JPH0979162A - 流体機械 - Google Patents
流体機械Info
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- JPH0979162A JPH0979162A JP23560795A JP23560795A JPH0979162A JP H0979162 A JPH0979162 A JP H0979162A JP 23560795 A JP23560795 A JP 23560795A JP 23560795 A JP23560795 A JP 23560795A JP H0979162 A JPH0979162 A JP H0979162A
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- Japan
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- rotor
- hollow
- opening
- screw
- fluid machine
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Landscapes
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 中空ロ−タの回転バランス修正を容易にし、
強度を向上させる。 【解決手段】 開口部79と壁部77とを有する中空部
75が歯すじ部73に形成された中空のスクリュ−ロ−
タ35と、流体の流入口63と流出口65とを有するケ
−シング13とを備え、ロ−タ35の開口部79に沿っ
て中空部75の肉厚より厚い肉厚部81を設けた。
強度を向上させる。 【解決手段】 開口部79と壁部77とを有する中空部
75が歯すじ部73に形成された中空のスクリュ−ロ−
タ35と、流体の流入口63と流出口65とを有するケ
−シング13とを備え、ロ−タ35の開口部79に沿っ
て中空部75の肉厚より厚い肉厚部81を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、車両の
ス−パ−チャ−ジャに用いられる流体機械に関する。
ス−パ−チャ−ジャに用いられる流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような流体機械を、例えば
自動車用エンジンの過給機のような回転数変化の激しい
用途に使用する場合、ロ−タの重量が重く慣性モ−メン
トが大きいと、効率が悪くなる等の問題があるので、ロ
−タの歯肉部を軸方向歯すじに沿って肉抜きし、中空穴
を設けてロ−タの軽量化と慣性モ−メントの低減とを図
るようにしたものがある。
自動車用エンジンの過給機のような回転数変化の激しい
用途に使用する場合、ロ−タの重量が重く慣性モ−メン
トが大きいと、効率が悪くなる等の問題があるので、ロ
−タの歯肉部を軸方向歯すじに沿って肉抜きし、中空穴
を設けてロ−タの軽量化と慣性モ−メントの低減とを図
るようにしたものがある。
【0003】従来のこの種の流体機械としては、例えば
特開平4−12189号公報、特開平4−311694
号公報に記載されたようなものがある。
特開平4−12189号公報、特開平4−311694
号公報に記載されたようなものがある。
【0004】前者はル−ツ式ブロワであり、図7及び図
8に示すように、このル−ツ式ブロワ101は、ロ−タ
ハウジング103に吸入口105と吐出口107とが対
向して設けられ、これらの吸入口105、吐出口107
に連通するロ−タ室109が形成されている。
8に示すように、このル−ツ式ブロワ101は、ロ−タ
ハウジング103に吸入口105と吐出口107とが対
向して設けられ、これらの吸入口105、吐出口107
に連通するロ−タ室109が形成されている。
【0005】ロ−タ室109には、ロ−タハウジング1
03に回転自在に支承された第1のロ−タ軸111と第
2のロ−タ軸113とが、前記吸入口105と吐出口1
07とを結ぶ線に対して直角方向に配置されている。第
1のロ−タ軸111と第2のロ−タ軸113とには、そ
れぞれ第1のロ−タ115と第2のロ−タ117とが相
互に位相を90°異にして軸装され固定されている。
03に回転自在に支承された第1のロ−タ軸111と第
2のロ−タ軸113とが、前記吸入口105と吐出口1
07とを結ぶ線に対して直角方向に配置されている。第
1のロ−タ軸111と第2のロ−タ軸113とには、そ
れぞれ第1のロ−タ115と第2のロ−タ117とが相
互に位相を90°異にして軸装され固定されている。
【0006】第1のロ−タ115の凸型歯肉部115a
と第2のロ−タ117の凸型歯肉部117aとには、そ
れぞれ肉部に軸方向に沿った中空穴119、121が形
成され、ロ−タ115、117の軽量化と慣性モ−メン
トの低減とが図られている。
と第2のロ−タ117の凸型歯肉部117aとには、そ
れぞれ肉部に軸方向に沿った中空穴119、121が形
成され、ロ−タ115、117の軽量化と慣性モ−メン
トの低減とが図られている。
【0007】各ロ−タ軸111、113の一端側は、ロ
−タ室109に隣接して設けられたギヤ室123へ挿入
され、このギヤ室123でギヤ伝動機構125により連
動連結されている。また、第1のロ−タ軸111の他端
側には、駆動用プ−リ127が取り付けられている。
−タ室109に隣接して設けられたギヤ室123へ挿入
され、このギヤ室123でギヤ伝動機構125により連
動連結されている。また、第1のロ−タ軸111の他端
側には、駆動用プ−リ127が取り付けられている。
【0008】そして、駆動用プ−リ127に回転力が入
力されると、この回転力は第1のロ−タ軸111を介し
て第1のロ−タ115に伝達され、また、第1のロ−タ
軸111からギヤ伝動機構125と第2のロ−タ軸11
3を介して第2のロ−タ117に同期されて伝達され
る。そして、第1、第2のロ−タ115、117は非接
触状態で噛み合いながら回転し、吸入口105から吸入
された流体を両ロ−タ115、117を介して吐出口1
07から吐出する。
力されると、この回転力は第1のロ−タ軸111を介し
て第1のロ−タ115に伝達され、また、第1のロ−タ
軸111からギヤ伝動機構125と第2のロ−タ軸11
3を介して第2のロ−タ117に同期されて伝達され
る。そして、第1、第2のロ−タ115、117は非接
触状態で噛み合いながら回転し、吸入口105から吸入
された流体を両ロ−タ115、117を介して吐出口1
07から吐出する。
【0009】後者はスクリュ−コンプレッサ129であ
り、図9及び図10に示すように、ケ−シング131の
内部に、複数枚の凸型歯肉部133aを有する雄ロ−タ
133と、この歯肉部133aと噛み合う凹部135a
を有する雌ロ−タ135とが噛み合されて配置され、こ
れら雄ロ−タ133と雌ロ−タ135は、ケ−シング1
31に回転自在に支承された雄ロ−タ軸137と雌ロ−
タ軸139とにそれぞれ軸装され固定されている。
り、図9及び図10に示すように、ケ−シング131の
内部に、複数枚の凸型歯肉部133aを有する雄ロ−タ
133と、この歯肉部133aと噛み合う凹部135a
を有する雌ロ−タ135とが噛み合されて配置され、こ
れら雄ロ−タ133と雌ロ−タ135は、ケ−シング1
31に回転自在に支承された雄ロ−タ軸137と雌ロ−
タ軸139とにそれぞれ軸装され固定されている。
【0010】図示されていないが、ケ−シング131の
軸方向一端側には吸入口が設けられている。また、軸方
向他端側には吐出口141が設けられている。
軸方向一端側には吸入口が設けられている。また、軸方
向他端側には吐出口141が設けられている。
【0011】雄ロ−タ133の凸型歯肉部133aの内
部には、各歯肉部133aの軸方向に沿って、中空口1
43を設け、雄ロ−タ133の軽量化と慣性モ−メント
の低減とが図られている。
部には、各歯肉部133aの軸方向に沿って、中空口1
43を設け、雄ロ−タ133の軽量化と慣性モ−メント
の低減とが図られている。
【0012】なお、雄ロ−タ133は中空口143の一
部を塞ぐ必要があり、仮にロ−タの吸込側端面から吐出
側端面まで中空口が貫通していると、スクリュ−コンプ
レッサの作動中、流体が高圧側端面から低圧側端面へこ
の中空穴を通って流れるからである。
部を塞ぐ必要があり、仮にロ−タの吸込側端面から吐出
側端面まで中空口が貫通していると、スクリュ−コンプ
レッサの作動中、流体が高圧側端面から低圧側端面へこ
の中空穴を通って流れるからである。
【0013】各ロ−タ軸137、139の一端側は、伝
動機構(図示されていない)により連動連結されてお
り、一方のロ−タ軸、例えば雄ロ−タ軸137には、駆
動用プ−リ145が取り付けられている。
動機構(図示されていない)により連動連結されてお
り、一方のロ−タ軸、例えば雄ロ−タ軸137には、駆
動用プ−リ145が取り付けられている。
【0014】そして、駆動用プ−リ145に回転力が入
力されると、この回転力は雄ロ−タ軸137を介して雄
ロ−タ133に伝達され、また、雄ロ−タ軸137から
伝動機構と雌ロ−タ軸139を介して雌ロ−タ135に
同期して伝達される。そして、雌雄一体のロ−タ13
3、135は非接触状態で噛み合いながら回転し、吸入
口から吸入された流体を圧縮しながら圧送し、吐出口1
41から吐出する。
力されると、この回転力は雄ロ−タ軸137を介して雄
ロ−タ133に伝達され、また、雄ロ−タ軸137から
伝動機構と雌ロ−タ軸139を介して雌ロ−タ135に
同期して伝達される。そして、雌雄一体のロ−タ13
3、135は非接触状態で噛み合いながら回転し、吸入
口から吸入された流体を圧縮しながら圧送し、吐出口1
41から吐出する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の流
体機械においては、一対のロ−タが非接触状態を保って
噛み合いながら回転するように、両ロ−タ間に微小な隙
間を持たせて組付け設定する必要があり、このためには
各ロ−タの回転方向のバランスをとる必要がある。そし
て、ロ−タの回転方向のバランス修正は、軸方向両端面
に小穴等を形成して行っていた。
体機械においては、一対のロ−タが非接触状態を保って
噛み合いながら回転するように、両ロ−タ間に微小な隙
間を持たせて組付け設定する必要があり、このためには
各ロ−タの回転方向のバランスをとる必要がある。そし
て、ロ−タの回転方向のバランス修正は、軸方向両端面
に小穴等を形成して行っていた。
【0016】しかしながら、上記従来例の流体機械で
は、いずれもロ−タの軽量化と慣性モ−メントの低減を
図る目的で、ロ−タの歯肉部の内部に肉抜きによる中空
穴が設けられているから、各従来例共、ロ−タの軸方向
端面に回転方向のバランスをとるための小穴等を形成す
るバランス修正部がなくなり、ロ−タの回転方向バラン
スがとれなくなるという問題があった。
は、いずれもロ−タの軽量化と慣性モ−メントの低減を
図る目的で、ロ−タの歯肉部の内部に肉抜きによる中空
穴が設けられているから、各従来例共、ロ−タの軸方向
端面に回転方向のバランスをとるための小穴等を形成す
るバランス修正部がなくなり、ロ−タの回転方向バラン
スがとれなくなるという問題があった。
【0017】これに加えて、中空ロ−タの回転方向バラ
ンスを改善するためには、中空部の肉厚を厚くし中空部
の開口面積を狭くしなければならないが、こうすると、
中空部の容積が減少して、ロ−タの重量と慣性モ−メン
トとが増加し、ロ−タを中空構造にした意味が損なわれ
る。
ンスを改善するためには、中空部の肉厚を厚くし中空部
の開口面積を狭くしなければならないが、こうすると、
中空部の容積が減少して、ロ−タの重量と慣性モ−メン
トとが増加し、ロ−タを中空構造にした意味が損なわれ
る。
【0018】更に、ロ−タを中空構造にし中空部に開口
を設けると、開口付近で強度が低下するから、例えば、
高速回転時に大きい遠心力を受けると開口側でロ−タが
膨らみ、相手側ロ−タやケ−シングとの接触により、焼
き付き、振動、性能低下などが生じる。
を設けると、開口付近で強度が低下するから、例えば、
高速回転時に大きい遠心力を受けると開口側でロ−タが
膨らみ、相手側ロ−タやケ−シングとの接触により、焼
き付き、振動、性能低下などが生じる。
【0019】そこで、この発明は、ロ−タ本体を中空構
造にし慣性モ−メントを小さく保ちながら、ロ−タの回
転バランスが容易に修正可能であり、中空部開口側の強
度が向上する流体機械の提供を目的とする。
造にし慣性モ−メントを小さく保ちながら、ロ−タの回
転バランスが容易に修正可能であり、中空部開口側の強
度が向上する流体機械の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の流体機械は、
開口部と壁部とを有する中空部が歯すじ部に形成された
中空ロ−タと、流体の流入口と流出口とを有するケ−シ
ングとを備えた流体機械であって、前記開口部の内周側
に中空部の肉厚より厚い肉厚部を設けたものである。
開口部と壁部とを有する中空部が歯すじ部に形成された
中空ロ−タと、流体の流入口と流出口とを有するケ−シ
ングとを備えた流体機械であって、前記開口部の内周側
に中空部の肉厚より厚い肉厚部を設けたものである。
【0021】このように、請求項1の流体機械は、中空
ロ−タの開口部に中空部より肉厚の厚い肉厚部を設けた
から、端部にバランス修正用の加工部を持たない従来例
と異なって、この肉厚部をドリルなどによるバランス修
正加工に利用可能であり、バランス修正が容易になる。
ロ−タの開口部に中空部より肉厚の厚い肉厚部を設けた
から、端部にバランス修正用の加工部を持たない従来例
と異なって、この肉厚部をドリルなどによるバランス修
正加工に利用可能であり、バランス修正が容易になる。
【0022】こうして、肉厚部を利用したバランス修正
が可能であるから、バランス取りのために中空部の肉厚
を厚くし開口を狭くする必要がない。従って、重量と慣
性モ−メントとを小さく保ちながら、中空ロ−タの回転
バランスを良好に整えることができる。
が可能であるから、バランス取りのために中空部の肉厚
を厚くし開口を狭くする必要がない。従って、重量と慣
性モ−メントとを小さく保ちながら、中空ロ−タの回転
バランスを良好に整えることができる。
【0023】又、開口部に肉厚部を設けたことによって
開口部付近の強度が向上するから、高速回転時に大きな
遠心力を受けても、開口部側でのロ−タの膨らみと、こ
の膨らみによる相手側ロ−タやケ−シングとの接触、焼
き付き、振動などが防止され、機能と性能とが正常に保
たれる。
開口部付近の強度が向上するから、高速回転時に大きな
遠心力を受けても、開口部側でのロ−タの膨らみと、こ
の膨らみによる相手側ロ−タやケ−シングとの接触、焼
き付き、振動などが防止され、機能と性能とが正常に保
たれる。
【0024】更に、開口部に肉厚部を設けたことによっ
て、開口部側の端面面積が増加し、加圧された流体のシ
−ル性が向上するから、流体機械の効率がそれだけ改善
される。
て、開口部側の端面面積が増加し、加圧された流体のシ
−ル性が向上するから、流体機械の効率がそれだけ改善
される。
【0025】こうして、重量と慣性モ−メントとを低減
するために中空構造にしながら、中空ロ−タの回転バラ
ンスを容易に修正できると共に、開口部が強化され、シ
−ル性と効率とが向上する。
するために中空構造にしながら、中空ロ−タの回転バラ
ンスを容易に修正できると共に、開口部が強化され、シ
−ル性と効率とが向上する。
【0026】請求項2の流体機械は、請求項1の流体機
械において、中空ロ−タをスクリュ−状の歯すじ部を有
するスクリュ−ロ−タにしたものであり、請求項1の流
体機械と同様に、ロ−タを中空構造にしながら、回転バ
ランスの修正が容易であり、開口部が強化され、シ−ル
性と効率とが改善される。
械において、中空ロ−タをスクリュ−状の歯すじ部を有
するスクリュ−ロ−タにしたものであり、請求項1の流
体機械と同様に、ロ−タを中空構造にしながら、回転バ
ランスの修正が容易であり、開口部が強化され、シ−ル
性と効率とが改善される。
【0027】これに加えて、一般に、繭型断面のロ−タ
を用いるル−ツ式の流体機械より高速回転で用いられ、
従って、回転バランスの崩れによる振動や遠心力による
悪影響が大きく出易いスクリュ−式の流体機械におい
て、バランスの修正が容易で強度の高い中空ロ−タが得
られる本発明の構成は極めて有利である。
を用いるル−ツ式の流体機械より高速回転で用いられ、
従って、回転バランスの崩れによる振動や遠心力による
悪影響が大きく出易いスクリュ−式の流体機械におい
て、バランスの修正が容易で強度の高い中空ロ−タが得
られる本発明の構成は極めて有利である。
【0028】更に、スクリュ−式の流体機械では、中空
ロ−タの両端部で大きな圧力差が生じるから、開口部に
肉厚部を設けたことによるシ−ル性と効率の向上効果は
特に大きい。
ロ−タの両端部で大きな圧力差が生じるから、開口部に
肉厚部を設けたことによるシ−ル性と効率の向上効果は
特に大きい。
【0029】請求項3の流体機械は、請求項1又は2の
流体機械において、肉厚部を開口部の縁に沿って形成し
たものであり、この肉厚部をドリルなどで加工してバラ
ンス修正が行えるから、請求項1又は2の流体機械と同
様に、ロ−タを中空構造にしながら、回転バランスの修
正が容易であると共に、縁に沿って形成した肉厚部によ
り開口部が強化されるから、遠心力による応力が全域に
分散され、接触、焼き付き、振動、性能低下などが防止
される。又、シ−ル性と効率とが改善される。
流体機械において、肉厚部を開口部の縁に沿って形成し
たものであり、この肉厚部をドリルなどで加工してバラ
ンス修正が行えるから、請求項1又は2の流体機械と同
様に、ロ−タを中空構造にしながら、回転バランスの修
正が容易であると共に、縁に沿って形成した肉厚部によ
り開口部が強化されるから、遠心力による応力が全域に
分散され、接触、焼き付き、振動、性能低下などが防止
される。又、シ−ル性と効率とが改善される。
【0030】これに加えて、肉厚部を開口部の縁に沿っ
て設けたから、バランス修正の加工箇所をそれだけ広い
範囲で選ぶことができ、大きくバランスの崩れた中空ロ
−タでもバランス修正が可能になる。
て設けたから、バランス修正の加工箇所をそれだけ広い
範囲で選ぶことができ、大きくバランスの崩れた中空ロ
−タでもバランス修正が可能になる。
【0031】請求項4の流体機械は、請求項1又は2の
流体機械において、開口部に跨がって歯先と歯元とを連
結する柱状の肉厚部を設けたものであり、この肉厚部を
ドリルなどで加工してバランス修正が行えるから、請求
項1又は2の流体機械と同様に、ロ−タを中空構造にし
ながら、回転バランスの修正が容易であると共に、開口
部の歯先と歯元とを連結する柱状の肉厚部により開口部
が強化されるから、遠心力を受けても、開口部の変形
と、接触、焼き付き、振動、性能低下などが防止され
る。又、シ−ル性と効率とが改善される。
流体機械において、開口部に跨がって歯先と歯元とを連
結する柱状の肉厚部を設けたものであり、この肉厚部を
ドリルなどで加工してバランス修正が行えるから、請求
項1又は2の流体機械と同様に、ロ−タを中空構造にし
ながら、回転バランスの修正が容易であると共に、開口
部の歯先と歯元とを連結する柱状の肉厚部により開口部
が強化されるから、遠心力を受けても、開口部の変形
と、接触、焼き付き、振動、性能低下などが防止され
る。又、シ−ル性と効率とが改善される。
【0032】これに加えて、柱状の肉厚部が開口部の歯
先と歯元とを連結するように(径方向に)配置されてい
るから、バランス修正時の加工箇所をそれだけ広い範囲
で選ぶことができ、大きくバランスの崩れた中空ロ−タ
でもバランス修正が可能になる。
先と歯元とを連結するように(径方向に)配置されてい
るから、バランス修正時の加工箇所をそれだけ広い範囲
で選ぶことができ、大きくバランスの崩れた中空ロ−タ
でもバランス修正が可能になる。
【0033】
【発明の実施の形態】図1乃至4により、本発明の第1
実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、3
の特徴を備えており、図1はこの実施形態を用いたス−
パ−チャ−ジャ1を示している。左右の方向は図1、2
での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図
示されていない。
実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、3
の特徴を備えており、図1はこの実施形態を用いたス−
パ−チャ−ジャ1を示している。左右の方向は図1、2
での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図
示されていない。
【0034】図1のように、このス−パ−チャ−ジャ1
は、入力プ−リ3、増速ギヤ組5、タイミングギヤ組
7、スクリュ−式コンプレッサ9(実施形態の流体機
械)などから構成されている。
は、入力プ−リ3、増速ギヤ組5、タイミングギヤ組
7、スクリュ−式コンプレッサ9(実施形態の流体機
械)などから構成されている。
【0035】入力プ−リ3はベアリング11によりコン
プレッサケ−シング13に支承されていると共に、入力
軸15にスプライン連結され、ボルト17とワッシャ1
9とで固定されている。入力プ−リ3はベルトを介して
クランクシャフト側のプ−リに連結されている。このク
ランクシャフト側プ−リには電磁クラッチが配置されて
おり、エンジンとス−パ−チャ−ジャ1との断続を行
う。入力プ−リ3はエンジンの駆動力によりこの電磁ク
ラッチを介して回転駆動される。
プレッサケ−シング13に支承されていると共に、入力
軸15にスプライン連結され、ボルト17とワッシャ1
9とで固定されている。入力プ−リ3はベルトを介して
クランクシャフト側のプ−リに連結されている。このク
ランクシャフト側プ−リには電磁クラッチが配置されて
おり、エンジンとス−パ−チャ−ジャ1との断続を行
う。入力プ−リ3はエンジンの駆動力によりこの電磁ク
ラッチを介して回転駆動される。
【0036】入力軸15はボ−ルベアリング21により
ケ−シング13の内部に支承されており、入力軸15に
装着されたカラ−23とケ−シング13との間にはシ−
ル25が配置され、オイル洩れを防止している。
ケ−シング13の内部に支承されており、入力軸15に
装着されたカラ−23とケ−シング13との間にはシ−
ル25が配置され、オイル洩れを防止している。
【0037】増速ギヤ組5は互いに噛み合った大径と小
径の増速ギヤ27、29から構成され、タイミングギヤ
組7は互いに噛み合った大径と小径のタイミングギヤ3
1、33から構成されている。又、エアコンプレッサ9
は雄型と雌型のスクリュ−ロ−タ35、37を備えてい
る。
径の増速ギヤ27、29から構成され、タイミングギヤ
組7は互いに噛み合った大径と小径のタイミングギヤ3
1、33から構成されている。又、エアコンプレッサ9
は雄型と雌型のスクリュ−ロ−タ35、37を備えてい
る。
【0038】大径の増速ギヤ27は入力軸15の右端部
に一体形成されており、小径の増速ギヤ29は、大径の
タイミングギヤ31と共に、雌型スクリュ−ロ−タ37
のロ−タ軸39にキ−41で連結され、ナット43で脱
落が防止されている。又、小径のタイミングギヤ33
は、テーパリング固定機構45を介して雄型スクリュ−
ロ−タ35(中空ロ−タ)のロ−タ軸47に連結されて
いる。
に一体形成されており、小径の増速ギヤ29は、大径の
タイミングギヤ31と共に、雌型スクリュ−ロ−タ37
のロ−タ軸39にキ−41で連結され、ナット43で脱
落が防止されている。又、小径のタイミングギヤ33
は、テーパリング固定機構45を介して雄型スクリュ−
ロ−タ35(中空ロ−タ)のロ−タ軸47に連結されて
いる。
【0039】このテーパリング固定機構45は、各スク
リュ−ロ−タ35、37が互いに接触しない状態で、タ
イミングギヤ33をタイミングギヤ31に噛み合わせた
後、ナット49を締め付けてロックし、各スクリュ−ロ
−タ35、37の回転方向の位置決めを行う。
リュ−ロ−タ35、37が互いに接触しない状態で、タ
イミングギヤ33をタイミングギヤ31に噛み合わせた
後、ナット49を締め付けてロックし、各スクリュ−ロ
−タ35、37の回転方向の位置決めを行う。
【0040】各スクリュ−ロ−タ35、37のロ−タ軸
47、39は、左端部をボ−ルベアリング51によっ
て、右端部をカラ−53とロ−ラベアリング55とによ
って、それぞれケ−シング13に支承されている。又、
ロ−タ軸39、47の左端部に装着されたカラ−57と
ケ−シング13との間にはシ−ル59が配置され、右端
部のカラ−53とケ−シング13との間にはシ−ル61
が配置され、それぞれエア洩れを防止している。
47、39は、左端部をボ−ルベアリング51によっ
て、右端部をカラ−53とロ−ラベアリング55とによ
って、それぞれケ−シング13に支承されている。又、
ロ−タ軸39、47の左端部に装着されたカラ−57と
ケ−シング13との間にはシ−ル59が配置され、右端
部のカラ−53とケ−シング13との間にはシ−ル61
が配置され、それぞれエア洩れを防止している。
【0041】プ−リ3から入力したエンジンの駆動力
は、増速ギヤ組5で増速され、タイミングギヤ組7を介
してスクリュ−ロ−タ35、37を回転駆動する。駆動
されたコンプレッサ9は吸入口63(流入口)から吸入
した吸気をスクリュ−ロ−タ35、37間で軸方向左方
に圧送し、吐出口65(流出口)から吐き出して、エン
ジンに供給する。
は、増速ギヤ組5で増速され、タイミングギヤ組7を介
してスクリュ−ロ−タ35、37を回転駆動する。駆動
されたコンプレッサ9は吸入口63(流入口)から吸入
した吸気をスクリュ−ロ−タ35、37間で軸方向左方
に圧送し、吐出口65(流出口)から吐き出して、エン
ジンに供給する。
【0042】図1のように、スクリュ−ロ−タ35は、
ロ−タ本体67の軸孔69にロ−タ軸47を固定して構
成されている。又、スクリュ−ロ−タ37も同様にロ−
タ本体71の軸孔にロ−タ軸39を固定して構成されて
いる。
ロ−タ本体67の軸孔69にロ−タ軸47を固定して構
成されている。又、スクリュ−ロ−タ37も同様にロ−
タ本体71の軸孔にロ−タ軸39を固定して構成されて
いる。
【0043】図2は雄型スクリュ−ロ−タ35のロ−タ
本体67を示しており、図3、4のように、このロ−タ
本体67はスクリュ−状の3本の歯すじ部73を備えて
いる。又、雌型スクリュ−ロ−タ37のロ−タ本体71
はスクリュ−状の4本の歯すじ部を備えている。これら
のロ−タ本体67、71はアルミニュ−ムの鋳物であ
る。
本体67を示しており、図3、4のように、このロ−タ
本体67はスクリュ−状の3本の歯すじ部73を備えて
いる。又、雌型スクリュ−ロ−タ37のロ−タ本体71
はスクリュ−状の4本の歯すじ部を備えている。これら
のロ−タ本体67、71はアルミニュ−ムの鋳物であ
る。
【0044】雄型スクリュ−ロ−タ35の各歯すじ部7
3には中空部75が設けられている。図1のように中空
部75の左側には壁部77が形成され、右側には開口部
79が形成されている。開口部79には、図1、3に示
したように、肉厚部81とバランサ−83とが形成され
ている。これらの中空部75や開口部79などは鋳造時
に中子を用いて形成されている。
3には中空部75が設けられている。図1のように中空
部75の左側には壁部77が形成され、右側には開口部
79が形成されている。開口部79には、図1、3に示
したように、肉厚部81とバランサ−83とが形成され
ている。これらの中空部75や開口部79などは鋳造時
に中子を用いて形成されている。
【0045】左側の壁部77は中空部75を閉塞し、コ
ンプレッサ9の吐出側と吸入側間の圧洩れを防止してい
る。肉厚部81は、図3に示すように、開口部79の縁
に沿って形成されており、肉厚部81の肉厚t1は中空
部75の肉厚t2より厚い。又、バランサ−83は左側
の壁部77との回転バランスを取り、スクリュ−ロ−タ
35の振動を防止している。
ンプレッサ9の吐出側と吸入側間の圧洩れを防止してい
る。肉厚部81は、図3に示すように、開口部79の縁
に沿って形成されており、肉厚部81の肉厚t1は中空
部75の肉厚t2より厚い。又、バランサ−83は左側
の壁部77との回転バランスを取り、スクリュ−ロ−タ
35の振動を防止している。
【0046】こうして、ス−パ−チャ−ジャ1が構成さ
れている。
れている。
【0047】上記のように、スクリュ−ロ−タ35は、
開口部79に肉厚部81を設けたから、端部にバランス
修正用の加工部を持たない従来例と異なって、この肉厚
部81をドリルなどで加工するバランス修正が可能にな
る。又、肉厚部81は開口部79の縁に沿って設けられ
ているから、バランス修正時の加工箇所をそれだけ広い
範囲で選ぶことができるから、例えスクリュ−ロ−タ3
5のバランスが大きく崩れていてもバランス修正が可能
になる。
開口部79に肉厚部81を設けたから、端部にバランス
修正用の加工部を持たない従来例と異なって、この肉厚
部81をドリルなどで加工するバランス修正が可能にな
る。又、肉厚部81は開口部79の縁に沿って設けられ
ているから、バランス修正時の加工箇所をそれだけ広い
範囲で選ぶことができるから、例えスクリュ−ロ−タ3
5のバランスが大きく崩れていてもバランス修正が可能
になる。
【0048】このように、肉厚部81の加工によるバラ
ンス修正が可能であるから、従来例と異なってバランス
取りのために中空部の肉厚を厚くし開口を狭くする必要
がない。従って、スクリュ−ロ−タ35は、重量と慣性
モ−メントとを小さく保ちながら、良好な回転バランス
が得られる。
ンス修正が可能であるから、従来例と異なってバランス
取りのために中空部の肉厚を厚くし開口を狭くする必要
がない。従って、スクリュ−ロ−タ35は、重量と慣性
モ−メントとを小さく保ちながら、良好な回転バランス
が得られる。
【0049】これに加えて、スクリュ−ロ−タ35は、
開口部79の縁に沿って肉厚部81を形成したことによ
り開口部79付近が補強されるから、コンプレッサ9が
高速回転して大きな遠心力を受けても歯すじ部73の膨
らみが防止される。
開口部79の縁に沿って肉厚部81を形成したことによ
り開口部79付近が補強されるから、コンプレッサ9が
高速回転して大きな遠心力を受けても歯すじ部73の膨
らみが防止される。
【0050】こうして、スクリュ−式コンプレッサ9
は、重量と慣性モ−メントとを低減するためにスクリュ
−ロ−タ35を中空構造にしながら、回転バランスの修
正が容易であると共に、開口部79付近の強化によって
遠心力を受けたときの膨らみが防止され、この膨らみに
よるスクリュ−ロ−タ35、37同志の接触やスクリュ
−ロ−タ35とケ−シング13との接触、焼き付き、振
動などが防止され、機能と性能とが正常に保たれる。
は、重量と慣性モ−メントとを低減するためにスクリュ
−ロ−タ35を中空構造にしながら、回転バランスの修
正が容易であると共に、開口部79付近の強化によって
遠心力を受けたときの膨らみが防止され、この膨らみに
よるスクリュ−ロ−タ35、37同志の接触やスクリュ
−ロ−タ35とケ−シング13との接触、焼き付き、振
動などが防止され、機能と性能とが正常に保たれる。
【0051】又、スクリュ−ロ−タ35は回転バランス
の修正が容易であるから、振動が低減されて各ベアリン
グ51、55の耐久性が大きく向上する。更に、中空構
造のスクリュ−ロ−タ35は軽量で慣性モ−メントが極
めて小さいから、エンジンとス−パ−チャ−ジャ1とを
断続する電磁クラッチを小型にできる。
の修正が容易であるから、振動が低減されて各ベアリン
グ51、55の耐久性が大きく向上する。更に、中空構
造のスクリュ−ロ−タ35は軽量で慣性モ−メントが極
めて小さいから、エンジンとス−パ−チャ−ジャ1とを
断続する電磁クラッチを小型にできる。
【0052】又、繭型断面のロ−タを用いるル−ツ式の
流体機械より、一般に高速回転で用いられ、従って、回
転バランスの崩れによる振動や遠心力による悪影響が大
きく出易いスクリュ−式コンプレッサ9において、バラ
ンスの修正が容易で強度の高いスクリュ−ロ−タ35が
得られる本発明の構成は極めて有利である。
流体機械より、一般に高速回転で用いられ、従って、回
転バランスの崩れによる振動や遠心力による悪影響が大
きく出易いスクリュ−式コンプレッサ9において、バラ
ンスの修正が容易で強度の高いスクリュ−ロ−タ35が
得られる本発明の構成は極めて有利である。
【0053】更に、開口部79に肉厚部81を設けたこ
とによって開口部79側の端面面積がそれだけ増加する
から、加圧されたエアのシ−ル性が向上する。スクリュ
−式コンプレッサ9では、軸方向の一側に吸入口63が
又他側に吐出口65が設けられ、スクリュ−ロ−タ35
の両端に大きな圧力差が生じるから、このシ−ル性改善
による効率の向上効果は顕著である。
とによって開口部79側の端面面積がそれだけ増加する
から、加圧されたエアのシ−ル性が向上する。スクリュ
−式コンプレッサ9では、軸方向の一側に吸入口63が
又他側に吐出口65が設けられ、スクリュ−ロ−タ35
の両端に大きな圧力差が生じるから、このシ−ル性改善
による効率の向上効果は顕著である。
【0054】次に、図5、6により本発明の第2実施形
態の説明をする。この実施形態は請求項1、2、4の特
徴を備えている。なお、図5、6及び第2実施形態の説
明の中で第1実施形態の部材と同機能の部材には同じ符
号を与えると共に、これら同機能部材の説明は省く。
又、左右の方向は図6での左右の方向であり、符号を与
えていない部材等は図示されていない。
態の説明をする。この実施形態は請求項1、2、4の特
徴を備えている。なお、図5、6及び第2実施形態の説
明の中で第1実施形態の部材と同機能の部材には同じ符
号を与えると共に、これら同機能部材の説明は省く。
又、左右の方向は図6での左右の方向であり、符号を与
えていない部材等は図示されていない。
【0055】図5はこの実施形態の流体機械であるスク
リュ−式コンプレッサに用いられる雄型スクリュ−ロ−
タ85を示している。このスクリュ−式コンプレッサは
ス−パ−チャ−ジャに用いられている。
リュ−式コンプレッサに用いられる雄型スクリュ−ロ−
タ85を示している。このスクリュ−式コンプレッサは
ス−パ−チャ−ジャに用いられている。
【0056】雄型スクリュ−ロ−タ85は、タイミング
ギヤ組7を介し互いに接触しない状態で、雌型のスクリ
ュ−ロ−タと噛み合っている。スクリュ−ロ−タ85は
ロ−タ軸47と、その外周に固定されたロ−タ本体87
とで構成されている。このロ−タ本体87はアルミニュ
−ムの鋳物である。
ギヤ組7を介し互いに接触しない状態で、雌型のスクリ
ュ−ロ−タと噛み合っている。スクリュ−ロ−タ85は
ロ−タ軸47と、その外周に固定されたロ−タ本体87
とで構成されている。このロ−タ本体87はアルミニュ
−ムの鋳物である。
【0057】図5のように、スクリュ−ロ−タ85のロ
−タ本体87はスクリュ−状の3本の歯すじ部89を備
えている。図6のように、各歯すじ部89には中空部9
1が形成されており、中空部91の左側には壁部93が
設けられ、右側には開口部95が設けられている。各開
口部95には肉厚部97とバランサ−99とが形成され
ている。
−タ本体87はスクリュ−状の3本の歯すじ部89を備
えている。図6のように、各歯すじ部89には中空部9
1が形成されており、中空部91の左側には壁部93が
設けられ、右側には開口部95が設けられている。各開
口部95には肉厚部97とバランサ−99とが形成され
ている。
【0058】壁部93は中空部91を閉塞してコンプレ
ッサの吐出側と吸入側間の圧洩れを防止し、バランサ−
99は壁部93との回転バランスをとり、型スクリュ−
ロ−タ85の振動を防止している。
ッサの吐出側と吸入側間の圧洩れを防止し、バランサ−
99は壁部93との回転バランスをとり、型スクリュ−
ロ−タ85の振動を防止している。
【0059】肉厚部97は、図5に示すように、開口部
95に跨がって歯すじ部89の歯先と歯元とを連結する
柱状に形成されている。
95に跨がって歯すじ部89の歯先と歯元とを連結する
柱状に形成されている。
【0060】このように、スクリュ−ロ−タ85は、開
口部95に柱状の肉厚部97を設けたから、端部にバラ
ンス修正用の加工部を持たない従来例と異なって、この
肉厚部97をドリルなどで加工してバランスを修正する
ことが可能になる。
口部95に柱状の肉厚部97を設けたから、端部にバラ
ンス修正用の加工部を持たない従来例と異なって、この
肉厚部97をドリルなどで加工してバランスを修正する
ことが可能になる。
【0061】又、肉厚部97は開口部95の歯先と歯元
とに跨がって径方向に設けられているから、バランス修
正時の加工箇所をそれだけ広い範囲で選ぶことができ
る。従って、例えスクリュ−ロ−タ85のバランスが大
きく崩れていてもバランス修正が可能である。
とに跨がって径方向に設けられているから、バランス修
正時の加工箇所をそれだけ広い範囲で選ぶことができ
る。従って、例えスクリュ−ロ−タ85のバランスが大
きく崩れていてもバランス修正が可能である。
【0062】こうして、肉厚部97を利用したバランス
修正が可能であるから、従来例と異なってバランス取り
のために中空部の肉厚を厚くし開口を狭くする必要がな
い。従って、スクリュ−ロ−タ85は、重量と慣性モ−
メントとを小さく保ちながら、回転バランスを良好に整
えることができる。
修正が可能であるから、従来例と異なってバランス取り
のために中空部の肉厚を厚くし開口を狭くする必要がな
い。従って、スクリュ−ロ−タ85は、重量と慣性モ−
メントとを小さく保ちながら、回転バランスを良好に整
えることができる。
【0063】これに加えて、スクリュ−ロ−タ85は、
肉厚部97により開口部95付近の強度が向上するか
ら、コンプレッサが高速回転し大きな遠心力を受けて
も、開口部95側での歯すじ部89の膨らみが防止され
る。
肉厚部97により開口部95付近の強度が向上するか
ら、コンプレッサが高速回転し大きな遠心力を受けて
も、開口部95側での歯すじ部89の膨らみが防止され
る。
【0064】こうして、実施形態のスクリュ−式コンプ
レッサは、重量と慣性モ−メントとを低減するためにス
クリュ−ロ−タ85を中空構造にしながら、回転バラン
スの修正が容易であると共に、上記のように遠心力によ
る膨らみが防止され、この膨らみによる雌型スクリュ−
ロ−タやケ−シング13との接触、焼き付き、振動など
が防止され、機能と性能とが正常に保たれる。
レッサは、重量と慣性モ−メントとを低減するためにス
クリュ−ロ−タ85を中空構造にしながら、回転バラン
スの修正が容易であると共に、上記のように遠心力によ
る膨らみが防止され、この膨らみによる雌型スクリュ−
ロ−タやケ−シング13との接触、焼き付き、振動など
が防止され、機能と性能とが正常に保たれる。
【0065】又、高回転で用いられるスクリュ−式コン
プレッサにおいて、このようにバランスの修正が容易で
強度の高いスクリュ−ロ−タ85が得られる本発明の構
成は極めて有利である。
プレッサにおいて、このようにバランスの修正が容易で
強度の高いスクリュ−ロ−タ85が得られる本発明の構
成は極めて有利である。
【0066】更に、スクリュ−ロ−タ85は肉厚部97
を設けたことによって開口部95側の端面面積がそれだ
け増加し加圧されたエアのシ−ル性と効率とが向上す
る。ロ−タの両端に大きな圧力差が生じるスクリュ−式
コンプレッサにおいて、このようにシ−ル性と効率とが
向上する本発明の効果は特に大きい。
を設けたことによって開口部95側の端面面積がそれだ
け増加し加圧されたエアのシ−ル性と効率とが向上す
る。ロ−タの両端に大きな圧力差が生じるスクリュ−式
コンプレッサにおいて、このようにシ−ル性と効率とが
向上する本発明の効果は特に大きい。
【0067】なお、本発明の流体機械において、中空ロ
−タの壁部を中空部の中間に設け、開口部を両端に形成
してもよい。
−タの壁部を中空部の中間に設け、開口部を両端に形成
してもよい。
【0068】又、本発明の流体機械は、繭型断面の中空
ロ−タを用いるル−ツ式の流体機械でもよい。
ロ−タを用いるル−ツ式の流体機械でもよい。
【0069】更に、本発明の流体機械は、各実施形態の
ようにコンプレッサとして作動させる他に、加圧された
流体を与えてロ−タから回転を取り出し、流体を冷却す
る膨張機として用いてもよい。
ようにコンプレッサとして作動させる他に、加圧された
流体を与えてロ−タから回転を取り出し、流体を冷却す
る膨張機として用いてもよい。
【0070】
【発明の効果】請求項1の流体機械は、中空ロ−タの開
口部に中空部の肉厚より厚い肉厚部を設けたから、端部
に回転バランスを修正するための加工部を持たない従来
例と異なり、この肉厚部をバランス修正用の加工部にし
て、バランスを修正することができる。
口部に中空部の肉厚より厚い肉厚部を設けたから、端部
に回転バランスを修正するための加工部を持たない従来
例と異なり、この肉厚部をバランス修正用の加工部にし
て、バランスを修正することができる。
【0071】このように肉厚部を利用したバランス修正
が可能であり、バランス取りのために中空部の肉厚を厚
くし開口を狭くする必要がないから、重量と慣性モ−メ
ントとを小さく保ちながら、中空ロ−タは良好な回転バ
ランスが得られる。
が可能であり、バランス取りのために中空部の肉厚を厚
くし開口を狭くする必要がないから、重量と慣性モ−メ
ントとを小さく保ちながら、中空ロ−タは良好な回転バ
ランスが得られる。
【0072】又、肉厚部を設けたことによって開口部付
近の強度が向上するから、遠心力を受けたときのロ−タ
の膨らみと、相手側ロ−タやケ−シングとの接触、焼き
付き、振動などが防止され、機能と性能とが正常に保た
れる。
近の強度が向上するから、遠心力を受けたときのロ−タ
の膨らみと、相手側ロ−タやケ−シングとの接触、焼き
付き、振動などが防止され、機能と性能とが正常に保た
れる。
【0073】更に、肉厚部を設けたことによって開口部
側の端面面積がそれだけ増加し、加圧された流体のシ−
ル性が向上するから、流体機械の効率が改善される。
側の端面面積がそれだけ増加し、加圧された流体のシ−
ル性が向上するから、流体機械の効率が改善される。
【0074】請求項2の流体機械は、請求項1の流体機
械において、中空のスクリュ−ロ−タを用いたものであ
り、請求項1の流体機械と同様な効果を得る。
械において、中空のスクリュ−ロ−タを用いたものであ
り、請求項1の流体機械と同様な効果を得る。
【0075】これに加えて、高速回転で用いられ、回転
バランスの崩れと大きな遠心力による悪影響が出易いス
クリュ−式の流体機械において、ロ−タを中空構造にし
ながら、回転バランスの修正が容易であり、開口部が強
化される本発明の効果は特に大きい。
バランスの崩れと大きな遠心力による悪影響が出易いス
クリュ−式の流体機械において、ロ−タを中空構造にし
ながら、回転バランスの修正が容易であり、開口部が強
化される本発明の効果は特に大きい。
【0076】更に、ロ−タの両端に大きな圧力差が生じ
るスクリュ−式コンプレッサにおいて、ロ−タの端部に
肉厚部を設けたことによりシ−ル性と効率とが向上する
本発明の構成は極めて有利である。
るスクリュ−式コンプレッサにおいて、ロ−タの端部に
肉厚部を設けたことによりシ−ル性と効率とが向上する
本発明の構成は極めて有利である。
【0077】請求項3の流体機械は、請求項1又は2の
流体機械において、肉厚部を開口部の縁に沿って形成し
たものであり、請求項1又は2の流体機械と同様な効果
を得ると共に、肉厚部を開口部の縁に沿って形成したこ
とにより、バランス修正用の加工箇所をそれだけ広い範
囲で選ぶことができ、大きくバランスの崩れた中空ロ−
タでもバランス修正が可能になる。
流体機械において、肉厚部を開口部の縁に沿って形成し
たものであり、請求項1又は2の流体機械と同様な効果
を得ると共に、肉厚部を開口部の縁に沿って形成したこ
とにより、バランス修正用の加工箇所をそれだけ広い範
囲で選ぶことができ、大きくバランスの崩れた中空ロ−
タでもバランス修正が可能になる。
【0078】請求項4の流体機械は、請求項1又は2の
流体機械において、柱状の肉厚部を開口部の歯先と歯元
とに跨がって形成したものであり、請求項1又は2の流
体機械と同様な効果を得ると共に、柱状の肉厚部を開口
部の径方向に形成したことにより、バランス修正用の加
工箇所をそれだけ広い範囲で選ぶことができ、大きくバ
ランスの崩れた中空ロ−タでもバランス修正が可能にな
る。
流体機械において、柱状の肉厚部を開口部の歯先と歯元
とに跨がって形成したものであり、請求項1又は2の流
体機械と同様な効果を得ると共に、柱状の肉厚部を開口
部の径方向に形成したことにより、バランス修正用の加
工箇所をそれだけ広い範囲で選ぶことができ、大きくバ
ランスの崩れた中空ロ−タでもバランス修正が可能にな
る。
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図であり、図
中の雄型スクリュ−ロ−タ35は図3のA−A断面を示
す。
中の雄型スクリュ−ロ−タ35は図3のA−A断面を示
す。
【図2】第1実施形態に用いられた雄型スクリュ−ロ−
タ35の正面図である。
タ35の正面図である。
【図3】図2のB矢視図である。
【図4】図2のC矢視図である。
【図5】図6のD矢視図であり、本発明の第2実施形態
に用いられた雄型スクリュ−ロ−タ85の端面を示す。
に用いられた雄型スクリュ−ロ−タ85の端面を示す。
【図6】図5のE−E断面図である。
【図7】従来例の断面図である。
【図8】図7のF−F断面図である。
【図9】一部を切り欠いて示す他の従来例の正面図であ
る。
る。
【図10】図9のG−G断面図である。
9 スクリュ−式コンプレッサ(流体機械) 13 ケ−シング 35、85 雄型スクリュ−ロ−タ(中空ロ−タ) 63 吸入口(流入口) 65 吐出口(流出口) 73、89 歯すじ部 75、91 中空部 77、93 壁部 79、95 開口部 81 肉厚部 97 柱状の肉厚部
Claims (4)
- 【請求項1】 開口部と壁部とを有する中空部が歯すじ
部に形成された中空ロ−タと、流体の流入口と流出口と
を有するケ−シングとを備え、前記開口部の内周側に中
空部の肉厚より厚い肉厚部が設けられたことを特徴とす
る流体機械。 - 【請求項2】 中空ロ−タが、スクリュ−状の歯すじ部
を有するスクリュ−ロ−タである請求項1の流体機械。 - 【請求項3】 肉厚部が、開口部の縁に沿って形成され
た請求項1又は2の流体機械。 - 【請求項4】 肉厚部が、開口部に跨がって歯先と歯元
とを連結する柱状の肉厚部である請求項1又は2の流体
機械。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23560795A JPH0979162A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 流体機械 |
US08/623,156 US5797735A (en) | 1995-04-03 | 1996-03-28 | Fluid machine having balance correction |
DE19613418A DE19613418C2 (de) | 1995-04-03 | 1996-04-03 | Rotor für eine Fluidmaschine |
GB9607039A GB2299621B (en) | 1995-04-03 | 1996-04-03 | A machine for displacing fluid |
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JP23560795A JPH0979162A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 流体機械 |
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JPH0979162A true JPH0979162A (ja) | 1997-03-25 |
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JP (1) | JPH0979162A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100861844B1 (ko) * | 2006-03-22 | 2008-10-07 | 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 | 무릎 보호대 및 승무원 하지 보호 방법 및 무릎 보호대를구비한 자동차 |
-
1995
- 1995-09-13 JP JP23560795A patent/JPH0979162A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100861844B1 (ko) * | 2006-03-22 | 2008-10-07 | 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 | 무릎 보호대 및 승무원 하지 보호 방법 및 무릎 보호대를구비한 자동차 |
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