JP3060543U - 蝶番式管接合バンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で、強度がつよく、しかも接続す
べき管への取付けが容易で作業性がよく、容易に管の接
続を行うことができる蝶番式管接合バンドを提供する。 【解決手段】 接続すべき管の外周面に着脱可能に略半
円弧状に形成した所要幅からなる一対の接合バンド本体
の拡開端部側を合掌状締着構造となすとともに連結基端
部側を蝶番式開閉連結構造となし、さらに前記一対の接
合バンドの縦中心軸を中心としてその左右外側面所要部
位にそれぞれけん引用索条係止部材を設けたことを特徴
とする蝶番式管接合バンド。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、上・下水道管、土木工事用配管、その他一般の管接続接合工事に用 いられる蝶番式管接合バンドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の管の接続具として、例えば実公平１−３７８９８号公報、特開平 ７−２３９０５５号公報あるいは図８に示すような２割り状のリング２０、２０ を図９に示すように接合すべき管２１、２１にそれぞれ取付け、前記各リング２ ０、２０を図１０に示すようにフック付きのチエーン２２で管２１、２１の両側 部分で連結した後、ジャッキ（レバーブロック）２３で一体に接続するもの等が 公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記従来技術において、実公平１−３７８９８号公報、特開平７− ２３９０５５号公報のものは、いずれも接続具の構造が複雑で高価となるばかり でなく、管の心出しおよび接続作業に熟練者を必要とし、作業性が甚だ悪いとい う問題点があったものであり、また図８に示すような２割り状のリング２０、２ ０を用いたものは、２割り状リング２０、２０を管２１、２１の外周に同芯的に 取付けたことが面倒であり、また管２１、２１を接続する時に前記２割り状リン グ２０、２０の締付ネジ２４部に強いけん引力が作用するため、前記締付ネジ２ ４部が往々にして破損し使用不能となる等の問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決することを目的とし、接続すべき管の外周面に着脱 可能に略半円弧状に形成した所要幅からなる一対の接合バンド本体の拡開端部側 を合掌状締着構造となすとともに連結基端部側を蝶番式開閉連結構造となし、さ らに前記一対の接合バンドの縦中心軸を中心としてその左右外側面所要部位にそ れぞれけん引用索条係止部材を設けたこと、また前記蝶番式管接合バンドにおい て、前記連結基端部側を蝶番式開閉連結構造に、開閉規制用ストッパーを設けた こと、また前記蝶番式管接合バンドにおいて、前記一対の接合バンドの各内側面 に、密着用弾性板を取付けたことを特徴とするものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１乃至図７は本考案の実施の形態の一例を示すものであって、図１は本考案 の正面図、図２は同底面図、図３は同右側面図、図４は接合バンド本体を拡開し た状態の正面図、図５は接合バンド本体の拡開端部側を締着する回り止鍔付ボル トの側面図、図６は同左側面図、図７（ａ）、（ｂ）は施工状態の各一例を示す 説明用側面図である。

【０００６】 図１において、１は接続すべき管２、３（図７参照）の外面に着脱可能に略半 円弧状に形成した所要幅からなる一対の接合バンド本体であって、その拡開端部 側１ａ、１ａは合掌状に締着可能に形成されている。１ｂ、１ｂはボルト挿通孔 であって、図５〜６に示すような回り止鍔付きボルト４を挿通し、反対側からナ ット（図示せず）により締着できるようになっている。また、５は前記接合バン ド本体１の連結基端部側１ｃ、１ｃに設けた蝶番式開閉連結構造であって、５ａ は蝶番軸を示すものである。６は前記蝶番式開閉連結構造部に設けられた開閉規 制用ストッパーであって、図４に示すように、前記接合バンド本体１を開いた時 、その開度を一定に維持できるようになっている。

【０００７】 ７は前記接合バンド本体１の縦中心軸ａを中心として左右の外側面１ｄ、１ｄ の所要部位に設けられたけん引索条係止部材であって、本実施例においてはフッ ク体が示されているが所期の目的を達成し得るものであればこれに限定されるこ となく、如何なる形状、構造のものでもよい。また、前記けん引索条係止部材７ の取付部位は縦中心軸ａを中心として左右対称であってもよいことは勿論のこと である。 ８は前記接合バンド本体の１各内側面１ｅ、１ｅに取付けた密着用弾性板であ って、例えばゴム、合成ゴム、プラスチックその他適宜の材料にて形成され、前 記接合バンド本体１を接続すべき管２、３の外周面に取付位置がズレないよう確 実に取付けられるものであれば如何なるものでもよい。なお、図７において９は ワイヤ等の輪で形成される周知のエンドレス台付、１０は周知のレバーブロック １１を具備したチエーンのようなけん引用索条、１２はフックを示すものである 。

【０００８】 次に作用について説明する。施工（管の接続）に際しては、図７（ａ）、（ｂ ）に示すように接続接合しようする管２、３の所要位置の外周面にそれぞれ接合 バンド本体１、１を取付けるとともに前記接合バンド１、１のけん引索条係止部 材７、７に（ａ）の如くエンドレス台付９を用いたり、または（ｂ）の如く直接 けん引用索条１０のフック１２を係止して、レバーブロック１１により前記けん 引用索条１０をけん引することにより容易に管２、３を接続接合することができ る。

【０００９】 なお、上記において、けん引索条１０は管２、３の両側に配置されており、そ れに具備されたレバーブロック１１により均一にけん引されることは勿論のこと である。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、接続すべき管の外周面に着脱可能に略半円弧状に形成した所 要幅からなる一対の接合バンド本体の拡開端部側を合掌状締着構造となすととも に連結基端部側を蝶番式開閉連結構造となし、さらに前記一対の接合バンドの縦 中心軸を中心としてその左右外側面所要部位にそれぞれけん引用索条係止部材を 設けたこと、また前記蝶番式管接合バンドにおいて、前記連結基端部側を蝶番式 開閉連結構造に、開閉規制用ストッパーを設けたこと、また前記蝶番式管接合バ ンドにおいて、前記一対の接合バンドの各内側面に、密着用弾性板を取付けたも のであるから、管の接続に際し、一対の接合バンド本体の連結基端部側は蝶番式 開閉連結構造になっているので開閉が容易であり、従って接続すべき管の外周面 に容易かつ確実に取付けることができるとともに、前記一対の接合バンド本体の 拡開端部側は合掌状締着構造となっているので合掌状態にて回り止鍔付ボルトに より容易かつ確実に締着することができ水のある場所での作業に好適なるもので ある。 また、前記蝶番式開閉連結構造部には開閉規制用ストッパーが設けてあるので 、前記一対の接合用バンドは必要以上に拡開することがなく、管外周面への取付 作業をより一層簡単かつ正確に行うことができるとともに前記接合バンド本体の 各内側面に密着用弾性板を設けることにより、接続すべき管外周面への取付けを ズレ動きのない確実なものとなし得、けん引力を充分に発揮させ、管接続作業を 迅速に行うことができるものであり、さらにまた、接合バンド本体の外側面に設 けたけん引用索条係止部材は強度が強く、強いけん引力にも容易に破損すること なく、作業を高能率に行うことができるとともに接合バンド本体の構造が極めて 簡単で故障が少く、安価に提供し得る等、種々の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る蝶番式管接合バンドの正面図であ
る。

【図２】同底面図である。

【図３】同右側面図である。

【図４】本考案に係る蝶番式管接合バンドを拡開した状
態の正面図である。

【図５】本考案に係る接合バンド本体の拡開端部側を締
着する回り止鍔付ボルトの側面図である。

【図６】同左側面図である。

【図７】本考案に係る施工状態の一例を示す説明図であ
り、（ａ）図はエンドレス台付を使用した場合の説明図
で、（ｂ）図はエンドレス台付を使用しない場合の説明
図である。

【図８】従来の接続具における２割り状リングの正面図
である。

【図９】同取付状態を示す側面図である。

【図１０】同施工状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 一対の接合バンド本体 １ａ 拡開端部側 １ｂ ボルト挿通孔 １ｃ 連結基端部側 １ｄ 外側面 １ｅ 内側面 ２ 接続すべき管 ３ 接続すべき管 ４ 回り止鍔付きボルト ５ 蝶番式開閉連結構造 ５ａ 蝶番軸 ６ 開閉規制用ストッパー ７ けん引用索条係止部材 ８ 密着用弾性板 ９ エンドレス台付 １０ けん引用索条 １１ レバーブロック １２ フック

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】接続すべき管の外周面に着脱可能に略半円
   弧状に形成した所要幅からなる一対の接合バンド本体の
   拡開端部側を合掌状締着構造となすとともに連結基端部
   側を蝶番式開閉連結構造となし、さらに前記一対の接合
   バンドの縦中心軸を中心としてその左右外側面所要部位
   にそれぞれけん引用索条係止部材を設けたことを特徴と
   する蝶番式管接合バンド。
2. 【請求項２】請求項１記載の蝶番式管接合バンドにおい
   て、前記連結基端部側の蝶番式開閉連結構造部に、開閉
   規制用ストッパーを設けたことを特徴とする蝶番式管接
   合バンド。
3. 【請求項３】請求項１記載の蝶番式管接合バンドにおい
   て、前記一対の接合バンドの各内側面に、密着用弾性板
   を取付けたことを特徴とする蝶番式管接合バンド。