JPH09185822A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH09185822A
JPH09185822A JP7352548A JP35254895A JPH09185822A JP H09185822 A JPH09185822 A JP H09185822A JP 7352548 A JP7352548 A JP 7352548A JP 35254895 A JP35254895 A JP 35254895A JP H09185822 A JPH09185822 A JP H09185822A
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JP
Japan
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magnetic
forming
coating material
layer
applying
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JP7352548A
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Inventor
Shigeo Kurose
茂夫 黒瀬
Akira Somiya
彰 曽宮
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/8404Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers manufacturing base layers

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 磁性層の薄膜化を図っても配向度に優れた塗
膜が得られ、さらには薄膜化された磁性層の高充填化、
高耐久性化をはかり、従来の工程では多大な負荷となっ
ていたバックコート層をより効率よく設ける。 【解決手段】 非磁性支持体の一方の面上に、磁性層形
成用の磁性塗料を塗布する工程と、非磁性支持体の他方
の面の上にバックコート層形成用の塗料を塗布する工程
と、磁性層形成用の磁性塗料とバックコート層形成用の
塗料とが塗布された後であって、磁性層形成用の磁性塗
料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理する
工程と、を含み、磁性層形成用の磁性塗料とバックコー
ト層形成用の塗料とが双方塗布された時、双方の塗料は
未乾燥の状態を保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像、音声、デー
タ等を記録再生するために用いられる磁気記録媒体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、非磁性支持体上に磁性粉末を含
有する磁性層を備える磁気記録媒体は、媒体そのものの
走行性を向上させるために磁性層とは反対側の非磁性支
持体面上にバックコート層を設けることが行われてい
る。しかしながら、このようなバックコート層は走行特
性の向上には寄与するものの、バックコート層を設ける
こと自体、磁性層とは別に塗布および乾燥を行なわなけ
ればならず製造工程が複雑になり製造コストに直接影響
を及ぼすことから、その採用は高級品種に限られてい
た。また、従来より用いられているバックコート層は、
その中に、粒径の大きい顔料を含ませ、走行性を向上さ
せることを主目的とする場合が多い。
【0003】一方、近年の磁気記録媒体の高記録密度化
への要求から、磁性層は、薄膜化、高充填化、高耐久性
化へとその指向を強めており、磁性層に与えられる目標
はより高度(ハイレベル)なものとなってきている。
【0004】このような磁性層の実現を目指して、従来
より、磁性層を二層構造にしたり、磁性層の下にアンダ
ーコート層を設けたりする等の提案がなされている。ま
た、これらの製造方法においては、下側に位置する層を
一度乾燥させたのち、上側に位置する磁性層を設けるウ
ェット・オン・ドライ塗布法や、下側に位置する層と上
側の磁性層とを湿潤状態のうちに同時に設けるウェット
・オン・ウェット塗布法などの検討もなされている。こ
れらの関連先行技術として、特開昭53−92110号
公報には、2層塗膜に磁界を作用させる製造方法の開示
がなされている。また、特開昭62−212933号公
報には、少なくとも2層の磁性層を同時重層塗布し、両
層の未乾燥中に磁界を作用させて磁性層中の磁性粉を配
向処理する磁気記録媒体の製造方法の開示がなされてい
る。さらに、特公平5−59490号公報には、磁性層
を非磁性下塗り層と共に同時重層塗布法によって設け、
両層が未乾燥のうちに磁界を作用させて、磁性層中の磁
性粉を配向してなる磁気記録媒体の製造方法の提案がな
されている。また、さらに特開平5−81667号公報
には、純鉄またはメタル合金磁性粒子を分散してなる先
塗り磁性塗料と後塗り磁性塗料とを湿潤状態で別々また
は一体に設けられるように先塗り塗工用ノズルおよび後
塗り塗工用ノズルを用いて各塗料を重層塗工し、しかる
後、表面平滑化処理を施してなる磁気記録媒体の製造方
法が開示されている。さらに、特開平7−176047
号公報には、支持体の両面で磁性層を同時に塗布する
か、あるいは片面塗設後に未乾燥のうちに残りの面にも
磁性層を塗設する工程を含む磁気記録媒体の製造方法が
提案されている。このものは両面磁性層の特性を互いに
均等なものとすることを目的とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁性層
を塗設するに際して、磁性層の厚さを薄くして薄膜化を
図ろうとすると、たとえ上記各提案の塗布方法を用いた
としても、塗膜厚さが薄いがために磁性層塗膜の乾燥速
度が速くなり(溶剤が蒸発しやすい)、すぐに塗膜が乾
燥してしまうので、その後、磁場配向処理を行っても思
ったほど塗膜中の磁性粉の配向度が上がらないという傾
向があった。また、磁性層塗膜の乾燥速度が極端に速い
場合には、塗膜から飛んだ溶剤跡が塗膜表面にポーラス
として残り、目的とする磁性層の高充填化および高耐久
性が図れないという不都合が生じることもあった。さら
に、バックコート層をいかに効率良く設けるかという課
題は残されており、このようなバックコート層を効率良
く設けることに関してする技術的記載は、上記各提案の
公報の中には、なんらなされていない。
【0006】本発明はこのような実状のもとに創案され
たものであり、その目的は磁性層の薄膜化を図っても配
向度に優れた塗膜が得られ、さらには薄膜化された磁性
層の高充填化、高耐久性化をはかるとともに、従来の工
程では多大な負荷となっていたバックコート層をより効
率よく設けることを目的とする。加えて、カレンダー工
程におけるカレンダー加工性を上げて磁性層の表面性を
高めること、さらには、従来の別ラインのカレンダー工
程にて発生していた塗布済の原反のロスを削減すること
をも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本出願に係る発明者らが鋭意研究した結果、磁
性層を一層あるいは複数層備える磁気記録媒体の製造方
法において、磁性塗膜の膜厚が3.0μm以下、特に膜
厚が薄くなればなる程、塗膜の乾燥速度が速くなり、塗
膜中の磁性粉の磁場配向がうまくいかない、さらには塗
膜(磁性層)の表面性が悪化するという現象が見られ
た。そこで、磁性層膜厚が3.0μm以下の薄い磁性塗
膜を設ける際、磁性塗膜が未乾燥状態、特に、湿潤状態
にある間に、必ず未乾燥状態(特に、湿潤状態)のバッ
クコート層が存在するようにし、磁性塗膜の湿潤状態を
保ちつつ磁性塗膜の未乾燥中に磁界を作用させて磁場配
向処理することによって、磁性粉の配向度を大幅に改善
することができ、さらには、磁性層の高充填化、高耐久
性化をはかることができることを見いだし、本発明に想
到したのである。さらには配向処理後、塗膜の乾燥を行
い、カレンダー加工をインラインで行うことで磁気記録
媒体の表面性が大幅に改善出来ること、および塗布済の
原反のロスを削減できることを見い出し、本発明に想到
したのである。
【0008】すなわち、本発明は、非磁性支持体の一方
の面上に形成された磁性層と、非磁性支持体の他方の面
の上にバックコート層を有する磁気記録媒体の製造方法
であって、該方法は、非磁性支持体の一方の面上に、磁
性層形成用の磁性塗料を塗布する工程と、非磁性支持体
の他方の面の上にバックコート層形成用の塗料を塗布す
る工程と、前記磁性層形成用の磁性塗料とバックコート
層形成用の塗料とが塗布された後であって、磁性層形成
用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配
向処理する工程と、を含み、前記磁性層形成用の磁性塗
料とバックコート層形成用の塗料とが双方塗布された
時、双方の塗料は未乾燥の状態を保っているように構成
される。
【0009】また、本発明は、非磁性支持体の一方の面
上に形成された下層磁性層と、この下層磁性層の上に形
成された上層磁性層と、非磁性支持体の他方の面の上に
バックコート層を有する磁気記録媒体の製造方法であっ
て、該方法は、非磁性支持体の一方の面上に、下層磁性
層形成用の磁性塗料を塗布する工程と、非磁性支持体の
上に塗布された下層磁性層形成用の磁性塗料の上に、上
層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程と、非磁性支
持体の他方の面の上にバックコート層形成用の塗料を塗
布する工程と、前記下層磁性層形成用の磁性塗料と、前
記上層磁性層形成用の磁性塗料と、前記バックコート層
形成用の塗料とが塗布された後であって、前記上層磁性
層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を作用させて
磁場配向処理する工程と、を含み、前記上層磁性層形成
用の磁性塗料と、前記バックコート層形成用の塗料とが
双方塗布された時、双方の塗料は未乾燥の状態を保って
いるように構成される。
【0010】また、本発明は、非磁性支持体の一方の面
上に形成された非強磁性下塗り層と、この非強磁性下塗
り層の上に形成された上層磁性層と、非磁性支持体の他
方の面の上にバックコート層を有する磁気記録媒体の製
造方法であって、該方法は、非磁性支持体の一方の面上
に、非強磁性下塗り層形成用の塗料を塗布する工程と、
非磁性支持体の上に塗布された非強磁性下塗り層形成用
の塗料の上に、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する
工程と、非磁性支持体の他方の面の上にバックコート層
形成用の塗料を塗布する工程と、前記非強磁性下塗り層
形成用の塗料と、前記上層磁性層形成用の磁性塗料と、
前記バックコート層形成用の塗料とが塗布された後であ
って、前記上層磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうち
に磁界を作用させて磁場配向処理する工程と、を含み、
前記上層磁性層形成用の磁性塗料と、前記バックコート
層形成用の塗料とが双方塗布された時、双方の塗料は未
乾燥の状態を保っているように構成される。
【0011】また、本発明は、磁場配向処理する工程後
に、塗膜を乾燥させて、インラインにてカレンダー加工
する工程をさらに備えてなるように構成される。
【0012】このように本発明では、磁性塗膜が未乾燥
状態(特に湿潤状態)にある間に、必ず未乾燥状態(特
に湿潤状態)のバックコート層が存在するようにし、磁
性塗膜の湿潤状態を保ちつつ磁性塗膜の未乾燥中に磁界
を作用させて磁場配向処理するように構成しているの
で、磁性粉の配向度を大幅に改善することができ、さら
には、磁性層の高充填化、高耐久性化をはかることがで
きる。さらに、本発明では、磁場配向処理後、塗膜の乾
燥を行い、カレンダー加工をインラインで行うように構
成しているので、磁気記録媒体の磁性層の表面性が大幅
に改善出来、さらには、塗布済の原反のロスの削減およ
び塗布工程ライン固定費を大幅に削減することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、詳細に説明する。まず、最初に、最もシンプルな形
態である磁気記録媒体、すなわち、図1に示されるよう
な非磁性支持体5の一方の面5a上に形成された磁性層
6と、非磁性支持体5の他方の面5bの上にバックコー
ト層4を有する磁気記録媒体1の製造方法について説明
する。このような磁気記録媒体1の製造方法を説明する
ための概略製造工程図が図4に示される。
【0014】図4において、非磁性支持体5が巻かれて
いる繰出ロール11を備える繰出装置が最上流側に位置
している。そして、この繰出ロール11から下流側に向
かって、主装置として、磁性塗料の塗布装置(例えば、
エクストルージョンノズル20)、バックコート層形成
用の塗料の塗布装置(例えば、エクストルージョンノズ
ル30)、磁場配向装置40、乾燥装置50、カレンダ
ー加工装置60、および巻取装置(図示していない)が
順次備えつけられている。
【0015】そして、本発明の製造方法は図4に示され
るように、まず最初に、連続的に(矢印α方向に従っ
て)走行する非磁性支持体5の一方の面5a上に、塗布
装置(例えば、エクストルージョンノズル20)を用い
て磁性層形成用の磁性塗料が塗布される。
【0016】一般に、非磁性支持体5の表面は、塗料の
塗布前に、クリーニングおよび表面調整等の目的で、水
や溶剤等を使用する湿式クリーニング、不織布や極微細
繊維織物等をワイパーとして使用する乾式クリーニン
グ、圧搾空気やバキューム、イオン化空気等を使用する
非接触式クリーニング等の公知の種々の手段によって処
理がなされることが多い。さらに、非磁性支持体5の表
面は、塗料と非磁性支持体5との密着性や塗布面を向上
させる目的等で、コロナ放電、紫外線照射、電子線照射
等の公知の種々の非接触による表面処理を施されること
も多い。さらに、水系下塗り剤、エマルジョン系下塗り
剤、溶剤系下塗り剤等の下塗りが、前記の表面処理とあ
わせて、または単独で密着性の向上等を目的として行な
われることもある。
【0017】このような磁性塗料の塗布後に、通常は、
次工程として非磁性支持体上に設層された磁性塗料のウ
エット膜面のスムージングや塗膜規制等に関する種々の
処理が行われても良い。スムージング手段としては、樹
脂、金属、セラミックス類のフィルムやバー等を接触さ
せたり、永久磁石、電磁石等による磁界や超音波による
振動等の非接触法等の公知の方法が使用できる。これら
は、要求特性によって単独で用いたりあるいは併用する
ことができる。
【0018】このような磁性塗料の塗設後に、すぐに、
連続的に走行する非磁性支持体5の他方の面5bの上に
塗布装置(例えば、エクストルージョンノズル30)を
用いてバックコート層形成用の塗料が塗布される。
【0019】本発明における塗布法においては、磁性塗
料とバックコート層形成用の塗料を概ね表裏同時に塗布
し、同一の乾燥手段によって乾燥することが最も好まし
い態様である。そのため塗布装置としては、最上流側に
位置する塗布装置は、グラビアコート、リバースロール
コート、エクストルージョンノズル等の何れの装置であ
っても良いが、下流側の塗布装置はエクストルージョン
ノズルを用いる必要がある。また、非磁性支持体の表裏
を全く同時に塗布する場合(磁性塗料とバックコート層
形成用の塗料を表裏同時に塗布する場合)においては、
両者ともエクストルージョンノズルを使用する必要があ
る。このような両面塗布方法に関して、本出願人は、す
でに最良の塗布方法を提案している(特開平7−185
449号、特開平7−185437号)。このようにし
て磁性層形成用の磁性塗料とバックコート層形成用の塗
料とがそれぞれ非磁性支持体5の両面上に塗布された後
であって、磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁
場配向装置の配向磁石41,41によって磁界を作用さ
せて磁場配向処理される(磁場配向処理工程)。本発明
においては、未乾燥状態のバックコート層形成用の塗料
が非磁性支持体5の裏面に存在するために、たとえ磁性
層形成用の塗膜が薄くとも、『磁性層形成用の磁性塗料
が未乾燥』の状態が容易に維持可能となる。つまり本発
明の製造方法の要部は、磁性塗膜が未乾燥状態(特に湿
潤状態)にある間に、必ず未乾燥状態(特に湿潤状態)
のバックコート層が存在するようにし(別の表現をする
ならば、双方の塗料の塗布が完了した時点で互いの塗料
は未乾燥の状態を保っている)、磁性塗膜の湿潤状態を
保ちつつ磁性塗膜の未乾燥中に磁界を作用させて磁場配
向処理することにある。従って、本発明の要部の状態を
維持する限りにおいて、上記製造方法の変形例として、
磁性層形成用の磁性塗料とバックコート層形成用の塗料
の塗布の順序を変えてもよい。すなわち、先に、エクス
トルージョンノズル20でバックコート層形成用の塗料
を塗設し、その後、エクストルージョンノズル30磁性
層形成用の磁性塗料を塗設するようにしてもよい。要
は、未乾燥のバックコート層形成用の塗料の存在によ
り、磁場配向処理までに磁性塗膜を未乾燥の状態に保っ
ておけばよいのである。
【0020】磁場配向処理は、図4に示されるように、
乾燥炉内にて配向磁石41,41の手前で、熱風吹き出
しノズル53で塗膜を予備乾燥した後に、配向磁石4
1,41で磁場配向処理をかけてもよい。なお、符号5
4は、配向磁石41,41の下流側に設置されている複
数の熱風吹き出しノズルを表している。また、配向磁石
は、図示のごとく1対に限定されることなく乾燥炉内で
多段に配置されてもよい。また、前段配向磁石(図示し
ていない)をエクストルージョンノズル30と乾燥炉の
入り口の間に設置し、さらに後段配向磁石を乾燥炉内に
設置しても同様の効果が得られる。さらに磁場配向処理
に関して言えば、この処理は、磁性層中の磁性粉を配向
させるために行われるのであるが、その配向方向は、媒
体の走行方向に対して、長手方向であっても、垂直方向
であっても、斜め方向であってもよい。さらに、所定方
向へ向けるためにフェライト磁石や希土類磁石等の永久
磁石、電磁石、ソレノイド等の磁界発生手段が用いられ
る。これらの磁界発生手段は複数併用してもよく、さら
には乾燥後の配向性が最も高くなるように、配向前に予
め適度の乾燥工程を設けたり、配向と同時に乾燥を行う
ようにしてもよい。
【0021】このような磁場配向処理が行われた後、各
塗膜は、乾燥装置50(乾燥炉)で乾燥される。図4に
示される乾燥装置50の場合は、熱風吹き出しノズル5
3,54から吹き出される熱風によって塗膜が乾燥され
るようになっているが、その他、遠赤外線、電気ヒータ
ー、真空装置等の公知の乾燥および蒸発手段によって、
または紫外線ランプや放射線照射装置等の公知の硬化装
置によって乾燥・固定するようにしてもよい。乾燥温度
は、室温〜300℃程度までの範囲で、非磁性支持体の
耐熱性や溶剤種、濃度等によって適宜選定すればよく、
また乾燥炉内に温度勾配をもたせてもよく、乾燥炉内の
ガス雰囲気は、一般の空気または不活性ガス等を用いれ
ばよい。紫外線ランプや放射線照射装置によって乾燥を
行うときは、硬化反応が起こるので後加工を考慮した場
合は、可能な限り他の乾燥手段を利用する方がよい。ま
た、溶剤を含んだままで紫外線や放射線を照射すること
は、発火や発煙を伴うことがあるので、この場合にも可
能な限り他の乾燥手段を併用することが好ましい。
【0022】このように磁場配向処理および乾燥処理さ
れた塗膜(磁性層およびバックコート層)は、次なるカ
レンダー加工装置60にて、インラインにてカレンダー
加工することが好ましい。インラインにて、かつ磁性層
およびバックコート層を備えた状態でカレンダー加工す
ることにより、磁性層の表面加工性は格段と向上し、結
果的に、電磁変換特性等の特性が向上する。また、イン
ラインにて、連続処理することにより、従来、塗布ライ
ンとカレンダー加工ラインとが別々になっていたことに
より発生していた塗布済の原反のロスを削減することが
できるようになる。
【0023】カレンダー加工を行うカレンダー加工装置
60は、図4に示されるように、複数のカレンダーロー
ル61,62を一列に配列した状態で備えており、磁性
層およびバックコート層が形成された非磁性支持体が、
各カレンダーロールの間を加圧・加熱されながら通過し
ていく。図4に示されるカレンダーロール61は、磁性
層表面と接する側に配置されたロールであり、カレンダ
ーロール62は、非磁性支持体の裏面(バックコート層
が形成されている側)と接する側に配置されたロールで
ある。磁性表面と接する側のカレンダーロール61は、
通常金属ロールであり、非磁性支持体の裏面と接する側
のカレンダーロール62は樹脂ロールあるいは金属ロー
ルいずれでもよい。樹脂ロールとしては、エポキシ、ポ
リエステル、ナイロン、ポリイミド、ポリイミドアミド
等の耐熱性のあるプラスチックロール(カーボン、金属
その他の無機化合物を練り込んであるものでもよい)が
用いられる。 これらのカレンダーロール61,62
は、通常、3ないし7段程度の組み合わせで用いられる
(図4においては7段のロールが開示されている)。そ
の処理温度は、好ましくは70℃以上、さらに好ましく
は80℃以上とされる。その上限は、支持体によって変
化するが、150℃以下とすることが好ましい。また、
ロール間で挟み込まれる線圧力は、好ましくは200k
g/cm以上、さらに好ましくは300kg/cm以上
とされる。また、その速度は、インラインであるため塗
布機の速度に依存するが、通常、20m/分〜700m
/分の範囲とされる。
【0024】このようなカレンダー加工処理後、磁性
層、バックコート層等の硬化を促進するために、40℃
〜80℃の熱硬化処理および/または電子線照射処理等
を施すことが好ましい。
【0025】次いで、スリッタで所定のテープ形状等に
加工し、さらに磁性面および/またはバックコート面に
研磨、クリーニング等の二次加工を行い、磁気記録媒体
を作製する。
【0026】次いで、本発明の次なる実施の形態につい
て説明する。次なる実施の形態の対象となる磁気記録媒
体は、図2に示されるような非磁性支持体5の一方の面
5a上に形成された下層磁性層7と、この下層磁性層7
の上に形成された上層磁性層8と、非磁性支持体5の他
方の面5bの上にバックコート層4を有する磁気記録媒
体2である。このような磁気記録媒体2を製造するに際
しても、その製造における発明の要部は、少なくとも上
層磁性層8の磁性塗膜が未乾燥状態(特に湿潤状態)に
ある間に、必ず未乾燥状態(特に湿潤状態)のバックコ
ート層が存在するようにし、上層磁性層8の磁性塗膜の
湿潤状態を保ちつつ磁性塗膜の未乾燥中に磁界を作用さ
せて磁場配向処理することにある。もちろん、上層磁性
層8および下層磁性層7の磁性塗膜がそれぞれ未乾燥状
態(特に湿潤状態)にある間に、必ず未乾燥状態(特に
湿潤状態)のバックコート層が存在するようにし、上層
磁性層8および下層磁性層7の磁性塗膜の湿潤状態を保
ちつつ磁性塗膜の未乾燥中に磁界を作用させて磁場配向
処理することも好ましい態様である。
【0027】具体的な塗布パターン態様としては、 2-1) 下層磁性層形成用の磁性塗料と上層磁性層形成用
の磁性塗料を同時に塗布した後、バックコート層形成用
の塗料を塗布する(同時塗布手段としては、例えば、図
5(a)および(b)に示されるようないわゆるウエッ
トオンウエット方式の塗布が可能なエクストルージョン
ノズル21,31が挙げられる。図5(a)に示される
ものは、液溜め部22および吐出口23をそれぞれ2つ
備えるものであり、図5(b)に示されるものは、液溜
め部32は2つで、吐出口33を1つ備えるものであ
る。これらは、いずれも公知のものである) 2-2) 下層磁性層形成用の磁性塗料と上層磁性層形成用
の磁性塗料を逐次に塗布した後、バックコート層形成用
の塗料を塗布する(逐次塗布手段としては、例えば、図
5(c)に示されるような、単層塗布用のエクストルー
ジョンノズル39を2つ直列に用いた場合が挙げられ
る。これもウエットオンウエット方式の塗布であり、公
知のものである) 2-3) 下層磁性層形成用の磁性塗料、バックコート層形
成用の塗料、上層磁性層形成用の磁性塗料を順次塗布す
る 2-4) バックコート層形成用の塗料を塗布後、下層磁性
層形成用の磁性塗料と上層磁性層形成用の磁性塗料を同
時に塗布する 2-5) バックコート層形成用の塗料を塗布後、下層磁性
層形成用の磁性塗料と上層磁性層形成用の磁性塗料を逐
次に塗布する、等が挙げられ、これらの塗布パターンの
いずれかを行った後、磁場配向処理、乾燥処理、カレン
ダー加工処理が行われる。
【0028】上記の塗布パターン2-1)〜2-5)の場合は、
すべて上層磁性層8および下層磁性層7の磁性塗膜がそ
れぞれ、未乾燥状態(特に湿潤状態)にある間に、必ず
未乾燥状態(特に湿潤状態)のバックコート層が存在し
ている。
【0029】他の塗布パターン態様として、予め下層磁
性層7の磁性塗膜を非磁性支持体の上に塗設して乾燥し
てあるもの用い、 2-6) この乾燥した下層磁性層7の上に、上層磁性層形
成用の磁性塗料を塗布後、バックコート層形成用の塗料
を塗布する 2-7) この乾燥した下層磁性層7の面の反対側の面5b
に、バックコート層形成用の塗料を塗布した後、下層磁
性層7の上に上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する、
等が挙げられ、これらの塗布パターンのいずれかを行っ
た後、磁場配向処理、乾燥処理、カレンダー加工処理が
行われる。
【0030】これらの塗布パターン2-6)および2-7)の場
合は、上層磁性層8の磁性塗膜が、未乾燥状態(特に湿
潤状態)にある間に、必ず未乾燥状態(特に湿潤状態)
のバックコート層が存在している。
【0031】次いで、本発明の次なる実施の形態につい
て説明する。次なる実施の形態の対象となる磁気記録媒
体は、図3に示されるような非磁性支持体5の一方の面
5a上に形成された非強磁性下塗り層9と、この非強磁
性下塗り層9の上に形成された上層磁性層8と、非磁性
支持体5の他方の面5bの上にバックコート層4を有す
る磁気記録媒体3である。このような磁気記録媒体3を
製造するに際しても、その製造における発明の要部は、
少なくとも上層磁性層8の磁性塗膜が未乾燥状態(特に
湿潤状態)にある間に、必ず未乾燥状態(特に湿潤状
態)のバックコート層が存在するようにし、上層磁性層
8の磁性塗膜の湿潤状態を保ちつつ磁性塗膜の未乾燥中
に磁界を作用させて磁場配向処理することにある。もち
ろん、上層磁性層8および非強磁性下塗り層9の塗膜が
それぞれ未乾燥状態(特に湿潤状態)にある間に、必ず
未乾燥状態(特に湿潤状態)のバックコート層が存在す
るようにし、上層磁性層8および非強磁性下塗り層9の
塗膜の湿潤状態を保ちつつ塗膜の未乾燥中に磁界を作用
させて磁性塗膜を磁場配向処理してもよい。
【0032】具体的な塗布パターン態様としては、 3-1) 非強磁性下塗り層形成用の塗料と上層磁性層形成
用の磁性塗料を同時に塗布した後、バックコート層形成
用の塗料を塗布する 3-2) 非強磁性下塗り層形成用の塗料と上層磁性層形成
用の磁性塗料を逐次に塗布した後、バックコート層形成
用の塗料を塗布する 3-3) 非強磁性下塗り層形成用の塗料、バックコート層
形成用の塗料、上層磁性層形成用の磁性塗料を順次塗布
する 3-4) バックコート層形成用の塗料を塗布後、非強磁性
下塗り層形成用の塗料と上層磁性層形成用の磁性塗料を
同時に塗布する 3-5) バックコート層形成用の塗料を塗布後、非強磁性
下塗り層形成用の塗料と上層磁性層形成用の磁性塗料を
逐次に塗布する、等が挙げられ、これらの塗布パターン
のいずれかを行った後、磁場配向処理、乾燥処理、カレ
ンダー加工処理が行われる。
【0033】上記の塗布パターン3-1)〜3-5)の場合は、
すべて上層磁性層8および非強磁性下塗り層9の塗膜が
それぞれ未乾燥状態(特に湿潤状態)にある間に、必ず
未乾燥状態(特に湿潤状態)のバックコート層が存在し
ている。
【0034】他の塗布パターン態様として、予め、非強
磁性下塗り層7の塗膜を非磁性支持体の上に塗設して乾
燥してあるもの用い、 3-6) この乾燥した非強磁性下塗り層9の上に、上層磁
性層形成用の磁性塗料を塗布後、バックコート層形成用
の塗料を塗布する 3-7) この乾燥した非強磁性下塗り層9の面の反対側の
面5bに、バックコート層形成用の塗料を塗布した後、
非強磁性下塗り層9の上に上層磁性層形成用の磁性塗料
を塗布する、等が挙げられ、これらの塗布パターンのい
ずれかを行った後、磁場配向処理、乾燥処理、カレンダ
ー加工処理が行われる。
【0035】上記の塗布パターン3-6)および3-7)の場合
は、上層磁性層8の磁性塗膜が未乾燥状態(特に湿潤状
態)にある間に、必ず未乾燥状態(特に湿潤状態)のバ
ックコート層が存在している。
【0036】次に、本発明の磁気記録媒体の製造方法に
用いられる磁性塗料について説明する。磁性塗料には、
主成分として強磁性粉末、結合剤(バインダ)および溶
剤が含有されている。
【0037】使用される強磁性粉末としては、Co化合
物が被着又はドープされたγ−Fe23 、Co化合物
が被着又はドープされたFe34 、Co化合物が被着
又はドープされたベルトライド等の酸化鉄系磁性粉末;
α−Fe、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Co−N
i、Co、Co−Ni等の強磁性金属元素を主成分とす
る強磁性鉄あるいは合金粉末;CrO2 磁性粉末;磁化
容易軸が平板の垂直方向にある板状六方晶フェライト粉
末;等が例示される。
【0038】なお上記強磁性粉末には、Al、Si、
P、Y、希土類元素を添加することによって磁性粉末の
焼結を防止し、粒度分布を向上させることができ、結果
として磁気記録媒体の電磁変換特性を向上させる等の効
果がある。また強磁性粉末の製造時に表面をAl、S
i、Pまたはこれらの酸化物膜で覆ったり、強磁性粉末
の製造後にSi、Al、Ti等のカップリング剤や各種
の界面活性剤等で表面処理したりすると、これにより磁
性塗料の分散性を向上させることができたり、磁気記録
媒体としたときの耐久性を向上させたりすることができ
る。
【0039】磁性塗料に含有される結合剤(バインダ)
は、一般に磁気記録媒体の磁性層を形成されるのに用い
られる熱可塑性樹脂、反応型樹脂または電子線硬化型樹
脂等のいずれのバインダ樹脂も用いることができる。熱
可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以下、平均分
子量5000〜200000程度のものが好ましく、例
えば塩化ビニル系共重合体、ポリウレタン樹脂、(メ
タ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロー
ス、フェノキシ系樹脂等をあげることができる。中で
も、共重合体の末端および/または側鎖に水酸基を有す
るものが、反応型樹脂としてイソシアナートを使用した
架橋や電子線官能型変性を行った上で電子線架橋等が容
易に利用できるため好適である。平均分子量、重合度も
基本となる熱可塑性樹脂と同程度のものであって、塗
布、乾燥、カレンダー加工後に加熱および/または電子
線照射することにより、縮合、付加等の反応により分子
量は無限大のものとなる。
【0040】このようなバインダ樹脂には、極性基とし
て親水性を有する官能基、例えば−SO3 M、−SO4
M、=PO3 M、=PO2 M、=POM、−P=O(O
M)2 、−OP=O(OM)2 、−COOM、−NR3
X、−NR2 、−N+3 、エポキシ基、−OH、−S
H、−CN(ここで、Mは、H、Li、Na、K、−N
3 を示し、Rはアルキル基もしくはHを示し、Xはハ
ロゲン原子を示す)等から選ばれる少なくとも一つ以上
の極性基を共重合または付加反応で導入したものを用い
るのがよい。これらの極性基を含有させることにより、
塗料の分散性の向上を図ることができ、その結果として
磁気記録媒体の特性を向上させることができる。これら
極性基は骨格樹脂の主鎖中に存在しても、あるいは分枝
中に存在してもよい。
【0041】これらの樹脂は一種単独で使用することも
可能であるが、二種以上を組み合わせて使用することで
磁気記録媒体としたときの諸特性の改善が行える。特
に、好ましい態様としては、以下に示すような塩化ビニ
ル系共重合体およびポリウレタン樹脂の組み合わせであ
る。
【0042】塩化ビニル系共重合体としては、塩化ビニ
ル含有量60〜95wt%、とくに60〜90wt%の
ものが好ましく、その平均重合度は100〜500程度
であることが好ましい。このような塩化ビニル系共重合
体は、塩化ビニル、酢酸ビニル、酢酸ビニルを鹸化して
導入するビニルアルコール、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート、マレイン酸、グリシジル(メタ)ア
クリレート、アリルグリシジルエーテル等の共重合性単
量体を共重合することによって得られる。これら共重合
体中には、前記の極性基から選ばれる少なくとも一つ以
上を共重合または付加反応で導入していることが好まし
く、中でも、−NR2 基は前記の酸に由来する極性基と
併用することによって塗料の物性(保存安定性など)を
向上することが可能となるので好ましい。
【0043】ポリウレタン樹脂とは、ポリエステルポリ
オールおよび/またはポリエーテルポリオール等のヒド
ロキシ基含有樹脂とポリイソシアネート含有化合物との
反応により得られる樹脂の総称であって、このような合
成原料を数平均分子量で5000〜200000程度に
重合したもので、そのQ値(重量平均分子量/数平均分
子量)は1.5〜4程度であることが必要である。ま
た、これらのウレタン樹脂は、用いる結合剤中におい
て、ガラス転移温度Tgが−30℃≦Tg≦80℃の範
囲で異なるものを少なくとも2種類以上、さらにその合
計量が全結合剤の10〜90wt%とするのがよい。こ
れら複数のポリウレタン樹脂を含有させることで、高温
度環境下での媒体の走行安定性とカレンダ加工性、電磁
変換特性のバランスが得られる。さらにこのようなポリ
ウレタン樹脂(2種類以上を用いるときは少なくとも一
方)には前記の極性基が導入されていることが好まし
い。
【0044】さらに、上記塩化ビニル系共重合体とポリ
ウレタン樹脂とは、その重量混合比が10:90〜9
0:10となるように混合して用いることが好ましい。
【0045】バインダ樹脂を硬化する架橋剤としては、
各種ポリイソシアナートを用いることができる。この架
橋剤によりバインダ樹脂に含有される水酸基等は、三次
元的に結合され、その結果、塗膜層の耐久性が向上でき
る。さらに上記共重合体に公知の手法により、(メタ)
アクリル系二重結合を導入して電子線感応変性を行った
ものを使用することも可能である。
【0046】磁性塗料に含有される溶剤としては、特に
制限はないが、結合剤(バインダ)の溶解性、相溶性お
よび乾燥効率等を考慮して選択され、例えばメチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;イソプロ
パノール、ブタノール等のアルコール類;ジオキサン、
テトヒドロフラン、ジメルホルムアミド、ヘキサン、塩
素置換炭化水素類等の希釈剤ないし溶剤を単一溶剤また
はこれらの任意比率の混合溶剤として用いる。
【0047】磁性塗料中には、通常、潤滑剤が含有され
る。用いる潤滑剤としては、公知の種々の潤滑剤の中
で、とくに脂肪酸および/または脂肪酸エステルを用い
るのが好ましい。脂肪酸としては、炭素数12〜24の
一塩基性脂肪酸が挙げられる。また、脂肪酸エステルと
しては、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸と炭素数2
〜22の一価から六価までのアルコール、環状もしくは
多糖類還元アルコール等のいずれか一つを原料とするモ
ノ脂肪酸エステル、ジ脂肪酸エステル、トリ脂肪酸エス
テルが挙げられる。これらの脂肪酸、脂肪酸エステルの
炭化水素基は、不飽和結合を含んでも分枝していてもか
まわない。これらは2種類以上を併用してもよい。ま
た、潤滑剤は磁性層以外にもバックコート層、下塗り層
等に含有させることが好ましく、とくに磁性層が薄い場
合等は、下塗り層に含有させることでスチル耐久性の向
上ができるため有効である。さらに、バックコート層側
に潤滑剤を多く含有させれば、磁性層表面への転写によ
る表面潤滑性の向上を図ることができる。
【0048】磁性塗料中には、通常、潤滑効果、耐電防
止効果、分散効果、可塑効果を発現させるための添加剤
が含有される。このような添加剤としては、シリコーン
オイル類、フッ素オイル、カチオン界面活性剤、ノニオ
ン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤等
が使用できる。
【0049】さらに磁性塗料中には、無機化合物、特
に、研磨材・非強磁性顔料が含有される。使用できる顔
料としては、α−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミ
ナ、三酸化二クロム、α−酸化鉄、SiO2 、ZnO、
TiO2 、炭化珪素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等
が挙げられる。これら顔料の粒子の形状、サイズ等は任
意に設定すれば良いが、粒子形状は球状または多面体が
好ましい。粒子サイズは好ましくは0.01〜0.7μ
mで、必要に応じて媒体に要求される耐久性とヘッド摩
耗および最短記録波長における出力のバランスから適宜
選択すれば良く、単一系でも混合系でも良い。
【0050】さらに、磁性塗料中には、カーボンブラッ
クを含有させてもよい。カーボンブラックとしては、フ
ァーネスカーボンブラック、サーマルカーボンブラッ
ク、アセチレンブラックを用いることができる。これら
は、単独または組み合わせて使用できる。またこれらの
カーボンブラックを潤滑剤、分散剤等で表面処理した
り、表面の一部をグラファイト化したもの等を使用して
も構わない。これらのカーボンブラックの粒子サイズ等
は任意に設定すれば良いが、媒体に要求される電気抵抗
と摩擦特性および最短記録波長における出力のバランス
(表面粗さ)から適宜選択すれば良い。
【0051】さらに、磁性塗料中には、非磁性有機質粉
末(有機顔料)を含有させてもよい。用いる非磁性有機
質粉末としては、アクリルスチレン系樹脂粉末、ベンゾ
グアナミン樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、フタロシア
ニン系顔料、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル
系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂
粉末、フッ化炭化水素樹脂粉末、ジビニルベンゼン系樹
脂粉末等が挙げられる。
【0052】このような磁性塗料中の固形分濃度は、好
ましくは5〜45重量%、より好ましくは10〜40重
量%とされる。この値が5重量%未満となると、均一な
塗膜が得られなくなり、この値が45重量%を超える
と、磁性層の塗膜の乾燥速度が速くなり、本願の効果で
ある磁性層の配向度の向上が得られにくくなる。特に、
上層磁性層の場合、前記塗布パターン(2−6)、(2
−7)、(3−6)および(3−7)のように下塗り層
の塗膜が乾燥状態にあるものは、磁性層塗膜中の溶剤が
下塗り層の塗膜へと移行するために、この傾向が増大す
る。
【0053】このような磁性塗料が塗設される非磁性支
持体としては、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリアミドイミド等のフイルムを使用
でき、好ましくは、PET、PEN、芳香族ポリアミド
であり、さらに好ましくは、PETないしPENの2種
ないし3種による多層共押出しによる複合化フイルムで
ある。さらに非磁性支持体には、あらかじめコロナ放電
処理、プラズマ放電および/または重合処理、易接着剤
塗布処理、除塵処理、熱および/または調湿による緩和
処理等をおこなっても良い。
【0054】また、本発明においては、このような磁性
塗料が塗設される非磁性支持体の反対面側には、バック
コート層4形成用の塗料が塗設される。バックコート層
形成用の塗料には、主としてカーボンブラックまたは無
機化合物と、結合剤と、溶剤が含有される。これらは、
前記磁性塗料に関する説明の中で、例示したカーボンブ
ラックまたは無機化合物、結合剤、溶剤の中から適宜、
要求特性に合うように選定して用いればよい。さらに
は、前記磁性塗料に関する説明の中で例示した潤滑剤、
各種添加剤等を適宜、選定して含有させることもでき
る。
【0055】バックコート層4形成用の塗料中の固形分
濃度は、好ましくは8〜30重量%、より好ましくは1
0〜25重量%とされる。この値が8重量%未満となる
と、均一な塗膜が得られなくなり、この値が30重量%
を超えると、バックコート層4の塗膜の乾燥速度が速く
なり、本願の効果である磁性層の配向度の向上が得られ
にくくなる。
【0056】また、非強磁性下塗り層9を形成するため
の非強磁性下塗り層形成用塗料としては、前記磁性塗料
に関する説明の中で例示した結合剤、溶剤、潤滑剤、カ
ーボンブラック、無機化合物、各種添加剤等を適宜選定
して用いることができる。
【0057】非強磁性下塗り層9形成用の塗料中の固形
分濃度は、好ましくは5〜45重量%、より好ましくは
10〜40重量%とされる。この値が低すぎても高すぎ
ても、均一な塗膜が得られにくくなる。
【0058】なお、本発明の磁気記録媒体の製造方法に
用いられる磁性塗料(上層および下層を含む)および磁
気記録媒体形成用塗料(バックコート層形成用の塗料、
非磁性下塗り層形成用の塗料)を作る工程は、少なくと
も混練工程、分散工程、濾過工程およびこれらの
工程の前後に必要に応じて設けられる混合工程ならび
に貯蔵工程から構成される。
【0059】混練工程では、連続ニーダ、加圧ニーダ、
高速ミキサー、二本ロールミル等の強い混練力をもつも
のが使用され、顔料粉末と結合剤のすべて、またはその
一部が混練処理される。また、分散工程における塗料の
分散には、ジルコニア、ガラスビーズ等が使用され、こ
の分散工程では徐々に固形分濃度が低下していくように
希釈分散を併用して分散を行う。個々の工程はそれぞれ
2段以上にわかれていても良く、また原料を2つ以上の
工程で分割して添加してもかまわない。
【0060】塗料の濾過工程は、各製造工程後に設ける
ことが好ましい。磁性塗料に磁性粉等の未分散物や凝集
物、あるいは樹脂不溶物などが存在すると、磁性塗料と
したときに欠陥となって、ドロップアウトの増大やエラ
ー・レートの上昇を招いてしまう。濾過工程は、これら
磁性塗料中の異物の除去を主目的としている。
【0061】また、本発明の製造方法によって形成され
る磁気記録媒体は、前述のごとく1層あるいは複数層
(好ましくは2層)の磁性層を備えている。そして、そ
の磁性層の厚さは、磁性層を1層設ける場合、膜厚3.
0μm以下、特に、0.1〜3.0μm、さらには2.
5μm以下、特に、0.3〜2.5μmとすることが好
ましい。この値が3.0μmを超えると、磁性層塗膜の
乾燥速度が遅くなり、磁場配向処理を行っても磁性層の
配向度が上がらない。また、記録波長が短い場合、自己
減磁損失が大きくなってしまう。また、磁性層を複数層
設ける場合、最上層の磁性層の膜厚は1.0μm以下、
特に、0.05〜1.0μm、さらには0.6μm以
下、特に、0.1〜0.6μmとすることが好ましい。
この値が1.0μmを超えると、単層の磁性層に比べ
て、下層を設ける意味がなくなってしまう。また、バッ
クコート層の厚さは、0.1〜2.0μmとされる。こ
の値が、0.1μm未満となると、バックコート層塗膜
の乾燥速度が速くなり、本願の効果である磁性層の配向
度の向上が得られにくくなってしまう。また、媒体走行
時に、バックコート層の削れが発生しやすくなる。ま
た、この値が、2.0μmを超えると、媒体が摺接する
経路との間における摩擦が大きくなり、走行安定性が悪
化するとともに、磁性層の乾燥が遅くなりすぎて磁性層
の配向がかえって低下する可能性がある。
【0062】非強磁性下塗り層の厚さは、0.1〜3.
0μmとされる。この値が、0.1μm未満となると、
非磁性支持体の表面性の影響を受けやすくなり、その結
果、非強磁性層の表面粗度が悪化してしまい、最上層磁
性層の表面粗度も悪化しやすくなる。その結果、電磁変
換特性が低下する傾向にある。また、非強磁性下塗り層
を3.0μmより厚くしても、性能は特に向上しない。
さらに、磁性層からの溶剤吸収が大きくなり、本発明の
効果が得られにくくなる。
【0063】下層磁性層の厚さは、0.1〜3.0μm
とされる。この値が、0.1μm未満となると、非磁性
支持体の表面性の影響を受けやすくなり、その結果、非
強磁性層の表面粗度が悪化してしまい、最上層磁性層の
表面粗度も悪化しやすくなる。その結果、電磁変換特性
が低下する傾向にある。また、下層磁性層を3.0μm
より厚くしても、性能は特に向上しない。さらに、磁性
層からの溶剤吸収が大きくなり、本発明の効果が得られ
にくくなる。
【0064】また、磁性層が未乾燥のうちにバックコー
ト層を設けるか、あるいはバックコート層が未乾燥のう
ちに磁性層を設ける本願の構成において、上述した各層
の膜厚と固形分濃度は密接な関係があり、磁性層が1μ
m以下の場合には、バックコート層を少なくとも磁性層
の厚さの1/2以上にすることが好ましい。固形分濃度
についても、磁性層の厚さが1μm以下の場合には、バ
ックコート層の固形分濃度を、少なくとも磁性層の固形
分濃度以下にすることが好ましい。
【0065】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0066】下記の要領で磁性塗料I 、磁性塗料II、非
強磁性下塗り層形成のための塗料、およびバックコート
層形成のための塗料、をそれぞれ作製して準備した。
【0067】磁性塗料I の作製 [バインダ溶液調整] ・塩ビ系樹脂(日本ゼオン社製、MR−110) … 10重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有、Mn=25000 、Tg=20℃)… 5重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有、Mn=25000 、Tg=−25℃)… 2重量部 ・MEK … 21重量部 ・トルエン … 21重量部 ・シクロヘキサノン … 21重量部 上記組成物をハイパーミキサー中に投入し、6時間混合
撹拌を行い、バインダ溶液とした。上記バインダ溶液を
95%カット濾過精度=5.0μmのデプスフィルター
を用いて8時間の循環濾過を行い、バインダ溶液を調整
した。
【0068】 [混練・分散処理] ・Co被着γ酸化鉄磁性粉 (Hc=800 Oe ,σS =70emu/g , 比表面積=45m2/g ) …100重量部 ・α−Al23 (住友化学工業社製:HIT−50) … 5重量部 ・Cr23 (日本化学工業社製:U−1) … 5重量部 ・バインダ溶液 … 40重量部 上記組成物を加圧ニーダーに投入し、2時間の混練を行
った。混練後、下記組成物を投入し、分散処理に最適の
粘度に調整した。
【0069】 ・バインダ溶液 … 40重量部 ・MEK … 15重量部 ・トルエン … 15重量部 ・シクロヘキサノン … 15重量部 混合処理後、サンドグラインダーミルにて分散処理を行
った。
【0070】 [粘度調整工程] ・ステアリン酸 …0.5重量部 ・ミリスチン酸 …0.5重量部 ・ステアリン酸ブチル …0.5重量部 ・MEK … 65重量部 ・トルエン … 65重量部 ・シクロヘキサノン … 65重量部 上記組成物をハイパーミキサーに投入し、1時間混合撹
拌を行い粘度調整液とした。上記粘度調整液を95%カ
ット濾過精度=1.2μmのデプスフィルターを用いて
8時間の循環濾過を行った。
【0071】循環濾過後の粘度調整液と分散処理後のス
ラリーを混合後、サンドグラインダーミルにて分散処理
を行い、塗料の粘度を50cpに調整し、磁性層塗料と
した。この塗料を95%カット濾過精度=1.2μmの
デプスフィルターを用いて循環濾過を8時間行った。な
お、粘度調整に際しては、粘度測定法:レオロジー社製
MR−300ソリキッドメーターを用いて、液温=20
℃、剪断速度=3000sec-1における粘度を測定し
ながら調整した。
【0072】[最終塗料工程]濾過後の塗料100重量
部に、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社
製、コロネートL)0.8重量部を加え、撹拌混合し、
磁性層用塗料I とした。磁性塗料IIの作製 [バインダ溶液調整] ・塩ビ系樹脂(日本ゼオン社製、MR−110) … 10重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有、Mn=25000 、Tg=20℃)… 5重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有、Mn=25000 、Tg=−25℃)… 2重量部 ・MEK … 21重量部 ・トルエン … 21重量部 ・シクロヘキサノン … 21重量部 上記組成物をハイパーミキサー中に投入し、6時間混合
撹拌を行い、バインダ溶液とした。上記バインダ溶液を
95%カット濾過精度=5.0μmのデプスフィルター
を用いて8時間の循環濾過を行い、バインダ溶液を調整
した。
【0073】 [混練・分散処理] ・α−Fe磁性粉 (Hc=1650 Oe, σS =126emu/g, 比表面積=60m2/g, 長軸長=0.10μm) …100重量部 ・α−Al23 (住友化学工業社製:HIT−80) … 10重量部 ・バインダ溶液 … 40重量部 上記組成物を加圧ニーダーに投入し、2時間の混練を行
った。混練後、下記組成物を投入し、分散処理に最適の
粘度に調整した。
【0074】 ・バインダ溶液 … 40重量部 ・MEK … 15重量部 ・トルエン … 15重量部 ・シクロヘキサノン … 15重量部 混合処理後、サンドグラインダーミルにて分散処理を行
った。
【0075】 [粘度調整工程] ・ステアリン酸 …0.5重量部 ・ミリスチン酸 …0.5重量部 ・ステアリン酸ブチル …0.5重量部 ・MEK … 65重量部 ・トルエン … 65重量部 ・シクロヘキサノン … 65重量部 上記組成物をハイパーミキサーに投入し、1時間混合撹
拌を行い粘度調整液とした。上記粘度調整液を95%カ
ット濾過精度=1.2μmのデプスフィルターを用いて
8時間の循環濾過を行った。
【0076】循環濾過後の粘度調整液と分散処理後のス
ラリーを混合後、サンドグラインダーミルにて分散処理
を行い、塗料の粘度を40cpに調整し、磁性層塗料と
した。この塗料を95%カット濾過精度=1.2μmの
デプスフィルターを用いて循環濾過を8時間行った。な
お、粘度調整の手法は、前述と同様とした。
【0077】[最終塗料工程]濾過後の塗料100重量
部に、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社
製、コロネートL)0.8重量部を加え、撹拌混合し、
磁性層用塗料IIとした。
【0078】非強磁性下塗り層形成のための塗料の作製 [バインダ溶液調整] ・塩ビ系樹脂(日本ゼオン社製、MR−110) … 10重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有、Mn=25000 、Tg=20℃)… 5重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有、Mn=25000 、Tg=−25℃)… 2重量部 ・MEK … 21重量部 ・トルエン … 21重量部 ・シクロヘキサノン … 21重量部 上記組成物をハイパーミキサー中に投入し、6時間混合
撹拌を行い、バインダ溶液とした。上記バインダ溶液を
95%カット濾過精度=5.0μmのデプスフィルター
を用いて8時間の循環濾過を行い、バインダ溶液を調整
した。
【0079】 [混練・分散処理] ・α−Fe23 (長軸長=0.10μm ,軸比=8) …100重量部 ・カーボンブラック(コロンビアンカーボン社製:SC) … 9重量部 ・バインダ溶液 … 40重量部 上記組成物を加圧ニーダーに投入し、2時間の混練を行
った。混練後、下記組成物を投入し、分散処理に最適の
粘度に調整した。
【0080】 ・バインダ溶液 … 40重量部 ・MEK … 15重量部 ・トルエン … 15重量部 ・シクロヘキサノン … 15重量部 混合処理後、サンドグラインダーミルにて分散処理を行
った。
【0081】 [粘度調整工程] ・ステアリン酸 …0.5重量部 ・ミリスチン酸 …0.5重量部 ・ステアリン酸ブチル …0.5重量部 ・MEK … 65重量部 ・トルエン … 65重量部 ・シクロヘキサノン … 65重量部 上記組成物をハイパーミキサーに投入し、1時間混合撹
拌を行い粘度調整液とした。上記粘度調整液を95%カ
ット濾過精度=1.2μmのデプスフィルターを用いて
8時間の循環濾過を行った。
【0082】循環濾過後の粘度調整液と分散処理後のス
ラリーを混合後、サンドグラインダーミルにて分散処理
を行い、塗料の粘度を40cpに調整し、非強磁性下塗
り層形成のための塗料とした。この塗料を95%カット
濾過精度=1.2μmのデプスフィルターを用いて循環
濾過を8時間行った。なお、粘度調整の手法は、前述と
同様とした。
【0083】[最終塗料工程]濾過後の塗料100重量
部に、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社
製、コロネートL)0.8重量部を加え、撹拌混合し、
非強磁性下塗り層形成のための塗料とした。
【0084】バックコート層形成のための塗料の作製 [バインダ溶液調整] ・塩化ビニル系共重合体(塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール −N,Nジメチルエタノールアミン変性ビニル単位−マレイン酸 共重合体:モノマー重量比=91:3:5:0.5:0.5、 平均重合度=400) … 35重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有、 Mn=40000、Tg=20℃) … 35重量部 ・MEK …100重量部 ・トルエン … 80重量部 ・シクロヘキサノン …100重量部 上記組成物をハイパーミキサー中に投入し、6時間混合
撹拌を行い、バインダ溶液とした。上記バインダ溶液を
95%カット濾過精度=5.0μmのデプスフィルター
を用いて8時間の循環濾過を行い、バインダ溶液を調整
した。
【0085】 [混練・分散処理] ・カーボンブラック(三菱化学社製#47B) …100重量部 ・カーボンブラック(コロンビアンカーボン社製:MT-CI )… 1重量部 ・α−Fe23 (長軸長=0.10μm ,軸比=8) … 1重量部 ・バインダ溶液 …130重量部 上記組成物を加圧ニーダーに投入し、2時間の混練を行
った。混練後、下記組成物を投入し、分散処理に最適の
粘度に調整した。
【0086】 ・バインダ溶液 … 45重量部 ・MEK … 70重量部 ・トルエン … 55重量部 ・シクロヘキサノン … 70重量部 混合処理後、サンドグラインダーミルにて分散処理を行
った。
【0087】 [粘度調整工程] ・バインダ溶液 …175重量部 ・ステアリン酸 … 1重量部 ・ミリスチン酸 … 1重量部 ・ステアリン酸ブチル … 1重量部 ・MEK …200重量部 ・トルエン …250重量部 ・シクロヘキサノン …200重量部 上記組成物をハイパーミキサーに投入し、1時間混合撹
拌を行い粘度調整液とした。上記粘度調整液を95%カ
ット濾過精度=1.2μmのデプスフィルターを用いて
8時間の循環濾過を行った。
【0088】循環濾過後の粘度調整液と分散処理後のス
ラリーを混合後、サンドグラインダーミルにて分散処理
を行い、塗料の粘度を10cpに調整し、バックコート
層形成のための塗料とした。この塗料を95%カット濾
過精度=1.2μmのデプスフィルターを用いて循環濾
過を8時間行った。なお、粘度調整の手法は、前述と同
様とした。
【0089】[最終塗料工程]濾過後の塗料100重量
部に、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社
製、コロネートL)1.0重量部を加え、撹拌混合し、
バックコート層形成のための塗料とした。
【0090】このような塗料を準備した後、各塗料を用
いて実際に下記の要領で塗布実験を行った。
【0091】(実験例1)図4に示されるように連続的
に走行する厚さ15.0μmのポリエチレンテレフタレ
ート支持体の一方の面上に、上記磁性塗料I をエクスト
ルージョンノズル20より吐出して、磁性層形成のため
の塗膜を連続的に形成した。
【0092】次いで、この磁性層形成のための塗膜が湿
潤状態のうちに、バックコート層形成のための塗料を支
持体の他方の面上にエクストルージョンノズル30より
吐出してバックコート層形成のための塗膜を連続的に形
成した。そして、この磁性層(およびバックコート層)
を熱風吹き出しノズル53で予備乾燥した後、磁性層が
未乾燥のうちに配向磁石41,41を通過させることに
より走行方向に磁性粉を配向させ、しかる後、磁性層
(およびバックコート層)を乾燥させ、乾燥後の塗膜を
有する支持体を一旦巻き取った。その後、さらに、この
支持体を、7段のカレンダロールを備えるカレンダー加
工装置にて、温度110℃、線圧300kg/cmの条
件でカレンダーを行い塗膜の表面平滑化処理を行った。
なお、図4には、インラインでのカレンダー処理が示さ
れているが、本実験例1でのカレンダー処理は、図4に
示されるごとくインラインで行ったものではない。
【0093】エクストルージョンノズル20より吐出す
る磁性塗料の種類を磁性塗料I および磁性塗料IIの2種
類とし、また、それらの塗膜厚さを変え、塗布方式も下
記の塗布方式A1、塗布方式A2、および塗布方式B1の3種
類として、下記表1に示すような種々のサンプルI−1
〜I−17を作製した。
【0094】塗布方式A1:磁性層用塗料を塗布し、該磁
性層塗料が湿潤状態のうちにバックコート層用塗料を塗
布する(上記の塗布方式に該当) 塗布方式A2:バックコート層用塗料を塗布し、該バック
コート層用塗料が湿潤状態のうちに磁性層用塗料を塗布
する 塗布方式B1:磁性層用塗料を塗布し、この塗膜を磁場配
向し乾燥、カレンダー加工させた後に、バックコート層
用塗料を塗布する これらの各サンプルについて、配向度、および残留磁束
密度Brを測定した。測定方法は、以下のとおりであ
る。
【0095】配向度および残留磁束密度Br テープサンプルの磁気特性を振動試料型磁束計(東英工
業社製VSM−V型)を用いて測定したものであり、最
大外部磁場=10kOeとした。
【0096】なお、配向度は(Br/Bm)MD/(Br
/Bm)TDで定義され、Bmは飽和磁束密度、MDはテ
ープの長手方向、TDはテープ幅方向を表す。
【0097】結果を下記表1に示す。
【0098】
【表1】 (実験例2)連続的に走行する厚さ8.3μmのポリエ
チレンテレフタレート支持体上の一方の面に、上記磁性
塗料I および上記磁性塗料IIを近接する2つのエクスト
ルージョンノズルより逐次吐出して、下層磁性層形成用
の塗膜および上層磁性層形成用の塗膜の積層体を連続的
に形成した。
【0099】次いで、これらの両磁性層形成のための塗
膜が湿潤状態のうちに、バックコート層形成のための塗
料をエクストルージョンノズル30より支持体の他方の
面上に吐出してバックコート層形成のための塗膜を連続
的に形成した。そして、これらの両磁性層(およびバッ
クコート層)を熱風吹き出しノズル53で予備乾燥した
後、両磁性層が未乾燥のうちに配向磁石41,41を通
過させることにより走行方向に磁性粉を配向させ、しか
る後、両磁性層(およびバックコート層)を乾燥させ、
乾燥後の塗膜を有する支持体を一旦巻き取った。その
後、さらに、この支持体をさらに、7段のカレンダロー
ルを備えるカレンダー加工装置にて、温度110℃、線
圧300kg/cmの条件でカレンダーを行い塗膜の表
面平滑化処理を行った。なお、本実験例2でのカレンダ
ー処理もやはり、図4に示されるごとくインラインで行
ったものではない。
【0100】上層磁性層および下層磁性層の厚さを変
え、さらに、塗布方式も下記の塗布方式A3、塗布方式A
4、塗布方式A5、塗布方式A6、塗布方式A7、および塗布
方式B2の6種類として、下記表2に示すような種々のサ
ンプルII−1〜II−9を作製した。
【0101】塗布方式A3:下層磁性層用塗料を塗布し、
該下層磁性層用塗料が湿潤状態のうちに上層磁性層用塗
料を塗布し、両磁性層塗料が湿潤状態のうちにバックコ
ート層用塗料を塗布する(上記の塗布方式に該当) 塗布方式A4:バックコート層用塗料を塗布し、該バック
コート層用塗料が湿潤状態のうちに下層磁性層用塗料お
よび上層磁性層用塗料を順次塗布する(このとき両磁性
層塗料は、それぞれ湿潤状態にある) 塗布方式A5:下層磁性層用塗料および上層磁性層用塗料
を同時に積層塗布し、これらの両磁性層塗料が湿潤状態
のうちにバックコート層用塗料を塗布する 塗布方式A6:バックコート層用塗料を塗布し、該バック
コート層用塗料が湿潤状態のうちに下層磁性層用塗料お
よび上層磁性層用塗料を同時に積層塗布する 塗布方式A7:下層磁性層用塗料を塗布し、該下層磁性層
用塗料が湿潤状態のうちにバックコート層用塗料を塗布
し、両層塗料が湿潤状態のうちに上層磁性層用塗料を塗
布する 塗布方式B2:下層磁性層用塗料を塗布し、該下層磁性層
用塗料が湿潤状態のうちに上層磁性層用塗料を塗布し、
この両塗膜を磁場配向し乾燥、カレンダー加工させた後
に、バックコート層用塗料を塗布する これらの各サンプルについて、前述した配向度、残留磁
束密度Brを、それぞれ測定した。
【0102】結果を下記表2に示す。
【0103】
【表2】 (実験例3)連続的に走行する厚さ8.3μmのポリエ
チレンテレフタレート支持体上の一方の面に、上記磁性
塗料I を塗布して下層磁性層の塗膜を形成した後、磁場
配向、乾燥、およびカレンダー加工を行った。しかる
後、この下層磁性層の上に、上記磁性塗料IIをエクスト
ルージョンノズルにて塗布して上層磁性層の塗膜を形成
し、この上層磁性層形成のための塗膜が湿潤状態のうち
に、バックコート層形成のための塗料をエクストルージ
ョンノズルにて支持体の他方の面上に吐出してバックコ
ート層形成のための塗膜を連続的に形成した。そして、
上層磁性層(およびバックコート層)を熱風吹き出しノ
ズルで予備乾燥した後、上層磁性層が未乾燥のうちに配
向磁石を通過させることにより走行方向に磁性粉を配向
させ、しかる後、上層磁性層(およびバックコート層)
を乾燥させ、乾燥後の塗膜を有する支持体を一旦巻き取
った。その後、さらに、この支持体をさらに、7段のカ
レンダロールを備えるカレンダー加工装置にて、温度1
10℃、線圧300kg/cmの条件でカレンダーを行
い塗膜の表面平滑化処理を行った。なお、本実験例3で
のカレンダー処理もやはり、図4に示されるごとくイン
ラインで行ったものではない。
【0104】上層磁性層および下層磁性層の厚さを変
え、さらに、塗布方式も下記の塗布方式A8、塗布方式A
9、および塗布方式B3の3種類として、下記表3に示す
ような種々のサンプルIII −1〜III −6を作製した。
【0105】塗布方式A8:下層磁性層用塗料を塗布し、
配向、乾燥、カレンダー加工後、上層磁性層用塗料を塗
布し、該上層磁性層用塗料が湿潤状態のうちにバックコ
ート層用塗料を塗布する(上記の塗布方式に該当) 塗布方式A9:下層磁性層用塗料を塗布し、配向、乾燥、
カレンダー加工後、バックコート層用塗料を塗布し、該
バックコート層用塗料が湿潤状態のうちに上層磁性層用
塗料塗布する(このとき上層磁性層塗料は、湿潤状態に
ある) 塗布方式B3:下層磁性層用塗料を塗布し、配向、乾燥、
カレンダー加工後、上層磁性層用塗料を塗布し、該上層
磁性層を配向、乾燥、カレンダー加工後、バックコート
層用塗料を塗布する これらの各サンプルについて、前述した配向度、残留磁
束密度Brを、それぞれ測定した。
【0106】結果を下記表3に示す。
【0107】
【表3】 (実験例4)連続的に走行する厚さ8.3μmのポリエ
チレンテレフタレート支持体上の一方の面に、上記非強
磁性下塗り層形成のための塗料および上記磁性塗料IIを
近接する2つのエクストルージョンノズルより逐次吐出
して、非強磁性下塗り層形成のための塗膜および上層磁
性層形成用の塗膜の積層体を連続的に形成した。
【0108】次いで、これらの両塗膜が湿潤状態のうち
に、バックコート層形成のための塗料をエクストルージ
ョンノズルより支持体の他方の面上に吐出してバックコ
ート層形成のための塗膜を連続的に形成した。そして、
これらの塗膜を熱風吹き出しノズルで予備乾燥した後、
上層磁性層が未乾燥のうちに配向磁石を通過させること
により走行方向に磁性粉を配向させ、しかる後、上層磁
性層(非強磁性下塗り層およびバックコート層)を乾燥
させ、乾燥後の塗膜を有する支持体を一旦巻き取った。
その後、さらに、この支持体をさらに、7段のカレンダ
ロールを備えるカレンダー加工装置にて、温度110
℃、線圧300kg/cmの条件でカレンダーを行い塗
膜の表面平滑化処理を行った。なお、本実験例4でのカ
レンダー処理もやはり、図4に示されるごとくインライ
ンで行ったものではない。
【0109】上層磁性層および非強磁性下塗り層の厚さ
を変え、さらに、塗布方式も下記の塗布方式A10 、塗布
方式A11 、塗布方式A12 、塗布方式A13 、塗布方式A14
、および塗布方式B4の6種類として、下記表4に示す
ような種々のサンプルIV−1〜IV−9を作製した。
【0110】塗布方式A10 :非強磁性下塗り層用塗料を
塗布し、該非強磁性下塗り層用塗料が湿潤状態のうちに
上層磁性層用塗料を塗布し、両層の塗料が湿潤状態のう
ちにバックコート層用塗料を塗布する(上記の塗布方式
に該当) 塗布方式A11 :バックコート層用塗料を塗布し、該バッ
クコート層用塗料が湿潤状態のうちに非強磁性下塗り層
用塗料および上層磁性層用塗料磁性層用塗料を順次塗布
する(このとき両塗料は、それぞれ湿潤状態にある) 塗布方式A12 :非強磁性下塗り層用塗料および上層磁性
層用塗料を同時に積層塗布し、これらの両層塗料が湿潤
状態のうちにバックコート層用塗料を塗布する 塗布方式A13 :バックコート層用塗料を塗布し、該バッ
クコート層用塗料が湿潤状態のうちに非強磁性下塗り層
用塗料および上層磁性層用塗料を同時に積層塗布する 塗布方式A14 :非強磁性下塗り層用塗料を塗布し、該非
強磁性下塗り層用塗料が湿潤状態のうちにバックコート
層用塗料を塗布し、両層塗料が湿潤状態のうちに上層磁
性層用塗料を塗布する 塗布方式B4 :非強磁性下塗り層用塗料を塗布し、該非
強磁性下塗り層用塗料が湿潤状態のうちに上層磁性層用
塗料を塗布し、この両塗膜を磁場配向し乾燥、カレンダ
ー加工させた後に、バックコート層用塗料を塗布する これらの各サンプルについて、前述した配向度、残留磁
束密度Brを、それぞれ測定した。
【0111】結果を下記表4に示す。
【0112】
【表4】 (実験例5)連続的に走行する厚さ8.3μmのポリエ
チレンテレフタレート支持体上の一方の面に、上記非強
磁性下塗り層用塗料を塗布した後に、塗膜を乾燥させ、
カレンダー加工を行い、非強磁性下塗り層の塗膜を形成
した。しかる後、この非強磁性下塗り層の上に、上記磁
性塗料IIをエクストルージョンノズルにて塗布して上層
磁性層の塗膜を形成し、この上層磁性層形成のための塗
膜が湿潤状態のうちに、バックコート層形成のための塗
料をエクストルージョンノズルにて支持体の他方の面上
に吐出してバックコート層形成のための塗膜を連続的に
形成した。そして、上層磁性層(およびバックコート
層)を熱風吹き出しノズルで予備乾燥した後、上層磁性
層が未乾燥のうちに配向磁石を通過させることにより走
行方向に磁性粉を配向させ、しかる後、上層磁性層(お
よびバックコート層)を乾燥させ、乾燥後の塗膜を有す
る支持体を一旦巻き取った。
【0113】その後、さらに、この支持体をさらに、7
段のカレンダロールを備えるカレンダー加工装置にて、
温度110℃、線圧300kg/cmの条件でカレンダ
ーを行い塗膜の表面平滑化処理を行った。なお、本実験
例5でのカレンダー処理もやはり、図4に示されるごと
くインラインで行ったものではない。
【0114】上層磁性層および非強磁性下塗り層の厚さ
を変え、さらに、塗布方式も下記の塗布方式A15 、塗布
方式A16 、および塗布方式B5の3種類として、下記表5
に示すような種々のサンプルV−1〜V−6を作製し
た。
【0115】塗布方式A15 :非強磁性下塗り層用塗料を
塗布し、乾燥、カレンダー加工後、上層磁性層用塗料を
塗布し、該上層磁性層用塗料が湿潤状態のうちにバック
コート層用塗料を塗布する(上記の塗布方式に該当) 塗布方式A16 :非強磁性下塗り層用塗料を塗布し、乾
燥、カレンダー加工後、バックコート層用塗料を塗布
し、該バックコート層用塗料が湿潤状態のうちに上層磁
性層用塗料を塗布する(このとき上層磁性層塗料は、湿
潤状態にある) 塗布方式B5 :非強磁性下塗り層用塗料を塗布し、乾
燥、カレンダー加工後、上層磁性層用塗料を塗布し、該
上層磁性層を配向、乾燥、カレンダー加工後、バックコ
ート層用塗料を塗布する これらの各サンプルについて、前述した配向度、残留磁
束密度Brを、それぞれ測定した。
【0116】結果を下記表5に示す。
【0117】
【表5】 (実験例6)上記実験例1における、サンプルI−1,
I−2,およびI−3を作製するに際して、カレンダ加
工をインラインにて行った。すなわち、カレンダー加工
をする前に一旦支持体を巻き取ることをやめて、図4に
示されるごとくカレンダ工程をインラインにて行った。
それ以外は、上記実験例1における、サンプルI−1,
I−2,およびI−3と同様にして、サンプルVI−1,
VI−2,VI−3をそれぞれ作製した。なお、カレンダ条
件は上記実験例1の場合と同様とした。
【0118】これらの各サンプルについて、磁性層の表
面粗さRa、および塗布原反のロスを評価した。評価方
法は次のとおりである。
【0119】磁性層の表面粗さRa テーラーホブソン社製の触針式表面形状測定器、TALYST
EPシステムを使用し、JIS B−0601に記載され
ている方法により測定値を得た。具体的測定条件は、 フィルター条件:0.18〜9Hz 針圧:2mg 使用針:0.1×2.5μm特殊スタイラス スキャンスピード:0.03mm/sec スキャン長さ:500μm とした。得られた結果より、Raを求めた。
【0120】塗布原反のロス カレンダー処理が完了するまでに発生する原反のロス長
さを、原反の長さ(10000m)で割った値を%で表
示した。具体的基準は以下のとおり。
【0121】 ◎…塗布原反ロスが3%未満 ○…塗布原反ロスが3%を超え、5%未満 △…塗布原反ロスが5%を超え、8%未満 ×…塗布原反ロスが8%を超える 結果を下記表6に示す。
【0122】
【表6】 (実験例7)上記実験例2おける、サンプルII−1およ
びII−2を作製するに際して、カレンダ加工をインライ
ンにて行った。すなわち、カレンダー加工をする前に一
旦支持体を巻き取ることをやめて、図4に示されるごと
くそのままカレンダ工程をインラインにて行った。それ
以外は、上記実験例2における、サンプルII−1および
II−2と同様にして、サンプルVII −1およびVII −2
をそれぞれ作製した。なお、カレンダ条件は上記実験例
2の場合と同様とした。
【0123】これらの各サンプルについて、磁性層の表
面粗さRa、および塗布原反のロスを評価した。評価方
法は前述したとおりである。
【0124】結果を下記表7に示す。
【0125】
【表7】 (実験例8)上記実験例3おける、サンプルIII −1お
よびIII −2を作製するに際して、上下層のカレンダ加
工をインラインにて行った。すなわち、カレンダー加工
をする前に一旦支持体を巻き取ることをやめて、図4に
示されるごとくそのままカレンダ工程をインラインにて
行った。それ以外は、上記実験例3における、サンプル
III −1およびIII −2と同様にして、サンプルVIII−
1およびVIII−2をそれぞれ作製した。なお、カレンダ
条件は上記実験例3の場合と同様とした。
【0126】これらの各サンプルについて、磁性層の表
面粗さRa、および塗布原反のロスを評価した。評価方
法は前述したとおりである。
【0127】結果を下記表8に示す。
【0128】
【表8】 (実験例9)上記実験例4おける、サンプルIV−1およ
びIV−2を作製するに際して、カレンダ加工をインライ
ンにて行った。すなわち、カレンダー加工をする前に一
旦支持体を巻き取ることをやめて、図4に示されるごと
くそのままカレンダ工程をインラインにて行った。それ
以外は、上記実験例4における、サンプルIV−1および
IV−2と同様にして、サンプルIX−1およびXI−2をそ
れぞれ作製した。なお、カレンダ条件は上記実験例4の
場合と同様とした。
【0129】これらの各サンプルについて、磁性層の表
面粗さRa、および塗布原反のロスを評価した。評価方
法は前述したとおりである。
【0130】結果を下記表9に示す。
【0131】
【表9】 (実験例10)上記実験例5おける、サンプルV−1お
よびV−2を作製するに際して、上下層のカレンダ加工
をインラインにて行った。すなわち、カレンダー加工を
する前に一旦支持体を巻き取ることをやめて、図4に示
されるごとくそのままカレンダ工程をインラインにて行
った。それ以外は、上記実験例5における、サンプルV
−1およびV−2と同様にして、サンプルX−1および
X−2をそれぞれ作製した。なお、カレンダ条件は上記
実験例5の場合と同様とした。
【0132】これらの各サンプルについて、磁性層の表
面粗さRa、および塗布原反のロスを評価した。評価方
法は前述したとおりである。
【0133】結果を下記表10に示す。
【0134】
【表10】
【0135】
【発明の効果】上記の結果より本発明の効果は明らかで
ある。すなわち、本発明では、磁性塗膜が未乾燥状態
(特に湿潤状態)にある間に、必ず、未乾燥状態(特に
湿潤状態)のバックコート層が存在するようにしている
ので、磁性層の薄膜化を図っても配向度に優れた塗膜が
得られ、さらには薄膜化された磁性層の高充填化、高耐
久性化をはかることができる。さらに、従来の工程では
多大な負荷となっていたバックコート層をより効率よく
設けることができる。また、好ましい態様としてカレン
ダー加工をインラインで行うようにすれば、カレンダー
工程におけるカレンダー加工性を上げて磁性層の表面性
を高めること、さらには、従来の別ラインのカレンダー
工程にて発生していた塗布済の原反のロスを削減するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の対象物である磁気記録媒体
の一例を模式的に示した断面図である。
【図2】本発明の製造方法の対象物である磁気記録媒体
の一例を模式的に示した断面図である。
【図3】本発明の製造方法の対象物である磁気記録媒体
の一例を模式的に示した断面図である。
【図4】本発明の製造方法の一例を模式的に示した工程
フロー図である。
【図5】(a),(b)および(c)は、それぞれ、い
わゆるウエットオンウエット方での二層塗布する場合の
ノズルの形態および配置を説明するための図である。
【符号の説明】
1,2,3 …磁気記録媒体 4…バックコート層 5…非磁性支持体 6…磁性層 7…下層磁性層 8…上層磁性層 9…非強磁性下塗り層 20,30…エクストルージョンノズル 40…磁場配向装置 50…乾燥装置 60…カレンダー加工装置

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の一方の面上に形成された
    磁性層と、非磁性支持体の他方の面の上にバックコート
    層を有する磁気記録媒体の製造方法であって、該方法
    は、 非磁性支持体の一方の面上に、磁性層形成用の磁性塗料
    を塗布する工程と、 非磁性支持体の他方の面の上にバックコート層形成用の
    塗料を塗布する工程と、 前記磁性層形成用の磁性塗料とバックコート層形成用の
    塗料とが塗布された後であって、磁性層形成用の磁性塗
    料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理する
    工程と、を含み、 前記磁性層形成用の磁性塗料とバックコート層形成用の
    塗料とが双方塗布された時、双方の塗料は未乾燥の状態
    を保っていることを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程
    と、バックコート層形成用の塗料を塗布する工程とが順
    次行われ、当該バックコート層形成用の塗料を塗布する
    工程時において、先に塗設されている磁性層形成用の磁
    性塗料は湿潤状態にあり、その後、磁性層形成用の磁性
    塗料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理し
    てなる請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 バックコート層形成用の塗料を塗布する
    工程と、磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程とが順
    次行われ、当該磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程
    時において、先に塗設されているバックコート層形成用
    の塗料は湿潤状態にあり、その後、磁性層形成用の磁性
    塗料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理し
    てなる請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 非磁性支持体の一方の面上に形成された
    下層磁性層と、この下層磁性層の上に形成された上層磁
    性層と、非磁性支持体の他方の面の上にバックコート層
    を有する磁気記録媒体の製造方法であって、 該方法は、 非磁性支持体の一方の面上に、下層磁性層形成用の磁性
    塗料を塗布する工程と、 非磁性支持体の上に塗布された下層磁性層形成用の磁性
    塗料の上に、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工
    程と、 非磁性支持体の他方の面の上にバックコート層形成用の
    塗料を塗布する工程と、 前記下層磁性層形成用の磁性塗料と、前記上層磁性層形
    成用の磁性塗料と、前記バックコート層形成用の塗料と
    が塗布された後であって、前記上層磁性層形成用の磁性
    塗料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理す
    る工程と、を含み、 前記上層磁性層形成用の磁性塗料と、前記バックコート
    層形成用の塗料とが双方塗布された時、双方の塗料は未
    乾燥の状態を保っていることを特徴とする磁気記録媒体
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 下層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する
    工程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程と
    が同時に行われ、その後にバックコート層形成用の塗料
    を塗布する工程が行われ、当該バックコート層形成用の
    塗料を塗布する工程時において、先に塗設されている下
    層磁性層形成用の磁性塗料および上層磁性層形成用の磁
    性塗料は湿潤状態にあり、その後、これらの磁性塗料が
    未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理してなる
    請求項4記載の磁気記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 下層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する
    工程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程
    と、バックコート層形成用の塗料を塗布する工程とが順
    次行われ、当該バックコート層形成用の塗料を塗布する
    工程時において、先に塗設されている下層磁性層形成用
    の磁性塗料および上層磁性層形成用の磁性塗料は湿潤状
    態にあり、その後、これらの磁性塗料が未乾燥のうちに
    磁界を作用させて磁場配向処理してなる請求項4記載の
    磁気記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 下層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する
    工程と、バックコート層形成用の塗料を塗布する工程
    と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程とが順
    次行われ、当該上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する
    工程時において、先に塗設されている下層磁性層形成用
    の磁性塗料およびバックコート層形成用の塗料は湿潤状
    態にあり、その後、下層磁性層形成用の磁性塗料および
    上層磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を作
    用させて磁場配向処理してなる請求項4記載の磁気記録
    媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 バックコート層形成用の塗料を塗布する
    工程の後、下層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程
    と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程とが同
    時に行われ、これらの磁性塗料を塗布する工程時におい
    て、先に塗設されているバックコート層形成用の塗料は
    湿潤状態にあり、その後、下層磁性層形成用の磁性塗料
    および上層磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁
    界を作用させて磁場配向処理してなる請求項4記載の磁
    気記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 バックコート層形成用の塗料を塗布する
    工程と、下層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程
    と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程とが順
    次行われ、当該上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する
    工程時において、先に塗設されているバックコート層形
    成用の塗料および下層磁性層形成用の磁性塗料は湿潤状
    態にあり、その後、下層磁性層形成用の磁性塗料および
    上層磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を作
    用させて磁場配向処理してなる請求項4記載の磁気記録
    媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 下層磁性層形成用の磁性塗料を塗布し
    乾燥する工程の後に、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗
    布する工程と、バックコート層形成用の塗料を塗布する
    工程とが順次行われ、当該バックコート層形成用の塗料
    を塗布する工程時において、先に塗設されている上層磁
    性層形成用の磁性塗料は湿潤状態にあり、その後、当該
    上層磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を作
    用させて磁場配向処理してなる請求項4記載の磁気記録
    媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】 下層磁性層形成用の磁性塗料を塗布し
    乾燥する工程の後に、バックコート層形成用の塗料を塗
    布する工程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する
    工程とが順次行われ、当該上層磁性層形成用の磁性塗料
    を塗布する工程時において、先に塗設されているバック
    コート層形成用の塗料は湿潤状態にあり、その後、当該
    上層磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を作
    用させて磁場配向処理してなる請求項4記載の磁気記録
    媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】 非磁性支持体の一方の面上に形成され
    た非強磁性下塗り層と、この非強磁性下塗り層の上に形
    成された上層磁性層と、非磁性支持体の他方の面の上に
    バックコート層を有する磁気記録媒体の製造方法であっ
    て、 該方法は、 非磁性支持体の一方の面上に、非強磁性下塗り層形成用
    の塗料を塗布する工程と、 非磁性支持体の上に塗布された非強磁性下塗り層形成用
    の塗料の上に、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する
    工程と、 非磁性支持体の他方の面の上にバックコート層形成用の
    塗料を塗布する工程と、 前記非強磁性下塗り層形成用の塗料と、前記上層磁性層
    形成用の磁性塗料と、前記バックコート層形成用の塗料
    とが塗布された後であって、前記上層磁性層形成用の磁
    性塗料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理
    する工程と、を含み、 前記上層磁性層形成用の磁性塗料と、前記バックコート
    層形成用の塗料とが双方塗布された時、双方の塗料は未
    乾燥の状態を保っていることを特徴とする磁気記録媒体
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 非強磁性下塗り層形成用の塗料を塗布
    する工程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工
    程とが同時に行われ、その後にバックコート層形成用の
    塗料を塗布する工程が行われ、当該バックコート層形成
    用の塗料を塗布する工程時において、先に塗設されてい
    る非強磁性下塗り層形成用の塗料および上層磁性層形成
    用の磁性塗料は湿潤状態にあり、その後、上層磁性層形
    成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場
    配向処理してなる請求項12記載の磁気記録媒体の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 非強磁性下塗り層形成用の塗料を塗布
    する工程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工
    程と、バックコート層形成用の塗料を塗布する工程とが
    順次行われ、当該バックコート層形成用の塗料を塗布す
    る工程時において、先に塗設されている非強磁性下塗り
    層形成用の塗料および上層磁性層形成用の磁性塗料は湿
    潤状態にあり、その後、上層磁性層形成用の磁性塗料が
    未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理してなる
    請求項12記載の磁気記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】 非強磁性下塗り層形成用の塗料を塗布
    する工程と、バックコート層形成用の塗料を塗布する工
    程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程とが
    順次行われ、当該上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布す
    る工程時において、先に塗設されている非強磁性下塗り
    層形成用の塗料およびバックコート層形成用の塗料は湿
    潤状態にあり、その後、上層磁性層形成用の磁性塗料が
    未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理してなる
    請求項12記載の磁気記録媒体の製造方法。
  16. 【請求項16】 バックコート層形成用の塗料を塗布す
    る工程の後、非強磁性下塗り層形成用の塗料を塗布する
    工程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程と
    が同時に行われ、これらの非強磁性下塗り層形成用の塗
    料および上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程時
    において、先に塗設されているバックコート層形成用の
    塗料は湿潤状態にあり、その後、上層磁性層形成用の磁
    性塗料が未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理
    してなる請求項12記載の磁気記録媒体の製造方法。
  17. 【請求項17】 バックコート層形成用の塗料を塗布す
    る工程と、非強磁性下塗り層形成用の塗料を塗布する工
    程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布する工程とが
    順次行われ、当該上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布す
    る工程時において、先に塗設されているバックコート層
    形成用の塗料および非強磁性下塗り層形成用の塗料は湿
    潤状態にあり、その後、上層磁性層形成用の磁性塗料が
    未乾燥のうちに磁界を作用させて磁場配向処理してなる
    請求項12記載の磁気記録媒体の製造方法。
  18. 【請求項18】 非強磁性下塗り層形成用の塗料を塗布
    し乾燥する工程の後に、上層磁性層形成用の磁性塗料を
    塗布する工程と、バックコート層形成用の塗料を塗布す
    る工程とが順次行われ、当該バックコート層形成用の塗
    料を塗布する工程時において、先に塗設されている上層
    磁性層形成用の磁性塗料は湿潤状態にあり、その後、当
    該上層磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を
    作用させて磁場配向処理してなる請求項12記載の磁気
    記録媒体の製造方法。
  19. 【請求項19】 非強磁性下塗り層形成用の塗料を塗布
    し乾燥する工程の後に、バックコート層形成用の塗料を
    塗布する工程と、上層磁性層形成用の磁性塗料を塗布す
    る工程とが順次行われ、当該上層磁性層形成用の磁性塗
    料を塗布する工程時において、先に塗設されているバッ
    クコート層形成用の塗料は湿潤状態にあり、その後、当
    該上層磁性層形成用の磁性塗料が未乾燥のうちに磁界を
    作用させて磁場配向処理してなる請求項12記載の磁気
    記録媒体の製造方法。
  20. 【請求項20】 磁場配向処理する工程後に、塗膜を乾
    燥させて、インラインにてカレンダー加工する工程をさ
    らに備えてなる請求項1乃至請求項19のいずれかに記
    載の磁気記録媒体の製造方法。
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