JPH091768A - 製版プロセスの管理方法 - Google Patents

製版プロセスの管理方法

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JPH091768A
JPH091768A JP15328595A JP15328595A JPH091768A JP H091768 A JPH091768 A JP H091768A JP 15328595 A JP15328595 A JP 15328595A JP 15328595 A JP15328595 A JP 15328595A JP H091768 A JPH091768 A JP H091768A
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原稿の直しが頻繁に発生する場合でも、製版
プロセスを系統的かつ効率的に進める。 【構成】 各ページ毎の各画像部品に固有のコードEI
を割り当て、各画像部品が既に顧客の承認を得た状態で
あるか、あるいは直しが指示された状態であるかを示す
承認情報CFを、各コードEIに対応付けてデータベー
スDBに登録するとともに、印刷指示書にはバーコード
シールでコードを表示する。印刷物の各製版プロセスに
おいて、各画像部品の承認情報CFをコードEIを参照
して表示装置に画面表示する。 【効果】 どの画像部品が直しの対象であるかを、コー
ドによって識別することで容易かつ正確に把握できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は印刷物の製版プロセス
を系統的かつ効率的に管理するための方法に関するもの
で、特に、印刷物に配置されるべき画像部品のすべてが
入稿していない場合のほか、画像部品の差し替えや直し
(修正)などが生じた場合にも、効率的に製版プロセス
を進行させることができる管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル化が進む印刷物の製版プロセス
では、データベース管理システムを用いて、印刷物を構
成するジョブ及びページやその中に配置される文字,線
画,絵柄などの画像部品を構造化して管理し、ディスプ
レイ上の配列表示からの選択やキー項目の検索によって
作業に必要な画像部品などを探し出すという管理が行わ
れている。図16はこのような管理方法の概念図であ
り、データベース上にジョブ・ページ・画像部品がツリ
ー状に登録され、作業の各工程で必要に応じてそれらを
呼出して表示させることができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
管理方法は、全てのページや画像部品に修正の要求が発
生しない場合にあっては有効であるが、実際の製作現場
においてはこのような最良の条件で作業が進められる場
合は非常に少ない。すなわち、実際のカタログやチラシ
といった商業印刷物の製版作業では、直しや変更が発生
する等の不完全な状態が頻繁に発生することが多い。
【0004】このような条件下で上述のシステムを用い
た場合、直しの結果が正しく反映されないまま誤って出
力されたり、直しを行った画像部品の所在が処理の途中
で不明になってそれを探し出すために多くの時間が費や
されるといった問題が多く発生する。特に画像部品は、
大容量・多点数でその処理そのものがしばしば工程上の
ボトルネックになっており、こういった問題の発生は、
納期上あるいは経費上非常に深刻である。したがって、
いずれの画像部品に修正の要求が掛けられているのかを
常に確認しながら作業を行うことが、作業効率を維持す
る上で重要となる。
【0005】
【発明の目的】この発明は、従来技術における上記の問
題の克服を意図しており、直しが頻繁に発生する場合で
も、製版プロセスを系統的かつ効率的に進めることがで
きるような製版プロセスの管理方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の第1の方法では、印刷のための製版プロ
セスの管理方法において、印刷物の指示書上に予め表示
された画像部品の夫々に固有のコードを割り当て、前記
指示書上の各画像部品の夫々に前記コードを表示すると
ともに、顧客の点検において直しが指示された画像部品
については、その旨を、当該画像部品の直しが指示され
た時点またはその後に、承認情報として前記各コードに
対応付けた画像部品のデータに含ませて記憶手段に記憶
させ、一方、顧客の点検において承認を得た画像部品に
ついては、その旨を、当該画像部品の承認を得た時点ま
たはその後に、承認情報として前記各コードに対応付け
た画像部品のデータに含ませて前記記憶手段に記憶さ
せ、印刷物の各製版プロセスにおいて各画像部品の前記
承認情報を前記コードを参照して表示装置に画面表示す
る。
【0007】また、第2の方法では、第1の方法におい
て、各画像部品のコードにはリビジョン番号を付随させ
てデータベース化し、前記リビジョン番号によって、各
画像部品の最新の内容を把握する。
【0008】さらに、第3の方法では、第1または第2
の方法において、コードシールを前記指示書に貼付する
ことによって、前記指示書における各画像部品への前記
コードの表示が行われる。
【0009】なお、この発明における「画像部品」と
は、写真や絵柄などの画像のほか、線画や文字・ロゴな
ど印刷物に表されるべき画像の配列単位一般の総称であ
る。また、画像のレイアウト情報なども画像部品のひと
つとして扱うことが可能である。
【0010】
【作用】この発明の第1および第2の方法では、印刷物
の指示書に表示された各画像部品に固有のコードが割り
当てられ、それらが記憶手段に記憶されるとともに、指
示書上の表示を照合することで各画像部品の相互識別を
行う。ここで、直しが指示された画像部品については、
当該画像部品の直しが指示された時点でその旨を承認情
報として登録し、顧客の承認を得た画像部品について
は、当該画像部品の承認を得た時点でその旨を承認情報
として登録する。そして、印刷物の各製版プロセスにお
いて各画像部品の承認情報をコードを参照して表示装置
に画面表示する。これにより、画像部品の直しが必要と
なる場合、指示書のどの位置に配置された画像部品を修
正すべきかを、コードを指標としてデータベース上で容
易に特定できる。したがって、直し工程を系統的かつ効
率的に行うことができる。
【0011】第2の方法では、画像部品のリビジョン番
号、すなわち改訂番号もデータベース化されていること
によって、各画像部品の最新の内容に基づいて、直しが
必要であるか否かを容易に把握可能である。
【0012】第3の方法では、指示書の各画像部品への
コードの表示がコードシールの貼付によって行われるた
め、指示書の形式にかかわらず、統一的なコードに基づ
いて、直しが必要であるか否かを容易に照合することが
できる。
【0013】
【実施例】
【0014】
【1.実施例で使用されるシステムの概略構成】図1は
この発明の実施例で使用される製版システム10の全体
概念図である。この製版システム10は、入力スキャナ
12,レタッチ装置13,集版装置14および画像出力
装置(出力スキャナ)15などを備えており、これらに
は夫々管理装置11に接続された端末装置が付随してい
る。
【0015】図2は管理装置11の内部構成を示す図で
あり、この管理装置11はCPU21,RAM22,R
OM23を備えている。また、CRT(表示装置)2
4,バーコードリーダ25およびキーボード26が設け
られるほか、後述するような画像部品の識別コード(I
Dコード:Identification Code)の発行・検索などの
管理を行うID管理装置27も設けられている。ID管
理装置27はマイクロコンピュータなどを含み、識別コ
ードの種々の管理動作をソフト的に行う。また、図1に
は示されていないが、各工程の装置12〜15にもキー
ボードやバーコードリーダなど、後述するコードを入力
する端末機器が設けられている。
【0016】データベースメモリ30は、製版プロセス
に必要となるデータを各種の識別コードを指標としてデ
ータベース化して記憶させるメモリである。また、プリ
ンタ31は、一般のプリントのほか、バーコードを印刷
する機能をも持っている。これらの各要素21〜27,
30,31はバスを介して相互接続されており、CPU
21の制御下で各作業工程のための図1の各装置12〜
15と通信可能となっている。
【0017】
【2.データベースの概略構成】図3は、図2のデータ
ベースDB(記憶手段)として構成される各種のテーブ
ルの登録項目の概要を示す図であり、下線を引いた項目
が以降の説明で特に重要となる項目である。図3に示さ
れた各項目の内容は以下の通りである。
【0018】<ジョブ管理テーブル> (1)ジョブID…このシステムに割り当てられた製版プ
ロセスをジョブとして相互に識別する識別コード; (2)受注情報…受注番号や納品期限などの情報; (3)顧客情報…顧客名やその住所などの情報; (4)ジョブ情報…ジョブ名やジョブの納品期限などの情
報; <ページ管理テーブル> (1)ページID…印刷物の各ページを区別する識別コー
ド; (2)リビジョン番号…ページや画像部品の訂正番号。製
版工程の進行段階が進む毎に新たな番号が付されるとと
もに、画像部品などの直しや差し替えが行われる毎に新
たな番号が付される; (3)ジョブID;ジョブ管理テーブルと共通とされたジ
ョブの識別コード; (4)ページ情報…ページ番号などの情報; <部品管理テーブル> (1)部品ID…画像部品毎の固有の識別コード; (2)ジョブID,ページID…ジョブ管理テーブルやペ
ージ管理テーブルと共通とされたジョブやページの識別
コード; (3)承認/直し状態…校正刷りを顧客(印刷発注者)に
提示してその画像部品について顧客の承認を得ている状
態(以下、承認状態と称す)か、それとも直し(修正)
が指示された状態(以下、直し状態と称す)ものである
かを示す情報。その画像部品について校正刷りがまだ行
われていない段階では「未承認」とされる。なお、承認
/直し状態に関する情報は、ステータス属性の承認情報
として登録される; (4)部品情報…画像部品の種別などの情報; (5)原稿情報…画像部品に相当する原稿の識別コードや
サイズ・倍率などを登録した情報。
【0019】以上の内容を有する図3の各テーブルはジ
ョブIDなどを通じてスキーマ構造的に相互に関連付け
がなされている。また、ページ管理テーブルには各ペー
ジの実体すなわち各ページにおける配列や画像内容を示
す情報が付随しており、部品管理テーブルには画像部品
の実体すなわち画像部品の具体的内容を示すデータが付
随している。
【0020】これらの各データの登録や利用の方法の詳
細は、具体的な製版プロセスの例に即して後で説明す
る。
【0021】
【3.基本作業ルーチン】以下、このシステムを使用し
た製版プロセスの管理方法を説明するが、まず最初に、
製版を行うにあたって画像部品の差し替えや直しが生じ
る前までのルーチンを「基本作業ルーチン」として図4
に沿って説明する。
【0022】
【3-1.ジョブコード登録およびバーコードシール発行】
まず、図4のステップS1では各画像部品に相当する原
稿の一部または全部が入稿する。原稿の一部のみが入稿
している場合には、顧客との折衝によって未入稿の原稿
については過去に使用した画像を仮のもの(ダミー)と
して流用しつつ、製版作業を開始することについて合意
する。以下ではひとつのページに5個の画像部品があ
り、そのうち2つの画像部品のみについて入稿している
場合を例として考える。
【0023】次のステップS2では種々のバーコードシ
ール(図5(a)参照)を、図2のプリンタ31または
別個に設けたバーコード発行装置を用いて発行する。図
5(a)に示されているように、ここで考えている例で
はこれらのバーコードシールは、 ・ページ識別のためのバーコードシール(ページID)
…1種類 ・画像部品識別のためのバーコードシール(部品ID)
…5種類 を含んでおり、ページIDは最上位桁に「2」とされ、
部品IDは最上位桁が「1」とされて夫々区別されると
ともに、異なる一連のコードがページ,画像部品毎に割
り当てられる。後述するようにこの実施例ではジョブI
Dはバーコードシールを使用しないが、ジョブIDにつ
いてもバーコードシールを使用してもよく、その際には
その最上位桁が「0」とされたバーコードシールが発行
されて、ページIDや部品IDと区別される。
【0024】ここで考えている例では印刷物が1ページ
のみであるためにページIDは「200001」の1種類のみ
であり、部品IDは「100001」から「100005」までの5
種類となる。なお、5種類のページIDのうち、原稿が
入稿済の画像部品については同じものが2枚ずつ発行さ
れる。一方は印刷指示書に貼付するためのものであり、
他方は原稿袋に貼付するためのものである。なお、複数
のページがあるときには異なるページIDがそれらのペ
ージに夫々割り当てられ、また、複数のジョブについて
は異なるジョブコードが割り当てられる。
【0025】図4の次のステップS3では、ジョブID
その他の受注ジョブ情報をデータベースDBに登録す
る。この登録工程が図6に概念的に示されており、CR
T24に表示されたジョブ登録画面D1の「ジョブI
D」データ入力セルにジョブID「000001」を数字で入
力するか、あるいは図2のID管理装置27が未使用の
ジョブIDを自動的に割り当てることによって、データ
ベースDB内のジョブテーブル(図3の「ジョブ管理テ
ーブル」に相当)へこのジョブIDが登録される。図6
ジョブ登録画面D1ではジョブ名などの他の情報も入力
されてデータベースDBに登録される。なお、この図6
および後で説明する類似の図では、データベースDBに
おける項目名を略号で示しており、それらの略号とフル
ネームとの関係は図7に一覧として整理してある。
【0026】なお、図6中、「ジョブ名」は指定された
ジョブIDに対応するジョブ名、「出力線数」は最終的
に出力される際の走査線の数、「特急指定」は処理が急
ぎであるか否かを示すフラグを夫々表す欄であり、ま
た、「受注番号」「納期」「受注日」「顧客名」および
「連絡先」は夫々予め設定された付記的事項の欄であ
る。これら付記的事項は、データベースDB内のジョブ
テーブルの部分的構成データとして格納される。
【0027】図4の次のステップS4ではステップS2
で印刷したバーコードシールを印刷指示書のコピーなど
に貼付する。この様子が図8に例示されており、図8
(a)では印刷指示書のコピーに配置表示された5つの
画像部品の夫々に異なる部品IDのバーコードシールを
手作業で貼付する。指示書は、画像配置が記載された台
紙としての版下(「アナログ版下」)の上に半透明のト
レーシングペーパーが重ねられてこのトレーシングペー
パーに印刷指示事項が記入されているのが通例である
が、版下そのものよりはこのトレーシングペーパーにバ
ーコードシールを貼付する方が好ましい。
【0028】この段階において5つの画像部品のうちの
どの画像部品にどの部品IDのバーコードシールを割り
当てるかは任意である。また図8(b)に示すように、
入稿済の原稿を個別に収容した原稿袋には、その原稿に
対応する画像部品について指示書に貼付したバーコード
シールと同じコードのバーコードシールを手作業で貼付
しておく。なお、この図8に示されたバーコードリーダ
25は後で使用するものであって、この段階では使用し
ない。
【0029】
【3-2.画像部品登録】図4の次のステップS5では、各
ページに対してどの画像部品が対応付けられるかを特定
しながら、各画像部品についてのデータをデータベース
DBへの登録を行う。図9は、画像部品登録作業直前の
状態を示す図であり、図9に示すようにCRT24へ部
品登録画面D2を表示させつつ、各画像部品についてそ
のページIDと部品IDとを入力する。この入力は、指
示書に貼付された各部品IDのバーコードシールをバー
コードリーダ25で順次に読取って部品IDを取り込ん
だ後、それに対応する付随情報をキーボード26から入
力することによって行われる。この入力情報には、各画
像部品が承認状態か直し状態かを示す承認情報(承認/
直し情報:図9の「CF」の欄)が含まれる。図9の時
点では、まだ原稿が未入稿であるため、顧客の承認済み
ということはあり得ず、故に、すべての画像部品につい
ての承認情報は「未承認」となっている。
【0030】また、部品テーブル内の各画像部品の情報
には、リビジョン番号(図9の「RV」欄)が付随して
いる。入稿時の各画像部品にはすべてリビジョン番号の
初期値「00」が与えられるが、後述するように製版工程
の各段階が進んだ場合や、差し替えや直しが行われた場
合には、それによって得られる新たな画像内容に新たな
リビジョン番号が自動的に与えられる。したがって、こ
の実施例ではジョブ・ページ・画像部品の夫々のほか、
ひとつの画像部品についても工程の種々の段階で異なる
リビジョン番号が付与されて登録されることになる。
【0031】このような部品登録を行った後には、図9
のジョブテーブル,ページテーブルおよび部品テーブル
(図3の「ジョブ管理テーブル」,「ページ管理テーブ
ル」および「部品管理テーブル」に夫々相当)がジョブ
IDを通じて相互に関連付けされるため、いずれのテー
ブルから出発しても他のテーブルの情報にアクセスする
ことができる。
【0032】この段階で、図9中「画像部品の実体」や
「ページの実体」として示されているデータがデジタル
データとして入力される場合は、そのままデータベース
DBのページテーブルや部品テーブルに関連付けられて
格納される。このときには、各画像部品のリビジョン番
号は「00」の状態になっている。なお、「画像部品の実
体」や「ページの実体」として示されているデータがデ
ジタルデータとして入力されない場合は、当該画像部品
登録工程では、「画像部品の実体」や「ページの実体」
として示されているデータは、後のスキャン工程などを
経て登録される。この場合、図9で○印が付された矢印
の工程についてはスキャン工程などの説明の際に改めて
説明する。
【0033】
【3-3.ワークシート作成】これらの登録が完了すると、
図4のステップS6において、ジョブの手順などを印刷
したワークシート(図5(b))をプリンタ31によっ
て発行する。このワークシートには、登録済のジョブI
Dがバーコードの形式で片隅に印刷されている。なお、
この図5(b)に示されたバーコードリーダ25は後で
使用するものであって、この段階では使用しない。
【0034】
【3-4.画像属性情報作成】次に、指示書に貼付された各
画像部品についての部品IDのバーコードシールを図2
のバーコードリーダ25で読取って各画像部品を特定
し、夫々の画像部品に対応する原稿のスキャンパラメー
タなどの属性情報をキーボード26から入力してデータ
ベースDBに登録する(図4:ステップS7)。このう
ちスキャンパラメータは、原稿の走査読取りにおける倍
率などの情報を含んでいる。このような画像属性情報の
登録によって、スキャナ工程への回送(図4:ステップ
S8)の準備が完了する。
【0035】
【3-5.各処理工程】以上のようにしてデータベースDB
への各種IDコードおよび諸情報の登録が完了すると、
実際の製版のためのルーチンに入る。図10に例示され
ているように、典型的な製版ルーチンではスキャニング
・レタッチ・集版・網点画像出力の各工程を含むが、そ
れら各工程では端末からデータベースDBを検索して諸
情報を取り込むとともに、それらの工程で得られた新た
な画像データなどをデータベースDBに伝送して登録す
る。また、各工程の進捗状況をデータベースDBに登録
することによって、図1の管理装置11だけでなくいず
れの端末からも、製版プロセスの進捗状況や各画像部品
の現状を知ることができる。
【0036】図10の例の場合について具体的に説明す
ると次の通りである。図10のスキャン工程では図9で
示したジョブ袋を介して原稿袋に収容した原稿やワーク
シートを受け取り、ワークシートのジョブIDや指示書
のページID・部品IDをスキャナ側の端末に付属して
いるバーコードリーダで読取って、そのページや画像部
品に対応するスキャンパラメータをデータベースDBか
ら読込む。部品IDについては原稿袋に貼付したバーコ
ードシールをバーコードリーダで読込むことによって、
指示書上で必要とされる画像部品と原稿との対応を知る
ことができる。そして、データベースDBから得られた
スキャンパラメータに従った原稿のスキャニングを図1
の入力スキャナ12で行い、それによってその画像部品
についての画像データを得る。なお、同一IDコードで
複数のリビジョン番号が存在する場合には、リビジョン
番号の大小比較を行うことで最新のものが選択される。
なお、図9の例では、得られた画像データは初期設定さ
れた画像部品についてのものであるため、リビジョン
「00」(Rev00)の画像データとしてデータベースD
Bに戻される(図10の「スキャニング」の部分)。
【0037】これをページ内の各画像部品について行う
ことによって、図9に○印付矢印で示すように、ページ
や画像部品の実体データがデータベースDBに記憶さ
れ、その記憶アドレスが、ページの実体についてはペー
ジテーブルのページID「200001」の欄に対応して登録
されるとともに、画像部品の実体については部品テーブ
ル内の対応する部品IDの欄に登録される。IDコード
と実体データと関連付は、IDコードの欄に実体データ
の格納アドレスを記憶させることによって行うことがで
きる。また、図9ではスキャニングとともにデジタルデ
ータの入力についても示されているが、この場合も同様
である。
【0038】また、スキャニングが完了した時点で「入
力完了」の旨のステータス情報が入力スキャナに付随し
た端末から入力され、その情報もデータベースDBに登
録される(図10の「部品テーブル」の第1行)。ペー
ジ全体についての入力が完了すれば、その旨の情報が同
じく入力され、その情報がデータベースDBに登録され
る(図10の「ページテーブル」の第1行)。
【0039】入力工程が完了してレタッチ作業に回送さ
れた際には、同様にしてページや画像部品のコードによ
る特定が行われ、図10に示すように画像部品のリビジ
ョン「00」の各画像部品の画像データがレタッチ装置1
3(図1)に伝送され、レタッチが完了した後にはリビ
ジョン「01」としてデータベースDBに戻される。この
リビジョン番号は連番で自動的に発生されるようになっ
ている。なお、リビジョン「01」が生成された際にも元
のリビジョン「00」の画像データは破棄しないで保持し
ておくことが好ましい。
【0040】図10の集版工程においても同様である
が、その際にデータベースDBから読込まれるのは最新
のページおよび画像部品のリビジョンである。したがっ
て、レタッチにおいてリビジョン「01」を生成した場合
には、ページリビジョン「00」と部品リビジョン「01」
とで特定される情報が集版工程に与えられる。ページの
集版が完了した時点では新たなページリビジョン番号
「01」が割り当てられ、このページリビジョン番号「0
1」とともに集版済のページデータがデータベースDB
に戻される。
【0041】そして、この集版作業によって製版すべき
ページ画像が確定した場合には図10の「出力」の欄の
ようにリビジョン番号「01」のページ情報が図1の画像
出力装置15に取り込まれて網点画像として感光材料
(以下、感材と略称する)等に出力される。
【0042】
【4.直し作業ルーチン】このようにして、管理者は、
各ジョブの進捗状況を把握し、出力が完了した時点で、
出力されたページ毎の網点画像を感材フィルムに露光記
録し、それに基づいて校正刷りを行う。この校正刷りは
顧客に回示され、顧客によるチェックを受ける。その結
果として、配色の変更が希望されたり、画像に傷や汚れ
等が発見されるなど、ページや画像部品に要修正個所が
発見された場合には、その修正箇所の情報が顧客から回
送されてくる。これに応じてその画像部品についての直
し作業を行うことになる。そのルーチンを図11に示
す。
【0043】ステップS21では、指示書上で示された
修正すべき画像部品のバーコードシールを図12のよう
にバーコードリーダ25でヒットし、それによって修正
すべき画像部品をデータベースDBで特定する。
【0044】図13は部品ID「100002」,「10000
4」,「100005」の画像部品について直しが指示された
場合を例示している。この場合、回送されてきた指示書
と校正結果を照合しながら、部品登録機能の承認/直し
モードで、各画像部品のステータス属性を更新する。具
体的には、画像部品「100002」,「100004」,「10000
5」について「直し」であることが入力されると、この
画像部品「100002」,「100004」,「100005」について
データベースDBに既に登録しているリビジョン番号
(ここでは「00」)にかかる承認情報が「未承認」から
「直し」に変更される。そして、元のリビジョン番号
「00」の画像データは破棄しないで保持しておき、自動
的にインクリメントされた新たなリビジョン番号「01」
のデータが割り当てられると同時に、元のリビジョン番
号「00」の画像データの実体がリンクまたはコピーされ
て、直し状態が登録される。ここで、データベースDB
内の新たなリビジョン番号「01」のデータの承認情報欄
は空欄とされる。一方、残りの部品ID「100001」およ
び「100003」についての承認情報は、「未承認」から
「承認」に変更される。
【0045】次に、「直し」に該当する画像部品につい
て、直し/差し替え作業指示伝票を含むジョブ袋に関し
て、該当画像部品を対象に、その修正の原因がどの工程
で生じたかに応じて、例えばスキャニングからやり直し
(図11:ステップS22)、以後の工程に回送する
(ステップS23)。ここでは、まず「直し」に該当す
る画像部品についての指示書をジョブ袋に入れ、再びレ
タッチ工程に回送する。レタッチ工程では、部品実体デ
ータ、すなわち「直し」のスキャニングが完了した画像
データがレタッチ装置に伝送されてくる。その画像部品
につきレタッチが完了すると、指示書上の差し替えるべ
き画像部品の部品IDを入力し、最新のリビジョン番号
のものが選択されて取得できるようになる。具体的に
は、レタッチ済の画像データは新たなリビジョン番号
「01」の実体としてデータベースDBに登録されること
になる。そうすると、該当する画像部品が常に補償され
た状態で作業を進めることができる。
【0046】図14は、上述のように直し作業が行われ
た時点で、管理装置11内のステータス表示機能によっ
て直し状況が表示された状態の説明図である。ここで
は、データベースDBの部品テーブルの承認情報(「C
F」の欄)で「直し」となっているデータの数を検索・
カウントした結果、直し部品点数が「3」と表示された
状態を示している。この際、管理者は、ステータス表示
機能で最新のリビジョン番号の処理(すなわち、2校目
のジョブ)が進行していることを把握できる。
【0047】そして、集版工程および出力工程を経て校
正刷りを行い、再び顧客によるチェックを受ける。その
結果として、ページや画像部品に要修正個所が発見され
た場合には、さらに修正が必要な画像部品について、上
述した直し作業ルーチンを繰り返す。また、顧客チェッ
クの結果、修正の必要がない画像部品(図14中リビジ
ョン番号「01」が割り当てられたもの)については、デ
ータベースDB中のデータの承認情報の欄が、「直し」
から「承認」に変更される。
【0048】このようにして顧客に回示して承認を得る
と、図15のように、すべてのページおよび画像部品に
ついて承認状態が「承認」に変更入力され、データベー
スDB上でそれが登録される。この時点で、データベー
スDBの部品テーブルの承認情報(「CF」の欄)で
「直し」データ数を検索・カウントすると、図15のよ
うに直し部品点数が「0」と表示される。また、該当す
るジョブに対して校了日が登録される。そして、最終的
に印刷に使用可能な網点画像を感材フィルム上に出力す
ることができる。
【0049】
【5.変形例】上記実施例では、製版プロセスの統一的
・効率的管理が可能となるが、この発明では次のような
変形も可能である。
【0050】◎画像部品の承認/直しを示すデータ(承
認情報)は、必ずしも「承認」や「直し」という文字で
入力する必要はなく、メニューによる選択や番号による
選択入力であってもよい。
【0051】◎直し作業において、3校、4校と進み、
以前のリビジョン番号のものに戻すよう指示された場
合、該当する部品IDの指定された直しの回数に該当す
るリビジョン番号を選択し、その実体を新たなリビジョ
ン番号にリンクまたはコピーするようにしてもよい。
【0052】◎ページや画像部品の実体のデータは必ず
しもデータベースDBに記憶させる必要はなく、他の画
像メモリに記憶させておいてもよい。この場合にはその
画像メモリを特定するための格納先コードがデータベー
スDB内の対応する部品IDに付随して登録される。
【0053】◎画像部品のコードはバーコードに限ら
ず、2次元コードや数字などのコードであってもよい。
また指示書などにはバーコードシールなどのコードシー
ルを貼付してコード表示をすることが好ましいが、例え
ば手書き文字のOCR(光学的文字読取り装置)を使用
する場合には、手書き文字でコード表示を行うこともで
きる。
【0054】◎上記実施例のようにジョブ・ページ・画
像部品のすべてについてコードを割り当てることが最も
好ましいが、これらの中で数が多い画像部品だけにコー
ドを割り当てるだけでも従来と比較してプロセスの管理
効率は大きく向上する。
【0055】◎上記実施例ではワークシートへのジョブ
IDの表示はワークシートの印刷の際にその印刷の一部
として行われたが、ジョブIDについてもバーコードシ
ールを使用してもよい。
【0056】◎印刷指示書としては当初から紙に記載さ
れた指示書ではなく、フロッピーディスクなどのメディ
アにデジタル記録された版下(デジタル版下)を顧客か
ら受け取り、それをプリントしたものであってもよい。
【0057】◎原稿に付随させる部品IDは原稿袋に貼
付することによって原稿の汚れを防止できるが、原稿そ
のものに貼付することが許されるときには、原稿自体に
バーコードの貼付をおこなってもよい。
【0058】
【発明の効果】以上のように請求項1乃至請求項3の発
明によると、各画像部品が既に顧客の承認を得た状態で
あるか、あるいは直しが指示された状態であるかを示す
承認情報を、各コードに対応付けて記憶手段に記憶さ
せ、印刷物の各製版プロセスにおいて各画像部品の承認
情報をコードを参照して表示装置に画面表示しているの
で、画像部品の直し作業において、どの画像部品を差し
替えや直しの対象とするかを、コードによって識別する
ことで容易かつ正確に把握可能であり、製版プロセスが
混乱することを防止できる。製版の管理者もまた各工程
における画像部品の処理状況などを容易かつ正確に把握
可能である。したがって、直しが頻繁に発生する場合で
も、製版プロセスを系統的かつ効率的に進めることがで
きる。
【0059】また、請求項2の発明によると、画像部品
のリビジョン番号、すなわち改訂番号もデータベース化
されていることによって、各画像部品の最新の内容に基
づいて、直しが必要であるか否かを容易に把握可能であ
る。
【0060】さらに、請求項3の発明によると、指示書
の各画像部品へのコードの表示がコードシールの貼付に
よって行われるため、指示書の形式にかかわらず、統一
的なコードに基づいて、直しが必要であるか否かを容易
に照合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を適用する製版システムの概
略構成図である。
【図2】実施例で使用される管理装置のブロック図であ
る。
【図3】管理装置のデータベースに記憶されるテーブル
の説明図である。
【図4】実施例における製版の基本作業のフローチャー
トである。
【図5】実施例におけるバーコードシールとワークシー
トとの説明図である。
【図6】ジョブIDの登録を示す説明図である。
【図7】データベース中のテーブルの説明に使用される
略号の説明図である。
【図8】印刷指示書などにおけるバーコードシールの貼
付説明図である。
【図9】部品IDの登録を示す説明図である。
【図10】スキャナ工程以後のデータベースの利用説明
図である。
【図11】直し作業のフローチャートである。
【図12】直しを必要とする画像部品の指示の説明図で
ある。
【図13】データベースを利用した直し作業の説明図で
ある。
【図14】直し状況が表示された状態の説明図である。
【図15】直し状況が表示された状態の説明図である。
【図16】従来のデータベースを示す説明図である。
【符号の説明】
10 製版システム 11 管理装置 12 入力スキャナ 13 レタッチ装置 15 画像出力装置 24 CRT 25 バーコードリーダ 26 キーボード 27 ID管理装置 30 データベースメモリ 31 プリンタ D1 ジョブ登録画面 D2 部品登録画面 DB データベース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷のための製版プロセスの管理方法に
    おいて、 印刷物の指示書上に予め表示された画像部品の夫々に固
    有のコードを割り当て、 前記指示書上の各画像部品の夫々に前記コードを表示す
    るとともに、 顧客の点検において直しが指示された画像部品について
    は、その旨を、当該画像部品の直しが指示された時点ま
    たはその後に、承認情報として前記各コードに対応付け
    た画像部品のデータに含ませて記憶手段に記憶させ、 一方、顧客の点検において承認を得た画像部品について
    は、その旨を、当該画像部品の承認を得た時点またはそ
    の後に、承認情報として前記各コードに対応付けた画像
    部品のデータに含ませて前記記憶手段に記憶させ、 印刷物の各製版プロセスにおいて各画像部品の前記承認
    情報を前記コードを参照して表示装置に画面表示するこ
    とを特徴とする製版プロセスの管理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の管理方法において、 各画像部品のコードにはリビジョン番号を付随させてデ
    ータベース化し、 前記リビジョン番号によって、各画像部品の最新の内容
    を把握することを特徴とする製版プロセスの管理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の管理方
    法において、 コードシールを前記指示書に貼付することによって、前
    記指示書における各画像部品への前記コードの表示が行
    われることを特徴とする製版プロセスの管理方法。
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