JPH09138041A

JPH09138041A - 製氷機

Info

Publication number: JPH09138041A
Application number: JP29846795A
Authority: JP
Inventors: Tadashi Kuratani; 忠志倉谷; Masahiro Kobayashi; 正博小林
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1995-11-16
Filing date: 1995-11-16
Publication date: 1997-05-27

Abstract

(57)【要約】【課題】電動モータを用いることなく、故障の発生を
極力防止することを目的とした。【解決手段】下向きに開口する多数の製氷室２を有す
る冷却器３と、該冷却器３の開口面側に、傾復動可能に
配設された水皿４と、該水皿４の下に配設され、前記水
皿４とともに傾復動する水タンク５と、給排水すること
により前記水皿４を傾復動させるバランスタンク２４と
よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、離氷を水皿の傾動
により行う、所謂逆セル型の製氷機に関する。

【０００２】

【従来の技術】本発明に先行する従来技術として、特開
昭６３−７５４６０号公報（Ｆ２５Ｃ１／２２）には、
下向きに開口する多数の製氷室を有する冷却器の開口面
側に、駆動装置によって傾復動する水皿を配設し、水皿
の下方に製氷用水を溜める水タンクを設置している。水
皿無いには製氷用水路と給水用水路とを設け、製氷用水
路には製氷室側に連通する噴水孔を設けている。

【０００３】そして、製氷動作時は、水タンク内の製氷
用水を循環ポンプによって水皿の製氷用水路に供給し、
噴水孔を介して製氷室に製氷用水を噴水する。このと
き、製氷室が冷却器よって冷やされているため、製氷用
水が製氷室内で凍って、氷が形成される。そして、製氷
後は、水皿の給水用水路に水を供給し、供給された水の
温度によって水皿の上面を温め、氷と水皿を剥離させ
る。さらに、冷却器に一時的にホットガスを流し、製氷
室を温めて氷を剥離させる。そして、電動モータ等から
成る駆動装置によって、水皿を傾動させて製氷室を開放
すると、製氷室から離脱した氷が傾斜した水皿の表面を
滑降し、貯蔵庫へ落下して貯氷される。

【０００４】こうした製氷機の水皿を傾復動させる駆動
装置は、駆動カムをモータによって回動自在に支持し、
駆動カムの先端と水皿をコイル状バネによって接続して
いた。そして製氷時は、駆動カムのコイル状バネの接続
部が上になるように駆動カムを保持して。水皿を製氷室
に当接させる。また離氷時は、モータによって駆動カム
を回転させて、駆動カムのコイル状バネの接続部を下に
すると、水皿が下に傾動する。その後、再びモータを回
転させて、駆動カムのコイル状バネの接続部が上になる
ようにすると、水皿が復動して製氷室に当接する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な製氷機は、離氷時、給水用水路に水を流し、冷却器に
もホットガスを流して氷の表面を溶かして離氷するが、
外気の温度により氷の表面の溶ける度合いが異なる。特
に、冬場では氷の溶ける度合いが小さいため、製氷室か
ら水皿を剥離するために、多大な力がかかり、モータの
焼き付きなどの故障が生じる問題がある。

【０００６】本発明は上述した問題点に鑑みてなされた
もので、電動モータを用いることなく、故障の発生を極
力防止することを目的とした。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ための手段として、請求項１の発明では、下向きに開口
する多数の製氷室を有する冷却器と、この冷却器の開口
面側に、傾復動可能に配設された水皿と、この水皿の下
に配設され、前記水皿とともに傾復動する水タンクと、
給排水することにより前記水皿を傾復動させるバランス
タンクとよりなる製氷機を提供する。

【０００８】製氷動作中はバランスタンク内に給水され
ており、水皿を冷却器に押しつける。そして、製氷が完
了したら、バランスタンク内の水を排水し、水タンク内
の製氷残水の重みで、水皿を傾動させる。また、請求項
２の発明では、水皿裏面に通水路を設けたことを特徴と
する請求項１記載の製氷機を提供する。

【０００９】このため、請求項１の発明の作用に加え
て、水皿と氷とを溶解することができ、より小さな力で
離氷させることができる。また、請求項３の発明では、
通水路先端部に水皿表面より突出する堰を形成したこと
を特徴とする請求項２記載の製氷機を提供する。このた
め、請求項１及び請求項２の発明の作用に加えて、通水
路に水を溜めることができ、水皿の剥離を助長する。

【００１０】また、請求項４の発明では、水皿先端部
に、外方であって、且つ上方に傾斜する傾斜壁を設けた
ことを特徴とする請求項１乃至請求項３記載の製氷機を
提供する。このため、請求項１乃至請求項３の発明の作
用に加えて、離氷時に氷が堰に引っかかることを防止す
ることができる。

【００１１】また、請求項５の発明では、水タンクの下
方に、水タンクからの排水を受け、水皿に製氷用水を循
環させるポンプを備えたポンプタンクを備えたことを特
徴とする請求項１乃至請求項４記載の製氷機を提供す
る。このため、請求項１乃至請求項４の発明の作用に加
えて、重量のあるポンプを水皿の傾復動に影響されない
場所に設置し、確実に水皿の傾復動を行うことができ
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は製氷動作中を示す本発明の
製氷機の断面図、図２は水皿開状態を示す本発明の製氷
機の断面図である。１は所謂逆セル式製氷機で、下向き
に開口する多数の製氷室２と、この製氷室２の天面に熱
良導関係に設けられ、図示しない凝縮器、圧縮機等の冷
凍装置と冷凍サイクルを構成する冷却器３と、製氷室２
の開口面側に、傾復動可能に配設された水皿４と、この
水皿４の下に配設され、前記水皿４とともに傾復動する
水タンク５と、この水タンク５と前記水皿４との間に形
成され、下面が後方に向けて傾斜した水戻り通路６と、
この水戻り通路６からの水を受け、ポンプ装置７を備え
たポンプタンク８とよりなるものである。

【００１３】そして、前記水皿４は前記製氷室２の各室
に対応して噴水孔９及び図示しない戻り孔が設けられて
おり、前記噴水孔９は前記ポンプタンク８内に貯溜され
た製氷水を製氷パイプ１０を介して供給する製氷通路１
１と連通して形成されている。また、ポンプタンク８の
所定位置には、ポンプタンク８内の水位を検知する水位
検知装置１８が設けられており、更に、このポンプタン
ク８内の水を排水するためのポンプタンク用サイフォン
管１９が設けられている。

【００１４】また、前記製氷通路１１と前記水皿４表面
との間には通水路１４が形成されており、この通水路１
４には、水道水を受けるため、第１バルブ装置１２を設
けた第１給水管１３からの水を受ける受け口１４Ａが設
けられている。尚、前記給水管１３には電気ヒータ１５
が捲回されている。これは離氷時に氷の下面と水皿４と
の剥離を助長させるためである。

【００１５】また、前記水皿４裏面に形成された通水路
１４の先端部には、水皿４先端と所定の間隔を存し、且
つ水皿４上面より上方に突出した堰１６が設けられてお
り、前記水皿４上面の先端部には、前方（外方）であっ
て、且つ上方に傾斜した傾斜壁１７が設けられている。
この堰１６は、水皿４が水平状態である時、通水路１４
に供給水を貯えることを目的とし、傾斜壁１７は傾斜し
た時、前記堰１６と水皿４先端との間の間隔に氷が引っ
かかることを防止することを目的としたものである。

【００１６】また、前記水タンク５の上部先端には貯溜
水を排水するための水タンク用サイフォン管２０が設け
られており、水タンク５の上面は後方傾斜状となってい
る。また、水皿４の後端部には支持アーム２１が接続さ
れており、この支持アーム２１は、前記製氷室２を固定
する支持梁２２に取付られた支点部２３を支軸として、
水皿４を傾復動可能としている。

【００１７】この支点部２３を介して、水皿４の逆側に
は、上下方向に移動可能なバランスタンク２４が設けら
れている。このバランスタンク２４の上部には、水道水
を供給するための第２バルブ装置２５を設けた第２給水
管２６が接続されている。また、バランスタンク２４内
の上部には水位を検知するバランスタンク水位検知装置
２７が設けられており、底部にはバランスタンク２４内
の水を排水するため、排水バルブ２８を備えた排水管２
９が接続されている。

【００１８】尚、バランスタンク水位検知装置２７に代
わり、この位置に外部に排水するオーバーフロー管を設
けても良い。また、バランスタンク２４は垂直方向の移
動を許容する様に、バランスタンク接続アーム３０と前
記支持アームとを軸着している。以上の構成にしてその
動作を説明すると、まず、製氷動作を行う時、前記ポン
プタンク８に給水する。この給水動作は、図１に示す水
皿４閉の状態で行い、この状態ではバランスタンク２４
に水が入っている。

【００１９】そして、バルブ装置１２を開とし、水道か
らの水道水を一度図示しないシスターンに貯溜した後、
若しくは直接、第１給水管１３を介して前記水皿４の通
水路１４に供給する。即ち、第１給水管１３から受け口
１４Ａに製氷水を流すことにより、通水路１４内に製氷
水を供給する。そして、通水路１４内及び水皿上が水で
一杯になったら、オーバーフローし、通水路１４の先端
に設けた堰１６を乗り越えて、水皿４下方の水戻り通路
６を下方に流下し、前記ポンプタンク８に給水される。

【００２０】以上により、水がポンプタンク８の水位検
知装置が一定量貯溜されたことを検知すると、給水を停
止すると共にポンプ装置７が動作を開始する。更に、冷
却器３に冷媒を流して製氷室２の冷却を開始する。ポン
プ装置７が動作すると、製氷パイプ１０を介して製氷通
路１１に給水され、噴水孔９から製氷室２内に噴水され
る。そして、徐々に氷を作り製氷タイマー等で所定時間
経過すると、離氷動作に移る。尚、氷とならなかった製
氷残水は、図示しない戻り孔から下方に落下し、水戻り
通路６を経てポンプタンク８に回収される。

【００２１】離氷動作では、電気ヒータ１５に通電を開
始すると共に、冷却器３にホットガスを流す。そして、
第１給水管１３の第１バルブ装置１２を開いて通水路１
４に加温した水を流入させ、ホットガスと共に氷の全面
を溶かす。更に、通水路１４に満杯となった水が水皿４
上に溜まり、製氷室２と水皿４との剥離を助長する。所
定時間経過した後、排水バルブ２８を開いてバランスタ
ンク２４内の水を排水管２９から排水する。すると、図
２に示す如く、バランスタンク２４が上方に移動し、水
皿４が傾動を開始する。

【００２２】これにより、氷は水皿４の表面を下って、
前記傾斜壁１７を乗り越えて図示しない貯氷庫へ落下す
る。このとき、水は前記水皿４の表面に流れ、水皿４表
面にくず氷を洗い流し、復動時の氷噛みを防止する。離
氷に用いた水は、通水路１４を経た後、水戻り通路６、
水タンク５を経てポンプタンク８に落下する。ここで、
この水タンク５には水タンク用サイフォン管２０が、ポ
ンプタンク８にはポンプタンク用サイフォン管１９が設
けられているため、このサイフォン管２０、１９の折曲
部以上に水が溜まると、サイフォンの作用によって排水
される。

【００２３】離氷が終了すると、製氷動作に移行する。
この際、第２バルブ装置２５を開とし、第２給水管２６
からバランスタンク２４に給水する。バランスタンク２
４内には、バランスタンク水位検知装置２７にて所定水
位まで給水される。すると、傾動している状態（図２）
から復動を開始し図１の状態となる。そして、前述の如
く、給水を開始して製氷動作に移る。

【００２４】即ち、請求項１の発明では、下向きに開口
する多数の製氷室２を有する冷却器３と、この冷却器３
の開口面側に、傾復動可能に配設された水皿４と、この
水皿４の下に配設され、前記水皿４とともに傾復動する
水タンク５と、給排水することにより前記水皿４を傾復
動させるバランスタンク２４とよりなる製氷機１を提供
する。

【００２５】製氷動作中はバランスタンク２４内に給水
されており、水皿４を冷却器３に押しつける。そして、
製氷が完了したら、バランスタンク２４内の水を排水
し、水タンク５内の製氷残水の重みで、水皿４を傾動さ
せる。また、請求項２の発明では、水皿４裏面に通水路
１４を設けたことを特徴とする請求項１記載の製氷機１
を提供する。

【００２６】このため、請求項１の発明の作用に加え
て、水皿４と氷とを溶解することができ、より小さな力
で離氷させることができる。また、請求項３の発明で
は、通水路１４先端部に水皿４表面より突出する堰１６
を形成したことを特徴とする請求項２記載の製氷機１を
提供する。このため、請求項１及び請求項２の発明の作
用に加えて、通水路１４及び水皿４上に水を溜めること
ができ、水皿４の剥離を助長する。

【００２７】また、請求項４の発明では、水皿４先端部
に、外方であって、且つ上方に傾斜する傾斜壁１７を設
けたことを特徴とする請求項１乃至請求項３記載の製氷
機１を提供する。このため、請求項１乃至請求項３の発
明の作用に加えて、離氷時に氷が堰１６に引っかかるこ
とを防止することができる。

【００２８】また、請求項５の発明では、水タンク５の
下方に、水タンク４からの排水を受け、水皿４に製氷用
水を循環させるポンプ７を備えたポンプタンク８を備え
たことを特徴とする請求項１乃至請求項４記載の製氷機
１を提供する。このため、請求項１乃至請求項４の発明
の作用に加えて、重量のあるポンプ７を水皿４の傾復動
に影響されない場所に設置し、確実に水皿４の傾復動を
行うことができる。

【００２９】

【発明の効果】請求項１の発明によると、下向きに開口
する多数の製氷室を有する冷却器と、この冷却器の開口
面側に、傾復動可能に配設された水皿と、この水皿の下
に配設され、前記水皿とともに傾復動する水タンクと、
給排水することにより前記水皿を傾復動させるバランス
タンクとよりなる製氷機を提供する。

【００３０】製氷動作中はバランスタンク内に給水され
ており、水皿を冷却器に押しつける。そして、製氷が完
了したら、バランスタンク内の水を排水し、水タンク内
の製氷残水の重みで、水皿を傾動させる。以上により、
電動モータを用いることなく、故障の発生を極力防止す
ることができる。また、請求項２の発明によると、水皿
裏面に通水路を設けたことを特徴とする請求項１記載の
製氷機を提供する。

【００３１】このため、請求項１の発明の作用に加え
て、水皿と氷とを溶解することができ、より小さな力で
離氷させることができる。以上により、電動モータを用
いることなく、故障の発生を極力防止することができ
る。また、請求項３の発明によると、通水路先端部に水
皿表面より突出する堰を形成したことを特徴とする請求
項２記載の製氷機を提供する。

【００３２】このため、請求項１及び請求項２の発明の
作用に加えて、通水路に水を溜めることができ、水皿の
剥離を助長する。以上により、電動モータを用いること
なく、故障の発生を極力防止することができる。また、
請求項４の発明によると、水皿先端部に、外方であっ
て、且つ上方に傾斜する傾斜壁を設けたことを特徴とす
る請求項１乃至請求項３記載の製氷機を提供する。

【００３３】このため、請求項１乃至請求項３の発明の
作用に加えて、離氷時に氷が堰に引っかかることを防止
することができる。以上により、電動モータを用いるこ
となく、故障の発生を極力防止することができる。ま
た、請求項５の発明によると、水タンクの下方に、水タ
ンクからの排水を受け、水皿に製氷用水を循環させるポ
ンプを備えたポンプタンクを備えたことを特徴とする請
求項１乃至請求項４記載の製氷機を提供する。

【００３４】このため、請求項１乃至請求項４の発明の
作用に加えて、重量のあるポンプを水皿の傾復動に影響
されない場所に設置し、確実に水皿の傾復動を行うこと
ができる。以上により、電動モータを用いることなく、
故障の発生を極力防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】製氷動作中を示す本発明の製氷機の断面図であ
る。

【図２】水皿開状態を示す本発明の製氷機の断面図であ
る。

【符号の説明】

１製氷機２製氷室３冷却器４水皿５水タンク７ポンプ８ポンプタンク１４通水路１６堰１７傾斜壁２４バランスタンク

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下向きに開口する多数の製氷室を有する
冷却器と、該冷却器の開口面側に、傾復動可能に配設さ
れた水皿と、該水皿の下に配設され、前記水皿とともに
傾復動する水タンクと、給排水することにより前記水皿
を傾復動させるバランスタンクとよりなることを特徴と
する製氷機。
【請求項２】水皿裏面に通水路を設けたことを特徴と
する請求項１記載の製氷機。
【請求項３】通水路先端部に水皿表面より突出する堰
を形成したことを特徴とする請求項２記載の製氷機。
【請求項４】水皿先端部に、外方であって、且つ上方
に傾斜する傾斜壁を設けたことを特徴とする請求項１乃
至請求項３記載の製氷機。
【請求項５】水タンクの下方に、水タンクからの排水
を受け、水皿に製氷用水を循環させるポンプを備えたポ
ンプタンクを備えたことを特徴とする請求項１乃至請求
項４記載の製氷機。