JP4696517B2 - 伸縮構造及び車両用ステアリングコラム装置 - Google Patents

伸縮構造及び車両用ステアリングコラム装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両の二次衝突時の衝撃エネルギー吸収性能を改良した伸縮構造及び車両用ステアリングコラム装置に関する。
自動車が他の自動車や建造物等に衝突した場合、運転者が慣性でステアリングホイールに二次衝突することがある。近年の乗用車等では、このような場合における運転者の受傷を防止するべく、シートベルトやエアバッグ等と伴に、衝撃吸収式ステアリングコラム装置が広く採用されている。衝撃吸収式ステアリングコラム装置に採用される衝撃吸収機構には種々の形式が存在するが、ドライバが二次衝突した際にステアリングコラムがステアリングシャフトと伴にコラプス(短縮)し、その際に衝突エネルギーを吸収する二重管式のものが一般的である。
この形式の衝撃吸収式ステアリングコラム装置は、例えば、車体側ブラケットに保持されたアウタコラムと、アウタコラムに摺動自在に嵌合したインナコラムと、アウタコラムとインナコラムとの間に介装された衝撃エネルギー吸収手段とを備えており、所定値以上の軸方向荷重が軸方向荷重が作用したときにインナコラムがアウタコラム内に進入し、その際に衝撃エネルギー吸収手段により衝撃エネルギーが吸収される。
一方、自動車のステアリング装置は、不特定多数の運転者により使用(操舵)されるため、個人の体格や運転姿勢等に対応してステアリングホイールの位置を調整できることが望ましい。このような要望に答えるべく、乗用車に限らず貨物車等においても、チルト機構やテレスコピック機構を採用するものが多くなっている。
チルト機構は、ステアリングホイールの位置を上下方向に調整するための機構であり、ステアリングコラムを揺動自在に支持するチルトピボットと、所望の位置(揺動角度)でステアリングコラムを保持するチルト保持手段等からなっている。また、テレスコピック機構は、ステアリングホイールの位置を前後方向(ステアリングシャフトの軸方向)に調整するための機構であり、ステアリングシャフトの伸縮に供される二重管式等の伸縮部と、所望の位置(伸縮量)でステアリングシャフトを保持するテレスコピック保持手段等からなっている。
特許文献1及び特許文献2では、チルト機構とテレスコピック機構とを備えたステアリングコラム装置に於いて、衝撃エネルギー吸収手段により衝撃エネルギーを吸収するように構成してある。
ところで、特許文献3では、ロアー側のアウターコラムに対して、アッパー側のインナーコラムが摺動自在(テレスコピック摺動自在)に嵌合してある。このアッパー側のインナーコラムの外周面には、テレスコピックストロークを規定退出量に設定するため、EAリングが圧入してある(EAリングがロアー側のアウターコラムの後端に接触して規制する。)
また、EAリングは、二次衝突時の衝撃吸収手段としての役割も果たす。すなわち、走行中の自動車が他の自動車や路上の障害物に衝突すると、運転者は慣性によってステアリングホイールに二次衝突し、アッパー側のインナーコラムには大きなコラプス荷重が作用する。
アッパー側のインナーコラムは、ロアー側のアウターコラム内に進入し、ステアリングコラムのコラプスが開始される。
アッパー側のインナーコラムがロアー側のアウターコラムに所定量進入すると、EAリングがロアー側のアウターコラムの後端に当接・係止され、以降は、アッパー側のインナーコラムにEAリングが圧入されるかたちで、コラプスが進行する。これにより、EAリングの圧入抵抗により衝撃エネルギーが吸収されることになる。
特開平11−291922号公報 実用新案登録第2584258号公報 特開2004−82868号公報 特願2003−149682号
また、特許文献4では、インナーコラムの外周面等に、剪断用リングが装着してあり、インナーコラムの外周面等に形成した溝に、剪断用リングに設けた剪断許容突起が係止してあることから、剪断用リングは、アウターコラム等の端部に接触して規制することにより、テレスコピックストロークを所定範囲に規定するストッパーの役割を果たすことができる。
また、車両の二次衝突時に、例えば、アウターコラムに対してインナーコラムがコラプスして車両前方に移動した際、剪断用リングがアウターコラム等の端部に当接すると、剪断用リングは、その剪断許容突起が剪断して、インナーコラム等から離脱する。従って、この離脱した剪断用リングが衝撃エネルギー吸収荷重に影響を与えることがなく、二次衝突時のコラプス中に於けるピーク荷重の発生を最小限に抑えることができる。
しかしながら、インナーコラムに、回転ストッパー用長溝(テレスコピック調整用溝)があるものに使用した場合、爪(剪断許容突起)が回転ストッパー用長溝(テレスコピック調整用溝)に侵入してしまう可能性がある。
その場合、回転ストッパー用長溝(テレスコピック調整用溝)に侵入してしまった爪(剪断許容突起)だけは、剪断されないことがあり、剪断用リング全体の剪断力が低減する虞れがあるといったことがある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、製造コスト等の低減を図りつつ、剪断用リングの組付性を著しく向上すると共に、剪断力の低減を確実に防止することができる、伸縮構造及び車両用ステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項に係る伸縮構造は、アウター部材とインナー部材を摺動自在に嵌合した伸縮構造において、
前記アウター部材の内周面又は前記インナー部材の外周面の少なくとも一方に、少なくとも樹脂製リングからなる剪断用リングが装着してあり、
前記アウター部材の内周面又は前記インナー部材の外周面の少なくとも一方に形成した溝に、前記樹脂製リングに設けた剪断許容突起が係止してあり、
前記樹脂製リングは、蝶番手段を兼ねた回転位相決め手段を有している、ことを特徴とする。
本発明の請求項に係る伸縮構造は、アウター部材とインナー部材を摺動自在に嵌合した伸縮構造において、
前記アウター部材の内周面又は前記インナー部材の外周面の少なくとも一方に、少なくとも樹脂製リングからなる剪断用リングが装着してあり、
前記アウター部材の内周面又は前記インナー部材の外周面の少なくとも一方に形成した溝に、前記樹脂製リングに設けた剪断許容突起が係止してあり、
前記樹脂製リングは、蝶番手段を兼ねた回転位相決め手段を有し、
当該回転位相決め手段は、前記アウター部材又はインナー部材の回転ストッパー用長溝に係合してある、ことを特徴とする。
本発明の請求項に係る車両用ステアリングコラム装置は、ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
当該インナーコラムを摺動自在に包持したアウターコラムと、
車体に取付けるための車体取付部、及び、略上下方向に延在した左右一対の対向平板部を有し、前記アウターコラムを囲うように配置した車体側ブラケットと、
前記一対の対向平板部の幅を変化させると共に、当該幅の変化と連動して、前記アウターコラムの内周面の幅も変化させるクランプ機構と、を備えた車両用ステアリングコラム装置において、
前記アウターコラムの内周面又は前記インナーコラムの外周面の少なくとも一方に、少なくとも樹脂製リングからなる剪断用リングが装着してあり、
前記アウターコラムの内周面又は前記インナーコラムの外周面の少なくとも一方に形成した溝に、前記樹脂製リングに設けた剪断許容突起が係止してあり、
前記樹脂製リングは、蝶番手段を兼ねた回転位相決め手段を有している、ことを特徴とする。
本発明の請求項に係る車両用ステアリングコラム装置は、ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
当該インナーコラムを摺動自在に包持したアウターコラムと、
車体に取付けるための車体取付部、及び、略上下方向に延在した左右一対の対向平板部を有し、前記アウターコラムを囲うように配置した車体側ブラケットと、
前記一対の対向平板部の幅を変化させると共に、当該幅の変化と連動して、前記アウターコラムの内周面の幅も変化させるクランプ機構と、を備えた車両用ステアリングコラム装置において、
前記アウターコラムの内周面又は前記インナーコラムの外周面の少なくとも一方に、少なくとも樹脂製リングからなる剪断用リングが装着してあり、
前記アウターコラムの内周面又は前記インナーコラムの外周面の少なくとも一方に形成した溝に、前記樹脂製リングに設けた剪断許容突起が係止してあり、
前記樹脂製リングは、蝶番手段を兼ねた回転位相決め手段を有し、
当該回転位相決め手段は、前記アウターコラム又はインナーコラムの回転ストッパー用長溝に係合してある、ことを特徴とする。
本発明によれば、樹脂製リングの一体樹脂成形化により、部品点数を低減して製造コストや管理に好影響を与えることができると共に、組付け時の落下等を防止して組付性を向上することができる。
また、蝶番手段を備えていることから、樹脂製リングの組付性を容易にして著しく向上することができる。
さらに、樹脂製リングは、回転位相決め手段を有していることから、不用意な回転を防止することができる。
さらに、樹脂製リングは、回転位相決め手段を有し、回転位相決め手段は、アウターコラム又はインナーコラムの回転ストッパー用長溝(テレスコピック調整用溝)に係合してあることから、剪断許容突起が回転ストッパー用長溝(テレスコピック調整用溝)に侵入することを防止することができ、剪断力の低減を確実に防止することができる。
さらに、回転位相決め手段は、蝶番手段を兼ねていることから、即ち、回転位相決め用凸部のみが撓みやすい断面形状になっていることから、製造コスト等の低減を図りつつ、簡易な構造でありながら、樹脂製リングの組付性を著しく向上すると共に、剪断力の低減を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る伸縮構造及び車両用ステアリングコラム装置を図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する実施形態のうち図1から図5を参照して説明する第1及び第2の実施の形態は本発明の参考例として例示するものであり、図6から図24にわたって例示する第3実施の形態とその2つの変形例、第4実施の形態とその変形例、及び第5の実施の形態は、本発明の実施の形態である。
(第1実施の形態:チルト・テレスコピック式)
図1は、本発明の参考例である第1実施の形態に係る車両用チルト・テレスコピック式ステアリングコラム装置の平面図である。
図2は、図1のII−II線に沿った横断面図である。図3は、図1のIII−III線に沿った横断面図である。
図4は、剪断用リングの部分的拡大断面図である。
本第1実施の形態では、図1に示すように、ロアー側のアウターコラム1に対して、アッパー側のインナーコラム2が摺動自在(テレスコピック摺動自在)に嵌合してある。
これら両コラム1,2内には、ステアリングシャフトが回転自在に支持してあり、このステアリングシャフトは、両コラム1,2内で、ロアー側シャフト3と、アッパー側シャフト4とに分割してテレスコピック摺動自在に構成してあり、車両の二次衝突時には、コラプスして、収縮できるようになっている。
このロアー側のアウターコラム1を囲うようにして、車体側ブラケット5が設けてある。この車体側ブラケット5は、一対の車体取付部6a,6bを備えており、これら一対の車体取付部6a,6bから車両前方に延在した箇所には、略上下方向に延在した左右一対の対向平板部7a,7bを備えている。図3に示すように、一対の対向平板部7a,7bには、それぞれ、一対のチルト用長孔17a,17bが形成してある。
アウターコラム1の車両後方部位には、それぞれ、上下2本のスリットS(すり割り)を有して、軸方向に左右に等分割した左右一対の半体部HBa,HBbが形成してある。
これらの半体部HBa,HBbの車両前後には、二対のクランプ部8a,8b,9a,9bが設けてあり、これら二対のクランプ部8a,8b,9a,9bの間には、スリットS(すり割り)が設けてある。
これにより、車体側ブラケット5の一対の対向平板部7a,7bの幅が縮められて、二対のクランプ部8a,8b,9a,9bが互いに近接するように押圧されると、ロアー側のアウターコラム1(一対の半体部HBa,HBb)が縮径して、アッパー側のインナーコラム2を締め付けるようになっている。
左右一対の半体部HBa,HBbの外周囲であって、二対のクランプ部8a,8b,9a,9bの車両前後方向の間には、略環状のテンション部材10が設けてある。
このテンション部材10の片側には、一対のカム部材11,12からなるカム機構と、操作レバー13とを介して、調整ボルト14が螺合して止着してある。
なお、カム機構は、操作レバー13と共に回動して山部や谷部を有する第1カム部材11と、この第1カム部材11の山部や谷部に係合する山部や谷部を有する非回転の第2カム部材12と、から構成してある。
また、テンション部材10の反対側には、噛み合いラック機構15を介して、調整ボルト16が螺合して止着してある。
なお、噛み合いラック機構15は、対向平板部7bに溶接された固定側ラック15aと、ガイドを兼ねたリフタスプリング15bを介して固定側ラック15aに対して離間方向に付勢された可動側ラック15cとから構成されている。
また、図3に示すように、略環状のテンション部材10の左側には、ピン18が立設してあり、また、インナーコラム2の外周面には、軸方向に所定範囲(テレスコピック調整範囲)にわたって直線状に延びる凹状のテレスコピック調整用溝19が形成してあり、ピン18は、このテレスコピック調整用溝19に係脱可能に構成してある。
すなわち、アンクランプ時に、テンション部材10は、図3において、半体部HBaとテンション部材10の左側との間の隙間分だけ左方に移動すると、ピン18は、テレスコピック調整用溝19に係合する。これにより、インナーコラム2は、このテレスコピック調整用溝19の軸方向の長さ分だけテレスコピック調整することができ、また、このテレスコピック調整用溝19の車両前後方向の両端部は、ピン18に当接することにより、テレスコピック調整時のストッパーの役割も果たす。
また、クランプ時には、図3に示すように、ピン18がテレスコピック調整用溝19から外れることから、アッパー側のインナーコラム2は、テレスコピック調整範囲以上にコラプスすることができる。
このように構成してあることから、チルト・テレスコピック調整する場合には、運転者が先ず操作レバー13を時計回りに回動させる。すると、操作レバー13に係合した第1カム部材11が第2カム部材12に対して相対回動し、カム機構の幅寸法が減少する。
これにより、テンション部材10を介して、リフタスプリング15bに付勢された可動側ラック15cが固定側ラック15aから離間し、噛み合いラック機構15による固定が解かれ、両コラム1,2がチルト動可能となる。
また、カム機構の幅寸法が縮小すると、テンション部材10を介して、一対の対向平板部7a,7b間に作用していた引張力もなくなり、一対の対向平板部7a,7bの内側面の二対のクランプ部8a,8b,9a,9bに対する押圧力が消滅する。
これにより、ロアー側のアウターコラム1(一対の半体部HBa,HBb)は、その弾性により拡径して、アッパー側のインナーコラム2に対する緊締力を失い、アッパー側のインナーコラム2がテレスコピック動可能となる。
運転者は、チルトやテレスコピック調整することによって、ステアリングホイールの位置調整を終えると、操作レバー13を反時計回りに回動させる。すると、カム機構の幅寸法が増大するため、テンション部材10を介して、噛み合いラック機構15では、可動側ラック15cが固定側ラック15aに噛み合い、両コラム1,2がチルト方向で固定される。
同時に、テンション部材10を介して、車体側ブラケット5の一対の対向平板部7a,7bの幅が縮められて、二対のクランプ部8a,8b,9a,9bが互いに近接するように押圧されると、ロアー側のアウターコラム1(一対の半体部HBa,HBb)が縮径される。これにより、アッパー側のインナーコラム2は、縮径したロアー側のアウターコラム1(一対の半体部HBa,HBb)により締め付けられて、テレスコピック方向で固定される。
また、本第1実施の形態では、ロアー側のアウターコラム2に、電動パワーステアリング装置30が設けてある。すなわち、電動パワーステアリング装置30では、電動モータ31の電源に車載バッテリを用いるために直接的なエンジンの駆動損失が無く、電動モータ31が操舵アシスト時にのみに起動されるために走行燃費の低下(オルタネータに係るエンジンの駆動損失)も抑えられる他、電子制御が極めて容易に行える等の特長を有している。
さて、本第1実施の形態では、図1に示すように、インナーコラム2の外周面には、剪断用リング20が装着してある。この剪断用リング20と、ロアー側のアウターコラム1の後端との間の間隔は、テレスコピックストロークに対応して設定してある。
図4に示すように、剪断用リング20は、合成樹脂から形成した樹脂製リング21と、この樹脂製リング21の外側に嵌合した金属製リング22と、これら両リング21,22を被覆するように設けた合成樹脂製の緩衝部材23と、から構成してある。なお、この緩衝部材23は、テレスコピック摺動時、ロアー側のアウターコラム2の後端面に当接した際には、その当接音の音消しや衝撃を防止する働きをする。
また、インナーコラム2の外周面には、1個の周方向の溝24が形成してあり、さらに、樹脂製リング21の内周面には、複数の剪断許容突起21aが形成してある。これら樹脂製リング21の剪断許容突起21aは、インナーコラム2の溝24に係止するようになっている。
このように、本第1実施の形態では、インナーコラム2の外周面に、剪断用リング20が装着してあり、その樹脂製リング21の剪断許容突起21aがインナーコラム2の溝24に係止しあることから、剪断用リング20は、アウターコラム1の後端に接触して規制することにより、テレスコピックストロークを所定範囲に規定するストッパーの役割を果たすことができる。
一方、走行中の自動車が他の自動車や路上の障害物に衝突すると、運転者は慣性によってステアリングホイールに二次衝突し、インナーコラム2には大きなコラプス荷重が作用する。インナーコラム2は、アウターコラム1内に進入し、ステアリングコラムのコラプスが開始される。
インナーコラム2がアウターコラム1内に所定量進入して、剪断用リング20にアウターコラム1の後端が当接すると、剪断用リング20の樹脂製リング21は、その剪断許容突起21aが剪断して、インナーコラム2から離脱する。
その後、緩衝部材23は、剪断許容突起21aのない樹脂製リング21と金属製リング22と共に離脱し、インナーコラム2の外径より緩衝部材23の内径の方が大きいため、荷重を一切発生させることなく相対移動する。
従って、この離脱した剪断用リング20が衝撃エネルギー吸収荷重に影響を与えることがなく、二次衝突時のコラプス中に於けるピーク荷重の発生を最小限に抑えることができる。
さて、本実施の形態では、樹脂製リング21は、スリットを有する一体樹脂成形品である。樹脂製リング21の一体樹脂成形化により、部品点数を低減して製造コストや管理に好影響を与えることができると共に、組付け時の落下等を防止して組付性を向上することができる。
また、樹脂製リング21に設けた剪断許容突起21aの形状、個数、軸方向の長さ、及び深さ(高さ)を変化させることにより、剪断荷重を調整することが可能となる。
さらに、樹脂製リング21と金属製リング22とをインナーコラム2の外周に複数段にわたって設けることにより、エネルギー吸収特性を変化させることも可能である。
さらに、剪断用リング20は、インナーコラム2の外周面に設けてあるが、アウターコラム1の内周面に設けてあってもよい。
(第2実施の形態)
図5(a)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを開成した状態を示し、(b)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを閉成した状態を示す。
本実施の形態に係るステアリング装置は、上述した第1実施の形態と同様本発明の参考例であり、剪断用リングにのみについて説明する。
剪断用リングは、少なくとも、合成樹脂から一体成形した樹脂製リング21を備えており、この樹脂製リング21の内周面には、複数の剪断許容突起21aが形成してある。これら樹脂製リング21の剪断許容突起21aは、インナーコラム2の溝24(図4)に係止するようになっている。
また、樹脂製リング21には、一部を撓みやすい断面形状に形成して、蝶番部25に構成してあると共に、樹脂製リング21の一箇所には、スリット26が設けてある。
インナーコラム2への組付け時には、この蝶番部25とスリット26により、樹脂製リング21を開成して、閉成するだけでよいため、特許文献4に示した分割型の樹脂製リングに比べて、樹脂製リング21の組付性を容易にして著しく向上することができる。
(第3実施の形態:チルト・テレスコピック式)
図6は、本発明の一実施の形態である第3実施の形態に係る車両用チルト・テレスコピック式ステアリングコラム装置の下方から視た斜視図である。
図7は、図6に示した車両用チルト・テレスコピック式ステアリングコラム装置の横断面図である。
図8(a)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着する前の状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。
図9(a)は、インナーコラムに樹脂製リングと金属製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングと金属製リングと緩衝部材を装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。
図10(a)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを開成した状態を示し、(b)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを閉成した状態を示す。
図11(a)は、インナーコラムに樹脂製リングと金属製リングと緩衝部材を装着した状態の模式図であり、(b)は、金属製リングの模式図である。
本実施の形態では、図6に示すように、ロアー側のアウターコラム1に対して、アッパー側のインナーコラム2が摺動自在(テレスコピック摺動自在)に嵌合してある。
これら両コラム1,2内には、ステアリングシャフトが回転自在に支持してあり、このステアリングシャフトは、両コラム1,2内で、ロアー側シャフト(図示略)と、アッパー側シャフト4とに分割してテレスコピック摺動自在に構成してあり、車両の二次衝突時には、コラプスして、収縮できるようになっている。
このロアー側のアウターコラム1を囲うようにして、車体側ブラケット5が設けてある。
この車体側ブラケット5は、図7に示すように、一対の車体取付部6a,6bを備えており、これら一対の車体取付部6a,6bから車両前方に延在した箇所には、略上下方向に延在した左右一対の対向平板部7a,7bを備えている。図7に示すように、一対の対向平板部7a,7bには、それぞれ、一対のチルト用長孔17a,17bが形成してある。
アウターコラム1の車両後方部位には、それぞれ、上下2本のスリットS(すり割り)を有して、軸方向に左右に等分割した左右一対の半体部HBa,HBbが形成してある。
これらの半体部HBa,HBbの車両前後には、二対のクランプ部8a,8b,9a,9bが設けてあり、これら二対のクランプ部8a,8b,9a,9bの間には、スリットS(すり割り)が設けてある。
これにより、車体側ブラケット5の一対の対向平板部7a,7bの幅が縮められて、二対のクランプ部8a,8b,9a,9bが互いに近接するように押圧されると、ロアー側のアウターコラム1(一対の半体部HBa,HBb)が縮径して、アッパー側のインナーコラム2を締め付けるようになっている。
左右一対の半体部HBa,HBbの外周囲であって、二対のクランプ部8a,8b,9a,9bの車両前後方向の間には、略環状のテンション部材10が設けてある。
このテンション部材10は、互いに離間して対向した一対の対向部10a,10bと、これら一対の対向部10a,10bの間に掛け渡した一対のスペーサ10c,10dと、これら一対のスペーサ10c,10d内を挿通して一対の対向部10a,10bを締め付けるための一対のボルト10e,10fと、を備えている。
この下側のスペーサ10dとボルト10fには、ブロック部材40が設けてある一方、アッパー側のインナーコラム2には、軸方向に直線状に延びる凹状のテレスコピック調整用溝41(回転ストッパー用長溝)が形成してあり、ブロック部材40に形成した凸部40aが係合してある。
これにより、インナーコラム2のテレスコピック調整時、インナーコラム2は、テレスコピック調整用溝41(回転ストッパー用長溝)をブロック部材40の凸部40aに係合させながら、回転することなく、軸方向に移動することができる。
また、一方の半体部HBbと、一方の対向部10bとの間には、これら両者を互いに離間する方向に付勢する一対のコイルバネ42a,42bが介装してある。
さらに、テンション部材10の片側には、一対のカム部材11,12からなるカム機構と、操作レバー13とを介して、調整ボルト14が螺合して止着してある。
なお、カム機構は、操作レバー13と共に回動して山部や谷部を有する第1カム部材11と、この第1カム部材11の山部や谷部に係合する山部や谷部を有する非回転の第2カム部材12と、から構成してある。
また、テンション部材10の反対側には、噛み合いラック機構15を介して、調整ボルト16が螺合して止着してある。
なお、噛み合いラック機構15は、対向平板部7bに形成した固定側ラック15aと、ガイドを兼ねたリフタスプリング15bを介して固定側ラック15aに対して離間方向に付勢された可動側ラック15cと、から構成してある。
このように構成してあることから、チルト・テレスコピック調整する場合には、運転者が先ず操作レバー13を時計回りに回動させる。すると、操作レバー13に係合した第1カム部材11が第2カム部材12に対して相対回動し、カム機構の幅寸法が減少する。
これにより、テンション部材10を介して、リフタスプリング15bに付勢された可動側ラック15cが固定側ラック15aから離間し、噛み合いラック機構15による固定が解かれ、両コラム1,2がチルト動可能となる。
また、カム機構の幅寸法が縮小すると、テンション部材10を介して、一対の対向平板部7a,7b間に作用していた引張力もなくなり、一対の対向平板部7a,7bの内側面の二対のクランプ部8a,8b,9a,9bに対する押圧力が消滅する。
これにより、ロアー側のアウターコラム1(一対の半体部HBa,HBb)は、その弾性により拡径して、アッパー側のインナーコラム2に対する緊締力を失い、アッパー側のインナーコラム2がテレスコピック動可能となる。
運転者は、チルトやテレスコピック調整することによって、ステアリングホイールの位置調整を終えると、操作レバー13を反時計回りに回動させる。すると、カム機構の幅寸法が増大するため、テンション部材10を介して、噛み合いラック機構15では、可動側ラック15cが固定側ラック15aに噛み合い、両コラム1,2がチルト方向で固定される。
同時に、テンション部材10を介して、車体側ブラケット5の一対の対向平板部7a,7bの幅が縮められて、二対のクランプ部8a,8b,9a,9bが互いに近接するように押圧されると、ロアー側のアウターコラム1(一対の半体部HBa,HBb)が縮径される。これにより、アッパー側のインナーコラム2は、縮径したロアー側のアウターコラム1(一対の半体部HBa,HBb)により締め付けられて、テレスコピック方向で固定される。
さて、本実施の形態では、図6に示すように、インナーコラム2の外周面には、剪断用リング20が装着してある。この剪断用リング20と、ロアー側のアウターコラム1の後端との間の間隔は、テレスコピックストロークに対応して設定してある。
図8乃至図11に示すように、剪断用リング20は、合成樹脂から形成した樹脂製リング21と、この樹脂製リング21の外側に嵌合した金属製リング22と、これら両リング21,22を被覆するように設けた合成樹脂製の緩衝部材23と、から構成してある。なお、この緩衝部材23は、テレスコピック摺動時、ロアー側のアウターコラム2の後端面に当接した際には、その当接音の音消しや衝撃を防止する働きをする。
また、インナーコラム2の外周面には、1個の周方向の溝24が形成してあり、さらに、樹脂製リング21の内周面には、複数の剪断許容突起21aが形成してある。これら樹脂製リング21の剪断許容突起21aは、インナーコラム2の溝24に係止するようになっている。
このように、本実施の形態では、インナーコラム2の外周面に、剪断用リング20が装着してあり、その樹脂製リング21の剪断許容突起21aがインナーコラム2の溝24に係止しあることから、剪断用リング20は、アウターコラム1の後端に接触して規制することにより、テレスコピックストロークを所定範囲に規定するストッパーの役割を果たすことができる。
一方、走行中の自動車が他の自動車や路上の障害物に衝突すると、運転者は慣性によってステアリングホイールに二次衝突し、インナーコラム2には大きなコラプス荷重が作用する。インナーコラム2は、アウターコラム1内に進入し、ステアリングコラムのコラプスが開始される。
インナーコラム2がアウターコラム1内に所定量進入して、剪断用リング20にアウターコラム1の後端が当接すると、剪断用リング20の樹脂製リング21は、その剪断許容突起21aが剪断して、インナーコラム2から離脱する。
その後、緩衝部材23は、剪断許容突起21aのない樹脂製リング21と金属製リング22と共に離脱し、インナーコラム2の外径より緩衝部材23の内径の方が大きいため、荷重を一切発生させることなく相対移動する。
従って、この離脱した剪断用リング20が衝撃エネルギー吸収荷重に影響を与えることがなく、二次衝突時のコラプス中に於けるピーク荷重の発生を最小限に抑えることができる。
また、樹脂製リング21には、樹脂製リング21の一箇所には、スリット26が設けてある。
本実施の形態では、図6にも示すように、樹脂製リング21の内径側には、一部を撓みやすい断面形状に形成して、インナーコラム2のテレスコピック調整用溝41(回転ストッパー用長溝)に係合する回転位相決め用凸部27が形成してある。また、この回転位相決め用凸部27は、蝶番部を兼ねている。
さらに、インナーコラム2に、剪断用リング20を装着する際には、図8(a)(b)に示すように、樹脂製リング21を開成状態にすると共に、回転位相決め用凸部27(蝶番部)を、インナーコラム2の回転ストッパー用長溝41(テレスコピック調整用溝)に係合し、これにより、樹脂製リング21を位相決めする。
次いで、図8(c)(d)に示すように、樹脂製リング21を閉成して、インナーコラム2に樹脂製リング21を装着する。
さらに、図9(a)(b)に示すように、樹脂製リング21に、金属製リング22を装着する。
さらに、図9(c)(d)に示すように、樹脂製リング21と金属製リング22に、緩衝部材23を装着する。これにより、剪断用リング20の装着が完了する。このように、剪断用リング20を従来に比べて極めて簡易に装着することができる。
このように、インナーコラム2への組付け時には、この回転位相決め用凸部27(蝶番部)とスリット26により、樹脂製リング21を開成して、閉成するだけでよいため、特許文献4に示した分割型の樹脂製リングに比べて、樹脂製リング21の組付性を容易にして著しく向上することができる。
さらに、回転位相決め用凸部27は、インナーコラム2の回転ストッパー用長溝41(テレスコピック調整用溝)に係合してあることから、剪断許容突起21aが回転ストッパー用長溝41(テレスコピック調整用溝)に侵入することを防止することができ、剪断力の低減を確実に防止することができる。
以上から、本実施の形態では、蝶番部を兼ねる回転位相決め用凸部27のみが撓みやすい断面形状になっていることから、製造コスト等の低減を図りつつ、簡易な構造でありながら、樹脂製リング21の組付性を著しく向上すると共に、剪断力の低減を確実に防止することができる。
また、樹脂製リング21に設けた剪断許容突起21aの形状、個数、軸方向の長さ、及び深さ(高さ)を変化させることにより、剪断荷重を調整することが可能となる。さらに、樹脂製リング21と金属製リング22とをインナーコラム2の外周に複数段にわたって設けることにより、エネルギー吸収特性を変化させることも可能である。さらに、剪断用リング20は、インナーコラム2の外周面に設けてあるが、アウターコラム1の内周面に設けてあってもよい。
さらに、特に図示しないが、インナーコラム側に、凸部が形成してあり、樹脂製リング側に、凹部が形成してあり、これらを凹凸嵌合することにより、樹脂製リングを位相決めしてもよい。
次に、図12乃至図15は、本発明の一実施の形態である第3実施の形態の第1変形例に係り、図12(a)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着する前の状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。
図13(a)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングを装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングと緩衝部材を装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。
図14(a)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを開成した状態を示し、(b)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを閉成した状態を示す。
図15(a)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングと緩衝部材を装着した状態の模式図であり、(b)は、Cリングの模式図である。
本第1変形例では、上述した第3の実施の形態の金属製リングに代えて、線材のCリング28を用いている。即ち、図16(a)等に示すように、樹脂製リング21の側面には、周方向に凹状溝21bが形成してある。この周方向の凹状溝21bに、線材のCリング28が嵌め合わせてある。凹状溝21bには、Cリング28を押さえるための複数の押さえ部21cが形成してある。
その他の構成、作用、及び効果は、上記の第3実施の形態と同様である。本第1変形例においても、蝶番部を兼ねる回転位相決め用凸部27のみが撓みやすい断面形状になっていることから、製造コスト等の低減を図りつつ、簡易な構造でありながら、樹脂製リング21の組付性を著しく向上すると共に、剪断力の低減を確実に防止することができる。
次に、図16乃至図19は、本発明の一実施の形態である第3実施の形態の第2変形例に係り、図16(a)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着する前の状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。
図17(a)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングを装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングと緩衝部材を装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。
図18(a)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを開成した状態を示し、(b)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを閉成した状態を示す。
図19(a)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングと緩衝部材を装着した状態の模式図であり、(b)は、Cリングの模式図である。
本第2変形例では、上記第1変形例に開示したCリング28の両端部は、回転位相決め用凸部27(蝶番部)の裏面側凹部に係合するように折曲した一対の係合部28a,28aに、形成してある。
その他の構成、作用、及び効果は、上記の第3実施の形態及び第1変形例と同様である。本第2変形例においても、蝶番部を兼ねる回転位相決め用凸部27のみが撓みやすい断面形状になっていることから、製造コスト等の低減を図りつつ、簡易な構造でありながら、樹脂製リング21の組付性を著しく向上すると共に、剪断力の低減を確実に防止することができる。
(第4実施の形態:チルト・テレスコピック式)
図20は、本発明の一実施の形態である第4実施の形態に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングと緩衝部材を装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、樹脂製リングの正面図である。
本実施の形態は、その基本的構造が上記第3実施の形態と同様であり、相違する点についてのみ説明する。
本実施の形態では、樹脂製リング21のスリット26を設けた部位に、互いに接合して係止する爪状の一対の係止部29a,29bが形成してある。この樹脂製リング21には、合成樹脂製の緩衝部材23が被覆してある。
これら一対の係止部29a,29bにより、樹脂製リング21の組付性を一層向上することができる。
その他の構成、作用、及び効果は、上記の第3実施の形態と同様である。本実施の形態においても、蝶番部を兼ねる回転位相決め用凸部27のみが撓みやすい断面形状になっていることから、製造コスト等の低減を図りつつ、簡易な構造でありながら、樹脂製リング21の組付性を著しく向上すると共に、剪断力の低減を確実に防止することができる。
次に、図21は、本発明の第4実施の形態の変形例に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、樹脂製リングの正面図である。
図22(a)(b)は、それぞれ、樹脂製リングをインナーコラムを装着する作業工程を示す斜視図である。
図23は、本発明の一実施の形態である第4実施の形態の変形例に係り、車両用チルト・テレスコピック式ステアリングコラム装置の下方から視た斜視図である。
本変形例では、剪断用リングは、樹脂製リング21のみからなり、樹脂製リング21のスリット26を設けた部位に、互いに係止する一対の係止部29a,29bが形成してあり、これら係止部29a,29bの先端部には、それぞれ、互いに接合する突起状の一対のかえし部29c,29dが形成してある。これら一対の係止部29a,29bにより、樹脂製リング21の組付性を一層向上することができる。
また、この樹脂製リング21をインナーコラム2に装着する際には、図22(a)(b)に示すように、樹脂製リング21を開成すると共に、回転位相決め用凸部27(蝶番部)を、インナーコラム2の回転ストッパー用長溝41(テレスコピック調整用溝)に係合して、樹脂製リング21を位相決めし、樹脂製リング21を閉成して、図23に示すように、剪断用リングの装着が完了する。このように、剪断用リングを極めて簡易に装着することができる。
図21(b)に示すように、少し開いた形状で成形している。係止部29a,29bの先端に突起状のかえし部29c,29dがある。組付後も、開く方向に力が加わり、かえし部29c,29dがあることによって外れにくい。
図21(a)に示すように、断面形状が左右対称なので、表裏関係なく組立てられる(表でも裏でも、テレスコピック端の距離が変わらない)。
その他の構成、作用、及び効果は、上記の第3実施の形態と同様である。本変形例においても、蝶番部を兼ねる回転位相決め用凸部27のみが撓みやすい断面形状になっていることから、製造コスト等の低減を図りつつ、簡易な構造でありながら、樹脂製リング21の組付性を著しく向上すると共に、剪断力の低減を確実に防止することができる。
係止部29a,29bを設けたことにより1部品で性能を満たす。
1つの部品で構成されているため、組立作業が楽になる。
左右対称断面形状なので誤組付けがない(図21(a)参照)。
パチンとはめるだけの瞬間装着である。
テレスコピック端に達した時、樹脂製リング21とアウターコラム1との接触面を大きくすることができるので、テレスコピック端に当たった時の衝撃音が小さく剛性感も出る。
結合部が少し開いた形状で成型するので、かえし部29c,29dの形状により外れにくい(図21(b)参照)。
(第5実施の形態)
図24は、本発明の一実施の形態である第5実施の形態に係り、樹脂製リングの正面図である。
本実施の形態では、樹脂製リング21は、周方向に2分割して構成してあるが、周方向に3分割以上に構成してあってもよい。
このように、樹脂製リング21は、2分割してあり、インナーコラム2の左右方向(又は上下方向)から組み付ける。
但し、本実施の形態でも、樹脂製リング21は、回転位相決め用凸部27を有することから、回転位相決め用凸部27をインナーコラム2の回転ストッパー用長溝41(テレスコピック調整用溝)に係合して、樹脂製リング21を位相決めする。さらに、樹脂製リング21の剪断許容突起21aをインナーコラム2の溝24に係止しながら、樹脂製リング21をインナーコラム2の外周面に装着する。その他の構成、作用、及び効果は、上記実施の形態と同様である。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。剪断許容突起21a間隔は、全ての実施の形態において、図21(b)に示すように、等配が望ましい。全ての実施の形態において、剪断許容突起21aは、立方体、直方体、円筒、円錐などが考えられる。
本発明の参考例である第1実施の形態に係る車両用チルト・テレスコピック式ステアリングコラム装置の平面図である。 図1のII−II線に沿った横断面図である。 図1のIII−III線に沿った横断面図である。 剪断用リングの部分的拡大断面図である。 本発明の参考例である第2実施の形態に係り、(a)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを開成した状態を示し、(b)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを閉成した状態を示す。 本発明の一実施の形態である第3実施の形態に係る車両用チルト・テレスコピック式ステアリングコラム装置の下方から視た斜視図である。 図6に示した車両用チルト・テレスコピック式ステアリングコラム装置の横断面図である。 本発明の一実施の形態である第3実施の形態に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着する前の状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。 本発明の一実施の形態である第3実施の形態に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングと金属製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングと金属製リングと緩衝部材を装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。 本発明の一実施の形態である第3実施の形態に係り、(a)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを開成した状態を示し、(b)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを閉成した状態を示す。 本発明の一実施の形態である第3実施の形態に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングと金属製リングと緩衝部材を装着した状態の模式図であり、(b)は、金属製リングの模式図である。 本発明の一実施の形態である第3実施の形態の第1変形例に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着する前の状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。 第3実施の形態の第1変形例に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングを装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングと緩衝部材を装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。 第3実施の形態の第1変形例に係り、(a)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを開成した状態を示し、(b)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを閉成した状態を示す。 第3実施の形態の第1変形例に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングと緩衝部材を装着した状態の模式図であり、(b)は、Cリングの模式図である。 本発明の一実施の形態である第3実施の形態の第2変形例に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着する前の状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。 第3実施の形態の第2変形例に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングを装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、(a)の図を側方から視た模式図であり、(c)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングと緩衝部材を装着した状態の模式的断面図であり、(d)は、(c)の図を側方から視た模式図である。 第3実施の形態の第2変形例に係り、(a)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを開成した状態を示し、(b)は、剪断用リングの樹脂製リングの正面図であって、樹脂製リングを閉成した状態を示す。 第3実施の形態の第2変形例に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングとCリングと緩衝部材を装着した状態の模式図であり、(b)は、Cリングの模式図である。 本発明の一実施の形態である第4実施の形態に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングと緩衝部材を装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、樹脂製リングの正面図である。 本発明の第4実施の形態の変形例に係り、(a)は、インナーコラムに樹脂製リングを装着した状態の模式的断面図であり、(b)は、樹脂製リングの正面図である。 (a)(b)は、それぞれ、樹脂製リングをインナーコラムを装着する作業工程を示す斜視図である。 第4実施の形態の変形例に係り、車両用チルト・テレスコピック式ステアリングコラム装置の下方から視た斜視図である。 本発明の一実施の形態である第5実施の形態に係り、樹脂製リングの正面図である。
符号の説明
1 ロアー側のアウターコラム
2 アッパー側のインナーコラム
3 ロアーシャフト
4 アッパーシャフト
5 車体側ブラケット
6a,6b 車体取付部
7a,7b 対向平板部
8a,8b,9a,9b クランプ部
HBa,HBb 半体部
10 テンション部材
10a,10b 対向部
10c,10d スペーサ
10e,10f ボルト
11 第1カム部材
12 第2カム部材
13 操作レバー
14 調整ボルト
15 噛み合いラック機構
15a 固定側ラック
15b リフタスプリング
15c 可動側ラック15c
16 調整ボルト
17a,17b チルト用長孔
18 ピン
19 テレスコピック調整用溝
20 剪断用リング
21 樹脂製リング
21a 剪断許容突起
21b 凹状溝
21c 押さえ部
22 金属製リング
23 緩衝部材
24 溝
25 蝶番部
26 スリット
27 回転位相決め用凸部(蝶番部)
28 Cリング
29a,29b 係止部
29c,29d かえし部
30 電動パワーステアリング装置
31 電動モータ
S スリット
40 ブロック部材
40a 凸部
41 テレスコピック調整用溝(回転ストッパー用長溝)
42a,42b コイルバネ

Claims (4)

  1. アウター部材とインナー部材を摺動自在に嵌合した伸縮構造において、
    前記アウター部材の内周面又は前記インナー部材の外周面の少なくとも一方に、少なくとも樹脂製リングからなる剪断用リングが装着してあり、
    前記アウター部材の内周面又は前記インナー部材の外周面の少なくとも一方に形成した溝に、前記樹脂製リングに設けた剪断許容突起が係止してあり、
    前記樹脂製リングは、蝶番手段を兼ねた回転位相決め手段を有している、ことを特徴とする伸縮構造。
  2. アウター部材とインナー部材を摺動自在に嵌合した伸縮構造において、
    前記アウター部材の内周面又は前記インナー部材の外周面の少なくとも一方に、少なくとも樹脂製リングからなる剪断用リングが装着してあり、
    前記アウター部材の内周面又は前記インナー部材の外周面の少なくとも一方に形成した溝に、前記樹脂製リングに設けた剪断許容突起が係止してあり、
    前記樹脂製リングは、蝶番手段を兼ねた回転位相決め手段を有し、
    当該回転位相決め手段は、前記アウター部材又はインナー部材の回転ストッパー用長溝に係合してある、ことを特徴とする伸縮構造。
  3. ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
    当該インナーコラムを摺動自在に包持したアウターコラムと、
    車体に取付けるための車体取付部、及び、略上下方向に延在した左右一対の対向平板部を有し、前記アウターコラムを囲うように配置した車体側ブラケットと、
    前記一対の対向平板部の幅を変化させると共に、当該幅の変化と連動して、前記アウターコラムの内周面の幅も変化させるクランプ機構と、を備えた車両用ステアリングコラム装置において、
    前記アウターコラムの内周面又は前記インナーコラムの外周面の少なくとも一方に、少なくとも樹脂製リングからなる剪断用リングが装着してあり、
    前記アウターコラムの内周面又は前記インナーコラムの外周面の少なくとも一方に形成した溝に、前記樹脂製リングに設けた剪断許容突起が係止してあり、
    前記樹脂製リングは、蝶番手段を兼ねた回転位相決め手段を有している、ことを特徴とする車両用ステアリングコラム装置。
  4. ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
    当該インナーコラムを摺動自在に包持したアウターコラムと、
    車体に取付けるための車体取付部、及び、略上下方向に延在した左右一対の対向平板部を有し、前記アウターコラムを囲うように配置した車体側ブラケットと、
    前記一対の対向平板部の幅を変化させると共に、当該幅の変化と連動して、前記アウターコラムの内周面の幅も変化させるクランプ機構と、を備えた車両用ステアリングコラム装置において、
    前記アウターコラムの内周面又は前記インナーコラムの外周面の少なくとも一方に、少なくとも樹脂製リングからなる剪断用リングが装着してあり、
    前記アウターコラムの内周面又は前記インナーコラムの外周面の少なくとも一方に形成した溝に、前記樹脂製リングに設けた剪断許容突起が係止してあり、
    前記樹脂製リングは、蝶番手段を兼ねた回転位相決め手段を有し、
    当該回転位相決め手段は、前記アウターコラム又はインナーコラムの回転ストッパー用長溝に係合してある、ことを特徴とする車両用ステアリングコラム装置。
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