JP3252224B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP3252224B2 JP07566291A JP7566291A JP3252224B2 JP 3252224 B2 JP3252224 B2 JP 3252224B2 JP 07566291 A JP07566291 A JP 07566291A JP 7566291 A JP7566291 A JP 7566291A JP 3252224 B2 JP3252224 B2 JP 3252224B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオテープ、オーディ
オテープ等の磁気テープ、磁気シート、磁気ディスク等
の磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、たとえばオーディオ分野において
は、DAT(デジタルオーディオテープレコーダ)が登
場し、またVTR分野においては、従来の1/2インチ幅
規格に比較して幅の狭い8mm幅規格が登場して広く普及
しつつある。
【0003】このような磁気記録媒体については、高密
度記録化への要請が高まる一方であり、より電磁変換特
性に優れた磁気記録媒体が望まれている。
【0004】ところで、磁気記録媒体は一般に、強磁性
粉末を結合剤中に分散せしめてなる磁性層を非磁性支持
体上に形成した構造を有している。中でも、磁性層が上
層と下層とからなるいわゆる重層テープでは、上層と下
層とで機能分離し、その上層ではビデオ出力を受け持
ち、下層ではクロマ・オーディオ出力を受け持つように
設計されている。
【0005】しかし、この種の複数磁性層では、通常の
結合剤を用いても強磁性粉を均一に分散させることは難
しく、その分散性には限界がある。この結果、十分な出
力特性が得られなかった。
【0006】また、強磁性粉は一般に、前記上層と下層
とで異なるものが用いられる。そこで、それに対応して
結合剤もそれぞれ異なるものを使用すると、磁性層の塗
布性が悪化することもある。
【0007】更に、上記の重層テープは特に、磁性層
(具体的には上層)の表面性がその性能を大きく左右す
るが、近年の高度な要求性能に応えるには磁性層の表面
性について必ずしも十分な検討がなされているとはいえ
ない。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、十分な出力特性が得ら
れ、製造時には良好な塗布性をもって磁性層を形成する
ことができ、電磁変換特性、更には走行耐久性に優れた
磁気記録媒体を提供することにある。
【0009】
【発明の構成及びその作用効果】即ち、本発明は、非磁
性支持体上に複数の磁性層を有する磁気記録媒体におい
て、前記複数の磁性層のうち少なくとも2つの磁性層に
用いられる結合剤が、互いに類似し、若しくは同一であ
り、かつ、−SO3M、−OSO3M、−COOM、−P
O(OM′)2(ただし、M,M′は水素またはアルカ
リ金属)から選ばれる少なくとも1種の極性基を含有
し、前記複数の磁性層のうち最外層が強磁性金属粉末及
びモース硬度6以上の非磁性粉末を含有し、該最外層以
外の磁性層がCo被着γ−Fe 2 3 粉末と、モース硬度
6以上の非磁性粉末を各磁性層中の強磁性粉末に対する
重量で前記最外層に含有される前記モース硬度6以上の
非磁性粉末の量の1/2以下で含有し、かつ下記に定義
される前記最外層の磁性層のR10Zが10〜50nmで
あることを特徴とする磁気記録媒体に係るものである。
10Z:R10Zとは、図1に示すように、磁気記録媒体を
その走行方向Xと直交する面方向Wの中点Pから±2m
mの範囲Rで前記走行方向に基準長だけ垂直に切断した
とき、その切断面における外表面輪郭曲線を切る水平線
に平行な直線のうち、高い方から10番目に低い山頂を
通るものl1と深い方から10番目に浅い谷底を通るも
のl2を選び、これらの2本の直線間の距離dを表面輪
郭曲線の縦倍率の方向に測定した値をいう。なお、図1
の中、1、2、3、4は夫々後述の支持体、下層磁性
層、バックコート層、上層磁性層である。
【0010】本発明の磁気記録媒体によれば、まず磁性
層を複数の層で構成しているので、そのうちの最外層側
でビデオ出力等の高域の記録、再生特性を良好とし、か
つその下層クロマ、オーディオ出力等の比較的低域の記
録、再生特性を良好にするように、各層を形成すること
ができる。このためには一般に、最外層側(特に最外
層)の保持力(Hc)を下層よりも大とし、かつ最外層
の膜厚(又は層厚)は薄いことが必要であり、1μm以
下、特に0.6 μm以下とするのが望ましい。また、この
最外層に隣接する下層の膜厚は1.5 〜4.0 μmとするの
が望ましい。
【0011】こうした複数層からなる磁性層において、
本発明では、結合剤として、磁性層ごとに互いに類似又
は同一のもので、かつ−SO3 M等の上記極性基を有す
る樹脂を使用するが、このように複数の磁性層(特に少
なくとも隣接する2つの磁性層が好ましい。)の結合剤
が互いに類似し若しくは同一であり、極性基を含有して
いることの効果は、最外層に強磁性金属粉末を用いる場
合に特に著しい。
【0012】即ち、本発明のように、最外層に強磁性金
属粉末を用いる場合、強磁性金属粉末は、高出力で高抗
磁力を示す有用な材料であるが、通常の強磁性酸化鉄に
くらべて表面活性が高く、分散が困難であるが、各磁性
層の結合剤が互いに類似し、若しくは同一であり、極性
基を含有することによって、強磁性金属粉末が上記極性
基となじみがよく、その分散性が向上する。同時に両磁
性層間のマッチング性の向上によって、磁性層の塗布性
の向上が顕著に現れる。
【0013】但し、上記において結合剤の「類似」と
は、分子骨格が互いに類似することを意味し、たとえば
下層中の結合剤としての樹脂と上層中のそれとが共に、
その主鎖中に共通の繰り返し単位を50%以上含むことを
意味する。この場合、例えば上層中に結合剤AとBが、
下層に結合剤A′とB′が含有されているときB>Aの
場合は、AとA′が同一又は類似であっても、BとB′
が同一又は類似でない場合は本発明の範囲外であるとす
る。
【0014】上記条件を外れる場合、たとえば磁性層ご
とに類似しない結合剤を用いる場合は、磁性層形成時に
塗布性の改良効果が出ないし、面粗れをおこしてしま
い、電磁変換特性が劣化する。また上記極性基を持たな
い結合剤を用いる場合は、十分な出力特性を持つ磁気記
録媒体が得られない。
【0015】また、高いエレクトリカル特性と走行耐久
性、良好なヘッド摩擦特性を得るためには、上記に加え
て、磁性層の表面を規定する新たなパラメーターである
10Z を50nm以下にすることが必須であることがわかっ
た。即ち、磁性層(特に最外層)のR10Z が50nmを超え
ると、磁性層の表面の凹凸が大きすぎて、目標とするエ
レクトリカル特性、走行耐久性、良好なヘッド摩耗特性
を満足できない。このR10Z は更に10〜30nmがよく、10
〜20nmが一層望ましい。
【0016】なお、上記のR10Z を測定するには、タリ
ステップ粗さ計(ランク・テイラ・ボブソン社製)を用
いて測定した。測定条件としては、スタイラスを2.5 ×
0.1μm、針圧を2mg、カット・オフ・フィルターを0.3
3Hz、測定スピードを2.5 μm/sec、基準長を0.5mm と
した。なお、粗さ曲線においては0.002μm以上の凹凸
はカットしている。
【0017】上記のR10Z を50nm以下にコントロールす
るには、例えば後述する製造工程においてカレンダー条
件を設定し、磁性層の表面平滑状態をコントロールすれ
ばよい。即ち、この表面平滑化処理においては、カレン
ダー条件として制御する因数は温度、線圧力、c/s (コ
ーティングスピード)等を挙げることができる。他の因
数としては、磁性層中への添加粒子のサイズや量等があ
る。
【0018】本発明の目的達成のためには、通常、上記
温度を50〜120 ℃、上記線圧力を50〜400kg/cm、上記c/
s を20〜600m/minに保持することが好ましい。これらの
数値の範囲を外れると、磁性層の表面状態を本発明の如
く特定することが困難になるか、あるいはそれが不可能
になることがある。
【0019】本発明の磁気記録媒体においては、各磁性
層に使用する結合剤樹脂としては、たとえば塩化ビニル
系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、エステル系樹脂、ブタジエン系樹脂、エポキ
シ系樹脂、フェノキシ系樹脂、アクリル系樹脂などを挙
げることができる。
【0020】これらの中でも前記極性基を有する塩化ビ
ニル系樹脂および前記極性基を有するポリウレタン系樹
脂が好ましい。この二種の樹脂はその一種を単独で使用
することもできるし、またその二種を併用することもで
きる。
【0021】前記塩化ビニル系樹脂と前記ポリウレタン
系樹脂とは、磁性層における強磁性粉末の分散性の向上
を図り、高い電磁変換特性を実現するのに都合が良い。
【0022】前記極性基は、前記塩化ビニル系樹脂に含
まれているビニルアルコール性水酸基と、Cl−CH2
CH2 R〔ただし、Rは−SO3 M、−OSO3 M、−
COOM、−PO(OM′)2 を表す(ただし、Mおよ
びM′は前記と同様の意味を表わす。)。〕等の塩素を
含む化合物の塩素とを、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド等の極性溶媒中で、たとえばピリジン、
ピコリン、トリエチルアミン等のアミン塩、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド等のエポキシ化合物等
の脱塩酸剤の存在下で、脱塩酸反応させる方法により、
塩化ビニル系樹脂中に導入することができる。
【0023】また、この極性基中の金属Mは、たとえば
リチウム、カリウム、ナトリウムのようなアルカリ金属
であり、特にカリウムが溶解性、反応性、収率等の点で
好ましい。
【0024】前記塩化ビニル系樹脂としては、たとえば
特開平3−35416号の3頁左下欄19行〜3頁右下欄9行
記載のものを用いることができる。
【0025】なお、前記塩化ビニル系共重合体は、塩化
ビニルモノマー、前記極性基を含有した共重合性モノマ
ーおよび必要に応じ他の共重合性モノマーを共重合する
ことによっても得ることができる。この共重合体はビニ
ル合成によるものであるので合成が容易であり、かつ共
重合成分を種々選ぶことができ、共重合体の特性を最適
に調整することができる。
【0026】前記極性基を含有する前記共重合性モノマ
ーとしては、たとえば、 CH2 =CHCH2 R CH2 =C(CH3 )CH2 R CH2 =CHCH2 OCOCH(CH2 COOR)R CH2 =CHCH2 OCH2 CH(OH)CH2 R CH2 =C(CH3 )COOC2 4 R CH2 =CHCOOC4 8 R CH2 =CHCONHC(CH3 2 CH2 R などが挙げられる。〔ただし、Rは前記と同様の意味を
表す。〕
【0027】また、必要に応じて共重合させる共重合性
モノマーとしては、たとえば特開平3−35416 号の4頁
左上欄12行〜20行記載のものが挙げられる。
【0028】前記極性基を含有するポリウレタン系樹脂
は、上記の極性基を含有するポリエステルの出発材料で
ある極性基を含有するジカルボン酸と、これらの極性基
を含有しないジカルボン酸と、ジオールとの3種類の化
合物と、ジイソシアネートとを用いて、縮合反応と付加
反応とにより得ることができる。
【0029】さらに、ポリウレタン系樹脂を変性して極
性基を導入する方法も考えられる。すなわち、これらの
ポリウレタン系樹脂と、
【化1】 (ただし、式中、M及びM′は前記と同じ意味であ
る。)等の分子中に上記の極性基および塩素を含有する
化合物とを脱塩酸反応により縮合させて導入する方法で
ある。
【0030】前記ポリウレタン系樹脂を得るために使用
される上記カルボン酸成分としては、特開平2−168417
号の7頁右上欄1〜8行記載のものなどが挙げられる。
【0031】これらの中でも、好ましいのはテレフタル
酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸である。
【0032】前記極性官能基を含有するジカルボン酸成
分としては、たとえば5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウム
スルホテレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸
などが挙げられる。
【0033】前記ジオール成分としては、特開平2−16
8417号の7頁右上欄16行〜7頁左下欄10行記載のものが
ある。
【0034】ポリウレタン系樹脂を得るために使用され
る前記イソシアネート成分としては、たとえば4,4−
ジフェニルメタンジイソシアネートの他に、特開平2−
168417号の7頁左下欄12行〜7頁右下欄7行に記載のも
のがある。
【0035】前記極性基が金属塩であるときのその金属
はアルカリ金属(特にナトリウム、カリウム、リチウ
ム)であり、特にカリウムが溶解性、反応性、収率等の
点で好ましい。
【0036】前記極性基としてスルホン酸塩を含有する
前記共重合性モノマーとしては、たとえば、 CH2 =CHSO3 M CH2 =CHCH2 SO3 M CH2 =C(CH3 )CH2 SO3 M CH2 =CHCH2 OCOCH(CH2 COOR)SO
3 M CH2 =CHCH2 OCH2 CH(OH)CH2 SO3
M CH2 =C(CH3 )COOC2 4 SO3 M CH2 =CHCOOC4 8 SO3 M CH2 =CHCONHC(CH3 2 CH2 SO3 M 〔ただし、式中のMは前記に同じ。〕などが挙げられ
る。
【0037】また、リン酸塩としては、 CH2 =CHCH2 OCH2 CH(OH)CH2 −O−
PO3 1 1 CH2 =CHCONHC(CH3 )CH2 −O−PO3
1 2
【化2】 CH2 =CHCH2 O(CH2 CH2 O)m PO3 1
2 〔ただし、式中のM1 はアルカリ金属を表し、Y1 は水
素原子、M1 、およびCH2 =CHCH2 OCH2 CH
(OH)CH2 のいずれかを表し、Y2 は水素原子、M
1 、およびCH2 =CHCONHC(CH3 )CH2
いずれかを表し、
【化3】 OHおよびOM1 のいずれかを表し、X2 はCH2 =C
H−CH2 −O−(CH2 CH2 O)m −、OHおよび
OM1 のいずれかを表す。また、mおよびnは1〜100
の整数である。〕
【0038】また、必要に応じ共重合させる共重合性モ
ノマーとしては、たとえば特開平3−35416 号の4頁左
上欄12行〜同20行に記載のものが挙げられる。
【0039】本発明に使用可能な結合剤は乳化重合、溶
液重合、懸濁重合、塊状重合等の重合法により重合され
る。いずれの方法においても、必要に応じて分子量調節
剤、重合開始剤、モノマーの分割添加あるいは連続添加
などの公知の技術を応用することができる。
【0040】前記ポリウレタン系樹脂の分子量は、好ま
しくは2,000 〜70,000、特に4,000〜50,000である。
【0041】この分子量が70,000を超えると、磁性塗料
の粘度が許容範囲を超えて大きくなり、本発明の目的が
達成できなくなることがある。一方、分子量が2,000 未
満であると、磁性塗料を非磁性支持体上に塗布してから
硬化剤を用いて硬化させる段階で、未反応部分が生じ、
低分子量成分が残存することになって塗膜の物性を劣化
させることがある。
【0042】前記塩化ビニル系樹脂とポリウレタン系樹
脂とを含有する結合剤の配合割合は、前記強磁性粉末10
0 重量部に対して、通常5〜40重量部、好ましくは10〜
30重量部である。この配合割合を前記の範囲内にするこ
とにより、磁性層における前記強磁性粉末の分散状態を
良好なものにしつつ、分散速度の向上を図ることができ
る。
【0043】本発明においては、結合剤中に前記ポリウ
レタン系樹脂とともにポリイソシアネート系硬化剤を添
加することにより、磁性層の耐久性の向上を図ることが
できる。
【0044】前記ポリイソシアネート系硬化剤として
は、たとえば特開平2−139713号の9頁左下欄17行〜右
下欄1行に記載の3官能イソシアネート、または両末端
にイソシアネート基を含有するウレタンプレポリマーな
どの、従来から硬化剤として使用されているものや、硬
化剤として使用可能であるポリイソシアネートであるも
のをいずれも使用することができる。
【0045】
【0046】磁性層における強磁性粉末と前記結合剤と
の配合割合は、強磁性粉末100 重量部に対して、通常、
結合剤1〜200 重量部、好ましくは1〜50重量部であ
る。
【0047】結合剤の配合量が多すぎると、結果的に強
磁性粉末の配合量が低くなり、磁気記録媒体の記録密度
が低下することがあり、少なすぎると、磁性層の強度が
低下して磁気記録媒体の走行耐久性が減退することがあ
る。
【0048】本発明で使用可能な強磁性粉末としては、
たとえばCo被着γ−Fe2 3 粉末、Co被着Fe3
4 粉末、Co被着FeOx(4/3 <x<3/2 )粉末等
の酸化鉄磁性粉末;Fe−Al金属粉末、Fe−Ni金
属粉末、Fe−Al−Ca金属粉末、Fe−Al−Ni
金属粉末、Fe−Al−P金属粉末、Fe−Ni−Al
金属粉末、Fe−Ni−Si−Al−Mn金属粉末、N
i−Co金属粉末、Fe−Mn−Zn金属粉末、Fe−
Ni−Zn金属粉末、Fe−Co−Ni−Cr金属粉
末、Fe−Co−Ni−P金属粉末、Co−Ni金属粉
末およびCo−P金属粉末等の金属磁性粉末;などが挙
げられる。
【0049】これらの中で、最外層の磁性層には金属磁
性粉末を使用するが、下層の磁性層には特にCo被着γ
−Fe23粉末を使用するのが好ましい。
【0050】また、抗磁力(Hc)の点からすると、好
ましいは600 エステルテッド以上、特に700 エルステッ
ド以上の強磁性粉末が望ましく、前述した各金属粉末は
これらの抗磁力の条件を満たす。
【0051】強磁性粉末の比表面積は、好ましくはBE
T値で25m2/g以上、特に30〜60m2/gであるのが好まし
い。強磁性粉末の比表面積が前記範囲内にあると、全帯
域にわたって十分なエレクトリカル特性を確保すること
ができる。
【0052】なお、前記強磁性粉末の形状については、
特に制限はなく、例えば、針状、柱状あるいは楕円体状
などのものを使用することができる。
【0053】少なくとも前記強磁性粉末および前記結合
剤を含有する磁性層において、前記強磁性粉末の平均充
填率(磁性層の単位体積中に存在する強磁性粉末の平均
重量)は、好ましくは2g/cm2 以上、特に好ましくは前
記非磁性支持体側の面から深さ1μmまでの範囲におい
て3〜5g/cm2 である。特に、前記非磁性支持体側の面
から深さ1μmまでの範囲における前記強磁性粉末の平
均充填率を前記範囲とすることにより、たとえばカラー
信号のような長波長側の信号の再生出力の向上を図るこ
とができる。
【0054】本発明においては、下層の磁性層中にモー
ス硬度6以上の非磁性粉末が強磁性粉に対する重量で最
外層の1/2 以下含有されているので、クロマ・オーディ
オ出力が向上する。前記非磁性粉末としては潤滑剤、研
磨剤および帯電防止剤等を挙げることができる。
【0055】前記潤滑剤としては、たとえば脂肪酸、脂
肪酸エステル、カーボンブラックのほか特開平3−1781
6 号の5頁右下欄1〜5行記載のものがある。
【0056】これらは一種単独で使用しても良いし、二
種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0057】前記潤滑剤の使用量は前記強磁性粉末100
重量部に対して、通常、0.05〜10重量部である。
【0058】前記研磨剤としては、たとえば酸化アルミ
ニウム、酸化チタン(TiO、TiO2 )、酸化ケイ素
(SiO、SiO2 )、窒化ケイ素、酸化クロムおよび
炭化ホウ素の無機粉末並びにベンゾグアナミン樹脂粉
末、メラミン樹脂粉末およびフタロシアニン化合物粉末
等の有機粉末が挙げられる。
【0059】前記研磨剤の平均粒子径は、通常、0.1 〜
1.0 μmの範囲内にある。
【0060】また、前記研磨剤の配合量は、前記強磁性
粉末100 重量部に対して、通常、0.5 〜20重量部の範囲
内にある。
【0061】前記帯電防止剤としては、たとえばカーボ
ンブラック、グラファイト、酸化錫−酸化アンチモン系
化合物、酸化錫−酸化チタン−酸化アンチモン系化合
物、カーボンブラックグラフトポリマー等の導電性粉末
などが挙げられる。
【0062】これらは一種単独で使用しても良いし、二
種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0063】前記帯電防止剤の配合量は、前記強磁性粉
末100 重量部に対して、通常、0.1〜20重量部である。
【0064】なお、前記潤滑剤、帯電防止剤等は、単独
の作用のみを有するものではなく、例えば、一つの化合
物が潤滑剤および帯電防止剤として作用する場合があ
る。
【0065】以上の構成からなる磁性層の厚みは合計
で、通常、5μm以下、好ましくは4μm以下である。
この厚みが5μmを超えると、本発明の磁気記録媒体と
磁気ヘッドとの密着性の劣化を招いて、結果的に出力の
低下を招くことがある。
【0066】前記非磁性支持体を形成する素材として
は、たとえば特開平2−168417号の10頁右上欄18行〜10
頁左下欄8行記載のものを挙げることができる。さらに
Cu、Al、Znなどの金属、ガラス、いわゆるニュー
セラミック(例えば窒化ホウ素、炭化ケイ素等)等の各
種セラミックなどをも使用することができる。
【0067】前記非磁性支持体の形態については特に制
限はなく、テープ状、シート状、カード状、ディスク
状、ドラム状等いずれであってもよい。
【0068】これらの支持体の厚みはテープ状あるいは
シート状の場合には、好ましくは3〜100 μm、特に好
ましくは3〜〜50μmである。また、ディスク状、カー
ド状の場合には、好ましくは30〜100 μmである。さら
にドラム状の場合は円筒状にする等、使用するレコーダ
ーに対応させた形態にすることができる。
【0069】前記非磁性支持体の磁性層が設けられてい
ない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の向上、帯
電防止および転写防止などを目的として、バックコート
層を設けてもよい。
【0070】また、非磁性支持体の磁性層が設けられる
面には、磁性層と非磁性支持体との接着性の向上等を目
的として、中間層(例えば接着剤層)を設けることもで
きる。
【0071】本発明の磁気記録媒体は、例えば図2に示
すように、ポリエチレンテレフタレート等からなる非磁
性支持体1上に、第1の磁性層2、第2の磁性層4をこ
の順に積層したものである。また、この積層面とは反対
側の支持体面にはバックコート層3が設けられている
が、これは必ずしも設けなくてもよい。第2の磁性層上
にはオーバーコート層を設けてもよい。図3の例は、上
層を更に層5と6とに分けている。
【0072】図2及び図3の磁気記録媒体において、第
1の磁性層2の膜厚は1.5 〜4.0 μmとするのが好まし
く、第2の磁性層4の膜厚、又は第2、第3の磁性層
5、6の合計膜厚は1.0 μm以下(例えば0.3 μm)と
するのが好ましい。最表面の磁性層4、6と他の磁性層
2、5(及び/又は2)とは、本発明に基いて、前者
4、6を最外層、後者2、5又は5及び2を下層とす
る。
【0073】本発明の磁気記録媒体は、前記強磁性粉
末、結合剤などの磁性層形成成分を溶媒に混練分散して
磁性塗料を調製した後、この磁性塗料を前記非磁性支持
体上に塗布および乾燥することにより製造することがで
きる。
【0074】磁性層形成成分の混練・分散に使用する溶
媒としては、たとえば特開平3−17816 号の5頁右下欄
20行〜6頁11行記載のものを使用することができる。
【0075】磁性塗料成分の混練にあたっては、前記強
磁性粉末およびその他の磁性塗料成分を、同時にまたは
個々に順次混練機に投入する。たとえば、まず分散剤を
含む溶液中に前記磁性粉を加え、所定時間混練した後、
残りの各成分を加えて、さらに混練を続けて磁性塗料と
する。
【0076】混練分散にあたっては、各種の混練機を使
用することができる。この混練機としては、たとえば特
開平3−35416 号の6頁左上欄13行〜同18行に記載のも
のなどが挙げられる。
【0077】なお、前記強磁性粉末の混練分散には、分
散剤を使用することができる。この分散剤としては、た
とえば特開平3−17816 号の5頁右下欄10行〜同18行記
載のものなどが挙げられる。
【0078】これらは一種単独で使用しても良いし、二
種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0079】前記分散剤の添加量は、前記強磁性粉末10
0 重量部に対して、通常、1〜20重量部である。
【0080】このようにして調製した磁性層形成成分の
塗布液は、公知の方法により、非磁性支持体上に塗布さ
れる。
【0081】本発明において利用することのできる塗布
方法としては、たとえば押し出しコーティング、特開平
3−17816 号の6頁右上欄8行〜同20行記載の方法など
が挙げられる。
【0082】こうして、磁性層形成成分を塗布した後、
未乾燥の状態で、必要により磁場配向処理を行い、さら
に、通常はスーパーカレンダーロールなどを用いて表面
平滑化処理を行う。次いで、所望の形状に裁断すること
により、磁気記録媒体を得ることができる。
【0083】本発明の磁気記録媒体は、たとえば長尺状
に裁断すればビデオテープ、オーディオテープ等の磁気
テープとして、あるいは円盤状に裁断すればフロッピー
ディスク等として使用することができる。さらに、通常
の磁気記録媒体と同様に、カード状、円筒状などの形態
でも使用することができる。
【0084】次に、上記した媒体の製造装置の一例を図
4に示す。この製造装置においては、図2の媒体を製造
するに当たり、まず供給ロール32から繰出されたフィル
ム状支持体1は、押し出しコータ10、11により上記した
磁性層2、4用の各塗料を塗布した後、例えば2000Gaus
s の前段配向磁石33により配向され、更に、例えば2000
Gauss の後段配向磁石35を配した乾燥器34に導入され、
ここで上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥す
る。
【0085】次に、乾燥された各塗布層付きの支持体1
はカレンダーロール38の組合せからなるスーパーカレン
ダー装置37に導かれ、ここでカレンダー処理された後
に、巻取りロール39に巻き取られる。各塗料は、図示し
ないインラインミキサーを通して押し出しコータ10、11
へと供給してもよい。なお、図中、矢印Dは非磁性ベー
スフィルムの搬送方向を示す。
【0086】押し出しコータ10、11にはそれぞれ、液溜
まり部13、14が設けられ、各コータからの塗料をウエッ
ト・オン・ウエット方式で重ねる。図3の媒体を製造す
るには、図4において押し出しコータを更に1つ追加す
ればよい。
【0087】本発明の媒体は、各磁性層を湿潤同時重層
塗布(wet-on-wet)方法で塗布形成する時に好適であ
る。勿論、下層を乾燥後に上層を塗布するwet-on-dry方
法でもよい。
【0088】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に説明す
る。以下、に示す成分、割合、操作順序等は、本発明の
精神から逸脱しない範囲において種々変更しうる。な
お、下記の例において「部」はすべて重量部である。
【0089】(参考例1) 下記の上層用磁性組成物をニーダーとサンドミルを用い
て混練分散して上層用塗料を調製した。 〈上層用磁性塗料〉 Fe−Al強磁性金属粉末 100部 (Fe:Al重量比=100:、平均長軸長0.16μm、 Hc:1580Oe、σs:120emu/g) 極性基(スルホン酸カリウム)含有塩化ビニル樹脂(結合剤A) 10部 〔日本ゼオン(株)製のMR110〕 極性基(スルホン酸ナトリウム)含有ポリウレタン樹脂(結合剤B) 5部 〔東洋紡(株)製のUR8700〕 ステアリン酸 1部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 1部 アルミナ(Al23) 6部 カーボンブラック〔平均粒径40mμ〕 0.8部 シクロヘキサノン 150部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 50部
【0090】〈下層用組成物〉 Fe−Al強磁性金属粉末に代えてCo−γFe23
強磁性粉末(Hc:800Oe、BET値50m2/g)を用いた
ことを除いて上記上層用磁性塗料と同じ組成の下層用磁
性塗料を調した。
【0091】次に、得られた上層用磁性塗料と下層用磁
性塗料とにそれぞれポリイソシアネート化合物(コロネ
ートL:日本ポリウレタン工業(株)製)5部を添加し
た後、ウエット・オン・ウエット方式により、厚み10μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した
のち、塗膜が未乾燥であるうちに磁場配向処理を行い、
続いて乾燥を施してからカレンダーで表面平滑化処理を
行い、厚み2.5 μmの下層と厚み0.5 μmの上層とから
なる磁性層を形成した。カレンダ条件は、温度80℃、圧
力300kg/cm2 、c/s (コーティングスピード)30m/min
とした(後記の表−1での条件(1))。
【0092】さらに、下記の組成を有するバックコート
層用塗料を上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの
磁性層と反対側の面に塗布し、乾燥後の膜厚が0.8 μm
であるバックコート層を形成した。 〈バックコート層用塗料〉 カーボンブラック(ラーベン1035) 40部 硫酸バリウム(平均粒径300 μm) 10部 ニトロセルロース 25部 ポリウレタン(日本ポリウレタン社製のN−2301) 25部 ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製のコロネートL) 10部 シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部
【0093】こうして得られた原反をスリットして8mm
ビデオテープを作成した。
【0094】このビデオ用テープの電磁変換特性と耐蝕
性とを下記の要領で測定した。その結果を後記の表−2
に示す。
【0095】RF出力およびクロマ出力;シバソク製ノ
イズメーター925 Cを用い、8mmビデオムービーV900
(ソニー社製)を用いて測定した。
【0096】ルミS/N;試料テープ上にホワイト100
%の信号を基準レベルで入力し、再生ビデオ信号を921
D/1〔(株)シバソク製ノイズメータ〕に入力し、得
られるノイズ絶対値よりルミS/Nを読み取った。
【0097】クロマS/N;シバソク社製ノイズメータ
ーを使用し、基準テープとの比較においてクロマ信号に
おける試料テープのS/Nの差を求めた。
【0098】耐蝕性(耐環境性:Bm′/Bm);試料
テープの耐環境性テストを行い、磁気特性の測定値(B
m′)に対するテスト前の測定値(Bm)を百分率で表
したものである。なお、耐環境性テストは温度60℃、相
対湿度80%の下に試料テープを7日間放置して行った。
【0099】塗布性;塗布時にコーターで発生する筋を
観察し、それが発生しない場合を○、多数発生した場合
を×とした。
【0100】走行耐久性;温度20℃、相対湿度60%の温
湿環境下でビデオテープの全長走行を50パス行い、走行
後のテープのエッジダメージを目視によって判定した。
評価は次のとおりである。 ○:エッジ折れなし △:一部にエッジ折れ発生 ×:全長にわたりエッジ折れ発生 ヘッド摩耗:上記走行耐久性テストにおける磁気ヘッド
の摩耗量を光学顕微鏡を用いて測定した。
【0101】なお、上記テープについて、磁性層のR
10Zをタリステップ粗さ計(ランク・テイラ・ボブソン
社製)を用いて測定した。測定条件としては、スタイラ
スを2.5×0.1μm、針圧を2mg、カット・オフ・フィル
ターを0.33Hz、測定スピードを2.5μm/sec、基準長を
0.5mmとした。なお、粗さ曲線においては0.002μm以上
の凹凸はカットした。(実施例1) 非磁性粉末としてAl 2 3 とカーボンブラックをそれぞ
れ1%、0.2%(いずれも強磁性粉に対する重量%で)
下層用磁性塗料に添加したこと以外は参考例1と同様に
して、磁気テープを製造し、諸特性を測定した。その結
果を後記の表2に示す。
【0102】
【0103】
【0104】(比較例1) 下層用結合剤Aとしてニトロセルロース(NC)〔旭化
成(株)製〕を用いたことを除いて参考例1と同様にし
て磁気テープを製造し、諸特性を測定した。その結果を
後記の表−3に示す。
【0105】(比較例2)上層用結合剤AとしてNC
(比較例1のものと同じ)を、上層用結合剤Bとしてポ
リウレタン樹脂「エスタン5701F」を、また下層用結合
剤Bとして同じく「エスタン5701F」を用いたことを除
いて、比較例1と同様にして磁気テープを製造し、諸特
性を測定した。その結果を後記の表−3に示す。
【0106】(比較例3) 上層用結合剤A及び下層用結合剤Aを共にVAGH(ユ
ニオン・カーバイド社製)とし、上層用結合剤B及び下
層用結合剤Bを共にエスタン5701(グッドリッチ社製)
とした以外は、参考例1と同様にして磁気テープを製造
し、諸特性を測定した。その結果を後記の表−3に示
す。
【0107】
【0108】
【0109】(比較例4)参考 例1において、上層磁性層の結合剤Bとして下記の
スルホ基含有ポリウレタン−E、下層磁性層の結合剤A
としてエポキシ樹脂(商品名PKHH)、下層磁性層の
結合剤Bとして下記のカルボキシル基含有ポリウレタン
−Fを用いた以外は参考例1と同様にして磁気テープを
製造し、諸特性を測定した。その結果を後記の表−4に
示す。 ポリウレタン(PU)−Eの組成=トリレンジイソシアネート 12mol% (TDI) 1,6−ヘキサンジオール 40 〃 テレフタル酸 37 〃 ネオペンチルグリコール 11 〃 ポリウレタン(PU)−Fの組成=ジフェニルメタンジイソシ 10mol% アネート(MDI) 1,4−ブタンジオール 40 〃 アジピン酸 38 〃 ネオペンチルグリコール 12 〃
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】(比較例5)参考 例1において、上層磁性層のFe−Al強磁性金
属粉末に代えて、Co−γFe23強磁性粉末(Hc:
1000Oe、BET値50m2/g)を用い、下層磁性層のCo−
γFe23強磁性粉末としてHc:800Oe、BET値45m
2/gのものを用いた以外は参考例1と同様にして磁気テ
ープを製造し、諸特性を測定した。その結果を後記の表
−6に示す。
【0117】
【0118】(比較例6、7)参考 例1において、カレンダ条件を後記の表−1に示す
条件に変更した以外は参考例1と同様にして磁気テープ
を製造し、諸特性を測定した。その結果を後記の表−8
に示す。
【0119】
【0120】
【表2】
【0121】*上記表において、「上層」とは上層磁性
層、「下層」は下層磁性層を意味し、また「実」は実施
例、下記表の「比」は比較例を示す(以下、同様)。
【0122】
【0123】
【数2】
【0124】
【0125】
【数3】
【0126】
【0127】
【0128】以上の示した結果から、本発明に基いて媒
体を構成することによって、高周波域から低周波域の全
域に亘って電磁変換特性を良好にできると共に、強磁性
金属粉末の分散性が向上し、同時に両磁性層間のマッチ
ング性の向上によって磁性層の塗布性の向上が顕著に現
れる。しかも、磁性層の表面性を規定したことによっ
て、高いエレクトリカル特性と走行耐久性、良好なヘッ
ド摩耗特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】R10Z を測定するときの状況を説明する図であ
る。
【図2】磁気記録媒体の一例の断面図である。
【図3】磁気記録媒体の他の例の断面図である。
【図4】磁気記録媒体の製造装置の概略図である。
【符号の説明】
1………非磁性支持体 2………下層磁性層 3………バックコート層 4、6………上層磁性層 5………中間磁性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 秀樹 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 合議体 審判長 麻野 耕一 審判官 川上 美秀 審判官 相馬 多美子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に複数の磁性層を有する
    磁気記録媒体において、前記複数の磁性層のうち少なく
    とも2つの磁性層に用いられる結合剤が、互いに類似
    し、若しくは同一であり、かつ、−SO3M、−OSO3
    M、−COOM、−PO(OM′)2(ただし、M,
    M′は水素またはアルカリ金属)から選ばれる少なくと
    も1種の極性基を含有し、前記複数の磁性層のうち最外
    層が強磁性金属粉末及びモース硬度6以上の非磁性粉末
    を含有し、該最外層以外の磁性層がCo被着γ−Fe 2
    3 粉末と、モース硬度6以上の非磁性粉末を各磁性層
    中の強磁性粉末に対する重量で前記最外層に含有される
    前記モース硬度6以上の非磁性粉末の量の1/2以下で
    含有し、かつ下記に定義される前記最外層の磁性層のR
    10Zが10〜50nmであることを特徴とする磁気記録
    媒体。R10Z:R10Zとは、磁気記録媒体をその走行方向
    と直交する面方向の中点から±2mmの範囲で前記走行
    方向に基準長だけ垂直に切断したとき、その切断面にお
    ける外表面輪郭曲線を切る水平線に平行な直線のうち、
    高い方から10番目に低い山頂を通るものと深い方から
    10番目に浅い谷底を通るものを選び、これらの2本の
    直線間の距離を表面輪郭曲線の縦倍率の方向に測定した
    値をいう。
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