JPH10292648A - 多用途の庭を持つ住宅 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物内に中庭を形成することによって、隣家
から見えないプライベートな庭を形成し、該中庭を玄関
アプローチ、接客空間、屋根のないリビングルーム等と
して有効利用する多用途の庭を持つ住宅を提供する。 【解決手段】 上方に開口５を有する中庭３を建物２内
に設け、該中庭３の一端に外部との連絡口である外玄関
６を設けると共に、前記中庭３の他端に建物への連絡口
である内玄関７を設けた住宅であって、前記中庭３は前
面道路８側に面した状態で、二階建て建物２の中央部分
に設けられ、前記中庭３の前面道路８側は建物２の壁に
よって仕切られ、前記中庭３に隣接した建物２の一階屋
上にはバルコニー１２が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は多用途の庭を持つ住
宅に関し、特に、建物内に中庭を形成することによっ
て、隣家から見えないプライベートな庭を形成し、該中
庭を玄関アプローチ、接客空間、屋根のないリビングル
ーム等として有効利用する多用途の庭を持つ住宅に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般的に、住宅は採光を確保するため、
南側を開口とする場合が多く、西側、北側は西日を防ぐ
ため小開口、あるいは壁、塀等によって閉塞された構造
となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、市街
地、住宅地等の建物の密集した地域では、住宅に広い開
口を設けた場合には、近所から見られ易く、特に、マン
ション等の高層住宅、あるいは二階建て、三階建ての家
が立ち並んだ地域では、隣家から覗かれ易くプライバシ
ーが守られないという問題があった。また、近隣にマン
ション等の高層住宅が立ち並び、西日の差し込まない住
宅においては、西側、北側を閉塞する必要はないのであ
るが、プライバシーの関係で、このような住宅において
も不必要に西側、北側を閉塞し、敷地を有効利用してい
ない場合があった。

【０００４】本発明はかかる従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、その目的とするところは、
建物内に中庭を形成することによって、隣家から見えな
いプライベートな庭を形成し、該中庭を玄関アプロー
チ、接客空間、屋根のないリビングルーム等として有効
利用する多用途の庭を持つ住宅を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段として、本発明請求項１記載の多用途の庭を持つ
住宅では、上方に開口部分を有する中庭を建物内に設
け、該中庭の一端に外部との連絡口である外玄関を設け
ると共に、前記中庭の他端に建物への連絡口である内玄
関を設けた構成とした。このような構成とすることによ
り、建物内にプライベートな中庭を形成し、敷地を有効
利用することができる。

【０００６】請求項２記載の多用途の庭を持つ住宅で
は、請求項１記載の多用途の庭を持つ住宅において、前
記中庭は前面道路側に面した状態で、二階建て建物の中
央部分に設けられ、前記中庭の前面道路側は建物の壁に
よって仕切られ、前記中庭に隣接した建物の一階屋上に
はバルコニーが設けられている構成とした。このような
構成とすることにより、バルコニーから中庭及び周囲を
見渡すことができ、変化に富んだ魅力ある住宅を提供す
ることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図１は本発明の実施の形態
１にかかる多用途の庭を持つ住宅の正面図、図２は本発
明の実施の形態１にかかる多用途の庭を持つ住宅の一階
平面図、図３は本発明の実施の形態１にかかる多用途の
庭を持つ住宅の二階平面図、図４は本発明の実施の形態
２にかかる多用途の庭を持つ住宅の正面図、図５は本発
明の実施の形態２にかかる多用途の庭を持つ住宅の一階
平面図、図６は本発明の実施の形態２にかかる多用途の
庭を持つ住宅の二階平面図である。

【０００８】本発明の実施の形態１にかかる多用途の庭
を持つ住宅Ａは、図１〜図３に示すように、長方形の敷
地１に立設された二階建ての建物２と、該建物２内に設
けられた中庭３を主要な構成とし、該中庭３の上方には
建物２の屋根４を貫通した開口５が形成され、前記中庭
３の一端には外部との連絡口である外玄関６が設けら
れ、前記中庭３の他端には建物２への連絡口である内玄
関７が設けられている。また、前記中庭３は前面道路８
側に面した状態で、二階建て建物２の中央部分に設けら
れ、前記中庭３の前面道路８側は建物２の壁によって仕
切られた構成となっている。

【０００９】また、前記長方形の敷地１は長辺側が前面
道路８に面し、該前面道路８に面した端部敷地には駐車
場９が設けられ、該駐車場９は前面道路８と直交する方
向に２台分の駐車スペースを有して配置され、前面道路
側に１台分の駐車スペース、その後側にシャッターを有
した車庫１０が設けられている。また、前面道路８側に
は駐車場９の出入口と建物２の壁が面し、該建物２の壁
は中庭を囲う塀の役目を有し、駐車場９に面した建物２
の側面には中庭３への出入口である外玄関６が設けられ
ている。

【００１０】前記建物２の屋根４は敷地１の略全体を覆
う程度の広さを有した大屋根の構成とされ、勾配面が四
方に向かって広がり、中央部分には２つの棟１１，１１
が間隔をおいて平行して突起し、該平行して突起した２
つの棟１１の間には一階屋上を利用したバルコニー１２
（サンデッキ）と、該バルコニー１２前方の屋根のない
部分（開口５）が設けられている。このように屋根４が
形成されていることにより、外観は平屋大屋根の落ち着
いた雰囲気の住宅となり、内部は屋根裏部屋１３を有し
た二階建ての構造、屋根中央のバルコニー１２からは中
庭３及び周囲を見渡せる構成となっている。

【００１１】前記駐車場９の側面に設けられた数段の階
段１４を上って外玄関６を入ると、建物２及び壁に囲ま
れた中庭３が広がり、該中庭３を通過して左手の内玄関
７から建物２内へ入るようになっている。前記建物２の
一階にはキッチン、ダイニングルーム、リビングルーム
等が設けられ、二階には寝室等が設けられている。この
ような構成としたため、中庭３は建物２に囲まれ、外部
から見えないプライベートな空間となり、また中庭３
は、玄関アプローチ、接客空間、屋根のないリビングル
ーム等として有効利用することができる空間となる。

【００１２】次に、図４〜図６に基づいて本発明の実施
の形態２にかかる多用途の庭を持つ住宅Ｂについて説明
する。尚、本実施の形態において前記実施の形態１と同
一の構成部分については同一の符号を付してその説明は
省略する。本発明の実施の形態２にかかる多用途の庭を
持つ住宅Ｂは、前記実施の形態１にかかる多用途の庭を
持つ住宅Ａにおいて、屋根４の棟１１を１つとして屋根
４の中央部分を突起させ、屋根４の勾配面を四方に向か
って広げた構成としたものであり、前記棟１１の下には
一階屋上を利用したバルコニー１２が配置され、該バル
コニー１２には屋根が形成され、左右両側は建物２の二
階部分に囲まれ、前面側および後面側が外に面して開口
された構成となっている。また、該前面道路に面した端
部敷地には駐車場９が設けられ、該駐車場９は前面道路
８側に２台分の駐車スペースが並列して配置された構成
となっている。

【００１３】前記駐車場９の出入口部分に設けられた外
玄関６を入ると、建物２及び壁に囲まれた中庭３が広が
り、該中庭３を通過して左手の内玄関７から建物内へ入
るようになっている。前記建物２の一階にはキッチン、
ダイニングルーム、リビングルーム等が設けられ、二階
には寝室等が設けられている。このような構成としたた
め、中庭３は建物２に囲まれ、外部から見えないプライ
ベートな空間となり、また中庭は、玄関アプローチ、接
客空間、屋根のないリビングルーム等として有効利用す
ることができる空間となる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明してきたように本発明請求項１
記載の多用途の庭を持つ住宅においては、上方に開口部
分を有する中庭を建物内に設け、該中庭の一端に外部と
の連絡口である外玄関を設けると共に、前記中庭の他端
に建物への連絡口である内玄関を設ける構成としたの
で、周囲から見えないプライベートな中庭を形成するこ
とができる。また、中庭を光の部屋、風の部屋として敷
地を最大限に利用することができる。そして、中庭を設
けることにより、建ぺい率等の基準に柔軟に対応し、敷
地いっぱいに建物を建てることができ、建物全体がシン
プルで大きな感じとなる。さらに、中庭と外部を仕切る
塀は建物の一部によって構成されるので、近隣に塀の圧
迫感を与えない。

【００１５】請求項２記載の多用途の庭を持つ住宅にお
いは、前記中庭は前面道路側に面した状態で、二階建て
建物の中央部分に設けられ、前記中庭の前面道路側は建
物の壁によって仕切られ、前記中庭に隣接した建物の一
階屋上にはバルコニーが設けられている構成としたの
で、前面道路側からは見えないプライベートな庭が形成
される。また、バルコニーから周囲及び中庭を見渡すこ
とができ、変化に富んだ魅力ある構成の住宅を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１にかかる多用途の庭を持
つ住宅の正面図である。

【図２】本発明の実施の形態１にかかる多用途の庭を持
つ住宅の一階平面図である。

【図３】本発明の実施の形態１にかかる多用途の庭を持
つ住宅の二階平面図である。

【図４】本発明の実施の形態２にかかる多用途の庭を持
つ住宅の正面図である。

【図５】本発明の実施の形態２にかかる多用途の庭を持
つ住宅の一階平面図である。

【図６】本発明の実施の形態２にかかる多用途の庭を持
つ住宅の二階平面図である。

【符号の説明】

Ａ 多用途の庭を持つ住宅 Ｂ 多用途の庭を持つ住宅 １ 敷地 ２ 建物 ３ 中庭 ４ 屋根 ５ 開口 ６ 外玄関 ７ 内玄関 ８ 前面道路 ９ 駐車場 １０ 車庫 １１ 棟 １２ バルコニー １３ 屋根裏部屋

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上方に開口部分を有する中庭を建物内に
   設け、該中庭の一端に外部との連絡口である外玄関を設
   けると共に、前記中庭の他端に建物への連絡口である内
   玄関を設けたことを特徴とする多用途の庭を持つ住宅。
2. 【請求項２】 前記中庭は前面道路側に面した状態で、
   二階建て建物の中央部分に設けられ、 前記中庭の前面道路側は建物の壁によって仕切られ、 前記中庭に隣接した建物の一階屋上にはバルコニーが設
   けられていることを特徴とする請求項１記載の多用途の
   庭を持つ住宅。