JPH06259751A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH06259751A
JPH06259751A JP5075411A JP7541193A JPH06259751A JP H06259751 A JPH06259751 A JP H06259751A JP 5075411 A JP5075411 A JP 5075411A JP 7541193 A JP7541193 A JP 7541193A JP H06259751 A JPH06259751 A JP H06259751A
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JP
Japan
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ferromagnetic
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magnetic recording
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Application number
JP5075411A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Igarashi
庸彦 五十嵐
Yasushi Takasugi
康史 高杉
Tsutomu Aoyama
勉 青山
Akira Saito
彰 斎藤
Yuko Mogi
優子 茂木
隆義 ▲桑▼嶋
Takayoshi Kuwajima
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Publication of JPH06259751A publication Critical patent/JPH06259751A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面性に優れ、電磁変換特性が良好で、表面
電気抵抗の低い磁気記録媒体とする。 【構成】 非磁性基体上に、球状の非磁性超微粒子酸化
鉄および導電性物質を含有させた非強磁性層を介して、
磁性層を形成する。この非強磁性層中において、(球状
の非強磁性超微粒子酸化鉄と導電性物質との合計量)/
(樹脂バインダー量)が重量比で100/50〜100
/5のものとする。そして、導電性物質は平均粒径10
〜60nm、BET法による比表面積150m2/g以下、D
BP吸油量が100ml/100g 以下の、好ましくは非
構造性カーボンを用いる。また、導電性物質の含有量は
非強磁性超微粒子酸化鉄の20〜70wt% とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗布型の磁気記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】高性能オーディオカセットテープ、各種
ビデオテープ、DAT、各種磁気ディスク等に代表され
る磁気記録媒体では、高記録密度化が強く要望されてい
る。
【0003】そして、これを実現するものとして、磁性
金属を使用した金属磁性粉末を磁性粉材料とすることな
どが提案されており、実用化されている。
【0004】一方、高記録密度化のためには、媒体の厚
み損失、自己減磁損失を考慮する必要があり、このよう
な観点から磁性層の薄層化が望まれている。
【0005】一方、磁性層における磁性粉の充填率を高
くし、配向度を高くして高密度化する方法もあり、この
ような観点から磁性層の薄層化が望まれている。
【0006】しかし、磁性層が薄層化すると、磁性層の
表面に支持体の表面性が反映して電磁変換特性が悪化し
たりする。このため、従来、支持体表面に例えば熱硬化
性樹脂をバインダーとして用いた非磁性層を設け、これ
を介して磁性層を設けることが提案されている。
【0007】しかし、このような非磁性層では耐久性が
十分でないなどの問題がある。
【0008】また、非磁性層と磁性層とを塗設する場
合、一旦非磁性層を塗布、乾燥して形成したのちに、磁
性層を形成する方法が採られているために、用いるバイ
ンダー樹脂によっては非磁性層の表面性に起因して磁性
層の表面性が悪化してしまうという問題が起きる。
【0009】このようなことから、特開昭63−191
315号、同63−191318号公報には、非磁性粉
末を、例えば熱可塑性樹脂バインダー中に分散させた非
磁性下層を塗設し、この下層と磁性層とを、各層用塗布
液を湿潤状態で重畳して塗布する、いわゆるウェット・
オン・ウェット方式によって設ける旨が開示されてい
る。
【0010】そして、実施例で、非磁性粉末として用い
られているのはα−Fe23 であり、針状のものと考
えられる。
【0011】また、これにより、電磁変換特性、耐久性
およびヘッド摩耗が改良されることが記載されている。
【0012】しかし、ディジタル記録方式のビデオテー
プやフロッピーディスク(FD)等の磁気記録媒体で
は、高記録密度化にともない、磁性層の薄層化がますま
す要求されると同時に信頼性の観点から表面電気抵抗を
109 Ω/sq 以下に押えるよう要求されることから、上
記公報に開示されるような非磁性層を用いても、媒体表
面の表面性あるいは電気抵抗の点で十分でなく、さらな
る改良が望まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、表面性に優れ、電磁変換特性が良好で、表面電気抵
抗の低い磁気記録媒体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(9)の構成によって達成される。 (1)非磁性支持体上に、非強磁性層を介し、磁性粉末
と樹脂バインダーとを含有する磁性層を有する磁気記録
媒体において、前記非強磁性層は、球状の非強磁性超微
粒子酸化鉄と、非磁性の導電性物質と、樹脂バインダー
とを含有し、(超微粒子酸化鉄と導電性物質との合計
量)/(樹脂バインダー)が重量比で100/50〜1
00/5であり、前記導電性物質は、平均粒径が10〜
60nmで、BET法による比表面積が150m2/g以下
で、DBP吸油量が100ml/100g 以下であり、前
記導電性物質の含有量が非強磁性超微粒子酸化鉄の20
〜70wt% である磁気記録媒体。 (2)前記非磁性微粒子酸化鉄はα−Fe23 を主成
分とする上記(1)の磁気記録媒体。 (3)前記非強磁性超微粒子酸化鉄はアスペクト比が1
〜2である上記(1)または(2)の磁気記録媒体。 (4)前記非強磁性超微粒子酸化鉄の平均粒径が20〜
80nmである上記(1)ないし(3)のいずれかの磁気
記録媒体。 (5)前記非強磁性超微粒子酸化鉄のBET法による比
表面積が20〜80m2/gである上記(1)ないし(4)
のいずれかの磁気記録媒体。 (6)前記導電性物質は非構造性カーボンである上記
(1)ないし(5)のいずれかの磁気記録媒体。 (7)前記非強磁性層の膜厚が0.5〜2.5μm であ
る上記(1)ないし(6)のいずれかの磁気記録媒体。 (8)前記磁性層の膜厚が2.5μm 以下である上記
(1)ないし(7)のいずれかの磁気記録媒体。 (9)前記非強磁性層と磁性層とはウェット・オン・ウ
ェット方式により塗設されたものである上記(1)ない
し(8)のいずれかの磁気記録媒体。
【0015】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0016】本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上
に、非強磁性層を介し、磁性層が設層されたものであ
る。
【0017】この非強磁性層は、球状の非磁性超微粒子
酸化鉄および導電性物質を含有する。球状の超微粒子酸
化鉄を用いることによって、高分散性とすることがで
き、非強磁性層における超微粒子の充填率を大きくする
ことができる。このため、非強磁性層自体の表面性が良
化し、ひいては磁性層の表面性が良好となる。また導電
性物質を併用することにより表面電気抵抗を下げること
ができ、しかも表面性も良好である。
【0018】非強磁性層の表面電気抵抗は109 Ω/sq
以下、好ましくは106 未満程度〜108 Ω/sq とな
る。また、磁性層の表面電気抵抗は109 Ω/sq 以下、
好ましくは106 〜108 Ω/sq となる。
【0019】この酸化鉄の主成分はα−Fe23 であ
り、α−Fe23 が全体の90wt% 以上を占め、特に
は95wt% 以上がα−Fe23 であることが好まし
い。この場合の上限は通常98〜100wt% である。
【0020】また、形状はほぼ真球状であり、平均長軸
径を平均短軸径で割ったアスペクト比が1〜2程度であ
る。
【0021】また、粒径は100nm以下、好ましくは8
0nm以下であり、平均粒径は20〜80nmである。
【0022】形状、粒径等は、透過型電子顕微鏡(TE
M)観察によればよい。
【0023】また、BET法による比表面積は、20〜
80m2/g、好ましくは30〜60m2/gである。
【0024】また、吸油量はJIS法で25〜30ml/
100g程度であり、真比重は5.2g/ml程度である。
【0025】このような球状のα−Fe23 は、塩触
媒法により製造することができ、このような製法によ
り、通常、針状となるα−Fe23 の粒成長を阻害す
ることによって球状のものを得ることができる。
【0026】具体的には、塩化第二鉄(FeCl3 )と
Na2 CO3 等のアルカリ塩とを出発原料として反応さ
せて得るか、塩化第一鉄(FeCl2 )とNa2 CO3
等とを反応させてH22 等により酸化して得るなどす
ればよい。
【0027】このような球状のα−酸化鉄(Fe2
3 )は、市販されており、市販品をそのまま用いること
もできる。このようなものには、超微粒子透明酸化鉄ナ
ノタイト(登録商標)〔昭和電工(株)製〕などがあ
る。
【0028】本発明において、非強磁性超微粒子酸化鉄
と併用する非磁性の導電性物質は、平均粒径10〜60
nm、好ましくは15〜40nm、BET法による比表面積
は150m2/g以下、好ましくは20〜150m2/g、さら
に好ましくは25〜150m2/g、特に好ましくは30〜
130m2/gで、DBP吸油量が100ml/100g 以
下、さらに好ましくは20〜100ml/100g 、特に
好ましくは30〜80ml/100g のものであれば特に
制限はなく、カーボン、SnO2 、TiO2 ・SnO2
(Sbドープ)、黒色導電性酸化チタン(TiOx;1
≦x≦2)等を用いることができる。
【0029】なお、平均粒径は透過型電子顕微鏡(TE
M)観察によって求めればよい。平均粒径が10nm未満
となると分散性が悪くなって表面性が悪くなり、平均粒
径が60nmをこえても表面性が悪くなる。また、比表面
積が150m2/gをこえると、分散が困難になるとともに
高充填の塗料の調製が困難になるため、特に後述のウェ
ット・オン・ウェット方式により磁性層を塗設する場合
に磁性層の塗設が困難になる。さらに、DBP吸油量が
100ml/100g をこえても比表面積の場合と同様な
ことがいえる。ただし、比表面積、DBP吸油量が小さ
すぎると、いずれにおいても表面性が悪くなりやすい。
【0030】上記のなかでも、表面性と導電性を満足す
るには、カーボンが望ましく、特にストラクチャーが未
発達な非構造性カーボンが望ましい。このような非構造
性カーボンは、導電性は比較的低いが分散性に優れてい
るため非磁性層における顔料の充填率を大きくできる。
このため、非強磁性層自体の表面性が良化し、ひいては
磁性層の表面性が良好となり、本発明の効果が向上す
る。
【0031】また、非構造性カーボンの形状には特に制
限はなく、球状、薄片状、塊状、繊維状等のいずれであ
ってもよいが、球状のものが好ましい。
【0032】本発明で用いるカーボンは、市販品をその
まま用いればよく、このようなものには、商品名#45
B、MA8B、#52B、CF9B〔いずれも三菱化成
(株)製〕などがある。
【0033】本発明において、非強磁性層は、前記のα
−Fe23 と、導電性物質として好ましくは非構造性
カーボンと樹脂バインダーを含有するものであるが、α
−Fe23 と導電性物質、好ましくは非構造性カーボ
ンとの合計量と樹脂との比率は、重量比で(α−Fe2
3 と導電性物質、好ましくは非構造性カーボンとの合
計量)/(樹脂)が100/50〜100/5、好まし
くは100/40〜100/9とする。この比が100
/50未満では、特に、後述のウェット・オン・ウェッ
ト方式による磁性層の塗設が困難となり、この比が10
0/5をこえると、塗料の調製が困難になる。
【0034】このようなα−Fe23 と非構造性カー
ボンとの非強磁性層における合計含有量は、全体の60
〜95wt% とするのがよい。この含有量が小さくなる
と、α−Fe23 および非構造性カーボンの添加の効
果がなく、この含有量が大きくなると、支持体との密着
性が悪くなる。
【0035】また、非構造性カーボンの含有量は、α−
Fe23 の20〜70wt% 、好ましくは30〜60wt
% とするのがよい。非構造性カーボン量のα−Fe2
3 量に対する割合が20wt% 未満となると、非強磁性層
の電気抵抗値が高くなりすぎ、70wt% をこえると、チ
キソ性が増大して塗料化が困難になり、特に後述のウェ
ット・オン・ウェット方式により磁性層を塗設する場合
に磁性層の塗設が困難になる。
【0036】本発明に用いるバインダー樹脂は、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型
樹脂、もしくはこれらの混合物等いずれであってもよ
い。
【0037】熱可塑性樹脂としては、例えば塩化ビニル
−アクリル酸エステル系共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン系共重合
体、塩化ビニル−アクリロニトリル系共重合体、アクリ
ル酸エステル−アクリロニトリル系共重合体、アクリル
酸エステル−塩化ビニリデン系共重合体、メタクリル酸
エステル−塩化ビニリデン系共重合体、メタクリル酸エ
ステル−エチレン系共重合体、ポリ弗化ビニル−塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル系共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン系共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビ
ニルブチラール、セルロース誘導体(セルロースアセテ
ートブチレート、セルロースダイアセテート、セルロー
ストリアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロ
セルロース等)、スチレンブタジエン系共重合体、ポリ
エステル樹脂−クロロビニルエーテルアクリル酸エステ
ル系共重合体、アミノ樹脂および合成ゴム系の熱可塑性
樹脂などをあげることができる。これらは一種単独で使
用してもよく、また、二種以上を組み合わせて使用して
もよい。
【0038】これらのうちで、好ましく用いられるもの
としては、以下に示すような塩化ビニル系樹脂およびポ
リウレタン樹脂の組み合わせである。
【0039】塩化ビニル系樹脂としてはイオウ(S)を
極性基として含有するものが好ましく、特に硫酸基およ
び/またはスルホ基が好ましい。硫酸基およびスルホ基
としては、−SO4 Y、−SO3 Yにおいて、YがH、
アルカリ金属のいずれであってもよいが、Y=Kで、−
SO4 K、−SO3 Kであることが特に好ましい。これ
ら硫酸基、スルホ基はいずれか一方であっても、両者を
含有するものであってもよく、両者を含むときにはその
比は任意である。また、これらのS含有極性基は、S原
子として分子中に0.01〜10重量%、特に0.1〜
5重量%含まれていることが好ましい。また極性基とし
ては、必要に応じS含有極性基の他に、−OPO2
基、−PO3 Y基、−COOY基などを含有させること
もできる。
【0040】これらのS含有極性基が結合する樹脂骨格
は、塩化ビニル系樹脂である。塩化ビニル系樹脂は、塩
化ビニル含有量60〜100重量%、特に60〜95重
量%のものが好ましい。このような塩化ビニル系樹脂と
しては、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共
重合体、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化
ビニル−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート共重
合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−グ
リシジル(メタ)アクリレート共重合体などがあるが、
特に塩化ビニルとエポキシ基を含有する単量体との共重
合体が好ましい。そして、その平均重合度は100〜9
00程度であることが好ましい。
【0041】このような塩化ビニル系樹脂としては、特
に特開昭60−238371号公報、同60−1011
61号公報、同60−235814号公報、同60−2
38306号公報、同60−238309号公報に開示
されたものが好適である。このものは、塩化ビニル、エ
ポキシ基を有する単量体、さらに必要に応じてこれらと
共重合可能な他の単量体を、過硫酸アンモニウム、過硫
酸カリウムなどのSを含む強酸根を有するラジカル発生
剤の存在下に重合して得られる。このラジカル発生剤の
使用量は、単量体に対して通常は0.3〜9.0重量
%、好ましくは1.0〜5.0重量%である。より詳細
には、Sを含む強酸根を有するラジカル発生剤は、水溶
性のものが多いので、乳化重合あるいは、メタノール等
のアルコールを重合媒体とする懸濁重合や、ケトン類を
溶媒とする溶液重合が好適である。
【0042】この際、Sを含む強酸根を有するラジカル
発生剤に加えて通常塩化ビニルの重合に用いられるラジ
カル発生剤を使用することも可能である。これらのラジ
カル発生剤としては、例えばラウロイルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオ
キシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキ
シジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシ
ジカーボネート、t−ブチル−パーオキシピパレート、
t−ブチルパーオキシネオデカノエート等の有機過酸化
物:2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−2,4−ジメチルパレロニトリル、4,
4′−アゾビス−4−シアノパレリン酸等のアゾ化合物
などが挙げられる。また、強酸根を有するラジカル発生
剤に、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、亜
硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤を組
み合わせることも可能である。
【0043】懸濁安定剤としては、例えば、ポリビニル
アルコール、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物、メチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニル
ピロリドン、ポリアクリルアミド、マレイン酸−スチレ
ン共重合体、マレイン酸−メチルビニルエーテル共重合
体、マレイン酸−酢酸ビニル共重合体のごとき合成高分
子物質、およびデンプン、ゼラチンなどの天然高分子物
質などが挙げられる。また、乳化剤としては、アルキル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウ
ムなどのアニオン性乳化剤やポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分
エステルなどの非イオン性乳化剤などが挙げられる。ま
た必要に応じてトリクロルエチレン、チオグリコールな
どの分子量調整剤を用いることもできる。
【0044】さらに、エポキシ基を有する単量体の例と
しては、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジ
ルエーテルなどの不飽和アルコールのグリシジルエーテ
ル類、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、グリシジル−p−ビニルベンゾエート、メチルグ
リシジルイタコネート、グリシジルエチルマレート、グ
リシジルビニルスルホネート、グリシジル(メタ)アリ
ルスルホネートなどの不飽和酸のグリシジルエステル
類、ブタジエンモノオキサイド、ビニルシクロヘキセン
モノオキサイド、2−メチル−5,6−エポキシヘキセ
ンなどのエポキシドオレフィン類などが挙げられる。こ
の単量体は、一般には共重合体中のエポキシ基の量が
0.5重量%以上となる範囲で使用される。
【0045】塩化ビニルとエポキシ基を有する単量体の
ほかに必要に応じて使用することのできる単量体の例と
しては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボ
ン酸ビニルエステル:メチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエーテル、セチルビニルエーテルなどのビニル
エーテル:塩化ビニリデン、弗化ビニリデンなどのビニ
リデン:マレイン酸ジエチル、マレイン酸ブチルベンジ
ル、マレイン酸ジ−2−ヒドロキシエチル、イタコン酸
ジメチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)ア
クリル酸−2−ヒドロキシプロピルなどの不飽和カルボ
ン酸エステル:エチレン、プロピレンなどのオレフィ
ン:(メタ)アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル:
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンな
どの芳香族ビニルなどが挙げられる。
【0046】このようにして得られる樹脂は、平均重合
度が100〜900、好ましくは200〜500、塩化
ビニルの含有量が60重量%以上のものである。なお、
このような樹脂としては、例えば日本ゼオン株式会社か
らMR−110として市販されている。
【0047】このような塩化ビニル系樹脂と併用するポ
リウレタン樹脂は、イオウまたはリン含有極性基を含有
する。イオウ含有基としては−SO3 Y(スルホン酸
基)、−SO4 Y(硫酸基)、リン酸含有極性基として
は、ホスホン酸基=PO3 Y、ホスフィン酸基=PO3
Y、亜ホスフィン酸基=POY(YはHまたはアルカリ
金属)の1種以上が好ましいが、このうちYとしては特
にNaが好ましく、これら極性基は、原子として分子中
に0.01〜10重量%、特に0.02〜3重量%含ま
れていることが好ましい。これらは骨格樹脂の主鎖中に
存在しても、分岐中に存在してもよい。
【0048】ポリウレタン樹脂とは一般に、ヒドロキシ
基含有樹脂とポリイソシアネート含有化合物との反応に
より得られるものである。ヒドロキシル基含有樹脂とし
てはポリエチレングリコール、ポリブチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレング
リコール、ビスフェノールAなどのアルキレンオキサイ
ド付加物、各種のグリコールおよびヒドロキシル基を分
子鎖末端に有するポリエステルポリオールなどが挙げら
れる。これらの中でもポリエステルポリオールを1成分
として得られるポリウレタンアクリレート樹脂が好まし
い。
【0049】ポリエステルポリオールのカルボン酸成分
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル
酸、1,5−ナフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、p
−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香
酸などの芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸
などの脂肪酸ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イ
タコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸等の不飽脂肪酸および脂環族ジカルボン酸、トリメリ
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などのトリおよ
びテトラカルボン酸などを挙げることができる。
【0050】また、ポリエステルポリオールのグリコー
ル成分としてはエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、ビスフェノールAなどのエチレンオキサ
イド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、水素化
ビスフェノールAのエチレンオキサイドおよびプロピレ
ンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どがある。また、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの
トリおよびテトラオールを併用してもよい。ポリエステ
ルポリオールとしては他にカプロラクトン等のラクトン
類を開環重合して得られるラクトン系ポリエステルジオ
ール鎖が挙げられる。
【0051】使用されるポリイソシアネートとしては、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、
ビフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テ
トラメチレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ
−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、2,4−
ナフタレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−
4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、4,4′−
ジフェニレンジイソシアネート、4,4′−ジイソシア
ネート−ジフェニルエーテル、1,5′−ナフタレンジ
イソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m
−キシリレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアネ
ートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアネート
メチルシクロヘキサン、4,4′−ジイソシアネートジ
シクロヘキサン、4,4′−ジイソシアネートシクロヘ
キシルメタン、イソホロンジイソシアネート等のジイソ
シアネート化合物、あるいは全イソシアネート基のうち
7モル%以下の2,4−トリレンジイソシアネートの三
量体、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体等のト
リイソシアネート化合物が挙げられる。
【0052】このようなウレタン樹脂は公知の方法によ
り、特定の極性基含有化合物および/または特定の極性
基含有化合物と反応させた原料樹脂などを含む原料とを
溶剤中、または無溶剤中で反応させることにより得られ
る。得られる樹脂の分子量は500〜100,000で
あることが望ましい。
【0053】これらS含有極性基含有塩化ビニル系樹脂
と、SまたはP含有極性基含有ウレタン樹脂とは、その
重量混合比が70:30〜90:10となるように混合
して用いることが好ましい。なお、これらの樹脂に加え
て、全体の20重量%以下の範囲で、公知の各種樹脂が
含有されていてもよい。
【0054】また、熱硬化性樹脂または反応型樹脂とし
ては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッ
ド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系反応樹脂、高分子
量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーとの
混合物、メタクリル酸塩共重合体とジイソシアネートプ
レポリマーとの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂およ
びポリアミン樹脂等があげられる。これらは一種単独で
使用してもよく、また、二種以上を組み合わせて使用し
てもよい。
【0055】バインダー樹脂を硬化する架橋剤として
は、各種ポリイソシアナート、特にジイソシアナートを
用いることができ、特に、トリレンジイソシアナート、
ヘキサメチレンジイソシアナート、メチレンジイソシア
ナートの1種以上が好ましい。これらの架橋剤は、トリ
メチロールプロパン等の水酸基を複数有するものに変性
した架橋剤またはジイソシアネート化合物3分子が結合
したイソシアヌレート型の架橋剤として用いることが特
に好ましく、バインダー樹脂に含有される官能基等と結
合して樹脂を架橋する。架橋剤の含有量は樹脂100重
量部に対し、10〜30重量部とすることが好ましい。
このような、熱硬化性樹脂を硬化するには、一般に加熱
オーブン中で50〜70℃にて12〜48時間加熱すれ
ばよい。
【0056】さらにまたバインダーとしては、電子線照
射硬化型化合物を硬化したもの、すなわち電子線照射硬
化型樹脂を用いたものも好適である。電子線照射硬化型
化合物の具体例としては、例えば無水マレイン酸タイ
プ、ウレタンアクリルタイプ、エポキシアクリルタイ
プ、ポリエステルアクリルタイプ、ポリエーテルアクリ
ルタイプ、ポリウレタンアクリルタイプ、ポリアミドア
クリルタイプ等の不飽和プレポリマー;エーテルアクリ
ルタイプ、ウレタンアクリルタイプ、エポキシアクリル
タイプ、燐酸エステルアクリルタイプ、アリールタイプ
およびハイドロカーボンタイプ等の多官能モノマー等が
あげられる。これらは一種単独で使用してもよく、また
二種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0057】また、非強磁性層の乾燥膜厚は、0.5〜
2.5μm の範囲で適宜選ぶことができる。ただし、膜
厚が小さすぎると非磁性支持体の表面性が、非強磁性層
の表面に反映され、ひいては磁性層の表面が悪化するこ
とがあるため、システムに応じた膜厚としなければなら
ない。一方、膜厚が大きすぎると、厚み損失が大きくな
り、高密度記録には適さなくなる。
【0058】また、非強磁性層には潤滑剤を含有させて
もよい。特に、上層の磁性層が非常に薄い場合、スチル
耐久性に有効である。
【0059】本発明における非強磁性層は、球状のα−
Fe23 と、導電性物質として好ましくは非構造性カ
ーボンとを分散させ、樹脂等を含有する塗布溶液を用い
て形成する。
【0060】この場合用いる溶媒に特に制限はなく、シ
クロヘキサノン、イソホロン等のケトン系、イソプロピ
ルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系、エ
チルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ系、ト
ルエン等の芳香族系等の各種溶媒を目的に応じて選択す
ればよい。
【0061】このような非強磁性層上に塗設される磁性
層は、磁性粉末とバインダーとを含有するものである。
【0062】この場合の磁性粉末としては、γ−Fe2
3 、Co含有γ−Fe23 、Fe34 、Co含有
Fe34 、CrO2 、バリウムフェライト、ストロン
チウムフェライト等の酸化物微粉末や、Fe、Co、N
i等の金属あるいはこれらの合金微粉末、炭化鉄などが
挙げられる。
【0063】これらの磁性粉末は適用する媒体種等に応
じて適宜選択すればよいが、バリウムフェライト、金属
あるいは合金、炭化鉄などが好ましい。また、これらの
磁性粉末は1種のみを用いても2種以上を併用してもよ
い。
【0064】炭化鉄磁性粉末としては、表面が主として
炭素および/または炭化鉄であるものが好ましい。
【0065】また、金属磁性粉末としては、鉄を主体と
し、さらにYを含む希土類元素を含有するものも好まし
い。さらに、一部に窒化鉄が含まれていてもよい。ま
た、熱間静水圧プレス法(HIP)した磁性粉末も好ま
しい。なお、金属あるいは合金磁性粉末は、一部(表面
等)、炭化物あるいは窒化物であるものも包含される。
【0066】磁性層に用いるバインダーとしては、前記
の非強磁性層に用いるバインダーと同様のものが挙げら
れ、両層のバインダー樹脂に同じものを用いることも好
ましい。
【0067】磁性層中の磁性粉末の含有量は、全体の5
0〜85wt% 、好ましくは55〜75wt% とする。
【0068】また、磁性層の乾燥膜厚はシステムに応じ
て決定されるが、2.5μm 以下、好ましくは0.15
〜1.50μm とする。このような膜厚において高記録
密度が実現できる。
【0069】磁性層には、必要に応じ、無機微粒子、潤
滑剤等の各種添加剤を含有させてもよい。
【0070】磁性層は磁性塗料を用いて形成する。この
とき用いる溶媒は、非強磁性層形成用のものと同様のも
のが挙げられる。
【0071】磁性塗料中の磁性粉末の含有量は、10〜
50wt% 、好ましくは15〜45wt% とする。
【0072】また、本発明では、磁性層を設層した後、
磁場を印加して、層中の磁性粒子を配向させることが好
ましい。この配向方向は、媒体の走行方向に対して、長
手方向であっても垂直方向であってもななめ方向であっ
てもよい。
【0073】本発明の磁気記録媒体に用いる非磁性支持
体に特に制限はなく、目的に応じて各種可撓性材質、各
種剛性材質から選択した材料を、各種規格に応じてテー
プ状などの所定形状および寸法とすればよい。例えば、
可撓性材質としては、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステルが挙げられる。
【0074】本発明において、非強磁性層および磁性層
は、いわゆるウェット・オン・ウェット方式により塗設
することが好ましい。表面性を格段と向上させることが
できるからである。ただし、磁性塗料の物性に左右され
ないなどの塗布作業上の理由で有利なことから、場合に
よってはウェット・オン・ドライ方式により塗設しても
よい。
【0075】ウェット・オン・ウェット方式は、非強磁
性層を塗設してこの層が乾燥しない湿潤状態のうちに次
層である磁性層を塗設するものであり、これに対し、ウ
ェット・オン・ドライ方式は、一旦非強磁性層を塗布、
乾燥した後磁性層を塗設するものである。
【0076】このなかでウェット・オン・ウェット塗布
方式において、非強磁性層を塗設してから磁性層を塗設
するものとしてもよく、両層を同時に設層するものとし
てもよい。
【0077】このような塗布方式に用いるコータには特
に制限はないが、例えば特開昭63−191315号、
同63−191318号公報に開示されるものを用いる
ことができる。
【0078】この場合、塗布口が複数あるものを用いて
も、コータヘッドが複数あるものを用いてもよい。
【0079】本発明の磁気記録媒体は、必要に応じ、バ
ックコート層等が設けられていてもよい。また、片面に
磁性層を有するもののみならず、両面に磁性層を有する
ものであってもよい。
【0080】本発明の磁気記録媒体は、ディジタル記録
方式のビデオテープやフロッピーディスク等に用いるこ
とが好ましい。
【0081】ディジタル記録方式は、最短記録波長を
0.3〜1.5μm として行うものであり、このときの
媒体記録深さは、0.15〜0.75μm である。そし
て、磁性層の膜厚を最短記録波長の媒体記録深さと同じ
にすることにより、良好な出力、分解能およびオーバー
ライト特性が得られることが知られている。
【0082】このうち、ビデオテープとするときの磁性
層の膜厚は0.15〜0.3μm 程度と極く薄い場合が
多く、このときの磁性粉末は、主に金属粉末が用いられ
る。
【0083】また、フロッピーディスクとするときの磁
性層の膜厚は0.30〜1.00μm である。
【0084】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0085】実施例1磁性塗料の調製 下記の組成で磁性塗料を調製した。
【0086】 磁性塗料 Fe−Co合金(Hc:1630Oe、BET:40m2/g)100重量部 α−アルミナ(平均粒径:0.25μm ) 15重量部 カーボンブラック(平均粒径:0.1μm ) 5重量部 塩化ビニル系共重合体 15重量部 スルホン酸基含有ポリエステルポリウレタン 10重量部 ポリイソシアネート 5重量部 ステアリン酸 2重量部 ブチルステアレート 1重量部 イソセチルステアレート 5重量部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン (35/35/30) 適量
【0087】非強磁性層形成用塗布溶液(非強磁性塗
料)の調製 下記の組成で非強磁性塗料No. 1を調製した。
【0088】 非強磁性塗料No. 1 球状α−Fe23 (平均粒径30nm、BET値約40m2/g)100重量部 カーボンブラック#45B(三菱化成(株)製) 〔平均粒径24nm、BET137m2/g、DBP吸油量53ml/100g 〕 40重量部 塩化ビニル系共重合体 20重量部 スルホン酸基含有ポリエステルポリウレタン 8重量部 ポリイソシアネート 5重量部 ステアリン酸 7重量部 ブチルステアレート 1重量部 イソセチルステアレート 10重量部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン (35/35/30) 573重量部
【0089】また、非強磁性塗料No. 1において、樹脂
バインダー量と溶剤量を変更して非強磁性塗料No. 2〜
No. 5を調製した。溶剤量は塗布適性を考慮して適宜変
更した。
【0090】 非強磁性塗料No. 2 球状α−Fe23 (平均粒径30nm、BET値約40m2/g) 100重量部 カーボンブラック#45B(三菱化成(株)製) (平均粒径24nm、BET137m2/g、DBP吸油量53ml/100g ) 40重量部 塩化ビニル系共重合体 35重量部 スルホン酸基含有ポリエステルポリウレタン 15重量部 ポリイソシアネート 10重量部 ステアリン酸 7重量部 ブチルステアレート 1重量部 イソセチルステアレート 10重量部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン (35/35/30) 470重量部
【0091】 非強磁性塗料No. 3 球状α−Fe23 (平均粒径30nm、BET値約40m2/g) 100重量部 カーボンブラック#45B(三菱化成(株)製) (平均粒径24nm、BET137m2/g、DBP吸油量53ml/100g ) 40重量部 塩化ビニル系共重合体 11重量部 スルホン酸基含有ポリエステルポリウレタン 4重量部 ポリイソシアネート 3重量部 ステアリン酸 7重量部 ブチルステアレート 1重量部 イソセチルステアレート 10重量部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン (35/35/30) 520重量部
【0092】 非強磁性塗料No. 4 球状α−Fe23 (平均粒径30nm、BET値約40m2/g) 100重量部 カーボンブラック#45B(三菱化成(株)製) (平均粒径24nm、BET137m2/g、DBP吸油量53ml/100g ) 40重量部 塩化ビニル系共重合体 56重量部 スルホン酸基含有ポリエステルポリウレタン 24重量部 ポリイソシアネート 16重量部 ステアリン酸 7重量部 ブチルステアレート 1重量部 イソセチルステアレート 10重量部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン (35/35/30) 520重量部
【0093】 非強磁性塗料No. 5 球状α−Fe23 (平均粒径30nm、BET値約40m2/g) 100重量部 カーボンブラック#45B(三菱化成(株)製) (平均粒径24nm、BET137m2/g、DBP吸油量53ml/100g ) 40重量部 塩化ビニル系共重合体 2.5重量部 スルホン酸基含有ポリエステルポリウレタン 2.5重量部 ポリイソシアネート 1重量部 ステアリン酸 7重量部 ブチルステアレート 1重量部 イソセチルステアレート 10重量部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン (35/35/30) 470重量部
【0094】上記の、磁性塗料および非強磁性塗料をエ
クストルージョン型同時重層塗布方式により、厚さ62
μm のポリエチレンテレフタレート製の非磁性基体上に
塗布し、乾燥した。また、この際非強磁性層のみの塗布
を行ったサンプルも用意し、光沢度、表面電気抵抗、表
面粗度(JISB0601によるRa)の確認も行っ
た。
【0095】磁性塗料を塗布したサンプルについては、
さらにカレンダー処理を行い、3.5インチに打抜きフ
ロッピーディスクとした。用いた非強磁性塗料に応じて
サンプルNo. 1〜No. 5とする。また、サンプルNo. 1
において、塗布方式をウェット・オン・ドライ方式とす
るほかは同様にしてサンプルNo. 6を得た。
【0096】なお、これらのサンプルにおける非強磁性
層および磁性層の膜厚は、いずれも、それぞれ、1.5
μm 、0.45μm とした。
【0097】これらのサンプルについて、上記と同様に
光沢度、表面電気抵抗、表面粗度を調べた。また、電磁
変換特性を以下のようにして調べた。
【0098】NEC(株)製フロッピーディスクドライ
ブFD1331を用い、1F信号(315.5kHz )を
trk000に記録し再生出力を測定し1F出力とす
る。また、2F信号(625kHz )をtrk239に記
録し再生出力を測定し2F出力とする。なお、電磁変換
特性はサンプルNo. 6を基準とする。
【0099】結果を表1に示す。
【0100】
【表1】
【0101】実施例2 実施例1の非強磁性塗料No. 1において、非強磁性粒子
を種々変更して非強磁性塗料No. 21〜No. 25を作成
した。なお、非強磁性塗料No. 22は、実施例1の非強
磁性塗料No. 1と同一のものである。
【0102】非強磁性塗料No. 21 非強磁性塗料No. 1において非強磁性粒子を球状α−F
23 (平均粒径20nm、BET値約60m2/g)にす
るほかは同様な塗料を調製した。これを非強磁性塗料N
o. 21とする。
【0103】非強磁性塗料No. 23 非強磁性塗料No. 1において非強磁性粒子を球状α−F
23 (平均粒径60nm、BET値約30m2/g)にす
るほかは同様な塗料を調製した。これを非強磁性塗料N
o. 23とする。
【0104】非強磁性塗料No. 24 非強磁性塗料No. 1において非強磁性粒子を球状TiO
2 (平均粒径30nm、BET値約40m2/g)にするほか
は同様な塗料を調製した。これを非強磁性塗料No. 24
とする。
【0105】非強磁性塗料No. 25 非強磁性塗料No. 1において非強磁性粒子を針状α−F
23 (平均長軸190nm、平均短軸30nm、BET
値約50m2/g)にするほかは同様な塗料を調製した。こ
れを非強磁性塗料No. 25とする。
【0106】実施例1と同様にフロッピーディスクを作
成し評価した結果を表2に示す。
【0107】
【表2】
【0108】実施例3 実施例1において、カーボンブラックを種々変更し非強
磁性塗料No. 31〜37を作成した。用いたカーボンブ
ラックは、いずれも三菱化成(株)製である。なお、サ
ンプルNo. 31はサンプルNo. 1と同一である。
【0109】非強磁性塗料No. 32 非強磁性塗料No. 1においてカーボンブラックを#45
L(平均粒径24nm、BET値約127m2/g、DBP吸
油量約43ml/100g )にするほかは同様な塗料を調
製した。これを非強磁性塗料No. 32とする。
【0110】非強磁性塗料No. 33 非強磁性塗料No. 1においてカーボンブラックを#52
B(平均粒径27nm、BET値約113m2/g、DBP吸
油量約58ml/100g )にするほかは同様な塗料を調
製した。これを非強磁性塗料No. 33とする。
【0111】非強磁性塗料No. 34 非強磁性塗料No. 1においてカーボンブラックを#CF
9B(平均粒径40nm、BET値約60m2/g、DBP吸
油量約65ml/100g )にするほかは同様な塗料を調
製した。これを非強磁性塗料No. 34とする。
【0112】非強磁性塗料No. 35 非強磁性塗料No. 1においてカーボンブラックを#5B
(平均粒径85nm、BET値約25m2/g、DBP吸油量
約71ml/100g )にするほかは同様な塗料を調製し
た。これを非強磁性塗料No. 35とする。
【0113】非強磁性塗料No. 36 非強磁性塗料No. 1においてカーボンブラックを#10
B(平均粒径84nm、BET値約28m2/g、DBP吸油
量約83ml/100g )にするほかは同様な塗料を調製
した。これを非強磁性塗料No. 36とする。
【0114】非強磁性塗料No. 37 非強磁性塗料No. 1においてカーボンブラックを#31
70B(平均粒径25nm、BET値約180m2/g、DB
P吸油量約115ml/100g )にするほかは同様な塗
料を調製した。これを非強磁性塗料No. 37とする。
【0115】実施例1と同様にフロッピーディスクを作
成し評価した結果を表3に示す。
【0116】
【表3】
【0117】実施例4 実施例1の非強磁性塗料No. 1において、カーボンブラ
ック#45Bの量を表4のように種々変更し非強磁性塗
料No. 41〜45を作成した。サンプルNo. 42はサン
プルNo. 1と同一である。なおカーボンブラックの量を
変更するに際し、樹脂バインダーの量も(超微粒子酸化
鉄とカーボンブラックの合計量)/(樹脂バインダー
量)の比が5/1になるように変更した。
【0118】実施例1と同様にフロッピーディスクを作
成し評価した結果を表4に示す。
【0119】
【表4】
【0120】
【発明の効果】本発明によれば、表面性に優れ、電磁変
換特性が良好で、表面電気抵抗が低い磁気記録媒体が得
られる。
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】本発明で用いるカーボンは、市販品をその
まま用いればよく、このようなものには、商品名#45
B、MA8B、#52B、CF9B〔いずれも三菱化成
(株)製〕やRaven 1060〔コロンビヤン カ
ーボン製〕などがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 彰 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 茂木 優子 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 ▲桑▼嶋 隆義 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に、非強磁性層を介し、
    磁性粉末と樹脂バインダーとを含有する磁性層を有する
    磁気記録媒体において、 前記非強磁性層は、球状の非強磁性超微粒子酸化鉄と、
    非磁性の導電性物質と、樹脂バインダーとを含有し、
    (超微粒子酸化鉄と導電性物質との合計量)/(樹脂バ
    インダー)が重量比で100/50〜100/5であ
    り、前記導電性物質は、平均粒径が10〜60nmで、B
    ET法による比表面積が150m2/g以下で、DBP吸油
    量が100ml/100g 以下であり、前記導電性物質の
    含有量が非強磁性超微粒子酸化鉄の20〜70wt% であ
    る磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記非磁性微粒子酸化鉄はα−Fe2
    3 を主成分とする請求項1の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記非強磁性超微粒子酸化鉄はアスペク
    ト比が1〜2である請求項1または2の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記非強磁性超微粒子酸化鉄の平均粒径
    が20〜80nmである請求項1ないし3のいずれかの磁
    気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記非強磁性超微粒子酸化鉄のBET法
    による比表面積が20〜80m2/gである請求項1ないし
    4のいずれかの磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記導電性物質は非構造性カーボンであ
    る請求項1ないし5のいずれかの磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記非強磁性層の膜厚が0.5〜2.5
    μm である請求項1ないし6のいずれかの磁気記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 前記磁性層の膜厚が2.5μm 以下であ
    る請求項1ないし7のいずれかの磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記非強磁性層と磁性層とはウェット・
    オン・ウェット方式により塗設されたものである請求項
    1ないし8のいずれかの磁気記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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