JPH09183854A - アミノ変性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体およびそれを含有する水系組成物 - Google Patents
アミノ変性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体およびそれを含有する水系組成物Info
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Abstract
んど付与せずに、持続性のある高い柔軟性、良好な感触
を付与する水系処理剤の提供。 【解決手段】下式のアミノ変性ポリシロキサン−ポリオ
キシアルキレンブロック共重合体、それを含む水系処理
剤(繊維処理剤,水系化粧料等)。 【化1】 〔式中、R1 =メチル等、X=アミノ基含有基、R2 =
R1 ,X、Y=−CH2CH(CH3 )CH2 −等、n
=2〜4、a≧1、b≧0、c≧4、d≧2、各ポリシ
ロキサンブロックの平均分子量(MW)=300〜30
000、各ポリオキシアルキレンブロックのMW=20
0〜10000、ポリオキシエチレンブロック/ポリオ
キシアルキレンブロック≧0.6、ポリシロキサンブロ
ック含量=5〜70重量%、ブロック共重合体のMW≧
1200)
Description
キサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体および
それを含有する水系組成物に関する。本発明の水系組成
物は特に繊維処理剤や化粧料等として好適に使用され
る。
撥水性、圧縮回復性等を付与するために、ジメチルポリ
シロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、エポ
キシ変性ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性ジ
メチルポリシロキサン、カルボン酸変性ジメチルポリシ
ロキサン等の各種シリコーン類を配合した繊維処理剤が
用いられてきた。中でも、アミノ変性ジメチルポリシロ
キサンは他のシリコーン類に比べ柔軟性付与効果が際立
って高く、また、独特のぬめり感のある風合いが好ま
れ、特に広く使用されてきた。
感がかえって嫌われるようになってきた。また、アミノ
変性ジメチルポリシロキサンは、繊維に撥水性を付与す
るので、吸汗性や吸水性を阻害したり、静電気が発生し
やすくなるので埃や汚れが付着しやすいという問題もあ
った。さらに、適量のアミノ変性ジメチルポリシロキサ
ンで均一にむらなく繊維表面を処理するために、乳化剤
を用いて水中に乳化したり、溶剤で希釈したりして用い
られている。しかし、アミノ変性ジメチルポリシロキサ
ンは、安定な乳化系とするためには、風合いに悪影響を
与える乳化剤が大量に必要であるという問題がある。ま
た、乳化系に帯電防止剤や架橋剤等の他の添加剤を配合
すると、安定性が悪化するという問題もある。なお、溶
剤系は人体への有害性や引火による火災の危険性がある
ため好ましくない。
性基を導入したポリシロキサンとポリオキシアルキレン
との共重合体が提案されている。これを繊維に適用する
ことにより、吸汗性や吸水性の阻害や、静電気の発生を
起こすことなく、繊維に好ましい風合いを与えることが
可能である。しかし、水系にすることの困難さは依然と
して解決されていない。また、ジメチルポリシロキサン
の側鎖にポリオキシアルキレン基およびアミノ基含有基
の両方を有する化合物を配合した水系処理剤が提案され
ているが、柔軟性等の風合いや柔軟性付与効果の耐久性
がアミノ変性ジメチルポリシロキサンに比べ大幅に低く
実用性がない。
ポリシロキサンが毛髪や皮膚への良好な吸着性および感
触の向上効果ならびに枝毛の防止および修復効果等を有
することから使用されている。しかしながら、繊維処理
剤と同様に、静電気の発生による埃や汚れの付着や、水
系にすることの困難さ等の問題があった。
繊維材料にぬめり感および撥水性をほとんど付与するこ
となしに、持続性のある高い柔軟性を付与することがで
きる水系の安定な繊維処理剤を提供することを課題とす
る。また、本発明は、毛髪や皮膚に撥水性をほとんど付
与することなしに、持続性のある感触向上効果や枝毛の
防止および修復効果を付与することができる水系の安定
な化粧料を提供することも課題とする。
つき鋭意検討した結果、アミノ基を導入した特定のポリ
シロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体
は、水に溶解または分散させて安定な組成物とするのに
乳化剤を必要とせずに容易に水系組成物とすることがで
き、帯電防止剤や架橋剤等の他の添加剤を配合しても安
定性に悪影響を与えず、各種繊維材料にぬめり感や撥水
性をほとんど付与することなしに持続性のある高い柔軟
性を付与することができ、また、毛髪や皮膚に撥水性を
ほとんど付与することなしに、持続性のある感触向上効
果や枝毛の防止および修復効果を付与することができる
ことを見出し、さらに検討を重ね本発明を完成させた。
基を表し、Xはアミノ基含有基を表し、R2 はR1 また
はXのいずれかを表し、nは2ないし4の整数を表し、
aは1以上の整数を表し、bは0または1以上の整数を
表し、cは4以上の整数を表し、dは2以上の整数を表
し、Yは炭素−ケイ素結合を介して隣接ケイ素原子に、
そして酸素原子を介してポリオキシアルキレンブロック
に結合している2価の有機基を表し、各ポリシロキサン
ブロックの平均分子量は300ないし30000であ
り、各ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は2
00ないし10000であり、ブロック共重合体の全ポ
リオキシアルキレンブロックの少なくとも60重量%が
−CH2 CH2 O−基であり、ポリシロキサンブロック
はブロック共重合体の5ないし70重量%を構成し、そ
してブロック共重合体は少なくとも1200の平均分子
量を有し、かつ、アミノ基を少なくとも1つ含有する)
で表されるアミノ変性ポリシロキサン−ポリオキシアル
キレンブロック共重合体に関する。
不飽和を含まない1価の炭化水素基、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ドデシ
ル基、フェニル基、フェネチル基等であるが、メチル
基、エチル基およびフェニル基が好ましく、特にメチル
基が好ましい。
ないし6の2価の炭化水素基を表し、R4 、R6 および
R7 は互いに独立して水素原子または炭素原子数1ない
し20の1価の炭化水素基を表し、そしてiは0ないし
5の整数を表す)で表される基等であり、具体的には
基の例は、次式:
基、プロピレン基、ブチレン基等を表し、R9 は2価の
アルキレン基、例えばR8 に対して列挙した基または2
価のアリレン基、例えば
のものである:
オキシアルキレンブロック共重合体中のポリシロキサン
ブロックおよびポリオキシアルキレンブロックならびに
ブロック共重合体自体の平均分子量は上記したようにそ
れぞれ300ないし30000、200ないし1000
0、および少なくとも1200である。ポリシロキサン
ブロックの平均分子量が300未満であるとシリコーン
化合物独特の柔軟性、平滑性等の付与効果が十分に得ら
れず、30000を越えると水との相溶性が悪化し、安
定な水系組成物を容易に調製するのが困難となり、ま
た、繊維や毛髪の撥水性を増加させる。ポリオキシアル
キレンブロックの平均分子量が200未満であると水と
の相溶性が悪化し、安定な水系組成物を容易に調製する
のが困難となり、また、繊維や毛髪の撥水性を増加さ
せ、10000を越えるとシリコーン化合物独特の柔軟
性、平滑性等の付与効果が十分に得られない。ブロック
共重合体の平均分子量が1200未満では、水との良好
な相溶性と、良好な柔軟性等の付与効果を同時に達成す
ることができない。また、本発明のアミノ変性ポリシロ
キサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体中の全
ポリオキシアルキレンブロックの少なくとも60重量%
は−CH2CH2 O−基であることが必須であるが、こ
れはポリオキシエチレンブロックの比率が60重量%未
満であると、水との相溶性が悪化し好ましくないことに
よる。特に、ポリオキシエチレンブロックの比率が80
重量%以上であることが好ましい。さらに、ポリシロキ
サンブロックは共重合体全体の5ないし70重量%を構
成することが必須である。ポリシロキサンブロックの比
率が5重量%未満であると、柔軟性や滑り性の付与効果
が十分に得られず、70重量%を越えると水との相溶性
が悪化したり、処理基材の静電気の発生が多くなり好ま
しくない。ポリシロキサンブロックの共重合体全体に占
めるこの比率は好ましくは15ないし60重量%であ
る。
オキシアルキレンブロック共重合体の具体例としては、
例えば下式(1)〜(7)で表される化合物を挙げるこ
とができるが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。
オキシアルキレンブロック共重合体は、公知である従来
の合成方法の組合せにより製造することができる。例え
ば、上記式(1)で表される化合物の場合、次式:
式:
触媒の存在下で付加反応させることによって、次式:
に次式:
ることによって得られる。
オキシアルキレンブロック共重合体の上に挙げた製造方
法は説明および例示のためだけであり、これに限定され
るものではない。
キサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は容易
に水に分散または溶解させて安定な組成物、すなわち水
系組成物が調製できる。このような水系組成物は、例え
ば通常の攪拌機を用いて水中に分散または溶解させるこ
とにより調製できる。それ故に、上記本発明のアミノ変
性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重
合体を含有する水系組成物もまた本発明を構成し、繊維
処理剤や化粧料等のさまざまな分野で使用可能である。
従って、本発明はまた、上記本発明のアミノ変性ポリシ
ロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含
有する繊維処理剤および水系化粧料に関する。また、本
発明の繊維処理剤および水系化粧料等を包含する水系組
成物には、酸(例えば塩酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、グルタ
ミン酸、アスパラギン酸、オキシグルタミン酸等)およ
び/またはグリコールエーテル類(例えばエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレング
リコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコー
ルモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノブチルエーテル等)を添加す
ると、より安定性が増し好ましい。
ノ変性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック
共重合体の中で、アミノ基の当量が800ないし160
00のものを使用することが好ましい。アミノ基の当量
が800未満であると、繊維の着色が起きやすく、ま
た、原料が高価となり経済性が悪くなるので好ましくな
く、また16000を越えると、柔軟性や滑り性の付与
効果が十分に得られず、その効果の耐久性も不十分とな
り、また、水との相溶性が悪化するので好ましくない。
性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重
合体の配合量は特に限定されないが、好ましくは0.0
1ないし40重量%であり、特に好ましくは0.1ない
し10重量%である。上記アミノ変性ポリシロキサン−
ポリオキシアルキレンブロック共重合体の配合量が少な
すぎると処理効果が低く、逆に多すぎると繊維に処理む
らが生じる恐れがある。また、予め高濃度のものを調製
しておき、使用時に上記の濃度範囲に希釈して用いても
よい。
に配合されている添加剤を本発明の効果が損なわれない
程度に配合することができる。例えば各種形状(例えば
オイル、樹脂、ガム、ゴム等)のシリコーン化合物(例
えばジメチルポリシロキサン、ジメチルメチルフェニル
ポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、
エポキシ変性ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変
性ジメチルポリシロキサン、ポリカプロラクトン変性ジ
メチルポリシロキサン、α−オレフィン変性ジメチルポ
リシロキサン、ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン
ブロック共重合体等)、シラン化合物、架橋剤、防腐
剤、塩類、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸
塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル、アル
キル硫酸エステル、アルカンスルホン酸塩、アルキルエ
トキシカルボン酸塩、コハク酸誘導体、アルキルアミン
オキサイド、イミダゾリン型化合物、ポリオキシエチレ
ンアルキルまたはアルケニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノー
ルアミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物等)等
を適量配合してもよい。
用いて繊維を処理する方法、および該方法により処理さ
れた繊維にも関する。
としては、材質的には天然繊維(例えば木綿、麻、羊
毛、絹、木材パルプ、皮革等)、再生繊維(例えばレー
ヨン、アセテート、キュプラ、スフ等)、有機合成繊維
(例えばポリエステル、ポリアミド、ビニロン、ポリア
クリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステルエーテル、ビニロン、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リ塩化ビニル、スパンデックス等)、無機合成繊維(例
えばガラス繊維、炭素繊維、シリコンカーバイド繊維
等)等が挙げられる。また、形状的にはステーブル、フ
ィラメント、トウ、糸、織物、編物、不織布、樹脂加工
布帛、紙、合成皮革等が挙げられる。
浸漬、スプレー等により付着させ、次いで乾燥させ過剰
の水等を繊維素材から除去し、さらに加熱することによ
り目的の処理効果が得られる。乾燥工程と加熱工程は同
時に行ってもよい。加熱工程は80ないし225℃で3
0秒ないし20分間、好ましくは100ないし180℃
で1ないし10分間行えばよい。この範囲で高温・長時
間加熱すれば、より柔軟性付与効果および効果の耐久性
がより向上し好ましい。しかしながら、加熱工程のため
にコストが上昇したり、繊維素材が着色する等の欠点も
あるので、その条件は処理装置、繊維の使用用途等に応
じて適宜設定すればよい。
性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重
合体の配合量は特に限定されないが、好ましくは0.0
1ないし80重量%であり、特に好ましくは0.1ない
し40重量%である。上記共重合体の配合量が少なすぎ
ると本発明の効果が少なく、多すぎると均一に塗布する
のが困難になる。また、上記共重合体は予め揮発性環状
シリコーン類に溶解または分散させてから配合すると、
取扱いが容易で、かつ毛髪や皮膚によくなじむので好ま
しい。本発明の水系化粧料は、例えばシャンプー剤、リ
ンス剤、セットローション剤、ヘアスプレー剤、パーマ
ネントウエーブ剤、ムース剤、染毛剤、クレンジングク
リーム、コールドクリーム、ハンドクリーム、パウダ
ー、化粧水、ファンデーション、アイシャドー、ローシ
ョン、マニキュア、口紅、リップクリーム、日焼け防止
クリーム、制汗剤、洗顔剤、身体洗浄剤等として使用で
きる。
配合されている添加剤を本発明の効果が損なわれない程
度に配合することができる。例えば、各種形状(例えば
オイル、樹脂、ガム、ゴム等)のシリコーン化合物(例
えばジメチルポリシロキサン、ジメチルメチルフェニル
ポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、
エポキシ変性ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変
性ジメチルポリシロキサン、ポリカプロラクトン変性ジ
メチルポリシロキサン、α−オレフィン変性ジメチルポ
リシロキサン等、ポリシロキサン−ポリオキシアルキレ
ンブロック共重合体)、各種油分(例えばツバキ油、ナ
タネ油、ゴマ油、サフラワー油、綿実油、ヒマシ油、大
豆油、ヤシ油、パーム油、ミツロウ、モンタンロウ、ラ
ノリン、スクワレン等)、界面活性剤(アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エ
ステル、アルキル硫酸エステル、アルカンスルホン酸
塩、アルキルエトキシカルボン酸塩、コハク酸誘導体、
アルキルアミンオキサイド、イミダゾリン型化合物、ポ
リオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂
肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイ
ド付加物等)、高分子化合物(ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、メチルセルロース、カチオン化
セルロース、カチオン化高分子、ポリビニルヒドリロ
ン、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとの共重合体、ビニ
ルピロリドン−酢酸ビニル−アルキルアミノアクリレー
ト共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共
重合体の低級アルキルハーフエステル、酢酸ビニル−ク
ロトン酸共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル−
N−アルキルアクリルアミド共重合体等)、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、保湿剤、香料、染料、顔料、色素、
防腐剤、ビタミン剤、ホルモン剤、消臭剤、固着剤等を
適量配合してもよい。
本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技
術的思想を利用する実施態様は全て本発明の範囲内に含
まれるものである。
コーン化合物を下に示す。これらのシリコーン化合物A
ないしLは表1ないし7のシリコーン化合物の欄の表記
に一致する。 シリコーン化合物A:上記式(1)で表される化合物 シリコーン化合物B:上記式(2)で表される化合物 シリコーン化合物C:上記式(3)で表される化合物 シリコーン化合物D:上記式(4)で表される化合物 シリコーン化合物E:上記式(7)で表される化合物 シリコーン化合物F:ジメチルポリシロキサンガム(分
子量2×106 ) シリコーン化合物G:次式
レンブロック共重合体 シリコーン化合物L:次式
シロキサン
る混合により調製し、調製直後および1ヵ月間25℃で
静置後の外観を観察した。その結果を表1(本発明の実
施例)および表2(比較例)に示す。この結果からわか
るように、本発明の水系組成物は乳化剤なしに容易に均
一となり、経時的に安定で、他の添加剤を配合してもそ
の安定性に影響がなかった。それに対し、比較品は均一
にするために乳化剤が必要であり、他の添加剤により安
定性が悪化した。
よび比較品を、各原料を攪拌機を用いて混合して調製
し、外観を観察した。これらを水で希釈し、シリコーン
化合物の0.5重量%溶液とし、繊維処理剤とした。綿
100%ブロード布(60番手,晒ずみ)を上記繊維処
理剤に浸漬し、繊維処理剤を布100gあたり100g
付着させることにより、シリコーン化合物の理論付着量
が布100gあたり0.5gとなるようにした。これを
25℃のドラフト内で10分間乾燥させた。さらに、1
10℃で5分間加熱処理して処理布を調製した。これら
の風合い、吸水性および帯電防止性を下記方法で評価し
た。さらに処理布を下記方法で5回洗濯して同様の評価
を行った。これらの結果を表3ないし表5にまとめて示
す。表3ないし表5に示されるように、本発明の繊維処
理剤を用いた処理布は、従来の処理剤(比較品)による
ものに比べ、少ないぬめり感やより耐久性のある高い柔
軟性を示し、総合的に好ましい風合いを提示し、さらに
吸水性および帯電防止性にすぐれていることがわかっ
た。
より評価し、それぞれ好ましいものから順に◎、○、
△、×とした。 吸水性 処理布に口径1mmのスポイトで水を一滴静かに置き、
滴が完全に染み込むまでの時間を測定した。 帯電防止性 スタチックネオストメーター(宍戸社製)を用いて半減
期を測定した。 (洗濯方法)処理布を市販の家庭用洗剤10gを溶かし
た36℃の水を利用して洗濯機で10分間洗濯した。さ
らに十分にすすいだ後、乾燥させた。
例2と同様の評価を行ったところ、本発明の繊維処理剤
は綿と同様に羊毛に対しても、従来のものに比べ、優れ
た特性を付与することがわかった。
し、実施例2と同様の評価を行ったところ、本発明の繊
維処理剤は綿と同様にナイロンに対しても、従来のもの
に比べ、優れた特性を付与することがわかった。
理し、実施例2と同様の評価を行ったところ、本発明の
繊維処理剤は綿と同様にポリエステルに対しても、従来
のものに比べ、優れた特性を付与することがわかった。
施例2と同様の評価を行ったところ、本発明の繊維処理
剤は綿と同様にポリアクリロニトリルに対しても、従来
のものに比べ、優れた特性を付与することがわかった。
1:1(重量比)混合液で抽出し、処理剤が付着してい
ないことを確認した。このティッシュペーパーを実施例
2で使用した繊維処理剤に浸漬し、室温25℃、湿度5
0%の室内で24時間乾燥させた後、実施例2と同様の
評価を行った。その結果、本発明の繊維処理剤は従来の
ものに比較して、紙に対しても少ないぬめり感、高い柔
軟性、そして総合的に好ましい風合いを付与することが
確認され、さらに高い吸水性および帯電防止性を付与す
る効果を有することがわかった。
よび比較品を常法により調製し、外観を観察した。ま
た、それらの組成物で毛髪を下記方法に従って評価し
た。結果を表6および表7にまとめて示す。表6および
表7からわかるように、本発明品は水系であるにもかか
わらず、評価した外観、枝毛の接着効果、感触、帯電防
止性の全てに優れ、洗髪やブラッシングによってもその
効果の低下は少なく、毛髪化粧料として好適なものであ
った。それに対し、従来の比較品は、それらの性能の全
てまたは一部が不十分であったり、洗髪やブラッシング
による効果の低下の程度が大きかった。
m/5gを束にした毛髪に、被試組成物(毛髪化粧料)
を5g直接塗布した後、自然乾燥させ、以下の基準で評
価した。その後、下記洗髪方法により5回洗髪してから
同様の評価を行った。また、洗髪工程の代わりにブラシ
を20回通した後、同様の評価を行った。 (評価基準) 接着効果: ◎:接着していて剥がれない ○:接着しているが、わずかに剥がれる △:接着しているが、ほとんど剥がれる ×:接着していない 感触:手で触った感触を以下の基準で評価した。 ◎:総合的に非常に良い感触である ○:総合的に良い感触である △:総合的にあまり良くない感触である ×:総合的に非常に悪い感触である 帯電防止性: ○:ほこりは付着しておらず、毛髪のもつれはない △:少量のほこりの付着が認められ、毛髪はややもつれ
ている ×:ほこりが付着し、毛髪はもつれている (洗髪方法)2%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液0.3
gを塗布して洗浄し、温湯で十分すすいだ後、自然乾燥
する。
ミノ変性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロッ
ク共重合体は乳化剤なしに容易に安定な水系組成物とす
ることができる。本発明の水系組成物は有機溶媒をほと
んど、あるいは全く含有しないので、取扱いが容易で、
かつ、人体に対する有害性が低い。さらに、本発明の水
系組成物は各種繊維材料、毛髪、皮膚等に静電気を発生
させず、しかもぬめり感をほとんど付与することなし
に、持続性のある高い柔軟性や感触向上効果、枝毛の防
止および修復効果を付与することができるので、繊維処
理剤や化粧料等、幅広い産業分野で極めて有用である。
Claims (7)
- 【請求項1】 次式: 【化1】 (式中、 R1 は脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基を表
し、 Xはアミノ基含有基を表し、 R2 はR1 またはXのいずれかを表し、 nは2ないし4の整数を表し、 aは1以上の整数を表し、 bは0または1以上の整数を表し、 cは4以上の整数を表し、 dは2以上の整数を表し、 Yは炭素−ケイ素結合を介して隣接ケイ素原子に、そし
て酸素原子を介してポリオキシアルキレンブロックに結
合している2価の有機基を表し、 各ポリシロキサンブロックの平均分子量は300ないし
30000であり、 各ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は200
ないし10000であり、 ブロック共重合体の全ポリオキシアルキレンブロックの
少なくとも60重量%が−CH2 CH2 O−基であり、 ポリシロキサンブロックはブロック共重合体の5ないし
70重量%を構成し、そしてブロック共重合体は少なく
とも1200の平均分子量を有し、かつ、アミノ基を少
なくとも1つ含有する)で表されるアミノ変性ポリシロ
キサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体。 - 【請求項2】 請求項1記載のアミノ変性ポリシロキサ
ン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含有する
水系組成物。 - 【請求項3】 請求項1記載のアミノ変性ポリシロキサ
ン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体、グリコー
ルエーテルおよび酸を含有する水系組成物。 - 【請求項4】 請求項1記載のアミノ変性ポリシロキサ
ン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含有する
水系繊維処理剤。 - 【請求項5】 請求項1記載のアミノ変性ポリシロキサ
ン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含有する
水系化粧料。 - 【請求項6】 請求項4記載の繊維処理剤により繊維を
処理する方法。 - 【請求項7】 請求項6記載の方法により処理された繊
維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35401095A JP3602633B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | アミノ変性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含有する水系化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35401095A JP3602633B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | アミノ変性ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含有する水系化粧料 |
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