JPH09123948A - 車両用ペダル支持構造 - Google Patents

車両用ペダル支持構造

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JPH09123948A
JPH09123948A JP8109909A JP10990996A JPH09123948A JP H09123948 A JPH09123948 A JP H09123948A JP 8109909 A JP8109909 A JP 8109909A JP 10990996 A JP10990996 A JP 10990996A JP H09123948 A JPH09123948 A JP H09123948A
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rotary shaft
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • Y10T74/20Control lever and linkage systems
    • Y10T74/20576Elements
    • Y10T74/20888Pedals

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定値以上の外力が車両の前方から作用した
際に車両用ペダルの踏面の変位を制御する。 【解決手段】 ペダルブラケット30のサイドプレート
32にはブレーキペダル10の回転軸部68を支持する
長孔42が形成されている。また、ダッシュパネル16
にはプッシュプレート70の前端部が固定されており、
このプッシュプレート70の後端部に回転軸部68が連
結されている。従って、所定値以上の外力が車両前部に
作用した際にはダッシュパネル16の変形を利用して回
転軸部68を長孔42に沿って略車両後方側へ移動させ
ることができ、ペダルパッド26を略車両前方側へ変位
させることが可能となる。換言すれば、ダッシュパネル
16の後方変位を利用してブレーキペダル10のペダル
パッド26が略車両前方側へ変位するように制御するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ペダル支持
構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際の対
策として種々の対策が講じられている。この種の対策の
一例として、特開平1−73464号公報に開示された
構成を挙げることができる。
【0003】簡単に説明すると、図77に示される如
く、この公報に開示された構成では、ステアリングシャ
フト400を覆うステアリングコラム402が、上板部
材404及び一対の側板部材406から成るチルトブラ
ケット408並びにこれらの側板部材406間を貫通し
てステアリングコラム402の下縁を支持するシャフト
410によって車体側に支持されている。
【0004】さらに、上述したチルトブラケット408
の下方側には、略円弧面形状とされかつ弾性変形可能な
ニープロテクタ412が配設されている。このニープロ
テクタ412は、弾性変形可能なステー414を介して
ステアリングコラム402の下縁側に弾性的に支持され
ている。
【0005】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用すると、乗員は車両前方側へ慣性移動
しようとし、これに伴い乗員の脚部は膝を起点として屈
曲しながら同方向へ慣性移動しようとする。このため、
仮にニープロテクタ412が配設されていない場合に
は、乗員の膝がチルトブラケット408に接触する可能
性がある。しかしながら、上記の如く、チルトブラケッ
ト408の下方にニープロテクタ412を配設しておけ
ば、乗員の膝はニープロテクタ412に接触するのみと
なる。
【0006】このようなニープロテクタ412を配設す
る構成も所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
の対策として有意義なものと思われるが、乗員の脚部と
の関係における当該対策としては別の観点からアプロー
チすることも可能であり、又乗員の脚部との関係におけ
る当該対策を多面的に成立させることが多重防護の観点
からも重要である。
【0007】このような視点から着想し実験を重ねた結
果、本件発明者は、所定値以上の外力が車両の前方から
作用した際におけるボディーパネル等の変形、変位挙動
に着目してブレーキペダル等の車両用ペダルの変位を制
御することも極めて有効な対策として成立するという結
論に至った。
【0008】本発明は上記知見に鑑み、所定値以上の外
力が車両の前方から作用した際に車両用ペダルの踏面の
変位を制御することができる車両用ペダル支持構造を得
ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る車両用ペダル支持構造は、車体側に固定され、吊り
下げ式の車両用ペダルの回転軸部を支持するペダルブラ
ケットと、所定値以上の外力が車両前部に作用した際に
当該外力をペダルブラケットに支持された回転軸部に伝
達し、当該回転軸部を略車両後方側へ移動させること
で、車両用ペダルの踏面の変位を制御する変位制御手段
と、を有することを特徴としている。
【0010】請求項2記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、車両前部に作用する外力を検出する外力検
出手段と、この外力検出手段による検出結果に基づい
て、車体側に固定されたペダルブラケットに支持された
吊り下げ式の車両用ペダルの回転軸部の移動量を決定す
る移動量決定手段と、この移動量決定手段による決定結
果に基づいて、回転軸部を略車両後方側へ移動させるこ
とで、車両用ペダルの踏面の変位を制御する変位制御手
段と、を有することを特徴としている。
【0011】請求項3記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、車体側に固定され、吊り下げ式の車両用ペ
ダルの回転中心軸を支持するペダルブラケットと、この
ペダルブラケットに回転軸部回りに揺動可能に支持され
ると共に、一端部が車両用ペダルの踏面に付与された踏
力を踏力増強手段に伝達する操作力伝達手段と連結され
た揺動リンクと、この揺動リンクの他端部と車両用ペダ
ルの反踏面側の端部とを連係することで、車両用ペダル
の回転中心軸回りの略車両前方側への回転力を操作力伝
達手段に伝達する連係手段と、所定値以上の外力が車両
前部に作用した際に当該外力を揺動リンクの回転軸部に
伝達し、当該回転軸部を略車両後方側へ移動させること
で、連係手段を介して車両用ペダルの踏面の変位を制御
する変位制御手段と、を有することを特徴としている。
【0012】請求項4記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、車体側に固定され、吊り下げ式の車両用ペ
ダルの回転中心軸を支持するペダルブラケットと、この
ペダルブラケットに回転軸部回りに揺動可能に支持され
ると共に、一端部が車両用ペダルの踏面に付与された踏
力を踏力増強手段に伝達する操作力伝達手段と連結され
かつ他端部が車両用ペダルの反踏面側の端部と相対回転
可能に直接的又は間接的に連結されることで、車両用ペ
ダルの回転中心軸回りの略車両前方側への回転力を操作
力伝達手段に伝達する揺動リンクと、所定値以上の外力
が車両前部に作用した際に揺動リンクを介して車両用ペ
ダルに作用する回転中心軸回りの略車両後方側への所定
値以上の回転力を吸収することで、車両用ペダルの踏面
の変位を制御する変位制御手段と、を有することを特徴
としている。
【0013】請求項5記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項1又は請求項3に記載の発明におい
て、車両用ペダルよりも前方側に配置されかつ車両前部
に作用した所定値以上の外力を受けて略車両後方側へ変
位する荷重受部と回転軸部とを連結し、前後方向に対す
る剛性がペダルブラケットの前後方向に対する剛性より
も高く設定された連結手段と、ペダルブラケットに設け
られ、回転軸部の略車両後方側への移動をガイドするガ
イド手段と、を含んで前記変位制御手段を構成した、こ
とを特徴としている。
【0014】請求項6記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項5に記載の発明において、前記連結
手段と荷重受部とを相対回転可能に結合するヒンジ手段
を設けた、ことを特徴としている。
【0015】請求項7記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項5又は請求項6に記載の発明におい
て、前記荷重受部は車両のダッシュパネルよりも車両前
方側に配置されている、ことを特徴としている。
【0016】請求項8記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の
発明において、前記ペダルブラケットは所定値以上の外
力が車両前部に作用した際に略車両前後方向に座屈する
一対の側壁部を備えていると共に、前記連結手段を当該
一対の側壁部の外側に配置し、さらに、当該外力が作用
した際に当該一対の側壁部をその内方側へ変形させる変
形部を当該一対の側壁部に設けた、ことを特徴としてい
る。
【0017】請求項9記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項8に記載の発明において、対向する
前記変形部をずらして配置した、ことを特徴としてい
る。
【0018】請求項10記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項7のいずれかに記載
の発明において、前記ペダルブラケットは所定値以上の
外力が車両前部に作用した際に略車両前後方向に座屈す
る一対の側壁部を備えていると共に、前記連結手段を当
該一対の側壁部の内側に配置した、ことを特徴としてい
る。
【0019】請求項11記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項10に記載の発明において、前記
連結手段を、荷重受部側では一箇所にて結合し、回転軸
部側では複数箇所にて結合した、ことを特徴としてい
る。
【0020】請求項12記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項11に記載の発明において、前記
連結手段における荷重受部側での結合部位を、ペダルブ
ラケット内部の車両外方側にオフセットさせた、ことを
特徴としている。
【0021】請求項13記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項12のいずれかに記
載の発明において、前記連結手段に、所定値以上の荷重
が作用することにより当該連結手段の回転軸部側を前記
ガイド手段のガイド方向へ屈折させる屈折手段を設け
た、ことを特徴としている。
【0022】請求項14記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項13に記載の発明において、前記
屈折手段の屈折量を所定量に制限するストッパ手段を設
けた、ことを特徴としている。
【0023】請求項15記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項14に記載の発明において、前記
屈折手段による屈折は前記連結手段の座屈によって生
じ、さらに、当該連結手段にその肉厚方向を面方向とす
る板状部を設けた、ことを特徴としている。
【0024】請求項16記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項15のいずれかに記
載の発明において、回転軸部の移動軌跡が略車両後方下
側へ向かう略円弧軌跡となるように、前記ガイド手段を
構成した、ことを特徴としている。
【0025】請求項17記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項16のいずれかに記
載の発明において、前記ペダルブラケットに設けた長孔
によって前記ガイド手段を構成し、さらに、当該長孔の
幅を回転軸部の移動方向側に沿って当該回転軸部の径寸
法よりも広げた、ことを特徴としている。
【0026】請求項18記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項17のいずれかに記
載の発明において、前記ペダルブラケットに設けた長孔
によって前記ガイド手段を構成し、さらに、当該長孔の
内周肉厚寸法を回転軸部の移動方向に沿って減少させ
た、ことを特徴としている。
【0027】請求項19記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項18のいずれかに記
載の発明において、前記ペダルブラケットに設けた長孔
によって前記ガイド手段を構成すると共に、締結具を用
いて前記回転軸部を構成し、さらに、締結具の締結トル
クが長孔周囲部に伝達されるのを阻止するトルク伝達阻
止手段を含んで当該回転軸部を構成した、ことを特徴と
している。
【0028】請求項20記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項19のいずれかに記
載の発明において、前記ペダルブラケットに設けられ、
回転軸部を移動可能に支持する長孔と、この長孔に沿っ
て回転軸部が移動する際に車両用ペダルの反踏面側の端
部を摺接させて当該反踏面側の端部の移動をガイドする
摺接部と、を含んで前記ガイド手段を構成した、ことを
特徴としている。
【0029】請求項21記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項20に記載の発明において、前記
車両用ペダルの反踏面側の端部における肉厚方向側の角
部を所定の曲面で面取りした、ことを特徴としている。
【0030】請求項22記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項20又は請求項21に記載の発明
において、前記車両用ペダルの反踏面側の端部の断面形
状を略T字形とした、ことを特徴としている。
【0031】請求項23記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項20乃至請求項22のいずれかに
記載の発明において、前記長孔における回転軸部の移動
方向側の部位の幅を前記摺接部側へ広げた、ことを特徴
としている。
【0032】請求項24記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項1又は請求項3或いは請求項5乃
至請求項23のいずれかに記載の発明において、所定値
以上の外力が車両前部に作用した際に、回転軸部の略車
両後方側への移動力を助勢する助勢手段を付加した、こ
とを特徴としている。
【0033】請求項25記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項1乃至請求項24のいずれかに記
載の発明において、前記ペダルブラケットにおける車体
側部材との固定部位に、当該ペダルブラケットの平面視
での回転を規制する規制手段を設けた、ことを特徴とし
ている。
【0034】請求項26記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項25に記載の発明において、前記
車体側部材に設けられると共に前記ペダルブラケットの
一部を挟持する一対のサイドプレートを含んで、前記規
制手段を構成した、ことを特徴としている。
【0035】請求項27記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項25又は請求項26に記載の発明
において、前記ペダルブラケットにおける車体側部材と
の固定部位を略車両前後方向に複数箇所並設して設定す
ることを含んで、前記規制手段を構成した、ことを特徴
としている。
【0036】請求項28記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項25乃至請求項27のいずれかに
記載の発明において、前記ペダルブラケットにおける車
体側部材との固定部位を、前記ガイド手段によるガイド
方向の終端側付近に設定した、ことを特徴としている。
【0037】請求項1記載の本発明によれば、所定値以
上の外力が車両前部に作用すると、変位制御手段によっ
て、当該外力が吊り下げ式の車両用ペダルの回転軸部に
伝達されて、回転軸部を略車両後方側へ移動させる。そ
して、このように回転軸部を略車両後方側へ移動させる
ことで、車両用ペダルの踏面の変位が制御される。
【0038】請求項2記載の本発明によれば、所定値以
上の外力が車両前部に作用すると、外力検出手段によっ
て当該外力が検出される。次いで、この外力検出手段に
よる検出結果に基づいて、移動量決定手段によって吊り
下げ式の車両用ペダルの回転軸部の移動量が決定され
る。次いで、この移動量決定手段による決定結果に基づ
いて、変位制御手段によって回転軸部が略車両後方側へ
移動される。そして、このように回転軸部を略車両後方
側へ移動させることで、車両用ペダルの踏面の変位が制
御される。
【0039】請求項3記載の本発明によれば、所定値以
上の外力が車両前部に作用すると、変位制御手段によっ
て、当該外力が揺動リンクの回転軸部に伝達されて、当
該回転軸部を略車両後方側へ移動させる。そして、この
ように揺動リンクの回転軸部を略車両後方側へ移動させ
ることで、揺動リンクの他端部と吊り下げ式の車両用ペ
ダルの反踏面側の端部とを連係する連係手段を介して、
車両用ペダルの踏面の変位が制御される。
【0040】請求項4記載の本発明によれば、所定値以
上の外力が車両前部に作用すると、操作力伝達手段が略
車両後方側へ変位する。このため、操作力伝達手段及び
車両用ペダルの反踏面側の端部とを相対回転可能に直接
的又は間接的に連結する揺動リンクを介して、車両用ペ
ダルにはその回転中心軸回りの略車両後方側への回転力
が作用する。そして、この略車両後方側への回転力が所
定値以上になると、当該回転力が変位制御手段によって
吸収され、これにより車両用ペダルの踏面の変位が制御
される。
【0041】請求項5記載の本発明によれば、所定値以
上の外力が車両前部に作用すると、当該外力は車両用ペ
ダルよりも前方側に配置された荷重受部に伝達される。
このため、荷重受部は当該外力を受けて略車両後方側へ
変位する。従って、この際の荷重受部の変位が連結手段
を介して回転軸部に伝達される。なお、連結手段の前後
方向に対する剛性はペダルブラケットの前後方向に対す
る剛性よりも高く設定されているため、ペダルブラケッ
トが前後方向に座屈しても連結手段は座屈することな
く、確実に荷重受部の変位を回転軸部に伝達する。これ
により、回転軸部はペダルブラケットに設けられたガイ
ド手段にガイドされながら、略車両後方側へ円滑に移動
する。そして、このように回転軸部を略車両後方側へ移
動させることで、車両用ペダルの踏面の変位が制御され
る。
【0042】また、本発明では、変位制御手段が連結手
段及びガイド手段といった機械的な構成を含んで構成さ
れており、又構成要素数も少ないことから、確実な作動
が得られる。
【0043】請求項6記載の本発明によれば、所定値以
上の外力が車両前部に作用すると、当該外力は車両用ペ
ダルよりも前方側に配置された荷重受部に伝達される。
このため、荷重受部は当該外力を受けて略車両後方側へ
変位する。ところが、荷重受部の選択如何によっては、
連結手段の変位方向がガイド手段のガイド方向に対して
設定範囲以上にずれることがある。しかし、本発明によ
れば、連結手段と荷重受部とをヒンジ手段によって相対
回転可能に結合したので、このようなずれが生じても当
該ずれを吸収することができる。
【0044】請求項7記載の本発明によれば、荷重受部
が車両のダッシュパネルよりも車両前方側に配置されて
いるため、ダッシュパネルの略車両後方側への変位を利
用して回転軸部を略車両後方側へ移動させる場合に比
し、車両の前方から作用した所定値以上の外力が短時間
で回転軸部に伝達されると共に回転軸部の略車両後方側
への変位量が増加する。
【0045】請求項8記載の本発明によれば、所定値以
上の外力が車両前部に作用すると、ペダルブラケットの
一対の側壁部が略車両前後方向に座屈する。ここで、本
発明では、一対の側壁部をその内方側へ変形させる変形
部を当該一対の側壁部に設けたので、一対の側壁部が座
屈するにあたってはその内方側へ変形しながら座屈する
ことになる。このため、ペダルブラケットの座屈時にペ
ダルブラケットの側壁部と連結手段との相互の干渉を防
止することが可能となる。
【0046】請求項9記載の本発明によれば、対向する
変形部をずらして配置したので、側壁部が変形部にてそ
の内方側へ変形する際に、対向する変形部同士が相互に
干渉することがなくなる。
【0047】請求項10記載の本発明によれば、連結手
段をペダルブラケットの一対の側壁部の内側に配置した
ので、ペダルブラケットの座屈時にペダルブラケットの
側壁部と連結手段との相互の干渉を防止することが可能
となる。すなわち、ペダルブラケットの一対の側壁部を
略車両前後方向に座屈させる構成を採る場合、通常はこ
れらの側壁部はその外方へ変形することが多い。従っ
て、本発明の如く連結手段をペダルブラケットの一対の
側壁部の内側に配置すれば、ペダルブラケットの側壁部
と連結手段との相互の干渉を防止することが可能とな
る。
【0048】請求項11記載の本発明によれば、連結手
段を荷重受部側では一箇所にて結合し、回転軸部側では
複数箇所にて結合したので、荷重受部から連結手段に伝
達される荷重の入力方向に拘らず、当該荷重を回転軸部
に伝達することが可能となる。このため、回転軸部の移
動時に回転軸部にこじり力が生じにくくなる。
【0049】請求項12記載の本発明によれば、連結手
段における荷重受部側での結合部位をペダルブラケット
内部の車両外方側にオフセットさせたので、特に運転席
側の前方から所定値以上の外力が作用した際等に、連結
手段を介して回転軸部に荷重が確実に伝達される。
【0050】請求項13記載の本発明によれば、連結手
段に所定値以上の荷重が作用し、この際の連結手段に対
する作用荷重の方向がガイド手段のガイド方向とずれて
いる場合には、連結手段に設けられた屈折手段によって
当該連結手段の回転軸部側がガイド手段のガイド方向へ
屈折される。このため、連結手段を介して回転軸部が押
圧される方向がガイド手段のガイド方向に一致する。従
って、回転軸部はガイド手段に沿って移動し易くなる。
【0051】請求項14記載の本発明によれば、屈折手
段の屈折量を所定量に制限するストッパ手段を設けたの
で、屈折手段が必要以上に屈折することがなくなる。
【0052】請求項15記載の本発明によれば、屈折手
段による屈折は連結手段の座屈によって生じ、さらに当
該連結手段にその肉厚方向を面方向とする板状部を設け
たので、連結手段を座屈させるべく意図的に落とした剛
性は板状部によって補填される。
【0053】請求項16記載の本発明によれば、回転軸
部の移動軌跡が略車両後方下側へ向かう略円弧軌跡とな
るようにガイド手段を構成したので、所定値以上の外力
が車両前部に作用すると、回転軸部はこの軌跡に沿って
略車両後方下側へと移動される。このため、ガイド手段
によるガイド方向(即ち、ガイド手段によって規定され
る回転軸部の移動軌跡)が略車両前後方向である場合に
比し、車両用ペダルの踏面を車両前方側へ変位させるこ
とができる。
【0054】請求項17記載の本発明によれば、ペダル
ブラケットに設けた長孔によってガイド手段を構成し、
さらに当該長孔の幅を回転軸部の移動方向に沿って当該
回転軸部の径寸法よりも広げたので、回転軸部が長孔に
沿って移動する際の摺動抵抗が低減される。
【0055】請求項18記載の本発明によれば、ペダル
ブラケットに設けた長孔によってガイド手段を構成し、
さらに長孔の内周肉厚寸法を回転軸部の移動方向に沿っ
て減少させたので、回転軸部が長孔に沿って移動するに
したがって回転軸部と長孔の内周面との接触面積が減少
する。このため、回転軸部が長孔に沿って移動する際の
摺動抵抗が低減される。
【0056】請求項19記載の本発明によれば、ペダル
ブラケットに設けた長孔によってガイド手段を構成する
と共に、締結具を用いて回転軸部を構成し、さらに、締
結具の締結トルクが長孔周囲部に伝達されるのを阻止す
るトルク伝達阻止手段を含んで回転軸部を構成したの
で、回転軸部の組付状態では、回転軸部の主要部を構成
する締結具の締結トルクが長孔周囲部に伝達されない状
態となる。このため、回転軸部の主要部を構成する締結
具の締結トルクが長孔周囲部に伝達される構成に比し、
長孔に沿った回転軸部の移動が円滑になる。
【0057】請求項20記載の本発明によれば、ペダル
ブラケットに設けられ回転軸部を移動可能に支持する長
孔と、この長孔に沿って回転軸部が移動する際に車両用
ペダルの反踏面側の端部を摺接させて当該反踏面側の端
部の移動をガイドする摺接部と、によってガイド手段を
構成したので、回転軸部が長孔に沿って移動するに際し
ては、車両用ペダルの反踏面側の端部が摺接部に沿って
摺接しながら回転軸部が長孔に沿って移動することにな
る。
【0058】請求項21記載の本発明によれば、車両用
ペダルの反踏面側の端部における肉厚方向側の角部を所
定の曲率で面取りしたので、回転軸部が長孔に沿って移
動する際に車両用ペダルにこじり力が作用しても、車両
用ペダルの反踏面側の端部と摺接部とが線接触状態にな
ることはなく、所定の接触面積の面接触状態を維持する
ことができる。従って、車両用ペダルの反踏面側の端部
と摺接部との接触面圧が過度に高くなるのを防止するこ
とができ、適度に接触面圧を低下させることができる。
【0059】請求項22記載の本発明によれば、車両用
ペダルの反踏面側の端部の断面形状を略T字形としたの
で、当該反踏面側の端部と摺接部との接触面積が増加す
る。このため、当該反踏面側の端部と摺接部との接触面
圧を低下させることができる。また、回転軸部が長孔に
沿って移動する際に車両用ペダルにこじり力が作用した
場合には、車両用ペダルの反踏面側の端部の断面形状が
略T字形であるため、こじり力を相殺する方向への反力
が生じる。このため、車両用ペダルは安定した姿勢を保
つことができる。
【0060】請求項23記載の本発明によれば、長孔に
おける回転軸部の移動方向側の部位の幅を摺接部側へ広
げたので、回転軸部が長孔に沿って移動する際に車両用
ペダルにこじり力が作用しても、長孔の幅が広げられた
分だけこじりに対する許容度が増す。
【0061】請求項24記載の本発明によれば、所定値
以上の外力が車両前部に作用した際に、回転軸部の略車
両後方側への移動力を助勢する助勢手段を付加したの
で、回転軸部を略車両後方側へ移動させようとする力を
増強することができる。
【0062】請求項25記載の本発明によれば、ペダル
ブラケットにおける車体側部材との固定部位に当該ペダ
ルブラケットの平面視での回転を規制する規制手段を設
けたので、回転軸部の移動に伴ってペダルブラケットが
平面視で回転するのを防止することができる。
【0063】請求項26記載の本発明によれば、車体側
部材に設けられると共にペダルブラケットの一部を挟持
する一対のサイドプレートを含んで規制手段を構成した
ので、簡単な構成で回転軸部の移動に伴うペダルブラケ
ットの平面視での回転を防止することができる。
【0064】請求項27記載の本発明によれば、ペダル
ブラケットにおける車体側部材との固定部位を略車両前
後方向に複数箇所並設して設定することを含んで規制手
段を構成したので、簡単な構成で回転軸部の移動に伴う
ペダルブラケットの平面視での回転を防止することがで
きる。
【0065】請求項28記載の本発明によれば、ペダル
ブラケットにおける車体側部材との固定部位をガイド手
段によるガイド方向の終端側付近に設定したので、回転
軸部移動時にペダルブラケットに作用する力を効率良く
受け止めることができる。
【0066】
【発明の実施の形態】
〔実施形態と請求項との対応関係について〕
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】(1) 後述する各実施形態と各請求項と
の対応関係については、上記表1及び表2にまとめてあ
るので適宜参照されたい。 (2) 表1及び表2の見方についての注釈 A;構成要素名or特徴の欄に記載された事項は、各請
求項に記載された発明の内容を概略的に簡潔に記してあ
るに過ぎないので、権利範囲の解釈は当然に請求項の記
載に依る。
【0070】B;対応実施形態の欄に記された番号は、
その欄に該当する請求項に係る構成が開示されている実
施形態の番号を意味する。
【0071】C;対応実施形態の欄に当該実施形態番号
と共に括弧書きが付記されている場合には、当該番号の
実施形態中の括弧書きの図番の実施形態が対応実施形態
であることを意味する。
【0072】例えば、請求項6の欄に記された「1(6
〜10)」というのは、第1実施形態中の図6〜図10
に示された実施形態が対応実施形態であることを意味し
ている。 〔実施形態全般についての補足〕 (1) 第2実施形態以降の実施形態の説明において、
先行する実施形態中に説明した部品・部分と同一の部品
・部分又は形状等が異なっても同じタイプに属するとい
う意味で実質的に同一である部品・部分については同一
番号を付し、その部品・部分についての構成・作用等の
説明を適宜省略する。 (2) 本明細書においては、部材が変形せずにそのま
ま(後方へ)移動する場合の他、部材が変形した結果当
該部材の局所的な部位が(後方へ)移動する場合も含め
て、「(後方)変位」という語を使用する。なお、前者
の部材としてはマスタシリンダ等が該当し、後者の部材
としてはダッシュパネル等が該当する。 (3) 以下に説明する各実施形態では、吊り下げ式の
主ブレーキペダルを対象として本発明を適用している
が、本発明の適用対象はこれに限らず、吊り下げ式のク
ラッチペダルや吊り下げ式のパーキングブレーキペダル
に対しても適用可能である。 〔第1実施形態〕以下、図1〜図9を用いて第1実施形
態を説明する。
【0073】図1には、プッシュロッド連結タイプの吊
り下げ式のブレーキペダル10の周辺構造が側面視で概
略的に示されている。この図に示されるように、ブレー
キペダル10の前方側には、車両のエンジンルーム12
と車室内空間14とを仕切るダッシュパネル16が略垂
直に配置されている。ダッシュパネル16の後方側に
は、乗員の踏力が付与されるブレーキペダル10が配設
されている。また、ダッシュパネル16の前方側には、
ブレーキペダル10に付与された乗員の踏力を増強する
ブレーキブースタ18と、このブレーキブースタ18に
よって増強された圧力を液圧に変換するマスタシリンダ
20と、液圧系統の体積変化に追従してブレーキフルー
ドを貯留及び補充するリザーバタンク22とが一体的に
配設されている。
【0074】上述したブレーキペダル10は、狭幅の板
材を適宜屈曲させて形成したペダル支持部24と、この
ペダル支持部24の下端部に設けられ乗員の踏力が付与
されるペダルパッド26と、を含んで構成されている。
ブレーキペダル10のペダル支持部24の中間部には、
ブレーキブースタ18から突出してダッシュパネル16
を貫通するプッシュロッド(オペレーティングロッド)
28の先端部がクレビス及びクレビスピン(両者を代表
して「P1」で示す)を介して相対回転自在に連結され
ている。
【0075】また、ブレーキペダル10におけるペダル
支持部24の上端部は、ペダルブラケット30に揺動可
能に支持されている。
【0076】最初に、図1、図3及び図4を用いて、ペ
ダルブラケット30の単品構成並びに組付構成について
説明する。図4に示されるように、ペダルブラケット3
0は、互いに平行に配置された一対のサイドプレート3
2と、これらのサイドプレート32の前端部同士を連結
し前方側での取付座面を構成するベースプレート34
と、サイドプレート32の後端部間を連結し後方側での
取付座面を構成するリヤプレート36と、によって構成
され、平面視では略矩形の枠状に構成されている。な
お、ベースプレート34の前面側の所定部位には、複数
の筒状のカラー38(図1及び図3参照)が予め固着さ
れている。また、各サイドプレート32の前部には主と
してその前後方向に対する剛性のチューニングを行うた
めの略三角形状の肉抜き孔40が形成されており、更に
各サイドプレート32の後部には前後方向を長手方向と
する長孔42が形成されている。
【0077】上記構成のペダルブラケット30は、ベー
スプレート34側がダッシュパネル16に固定されると
共にリヤプレート36側が車体側ブラケット44に固定
されることで車体に組付けられている。なお、車体側ブ
ラケット44は、左右のフロントピラーを繋ぐカウルイ
ンナパネルや車両幅方向に沿って配設されるインパネリ
インフォースメントといった車体側高強度部材に固着さ
れている。具体的には、各カラー38がダッシュパネル
16に突き当てられた状態で、ブレーキブースタ18か
ら突出するスタッドボルト46(図3参照)が当該カラ
ー38内へ挿入され、この状態でナット48がスタッド
ボルト46に螺合されることにより、ペダルブラケット
30のベースプレート34がダッシュパネル16に固定
されている。なお、ダッシュパネル16とベースプレー
ト34との間には、図示しない遮音材であるダッシュイ
ンシュレータが介在される。また、ダッシュパネル16
の前方側の面にウエルドナットを予め溶着させておい
て、取付ボルトをベースプレート34側から螺入させる
ようにしてもよい。一方、リヤプレート36の上端部は
後方へ屈曲されており、この屈曲部が車体側ブラケット
44(図1参照)に当接された状態で車体側ブラケット
44のウエルドナット50に取付ボルト52が螺合され
ることにより、ペダルブラケット30のリヤプレート3
6が車体側ブラケット44に固定されている。
【0078】次に、図2、図4及び図5を用いて、ブレ
ーキペダル10の上端部の軸支構造について説明する。
図2及び図4に示されるように、上述したブレーキペダ
ル10のペダル支持部24の上端部は、ペダルブラケッ
ト30の一対のサイドプレート32間に配置されてい
る。なお、ブレーキペダル10のペダル支持部24には
図示しないリターンスプリングが係止されており、常時
初期位置に復帰させるように付勢している。さらに、ペ
ダル支持部24の上端部には前述した長孔42と対向す
る位置に円形の貫通孔54が形成されている。この貫通
孔54内へは、略円筒形状とされたペダルボス56が貫
通状態で配置されている。なお、ペダルボス56の軸方
向中間部には肉寄せすることにより形成された一対の大
径部56Aが設けられており、これらの大径部56A間
にペダル支持部24が配置されることでブレーキペダル
10の車両幅方向の位置ずれが防止されている。また、
図5にも示されるように、ペダルボス56の両側部に
は、円筒部及び鍔部から成るブッシュ58がそれぞれ嵌
入されている。なお、双方のブッシュ58の鍔部の外端
面間の距離は、一対のサイドプレート32の内面間の距
離に略一致している。さらに、これらのブッシュ58内
には、円筒状のカラー60が挿入されている。そして、
このカラー60の両側部が一対のサイドプレート32の
長孔42内に挿入された状態で当該カラー60内に座付
ボルト62が挿入され、貫通端部にワッシャ64を介し
てナット66が螺合されることにより、ブレーキペダル
10のペダル支持部24の上端部が座付ボルト62及び
ナット66から成る回転軸部68を回転(揺動)中心と
して揺動可能にペダルブラケット30に支持されてい
る。なお、カラー60の外径寸法は、長孔42の溝幅よ
りも若干小さく設定されている。
【0079】ここで、本実施形態では、所定値以上の外
力が車両前部に作用した際に、ブレーキペダル10の回
転軸部68を略車両後方側へ移動させることでブレーキ
ペダル10のペダルパッド26(踏面)の変位を制御す
る構成が付加されており、以下に詳述する。
【0080】図1〜図4に示されるように、上述したペ
ダルブラケット30の各サイドプレート32の外側に
は、狭幅の板材を平面視で略L字形に屈曲させることに
より設けられたプッシュプレート70がそれぞれ配設さ
れている。プッシュプレート70の前端部は外方へ屈曲
されてフランジ部とされており、サイドプレート32の
前端部に同様に設けられたフランジ部に一点又は二点の
スポット溶接等により簡易的に溶接されている(溶接箇
所を図3に「Y」で示す)。なお、溶接に替えて粘着力
の強いテープやリベット、ボルト・ナット等によって両
者を簡易的に固着するようにしてもよい。これにより、
ダッシュパネル16への組付前におけるプッシュプレー
ト70の前端部のフランジ部とペダルブラケット30の
サイドプレート32のフランジ部との位置ずれを防止し
ている。そして、プッシュプレート70の前端部のフラ
ンジ部、ペダルブラケット30のサイドプレート32の
フランジ部、及びベースプレート34の三者が重合され
た状態で、前述したブレーキブースタ18から突出する
スタッドボルト46及びナット48によってプッシュプ
レート70の前端部がダッシュパネル16側に固定され
ている。
【0081】上記構成のプッシュプレート70の後端部
はサイドプレート32に沿って略車両斜め後方側へ延出
されており、ペダルブラケット30の長孔42の前端位
置の外側に配置されている。なお、プッシュプレート7
0とサイドプレート32との間には若干の隙間が設定さ
れている。そして、前述したブレーキペダル10の回転
軸部68を構成する(組付ける)際に、一方のプッシュ
プレート70の後端部を座付ボルト62の頭部座面と一
方のサイドプレート32との間に介在させると共に、他
方のプッシュプレート70の後端部をワッシャ64と他
方のサイドプレート32との間に介在させ、この状態で
前述した如くして座付ボルト62及びナット66によっ
てプッシュプレート70の後端部が回転軸部68に連結
されている。
【0082】さらに、プッシュプレート70の前後方向
に対する剛性は、ペダルブラケット30の前後方向に対
する剛性よりも高くなるように設定されている。なお、
プッシュプレート70の車両幅方向(肉厚方向)に対す
る曲げ剛性も充分高く設定されている。また、ペダルブ
ラケット30に対するプッシュプレート70の前後方向
の剛性の相対的なチューニングは、前述したペダルブラ
ケット30のサイドプレート32に形成される肉抜き孔
40を利用するといった手法の他、双方の板厚に差異を
設けるといった手法やフランジ等の補強部分を設けると
いった手法等によって行ってもよい。
【0083】次に、本実施形態の作用並びに効果を説明
する。通常走行状態においては、ブレーキペダル10は
リターンスプリングの付勢力によって初期位置に保持さ
れている。この状態で、乗員がブレーキペダル10のペ
ダルパッド26に踏力を付与すれば、ブレーキペダル1
0は回転軸部68回りに略車両前方側へ揺動され、プッ
シュロッド28が同方向へ押圧される。
【0084】一方、所定値以上の外力が車両の前方から
作用した際には、以下の如く作用する。なお、車両の前
方から外力が作用する形態としては種々の形態が想定さ
れるが、ここでは、ブレーキペダル10とプッシュロッ
ド28との連結点(P1)の後方変位速度に対してダッ
シュパネル16の後方変位速度の方が相対的に充分大き
いような場合、即ち、ブレーキペダル10を乗員が踏み
込んでいるような場合を例にして説明する。すなわち、
このような場合には、ダッシュパネル16が先行して後
方変位すると共にマスタシリンダ20が追従して後方変
位するとみなすことができ、しかも乗員がブレーキペダ
ル10を踏み込んでいることから、ブレーキペダル10
とプッシュロッド28との連結点(P1)の後方変位速
度に対してダッシュパネル16の後方変位速度の方が相
対的には充分に大きくなる。
【0085】この場合、車両の前方から作用する荷重を
受けてダッシュパネル16が後方変位すると、これに伴
いペダルブラケット30の一対のサイドプレート32が
前後方向に座屈する。より詳しくは、ベースプレート3
4がダッシュパネル16に固定されリヤプレート36が
車体側高強度部材に固着された車体側ブラケット44に
固定されるこでペダルブラケット30が組付けられてい
ること、並びに、一対のサイドプレート32にはその前
後方向に対する剛性を低下させるための肉抜き孔40が
形成されていることから、所定値以上の外力が車両の前
方から作用してダッシュパネル16が後方変位すると、
サイドプレート32にはベースプレート34側から車両
後方側への荷重が入力されると共にリヤプレート36か
ら車両前方側への反力が入力されるため、サイドプレー
ト32は略車両後方側へ向けて(前後方向に)座屈す
る。
【0086】しかし、このときプッシュプレート70の
前後方向に対する剛性はペダルブラケット30の前後方
向に対する剛性よりも高く設定されていることから、プ
ッシュプレート70は前後方向に座屈することなく、そ
のままダッシュパネル16更にはベースプレート34に
押圧されて後方変位する。従って、プッシュプレート7
0の後端部に軸支されているブレーキペダル10の回転
軸部68が、ペダルブラケット30の長孔42に沿って
略車両後方側へと移動する。この結果、ブレーキペダル
10のペダルパッド26には連結点(P1)回りに略車
両前方側への回転力が付与されて、ペダルパッド26は
略車両前方側へ変位する。
【0087】このように本実施形態では、ペダルブラケ
ット30に前後方向を長手方向としブレーキペダル10
の回転軸部68を支持する長孔42を形成すると共に、
所定値以上の外力が車両前部に作用した際にはダッシュ
パネル16の変形を利用して回転軸部68を長孔42に
沿って略車両後方側へ移動させるプッシュプレート70
を配設したので、ブレーキペダル10のペダルパッド2
6を略車両前方側へ変位させることが可能となる。換言
すれば、本実施形態によれば、所定値以上の外力が車両
の前方から作用した際にダッシュパネル16の後方変位
を利用してブレーキペダル10のペダルパッド26が略
車両前方側へ変位するように制御することができる。こ
の結果、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
における乗員の慣性移動による脚部の膝の屈曲を抑制す
ることができ、ひいては乗員の脚部の膝をステアリング
コラムから遠ざけることができる。
【0088】また、本実施形態では、既存のペダルブラ
ケット30に長孔42を形成すると共にこの長孔42内
に保持された既存の回転軸部68を新設のプッシュプレ
ート70に連結するという少ない部品点数による機械的
な構成によってブレーキペダル10のペダルパッド26
の変位を制御する構成としたので、確実な作動が得られ
る。このため、構造の簡素化を図ることができると共に
作動に対する信頼性を向上させることができる。
【0089】なお、本実施形態では、一対のプッシュプ
レート70をペダルブラケット30と共にダッシュパネ
ル16側へ共締めする構成を採ったが、必ずしもプッシ
ュプレート70をペダルブラケット30と共に共締めす
る必要はなく、プッシュプレート70をダッシュパネル
16に直接取り付けてもよい。
【0090】また、本実施形態では、回転軸部68の移
動をガイドするガイド手段としてペダルブラケット30
に長孔42を形成する構成を採ったが、ガイド手段の構
成としては種々の構成を採ることが可能である。例え
ば、後述する第9実施形態におけるプッシュプレート2
00では一対のサイドプレート32の内側に配置される
ことから、長孔42に替えてサイドプレート32の対応
部位に断面コ字形等のガイドレールを配設するようにし
てもよい。
【0091】さらに、サイドプレート32に形成した長
孔42に替えて、当該長孔42の後端側をそのまま後方
側へ延長してサイドプレート32の後端に至らせる構成
(つまり、切欠状の長孔)を用いてもよい。
【0092】また、本実施形態では、プッシュプレート
70の前端部をダッシュパネル16側へ固定的に取り付
けたが、これに限らず、プッシュプレート70の前端部
をダッシュパネル16側にヒンジ結合する構成を採って
もよい。以下に、図6〜図9を用いて、その幾つかの例
を示す。
【0093】図6に示される実施形態では、ペダルブラ
ケット30のベースプレート34に、平面視でコ字形の
受部80が固定されている。この受部80内にはプッシ
ュプレート70の前端部(なお、ここでは前述した図3
に示される外方側へ屈曲するフランジ部は設けていな
い)が挿入されており、この状態で当該受部80と当該
前端部とがヒンジピン82でヒンジ結合されている。こ
の場合、ダッシュパネル16が初期面方向(垂直方向)
に対して多少の角度をもって後方変位することにより、
長孔42に対するプッシュプレート70の設定組付角度
が多少ずれたとしても、プッシュプレート70の前端部
がヒンジピン82回りに上下方向に揺動することで、当
該ずれを吸収することができる。従って、ダッシュパネ
ル16の後方変位方向に拘らず、回転軸部68を長孔4
2に沿ってスムーズに後方へ移動させることができる。
【0094】また、図7に示される実施形態では、プッ
シュプレート70の前端部がペダルブラケット30のサ
イドプレート32の前端部側にリベット84によってピ
ン結合されている。なお、プッシュプレート70の前端
部とサイドプレート32の前端部側との間には、テフロ
ン等の樹脂製とされた薄肉のワッシャ86が介在されて
いる。これにより、プッシュプレート70は、リベット
84を回転中心として回転可能に構成されている。
【0095】さらに、図8及び図9に示される実施形態
では、一対のプッシュプレート70の前端部とサイドプ
レート32の前端部側とが、リベット84ではなく回転
支軸部88によってピン結合されている。この回転支軸
部88は、一対のサイドプレート32の前端部側の外側
面間の距離よりも若干長い軸長に設定されかつ双方の前
端部側を貫通するカラー90と、このカラー90内に挿
入されるボルト92と、このボルト92の端部に螺合さ
れるナット94と、によって構成されている。なお、プ
ッシュプレート70の前端部とペダルブラケット30の
サイドプレート32の前端部側との間には、前記同様の
ワッシャ86が介在されている。
【0096】上記いずれの実施形態によっても、前述し
た受部80を用いたヒンジ構成の実施形態と同様の作
用、効果が得られる。
【0097】なお、上述した第1実施形態と請求項5記
載の発明との関係について補足すると、連結手段がプッ
シュプレート70に相当し、ガイド手段が長孔42に相
当する。ここで、連結手段は荷重受部と回転軸部とを連
結するものであり、ここにいう荷重受部としては狭義に
は本実施形態ではダッシュパネル16が相当するが、広
義にはペダルブラケット30の一部(即ち、ダッシュパ
ネル16に取り付けられかつダッシュパネル16の後方
変位時に座屈変形せずに後方変位するベースプレート3
4、更には座屈変形するとしてもその変形量は微量であ
るサイドプレート32の前端部(肉抜き孔40よりも前
方側の部分))までが相当する。 〔第2実施形態〕以下、図10を用いて第2実施形態を
説明する。
【0098】図10に示されるように、この実施形態で
は、ペダルブラケット30の一対のサイドプレート32
が下方へ延出されて幅広に形成されている。このサイド
プレート32には、前述した前後方向を長手方向とする
長孔42に替えて、略車両後方下側へ向けて円弧状に延
びる長孔98が形成されている。そして、この長孔98
の上端部にブレーキペダル10の回転軸部68が位置さ
れている。
【0099】上記構成によれば、前述した形態におい
て、ダッシュパネル16が後方変位することによりペダ
ルブラケット30が前後方向に座屈すると、プッシュプ
レート70によってペダルブラケット30の回転軸部6
8(正確にはカラー60)が長孔98の後方側の内周面
に圧接される。この長孔98は前述した如く略車両後方
下側へ向けて円弧状に形成されているため、回転軸部6
8の移動軌跡も略車両後方下側へ向かう円弧状軌跡とな
り、回転軸部68は同図に二点鎖線で示される如くこの
長孔98に沿って略車両後方下側へ向けて移動する。従
って、ブレーキペダル10のペダルパッド26が略車両
前方側へ向けて変位するように制御することができ、乗
員の脚部の膝をステアリングコラムから遠ざけることが
できる。
【0100】しかも、本実施形態では、長孔98が略車
両後方下側へ向かう円弧状とされているので、前後方向
に延びる長孔42を用いた場合に比し、ブレーキペダル
10のペダルパッド26を積極的に車両前方側へ変位さ
せることができる。 〔第3実施形態〕以下、図11を用いて第3実施形態を
説明する。
【0101】図11に示されるように、この実施形態で
は、ブレーキペダル10の回転軸部68とマスタシリン
ダ20とがワイヤ100(概念的には牽引手段である)
を介して連結されている。具体的に説明すると、回転軸
部68の一方の端部にはワイヤ100の一端が係止され
ている。なお、係止構造としては、ワイヤ100の一端
に環状の金具を取り付けておき、この金具を座付ボルト
62の座面と一方のプッシュプレート70の後端部との
間に挟持させる構成を採ることができる。ワイヤ100
の中間部はペダルブラケット30の一方のサイドプレー
ト32における長孔98の下方に軸支されたインナプー
リ102(概念的には牽引方向変更手段或いは中継手段
である)に巻き掛けられた後、車両前方側へ引き出され
て車体側に固定的に軸支されたアウタプーリ104(概
念的には牽引方向変更手段或いは中継手段である)に巻
き掛けられ、更にこのアウタプーリ104で折り返され
てマスタシリンダ20の前端部近傍に係止されている。
【0102】なお、アウタプーリ104の配設部位とし
ては、エンジンルーム12内においてマスタシリンダ2
0よりも車両前方側でかつ所定値以上の外力が車両の前
方から作用した際の変形が少ない部位(例えば、サスペ
ンションタワーやフロントサイドメンバ等)を選択する
のが好ましい。また、運転席側の前方から所定値以上の
外力が作用した場合を考慮するならば、左右のサスペン
ションタワー等にアウタプーリ104をそれぞれ配設す
ると共に、ワイヤ100を二本用意して各ワイヤ100
を各アウタプーリ104に巻き掛けるようにすればよ
い。
【0103】上記構成によれば、前述した形態において
ペダルブラケット30が前後方向に座屈すると、プッシ
ュプレート70に押圧されて回転軸部68が長孔98に
沿って略車両後方下側へと移動される。従って、本実施
形態においても、ブレーキペダル10のペダルパッド2
6が略車両前方側へ向けて変位するように制御すること
ができ、乗員の脚部の膝をステアリングコラムから遠ざ
けることができる。
【0104】しかも、ダッシュパネル16の後方変位に
伴ってマスタシリンダ20が後方変位すると、ワイヤ1
00の他端が後方へ引っ張られる。このため、ワイヤ1
00の一端が係止されている回転軸部68にインナプー
リ102側への引張力が作用し、この引張力が回転軸部
68を長孔98に沿って移動させる際の助勢力となる。
すなわち、回転軸部68は本来的にはプッシュプレート
70からの押圧力を原動力として略車両後方下側へ移動
されるが、本実施形態では回転軸部68を移動させる際
にワイヤ100による引張力が加わるので、回転軸部6
8を略車両後方下側へ移動させる力を増強させることが
できる。従って、回転軸部68の略車両後方下側への移
動の確実化を図ることができる。
【0105】なお、本実施形態ではワイヤ100の他端
をマスタシリンダ20に係止させているが、これに限ら
ず、ブレーキブースタ18やダッシュパネル16に係止
させてもよい。
【0106】また、プッシュプレート70を廃止して回
転軸部68にワイヤ100の一端を直接係止させること
も可能であり、この場合にはワイヤ100による引張力
が回転軸部68を移動させる際の原動力となる。なお、
この場合には、本実施形態は、請求項24記載の発明の
一実施形態ではなく、請求項1記載の発明の一実施形態
となる。 〔第4実施形態〕以下、図12及び図13を用いて第4
実施形態を説明する。
【0107】図12に示されるように、この実施形態で
は、プッシュプレート70に替えてこれよりも前後方向
に長いプッシュバー106を用いている。プッシュバー
106の後端部はブレーキペダル10の回転軸部68に
連結されており、又プッシュバー106の中間部はダッ
シュパネル16を貫通してエンジンルーム12側へ延出
され、更にプッシュバー106の前端部はマスタシリン
ダ20の前端部に固定されている。なお、プッシュバー
106の前後方向に対する剛性は、ペダルブラケット3
0の前後方向に対する剛性よりも高くなるように設定さ
れている。
【0108】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際には、以下の如く作用する。な
お、ここでは、ブレーキペダル10とプッシュロッド2
8との連結点(P1)の後方変位速度に対してマスタシ
リンダ20の後方変位速度が充分に大きいような形態を
例にして説明する。なお、このような形態としては、例
えば乗員(ドライバ)がブレーキペダル10を踏み込ん
だ状況下で、所定値以上の外力が車両の前方から作用し
た際の荷重がダッシュパネル16に作用する前にマスタ
シリンダ20に直接的に作用するような場合が該当し、
又この場合にはマスタシリンダ20の後方変位量の方が
ダッシュパネル16の後方変位量よりも大きくなる。
【0109】この場合、車両の前方から作用する荷重を
受けてマスタシリンダ20が後方変位すると、これに伴
いダッシュパネル16も後方変位してペダルブラケット
30のサイドプレート32が前後方向に座屈する。この
ため、プッシュバー106の後端部に軸支されているブ
レーキペダル10の回転軸部68が、ペダルブラケット
30の長孔42に沿って略車両後方側へと移動する。こ
の結果、ブレーキペダル10のペダルパッド26に連結
点(P1)回りに略車両前方側への回転力が付与される
ため、ブレーキペダル10のペダルパッド26が略車両
前方側へ向けて変位するように制御することができ、乗
員の脚部の膝をステアリングコラムから遠ざけることが
できる。
【0110】しかも、この場合の荷重はダッシュパネル
16に作用する以前にマスタシリンダ20に直接的に作
用し、マスタシリンダ20の後方変位量はダッシュパネ
ル16の後方変位量よりも大きいことから、本実施形態
の如く構成すれば、所定値以上の外力が車両の前方から
作用した際に当該外力をブレーキペダル10の回転軸部
68に短時間で伝達することができると共に回転軸部6
8の略車両後方側への後方変位量を増加させることがで
きる。従って、回転軸部68の略車両後方側への移動の
迅速化及び確実化を図ることができる。
【0111】なお、本実施形態では、プッシュバー10
6の前端部をマスタシリンダ20の前端部に固定した
が、これに限らず、図13に示される如くプッシュバー
106の前端部をダッシュパネル16よりも車両前方側
に配置される車体構成部材であるサスペンションタワー
108に固定してもよいし、所定値以上の外力が車両の
前方から作用した際に後方変位量が大きいと思われるエ
ンジンマウント、バッテリ、クロスメンバ、フロントバ
ンパ等に固定してもよい。 〔第5実施形態〕以下、図14〜図16を用いて第5実
施形態を説明する。
【0112】図14に示されるように、この実施形態で
は、電気的な構成によって所定値以上の外力が車両の前
方から作用した状態を検出して回転軸部68を後方移動
させる点に特徴がある。
【0113】すなわち、マスタシリンダ20の前端部に
は、前記状態を検出するための加速度センサであるGセ
ンサ110が配設されている。なお、Gセンサ110に
替えて、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
の荷重を直接検出する荷重検出センサや所定値以上の外
力が車両の前方から作用した際の部材の後方変位量を検
出するストローク検出センサ等を用いてもよい。一方、
回転軸部68には、モータ等の駆動源と、この駆動源か
らの駆動力によりラックアンドピニオン等の機構によっ
て回転軸部68を長孔42に沿って所定量移動させる駆
動手段と、を含んで構成されるアクチュエータ112が
配設されている。上述したGセンサ110及びアクチュ
エータ112は制御装置114に接続されており、制御
装置114ではGセンサ110から出力された検出信号
に基づいてアクチュエータ112の駆動を制御するよう
になっている。
【0114】上記構成によれば、図15に示されるよう
に、ステップ116で検出Gの値sが基準Gの値Sより
も大きいか否かが判断される。すなわち、ここでは、G
センサ110からの検出信号が取り込まれた後、この検
出信号に基づいて検出Gの値sが演算される。そして、
この演算結果である検出Gの値sが予め設定された基準
Gの値Sよりも大きいか否かが判断される。次いで、ス
テップ116で肯定された場合には、ステップ118で
回転軸部68の移動量dが演算される。すなわち、ここ
では、d=k1 ×sなる式によって回転軸部68の移動
量dを演算する。なお、k1 は補正係数(定数)であ
る。また、ステップ116で否定された場合には、その
ステップが繰り返される。
【0115】次いで、ステップ120で、回転軸部68
の移動量dが長孔42の長さDよりも短いか否かが判断
される。ステップ120で否定された場合には、ステッ
プ122に移行して回転軸部68の移動量dは長孔42
の長さDに設定(決定)される。つまり、演算した結
果、移動量dが長孔42の長さDよりも長い場合には、
回転軸部68の実際の移動量を長孔42の長さDの長さ
に制限する趣旨である。一方、ステップ120で肯定さ
れた場合には、回転軸部68の移動量dは、演算結果通
りの値に設定(決定)される。
【0116】次いで、ステップ124で、アクチュエー
タ112に駆動信号が出力されて回転軸部68(ピボッ
ト点)を決定した移動量d〔mm〕だけ後方へ移動させ
て終了する。
【0117】従って、本実施形態においても、ブレーキ
ペダル10のペダルパッド26が略車両前方側へ向けて
変位するように制御することができ、乗員の脚部の膝を
ステアリングコラムから遠ざけることができる。
【0118】なお、本実施形態では、単一のGセンサ1
10をマスタシリンダ20の前端部に配設したが、これ
に限らず、図16に示される如く、エンジンルーム12
内や車体前端部等に複数個設け、所定値以上の外力が車
両の前方からどのようなかたちで作用したのかとか、そ
れに基づく車体変形の違いを詳細に検出し総合的に判断
して回転軸部68(ピボット点)の移動量を決定しても
よい。さらに、制御装置114のプログラムを変更する
ことによって、所定値以上の外力が車両の前方からどの
ようなかたちで作用したのかとか、それに基づく車体変
形の違いに応じて、回転軸部68の移動量の他に移動速
度を加味した制御を行うようにしてもよい。 〔第6実施形態〕以下、図17〜図22を用いて第6実
施形態を説明する。
【0119】図17に示されるように、この実施形態で
使用されるブレーキペダル130はプッシュロッド非連
結タイプとされており、ペダル支持部132の中間部上
端寄りにて支軸134回りに揺動可能に支持されてい
る。また、ブレーキペダル130のペダル支持部132
の上端部は、車両後方側へ向けて湾曲しながら突出され
ている(以下、この部位を「突出端部132A」と称
す)。なお、ペダル支持部132の中間部前端寄りには
小孔が形成されており、この小孔にリターンスプリング
136の一端が係止されている。リターンスプリング1
36の他端はダッシュパネル16側に係止されており、
これによりブレーキペダル130は支軸134回りに図
上反時計方向(実線図示位置方向)へ常時回転付勢され
ている。
【0120】また、ペダルブラケット30の後端部に
は、後方斜め下方へ直線的に延出される長孔42が形成
されている。この長孔42の前端部には、略「へ」の字
形の揺動リンク138の中間部に配置され当該揺動リン
ク138の回転中心となる回転軸部68が配置されてい
る。さらに、この回転軸部68には、プッシュプレート
70の後端部が連結されている。なお、プッシュプレー
ト70の前端部はベースプレート34を介してダッシュ
パネル16側に固定されている。
【0121】上述した揺動リンク138の一方の端部に
は、ブレーキブースタ18から突出するプッシュロッド
28の先端部がヒンジピン140によってヒンジ結合さ
れている。また、揺動リンク138の他端部には、直線
状の連結リンク142の下端部がヒンジピン144によ
ってヒンジ結合されている。さらに、連結リンク142
の上端部には、前述したブレーキペダル130のペダル
支持部132の突出端部132Aがヒンジピン146に
よってヒンジ結合されている。
【0122】上記構成によれば、通常のブレーキ操作時
においては、ペダルパッド148に踏力が付与されてブ
レーキペダル130が支軸134回りに略車両前方側へ
揺動されると、連結リンク142を介して揺動リンク1
38が回転軸部68回りに反時計方向へ揺動する。この
ため、揺動リンク138の一端部によってプッシュロッ
ド28が車両前方側へ押圧されることになる。なお、こ
のような連結リンク142及び揺動リンク138といっ
たリンク機構を用いてプッシュロッド28を押圧する構
成を採ったのは、主としてペダル比を所望の値に設定す
ることにより、ブレーキペダル130の操作フィーリン
グを向上させることにある。
【0123】ここで、上述した構成において、所定値以
上の外力が車両の前方から作用すると、ダッシュパネル
16が後方変位することによりプッシュプレート70の
後端部が後方へ変位される。このため、プッシュプレー
ト70の後端部に軸支されている揺動リンク138の回
転軸部68が、長孔42に沿って後方斜め下方へ移動さ
れる。このため、揺動リンク138の他端部が同方向へ
牽引され、これに伴い連結リンク142のヒンジピン1
44も同方向へ牽引される。従って、連結リンク142
は長孔42の延長線上に位置する如く回転し、この際の
回転力によって連結リンク142とブレーキペダル13
0の突出端部132Aとを結合させているヒンジピン1
46が下方へ牽引される。この結果、ブレーキペダル1
30は支軸134回りに時計方向(二点鎖線図示位置方
向)へ揺動する。
【0124】従って、本実施形態においても、ブレーキ
ペダル130のペダルパッド148が略車両前方側へ向
けて変位するように制御することができ、乗員の脚部の
膝をステアリングコラムから遠ざけることができる。
【0125】特に、本実施形態では、揺動リンク138
及び連結リンク142を用いてブレーキペダル130に
支軸134回りに時計方向への回転モーメントを付与す
ることができるので、ペダルパッド148を略車両前方
側へ積極的に変位させることができる点において優れて
いる。
【0126】また、本実施形態の如く、複数のリンクを
組み合わせることにより、ブレーキペダル130、連結
リンク142及び揺動リンク138の形状・配置を任意
に変更することができる。従って、設計の自由度を高め
ることができる。その効果を裏付ける実施形態として、
図18〜図20に示される実施形態を示しておく。なお
これらの図においてはブレーキペダル130、連結リン
ク142及び揺動リンク138の形状・配置の変更の可
能性を示すことに主眼があるため概略的に図示してい
る。また、作動については本実施形態と同様であるの
で、その説明は省略する。
【0127】また、図21に示される実施形態では、前
述した連結リンク142を用いる替わりに、揺動リンク
138の他端部に回転コロ150が軸支されている。こ
の回転コロ150の外周面はブレーキペダル130の突
出端部132Aの後面に当接しており、ブレーキペダル
130が揺動されると回転コロ150が転動しながら揺
動リンク138を回転軸部68回りに図上反時計方向へ
回転させるようになっている。
【0128】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用すると、プッシュプレート70によっ
て揺動リンク138を軸支している回転軸部68が長孔
42に沿って後方斜め下方へ移動するため、回転コロ1
50も同方向へ変位する。従って、ブレーキペダル13
0は、そのペダル支持部132の後方側の面が回転コロ
150によって押圧されながら支軸134回りに略車両
前方側へ揺動する。この結果、ペダルパッド148を略
車両前方側へ積極的に変位させることができる。
【0129】また、図22に示される実施形態では、揺
動リンク138が直線状に形成されている。この揺動リ
ンク138の他端部には係合ピン152が立設されてお
り、これに対応してブレーキペダル130の突出端部1
32Aの側面にも円弧状の係合孔154が形成されてい
る。なお、係合孔154に替えて溝状の係合凹部として
もよい。そして、この係合孔154の下端部内へ係合ピ
ン152が係合されることにより、揺動リンク138が
ブレーキペダル130と連結されている。
【0130】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用すると、プッシュプレート70によっ
て揺動リンク138を軸支している回転軸部68が長孔
42に沿って後方移動する。このため、係合ピン152
も同方向へ同量だけ後方移動しようとする。従って、係
合ピン152に係合孔154が案内されてブレーキペダ
ル130が支軸134回りに図上時計方向へ揺動する。
この結果、所定値以上の外力が車両の前方から作用した
際にペダルパッド148を略車両前方側へ積極的に変位
させることができる。
【0131】なお、本実施形態の構成に、前述した第3
実施形態に係るワイヤ100、インナプーリ102、ア
ウタプーリ104を用いた助勢手段を付加してもよい。 〔第7実施形態〕以下、図23〜図29を用いて第7実
施形態を説明する。
【0132】図23〜図25に示されるように、この実
施形態においても、前述した図17に示される実施形態
と同様のリンク機構が採用されている。すなわち、揺動
リンク138の一端部とプッシュロッド28の先端部と
がヒンジピン140によって連結され、揺動リンク13
8の他端部とブレーキペダル130の突出端部132A
とがヒンジピン144、146によって連結リンク14
2を介して相対回転可能に連結されている。従って、ブ
レーキペダル130の突出端部132Aと揺動リンク1
38の他端部とは、連結リンク142を介して相対回転
可能に間接的に連結されている。
【0133】但し、揺動リンク138の回転中心として
はボルト及びナットから成る支軸164が採用されてお
り、又前述した実施形態で用いられた長孔42は形成さ
れていない。
【0134】ここで、上述した揺動リンク138の支軸
164とブレーキペダル130の支軸134とは、側面
視で略コ字形とされたストッパプレート166によって
連結されている。なお、ストッパプレート166は、ブ
レーキペダル130のペダル支持部132を挟んで一対
設けられている(図24参照)。さらに、連結リンク1
42の上端部には、大径孔168A及びスライド孔16
8B並びに両者を接続する部位に設けられた狭幅部16
8Cから成るエネルギー吸収孔168(図25及び図2
6参照)が形成されている。なお、大径孔168Aの内
径寸法は連結リンク142の上端部とブレーキペダル1
30の突出端部132Aとを連結するヒンジピン146
の軸部よりも大径とされており、又スライド孔168B
の幅方向寸法は当該軸部と略同一幅とされている。さら
に、狭幅部168Cの幅方向寸法は当該軸部よりも狭く
設定されており、所定値以上の荷重が当該軸部に作用す
ることにより塑性変形する(潰れる)ようになってい
る。そして、大径孔168A内に貫通状態で配置された
ヒンジピン146の直上に、前述したストッパプレート
166のストッパ部166Aが近接(又は当接)状態で
配置されている。
【0135】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用すると、マスタシリンダ20の後方変
位に伴ってプッシュロッド28が後方変位し、これに伴
い揺動リンク138が支軸164回りに時計方向へ回転
する。このため、連結リンク142を介してブレーキペ
ダル130の突出端部132Aが上方へ押圧される。こ
れにより、ブレーキペダル130には支軸134回りに
反時計方向への回転力が付与されるが、ヒンジピン14
6の軸部がストッパプレート166のストッパ部166
Aに当接するため、当該軸部はストッパ部166Aから
反力を受けてエネルギー吸収孔168の狭幅部168C
を塑性変形させる。なお、この際に、エネルギー吸収が
なされる。この結果、ヒンジピン140の軸部はエネル
ギー吸収孔168のスライド孔168B内へ相対的に移
動し、ブレーキペダル130のペダルパッド148は初
期位置に保持される。従って、本実施形態においても、
ブレーキペダル130のペダルパッド148が略車両後
方側へ向けて変位することはなく、その意味でペダルパ
ッド148の変位を制御することができる。
【0136】なお、本実施形態では、ストッパプレート
166及びエネルギー吸収孔168から成るエネルギー
吸収構造(手段)を採用したが、これに限らず、図26
に示される如く、種々のエネルギー吸収構造(手段)を
採用することができる。簡単に説明すると、同図(A)
に示される構成では、ヒンジピン146の軸部が貫通可
能な径寸法とされた大径孔168Aと、軸部の軸径より
も若干狭幅に形成されたスライド孔168Bと、によっ
てエネルギー吸収孔168が構成されており、所定値以
上の荷重が当該軸部に作用すると、スライド孔168B
を割り開いて当該軸部が移動するようになっている。ま
た、同図(B)、(C)に示される構成では、ヒンジピ
ン146の軸部が貫通可能な均一幅のスライド孔によっ
てエネルギー吸収孔168が構成されており、このエネ
ルギー吸収孔168内に所定形状のシェアピン170が
挿入されている。そして、所定値以上の荷重が当該軸部
に作用すると、エネルギー吸収孔168からシェアピン
170が剪断して外れて当該軸部の移動が許容されるよ
うになっている。さらに、同図(D)に示される構成で
は、同図(B)に示されるのと同一構成のエネルギー吸
収孔168が形成されており、このエネルギー吸収孔1
68内にゴム等の弾性体172が嵌合されている。そし
て、所定値以上の荷重が当該軸部に作用すると、弾性体
172が圧縮されることによって当該軸部が移動するよ
うになっている。
【0137】また、本実施形態によっても、前述した実
施形態と同様に、複数のリンクを組み合わせることによ
り、ブレーキペダル130、連結リンク142、揺動リ
ンク138及びストッパプレート166の形状・配置を
任意に変更することができる。従って、設計の自由度を
高めることができる。その効果を裏付ける実施形態とし
て、図27〜図29に示される実施形態を示しておく。
なお、これらの図においてはブレーキペダル130、連
結リンク142、揺動リンク138、ストッパプレート
166の形状・配置の変更の可能性を示すことに主眼が
あるため概略的に図示している。また、作動については
本実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0138】なお、本実施形態では、揺動リンク138
の他端部とブレーキペダル130の突出端部132Aと
を連結リンク142を介して相対回転可能に間接的に連
結する構成を採ったが、ペダル比を任意に変更できると
いうメリットが不要であるならば、揺動リンク138の
他端部とブレーキペダル130の突出端部132Aとを
ヒンジピン144で直接的に連結してもよい。この場
合、連結リンク142を用いない構成となるため、ブレ
ーキペダル130の突出端部132Aの形状を変更して
当該突出端部132Aにエネルギー吸収孔168を直接
形成すればよい。また、ストッパプレート166は別個
独立に設ける必要はなく、例えばペダルブラケット30
の形状を変更してストッパプレート166に相当するフ
ランジ部を一体又は後付けにより設ける構成を採っても
よい。 〔第8実施形態〕以下、図30〜図35を用いて第8実
施形態を説明する。
【0139】この実施形態では、ペダルブラケット30
の座屈時にペダルブラケット30のサイドプレート32
とプッシュプレート70との干渉を防止するための構成
が、サイドプレート32の改良という観点から付加され
ている点に特徴がある。
【0140】具体的には、図30及び図31に示される
実施形態では、ペダルブラケット30の一対のサイドプ
レート32の外側にプッシュプレート70が配置されて
いるという構成を前提とした上で、各サイドプレート3
2の前端側の所定位置にベースプレート34の中心側へ
突出する内側凸部180が形成されている。なお、内側
凸部180は、前後にずれることなく互いに対向するよ
うに形成されている。
【0141】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際にダッシュパネル16が後方変
位すると、これに伴ってペダルブラケット30の一対の
サイドプレート32が前後方向に座屈する。ここで、本
実施形態では各サイドプレート32の前端側の所定位置
にベースプレート34の中心側へ突出する内側凸部18
0が形成されているため、図31に示されるように、サ
イドプレート32は内側凸部180を起点としてベース
プレート34の中心側へ変形する。このため、ペダルブ
ラケット30が前後方向に座屈する際に、サイドプレー
ト32とプッシュプレート70とが相互に干渉すること
がなくなる。従って、プッシュプレート70はその後端
部を除いてサイドプレート32から摺動抵抗を受けるこ
となく、回転軸部68を長孔42に沿って確実かつ円滑
に略車両後方側へと移動させることができる。この結
果、本実施形態においても、ブレーキペダル10のペダ
ルパッド26が略車両前方側へ向けて変位するように制
御することができ、乗員の脚部の膝をステアリングコラ
ムから遠ざけることができる。
【0142】また、本実施形態によれば、一対のサイド
プレート32がその内方側へ変形する構成であるため、
プッシュプレート70を前後方向に平面的に設計するこ
とができる。このため、プッシュプレート70の剛性を
最も効率良く高めることができる。従って、システム全
体の軽量化及びコンパクト化を図ることができ、ひいて
はコストダウンに資することができる。
【0143】図32及び図33に示される実施形態で
は、ペダルブラケット30の各サイドプレート32の前
端側の所定位置にベースプレート34の中心側へ突出す
る内側凸部180が形成されている点で前述した構成と
同様である。但し、この実施形態では、一方のサイドプ
レート32の内側凸部180の形成位置と、この内側凸
部180に対向する他方のサイドプレート32の内側凸
部180の形成位置とが、前後方向にずれるように(千
鳥になるように)設定されている。
【0144】上記構成によれば、前述した如くしてペダ
ルブラケット30の一対のサイドプレート32が前後方
向に座屈する際、本実施形態では互いに対向する内側凸
部180が前後方向にずれて配置されているため、図3
3に示されるように、各サイドプレート32が内側凸部
180を起点としてベースプレート34の中心側へそれ
ぞれ変形した際に、対向する内側凸部180同士が相互
に干渉するのを防止することができる。従って、回転軸
部68を長孔42に沿ってより確実かつ円滑に略車両後
方側へと移動させることができる。
【0145】また、本実施形態では、対向する内側凸部
180を略車両前後方向にずらして配置しているが、略
車両上下方向にずらす等してもよく、相互の干渉を防止
し得る位置にずらせば本実施形態の目的を達成すること
ができる。
【0146】図34に示される実施形態では、ペダルブ
ラケット30の各サイドプレート32の上下端部に屈曲
形成されたフランジ部32B(なお、本図ではペダルブ
ラケット30を平面視で図示しているので上縁側のフラ
ンジ部32Bのみが図示されている)に、複数の楔状の
切欠部182が所定の間隔で外側から形成されている。
【0147】上記構成によれば、前述した如くしてペダ
ルブラケット30の一対のサイドプレート32が前後方
向に座屈する際、一対のサイドプレート32のフランジ
部32Bに形成された切欠部182に応力が集中する。
このため、一対のサイドプレート32は、切欠部182
を起点としてベースプレート34の中心側へ変形する。
従って、ペダルブラケット30が前後方向に座屈する際
に、サイドプレート32とプッシュプレート70とが相
互に干渉することがなくなり、プッシュプレート70は
その後端部を除いてサイドプレート32から摺動抵抗を
受けることなく、回転軸部68を長孔42に沿って確実
かつ円滑に略車両後方側へと移動させることができる。
【0148】なお、相互のサイドプレート32が変形後
に干渉しないようにするべく、切欠部182の設定間隔
1 、d2 を一対のサイドプレート32の間隔dの1/
2以下に設定するのが好ましい。
【0149】また、切欠部182の配設部位及び個数
は、ペダルブラケット30の形状や必要屈曲点数等に応
じて適宜選択すればよい。
【0150】図35に示される実施形態では、ペダルブ
ラケット30の一対のサイドプレート32の所定位置に
前後方向に沿って所定の間隔で複数のビード184が形
成されている。なお、各ビード184は所定の幅に設定
されており、上下方向を長手方向として形成されてい
る。
【0151】上記構成によれば、前述した効果に加え
て、サイドプレート32の屈曲位置及び屈曲方向の制御
とサイドプレート32の剛性確保の両立を図ることがで
きる。すなわち、サイドプレート32の屈曲点の制御に
ついては前述した切欠部182を形成する構成等によっ
ても達成されるが、フランジ部32Bに切欠部182を
形成するとフランジ部32Bひいてはサイドプレート3
2の前後方向に対する剛性が不必要に低下する可能性が
ある。しかし、本実施形態によれば、切欠部182に替
えてビード184を形成したので、サイドプレート32
の前後方向に対する剛性を低下させることなく、サイド
プレート32の屈曲位置及び屈曲方向を制御することが
できる。
【0152】なお、相互のサイドプレート32が変形後
に干渉しないようにするべく、ビード184の設定間隔
1 、d2 を一対のサイドプレート32の間隔d(図3
4参照)の1/2以下に設定するのが好ましい。
【0153】また、ビード184の配設部位及び個数
は、ペダルブラケット30の形状や必要屈曲点数等に応
じて適宜選択すればよい。 〔第9実施形態〕以下、図36〜図46を用いて第9実
施形態を説明する。
【0154】この実施形態では、全体を通して、ペダル
ブラケットの座屈時にペダルブラケットのサイドプレー
トとプッシュプレートとの干渉を防止するための構成
が、プッシュプレートの改良という観点から付加されて
いる点に特徴がある。
【0155】具体的には、図36に示される実施形態で
は、前述した構成、即ちペダルブラケット30の一対の
サイドプレート32の外側に一対のプッシュプレート7
0を配設する構成に替えて、一対のサイドプレート32
間にプッシュプレート200が配設されている。このプ
ッシュプレート200は、ベースプレート34に密着さ
れる基部202及び基部202の両側部から回転軸部6
8側へ互いに平行に延出される一対の両側部204から
成り、平面視でコ字形となるように一体形成されてい
る。このうち、基部202がベースプレート34の中間
部に溶接等により固定されており、又両側部204の各
後端部が回転軸部68と連結されている。なお、ここで
使用されるペダルブラケット30の一対のサイドプレー
ト32には、前述した内側凸部180に相当する構成は
付加されていない。
【0156】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際にダッシュパネル16が後方変
位すると、これに伴ってペダルブラケット30の一対の
サイドプレート32が前後方向に座屈する。ここで、通
常はサイドプレート32は外側へ凸となるように前後方
向に座屈することが多いことから、本実施形態の如く一
対のサイドプレート32間にプッシュプレート200を
配置すれば、プッシュプレート200の両側部204と
各サイドプレート32とは相互に干渉することがなくな
る。従って、プッシュプレート200はその後端部を除
いてサイドプレート32から摺動抵抗を受けることな
く、回転軸部68を長孔42に沿って確実かつ円滑に略
車両後方側へと移動させることができる。この結果、本
実施形態においても、ブレーキペダル10のペダルパッ
ド26が略車両前方側へ向けて変位するように制御する
ことができ、乗員の脚部の膝をステアリングコラムから
遠ざけることができる。
【0157】また、本実施形態のように一対のサイドプ
レート32間にプッシュプレート200を配置する構成
を採ることにより、プッシュプレート200を平面視で
コ字形に形成することが可能となり、一部品でプッシュ
プレート200を構成することができる。このため、プ
ッシュプレート構成部品点数を二部品から一部品に削減
することができると共に、ベースプレート34への溶接
工数も二工程から一工程に削減することができる。従っ
て、構造の簡素化並びにコストダウンを図ることができ
る。
【0158】図37に示される実施形態では、前述した
構成(一対のサイドプレート32間にプッシュプレート
200を配置する構成)を踏襲した上で、回転軸部68
の締結トルクを長孔42の周囲部に伝達させない構成を
更に付加した点に特徴がある。
【0159】以下、本実施形態の回転軸部68の構造を
前述した第1実施形態における回転軸部68の構造(図
2参照)と対比しながら説明する。本実施形態の回転軸
部68においても、一対のサイドプレート32の外側か
ら締結される座付ボルト62及びナット66によってそ
の主要部が構成されている点では同様である。なお、ワ
ッシャ64を用いる替わりに、座付ナットを使用しても
よい。
【0160】ここで、本実施形態では、座付ボルト62
の軸部外周面を覆うと共に回転軸部68の一要素でもあ
るカラー208が軸方向に三分割されている点に特徴が
ある。カラー中間部208Aはプッシュプレート200
の両側部204の内側面間の距離に一致する軸長に設定
されており、これらの両側部204間に配置されてい
る。これに対し、カラー両端部208Bは長孔42を構
成する部分の内周肉厚寸法よりも長い軸長に設定されて
おり、長孔42の内周(即ち、プッシュプレート200
の側部204の各外側面と座付ボルト62の座面、ワッ
シャ64の座面との間)にそれぞれ介装されている。
【0161】上記構成によれば、カラー両端部208B
の軸長が長孔42の内周肉厚寸法よりも長く設定されて
いるため、回転軸部68の組付状態における座付ボルト
62及びナット66の締結トルクはカラー両端部208
Bには伝達されるものの、ペダルブラケット30のサイ
ドプレート32の外側面と座付ボルト62の座面、ワッ
シャ64の座面との間並びにプッシュプレート200の
側部204の外側面とサイドプレート32の内側面との
間には伝達されない。すなわち、座付ボルト62及びナ
ット66の締結トルクは、ペダルブラケット30のサイ
ドプレート32には伝達されないようになっている。こ
のため、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
におけるダッシュパネル16の後方変位に伴って回転軸
部68が後方へ移動する際に、プッシュプレート70は
その中間部ばかりか後端部においてもサイドプレート3
2から摺動抵抗を受けることはなく、回転軸部68を長
孔42に沿ってより一層確実かつ円滑に移動させること
ができる。
【0162】なお、本実施形態では、一対のサイドプレ
ート32間にプッシュプレート200が配設される構成
に対して本発明を適用したが、これに限らず、ペダルブ
ラケット30の一対のサイドプレート32の外側に一対
のプッシュプレート70が配設される構成に対して本発
明を適用することも可能である。例えば、図30に示さ
れる構成において、カラー60の軸長を同図に示される
軸長よりも若干長くしておけば座付ボルト62及びナッ
ト66による締付トルクはサイドプレート32には伝達
されなくなり、同様の効果が得られる。
【0163】図38〜図40に示される実施形態では、
前述した構成(一対のサイドプレート32間にプッシュ
プレート200を配置する構成)を踏襲した上で、ダッ
シュパネル16が左右非対称に後方変位した場合にも期
待通りの効果が得られるプッシュプレート構造とした点
に特徴がある。
【0164】具体的には、図38に示されるように、こ
のプッシュプレート200は、ベースプレート34の中
間部に溶接等により固定され回転軸部68側へ延出され
る基部210と、この基部210の後端部に固着され回
転軸部68と連結されたコ字形の保持部212と、によ
って構成されている。すなわち、この構成では、プッシ
ュプレート200のベースプレート34への結合部位が
一箇所とされている。
【0165】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用してダッシュパネル16が左右非対称
に後方変位した場合(ダッシュパネル16が二点鎖線図
示の如く後方変位した場合)、例えば前述した図36に
示されるような平面視でコ字形のプッシュプレート20
0を用いた場合には、ダッシュパネル16を介して左右
の側部204に入力される荷重が異なるため(アンバラ
ンスになるため)、回転軸部68を略車両後方側へ押圧
する量が左右の側部204で変化し、回転軸部68にこ
じり力が発生する可能性がある。しかし、本実施形態に
よれば、プッシュプレート200の基部210がベース
プレート34における一対のサイドプレート32の中間
部に一箇所で結合されているため、基部210を介して
保持部212に入力される荷重は均等になる。従って、
このようなダッシュパネル16が左右非対称に後方変位
した場合においても、回転軸部68を長孔42に沿って
確実に後方へ移動させることができる。
【0166】また、図39に示される構成では、プッシ
ュプレート200が、ベースプレート34の中間部に溶
接等により固定され回転軸部68側へ二股に分岐して延
出される基部214と、この基部214の分岐された各
後端部をサイドプレート32に沿って互いに平行となる
ように屈曲させることにより設けられかつ回転軸部68
と連結された一対の保持部216と、によって構成され
ている。すなわち、この構成においても、プッシュプレ
ート200のベースプレート34への結合部位が一箇所
とされている。
【0167】さらに、このプッシュプレート200で
は、分岐された基部214の内面間に水平方向を面方向
とする楔状のリインフォース218が固着されている。
【0168】上記構成によっても、所定値以上の外力が
車両の前方から作用してダッシュネル16が左右非対称
に後方変位した場合に、前述した構成と同様の作用、効
果が得られる。さらに、本実施形態では、プッシュプレ
ート200の基部214の内面間に水平方向を面方向と
する楔状のリインフォース218が配設されているの
で、プッシュプレート200の横剛性を向上させること
ができる。
【0169】なお、上述した図38及び図39に示され
る実施形態では、プッシュプレート200の基部21
0、214をベースプレート34に剛結したが、これに
限らず、ある程度の自由度を持った結合構造にしてもよ
い。例えば、図40に示される如く、ベースプレート3
4に平面視でコ字形とされ頂部中央に所定径寸法の貫通
孔220を備えた枠体222を取付けると共に、この貫
通孔220内へプッシュプレート200の基部210の
前端部(球状部224)を貫通状態で配置するようにし
てもよい。
【0170】図41に示される実施形態では、前述した
構成(一対のサイドプレート32間にプッシュプレート
200を配置する構成)を踏襲した上で、運転席側の前
方から所定値以上の外力が作用することによってダッシ
ュパネル16が左右非対称に後方変位した場合に、特に
効果を発揮するプッシュプレート構造とした点に特徴が
ある。
【0171】具体的には、プッシュプレート200が、
ベースプレート34の中間部外寄りに溶接等により固定
され外側(左ハンドル車であるので図上では下側)に配
置されたサイドプレート32に沿って延出された直線プ
レート部226と、この直線プレート部226のベース
プレート34への結合部位から分岐して内側に配置され
たサイドプレート32側へ斜めに延出された後に屈曲さ
れて当該サイドプレート32に沿って延出された屈曲プ
レート部228と、によって構成されている。そして、
直線プレート部226の後端部及び屈曲プレート部22
8の後端部が回転軸部68に連結されている。すなわ
ち、この構成においても、プッシュプレート200のベ
ースプレート34への結合部位が一箇所とされている点
で前述した構成と同様であるが、この構成ではプッシュ
プレート200のベースプレート34への結合部位が外
側に配置されたサイドプレート32側へ片寄せて(オフ
セットして)設定されている点で相違している。
【0172】上記構成によれば、運転席側の前方から所
定値以上の外力が作用した際においても、同図の二点鎖
線で示される如くダッシュパネル16が左右非対称に後
方変位する。ここで、前述したプッシュプレート200
のダッシュパネル16への結合部位が左右のサイドプレ
ート32の中央に設定した場合には、回転軸部68を均
等な押圧力で略車両後方側へ押圧することができ、又こ
じり力の発生も抑えることができるというメリットがあ
るが、運転席側の前方から所定値以上の外力が作用する
形態に特に対処するという立場を採るならば、プッシュ
プレート200のダッシュパネル16への結合部位を車
両外方側となるサイドプレート32側へオフセットして
設定した方が、回転軸部68を略車両後方側へ効果的に
移動させることができる。
【0173】なお、プッシュプレート200のスライド
のし易さ、剛性確保の観点からは、プッシュプレート2
00のベースプレート34への結合部位は、プッシュプ
レート200の直線プレート部226よりも車両外方側
にはみ出さない方が好ましい。
【0174】また、本実施形態のプッシュプレート20
0の構造に前述した図40に示される構成を付加しても
よい。
【0175】図42及び図43に示される実施形態で
は、前述した構成(一対のサイドプレート32間にプッ
シュプレート200を配置する構成)を踏襲した上で、
ブレーキペダル10の通常使用時の操作フィーリングを
向上させる構造とした点に特徴がある。
【0176】これらの図に示されるように、この実施形
態では、図36に示されるものと同一構造のプッシュプ
レート200の基部202に車両幅方向を長手方向とす
る帯板状のリインフォース230が溶接等により固着さ
れている。そして、このリインフォース230の両端部
がペダルブラケット30の一対のサイドプレート32の
フランジ部とベースプレート34との間に挟持された状
態で、スタッドボルト46及びナット48により共締め
されている。
【0177】上記構成によれば、図36に示される構
成、即ちプッシュプレート200の基部202をベース
プレート34に直に結合させる構成を採った場合、ブレ
ーキペダル10の操作時(踏み込み時)に、ブレーキペ
ダル10から反力を受けて回転軸部68が後方側へ移動
しようとする。このため、プッシュプレート200が車
両後方側へ引っ張られ、基部202に同方向への引張力
(ベースプレート34から剥離させる力)が作用する。
これにより、例えば基部202が若干なりとも車両後方
側へ塑性変形すると、ブレーキペダル10の剛性感やブ
レーキの効き感が低下してブレーキペダル10の通常使
用時の操作フィーリングが低下する可能性がある。
【0178】しかしながら、本実施形態によれば、プッ
シュプレート200の基部202にリインフォース23
0を固着したので、プッシュプレート200の基部20
2付近の板厚が増加して前後方向の剛性が高くなる。加
えて、基部202に作用する引張力をリインフォース2
30の面方向に分散することができる。この結果、ブレ
ーキペダル10の操作によってプッシュプレート200
の基部202が塑性変形するのを防止することができ、
ブレーキペダル10の通常使用時の操作フィーリングを
向上させることができる。
【0179】なお、リインフォース230を追加する構
成に替えて、ベースプレート34の全体の板厚を増加す
る構成を採ってもよいし、或いはベースプレート34に
おける基部202の結合部分のみの板厚を増加する構成
を採ってもよい。
【0180】図44〜図46に示される実施形態では、
前述した構成(一対のサイドプレート32間にプッシュ
プレート200を配置する構成)を踏襲した上で、ブレ
ーキペダル10の組付性を向上させる構造とした点に特
徴がある。
【0181】これらの図に示されるように、この実施形
態でも、図36に示されるものと同一構造のプッシュプ
レート200が用いられている。但し、プッシュプレー
ト200の各側部204の周縁部に互いに接近する方向
へ延出されたフランジ204Aの後端部が切除されて
(切除部分を図45に一点鎖線で示す)、切欠部232
が形成されている。
【0182】上記構成によれば、ブレーキペダル10を
ペダルブラケット30に組付けるにあたっては、図46
の矢印方向に沿ってブレーキペダル10をペダルブラケ
ット30の一対のサイドプレート32間に挿入して配置
することになる。ここで、本実施形態のようにフランジ
204A付きのプッシュプレート200を一対のサイド
プレート32間に配置する構成を採った場合には、ブレ
ーキペダル10のペダルボス56の両端部が当該フラン
ジ204Aの後端部に干渉して組付けにくくなる。しか
し、本実施形態によれば、ブレーキペダル10のペダル
ボス56の両端部と干渉するおれがあるフランジ204
Aの後端部を切除して切欠部232を設けたので、この
切欠部232を利用してブレーキペダル10をペダルブ
ラケット30に組付けることが可能となる。従って、ブ
レーキペダル10のペダルブラケット30への組付性を
向上させることができる。 〔第10実施形態〕以下、図47〜図50を用いて第1
0実施形態を説明する。
【0183】この実施形態では、全体を通して、ペダル
ブラケットの座屈時にプッシュプレートに押圧される回
転軸部とその移動をガイドする長孔内周面との摺動抵抗
を低減させるための構成が、ペダルブラケットの長孔の
改良という観点から付加されている点に特徴がある。
【0184】図47及び図48(A)に示される構成で
は、ペダルブラケット30の一対のサイドプレート32
の肉厚方向寸法が、長孔42の前端側(A1部)で厚
く、中間部側(A2部)で徐々に減少し、更に後端側
(A3部)で薄くなるように設定されている。この構成
によれば、回転軸部68が長孔42の前端部から後端部
に向かって後方移動するにつれて回転軸部68の外周面
と長孔42の内周面との接触面積が徐々に減少する。こ
のため、回転軸部68の後方移動に伴って回転軸部68
と長孔42との摺動抵抗を低減することができる。従っ
て、回転軸部68を長孔42に沿って確実かつ円滑に略
車両後方側へと移動させることができる。この結果、本
実施形態においても、ブレーキペダル10のペダルパッ
ド26が略車両前方側へ向けて変位するように制御する
ことができ、乗員の脚部の膝をステアリングコラムから
遠ざけることができる。
【0185】また、図48(B)に示される構成では、
ペダルブラケット30の一対のサイドプレート32の肉
厚方向寸法が、長孔42の前端側に相当する部分(A1
部)で厚く、中間部側に相当する部分(A2部)でテー
パ状段部とされることで徐々に減少し、更に後端側に相
当する部分(A3部)で薄くなるように設定されてい
る。この構成によっても、前記構成と同様の作用、効果
が得られる。
【0186】さらに、図49に示される構成では、ペダ
ルブラケット30における一対のサイドプレート32の
所定部位(長孔42の前端部を除く後方部分及び下方部
分)が切り欠かれている(以下、この部分を「面落とし
部240」と称すと共に本来の形状を一点鎖線で示
す)。
【0187】上記構成によれば、回転軸部68が長孔4
2の前端部から後端部に向かって後方移動すると、回転
軸部68が長孔42の面落とし部240から脱落する。
すなわち、回転軸部68が長孔42と非接触状態とな
る。このため、回転軸部68の後方移動時における回転
軸部68と長孔42との摺動抵抗を無くすことができ
る。さらに、この構成によれば、ペダルブラケット30
の一対のサイドプレート32が前後方向に座屈した際
に、長孔42の形状が幅方向(図上では上下方向)に変
形して回転軸部68の後方移動を阻害するのを防止する
ことができる。
【0188】また、図50に示される構成では、幅方向
寸法が均一寸法に設定された前述した長孔42(本図に
これを一点鎖線で示す)に替えて、幅方向寸法が徐々に
拡幅された長孔242が採用されている。具体的には、
長孔242の前端側は幅方向寸法が回転軸部68の軸方
向寸法に略一致する長さに設定された狭幅部244とさ
れ、長孔242の後端側は幅方向寸法が回転軸部68の
軸方向寸法よりも長い長さに設定された幅広部246と
され、長孔242の中間部側は幅方向寸法が幅広部24
6に向かうにつれて徐々に増加する徐変部248とされ
ている。
【0189】上記構成によれば、回転軸部68が長孔4
2の前端部から後端部に向かって後方移動するにつれて
回転軸部68の外周面と長孔42の内周面との接触面積
が減少する。例えば、回転軸部68が長孔42の内周面
下縁側に沿って移動する場合には長孔42の内周面上縁
側とは非接触となり、逆の場合には長孔42の内周面下
縁側と非接触となるため、いずれにしても両者の接触面
積は減少する。このため、回転軸部68の後方移動に伴
って回転軸部68と長孔42との摺動抵抗を低減するこ
とができる。従って、回転軸部68を長孔42に沿って
確実かつ円滑に略車両後方側へと移動させることができ
る。さらに、前述した図49に示される構成では面落と
し部240を設けたことによりサイドプレート32の前
後方向に対する剛性が低下する不利があったが、この構
成によればサイドプレート32の前後方向に対する剛性
も確保することができる点で有利になる。 〔第11実施形態〕以下、図51及び図52を用いて第
11実施形態を説明する。
【0190】この実施形態では、ペダルブラケットの座
屈時にプッシュプレートに押圧される回転軸部とその移
動をガイドする長孔内周面との摺動抵抗を低減させるた
めの構成と、ブレーキペダルの踏面を積極的に略車両前
方側へ変位させる構成とを両立させる構成が、より簡素
な構成として付加されている点に特徴がある。
【0191】具体的には、これらの図に示されるよう
に、この実施形態では、前述したベースプレート34及
び一対のサイドプレート32と、これらのサイドプレー
ト32の後端面に密着状態で固着された湾曲形状のスラ
イドガイドプレート250と、このスライドガイドプレ
ート250の後端側の面に固着された後端固定用プレー
ト252と、によってペダルブラケット254が構成さ
れている。なお、後端固定用プレート252とスライド
ガイドプレート250との間には、アングル状の補強部
材256が固着されている。
【0192】また、図52に示されるように、ブレーキ
ペダル10のペダル支持部24の上端部(ペダルボス部
258)の外周面は、スライドガイドプレート250の
内周面(車両前方側となる面)に近接状態で配置されて
いる。
【0193】さらに、ペダルブラケット254のサイド
プレート32には、略車両後方下側へ向かって円弧状に
延びる長孔260が形成されている。この長孔260は
前述した第2実施形態(図10参照)で示した長孔98
と類似するものであるが、上端部から下端部に向かうに
つれて徐々に幅方向寸法が前方側へ広げられている点で
相違している(以下、この拡幅された部分を「前方幅広
部262」と称す)。
【0194】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際にダッシュパネル16が後方変
位すると、これに伴ってペダルブラケット254の一対
のサイドプレート32が前後方向に座屈して、プッシュ
プレート70が回転軸部68を略車両後方側へ押圧す
る。このため、回転軸部68はプッシュプレート70に
よって長孔260に沿って略車両後方下側へと移動す
る。なお、この際、プッシュプレート70はその前端部
にて塑性変形しつつ略車両後方下側へと回転することに
なるが、前述した第1実施形態において用いたヒンジ手
段を付加するようにしてもよい。
【0195】加えて、本実施形態では、プッシュプレー
ト70が回転軸部68を略車両後方側へ押圧することに
よって、ブレーキペダル10のペダルボス部258の外
周面がスライドガイドプレート250の内周面に当接
し、このスライドガイドプレート250の湾曲形状の内
周面に沿ってペダルボス部258が略車両後方下側へと
摺動(摺接状態でスライド)する。そして、この際に、
ブレーキペダル10のペダルボス部258から回転軸部
68に略車両下方側への押圧力が作用する。従って、回
転軸部68は長孔260に沿って確実に略車両後方下側
へと移動する。
【0196】すなわち、本実施形態では、プッシュプレ
ート70によって回転軸部68を長孔260に沿って略
車両後方下側へ移動させると共に、ペダルボス部258
をスライドガイドプレート250沿って摺動させること
によっても回転軸部68を長孔260に沿って略車両後
方下側へと移動させるものである。従って、所定値以上
の外力が車両の前方から作用した際に回転軸部68を長
孔260に沿って確実かつ円滑に略車両後方下側へと移
動させることができる。この結果、本実施形態では、ブ
レーキペダル10のペダルパッド26が略車両前方側へ
向けて積極的に変位するように制御することができ、乗
員の脚部の膝をステアリングコラムから遠ざけることが
できる。
【0197】さらに、本実施形態では、長孔260に前
方幅広部262を形成したので、回転軸部68が長孔2
60に沿って略車両後方下側へ移動するにつれて、回転
軸部68は長孔260の後方側の内周面に接触するのみ
で、前方側の内周面からは非接触となる。このため、回
転軸部68の外周面と長孔260の内周面との摺動抵抗
が低減される。従って、所定値以上の外力が車両の前方
から作用した際に回転軸部68を長孔260に沿って円
滑かつ確実に略車両後方下側へと移動させることができ
る。
【0198】そして、上述したことから判るように、本
実施形態では、リヤプレート36に替えてブレーキペダ
ル10のペダルボス部258の移動をガイドするスライ
ドガイドプレート250を用いると共に、前方幅広部2
62を備えた長孔260を採用するという簡素な構成に
よって、回転軸部68の移動時の長孔260との摺動抵
抗の低減並びにブレーキペダル10のペダルパッド26
の積極的な略車両前方側への変位を両立させることがで
きる。
【0199】なお、本実施形態では、スライドガイドプ
レート250はペダルボス部258をガイドする構成と
なっていたが、回転軸部68或いはプッシュプレート7
0をガイドするように構成してもよい。 〔第12実施形態〕以下、図53〜図62を用いて第1
2実施形態を説明する。
【0200】この実施形態では、全体を通して、前述し
た第11実施形態におけるスライドガイドプレートを用
いた構成において、ブレーキペダルのペダルボス部をス
ライドガイドプレートに沿って移動しやすくし、ひいて
は回転軸部の長孔に沿った移動を円滑にするための構成
が付加されている点に特徴がある。
【0201】具体的には、図53に示される実施形態で
は、ブレーキペダル10のペダルボス部258の肉厚方
向側の両端部が所定の曲率の円弧面となるように面取り
されている(以下、この部分を「面取り部270」と称
す)。なお、この面取り部270は研摩加工によって形
成されている。
【0202】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際に前述した実施形態と同様の作
用を経てブレーキペダル10のペダルボス部258の外
周面がスライドガイドプレート250の内周面に当接す
ると、ペダルボス部258の外周面がスライドガイドプ
レート250の湾曲された内周面に沿って摺動しなが
ら、回転軸部68が長孔260に沿って略車両後方下側
へと移動する。
【0203】このとき、仮に、ペダルボス部258の外
周面の表面処理が粗いと、ペダルボス部258がスライ
ドガイドプレート250に沿って摺動する際に摺動抵抗
が大きくなり、回転軸部68が長孔260に沿って円滑
に移動しにくくなる。また、プッシュプレート70から
回転軸部68に作用する押圧荷重が回転軸部68の左右
で異なる場合には、ブレーキペダル10がロール方向
(同図の矢印R方向)に傾きながらスライドガイドプレ
ート250に沿って摺動することが考えられる。この場
合には、ペダルボス部258に面取り部270が形成さ
れていない場合には、ペダルボス部258の肉厚方向側
の角部がスライドガイドプレート250に沿って摺動す
ることになるため当該角部に作用する面圧が高くなる。
【0204】しかし、本実施形態によれば、ペダルボス
部258に面取り部270を設けたので、ブレーキペダ
ル10がロール方向に傾かずにスライドガイドプレート
250に沿って摺動する場合にあっては、接触面積減少
による摺動抵抗の低減を図ることができ、又ブレーキペ
ダル10がロール方向に傾きながらスライドガイドプレ
ート250に沿って摺動する場合にあっては、角部がな
い分だけ面圧上昇を回避するすることができる。従っ
て、本実施形態によれば、ブレーキペダル10のペダル
ボス部258をスライドガイドプレート250に沿って
円滑に移動させることができ、ひいては回転軸部68を
長孔260に沿って円滑に移動させることができる。こ
の結果、本実施形態では、ブレーキペダル10のペダル
パッド26を略車両前方側へ向けてより一層積極的に変
位するように制御することができ、乗員の脚部の膝をス
テアリングコラムから遠ざけることができる。
【0205】また、図54及び図55に示される実施形
態では、ブレーキペダル10のペダルボス部272が断
面略T字形にされている。具体的には、ペダルボス部2
72の周方向所定範囲がその肉厚方向へ延出されて、断
面略T字形となるように形成されている。なお、ペダル
ボス部272の両端部の角部には、前述した面取り部2
70が形成されている。
【0206】上記構成によっても、前述した図53に示
される構成と同様の作用、効果が得られる。加えて、ペ
ダルボス部272の外周面がスライドガイドプレート2
50の内周面に接触した際に両者の接触面積が増加する
ため、前記構成を採用した場合よりも面圧を低下させる
ことができる。従って、ブレーキペダル10のペダルボ
ス部272をスライドガイドプレート250に沿ってよ
り一層円滑に移動させることができ、ひいては回転軸部
68を長孔260に沿ってより一層円滑に移動させるこ
とができる。さらに、ペダルボス部272の断面形状を
略T字形としたので、前述したようにブレーキペダル1
0がロール方向に傾きながらスライドガイドプレート2
50に沿って摺動するような場合には、ペダルボス部2
72にブレーキペダル10のロール方向の傾きを押し戻
してこじり力を相殺するような反力がスライドガイドプ
レート250からペダルボス部272に作用する。この
ため、この点からも、ブレーキペダル10のペダルボス
部272のスライド性、ひいては回転軸部68の長孔2
60に沿った移動性を向上させることができる。
【0207】また、図56及び図57に示される実施形
態では、ブレーキペダル10のペダルボス部258の外
周面が回転軸部68の座付ボルト62の軸線を中心とす
る半径rの円弧面とされている。なお、付言すれば、通
常用いられているブレーキペダル10の中にはペダルボ
ス部258の外周面が回転軸部68の座付ボルト62の
軸線を中心とする円弧面となっていない場合がある。
【0208】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際に前述した実施形態と同様の作
用を経てブレーキペダル10のペダルボス部258の外
周面がスライドガイドプレート250の内周面に当接し
た後、ペダルボス部258の外周面がスライドガイドプ
レート250の湾曲された内周面に沿って摺動しなが
ら、回転軸部68が長孔260に沿って略車両後方下側
へと移動する。
【0209】ここで、回転軸部68が長孔260に沿っ
て略車両後方下側へ移動する際、ペダルボス部258の
外周面とスライドガイドプレート250の内周面との接
触部位は徐々に変化する。従って、仮にペダルボス部2
58の外周面が真円形状でない場合には、接触部位によ
っては面圧が高くなることがある。しかし、本実施形態
によれば、ペダルボス部258の外周面が回転軸部68
の座付ボルト62の軸線を中心とする半径rの円弧面と
されているので、スライドガイドプレート250の内周
面との接触部位が変化しても常に面圧が一定になる。こ
のため、ブレーキペダル10のペダルボス部258がス
ライドガイドプレート250に沿って摺動する際の摺動
抵抗を低減させることができる。従って、本実施形態に
よれば、ブレーキペダル10のペダルボス部258をス
ライドガイドプレート250に沿って円滑に移動させる
ことができ、ひいては回転軸部68を長孔260に沿っ
て円滑に移動させることができる。
【0210】また、図58に示される実施形態では、ブ
レーキペダル10のペダルボス部258の外周面におけ
るスライドガイドプレート250の内周面に接触する範
囲にグリース等の潤滑剤274が塗布されている。さら
に、スライドガイドプレート250の内周面にも同様に
グリース等の潤滑剤276が塗布されている。
【0211】上記構成によっても、ブレーキペダル10
のペダルボス部258の外周面がスライドガイドプレー
ト250の内周面に沿って摺動する際に、双方の潤滑剤
274、276を介して両者が接触状態を維持するた
め、摺動抵抗を低減させることができる。従って、本実
施形態によっても、ブレーキペダル10のペダルボス部
258をスライドガイドプレート250に沿って円滑に
移動させることができ、ひいては回転軸部68を長孔2
60に沿って円滑に移動させることができる。
【0212】なお、本実施形態では、ブレーキペダル1
0のペダルボス部258の外周面及びスライドガイドプ
レート250の内周面に潤滑剤274、276を塗布し
たが、これに限らず、図59に示されるように、潤滑剤
276を塗布する構成に替えて、ペダルボス部258の
外周面にテフロン等のカバー278を貼着する構成を採
っても同様の効果が得られる。
【0213】また、図60及び図61に示される実施形
態では、ブレーキペダル10のペダル支持部24を軸支
する回転軸部68のペダルボス56の両端部の外周に一
対のローラ280が配置されている。なお、ローラ28
0の曲率半径はブレーキペダル10のペダル支持部24
のペダルボス部258の曲率半径よりも大きくなるよう
に設定されている。また、ローラ280の内周面とペダ
ルボス56の外周面との間には、ベアリング282が介
在されている。なお、図61においては、ペダルブラケ
ット254及びプッシュプレート70の図示を省略して
いる。
【0214】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際に前述した実施形態と同様の作
用を経てブレーキペダル10の一対のローラ280の外
周面がスライドガイドプレート250の内周面に当接し
た後、一対のローラ280の外周面がスライドガイドプ
レート250の湾曲された内周面に沿って摺動しなが
ら、回転軸部68が長孔260に沿って略車両後方下側
へと移動する。
【0215】ここで、本実施形態ではブレーキペダル1
0のペダルボス部258の外周面がスライドガイドプレ
ート250の内周面に直接当接して摺動するのではな
く、回転軸部68のペダルボス56の両端部にベアリン
グ282を介して設けた一対のローラ280がスライド
ガイドプレート250の内周面に沿って転動する構成で
あるため、ローラ280の外周面とスライドガイドプレ
ート250の内周面との間には転がり摩擦力のみが作用
する。このため、前述した構成よりも、より一層摺動抵
抗を低減させることができる。従って、本実施形態によ
れば、より一層回転軸部68を長孔260に沿って円滑
に移動させることができる。
【0216】なお、本実施形態では、回転軸部68の軸
方向中間部にブレーキペダル10のペダルボス部258
が配置され、その両側に一対のローラ280を配設する
構成を採ったが、ブレーキペダル10のペダルボス部2
58が回転軸部68の軸方向端部側にオフセットして配
置されている場合には、回転軸部68の軸方向中間部に
単一のローラ280を配設するようにしてもよい。
【0217】さらに、図62に示される実施形態では、
一対のサイドプレート32に形成される長孔260が以
下の形状を成している。すなわち、本図において一点鎖
線で示される形状が、前述した第11実施形態において
採用した上端部から下端部に向かうにつれて徐々に幅方
向寸法が前方側へ広げられて前方幅広部262が形成さ
れた長孔260である。これに対し、本実施形態で採用
した長孔260には、長孔後部における上端部近傍に段
部284が形成されており、更にこの段部284から長
孔後部の下端部に亘る部分に略車両後方側へ所定幅P1
だけ広がる後方幅広部286が形成されている。なお、
長孔260の上端部の幅方向寸法は、回転軸部68の外
径寸法に略一致するように設定されている。
【0218】また、長孔260の上端部に回転軸部68
が配置された状態におけるブレーキペダル10のペダル
ボス部258の外周面とスライドガイドプレート250
の内周面との距離はP2 に設定されており、又長孔26
0の上端部に配置される回転軸部68の中心から段部2
84の起点までの距離はP3 に設定されている。付言す
れば、幅P1 >距離P2 となるように寸法関係が設定さ
れている必要があるが、幅P1 が大き過ぎると、ペダル
ブラケット254のサイドプレート32における長孔2
60の後方側の部分の剛性が低下するので、ある程度の
剛性が確保できる範囲で可能な限り幅P1 を大きくする
のが好ましい。
【0219】上記構成によれば、ブレーキペダル10の
回転軸部68が長孔260の上端部に軸支されており、
当該長孔260の上端部の幅方向寸法は回転軸部68の
外径寸法に略一致するように設定されているため、通常
のブレーキペダル10の操作時においては回転軸部68
と長孔260との間にガタは生じない。
【0220】また、所定値以上の外力が車両の前方から
作用した際にプッシュプレート70によって回転軸部6
8が略車両後方側へ押圧されると、サイドプレート32
の前後方向の座屈に伴う歪みによって距離P2 の隙間が
潰され、ブレーキペダル10のペダルボス部258の外
周面がスライドガイドプレート250の内周面に当接す
る。その後、ペダルボス部258の外周面がスライドガ
イドプレート250の内周面に沿って距離P3 だけ略車
両後方下側へスライドすると、回転軸部68は長孔26
0の後方幅広部286に到達する。このため、回転軸部
68は幅P1 の後方幅広部286を生かしながら長孔2
60に沿って略車両後方下側へ移動することになる。従
って、回転軸部68は長孔260の内周前部に対して非
接触となり面圧を受けないばかりか、長孔260の内周
後部から受ける面圧も低下する。このため、より一層摺
動抵抗を低減させることができる。従って、本実施形態
によれば、より一層回転軸部68を長孔260に沿って
円滑に移動させることができる。
【0221】加えて、回転軸部68が長孔260に沿っ
て移動する際にブレーキペダル10にこじり力(ここに
いうこじり力は、平面視でブレーキペダル10の回転軸
部68をその長手方向の中心点回りに回転させる方向の
力である)が作用した場合にも、本実施形態では長孔2
60に後方幅広部286が形成されているため、この後
方幅広部286で当該こじり力を吸収することができ
る。従って、このようなこじり力がブレーキペダル10
に作用する場合においても、回転軸部68を長孔260
に沿って円滑に移動させることができる。 〔第13実施形態〕以下、図63〜図68を用いて第1
3実施形態を説明する。
【0222】この実施形態では、全体を通して、ペダル
ブラケットの座屈時にプッシュプレートを長孔による回
転軸部のガイド方向へ屈折させるための構成が付加され
ている点に特徴がある。
【0223】具体的には、図63及び図64に示される
実施形態では、ペダルブラケット30のサイドプレート
32の外側に配置されるプッシュプレート70がフロン
トプレート300とリヤプレート302とに分割されて
いる。なお、プッシュプレート70の分割点は、回転軸
部68の近傍に設定されている。この分割されたフロン
トプレート300の後端部とリヤプレート302の前端
部とはヒンジピン304によってヒンジ結合されてい
る。さらに、フロントプレート300の上縁部に形成さ
れたフロント側上フランジ300Aの後端部下面にリヤ
プレート302の上縁部に形成されたリヤ側上フランジ
302Aの前端部が重合状態で配置されている。なお、
フロントプレート300の下縁部に形成されたフロント
側下フランジ300Bの後端部とリヤプレート302の
下縁部に形成されたリヤ側下フランジ302Bとは所定
の隙間をあけて対向状態で配置されている。従って、リ
ヤプレート302はフロントプレート300に対してヒ
ンジピン304回りに反時計方向へは回転できないが、
時計方向へは回転できるようになっている。
【0224】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用してダッシュパネル16が後方変位し
た場合、これに伴ってペダルブラケット30の一対のサ
イドプレート32が前後方向に座屈して、プッシュプレ
ート70が回転軸部68を長孔42に沿って略車両後方
側へ移動させる。このとき、ダッシュパネル16が左右
非対称に後方変位した場合において、分割されていない
構造のプッシュプレート70を使用すると、プッシュプ
レート70によって回転軸部68が押圧される方向が長
孔42の長手方向(ガイド方向)と異なるために、回転
軸部68の外周面(正確には、カラー60の外周面)と
長孔42の内周面との間の摩擦力が大きくなり、回転軸
部68が略車両後方側へ移動しにくくなる。
【0225】しかし、本実施形態によれば、プッシュプ
レート70がフロントプレート300とリヤプレート3
02とに分割されてヒンジ結合されていると共に回転方
向が一方向に規制されているため、ダッシュパネル16
を介してプッシュプレート70に所定値以上の荷重が入
力されると、プッシュプレート70のリヤプレート30
2がヒンジピン304回りに下方へ回転する(図64
(B)図示状態)。これにより、プッシュプレート70
を介して回転軸部68に作用する押圧方向が長孔42の
長手方向と一致し、回転軸部68の外周面と長孔42の
内周面との摺動抵抗が低減される。従って、所定値以上
の外力が車両の前方から作用した際に回転軸部68を長
孔42に沿って確実かつ円滑に略車両後方側へと移動さ
せることができる。この結果、本実施形態においても、
ブレーキペダル10のペダルパッド26が略車両前方側
へ向けて変位するように制御することができ、乗員の脚
部の膝をステアリングコラムから遠ざけることができ
る。
【0226】また、図65に示される実施形態では、回
転軸部68の挿入孔が形成された基部306、この基部
306のベースプレート34側の端部を外方側へ屈曲さ
せることにより形成されると共にスタッドボルト46等
の挿入孔が形成された取付部308、基部306の上縁
部を外方側へ屈曲させることにより形成された上フラン
ジ部310、及び基部306の下縁部を外方側へ屈曲さ
せることにより形成された下フランジ部312から成る
プッシュプレート70の所定部位に、前後方向に対する
剛性を低下させるための低剛性部(脆弱部)が設けられ
ている。
【0227】例えば、図65(A)に示されるプッシュ
プレート70では、下フランジ部312における取付部
308から回転軸部68の挿入孔付近に亘って切欠部3
14が形成されている。また、図65(B)に示される
プッシュプレート70では、基部306の前端部(取付
部308近傍)に上縁側から下縁側へ延びるスリット状
の切込み316が形成されている。また、図65(C)
に示されるプッシュプレート70では、基部306の前
端部に三角形状の開口部318が形成されていると共
に、下フランジ部312の前端部に切り落とし部320
が形成されている。また、図65(D)に示されるプッ
シュプレート70では、基部306の前端部に上下方向
に延びるスリット322が形成されている。さらに、図
65(E)に示されるプッシュプレート70では、基部
306の前端部に三角形状の切欠部324が形成されて
いると共に、下フランジ部312の前端部にも切欠部3
24と連通する矩形状の切欠部326が形成されてい
る。
【0228】上記構成によれば、いずれの実施形態につ
いても、切欠部314等を設けたことによりプッシュプ
レート70の前後方向に対する剛性がその部分だけ低下
する。このため、所定値以上の外力が車両の前方から作
用した際にダッシュパネル16を介してプッシュプレー
ト70が略車両後方側へ押圧されると、プッシュプレー
ト70は低剛性部を起点として図上において下側へ屈折
し、回転軸部68を低剛性部回りに図上時計方向へ回転
させる。従って、特に円弧状の長孔98、260を用い
た場合には、これらの長孔98、260によるガイド方
向に沿って回転軸部68を円滑に略車両後方下側へと移
動させることができる。
【0229】また、本実施形態によれば、プッシュプレ
ート70のプレス成形時に一体に屈折させるための構成
を形成することができるので、図63に示される構成よ
りも構造の簡素化及び製造工数の削減を図ることができ
る。
【0230】なお、上述したプッシュプレート70の構
成にビード等の高剛性部を付加的に設定することで、プ
ッシュプレート70の屈折性を向上させるようにしても
よく、以下にその例を示す。
【0231】図66(A)に示されるプッシュプレート
70では、基部306の前部及び後部に基部306の長
手方向に延びる一対のビード328が設定されており、
基部306の下縁側におけるこれらのビード328間に
三角形状の切欠部330が形成されている。また、図6
6(B)〜図66(E)は前述した図65(B)〜図6
5(E)に示されるプッシュプレート70の基部306
にその長手方向に延びるビード332を付加したもので
ある。上記構成によれば、切欠部330等が形成された
部分の剛性は低下する一方で、プッシュプレート70の
基部306の剛性はビード328、332が付加された
ことにより高剛性化されているため、ダッシュパネル1
6から略車両後方側への荷重を受けた場合に効率良く当
該荷重を低剛性部である切欠部330等に伝達すること
ができる。従って、プッシュプレート70の屈折性を向
上させることができる。
【0232】図67に示される実施形態では、プッシュ
プレート70の基部306の前端部下縁側に三角形状の
切欠部334が形成されている。さらに、この構成で
は、基部306における切欠部334の前端側の周縁部
に沿って矩形状の前側フランジ部336が面直角方向に
立設されていると共に、切欠部334の後端側の周縁部
に沿って矩形状の後側フランジ部338が面直角方向に
立設されている。なお、前側フランジ部336と後側フ
ランジ部338とは互いに対向しており、両者の角度は
長孔42のガイド方向に合致する屈折角度が得られるよ
うにするべく所定角度に設定されている。また、プッシ
ュプレート70の取付部308と前側フランジ部336
との間隔Q1 は、取付部308に形成した挿入孔内へス
タッドボルト46を挿入させてナット48を螺合させる
構成に替えて、室内側から取付ボルト340を挿入する
場合を考慮して、当該取付ボルト340の軸方向寸法Q
2 よりも大きくなるように設定されている。
【0233】上記構成の本実施形態による作用は、以下
の通りである。すなわち、プッシュプレート70の基部
306に切欠部334を形成しただけの場合(図66
(E)に示される構成がこれに該当)には、プッシュプ
レート70が屈折する際に、切欠部334の前部334
Aが切欠部334の後部334Bと当接せずにすれ違う
ことも考えられる。しかし、本実施形態のようにプッシ
ュプレート70の切欠部334の前後に前側フランジ部
336及び後側フランジ部338を立設させておけば、
プッシュプレート70が屈折する際には前側フランジ部
336が後側フランジ部338に確実に当接し、切欠部
334の前部334Aが切欠部334の後部334Bと
すれ違うのを防止することができる。しかも、切欠部3
34の前部334Aと切欠部334の後部334Bとの
なす角度を長孔42のガイド方向を考慮した最適角度に
設定しているので、プッシュプレート70の屈折角度は
最適角度となるように屈折する。これらのことから、本
実施形態によれば、プッシュプレート70を適切に屈折
させることができ、ひいては回転軸部68を確実かつ円
滑に略車両後方下側へと移動させることができる。
【0234】また、図68に示される実施形態では、前
述した図67に示されるプッシュプレート70におい
て、基部306の上縁部に狭幅板状のリブ342が溶接
等により後付けされている。なお、リブ342は、基部
306の肉厚方向を面方向として配置されている。さら
に、このリブ342は、基部306の上縁部に対して切
欠部334の直上となる部位344を除いた部位にて溶
接されている。
【0235】上記構成によれば、前述した図67に示さ
れるプッシュプレート70を用いた場合の作用、効果が
得られる他、以下の作用、効果が得られる。すなわち、
プッシュプレート70の基部306の上縁部にリブ34
2を立設させたことにより、プッシュプレート70の前
後方向に対する剛性を高めることができる。このため、
通常のブレーキペダル10の操作時にプッシュプレート
70に作用する引張強度が高めることができると共に、
所定値以上の外力が車両の前方から作用した際にプッシ
ュプレート70に作用する圧縮強度を高めることができ
る。従って、ブレーキペダル10の通常操作時の操作フ
ィーリングを向上させることができると共にプッシュプ
レート70による回転軸部68の押圧性を向上させるこ
とができる。
【0236】また、リブ342を設けた作用、効果は上
記の如くであるが、単にリブ342をプッシュプレート
70の基部306の上縁部に立設させただけの場合に
は、本来的な目的であるプッシュプレート70の適切な
屈折性を阻害することにもなりかねない。しかし、本実
施形態によれば、リブ342における切欠部334の直
上となる部位344以外の部位で基部306に溶接する
構成を採っているので、切欠部334を設けたことによ
る低剛性化はそのまま維持される。従って、プッシュプ
レート70の屈折性能も良好に維持することができる。 〔第14実施形態〕以下、図69〜図71を用いて第1
4実施形態を説明する。
【0237】この実施形態では、全体を通して、ペダル
ブラケットの座屈時にペダルブラケットが平面視で回転
する方向へ変形するのを防止するための構成が付加され
ている点に特徴がある。
【0238】具体的には、図69及び図70に示される
実施形態では、ペダルブラケット254の後端側の組付
対象となる車体側ブラケット350が、固定部352及
びこの固定部352の両端部に垂直に固着される一対の
回転規制部354から成る略H形状に形成されている。
このうち、固定部352にはペダルブラケット254の
後端固定用プレート252が密着され、この状態で取付
ボルト52及びウエルドナット50により両者が締結さ
れている。固定部352に後端固定用プレート252が
固定された状態では、一対の回転規制部354が後端固
定用プレート252の両端部に面直角に当接状態で配置
されるようになっている。なお、上記の車体側ブラケッ
ト350は、カウルインナパネルやインパネリインフォ
ースメントに溶接等により予め固着されている。
【0239】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際にダッシュパネル16の後方変
位に伴ってペダルブラケット254が前後方向に座屈す
ると、前述したように通常はペダルブラケット254の
後端固定用プレート252は車体側ブラケット44に取
付ボルト52及びウエルドナット50によって一箇所に
て固定されているため(図52等参照)、ダッシュパネ
ル16の変形の仕方によってはペダルブラケット254
に平面視で回転する方向への回転力が作用し、車体側ブ
ラケット44が同方向へ回転することも考えられる。な
お、この場合には、車体側ブラケット44が回転するこ
とによって図示しないステアリングサポートと干渉する
おそれもある。
【0240】しかしながら、本実施形態によれば、ペダ
ルブラケット254に固着されている後端固定用プレー
ト252の両端部を車体側ブラケット350の一対の回
転規制部354によって押さえ込んでいるので、ペダル
ブラケット254に前記回転力が作用しても、ペダルブ
ラケット254に平面視で回転する方向への変形は生じ
ない。このため、回転軸部68を円滑に略車両後方下側
へと移動させることができる。この結果、本実施形態に
おいても、ブレーキペダル10のペダルパッド26が略
車両前方側へ向けて変位するように制御することがで
き、乗員の脚部の膝をステアリングコラムから遠ざける
ことができる。
【0241】さらに、本実施形態によれば、車体側ブラ
ケット350に一対の回転規制部354を設ける構成で
あるので、簡単な構成でペダルブラケット254の平面
視での回転を規制することができる。
【0242】また、図71に示される実施形態では、車
体側ブラケット44については前述した実施形態で用い
ていた断面略コ字形のものを用いているが、ペダルブラ
ケット254の後端固定用プレート252と車体側ブラ
ケット44とが、略車両前後方向に沿う二箇所にて取付
ボルト355、356及びウエルドナット357、35
8によって固定されている。
【0243】従って、上記構成によっても、車体側ブラ
ケット350を用いた場合と同様の作用、効果が得られ
る。 〔第15実施形態〕以下、図72を用いて第15実施形
態を説明する。
【0244】この実施形態では、ペダルブラケットの座
屈時に当該座屈による長孔の変形を抑制するための構成
が付加されている点に特徴がある。
【0245】具体的には、図72に示されるように、高
剛性の取付部360及びこの取付部360の両端部に垂
直に配置された一対のサイド部362から成る車体側ブ
ラケット364が使用されている。この車体側ブラケッ
ト364は、ペダルブラケット30のリヤプレート36
の下端部まで延長されている(以下、この部位を「取付
延長部360A」、「サイド延長部362A」と称
す)。さらに、車体側ブラケット364の取付延長部3
60Aは、ペダルブラケット30のリヤプレート36の
下端部にボルト366及びナット368によって固定さ
れている。なお、ボルト366及びナット368による
固定部位は、ペダルブラケット30のベースプレート3
4の上下方向の中心を通る水平面上に設定されているの
が、荷重支持の観点からは好ましい。
【0246】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際にダッシュパネル16の後方変
位によってペダルブラケット30のサイドプレート32
が前後方向に座屈した場合、ダッシュパネル16の変形
の仕方によっては長孔42が車両上方側へ持ち上げられ
るように(同図の二点鎖線参照)サイドプレート32が
座屈し、回転軸部68の略車両後方側への円滑な移動が
阻害されることも考えられる。しかし、本実施形態によ
れば、ペダルブラケット30の後端側を車体側に固定す
るための車体側ブラケット364に取付延長部360A
及びサイド延長部362Aが設けられ、これらの延長さ
れた部分をペダルブラケット30のリヤプレート36の
下端部に固定しているため、ペダルブラケット30の後
端側での支持強度を高めることができる。従って、ペダ
ルブラケット30の座屈に伴う長孔42の変形を抑制す
ることができ、回転軸部68を円滑に略車両後方下側へ
と移動させることができる。この結果、本実施形態にお
いても、ブレーキペダル10のペダルパッド26が略車
両前方側へ向けて変位するように制御することができ、
乗員の脚部の膝をステアリングコラムから遠ざけること
ができる。 〔第16実施形態〕以下、図73〜図76を用いて第1
6実施形態を説明する。
【0247】この実施形態では、全体を通して、ブレー
キスイッチ支持構造を利用してブレーキペダルに回転軸
部回りの略車両前方側への回転力を付与するための構成
が付加されている点に特徴がある。
【0248】図73及び図74に示されるように、ペダ
ルブラケット30のリヤプレート36の裏面側には、車
両下方側へ向けて延出されたブレーキスイッチブラケッ
ト370が固定されている。ブレーキスイッチブラケッ
ト370の下端部には、ブレーキスイッチ372が取り
付けられている。また、ブレーキペダル10のペダル支
持部24の側面には、ブレーキスイッチ372をON・
OFFさせるためのアングル状のペダル側ブラケット3
74が固定されている。これにより、ブレーキペダル1
0が操作されると、ペダル側ブラケット374の移動力
をによってブレーキスイッチ372がON状態となり、
ブレーキペダル10が操作されていることが検出される
ようになっている。
【0249】ここで、本実施形態では、上述したブレー
キスイッチブラケット370の板厚が通常よりも厚く
(例えば、4mm)設定されている。従って、ブレーキ
スイッチブラケット370の前後方向に対する剛性は通
常の場合よりも高くなっている。さらに、ブレーキスイ
ッチブラケット370の下端部370Aが、幅方向に延
長されている。なお、参考までに従来のブレーキスイッ
チブラケット370の下端部370Aの外形及び位置を
図74に二点鎖線で図示しておく。
【0250】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用した際にダッシュパネル16が後方変
位すると、これに伴いプッシュプレート70によって回
転軸部68が長孔42に沿って略車両後方側へ移動され
る。このとき、回転軸部68が略車両後方側へ移動され
ることにより、ブレーキペダル10のペダル支持部24
にも同方向への力が作用して、この力がペダル側ブラケ
ット374からブレーキスイッチ372に作用し、更に
はブレーキスイッチブラケット370にも作用する。
【0251】ここで、本実施形態では、ブレーキスイッ
チブラケット370の板厚を増加して高剛性化したの
で、ブレーキペダル10のペダル支持部24にはブレー
キスイッチブラケット370から略車両前方側への反力
が作用する。さらに、本実施形態では、ブレーキスイッ
チブラケット370の下端部370Aを幅方向に延長し
たので、仮にブレーキスイッチブラケット370からの
反力によってペダル側ブラケット374が変形した場合
にも、ペダル支持部24がブレーキスイッチブラケット
370の下端部370Aに直接当接し、ブレーキペダル
10に略車両前方側への反力を与える。従って、本実施
形態によれば、回転軸部68の後方移動時にブレーキス
イッチブラケット370からブレーキペダル10に略車
両前方側への反力を付与することができる。この結果、
本実施形態においても、ブレーキペダル10のペダルパ
ッド26が略車両前方側へ向けて変位するように制御す
ることができ、乗員の脚部の膝をステアリングコラムか
ら遠ざけることができる。
【0252】また、図75及び図76に示される実施形
態では、ブレーキスイッチブラケット370の板厚を前
述した構成よりも若干薄くしているものの、ブレーキス
イッチブラケット370の下端部370A’をブレーキ
ペダル10とプッシュロッド28との連結点(P1)付
近にまで延長させている。このため、ブレーキスイッチ
ブラケット370からブレーキペダル10に作用する反
力をブレーキペダル10とプッシュロッド28との連結
点(P1)付近に付与することができ、当該連結点(P
1)付近に略車両前方側への回転力を効果的に付与する
ことができる。従って、回転軸部68の長孔42に沿っ
た移動によるブレーキペダル10のペダルパッド26の
略車両前方側への変位を促進することができる。
【0253】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係る車両用ペダル支持構造は、車体側に固定さ
れ、吊り下げ式の車両用ペダルの回転軸部を支持するペ
ダルブラケットと、所定値以上の外力が車両前部に作用
した際に当該外力をペダルブラケットに支持された回転
軸部に伝達し、当該回転軸部を略車両後方側へ移動させ
ることで、車両用ペダルの踏面の変位を制御する変位制
御手段と、を有するので、所定値以上の外力が車両の前
方から作用した際に車両用ペダルの踏面の変位を制御す
ることができるという優れた効果を有する。
【0254】請求項2記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、車両前部に作用する外力を検出する外力検
出手段と、この外力検出手段による検出結果に基づい
て、車体側に固定されたペダルブラケットに支持された
吊り下げ式の車両用ペダルの回転軸部の移動量を決定す
る移動量決定手段と、この移動量決定手段による決定結
果に基づいて、回転軸部を略車両後方側へ移動させるこ
とで、車両用ペダルの踏面の変位を制御する変位制御手
段と、を有するので、所定値以上の外力が車両の前方か
ら作用した際に車両用ペダルの踏面の変位を制御するこ
とができるという優れた効果を有する。
【0255】請求項3記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、車体側に固定され、吊り下げ式の車両用ペ
ダルの回転中心軸を支持するペダルブラケットと、この
ペダルブラケットに回転軸部回りに揺動可能に支持され
ると共に、一端部が車両用ペダルの踏面に付与された踏
力を踏力増強手段に伝達する操作力伝達手段と連結され
た揺動リンクと、この揺動リンクの他端部と車両用ペダ
ルの反踏面側の端部とを連係することで、車両用ペダル
の回転中心軸回りの略車両前方側への回転力を操作力伝
達手段に伝達する連係手段と、所定値以上の外力が車両
前部に作用した際に当該外力を揺動リンクの回転軸部に
伝達し、当該回転軸部を略車両後方側へ移動させること
で、連係手段を介して車両用ペダルの踏面の変位を制御
する変位制御手段と、を有するので、所定値以上の外力
が車両の前方から作用した際に車両用ペダルの踏面の変
位を制御することができるという優れた効果を有する。
【0256】請求項4記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、車体側に固定され、吊り下げ式の車両用ペ
ダルの回転中心軸を支持するペダルブラケットと、この
ペダルブラケットに回転軸部回りに揺動可能に支持され
ると共に、一端部が車両用ペダルの踏面に付与された踏
力を踏力増強手段に伝達する操作力伝達手段と連結され
かつ他端部が車両用ペダルの反踏面側の端部と相対回転
可能に直接的又は間接的に連結されることで、車両用ペ
ダルの回転中心軸回りの略車両前方側への回転力を操作
力伝達手段に伝達する揺動リンクと、所定値以上の外力
が車両前部に作用した際に揺動リンクを介して車両用ペ
ダルに作用する回転中心軸回りの略車両後方側への所定
値以上の回転力を吸収することで、車両用ペダルの踏面
の変位を制御する変位制御手段と、を有するので、所定
値以上の外力が車両の前方から作用した際に車両用ペダ
ルの踏面の変位を制御することができるという優れた効
果を有する。
【0257】請求項5記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項1又は請求項3に記載の発明におい
て、車両用ペダルよりも前方側に配置されかつ車両前部
に作用した所定値以上の外力を受けて略車両後方側へ変
位する荷重受部と回転軸部とを連結し、前後方向に対す
る剛性がペダルブラケットの前後方向に対する剛性より
も高く設定された連結手段と、ペダルブラケットに設け
られ、回転軸部の略車両後方側への移動をガイドするガ
イド手段と、を含んで変位制御手段を構成したので、構
造の簡素化を図ることができると共に作動に対する信頼
性を向上させることができるという優れた効果を有す
る。
【0258】請求項6記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項5に記載の発明において、連結手段
と荷重受部とを相対回転可能に結合するヒンジ手段を設
けたので、回転軸部をガイド手段に沿ってスムーズに移
動させることができるという優れた効果を有する。
【0259】請求項7記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項5又は請求項6に記載の発明におい
て、荷重受部は車両のダッシュパネルよりも車両前方側
に配置されているので、回転軸部の略車両後方側への移
動の迅速化及び確実化を図ることができるという優れた
効果を有する。
【0260】請求項8記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の
発明において、ペダルブラケットは所定値以上の外力が
車両前部に作用した際に略車両前後方向に座屈する一対
の側壁部を備えていると共に、連結手段を当該一対の側
壁部の外側に配置し、さらに、当該外力が作用した際に
当該一対の側壁部をその内方側へ変形させる変形部を当
該一対の側壁部に設けたので、回転軸部の略車両後方側
への移動の迅速化及び確実化を図ることができるという
優れた効果を有する。
【0261】請求項9記載の本発明に係る車両用ペダル
支持構造は、請求項8に記載の発明において、対向する
変形部をずらして配置したので、より一層回転軸部の略
車両後方側への移動の迅速化及び確実化を図ることがで
きるという優れた効果を有する。
【0262】請求項10記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項7のいずれかに記載
の発明において、ペダルブラケットは所定値以上の外力
が車両前部に作用した際に略車両前後方向に座屈する一
対の側壁部を備えていると共に、連結手段を当該一対の
側壁部の内側に配置したので、回転軸部の略車両後方側
への移動の迅速化及び確実化を図ることができるという
優れた効果を有する。
【0263】請求項11記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項10に記載の発明において、連結
手段を、荷重受部側では一箇所にて結合し、回転軸部側
では複数箇所にて結合したので、荷重受部から連結手段
に伝達される荷重の入力方向に拘らず、回転軸部の略車
両後方側への移動の確実化を図ることができるという優
れた効果を有する。
【0264】請求項12記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項11に記載の発明において、連結
手段における荷重受部側での結合部位を、ペダルブラケ
ット内部の車両外方側にオフセットさせたので、特に運
転席側の前方から所定値以上の外力が作用した際に、回
転軸部の略車両後方側への移動の確実化を図ることがで
きるという優れた効果を有する。
【0265】請求項13記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項12のいずれかに記
載の発明において、連結手段に、所定値以上の荷重が作
用することにより当該連結手段の回転軸部側をガイド手
段のガイド方向へ屈折させる屈折手段を設けたので、連
結手段に対する荷重の作用方向がガイド手段のガイド方
向とずれている場合にも、回転軸部をガイド手段に沿っ
て略車両後方側へ円滑かつ確実に移動させることができ
るという優れた効果を有する。
【0266】請求項14記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項13に記載の発明において、屈折
手段の屈折量を所定量に制限するストッパ手段を設けた
ので、屈折手段の屈折量の適正化を図ることができると
いう優れた効果を有する。
【0267】請求項15記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項14に記載の発明において、屈折
手段による屈折は連結手段の座屈によって生じ、さら
に、当該連結手段にその肉厚方向を面方向とする板状部
を設けたので、連結手段の必要剛性を満足させつつ連結
手段を座屈させることができるという優れた効果を有す
る。
【0268】請求項16記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項15のいずれかに記
載の発明において、回転軸部の移動軌跡が略車両後方下
側へ向かう略円弧軌跡となるように、ガイド手段を構成
したので、車両用ペダルの踏面を車両前方側へ積極的に
変位させることができるという優れた効果を有する。
【0269】請求項17記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項16のいずれかに記
載の発明において、ペダルブラケットに設けた長孔によ
ってガイド手段を構成し、さらに、当該長孔の幅を回転
軸部の移動方向側に沿って当該回転軸部の径寸法よりも
広げたので、回転軸部を長孔に沿って略車両後方側へよ
り円滑かつ確実に移動させることができるという優れた
効果を有する。
【0270】請求項18記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項17のいずれかに記
載の発明において、ペダルブラケットに設けた長孔によ
ってガイド手段を構成し、さらに、当該長孔の内周肉厚
寸法を回転軸部の移動方向に沿って減少させたので、回
転軸部を長孔に沿って略車両後方側へより円滑かつ確実
に移動させることができるという優れた効果を有する。
【0271】請求項19記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項18のいずれかに記
載の発明において、ペダルブラケットに設けた長孔によ
ってガイド手段を構成すると共に、締結具を用いて回転
軸部を構成し、さらに、締結具の締結トルクが長孔周囲
部に伝達されるのを阻止するトルク伝達阻止手段を含ん
で当該回転軸部を構成したので、回転軸部を長孔に沿っ
て略車両後方側へより円滑かつ確実に移動させることが
できるという優れた効果を有する。
【0272】請求項20記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項5乃至請求項19のいずれかに記
載の発明において、ペダルブラケットに設けられ、回転
軸部を移動可能に支持する長孔と、この長孔に沿って回
転軸部が移動する際に車両用ペダルの反踏面側の端部を
摺接させて当該反踏面側の端部の移動をガイドする摺接
部と、を含んでガイド手段を構成したので、回転軸部の
移動を確実にガイドすることができるという優れた効果
を有する。
【0273】請求項21記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項20に記載の発明において、車両
用ペダルの反踏面側の端部における肉厚方向側の角部を
所定の曲面で面取りしたので、車両用ペダルにこじり力
が作用しても、車両用ペダルの反踏面側の端部を摺接部
に沿って円滑に移動させることができるという優れた効
果を有する。
【0274】請求項22記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項20又は請求項21に記載の発明
において、車両用ペダルの反踏面側の端部の断面形状を
略T字形としたので、車両用ペダルの反踏面側の端部を
摺接部に沿ってより一層円滑に移動させることができる
という優れた効果を有する。
【0275】請求項23記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項20乃至請求項22のいずれかに
記載の発明において、長孔における回転軸部の移動方向
側の部位の幅を摺接部側へ広げたので、車両用ペダルに
こじり力が作用しても、車両用ペダルの反踏面側の端部
を摺接部に沿ってより一層円滑に移動させることができ
るという優れた効果を有する。
【0276】請求項24記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項1又は請求項3或いは請求項5乃
至請求項23のいずれかに記載の発明において、所定値
以上の外力が車両前部に作用した際に、回転軸部の略車
両後方側への移動力を助勢する助勢手段を付加したの
で、回転軸部の略車両後方への移動の迅速化及び確実化
を図ることができるという優れた効果を有する。
【0277】請求項25記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項1乃至請求項24のいずれかに記
載の発明において、ペダルブラケットにおける車体側部
材との固定部位に、当該ペダルブラケットの平面視での
回転を規制する規制手段を設けたので、回転軸部を略車
両後方への移動の確実化を図ることができるという優れ
た効果を有する。
【0278】請求項26記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項25に記載の発明において、車体
側部材に設けられると共にペダルブラケットの一部を挟
持する一対のサイドプレートを含んで、規制手段を構成
したので、規制手段の構造の簡素化を図ることができる
という優れた効果を有する。
【0279】請求項27記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項25又は請求項26に記載の発明
において、ペダルブラケットにおける車体側部材との固
定部位を略車両前後方向に複数箇所並設して設定するこ
とを含んで、規制手段を構成したので、規制手段の構造
の簡素化を図ることができるという優れた効果を有す
る。
【0280】請求項28記載の本発明に係る車両用ペダ
ル支持構造は、請求項25乃至請求項27のいずれかに
記載の発明において、ペダルブラケットにおける車体側
部材との固定部位を、ガイド手段によるガイド方向の終
端側付近に設定したので、回転軸部の略車両後方への移
動の確実化を図ることができるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る車両用ペダル支持構造を示
す側面図である。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿う断面図である。
【図4】図1に示される車両用ペダル支持構造を示す組
付状態での斜視図である。
【図5】図1に示されるブレーキペダルの回転軸部の構
成を示す分解斜視図である。
【図6】図1に示されるプッシュプレートの取付部をヒ
ンジ構造とした実施形態を示す同図に対応する側面図で
ある。
【図7】図6に示される受部及びヒンジピンに替えてリ
ベットを用いた実施形態を示すペダルブラケットを中心
とした水平断面図である。
【図8】図6に示される受部及びヒンジピンに替えて回
転支軸部を用いた実施形態を示す図7に対応する水平断
面図である。
【図9】図8に示される回転支軸部の頭部付近を拡大し
て示す拡大図である。
【図10】第2実施形態に係る車両用ペダル支持構造を
示す側面図である。
【図11】第3実施形態に係る車両用ペダル支持構造を
示す側面図である。
【図12】第4実施形態に係る車両用ペダル支持構造を
示す側面図である。
【図13】図12に示されるプッシュバーの前端部の固
定位置をサスペンションタワーとした実施形態を示す斜
視図である。
【図14】第5実施形態に係る車両用ペダル支持構造を
示す側面図である。
【図15】図14に示されるシステムによる制御内容を
示すフローチャートである。
【図16】図14に示されるGセンサの配設部位を変更
した実施形態を示す車体前部の斜視図である。
【図17】第6実施形態に係る車両用ペダル支持構造を
示す側面図である。
【図18】図17に示されるリンクの形状・配置等を変
更した実施形態を示す概略側面図である。
【図19】同じくリンクの形状・配置等を変更した実施
形態を示す概略側面図である。
【図20】同じくリンクの形状・配置等を変更した実施
形態を示す概略側面図である。
【図21】連結リンクに替えて回転コロを用いた実施形
態を示す概略側面図である。
【図22】連結リンクに替えて係合ピン及び係合孔を用
いた実施形態を示す概略側面図である。
【図23】第7実施形態に係る車両用ペダル支持構造を
示す側面図である。
【図24】図23の24−24線に沿う断面図である。
【図25】図24の25−25線に沿う断面図である。
【図26】図25に示されるエネルギー吸収構造の別の
形態を示す概略構成図である。
【図27】図23に示されるリンクの形状・配置等を変
更した実施形態を示す概略側面図である。
【図28】同じくリンクの形状・配置等を変更した実施
形態を示す概略側面図である。
【図29】同じくリンクの形状・配置等を変更した実施
形態を示す概略側面図である。
【図30】第8実施形態に係る車両用ペダル支持構造を
示すペダルブラケットを中心とした水平断面図である。
【図31】図30に示される構造において所定値以上の
外力が車両の前方から作用した後の状態を示す図30に
対応する水平断面図である。
【図32】図30に示される対向する内側凸部を前後に
ずらした実施形態を示す図30に対応する水平断面図で
ある。
【図33】図32に示される構造において所定値以上の
外力が車両の前方から作用した後の状態を示す図32に
対応する水平断面図である。
【図34】ペダルブラケットのサイドプレートのフラン
ジ部に切欠部を設けた実施形態を示す図30に対応する
水平断面図である。
【図35】図34に示される切欠部を設ける構成に替え
てビードを設けた実施形態を示す図1に対応する側面図
である。
【図36】第9実施形態に係る車両用ペダル支持構造を
示すペダルブラケットを中心とした水平断面図である。
【図37】図36に示される構成においてカラーに改良
を加えた実施形態を示す図2に対応する断面図である。
【図38】図36に示されるプッシュプレートの別の実
施形態を示す図36に対応する水平断面図である。
【図39】同じく、図36に示されるプッシュプレート
の別の実施形態を示す図36に対応する水平断面図であ
る。
【図40】図38に示されるプッシュプレートの結合構
造を改良した実施形態を示す要部断面図である。
【図41】同じく、図36に示されるプッシュプレート
の別の実施形態を示す図36に対応する水平断面図であ
る。
【図42】図36に示されるプッシュプレートにリイン
フォースを付加した実施形態を示す図36に対応する水
平断面図である。
【図43】図42に示される構造の側面図である。
【図44】図36に示されるプッシュプレートをペダル
組付性の観点から改良した実施形態を示す図36に対応
する水平断面図である。
【図45】図44に示されるプッシュプレートの部分側
面図である。
【図46】図44に示される構造においてブレーキペダ
ルの組付方向を示す側面図である。
【図47】第10実施形態に係る車両用ペダル支持構造
を示すペダルブラケットを中心とした水平断面図であ
る。
【図48】(A)は図47に示される要部の拡大図であ
り、(B)は別の構成にした(A)に対応する拡大図で
ある。
【図49】図47に示される長孔を中心としたサイドプ
レート構造の別の実施形態を示すペダルブラケットの側
面図である。
【図50】同じく、図47に示される長孔を中心とした
サイドプレート構造の別の実施形態を示すペダルブラケ
ットの側面図である。
【図51】第11実施形態に係る車両用ペダル支持構造
を示す組付状態での斜視図である。
【図52】図51に示される車両用ペダル支持構造の側
面図である。
【図53】第12実施形態に係る車両用ペダル支持構造
を示す図2に対応する断面図である。
【図54】図53に示されるペダルボス部の断面形状を
T字形にした実施形態を示す図53に対応する断面図で
ある。
【図55】図54に示されるペダルボス部の拡大側面図
である。
【図56】ペダルボス部の形状を円形にした実施形態を
示すブレーキペダルとスライドガイドプレートの側面図
である。
【図57】図56に示されるX線矢視部分の拡大側面図
である。
【図58】ペダルボス部及びスライドガイドプレートに
潤滑剤を塗布した実施形態を示す図57に対応する拡大
側面図である。
【図59】潤滑剤に替えてペダルボス部の外周にカバー
を設けた実施形態を示す図57に対応する拡大側面図で
ある。
【図60】回転軸部のペダルボスに一対のローラを設け
た実施形態を示す図57に対応する拡大側面図である。
【図61】図60に示されるペダルボス周囲の構造の縦
断面図である。
【図62】ペダルブラケットのサイドプレートに形成さ
れる長孔の形状を改良した実施形態を示すペダルブラケ
ットの側面図である。
【図63】第13実施形態に係る車両用ペダル支持構造
を示すプッシュプレートを中心とした側面図である。
【図64】図63に示されるプッシュプレートの拡大図
である。
【図65】プッシュプレートを屈折させるための別の実
施形態を示す斜視図である。
【図66】図65に示されるプッシュプレート構造にビ
ードを付加した実施形態を示す斜視図である。
【図67】屈折機能を備えたプッシュプレートにストッ
パ機能を付加した実施形態を示す斜視図である。
【図68】図67に示されるプッシュプレートにリブを
追加した実施形態を示す図67に対応する斜視図であ
る。
【図69】第14実施形態に係る車両用ペダル支持構造
を示す車体側ブラケットを中心とした側面図である。
【図70】図69に示される構造の要部斜視図である。
【図71】図69に示される車体側ブラケットに替えて
締結点を前後に二点とした実施形態を示す図69に対応
する側面図である。
【図72】第15実施形態に係る車両用ペダル支持構造
を示す車体側ブラケットを中心とした側面図である。
【図73】第16実施形態に係る車両用ペダル支持構造
を示すブレーキスイッチブラケットを中心とした側面図
である。
【図74】図73に示される構造の背面図である。
【図75】図73に示される構造においてブレーキスイ
ッチブラケットの下端部を下方へ延出させた実施形態を
示す図73に対応する側面図である。
【図76】図75に示される構造の背面図である。
【図77】従来構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル(車両用ペダル) 16 ダッシュパネル(荷重受部) 18 ブレーキブースタ(踏力増強手段) 20 マスタシリンダ(荷重受部) 26 ペダルパッド(踏面) 28 プッシュロッド(操作力伝達手段) 30 ペダルブラケット 32 サイドプレート(側壁部) 42 長孔(ガイド手段、変位制御手段) 44 車体側ブラケット(車体側部材) 68 回転軸部 70 プッシュプレート(連結手段、変位制御手段) 80 受部(ヒンジ手段) 82 ヒンジピン(ヒンジ手段) 84 リベット(ヒンジ手段) 88 回転支軸部(ヒンジ手段) 98 長孔(ガイド手段、変位制御手段) 100 ワイヤ(助勢手段) 102 インナプーリ(助勢手段) 104 アウタプーリ(助勢手段) 106 プッシュバー(連結手段、変位制御手段) 108 サスペンションタワー(荷重受部) 110 Gセンサ(外力検出手段) 112 アクチュエータ(変位制御手段) 114 制御装置(移動量決定手段) 130 ブレーキペダル(車両用ペダル) 134 支軸(回転中心軸) 138 揺動リンク 142 連結リンク(連係手段) 148 ペダルパッド(踏面) 150 回転コロ(連係手段) 152 係合ピン(連係手段) 154 係合孔(連係手段) 164 支軸(回転軸部) 166 ストッパプレート(変位制御手段) 168 エネルギー吸収孔(変位制御手段) 170 シェアピン(変位制御手段) 172 弾性体(変位制御手段) 180 内側凸部(変形部) 182 切欠部(変形部) 184 ビード(変形部) 200 プッシュプレート(連結手段、変位制御手段) 208 カラー(トルク伝達阻止手段) 240 面落とし部(変位制御手段) 242 長孔(ガイド手段、変位制御手段) 250 スライドガイドプレート(摺接部) 254 ペダルブラケット 260 長孔(ガイド手段、変位制御手段) 270 面取り部 300 フロントプレート(屈折手段) 302 リヤプレート(屈折手段) 304 ヒンジピン(屈折手段) 314 切欠部(屈折手段) 316 切込み(屈折手段) 318 開口部(屈折手段) 320 切り落とし部(屈折手段) 322 スリット(屈折手段) 324 切欠部(屈折手段) 326 切欠部(屈折手段) 330 切欠部(屈折手段) 334 切欠部(屈折手段) 336 前側フランジ部(ストッパ手段) 338 後側フランジ部(ストッパ手段) 342 リブ(板状部) 350 車体側ブラケット(車体側部材) 354 回転規制部(規制手段、サイドプレート) 355 取付ボルト(規制手段) 356 取付ボルト(規制手段) 357 ナット(規制手段) 358 ナット(規制手段) 360A 取付延長部 362A サイド延長部 364 車体側ブラケット(車体側部材)

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側に固定され、吊り下げ式の車両用
    ペダルの回転軸部を支持するペダルブラケットと、 所定値以上の外力が車両前部に作用した際に当該外力を
    ペダルブラケットに支持された回転軸部に伝達し、当該
    回転軸部を略車両後方側へ移動させることで、車両用ペ
    ダルの踏面の変位を制御する変位制御手段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル支持構造。
  2. 【請求項2】 車両前部に作用する外力を検出する外力
    検出手段と、 この外力検出手段による検出結果に基づいて、車体側に
    固定されたペダルブラケットに支持された吊り下げ式の
    車両用ペダルの回転軸部の移動量を決定する移動量決定
    手段と、 この移動量決定手段による決定結果に基づいて、回転軸
    部を略車両後方側へ移動させることで、車両用ペダルの
    踏面の変位を制御する変位制御手段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル支持構造。
  3. 【請求項3】 車体側に固定され、吊り下げ式の車両用
    ペダルの回転中心軸を支持するペダルブラケットと、 このペダルブラケットに回転軸部回りに揺動可能に支持
    されると共に、一端部が車両用ペダルの踏面に付与され
    た踏力を踏力増強手段に伝達する操作力伝達手段と連結
    された揺動リンクと、 この揺動リンクの他端部と車両用ペダルの反踏面側の端
    部とを連係することで、車両用ペダルの回転中心軸回り
    の略車両前方側への回転力を操作力伝達手段に伝達する
    連係手段と、 所定値以上の外力が車両前部に作用した際に当該外力を
    揺動リンクの回転軸部に伝達し、当該回転軸部を略車両
    後方側へ移動させることで、連係手段を介して車両用ペ
    ダルの踏面の変位を制御する変位制御手段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル支持構造。
  4. 【請求項4】 車体側に固定され、吊り下げ式の車両用
    ペダルの回転中心軸を支持するペダルブラケットと、 このペダルブラケットに回転軸部回りに揺動可能に支持
    されると共に、一端部が車両用ペダルの踏面に付与され
    た踏力を踏力増強手段に伝達する操作力伝達手段と連結
    されかつ他端部が車両用ペダルの反踏面側の端部と相対
    回転可能に直接的又は間接的に連結されることで、車両
    用ペダルの回転中心軸回りの略車両前方側への回転力を
    操作力伝達手段に伝達する揺動リンクと、 所定値以上の外力が車両前部に作用した際に揺動リンク
    を介して車両用ペダルに作用する回転中心軸回りの略車
    両後方側への所定値以上の回転力を吸収することで、車
    両用ペダルの踏面の変位を制御する変位制御手段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル支持構造。
  5. 【請求項5】 車両用ペダルよりも前方側に配置されか
    つ車両前部に作用した所定値以上の外力を受けて略車両
    後方側へ変位する荷重受部と回転軸部とを連結し、前後
    方向に対する剛性がペダルブラケットの前後方向に対す
    る剛性よりも高く設定された連結手段と、 ペダルブラケットに設けられ、回転軸部の略車両後方側
    への移動をガイドするガイド手段と、 を含んで前記変位制御手段を構成した、 ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の車両用
    ペダル支持構造。
  6. 【請求項6】 前記連結手段と荷重受部とを相対回転可
    能に結合するヒンジ手段を設けた、 ことを特徴とする請求項5に記載の車両用ペダル支持構
    造。
  7. 【請求項7】 前記荷重受部は車両のダッシュパネルよ
    りも車両前方側に配置されている、 ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の車両用
    ペダル支持構造。
  8. 【請求項8】 前記ペダルブラケットは所定値以上の外
    力が車両前部に作用した際に略車両前後方向に座屈する
    一対の側壁部を備えていると共に、前記連結手段を当該
    一対の側壁部の外側に配置し、 さらに、当該外力が作用した際に当該一対の側壁部をそ
    の内方側へ変形させる変形部を当該一対の側壁部に設け
    た、 ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記
    載の車両用ペダル支持構造。
  9. 【請求項9】 対向する前記変形部をずらして配置し
    た、 ことを特徴とする請求項8に記載の車両用ペダル支持構
    造。
  10. 【請求項10】 前記ペダルブラケットは所定値以上の
    外力が車両前部に作用した際に略車両前後方向に座屈す
    る一対の側壁部を備えていると共に、前記連結手段を当
    該一対の側壁部の内側に配置した、 ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記
    載の車両用ペダル支持構造。
  11. 【請求項11】 前記連結手段を、荷重受部側では一箇
    所にて結合し、回転軸部側では複数箇所にて結合した、 ことを特徴とする請求項10に記載の車両用ペダル支持
    構造。
  12. 【請求項12】 前記連結手段における荷重受部側での
    結合部位を、ペダルブラケット内部の車両外方側にオフ
    セットさせた、 ことを特徴とする請求項11に記載の車両用ペダル支持
    構造。
  13. 【請求項13】 前記連結手段に、所定値以上の荷重が
    作用することにより当該連結手段の回転軸部側を前記ガ
    イド手段のガイド方向へ屈折させる屈折手段を設けた、 ことを特徴とする請求項5乃至請求項12のいずれかに
    記載の車両用ペダル支持構造。
  14. 【請求項14】 前記屈折手段の屈折量を所定量に制限
    するストッパ手段を設けた、 ことを特徴とする請求項13に記載の車両用ペダル支持
    構造。
  15. 【請求項15】 前記屈折手段による屈折は前記連結手
    段の座屈によって生じ、 さらに、当該連結手段にその肉厚方向を面方向とする板
    状部を設けた、 ことを特徴とする請求項14に記載の車両用ペダル支持
    構造。
  16. 【請求項16】 回転軸部の移動軌跡が略車両後方下側
    へ向かう略円弧軌跡となるように、前記ガイド手段を構
    成した、 ことを特徴とする請求項5乃至請求項15のいずれかに
    記載の車両用ペダル支持構造。
  17. 【請求項17】 前記ペダルブラケットに設けた長孔に
    よって前記ガイド手段を構成し、 さらに、当該長孔の幅を回転軸部の移動方向側に沿って
    当該回転軸部の径寸法よりも広げた、 ことを特徴とする請求項5乃至請求項16のいずれかに
    記載の車両用ペダル支持構造。
  18. 【請求項18】 前記ペダルブラケットに設けた長孔に
    よって前記ガイド手段を構成し、 さらに、当該長孔の内周肉厚寸法を回転軸部の移動方向
    に沿って減少させた、 ことを特徴とする請求項5乃至請求項17のいずれかに
    記載の車両用ペダル支持構造。
  19. 【請求項19】 前記ペダルブラケットに設けた長孔に
    よって前記ガイド手段を構成すると共に、締結具を用い
    て前記回転軸部を構成し、 さらに、締結具の締結トルクが長孔周囲部に伝達される
    のを阻止するトルク伝達阻止手段を含んで当該回転軸部
    を構成した、 ことを特徴とする請求項5乃至請求項18のいずれかに
    記載の車両用ペダル支持構造。
  20. 【請求項20】 前記ペダルブラケットに設けられ、回
    転軸部を移動可能に支持する長孔と、 この長孔に沿って回転軸部が移動する際に車両用ペダル
    の反踏面側の端部を摺接させて当該反踏面側の端部の移
    動をガイドする摺接部と、 を含んで前記ガイド手段を構成した、 ことを特徴とする請求項5乃至請求項19のいずれかに
    記載の車両用ペダル支持構造。
  21. 【請求項21】 前記車両用ペダルの反踏面側の端部に
    おける肉厚方向側の角部を所定の曲面で面取りした、 ことを特徴とする請求項20に記載の車両用ペダル支持
    構造。
  22. 【請求項22】 前記車両用ペダルの反踏面側の端部の
    断面形状を略T字形とした、 ことを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の車
    両用ペダル支持構造。
  23. 【請求項23】 前記長孔における回転軸部の移動方向
    側の部位の幅を前記摺接部側へ広げた、 ことを特徴とする請求項20乃至請求項22のいずれか
    に記載の車両用ペダル支持構造。
  24. 【請求項24】 所定値以上の外力が車両前部に作用し
    た際に、回転軸部の略車両後方側への移動力を助勢する
    助勢手段を付加した、 ことを特徴とする請求項1又は請求項3或いは請求項5
    乃至請求項23のいずれかに記載の車両用ペダル支持構
    造。
  25. 【請求項25】 前記ペダルブラケットにおける車体側
    部材との固定部位に、当該ペダルブラケットの平面視で
    の回転を規制する規制手段を設けた、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項24のいずれかに
    記載の車両用ペダル支持構造。
  26. 【請求項26】 前記車体側部材に設けられると共に前
    記ペダルブラケットの一部を挟持する一対のサイドプレ
    ートを含んで、前記規制手段を構成した、 ことを特徴とする請求項25に記載の車両用ペダル支持
    構造。
  27. 【請求項27】 前記ペダルブラケットにおける車体側
    部材との固定部位を略車両前後方向に複数箇所並設して
    設定することを含んで、前記規制手段を構成した、 ことを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の車
    両用ペダル支持構造。
  28. 【請求項28】 前記ペダルブラケットにおける車体側
    部材との固定部位を、前記ガイド手段によるガイド方向
    の終端側付近に設定した、 ことを特徴とする請求項25乃至請求項27のいずれか
    に記載の車両用ペダル支持構造。
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