JP4263574B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
前記磁性塗料の溶剤として少なくともシクロヘキサノンを用いて、該磁性塗料中のシクロヘキサノンの含有量M(重量%)と、該磁性塗料の固形分濃度NV(重量%)とが、下記式(1)および(2)、
M≧−2.5×NV+81 (1)
NV<15 (2)
で表される関係を満足するよう、前記磁性塗料を調製することを特徴とするものである。ここで、固形分濃度NVにおける固形分とは、溶剤以外の材料の全てを意味し(ただし、硬化剤を含まない)、磁性粉末、バインダ樹脂、各種添加剤の全てを含み、常温液体のバインダ樹脂や潤滑剤等も含む。固形分濃度NVとは、この固形分の重量を塗料重量(固形分重量と溶剤重量との総和)で割ったものである。
形成された該非磁性層上に前記磁性塗料を塗設する工程を含む磁性層形成工程と、を順次行う、W/D塗布法を用いることが好ましい。
本発明は、非磁性支持体の一方の面上に、直接または非磁性層を介して磁性塗料を塗設して磁性層を形成する、単層ないし重層の磁気記録媒体の製造方法であり、薄層磁性層を形成する際に用いる磁性塗料の改良に係る技術である。
M≧−2.5×NV+81 (1)
NV<15 (2)
で表される関係を満足するよう、磁性塗料を調製する点が重要である。
実施例1
(磁性塗料の作製)
磁性粉末 Fe系針状強磁性粉末 100.0重量部
(Fe/Co/Al/Y=100/24/5/8(原子比)、Hc:188kA/m、σs:140Am2/kg、BET比表面積値:50m2/g、平均長軸長:0.10μm)
バインダ樹脂 塩化ビニル共重合体 10.0重量部
(日本ゼオン(株)製 商品名:MR110)
バインダ樹脂 ポリエステルポリウレタン 6.0重量部
(東洋紡(株)製 商品名:UR8300)
分散材 3.0重量部
(東邦化学工業(株)製、商品名:RE610)
研磨剤 α−アルミナ 10.0重量部
(住友化学工業(株)製 商品名:HIT60A、平均粒径:0.18μm)
NV(固形分濃度)=30重量%
溶剤比率 MEK/トルエン/シクロヘキサノン=4/4/2(重量比)
NV(固形分濃度)=14重量%
溶剤比率 MEK/トルエン/シクロヘキサン=22.5/22.5/55(重量比)
となるように希釈してから、仕上げ分散を行った。
顔料 針状α−FeOOH 80.0重量部
(平均長軸長:0.1μm、結晶子径:12nm)
カーボンブラック 20.0重量部
(三菱化学(株)製 商品名:#950B、平均粒径:17nm、BET比表面積値:250m2/g、DBP吸油量:70ml/100g、pH:8)
樹脂 塩化ビニル 11.0重量部
(東洋紡績(株) 商品名:TB−0246、(固形分)塩化ビニル−エポキシ含有モノマー共重合体、平均重合度:310、過硫酸カリ使用S含有量:0.6%(重量百分率)、2−イソシアネートエチルメタクリレート(MOI)を使用して日本ゼオン(株)製 MR110をアクリル変性したもの、アクリル含有量:6モル/1モル)
樹脂 ポリウレタン 9.0重量部
(東洋紡績(株) 商品名:TB−0216、(固形分)ヒドロキシ含有アクリル化合物−ホスホン酸基含有リン化合物−ヒドロキシ含有ポリエステルポリオール、平均分子量:13,000、P含有量:0.2重量%、アクリル含有量:8モル/1モル)
分散材 リン酸系界面活性剤 3.2重量部
(東邦化学工業(株)製 商品名:RE610)
研磨剤 α−アルミナ 5.0重量部
(住友化学工業(株)製 商品名:HIT60A、平均粒径:0.18μm)
NV(固形分濃度)=33重量%
溶剤比率 MEK/トルエン/シクロヘキサノン=2/2/1(重量比)
潤滑剤 脂肪酸 0.5重量部
(日本油脂(株)製 商品名:NAA180)
潤滑剤 脂肪酸アマイド 0.5重量部
(花王(株)製 商品名:脂肪酸アマイドS)
潤滑剤 脂肪酸エステル 1.0重量部
(日光ケミカルズ(株)製 商品名:NIKKOLBS)
を添加して、
NV(固形分濃度)=25重量%
溶剤比率 MEK/トルエン/シクロヘキサン=2/2/1(重量百分率)
となるように希釈した後、分散を行った。得られた塗料をさらに絶対濾過精度3.0μmのフィルターで濾過して、非磁性塗料を作製した。
カーボンブラック 75重量部
(キャボット社製 商品名:BP−800、平均粒径17nm、DBP吸油量68ml/100g、BET比表面積値210m2/g)
カーボンブラック 10重量部
(キャボット社製 商品名:BP−130、平均粒径75nm、DBP吸油量69ml/100g、BET比表面積値25m2/g)
炭酸カルシウム 15重量部
(白石工業(株)製 白艶華O、平均粒径30nm)
ニトロセルロース 65重量部
(旭化成工業(株)製 商品名:BTH1/2)
ポリウレタン樹脂 35重量部
(脂肪族ポリエステルジオール/芳香族ポリエステルジオール=43/53)
NV(固形分濃度)=30重量%
溶剤比率 MEK/トルエン/シクロヘキサノン=1/1/1(重量比)
NV(固形分濃度)=10重量%
溶剤比 MEK/トルエン/シクロヘキサン=5/4/1(重量比)
となるように希釈して、分散を行った。このようにして得られた塗料に硬化剤(日本ポリウレタン工業(株)製 商品名:コロネートL)5重量部を添加混合して、さらに、絶対濾過精度1.0μmのフィルターで濾過して、バックコート塗料を作製した。
下記の要領にて、非磁性層塗布済み原反を作製した。
6.2μm厚のPEN支持体上に、カレンダー加工後の厚みが2.0μmになるように、非磁性塗料をノズルにより押し出し塗布法で塗布して、乾燥後、プラスチックロールと金属ロールとを組み合わせたカレンダーにて、ニップ数4回、加工温度100℃、線圧3500N/cm、速度150m/分で加工を行い、さらに、4.5Mradで電子線照射を行い、非磁性層を形成した。
上記のようにして形成した非磁性層上に、磁性層を、加工後の厚みが0.05μmになるようにノズルで塗布して、配向、乾燥した。その後、プラスチックロールと金属ロールとを組み合わせたカレンダーにて、ニップ数4回、加工温度100℃、線圧3500N/cm、速度150m/分で加工を行い、磁性層を形成した。また、非磁性層および磁性層形成面とは反対側の面に、バックコート塗料を、乾燥厚0.6μmとなるようにノズルで塗布し、乾燥した。その後、プラスチックロールと金属ロールとを組み合わせたカレンダーにて、ニップ数4回、加工温度80℃、線圧3500N/cm、速度150m/分で加工を行い、バックコート層を形成した。
磁性層の厚み、磁性塗料の固形分濃度NV、磁性塗料に含まれる溶剤中のシクロヘキサノン量、原反27m2当たりの磁性塗料供給量およびこれに含まれるシクロヘキサノン量Mを、夫々下記の表1中に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして各実施例および比較例のテープサンプルを作製し、同様にしてスレスジの発生状況を確認した。この結果を下記の表1中に示す。また、磁性層厚み0.10μmの場合の実施例および比較例についての固形分濃度NVとシクロヘキサノン量Mとの関係を示すグラフを、図1に示す。図1中、○は実施例を、●は比較例を、夫々表す。また、図中の直線は、本発明に係る前記式(1)のグラフである。実施例と比較例との境界は、M≧−2.5×NV+81により表される。
6.2μm厚のPEN平滑支持体(フィラーによる突起を低減した支持体)上に、非磁性層を介さずに磁性層を形成し、磁性層の厚み、磁性塗料の固形分濃度NV、磁性塗料に含まれる溶剤中のシクロヘキサノン量、原反27m2当たりの磁性塗料供給量およびこれに含まれるシクロヘキサノン量Mを、夫々下記の表1中に示すように変えた以外は、実施例1と同様にしてテープサンプルを作製し、同様にしてスレスジの発生状況を確認した。この結果を下記の表1中に示す。
記録波長が0.55μmとなるように記録周波数5.49MHz(テープスピード3.0m/s)で信号を記録し、テープ長2.54cm先の信号のP−P値の半値より、35%以下のP−0信号をミッシングパルスとし、4個以上連続したミッシングパルスをLong Defectとした。また、1個以上のミッシングパルスが500bytesの区間内で起こった場合もLong Defectとした。テープ1m当たりのLong Defectの数を計測し、1トラック当たり1.5個/m以上を不良とした。この結果を下記の表1中に併せて示す。
Claims (3)
- 非磁性支持体の一方の面上に、直接または非磁性層を介して磁性塗料を塗設して磁性層を形成するに際し、
前記磁性塗料の溶剤として少なくともシクロヘキサノンを用いて、該磁性塗料中のシクロヘキサノンの含有量M(重量%)と、該磁性塗料の固形分濃度NV(重量%)とが、下記式(1)および(2)、
M≧−2.5×NV+81 (1)
NV<15 (2)
で表される関係を満足するよう、前記磁性塗料を調製することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 前記非磁性支持体の一方の面上に非磁性塗料を塗設する工程と、塗設された該非磁性塗料を乾燥させる工程と、を含む非磁性層形成工程と、
形成された該非磁性層上に前記磁性塗料を塗設する工程を含む磁性層形成工程と、を順次行う請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 前記磁性層を厚み0.17μm以下にて形成する請求項1または2記載の磁気記録媒体の製造方法。
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