling
stairwell
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Kozo Wakita
幸三 脇田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床面をフラットにしながら、無駄な空間を空
けずに十分な採光を確保する。 【解決手段】 各住戸10の床面は住戸10の平面領域
の全体に亘って実質的にフラットな単一面で構成されて
いる。東西に分かれる3つのブロック11E,11C,
11Wのうちの中央のブロック11Cには、天井を高く
することにより南面を戸外に開口させた採光空間16が
設けられている。この採光空間16により住戸10内に
は奥まで十分に光が採り入れられる。採光空間16は光
の採り入れ可能な南側の部分だけとしてあるから、住戸
10内には採光の用をなさずに無駄に頭上に広がる空間
は存在していない。採光空間16が上の階の住空間に突
き出し、採光空間16以外の領域では上の階の住戸10
が直接積層されるようになっているから、上下階の住戸
10,10の間に無駄な空間は空かない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の住空間を積
層した集合住宅に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】来るべ
き高齢化社会に対応した住宅設計においては、高齢者が
住戸内を安全に移動できるようにするために、階段をな
くし、段差をできるだけ小さくすることが重要な課題と
なる。また、限られた階高のなかで十分なひろがりとゆ
とりが得られなかった従来の集合住宅に対し、吹き抜け
のある住まいが必要とされる。さらに、室内へ陽射を採
り入れることも重要な課題となる。
【0003】ところが、従来の集合住宅構造をみると、
一般的な集合住宅1では、図19(A)に示すように、
階段もなくて床面2も実質的にフラットとなっている
が、天井高がそれほど高くないために陽射しが届くのは
採光用の開口部3に近い僅かな領域だけであり、明るさ
の点で不十分である。
【0004】その対策として、同図(B)に示すよう
に、天井高を1.5倍程度高くして光の届く範囲を大き
くしたものが考えられた。しかし、開口部4から離れて
いる奥側(図19の右側)の空間5は陽射しを採り入れ
るための用をなさないため、この奥の部分では天井高が
高くなった分だけ頭上に無駄に空間が広がることになっ
てしまう。
【0005】そこで、同図(C)に示すように、天井6
を2階分の高さまで立ち上げて採光効果を更に高めると
共に、開口部7から離れている奥の部分を2層として無
駄な空間をなくすようにしたメゾネットタイプのものが
考えられた。しかし、メゾネットタイプでは、住戸内に
1層部8Aと2層部8Bとを行き来するために階段(図
示せず)を設ける必要があるため、十分な陽射しを確保
することと床面9を全体に亘ってフラットにすることの
双方を両立させることはできない。
【0006】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
であり、床面をフラットにしながら、無駄な空間を空け
ることなくゆとりのある室内空間と十分な陽射しを確保
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
の住空間を積層してなる集合住宅であって、住戸の床が
その住戸の平面領域の全体に亘って実質的にフラットな
単一面で構成されていると共に、住戸にはその天井の一
部を立ち上げることによって戸外に開口する吹き抜け空
間が設けられ、この吹き抜け空間がその住戸の上の階の
住空間に突き出した構造となっているところに特徴を有
する。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、吹き抜け空間と上の階の住戸内空間とが戸境壁を介
して隣接している構成としたところに特徴を有する。
【0009】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、上の階の住戸内において吹き抜け空間と隣接してい
る居室には、戸外に面する開口部が設けられている構成
としたところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】請求項1の発明においては、床
面は住戸の平面領域の全体に亘って実質的にフラットな
単一面で構成されていて住戸内に階段は存在しないか
ら、足腰が弱化した高齢者でも住戸内を不自由なく移動
することができる。また、天井を高くして戸外に開口す
る吹き抜け空間を設けたことにより、ゆとりのある室内
空間が確保されると共に、住戸内には奥まで十分に陽射
しが採り入れられる。天井が立ち上がっているのは陽射
しを採り入れるのに必要な空間だけであるから、吹き抜
け空間以外の領域では陽射しを採り入れる用を成さない
無駄な空間が頭上に広がることはない。さらに、吹き抜
け空間は上の階の住空間に突き出しているから、吹き抜
け空間以外の領域では上の階の住戸が直接積層されるよ
うになり、上の階の住戸と下の階の住戸との間に無駄な
空間が空くことはない。このように、本発明によれば、
床面をフラットにしながら、無駄な空間を空けることな
くゆとりのある室内空間と十分な陽射しを確保すること
ができる。
【0011】請求項2の発明においては、上の階の住空
間に突き出した吹き抜け空間が上の階の住戸と隣接して
いるため、上の階の住空間内においては無駄な空間が空
くことがなく、空間の有効利用が実現される。
【0012】請求項3の発明においては、吹き抜け空間
と隣接している居室においては、その吹き抜け空間との
隣接面が戸境壁で塞がれた状態となっているためにここ
から採光することはできないのであるが、この居室には
戸外に面する開口部が設けられているから、この開口部
を通して光を室内に採り入れることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
<実施形態1>以下、本発明を具体化した実施形態1を
図1乃至図4を参照して説明する。本実施形態の集合住
宅においては、図1に簡略化して示すように、各住戸1
0の占める空間の立体形状が同一であって、複数の住戸
10を水平方向及び上下方向に規則的に配列して組み上
げたような構造となっている。
【0014】各住戸10の平面形状は、北面(図1にお
ける右上の面)の一部が切欠されて全体として「凹」字
形をなす。また、住戸10の南面(図1における左下の
面)から視た立面形状は「凸」字形をなし、東西方向に
3つのブロック11E,11C,11Wに分けられる。
【0015】東側と西側のブロック11E,11Wは、
図2及び図3に示すように、南側がベランダ12に面し
ていると共に北側が共用廊下13に面しており、その高
さは1階分に相当する。中央のブロック11Cは、南面
と北面の双方が東西両ブロック11E,11Wよりも内
側へ奥まるように切欠されたようになっている。図2及
び図3に示すように、南側の切欠部はベランダ12の一
部を構成し、北側の切欠部はプライベートな光庭14と
なっている。この中央のブロック11Cには居間15の
みが配置されている。
【0016】この中央のブロック11Cの天井は東西の
両ブロック11E,11Wよりも高く立ち上げられてお
り、その高さは2階分に相当する。この天井を立ち上げ
たことによって形成された空間は吹き抜け空間16とな
っている。この吹き抜け空間16の南面は、例えば透明
なガラス板が嵌められた窓16Aとなっていて、太陽光
が住戸10内へ採り入れられるように戸外へ開口されて
いる。
【0017】尚、図2に示す奇数階の住戸10に設けた
吹き抜け空間16は偶数階の住戸10をあらわす図3に
あらわれ、逆に図3に示す住戸10に設けた策16は図
2にあらわれる。
【0018】また、住戸10の床は、和室の敷居のよう
な若干の高低差はあるものの、実質的には住戸10の全
体に亘ってフラットな面のみによって構成されている。
したがって、メゾネットタイプの住戸とは異なり、住戸
内には階段や大きな段差は存在していない。
【0019】上記した住戸10の配置は次のようにな
る。各階においては東西に隣接する住戸10,10同士
が所定の間隙を空けて並べられ、且つ、奇数階の住戸1
0と偶数階の住戸10とが東西方向にずれて配置されて
いる。これにより下の階の住戸10の吹き抜け空間16
が上の階の隣接する住戸10,10同士の間隙と対応す
るようになっている。そして、奇数階の住戸10の東側
のブロック11Eと偶数階の住戸10の西側のブロック
11Wとが上下に空間を空けずに交互に積層されると共
に、奇数階の住戸10の西側のブロック11Wと偶数階
の住戸10の東側のブロック11Eとが上下に空間を空
けずに交互に積層される。さらに、各階の住空間(住戸
10等の専用空間と廊下13や階段等の共用空間を合わ
せた空間)には下の階の住戸10の吹き抜け空間16が
突き出していて、この吹き抜け空間16が東西に隣り合
う住戸10,10同士の間隙に空間を空けずに挟まれる
ように位置している。
【0020】この下の階の吹き抜け空間16とこれに隣
接する上の階の住戸10とは、戸境壁17で仕切られて
おり、これによって各住戸10間のプライバシーが保た
れる。戸境壁17を介して吹き抜け空間16と隣接する
居室(図2においては洋室18A、図3においては和室
18Bとワークルーム18C)には、ベランダ12への
出入り及び室内への採光を可能にするための開口部19
が設けにれている。尚、吹き抜け空間16の北側の空間
14Aは、この吹き抜け空間16が設けられている住戸
10の光庭14の上方の吹抜けとなっている。
【0021】本実施形態の集合住宅では、各住戸10内
の床面が住戸10の平面領域の全体に亘って実質的にフ
ラットな単一面で構成されていて住戸10内に階段は存
在しないから、足腰が弱化した高齢者や体の不自由な人
でも住戸内を安全に移動することができる。
【0022】また、南側に面する居間15の天井を高く
して戸外に開口する吹き抜け空間16を設けたことによ
り、ゆとりのある室内空間が確保されるとともに、住戸
10内には奥まで十分に陽射しが入り込む。この天井を
立ち上げてあるのは光を採り入れることが可能な南側に
面する居間15の部分だけであるから、住戸10内にお
いて採光の用をなさずに無駄に頭上に広がる空間は存在
していない。尚、採光の用をなさない北側の部分は、戸
外の光庭14として有効に活用されている。
【0023】さらに、吹き抜け空間16が上の階の住空
間に突き出し、吹き抜け空間16以外の領域では上の階
の住戸10が直接積層されるようになっているから、上
の階の住戸10と下の階の住戸10との間に無駄な空間
が空くことはない。しかも、吹き抜け空間16は上の階
の住戸と隣接しているため、上の階の住空間内において
は無駄な空間が空くことがなく、建物全体として空間の
有効利用が実現されている。
【0024】このように、本実施形態の集合住宅によれ
ば、床面をフラットにしながら、無駄な空間を空けずに
十分な採光が確保されている。
【0025】<実施形態2>次に、本発明を具体化した
実施形態2を図5乃至図7を参照して説明する。本実施
形態の集合住宅は、立体形状が東西方向(図5における
右下から左上に向かう方向)において互いに対称である
2種類の住戸20A,20Bを立体的に組み上げたよう
な構造となっている。
【0026】一方の種類の住戸(図5の上段右側の住
戸)20Aは東西方向に3つのブロック21E,21
C,21Wに分けられる。西側のブロック21Wの南側
部分は平面間取りをあらわす図6及び図7に示すように
切欠されており、この切欠部分がベランダ22の一部を
構成する。この西側のブロック21Wには上記実施形態
1と同様に南面を戸外に開口させた吹き抜け空間23が
設けられている。尚、この吹き抜け空間23の南側に隣
接する空間22Aはベランダ22の上方の吹抜けとなっ
ている。また、東側のブロック21Eはその南側部分を
切欠されたようになっており、これが下の階の住戸20
Bの吹き抜け空間23を入り込ませるための逃がし空間
24となっている。さらに、中央のブロック21Cは、
その北側の部分を切欠されたようになっており、この切
欠部分は各住戸20A,20Bのプライベートな光庭2
5となっている。
【0027】尚、他方の種類の住戸20Bは、上記住戸
20Aと対称な構成であるため説明は省略する。また、
上記2種類の住戸20A,20Bの床は、実施形態1と
同じく、実質的には住戸20A,20Bの全体に亘って
フラットな面のみによって構成されており、メゾネット
タイプの住戸とは異なり、住戸20A,20B内には階
段や大きな段差は存在していない。
【0028】各階においては、上記した2種類の住戸2
0A,20Bが東西方向において交互に隣接して配置さ
れ、且つ奇数階と偶数階とで1住戸分だけ東西にずれて
いる。これにより、上の階と下の階との間では互いに異
なる種類の住戸が対応し、各住戸20A,20Bの逃が
し空間24には、下の階から突き出した吹き抜け空間2
3が嵌め込まれたようになっている。また、東側のブロ
ック21Eと中央のブロック21Cと西側のブロック2
1Wとには、夫々、上の階の東側のブロック21Eと中
央のブロック21Cと西側のブロック21Wとが空間を
空けずに積層されたようになっている。
【0029】下の階の吹き抜け空間23とこれに隣接す
る上の階の住戸20A,20Bとは戸境壁26で仕切ら
れており、これによって各住戸20A,20B間のプラ
イバシーが保たれる。戸境壁26を介して下の階の吹き
抜け空間23と隣接する居室には戸外に面することによ
り室内への採光を可能にする開口部が設けられている。
即ち、図6に示す和室27A・洋室27B及び図7に示
す洋室27Cには南面のベランダ22への開口部28が
設けられ、図6に示す洋室27D及び図7に示す和室2
7E・洋室27Fには北側の共用廊下29に面する開口
部28が設けられている。
【0030】このように、本実施形態の集合住宅におい
ても、上記実施形態と同様に、住戸20A,20B内の
全体に亘って床面をフラットにしながら、吹き抜け空間
23以外の部分に無駄な空間を空けることなく、ゆとり
のある室内空間が確保されていると共に、住戸20A,
20B内に陽射しを十分に採り入れることができるよう
になっている。
【0031】<実施形態3>次に、本発明を具体化した
実施形態3を図8乃至図10を参照して説明する。本実
施形態の集合住宅は、立体形状が互いに異なる4種類の
住戸30A,30B,30C,30Dを立体的に組み上
げたような構造となっている。4種類のうちの2種類の
住戸30A,30Bは、東西方向(図8における右下か
ら左上に向かう方向)において互いに対称であり、他の
2種類の住戸30C,30Dも同様に東西方向において
対称となっている。
【0032】図8の上段に示す奇数階の2種類の住戸3
0A,30Bは、東西方向に2つのブロック31E,3
1Wに分けられる。同図の右下に位置する住戸30Aに
おいて、その西側のブロック31Wの南側部分は平面間
取りをあらわす図9に示すように切欠されており、この
切欠部分がベランダ32の一部を構成する。この西側の
ブロック31Wには上記実施形態1と同様に南面を戸外
に開口させた吹き抜け空間33が設けられている。尚、
この吹き抜け空間33の南側に隣接する戸外空間はベラ
ンダ32の上方の吹抜け32Aとなっている。また、吹
き抜け空間33よりも北側における西面部分も切欠され
ていて、この切欠部は西側に隣接する住戸30Bと共用
の光庭35となっている。一方、東側のブロック31E
はその南側部分と北側部分の双方が切欠されており、南
側の切欠部は下の階の住戸30Cの吹き抜け空間33を
入り込ませるための逃がし空間36となっており、北側
の切欠部はプライベートな光庭37となっている。尚、
図8の上段左上に位置する住戸30Bは、上記住戸30
Aと対称な構成であるから、説明は省略する。
【0033】図8の下段に示す偶数階の2種類の住戸3
0C,30Dも、上記上段の住戸30A,30Bの同様
に東西方向に2つのブロック31E,31Wに分けられ
る。下段の右下の位置する住戸30Cは、東側のブロッ
ク31Eに吹き抜け空間33を設けると共に西側のブロ
ック31Wに逃がし空間36を設けた構成になり、それ
以外の構成は上段の住戸30Aと同一であるため、説明
は省略する。また、下段の左上に位置する住戸30Dは
右下の住戸30Cと対称であるため、説明を省略する。
【0034】また、上記4種類の住戸30A,30B,
30C,30Dの床は、いずれも全体に亘ってフラット
な面のみによって構成されており、住戸30A,30
B,30C,30D内には階段は存在しない。
【0035】奇数階及び偶数階では、夫々、2種類の住
戸30A,30Bと30C,30Dが交互に並べて配さ
れ、上の階の住戸と下の階の住戸は互いに東側のブロッ
ク31E同士及び西側のブロック31W同士を積層した
ようになっていると共に、下の階の住戸の吹き抜け空間
33が上の階の住戸の逃がし空間36に嵌め込まれたよ
うになっている。下の階の吹き抜け空間33とこれに隣
接する上の階の住戸とは戸境壁38で仕切られており、
これによって各住戸間のプライバシーが保たれる。
【0036】このように、本実施形態の集合住宅におい
ても、上記実施形態と同様に、住戸30A,30B,3
0C,30D内の全体に亘って床面をフラットにしなが
ら、吹き抜け空間43以外の部分に無駄な空間を空ける
ことなく、ゆとりのある室内空間が確保されていると共
に、住戸30A,30B,30C,30D内に陽射しを
十分に採り入れることができるようになっている。
【0037】<実施形態4>次に、本発明を具体化した
実施形態4を図11乃至図13を参照して説明する。本
実施形態の集合住宅は、立体形状が異なる2種類の住戸
40A,40Bを組み上げたような構造となっている。
住戸40A,40Bは平面形状が全体としてほぼ正方形
をなし、各階においては各種類2戸ずつの合計4戸の住
宅が「田」字形となるように配置されている。
【0038】図11における上段の上(北東の角)に位
置する住戸40Aについて説明すると、その南西の角部
は正方形状に切欠され、この切欠部分にはエレベーター
42A、階段42B、及び全階を通して吹き抜けとなっ
た中庭42Cが配置されている。北東の角部領域には北
側に面する吹き抜け空間43が設けられている。この吹
き抜け空間43の平面形状は、長方形の南東の角部を北
東・南西方向の線に沿って切欠した五角形をなしてい
る。同じく東北の角部領域には、平面形状が北東・南西
方向の線に関して吹き抜け空間43と対称な切欠部が設
けられており、この切欠部は下の階の吹き抜け空間43
を入り込ませるための逃がし空間44となっている。
【0039】尚、建物の南西の角には上記東北の角の住
戸40Aと同一種類の住戸40Aが180°反転された
向きで配置されている。また、北西の角及び南東の角に
は、上記の住戸40Aと対称な構成になる別の種類の住
戸40Bが、夫々、所定の向きに配置されている。
【0040】また、上の階と下の階との間で互いに異な
る種類の住戸40Aと40Bが積層されており、これに
より、下の階の住戸の吹き抜け空間43が上の階の逃が
し空間44内に入り込んだ状態となっている。
【0041】下の階の吹き抜け空間43とこれに隣接す
る上の階の住戸とは戸境壁45で仕切られており、これ
によって各住戸間のプライバシーが保たれている。戸境
壁45を介して下の階の吹き抜け空間43と隣接する各
居室46には戸外に面することにより室内への採光を可
能にする開口部47が設けられている。また、住戸40
A,40Bの床は全体に亘ってフラットな面のみによっ
て構成されており、住戸40A,40B内には階段は存
在しない。
【0042】このように、本実施形態の集合住宅におい
ても、上記実施形態と同様に、住戸内の全体に亘って床
面をフラットにしながら、吹き抜け空間以外の部分に無
駄な空間を空けることなく、ゆとりのある室内空間が確
保されていると共に、住戸内に戸外からの光を十分に採
り入れることができるようになっている。
【0043】<実施形態5>次に、本発明を具体化した
実施形態5を図14乃至図16を参照して説明する。本
実施形態の集合住宅は、立体形状が互いに異なる4種類
の住戸50A,50B,50C,50Dを立体的に組み
上げたような構造となっている。4種類のうちの奇数階
において交互に並べて配される2種類の住戸50A,5
0Bは、南北方向(図14における右下から左上に向か
う方向)において互いに対称である。また、偶数階にお
いて交互に並べて配される別の2種類の住戸50C,5
0Dも同様に南北方向において対称となっている。さら
に、上下階で互いに積層される住戸50Aと50C,5
0Bと50D同士は、東西方向において対称となってい
る。
【0044】そこで、住戸の説明については図14の上
段の右下(南側)に位置するものについて行い、他の3
種類の住戸50B,50C,50Dについては説明を省
略する。上段右下の住戸50Aは、南北方向に2つのブ
ロック51N,51Sに分けられ、その南側のブロック
51Sの東側部分は平面間取りをあらわす図15に示す
ように切欠されており、この切欠部分がベランダ52の
一部を構成する。この南側のブロック51Sには東面を
戸外に開口させた吹き抜け空間53が設けられている。
尚、この吹き抜け空間53の東側に隣接する空間はベラ
ンダ52の上方の吹抜け52Aとなっている。また、吹
き抜け空間53よりも西側における南面部分も切欠され
ていて、この切欠部は南側に隣接する住戸と共用の光庭
54となっている。さらに、南側のブロック51Sの西
側部分は大きく切欠されていて、この切欠部分は、下の
階の住戸50Cの吹き抜け空間53を入り込ませるため
の逃がし空間55となっている。一方、北側のブロック
51Nはその北面の南北方向における中央部分が切欠さ
れており、この切欠部分にはエレベーター56A・階段
56B・光庭56Cが配されている。
【0045】本実施形態の集合住宅においても、上記実
施形態と同様に、住戸50A,50B,50C,50D
内の全体に亘って床面をフラットにしながら、吹き抜け
空間53以外の部分に無駄な空間を空けることなく、ゆ
とりのある室内空間が確保されていると共に、住戸50
A,50B,50C,50D内に戸外からの光を十分に
採り入れることができるようになっている。
【0046】<実施形態6>次に、本発明を具体化した
実施形態6を図17及び図18を参照して説明する。本
実施形態の集合住宅は、奇数階と偶数階の夫々につい
て、南北方向において対称な2種類の住戸60Aと60
B、60Cと60Dを、共用空間(光庭64A、この光
庭64Aを囲む共用廊下64B、エレベーター64C及
び階段64D)64を間に挟んで配置した構造になる。
共用空間64を挟んで配置した2戸の住戸には、夫々、
共用空間64と反対側の北面又は南面に沿って吹き抜け
空間63が設けられている。図17に示す奇数階の住戸
60A,60Bに設けた吹き抜け空間63は東側に面す
るように配置され(図18にあらわれる)、図18に示
す偶数階の住戸60C,60Dに設けた吹き抜け空間6
3は西側に面するように配置されている(図17にあら
われる)。また、奇数階の住戸60A,60Bには、そ
の吹き抜け空間63の西側の部分を切欠することによ
り、下の階の吹き抜け空間63を入り込ませるための逃
がし空間65が設けられ、一方、偶数階の住戸60C,
60Dには、下の階の吹き抜け空間63を入り込ませる
ための逃がし空間65が東側の部分を切欠することによ
って設けられている。
【0047】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
【0048】(1)上記実施形態では吹き抜け空間が方
形又は五角形である場合について説明したが、本発明に
よれば、吹き抜け空間の平面形状は三角形、6以上の辺
を有する多角形、円形、円以外の曲線を含む形状など、
任意の形状とすることができる。
【0049】(2)上記実施形態では、1戸の住戸に吹
き抜け空間が1つだけ設けられている場合に付いて説明
したが、本発明によれば、1つの住戸に2つ以上の吹き
抜け空間を設ける構成としてもよい。
【0050】(3)上記実施形態では、吹き抜け空間を
設けた住戸のみによって集合住宅が構成されている場合
について説明したが、本発明によれば、吹き抜け空間を
設けた住戸と吹き抜け空間が設けられていない住戸の双
方の住戸によって集合住宅を構成するようにしてもよ
い。
【0051】(4)上記実施形態2,3,4,5及び6
では、互いに対称な住戸を隣接または積層して配置する
例について説明したが、本発明によれば、平面形状や吹
き抜け空間の位置・形状などが異なる非対称な複数種類
の住戸を、隣接したり順次に並べたり、上下に積層して
配置する構成とすることもできる。
【0052】(5)上記実施形態では戸境壁を介して下
の階の吹き抜け空間と隣接する居室に戸外への開口部を
設けた例について説明したが、廊下・トイレ・浴室など
の非居室が吹き抜け空間に隣接している場合には、これ
らの非居室にも戸外への開口部を設ける構成とすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の住戸が占める空間及び他の住戸と
の位置関係を立体的にあらわした概略斜視図
【図2】実施形態1の奇数階の概略平面図
【図3】実施形態1の偶数階の概略平面図
【図4】実施形態1の偶数階の住戸内を北面側から視た
斜視図
【図5】実施形態2の住戸が占める空間及び他の住戸と
の位置関係を立体的にあらわした概略斜視図
【図6】実施形態2の奇数階の概略平面図
【図7】実施形態2の偶数階の概略平面図
【図8】実施形態3の住戸が占める空間及び他の住戸と
の位置関係を立体的にあらわした概略斜視図
【図9】実施形態3の奇数階の概略平面図
【図10】実施形態3の偶数階の概略平面図
【図11】実施形態4の住戸が占める空間及び他の住戸
との位置関係を立体的にあらわした概略斜視図
【図12】実施形態4の奇数階の概略平面図
【図13】実施形態4の偶数階の概略平面図
【図14】実施形態5の住戸が占める空間及び他の住戸
との位置関係を立体的にあらわした概略斜視図
【図15】実施形態5の奇数階の概略平面図
【図16】実施形態5の偶数階の概略平面図
【図17】実施形態6の奇数階の概略平面図
【図18】実施形態6の偶数階の概略平面図
【図19】(A)、(B)、(C)はいずれも従来例の
住戸の概略縦断面図
【符号の説明】
10…住戸 16…吹き抜け空間 17…戸境壁 18A…洋室(居室) 18B…和室(居室) 18C…ワークルーム(居室) 20A,20B,30A,30B,30C,30D,4
0A,40B,50A,50B,50C,50D,60
A,60B,60C,60D…住戸 23,33,43,53,63…吹き抜け空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の住空間を積層してなる集合住宅で
    あって、 住戸の床がその住戸の平面領域の全体に亘って実質的に
    フラットな単一面で構成されていると共に、前記住戸に
    はその天井の一部を立ち上げることによって戸外に開口
    する吹き抜け空間が設けられ、この吹き抜け空間がその
    住戸の上の階の前記住空間に突き出した構造となってい
    ることを特徴とする集合住宅。
  2. 【請求項2】 吹き抜け空間と上の階の住戸内空間とが
    戸境壁を介して隣接していることを特徴とする請求項1
    記載の集合住宅。
  3. 【請求項3】 上の階の住戸内において吹き抜け空間と
    隣接している居室には、戸外に面する開口部が設けられ
    ていることを特徴とする請求項2記載の集合住宅。
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