JP4840128B2 - ニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並にニーボルスタを備えた自動車 - Google Patents

ニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並にニーボルスタを備えた自動車 Download PDF

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Description

本発明は、車両衝突時に乗員の膝部を保護するニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並にニーボルスタを備えた自動車に関する。
従来のニーボルスタとしては、ステアリングコラムの運転者の膝部に対向する位置にゴムブッシュおよびステーを介して回転自在に取り付け、運転者の膝部が車幅方向に対して斜め方向にニーボルスタに衝突した場合に、このニーボルスタが運転者に正対する方向に回転して両膝部の衝突エネルギーを平均化して吸収するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開平4−70556号公報(第6頁、第1図)
しかしながら、かかる従来のニーボルスタにあっては、乗員の膝部から受ける入力方向が車幅方向にずれている場合に対応したもので、乗員の体格差により膝部位置が上下方向にずれている場合には、ニーボルスタが上下方向に対して一定の角度で固定的に取り付けられているため、特に大柄の乗員や小柄の乗員に対しては効率良くエネルギー吸収できなくなってしまう。
そこで、本発明はニーボルスタに対して乗員の膝部が衝突した際の入力方向が、車幅方向のみならず上下方向にずれている場合にも衝突エネルギーを効率良く吸収できるニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並にニーボルスタを備えた自動車を提供するものである。
本発明は、乗員の膝部が衝突した際に変形して、その衝突時のエネルギーを吸収するニーボルスタであって、前記ニーボルスタは、膝部が衝突した際の車幅方向の入力方向ずれを規制しつつ該ニーボルスタの変形を促す車幅方向入力ずれ規制手段と、膝部が衝突した際の車両上下方向の入力方向ずれを吸収しつつ該ニーボルスタの変形を促す上下方向入力ずれ吸収手段と、を備え、前記車幅方向入力ずれ規制手段は、膝部が衝突する荷重入力部と車体骨格部材とに跨って配設され、膝部衝突時の入力によって上下方向乃至前後方向に変形するとともに、この変形に伴って上下方向乃至前後方向に変位する1つまたは複数の変位部を設けた変形許容部材と、前記荷重入力部と前記車体骨格部材とに跨って配設され、前記変位部の変位時にこの変位部を車幅方向に移動規制しつつ受容する受容部を設けた荷重伝達支持部材と、を備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、ニーボルスタに車幅方向入力ずれ規制手段を設けることにより、膝部が衝突した際の車幅方向の入力方向ずれを規制しつつ該ニーボルスタの変形を促して、膝部の車幅方向位置のバラツキに関わらず衝突エネルギーを吸収することができる。
また、前記ニーボルスタに上下方向入力ずれ吸収手段を設けることにより、膝部が衝突した際の車両上下方向の入力方向ずれを吸収しつつ該ニーボルスタの変形を促して、膝部の上下位置のバラツキにかかわらず衝突エネルギーを吸収することができる。
このとき、本発明では、車幅方向入力ずれ規制手段を、変位部を設けた変形許容部材と、受容部を設けた荷重伝達支持部材と、によって構成したので、膝部が荷重入力部に衝突した時の衝突荷重を変形許容部材の変形により効率よく吸収できるとともに、変位部が受容部に嵌合されることにより、車幅方向の入力方向ずれを簡単に規制できるため、車幅方向入力ずれ規制手段の構成を簡素化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1〜図8は本発明にかかるニーボルスタの第1実施形態を示し、図1はニーボルスタを備えた車室前部の断面図、図2はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図3はニーボルスタの分解斜視図である。
また、図4は車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す説明図、図5は車幅方向入力ずれ規制手段の変位部と受容部との関係を(a),(b)に順を追って示す図4中A−A線に沿った断面図であり、図6は上下方向入力ずれ吸収手段の挙動を示す説明図、図7は上下方向入力ずれ吸収手段の回転抵抗支持手段の挙動を(a)および(b),(c)に示す断面図、図8はロードリミッタの略示的断面図である。
本実施形態のニーボルスタ10は、図1に示すように前席乗員を対象として配設され、特に本実施形態では運転席2に着座した運転者Dの下肢を保護する場合に例を取って説明するものとする。運転席2の前方にはインストルメントパネル3が存在し、このインストルメントパネル3を挿通するステアリングコラム4の後端部にステアリングホイール5が取り付けられる。
前記ステアリングコラム4は、インストルメントパネル3内に車幅方向に配置した車体骨格部材としてのステアリングメンバ6に支持されており、かつ、インストルメントパネル3の上面はダッシュトリム7で覆われるとともに、下面はロアトリム8で覆われる。
前記ニーボルスタ10は、運転者(以下、乗員と称す)Dの膝部Dnが衝突した際に変形して、その衝突時のエネルギーを吸収するもので、膝部Dnが衝突した際の車幅方向の入力方向ずれを規制しつつ該ニーボルスタ10の変形を促す車幅方向入力ずれ規制手段11と、膝部Dnが衝突した際の車両上下方向の入力方向ずれを吸収しつつ該ニーボルスタ10の変形を促す上下方向入力ずれ吸収手段12と、を備えている。
即ち、前記ニーボルスタ10は、車両のインストルメントパネル3下部で、乗員下肢の膝部Dn前方に位置するロアトリム8内側に配置されることにより、車両に適用される。
また、本実施形態の乗員下肢保護方法では、膝部Dnが衝突した際の車幅方向の入力方向ずれを規制しつつニーボルスタ10の変形を促し、膝部Dnの車幅方向位置のバラツキに関わらず衝突エネルギーを吸収するとともに、膝部Dnが衝突した際の車両上下方向の入力方向ずれを吸収しつつニーボルスタ10の変形を促し、膝部Dnの上下位置のバラツキにかかわらず衝突エネルギーを吸収するようにしている。
前記車幅方向入力ずれ規制手段11は、図2に示すように車幅方向に所定間隔Lをおいて一対設けられており、膝部Dnが衝突した際の荷重入力部としてのプレート13と前記ステアリングメンバ6とに跨って配設され、膝部Dnが衝突した時の入力によって上下方向乃至前後方向に変形するとともに、この変形に伴って上下方向乃至前後方向に変位する変位部14を設けた変形許容部材としての第1アーム15と、前記プレート13とステアリングメンバ6とに跨って配設され、前記変位部14の変位時にこの変位部14を車幅方向に移動規制しつつ受容する受容部16を設けた荷重伝達支持部材としての第2アーム17と、を備えている。
前記第1アーム15は、ステアリングメンバ6から車両後方に向かって略V字状を成して突出し、その車幅方向両側縁には上方に折曲した起立縁部15aが形成されて第1アーム15の強度が高められる。
また、前記変位部14は、V字状に折曲した第1アーム15の折曲底部15bに設けられ、この第1アーム15の車幅方向中央部を所定の幅と長さに切り起こして上方に山形に突出させて形成してある。そして、前記第1アーム15の先端部を前記プレート13の端部裏面(車両前方面)に溶接により固定してある。
前記第2アーム17は、略U字状に形成されて前記第1アーム15の上方に配置し、一端部を第1アーム15の基端部(ステアリングメンバ6側の端部)に嵌合して溶接により固定するとともに、他端部を前記プレート13の端部裏面で前記第1アーム15の固定部分の上方部分に溶接により固定する。
また、第2アーム17にあっても車幅方向両側縁に上方に折曲した起立縁部17aを形成して強度を高めるとともに、車幅方向中央部には長さ方向に連続して上方に凸となる受容部16を形成してあり、この受容部16によって第2アーム17の強度を更に高めることができるとともに、この受容部16は図5に示すように下方に向かって開放して前記変位部14の上端部分を密接若しくは略密接して嵌合できるようになっている。
前記プレート13は、左右一対設けた前記第1・第2アーム15,17の先端部間に所定幅Wをもって車幅方向に延在している。
前記上下方向入力ずれ吸収手段12は、前記車幅方向入力ずれ規制手段11を所定の回転方向弾発力をもって上下回動可能に前記ステアリングメンバ6に連結する回転抵抗支持手段20を備えている。
前記回転抵抗支持手段20は、前記車幅方向入力ずれ規制手段11を結合してステアリングメンバ6に相対回転可能に嵌合される回転支持部材としてのアームガイド21と、このアームガイド21とステアリングメンバ6との間に設けられ、これら両部材間の相対移動力を吸収する回転エネルギー吸収手段22と、を備えている。
前記アームガイド21は、図3に示すように筒状に形成され、その外側に前記第1アーム15の基端部を溶接により固定し、アームガイド21を回転エネルギー吸収手段22を介在させてステアリングメンバ6に圧入することにより、図1に示すように第1アーム15は第2アーム17とともにステアリングメンバ6から車両後方かつ下方に向かって突出するように支持される。
前記回転エネルギー吸収手段22は、図6に示すようにアームガイド21およびステアリングメンバ6にそれぞれ形成した非円形断面部としての楕円形状部と、アームガイド21とステアリングメンバ6との間に介挿されて両者間の径方向隙間δの変化で発生する荷重変化を吸収するロードリミッタ23と、によって構成される。
ロードリミッタ23は、図8に示すように内・外リング23a,23b間に薄肉のばね体23cを介装させて構成され、内・外リング23a,23b間の径方向隙間δ′が変化することにより、その隙間δ′が減少する部分でばね体23cが圧縮されて反力荷重Rdが発生するようになっている。
即ち、前記アームガイド21と前記ステアリングメンバ6は、図7(a)に示すようにそれら両者間の隙間δが周方向に略一定となるようにそれぞれ略相似形状となる楕円形状を成し、これらアームガイド21とステアリングメンバ6との間の隙間δ部分に前記ロードリミッタ23が介装されており、図7(b),(c)に示すようにアームガイド21がステアリングメンバ6に対していずれの方向に回転した場合にも前記隙間δは変化し、この隙間δが減少する部分で前記ロードリミッタ23が圧縮され、この圧縮部分でロードリミッタ23の反力荷重Rdが増大して、アームガイド21とステアリングメンバ6とが相対回転する際のエネルギー、ひいては前記衝突荷重Fのエネルギーを吸収する。
以上の構成により本実施形態のニーボルスタ10によれば、前面衝突や前面オフセット衝突あるいは前方斜め衝突等の車両衝突時には、乗員Dは慣性力により車両前方に移動して膝部Dnがロアトリム8に衝突して、図4に示すようにその衝突荷重Fがニーボルスタ10のプレート13に入力される。
すると、V字状に形成された第1アーム15は、その折曲底部15b部分からV字状部分が閉じる方向に変形しつつ、山形となった変位部14はその頂部14aを第2アーム17方向に持ちあげつつ閉じ方向に変形し、図5(b)に示すようにその変位部14の頂部14aは第2アーム17の受容部16内に進入し、該受容部16内に変位部14の頂部14aが受容される。
そして、頂部14aが受容部16の天井面16aに当接することにより、第1アーム15の変形を抑制できるため、より効率的に前記衝突荷重Fを制御できるとともに、変位部14が受容部16の側壁16bに当接することにより、第1アーム15に作用する車幅方向の変形力を規制できる。
つまり、乗員Dが斜めに着座している場合、または、前面オフセット衝突や前方斜め衝突等にあって車幅方向の荷重成分を含んで衝突した場合には、膝部Dnはプレート13に対して斜め方向から衝突することになり、そのときの車幅方向の荷重成分により変位部14が受容部16の側壁16bに当接することになる。
このように本実施形態では、ニーボルスタ10に、前記変位部14を形成した第1アーム15と、前記受容部16を形成した第2アーム17と、によって構成される車幅方向入力ずれ規制手段11を設けたことにより、膝部Dnが衝突した際の車幅方向の入力方向ずれを規制しつつ該ニーボルスタ10の変形、つまり、第1アーム15の変形を促して、膝部Dnの車幅方向位置のバラツキに関わらず衝突エネルギーを吸収することができる。
また、前記プレート13に衝突荷重Fが入力されると、図6に示すように第1アーム15および第2アーム17は、アームガイド21とステアリングメンバ6との相対回転を伴って回動し、このとき、図7(c)に示すようにアームガイド21とステアリングメンバ6との間の隙間δが変化してロードリミッタ23に反力荷重Rdが発生して衝突荷重Fを吸収することができる。
このように本実施形態では、ニーボルスタ10に回転抵抗支持手段20、つまり、アームガイド21とロードリミッタ23を備えた回転エネルギー吸収手段22からなる上下方向入力ずれ吸収手段12を設けたことにより、乗員Dの体格差等による膝部Dnが衝突した際の車両上下方向の入力方向ずれを吸収しつつ該ニーボルスタ10、つまりロードリミッタ23の変形を促して、膝部Dnの上下位置のバラツキにかかわらず衝突エネルギーを吸収することができる。
従って、ニーボルスタ10に対して乗員Dの膝部Dnが衝突した際の入力方向が、車幅方向および上下方向にずれている場合にも衝突エネルギーを効率良く吸収できる。
また、本実施形態では、車幅方向入力ずれ規制手段11を、前記変位部14を設けた第1アーム15と、前記受容部16を設けた第2アーム17と、によって構成したので、膝部Dnがプレート13に衝突した時の衝突荷重Fを第1アーム15の変形により効率よく吸収できるとともに、変部14が受容部16に嵌合されることにより、車幅方向の入力方向ずれを簡単に規制できるため、車幅方向入力ずれ規制手段11の構成を簡素化することができる。
尚、本実施形態では前記変位部14は、第1アーム15の変形に伴って上方に変位して受容部16に嵌合される場合を開示したが、これに限ることなく第1アーム15の変形状態を調整するなどして変位部14を下方若しくは前後方向に変位させるとともに、その変位方向に第2アーム17の受容部16を配置することによっても、衝突時に車幅方向のずれを規制することができる。
更に、上下方向入力ずれ吸収手段12を、前記車幅方向入力ずれ規制手段11、つまり、前記第1・第2アーム15,17を所定の回転方向弾発力をもって上下回動可能にステアリングメンバ6に連結する回転抵抗支持手段20によって構成したので、第1・第2アーム15,17の回動力を回転抵抗支持手段20の回転方向弾発力で吸収できるので、上下方向入力ずれ吸収手段12の構成を簡素化することができる。
更にまた、前記回転抵抗支持手段20を、前記車幅方向入力ずれ規制手段11、つまり、第1・第2アーム15,17を結合してステアリングメンバ6に相対回転可能に嵌合したアームガイド21と、このアームガイド21とステアリングメンバ6との間に設けて、これら両部材間の相対移動力を吸収する回転エネルギー吸収手段22と、によって構成したので、ステアリングメンバ6に回転エネルギー吸収手段22を介してアームガイド21を嵌合することにより回転抵抗支持手段20を構成することができるため、その構造の簡素化と相俟って組み付け性をも容易にすることができる。
また、前記回転エネルギー吸収手段22は、前記アームガイド21およびステアリングメンバ6をそれぞれ楕円形状部として、アームガイド21とステアリングメンバ6との間に両者間の径方向隙間δの変化で発生する荷重変化を吸収するロードリミッタ23を介挿して構成したので、アームガイド21とステアリングメンバ6との相対回転でロードリミッタ23の反力荷重Rdを発生できるので、第1・第2アーム15,17の回動量を精度良く反力荷重Rdに変換でき、膝部Dnの上下位置による車両上下方向の入力方向ずれを確実に許容して、衝突エネルギーを効率良く吸収することができる。
図9〜図11は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図9はニーボルスタの取付状態を示す斜視図。図10はニーボルスタの分解斜視図、図11は車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す断面図である。
本実施形態のニーボルスタ10Aは、図9,図10に示すように基本的に第1実施形態と略同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えていて、車幅方向入力ずれ規制手段11は、プレート13とステアリングメンバ6とに跨って配設されて変位部14を設けた第1アーム15と、プレート13とステアリングメンバ6とに跨って配設されて受容部16を設けた第2アーム17と、を備えている。
ここで、本実施形態では前記変位部14を前後方向に複数(本実施形態では2つ)設けたもので、それぞれの変位部14,14は、略V字状に折曲した第1アーム15の折曲底部15bの前,後の隅部に設けられ、その第1アーム15の車幅方向中央部を所定の幅と長さに切り起こして、それぞれを上方に山形に突出させて形成される。
従って、本実施形態のニーボルスタ10Aにあっても、図11に示すように車両前方から衝突荷重Fが入力される車両衝突時には、V字状に形成された第1アーム15は、その折曲底部15bの前,後2つの隅部から変形しつつ山形となった変位部14,14はそれぞれの頂部14a,14aが、第2アーム17の受容部16内に受容される。
このとき、前記変位部14,14を複数設けてあることにより、頂部14a,14aが受容部16の天井面16aに当接した際に、第1アーム15の変形をより確実に抑制して前記衝突荷重Fの制御効果を更に高めることができるとともに、変位部14,14が受容部16の側壁16bに当接した際に、第1アーム15の車幅方向の変形力をより確実に規制できる。
図12〜図14は本発明の第3実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図12はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図13はニーボルスタの分解斜視図、図14は衝突荷重が入力された際の回転抵抗支持手段の作動状態を(a),(b)に順を追って示す説明図である。
本実施形態のニーボルスタ10Bは、図12に示すように基本的に第1実施形態と略同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えていて、上下方向入力ずれ吸収手段12は、前記車幅方向入力ずれ規制手段11を所定の回転方向弾発力をもって上下回動可能にステアリングメンバ6に連結する回転抵抗支持手段20を備えており、その回転抵抗支持手段20は、前記車幅方向入力ずれ規制手段11を結合してステアリングメンバ6に相対回転可能に嵌合されるアームガイド21と、このアームガイド21とステアリングメンバ6との間に設けられ、これら両部材間の相対移動力を吸収する回転エネルギー吸収手段22と、を備えている。
尚、本実施形態ではステアリングメンバ6およびアームガイド21を断面円形に形成してあり、アームガイド21はロードリミッタ23とともにステアリングメンバ6に対して相対回転可能かつ軸方向移動可能に嵌合してある。
ここで、本実施形態では前記回転エネルギー吸収手段22を、ステアリングメンバ6に形成したテーパ部24と、ステアリングメンバ6とアームガイド21との相対回転に伴ってアームガイド21を上記テーパ部24方向に変位させて挿入させる軸方向移動手段25と、アームガイド21とステアリングメンバ6との間に介挿され両者間の径方向隙間の変化で発生する荷重変化を吸収するロードリミッタ23(第1実施形態参照)と、によって構成してある。
そして、前記テーパ部24は、アームガイド21の軸方向一側(対向する一対のアームガイド21の対向側とは反対側)の近傍に形成され、ロードリミッタ23の一側方向内周がテーパ部24に接触した状態にある。
前記軸方向移動手段25は、図13にも示すように円筒状のアームガイド21の軸方向他側(対向する一対のアームガイド21の対向側)に形成されるV字状切欠部25aと、ステアリングメンバ6に植設されてV字状切欠部25aの底部に位置するガイドピン25bと、によって構成される。
従って、本実施形態のニーボルスタ10Bによれば、プレート13に膝部Dnの衝突荷重Fが入力されて、第1アーム15および第2アーム17がアームガイド21とともにステアリングメンバ6に対して回動すると、図14(a)に示すようにV字状切欠部25aの底部にガイドピン25bが位置する状態から、図14(b)に示すようにアームガイド21の回転に伴ってV字状切欠部25aの傾斜した側面がガイドピン25bに沿って移動して、アームガイド21をロードリミッタ23とともにテーパ部24方向に押し出す。
すると、アームガイド21の一側部とテーパ部24(ステアリングメンバ6)との間の間隔δが変化して、ロードリミッタ23の端部内周がテーパ部24に押し付けられ、この押し付けられた部分に反力荷重Rdが発生してアームガイド21とステアリングメンバ6とが相対回転する際のエネルギー、ひいては前記反力荷重Rdが発生してアームガイド21とステアリングメンバ6とが相対回転する際のエネルギー、ひいては前記衝突荷重Fのエネルギーを吸収し、膝部Dnの上下位置のバラツキにかかわらず衝突エネルギーを吸収することができる。
図15〜図17は本発明の第4実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図15はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図16はニーボルスタの分解斜視図、図17は衝突荷重が入力された際の回転抵抗支持手段の作動状態を(a),(b)に順を追って示す説明図である。
本実施形態のニーボルスタ10Cは、図15に示すように基本的に第1実施形態と略同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えていて、上下方向入力ずれ吸収手段12は、前記車幅方向入力ずれ規制手段11を所定の回転方向弾発力をもって上下回動可能にステアリングメンバ6に連結する回転抵抗支持手段20を備えており、この回転抵抗支持手段20は、アームガイド21と回転エネルギー吸収手段22とを備えている。
尚、本実施形態ではステアリングメンバ6およびアームガイド21を断面円形に形成してあるとともに、アームガイド21を直接ステアリングメンバ6に回転可能に嵌合してある。
ここで、本実施形態では前記回転エネルギー吸収手段22を、アームガイド21とステアリングメンバ6とを回転方向に連結し、これらアームガイド21とステアリングメンバ6との相対回転に伴って発生する荷重変化を吸収するロードリミットスプリング26によって構成してある。
そして、図16にも示すように前記アームガイド21の軸方向他側(対向する一対のアームガイド21の対向側)に、周方向に所要の長さをもった切欠部27を形成する一方、この切欠部27の周方向中央部に位置して固定ピン28をステアリングメンバ6に植設してある。
前記ロードリミットスプリング26を、固定ピン28を挟んでこの固定ピン28と切欠部27の周方向両端27a,27bとの間に一対配置し、それぞれロードリミットスプリング26を自然状態にした状態で、一端部(対向側端部)を固定ピン28に掛止するとともに、その反対側端部を切欠部27の周方向両端27a,27bに掛止する。
従って、本実施形態のニーボルスタ10Cによれば、プレート13に膝部Dnの衝突荷重Fが入力されて、第1アーム15および第2アーム17がアームガイド21とともにステアリングメンバ6に対して回動すると、図17(a)に示すように1対のロードリミットスプリング26のばね力が釣り合った状態から、図17(b)に示すようにアームガイド21がステアリングメンバ6に対して相対回転すると、一方のロードリミットスプリング26が圧縮変形するとともに、他方のロードリミットスプリング26が引張り変形し、双方のロードリミットスプリング26に圧縮方向および引張り方向の反力荷重Rdが発生する。
従って、その反力荷重Rdによってアームガイド21とステアリングメンバ6とが相対回転する際のエネルギー、ひいては前記衝突荷重Fのエネルギーを吸収し、膝部Dnの上下位置のバラツキにかかわらず衝突エネルギーを吸収することができる。
図18〜図20は本発明の第5実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図18はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図19はニーボルスタの分解斜視図、図20は衝突荷重が入力された際の回転抵抗支持手段の作動状態を(a),(b)に順を追って示す説明図である。
本実施形態のニーボルスタ10Dは、図18に示すように基本的に第1実施形態と略同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えていて、上下方向入力ずれ吸収手段12は、前記車幅方向入力ずれ規制手段11を所定の回転方向弾発力をもって上下回動可能にステアリングメンバ6に連結する回転抵抗支持手段20を備えており、この回転抵抗支持手段20は、アームガイド21と回転エネルギー吸収手段22とを備えている。
尚、本実施形態では第4実施形態と同様に、ステアリングメンバ6およびアームガイド21を断面円形に形成してあるとともに、アームガイド21を直接ステアリングメンバ6に回転可能に嵌合してある。
ここで、本実施形態では前記回転エネルギー吸収手段22を、アームガイド21とステアリングメンバ6との相対回転に伴ってアームガイド21を回転軸方向に変位させる軸方向移動手段25と、アームガイド21とステアリングメンバ6とを回転軸方向に連結するロードリミットスプリング29と、によって構成してある。
前記軸方向移動手段25は、図19にも示すように第4実施形態と同様にV字状切欠部25aとガイドピン25bとによって構成されるが、本実施形態ではこの軸方向移動手段25が前記アームガイド21の軸方向一側(対向する一対のアームガイド21の対向側とは反対側)に設けられる。
前記ロードリミットスプリング29は、前記アームガイド21の軸方向他側(対向する一対のアームガイド21の対向側)に設けられ、このアームガイド21の軸方向他側から所定距離だけ離隔した位置でステアリングメンバ6に植設した固定駒30とアームガイド21との間に前記ロードリミットスプリング29を回転軸方向、つまり、ステアリングメンバ6の長さ方向に自然状態で配置して、このロードリミットスプリング29の一端部を上記固定駒30に掛止するとともに、他端部をアームガイド21の軸方向他側に掛止してある。尚、本実施形態では前記ロードリミットスプリング29は平行配置される2本が1組となっている。
従って、本実施形態のニーボルスタ10Dによれば、プレート13に膝部Dnの衝突荷重Fが入力されて、第1アーム15および第2アーム17がアームガイド21とともにステアリングメンバ6に対して回動すると、図20(a)に示すようにV字状切欠部25aの底部にガイドピン25bが位置し、かつ、ロードリミットスプリング29が自然状態にある状態から、図20(b)に示すようにアームガイド21の回転に伴ってV字状切欠部25aの傾斜した側面がガイドピン25bに沿って移動して、アームガイド21を固定駒30方向に押し出す。
すると、前記ロードリミットスプリング29は圧縮変形して反力荷重Rdが発生し、その反力荷重Rdによってアームガイド21とステアリングメンバ6とが相対回転する際のエネルギー、ひいては前記衝突荷重Fのエネルギーを吸収し、膝部Dnの上下位置のバラツキにかかわらず衝突エネルギーを吸収することができる。
図21,図22は本発明の第6実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図21はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図22は回転エネルギー吸収手段の分解斜視図である。
本実施形態のニーボルスタ10Eは、図21に示すように基本的に第1実施形態と同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えていて、上下方向入力ずれ吸収手段12は、前記車幅方向入力ずれ規制手段11を所定の回転抵抗をもって上下回動可能にテスアリングメンバ6に連結する回転抵抗支持手段20を備えており、この回転抵抗支持手段20は、アームガイド21と回転エネルギー吸収手段22とを備えている。
尚、本実施形態では 第4実施形態と同様に、ステアリングメンバ6およびアームガイド21を断面円形に形成してあるとともに、アームガイド21を直接ステアリングメンバ6に回転可能に嵌合してある。
ここで、本実施形態では前記回転エネルギー吸収手段22を、アームガイド21とステアリングメンバ6とを回転方向に連結し、これらアームガイド21とステアリングメンバ6との相対回転に伴って発生する荷重変化を吸収するロードリミットプレート31によって構成してある。
アームガイド21の車幅方向一側部には、固定プレート33を介してロードピン32を側方に張り出して固定してある。
ロードリミットプレート31は、短冊状に形成されていて、その上端中央に切り込み31aを設けて一側を上側にカーリング成形して連結片31bとし、この連結片31bの端末をロードピン32端に溶接により固定するとともに、連結片31bと反対側の側部をステアリングメンバ6に溶接により固定してある。
従って、本実施形態のニーボルスタ10Eによれば、プレート13に膝部Dnの衝突荷重が入力されて第1アーム15および第2アーム17がアームガイド21とともにステアリングメンバ6に対して上方に回動すると、ロードピン32により連結片31bがそのカーリングが戻される方向に変形して反力荷重が発生し、逆にアームガイド21が下方に回動するときは、ロードピン32により連結片31bをカーリング方向に変形させるとともに切り込み31aの延長上を裂断するようにして反力荷重を発生させる。
従って、その反力荷重によってアームガイド21とステアリングメンバ6とが相対回転する際のエネルギー、ひいては前記衝突荷重Fのエネルギーを吸収し、膝部Dnの上下位置のバラツキにかかわらず衝突エネルギーを吸収することができる。
図23〜図26は本発明の第7実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図23はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図24はニーボルスタの分解斜視図、図25は車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す断面図、図26は車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す平面図である。
本実施形態のニーボルスタ10Fは、図23,図24に示すように基本的に第1実施形態と同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えていて、車幅方向入力ずれ規制手段11は、プレート13とステアリングメンバ6とに跨って配設された第1アーム15と、プレート13とステアリングメンバ6とに跨って配設され、第1アーム15の変形時に該第1アーム15に嵌合して相互に車幅方向の移動を規制する第2アーム17と、を備えている。
第2アーム17は具体的には前記第1実施形態と同様に一端を第1アーム15の基端部(ステアリングメンバ6側の端部)に嵌合して溶接により固定するとともに、他端部を前記プレート13の端部裏面で前記第1アーム15の固定部分の上方部分に結合されるが、この第2アーム17の底部17bは、その前,後2つの隅部17cが第1アーム15の前記上下方向乃至前後方向の変形時に該第1アーム15内に嵌合して、起立縁部17a,15a同士が車幅方向に接触し得るように、該第1アーム15に近接して配置されている。
また、本実施形態では、前記プレート13と第2アーム17とを、膝部衝突時の入力に対して、車幅方向にずれて圧潰変形して該第2アーム17の変形を遅延させる変形タイミング遅延部材40を介して結合してある。
この変形タイミング遅延部材40は第2アーム17よりも強度が低く設定され、左右側壁40aとこれらを連設する頂壁40bとで平面コ字状に形成されていて、頂壁40bを第2アーム17の前記他端部に溶接により固定するとともに、左右側壁40aのフランジ40a′をプレート13の端部裏面に溶接により固定してある。
従って、本実施形態のニーボルスタ10Fにあっても、車両前方から衝突荷重Fが入力される車両衝突時には、図25に示すように第1アーム15が折曲底部15b部分からV字状部分が閉じる方向に上下方向乃至前後方向に変形するが、この第1アーム15の変形により第2アーム17の底部17bの前,後2つの隅部17cが第1アーム15の内側に嵌合して、第1,第2アーム15,17の変形に伴って起立縁部17a,15a同士が車幅方向に当接し、この接触力(抵抗力)により第1アーム15の変形を抑制して前記衝突荷重Fの制御効果が高められるとともに、第1アーム15に作用する車幅方向の変形力を規制する。
このとき、前記衝突荷重Fにより、第2アーム17の変形に先立って変形タイミング遅延部材40が潰れ変形して該第2アーム17の変形が遅延するため、第2アーム17の前,後2つの隅部17c,17cに対する第1アーム15の進入,嵌合が適正に行われる。
特に、乗員Dが斜めに着座している場合、または、前面オフセット衝突や前方斜め衝突等にあって車幅方向の荷重成分を含んで衝突した場合には、膝部Dnは図26に示すようにプレート13に対して斜め方向から衝突することになり、これにより、変形タイミング遅延部材40が車幅方向にずれて圧潰変形するため、第1アーム15が第2アーム17の隅部17c,17cに進入,嵌合すると、これに続いて第2アーム17のプレート13側の端部が車幅方向に変形されて、前記起立縁部17a,15a同士の接触力が高まり、エネルギー吸収効果が高められるとともに第1アーム15の車幅方向の変形力を規制することができる。
このように、本実施形態では第1アーム15と第2アーム17同士の嵌合により、相互の車幅方向の移動を規制するようにしているため、構造を簡単にすることができる。
また、変形タイミング遅延部材40の圧潰変形により第2アーム17の変形を遅延させるため、第2アーム17に対する第1アーム15の進入,嵌合を適正に行わせることができるとともに、車幅方向の荷重成分を含む衝突入力Fに対しては、該変形タイミング遅延部材40の車幅方向にずれる圧潰変形によって、第2アーム17と第1アーム15との車幅方向の接触力を高めて、より確実な車幅方向入力ずれ規制を行わせることができる。
図27〜図31は本発明の第8実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図27はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図28はニーボルスタの分解斜視図、図29は上下方向入力ずれ吸収手段を示す拡大斜視図、図30は車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す断面図、図31は車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す図30中B−B線に沿った断面図である。
本実施形態のニーボルスタ10Gは、図27,図28に示すように基本的に第1実施形態と同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えている。
車幅方向入力ずれ規制手段11は、膝部Dnが衝突する前記プレート13とステアリングメンバ6とに跨って配設され、膝部衝突時の入力によって上下方向乃至前後方向に変形する変形許容部材としての第1アーム150と、前記プレート13とステアリングメンバ6とに跨って配設されて、前記第1アーム150の車幅方向両側に近接して配置され、前記第1アーム150の変形時に相互に接触して車幅方向の移動を規制する一対の荷重伝達部材としての第2アーム170と、を備えている。
前記第1アーム150は、ステアリングメンバ6から車両後方に向かって若干山形に屈曲して突出し、その車幅方向両側縁には下方に折曲した起立縁部150aが形成されて第1アーム150の強度が高められる。
そして、この第1アーム150の基端部(ステアリングメンバ6側の端部)を、ステアリングメンバ6に溶接またはボルト・ナットにより固定するとともに、先端部を前記プレート13の車幅方向中央部の裏面(車両前方)に溶接により固定してある。
前記第2アーム170は直状に形成され、その車幅方向両側縁には上方に折曲した起立縁部170aが形成されて第2アーム170の強度が高められる。
この第2アーム170は、第1アーム150よりもやや上方に位置するようにして該第1アーム150の左右両側に近接配置され、その基端部を起立縁部170aの端部に折曲して形成した取付フランジ170bを介して締結ボルト51によりステアリングメンバ6に締結固定するとともに、先端部を前記プレート13の端部裏面(車両前方)に溶接により固定してある。
前記上下方向入力ずれ吸収手段12は、前記車幅方向入力ずれ規制手段11を所定の回転方向入力に対して回転抵抗を発生して上下回動可能に前記ステアリングメンバ6に連結する回転抵抗連結手段50を備えている。
前記回転抵抗連結手段50は、図29に示すように本実施形態では前記第2アーム170の連結部分に設けられ、その取付フランジ170bをステアリングメンバ6に固定する上下2本の前記締結ボルト51と、前記取付フランジ170bに設けたボルト挿通孔52中心に上下方向に連設され、前記締結ボルト51の軸径よりも小幅な上下方向スリット53と、を備えている。
従って、本実施形態のニーボルスタ10Gにあっては、車両前方から衝突荷重Fが入力される車両衝突時には、図30に示すように第1アーム150がその山形の角度が小さくなるように上下方向乃至前方に変形するとともに、第2アーム170が車両前方に潰れ変形してエネルギーを吸収する。
このとき、第1アーム150の上方への変形により図31に示すように第1アーム150が左右一対の第2アーム170,170間に進入して起立縁部150a,170a同士が接触して、この接触力(抵抗力)により第1アーム150の変形を抑制して前記衝突荷重Fの制御効果が高められるとともに、第1アーム150に作用する車幅方向の変形力を規制し、膝部Dnの車幅方向位置のバラツキに関わらず衝突エネルギーを吸収することができる。
また、ニーボルスタ10Gに対して乗員Dの膝部Dnが衝突した際の入力方向が上下方向にずれていた場合、第2アーム170の取付フランジ170bがステアリングメンバ6に対して上下方向スリット53の形成範囲でその周方向に沿って回転して上下方向入力のずれを吸収し、かつ、小幅の上下方向スリット53が締結ボルト51の軸部で押し広げられることによって反力荷重が発生して衝突荷重Fを吸収することができる。
このように、本実施形態では1つの第1アーム150と、その左右側部に近接配置した一対の第2アーム170,170とで車幅方向入力ずれ規制手段11を構成しているので、部品点数を少なくして構造を簡単にすることができるとともに、重量的に有利に得ることができる。
また、上下方向入力ずれ吸収手段12は、第2アーム170をステアリングメンバ6に固定する締結ボルト51と、第2アーム170のボルト挿通孔52に連設した小幅の上下方向スリット53とを備えた回転抵抗連結手段50として構成したので、部品点数を少なくして構造を簡単にすることができるとともにコスト的に有利に得ることができる。
なお、本実施形態では、上下方向入力ずれ吸収手段12を第2アーム170の連結部分に設けてあるが、第1アーム150の連結部分にも設けるようにしても良いことは勿論である。
図32〜図34は本発明の第9実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図32はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図33は車幅方向回転連結手段の分解斜視図、図34は車幅方向回転連結手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す平面図である。
本実施形態のニーボルスタ10Hは、図32に示すように基本的に第1実施形態と同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えている。
また、これら車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12は、何れも前記第8実施形態と同様の構成としてある。
ここで、本実施形態にあっては、前記プレート13と一対の第2アーム170とを、プレート13に乗員Dの膝部Dnが衝突した際の車幅方向の入力方向のずれを該プレート13の回転により吸収しつつエネルギー吸収可能な車幅方向回転連結手段60を介して連結してある。
前記車幅方向回転連結手段60は、図33に示すようにプレート13の端部裏面(車両前方)に溶接により固定したコ字形のガイドブラケット61と、該ガイドブラケット61と第2アーム170の先端部とを結合するボルト63およびナット64と、を備えている。
ガイドブラケット61は、その上下壁にボルト63が挿通する円弧状のガイドスリット62が設けられ、該ガイドスリット62はボルト63の軸径よりも小幅に形成されている。
第2アーム170の先端部上面には、左右の起立縁部170a,170b間の開放部を塞ぐプレート65が接合配置され、該プレート65と第2アーム170の底壁にボルト挿通孔66が設けられている。
ガイドブラケット61は、その上下壁を第2アーム170のプレート65と底壁の外面に重合し、ガイドスリット62とボルト挿通孔66とを照合してこれらにボルト63を上下方向に挿通し、ナット64を該ボルト63端に螺合することにより第2アーム170の先端部に結合される。
従って、本実施形態のニーボルスタ10Gによれば前記第8実施形態と同様の作用効果が得られる他に、プレート13に対して乗員Dの膝部Dnが衝突した際の入力方向が車幅方向にずれていた場合、図34に示すようにガイドブラケット61がボルト63に対してその軸回りに回転し、プレート13を衝突荷重Fに対して直面するように回動して車幅方向のずれを吸収するとともに、ボルト63に対してガイドスリット62が押し広げられるようにして摺動することによってエネルギーが吸収される。
この結果、衝突荷重Fを第1アーム150、第2アーム170に軸方向に作用させて第1アーム150の車幅方向入力ずれ規制をより効果的に行わせることができる。
図35,図36は本発明の第10実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図35はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図36は車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す平面図である。
本実施形態のニーボルスタ10Iは、図35に示すように基本的に第1実施形態と同様に車幅方向入力ずれ規制手段11と上下方向入力ずれ吸収手段12とを備えている。
車幅方向入力ずれ規制手段11は、膝部Dnが衝突する前記プレート13とステアリングメンバ6とに跨って配設され、膝部衝突時の入力によって車幅方向乃至前後方向に変形して、前後方向中間部位が相互に接触して車幅方向の移動を規制する左右一対の変形許容部材としてのアーム18を備えている。
アーム18,18はコ字形断面として平面略U字状に湾曲して形成され、湾曲頂部18a,18aにおけるコ字形断面の縦壁同士が背合わせ状に近接するようにしてプレート13とステアリングメンバ6との間に平面線対称に配置され、各アーム18,18の先端部をプレート13の端部裏面(車両前方)に溶接により固定してある。
上下方向入力ずれ吸収手段12は、前記第1実施形態と同様のロードリミッタ23を備えた回転エネルギー吸収手段22からなるものを用いており、前記アーム18,18の各基端部はこの回転エネルギー吸収手段22のアームガイド21に溶接により固定してある。
従って、本実施形態にあっても、車両前方から衝突荷重Fが入力される車両衝突時には、第1実施形態と同様に車幅方向入力ずれ規制手段11及び上下方向入力ずれ吸収手段12によって、入力方向が車幅方向および上下方向にずれている場合にも前記第1実施形態と同様に衝突エネルギーを効率良く吸収できるが、特に車幅方向入力ずれ規制手段11は、左右一対の平面U字状に湾曲したアーム18,18で構成しているため、図36に示すように衝突荷重Fがプレート13に対して平面視で面直方向あるいは斜め方向の何れの方向から作用した場合でも、アーム18,18の湾曲形状が閉じる方向に車幅方向乃至前後方向に変形して頂部18a,18a同士が接触して、この接触力(抵抗力)でアーム18,18の変形を抑制して効果的に衝突荷重Fを制御できるとともに、車幅方向のずれを確実に規制することができる。
また、左右一対のアーム18,18で車幅方向ずれ規制手段11を構成しているため、部品点数を少なくして構造をより簡単にすることができるとともに、重量的におよびコスト的に有利に得ることができる。
ところで、本発明のニーボルスタおよび乗員下肢保護方法は前記第1〜第10実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができ、例えば、運転席に対応させるのみならず助手席にあっても対応させることができる。
本発明の第1実施形態におけるニーボルスタを備えた車室前部の断面図。 本発明の第1実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第1実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図。 本発明の第1実施形態における車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す説明図。 本発明の第1実施形態における車幅方向入力ずれ規制手段の変位部と受容部との関係を(a),(b)に順を追って示す図4中A−A線に沿った断面図。 本発明の第1実施形態における上下方向入力ずれ吸収手段の挙動を示す説明図。 本発明の第1実施形態における上下方向入力ずれ吸収手段の回転抵抗支持手段の挙動を(a)および(b),(c)に示す断面図。 本発明の第1実施形態におけるロードリミッタの断面図。 本発明の第2実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第2実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図。 本発明の第2実施形態における車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す断面図。 本発明の第3実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第3実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図。 本発明の第3実施形態における衝突荷重が入力された際の回転抵抗支持手段の作動状態を(a),(b)に順を追って示す説明図。 本発明の第4実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第4実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図。 本発明の第4実施形態における衝突荷重が入力された際の回転抵抗支持手段の作動状態を(a),(b)に順を追って示す説明図。 本発明の第5実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第5実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図。 本発明の第5実施形態における衝突荷重が入力された際の回転抵抗支持手段の作動状態を(a),(b)に順を追って示す説明図。 本発明の第6実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第6実施形態における回転エネルギー吸収手段の分解斜視図。 本発明の第7実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第7実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図。 本発明の第7実施形態における車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す断面図。 本発明の第7実施形態における車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す平面図。 本発明の第8実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第8実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図。 本発明の第8実施形態における上下方向入力ずれ吸収手段の斜視図。 本発明の第8実施形態における車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す断面図。 本発明の第8実施形態における車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す図30中B−B線に沿った断面図。 本発明の第9実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第9実施形態における車幅方向回転連結手段の分解斜視図。 本発明の第9実施形態における車幅方向回転連結手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す平面図。 本発明の第10実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図。 本発明の第10実施形態における車幅方向入力ずれ規制手段の挙動を(a),(b)に順を追って示す平面図。
符号の説明
3 インストルメントパネル
6 ステアリングメンバ(車体骨格部材)
8 ロアトリム
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H,10I ニーボルスタ
11 車幅方向入力ずれ規制手段
12 上下方向入力ずれ吸収手段
13 プレート(荷重入力部)
14 変位部
15,150 第1アーム(変形許容部材)
16 受容部
17,170 第2アーム(荷重伝達支持部材)
18 アーム(変形許容部材)
20 回転抵抗支持手段
21 アームガイド(回転支持部材)
22 回転エネルギー吸収手段
23 ロードリミッタ
24 テーパ部
25 軸方向移動手段
26 ロードリミットスプリング
29 ロードリミットスプリング
31 ロードリミットプレート
40 変形タイミング遅延部材
50 回転抵抗連結手段
51 締結ボルト
52 ボルト挿通孔
53 上下方向スリット
60 車幅方向回転連結手段
D 乗員
Dn 膝部
F 衝突荷重

Claims (13)

  1. 乗員の膝部が衝突した際に変形して、その衝突時のエネルギーを吸収するニーボルスタであって、
    前記ニーボルスタは、膝部が衝突した際の車幅方向の入力方向ずれを規制しつつ該ニーボルスタの変形を促す車幅方向入力ずれ規制手段と、
    膝部が衝突した際の車両上下方向の入力方向ずれを吸収しつつ該ニーボルスタの変形を促す上下方向入力ずれ吸収手段と、を備え
    前記車幅方向入力ずれ規制手段は、膝部が衝突する荷重入力部と車体骨格部材とに跨って配設され、膝部衝突時の入力によって上下方向乃至前後方向に変形するとともに、この変形に伴って上下方向乃至前後方向に変位する1つまたは複数の変位部を設けた変形許容部材と、
    前記荷重入力部と前記車体骨格部材とに跨って配設され、前記変位部の変位時にこの変位部を車幅方向に移動規制しつつ受容する受容部を設けた荷重伝達支持部材と、を備えたことを特徴とするニーボルスタ。
  2. 荷重入力部と荷重伝達部材とを、膝部衝突時の入力に対して、車幅方向にずれて圧潰変形して荷重伝達部材の変形を遅延させる変形タイミング遅延部材を介して結合したことを特徴とする請求項1に記載のニーボルスタ。
  3. 上下方向入力ずれ吸収手段は、前記車幅方向入力ずれ規制手段を所定の回転方向弾発力をもって上下回動可能に車体骨格部材に連結する回転抵抗支持手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のニーボルスタ。
  4. 回転抵抗支持手段は、車幅方向入力ずれ規制手段を結合して車体骨格部材に相対回転可能に嵌合される回転支持部材と、
    回転支持部材と車体骨格部材との間に設けられ、これら両部材間の相対移動力を吸収する回転エネルギー吸収手段と、を備えたことを特徴とする請求項に記載のニーボルスタ。
  5. 回転エネルギー吸収手段は、回転支持部材および車体骨格部材のそれぞれに形成した非円形断面部と、回転支持部材と車体骨格部材との間に介挿され両者間の径方向隙間の変化で発生する荷重変化を吸収するロードリミッタと、を備えたことを特徴とする請求項に記載のニーボルスタ。
  6. 回転エネルギー吸収手段は、車体骨格部材に形成したテーパ部と、車体骨格部材と回転支持部材との相対回転に伴って回転支持部材を上記テーパ部方向に変位させて挿入させる軸方向移動手段と、回転支持部材と車体骨格部材との間に介挿され両者間の径方向隙間の変化で発生する荷重変化を吸収するロードリミッタと、を備えたことを特徴とする請求項に記載のニーボルスタ。
  7. 回転エネルギー吸収手段は、回転支持部材と車体骨格部材とを回転方向に連結し、これら回転支持部材と車体骨格部材との相対回転に伴って発生する荷重変化を吸収するロードリミットスプリングを備えたことを特徴とする請求項に記載のニーボルスタ。
  8. 回転エネルギー吸収手段は、回転支持部材と車体骨格部材との相対回転に伴って回転支持部材を回転軸方向に変位させる軸方向移動手段と、回転支持部材と車体骨格部材とを回転軸方向に連結するロードリミットスプリングと、を備えたことを特徴とする請求項に記載のニーボルスタ。
  9. 回転エネルギー吸収手段は、回転支持部材と車体骨格部材とを回転方向に連結し、これら回転支持部材と車体骨格部材との相対回転に伴って発生する荷重変化を吸収するロードリミットプレートを備えたことを特徴とする請求項に記載のニーボルスタ。
  10. 上下方向入力ずれ吸収手段は、前記車幅方向入力ずれ規制手段を所定の回転方向入力に対して回転抵抗を発生して上下回動可能に車体骨格部材に連結する回転抵抗連結手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のニーボルスタ。
  11. 回転抵抗連結手段は、車幅方向入力ずれ規制手段の取付フランジを車体骨格部材に固定する締結ボルトと、前記取付フランジに設けたボルト挿通孔に連設され、前記締結ボルトの軸径よりも小幅な上下方向スリットと、を備えたことを特徴とする請求項10に記載のニーボルスタ。
  12. 乗員の膝部がニーボルスタに衝突した際にこれを変形して、衝突時のエネルギーを吸収する乗員下肢保護方法であって、
    膝部が衝突した際の車幅方向の入力方向ずれを規制しつつニーボルスタの変形を促し、膝部の車幅方向位置のバラツキに関わらず衝突エネルギーを吸収する際に、膝部が衝突する荷重入力部と車体骨格部材とに跨って配設された変形許容部材が、膝部衝突時の入力によって上下方向乃至前後方向に変形するとともに、この変形に伴って1つまたは複数の変位部が上下方向乃至前後方向に変位し
    膝部が衝突した際の車両上下方向の入力方向ずれを吸収しつつニーボルスタの変形を促し、膝部の上下位置のバラツキにかかわらず衝突エネルギーを吸収する際に、前記荷重入力部と前記車体骨格部材とに跨って配設された荷重伝達支持部材の受容部が、前記変位部の変位時にこの変位部を車幅方向に移動規制しつつ受容することを特徴とする乗員下肢保護方法。
  13. 乗員の膝部が衝突した際に変形して、その衝突時のエネルギーを吸収するニーボルスタを備えた自動車であって、
    前記ニーボルスタは、膝部が衝突した際の車幅方向の入力方向ずれを規制しつつ該ニーボルスタの変形を促す車幅方向入力ずれ規制手段と、
    膝部が衝突した際の車両上下方向の入力方向ずれを吸収しつつ該ニーボルスタの変形を促す上下方向入力ずれ吸収手段と、を備え、
    前記車幅方向入力ずれ規制手段は、膝部が衝突する荷重入力部と車体骨格部材とに跨って配設され、膝部衝突時の入力によって上下方向乃至前後方向に変形するとともに、この変形に伴って上下方向乃至前後方向に変位する1つまたは複数の変位部を設けた変形許容部材と、
    前記荷重入力部と前記車体骨格部材とに跨って配設され、前記変位部の変位時にこの変位部を車幅方向に移動規制しつつ受容する受容部を設けた荷重伝達支持部材と、を備え
    前記ニーボルスタを、車両のインストルメントパネル下部で、乗員下肢の膝部前方に位置するロアトリムの内側に配設したことを特徴とするニーボルスタを備えた自動車。
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